ガスケット及び組立体

 

ガスケット(11)と、熱交換器平板(8)及びそのようなガスケットを備える組立体とが提供される。ガスケットは、熱交換器平板のポート孔部を取り囲むように配置された環状ガスケット部分(52)を備える。環状ガスケット部分の内側縁部(56)は、最も大きな仮想の円の中心点に一致する基準点を含む領域(58)を画定し、仮想の円はこの領域の中にぴったり合うことができる。ガスケットは、この領域が、仮想の平面の幾何学的図形の複数のコーナーポイントであって、これらコーナーポイントのうちの少なくとも1つが円の弧から変位されている、複数のコーナーポイントと、これらコーナーポイントを結ぶ同数の全体的な曲線と、によって画定された形状を有し、複数のコーナーポイントのうちの第1コーナーポイントは、基準点から第1の距離に位置し、複数のコーナーポイントのうちの第2コーナーポイントは、時計回りの方向で第1コーナーポイントの最も近くに基準点から第2の距離で位置し、複数のコーナーポイントのうちの第3コーナーポイントは、反時計回りの方向で第1コーナーポイントの最も近くに基準点から第3の距離で位置することを特徴とする。

 

 

本発明は、請求項1のおいて書きに従うガスケットに関する。また、本発明は、熱交換平板及びそのようなガスケットを備える組立体に関する。
平板熱交換器は通常、2つの端部平板と、これら端部平板間に整列した状態で配置されている複数の伝熱平板とからなる。既知の1つのタイプの平板熱交換器である、いわゆるガスケット式平板熱交換器では、ガスケットが伝熱平板間に、より具体的には伝熱平板の端部に沿って、かつポート孔部の周りに配置されている。したがって、端部平板及び伝熱平板は互いに向かって押し付けられ、それによってガスケットが伝熱平板間をシールする。ガスケットは伝熱平板の間に流路を画定し、これら流路を通じて当初は異なる温度の2つの流体が交互に流れて一方の流体から他方の流体へ熱を移動することができる。ガスケット式平板熱交換器の性能を最適化するために、ガスケットの設計は、伝熱平板の設計のような平板熱交換器の他の構成要素の設計に適用されなければならない。
流体は入口ポート及び出口ポートをそれぞれ通じて流路に入出し、これら流路は平板熱交換器を通じて延び、それぞれ位置合わせされたポート孔部が伝熱平板に形成されている。入口ポート及び出口ポートは、平板熱交換器の入口及び出口とそれぞれ連通する。ポンプのような機器が2つの流体を、平板熱交換器を通じて供給するために必要とされる。入口と出口とが小さいほど、平板熱交換器の内部が受ける圧力損失は大きく、より強力になり、高価な機器が平板熱交換器の適正な作動に必要となる。必然的に、入口ポート及び出口ポートの直径は、流体の圧力損失を軽減し、より強力でない機器の使用を可能にするように大きくされる場合がある。しかし、入口ポート及び出口ポートの直径を大きくすることは、伝熱平板のポート孔部の直径を大きくすることを意味する。このことは、伝熱平板の貴重な伝熱表面を犠牲にせざるを得ないこととなり、通常は平板熱交換器の伝熱効率を結果的に低下させることになる。
本発明の目的は、比較的低い圧力損失と関連し、したがって比較的強力でない周辺機器にもまた関連して使用することができる熱交換器平板のためのガスケットを提供することである。上述のように、ガスケットを有する平板熱交換器の性能を最適化するためには、ガスケットの設計は、平板熱交換器の残りの部分の設計に適用されなければならない。例えば、通常、ガスケットは、平板熱交換器の伝熱表面を最大化するために、少なくとも部分的に熱交換器平板の端部に追随するとともに熱交換器平板の端部に近接して延びるように設計されなければならない。同時に、ガスケットと端部との間の距離は、ガスケットが端部に十分に支持され得るのに十分大きくなければならない。本発明の基本的概念は、従来の円形状のポート孔部の代わりに少なくとも1つの非円形状のポート孔部を有する熱交換器平板に適用されるガスケットを提供することである。ポート孔部、したがって、またガスケットは熱交換器平板の設計に適用することができ、ポート孔部の領域は、熱交換器平板の伝熱性能にそれほど貢献しない熱交換器平板の犠牲表面(sacrificing surface)によって拡大することができる。本発明の他の目的は、熱交換器平板とそのようなガスケットとを備える組立体を提供することである。上述の目的を達成するためのガスケット及び組立体は、特許請求の範囲に規定され、以下に説明される。
本発明による熱交換平板上の配置のためのガスケットは、熱交換平板のポート孔部を囲むように配置された環状ガスケット部分を有する。環状ガスケット部分の内側縁部は基準点を含む領域を画定し、基準点はこの領域にぴったり合うことができる最も大きな円の中心点に一致する。ガスケットは、環状ガスケット部分の内側縁部によって画定されたこの領域が、仮想平面の幾何学的図形(imaginary plane geometric figure)の複数のコーナーポイントによって画定された形状を有し、この仮想平面の幾何学的図形の少なくとも1つのコーナーポイントは円の弧から変位されており、同数の全体的な曲線がこれらコーナーポイントを接続している。コーナーポイントのうちの第1コーナーポイントは、基準点から第1の距離に位置している。コーナーポイントのうちの第2コーナーポイントは、時計回りの方向で第1コーナーポイントの最も近く、かつ基準点から第2の距離に位置する。さらに、コーナーポイントのうちの第3コーナーポイントは、反時計方向で第1コーナーポイントの最も近く、かつ基準点から第2の距離に位置する。
ここで使用されている「熱交換器平板」との用語は、ここでの焦点が伝熱平板であるとしても、端部平板と伝熱平板との両方を意味する。
環状ガスケット部分は、ポート孔部の端部に沿って延びるように配置される。ガスケット部分とポート孔部の端部との間の距離は、ガスケット部分に沿って本質的に同一である。したがって、ガスケット部分によって画定される領域は本質的に同一であるが、勿論、ポート孔部よりも大きい。したがって、所定の形状を有して設計されたガスケット、若しくは、特に具体的にはガスケット部分の利点は、本質的に同じ形状を有するポート孔部に適用されていることであり、このポート孔部の形状は様々な方法で有益である。この観点で、ガスケットの様々な可能性のある特徴を以下に説明する際に、これら特徴を有するガスケットが適用されるポート孔部の利点が参照される。
平面の幾何学的図形は、例えば三角形状、四角形状、五角形状等の多くの異なるタイプとすることができる。したがって、コーナーポイント(corner points or extreme points)の数及び曲線の数は2からそれ以上と異なる。
全体的曲線とは、真直ぐな部分を有さない線を意味する。したがって、環状ガスケット部分の内側縁部はいかなる直線部分も持たない外形を有し、それによって、いかなる直線部分も持たない外形を有するポート孔部に適用される。このことは、結果的にポート孔部の周りの比較的小さな曲げ応力をもたらすので有益である。ポート孔部を貫流する流体は、ポート孔部を円形形状に曲げようとする。したがって、ポート孔部が真直ぐな部分を有していたならば、熱交換器平板に比較的高い曲げ応力をもたらしてしまうだろう。
曲線のそれぞれは2つのコーナーポイントを接続する。
コーナーポイントのうちの1つは仮想の円の弧から変位しているので、環状ガスケット孔部によって画定される領域は非円形状である。
コーナーポイントの方向について説明する際、時計回りの方向及び反時計回りの方向は、ガスケットが熱交換平板上に適切に配置された際の、熱交換器平板に垂直な方向から見た場合の方向を参照する。
第2コーナーポイント及び第3コーナーポイントが時計回りの方向及び反時計回りの方向のそれぞれで第1コーナーポイントに最も近いという特徴は、環状ガスケット部分の内側縁部に従う第1、第2、及び第3コーナーポイントの相対的位置を表現する。
基準点と第1、第2、及び第3コーナーポイントそれぞれとの間の第1、第2及び第3の距離とは、視野内の最も短い距離である。
本発明のガスケットの一実施形態によれば、コーナーポイントの数と曲線の数とは同一であり3つである。これに関して、対応する平面の幾何学的図形は三角形とすることができる。この実施形態は本質的に長方形形状を有し、ポート孔部が熱交換器平板のコーナーに配置された多くの従来の熱交換器平板に好適である。
曲線は、環状ガスケット部によって画定された領域の基準点から見ると窪んでいるか、または外側に膨出することができる。このような設計は、環状ガスケット部によって画定された比較的大きな面積を可能にし、したがってこの領域は比較的大きなポート孔部の面積を可能にし、したがって比較的小さい圧力損失に関連する。
ガスケットは、第1、第2、及び第3コーナーポイントが、領域の基準点から延びる第1、第2、及び第3の仮想の直線それぞれ上に位置するように構成することができる。第1の仮想の直線と第2の仮想の直線との間の第1の角度は第3の仮想の直線と第1の仮想の直線との間の第3の角度に本質的に等しい。さらに、ガスケットは、第2コーナーポイントと基準点との間の第2の距離が第3コーナーポイントと基準点との間の第3の距離に等しいように構成することができる。これら設計は、対称的なポート孔部に対するガスケットの適用を可能にし、したがって、対称軸が第1の仮想の直線に平行である対称的な環状ガスケット領域を可能にする。対称的なポート孔部は熱交換器平板の製造を容易にする。
本発明によれば、第1コーナーポイントと基準点との間の第1の距離は、第2コーナーポイントと基準点との間の第2の距離及び/又は第3コーナーポイントと基準点との間の第3の距離より小さい。それによって、ガスケットをポート孔部の形状に適用する、ひいては熱交換器平板の残りの部分の設計に適用することができる。より好ましくは、熱交換器平板の設計に依存して、第1コーナーポイントの方向におけるよりも多くのポート孔部のための拡張のためのスペースを、第2及び第3コーナーポイントの方向に得ることができる。
ガスケットの環状ガスケット部分は、曲線のうちの、第1コーナーポイントと第2コーナーポイントとを結ぶ第1曲線と、曲線のうちの、第1コーナーポイントと第3コーナーポイントとを結ぶ第3曲線とが、類似するが互いに対して鏡面反転される用に構成することができる。そのような同一の曲線は、対称的なガスケットを、対称軸が第1の仮想の直線に平行である対称的なポート孔部に適用するのを可能にする。上述のように、対称的なポート孔部は熱交換器平板の製造を容易にする。
本発明による組立体は、熱交換器平板と上述したようなガスケットとを備える。
本発明のさらに他の目的、特徴、態様、及び利点が、以下の詳細な説明及び図面から現れて来るだろう。
本発明は添付の図面を参照してさらに詳述される。
平板熱交換器の正面図である。 図1の平板熱交換器の側面図である。 本発明による組立体、すなわちガスケットを設けられた伝熱平板の平面図である。 図3のガスケットの図である。 図3のガスケットの断面図である。
図1及び図2を参照すると、ガスケット式の平板熱交換器2が図示されている。この平板熱交換器2は、第1端部平板4、第2端部平板6、及び第1端部平板4と第2端部平板6との間にそれぞれ配置された複数の伝熱平板の形の熱交換器平板を備える。伝熱平板は2つの異なるタイプからなる。しかし、これは本発明には無関係であるので、2つの伝熱平板のタイプ間の違いはここでさらに説明することはしない。伝熱平板のうちの1つは、符号8で示され、図3にさらに詳細に図示されている。異なるタイプの伝熱平板は、一方の伝熱平板の正面(図3に示されている)が隣の伝熱平板の背面に対向する状態で、平板パック9中に交互に配置されている。すべての第2の伝熱平板は基準方向(図3に示されている)に対して、図3の紙面の法線方向の周りに180度回転されている。
伝熱平板は、ガスケットによって互いから離間されており、符号11で示されるガスケットのうちの1つが、図3及び4にさらに詳細に図示されている。また、図5にはガスケット11の断面が図示されている。伝熱平板はガスケットと一緒に、熱を一方の液体から他方の液体に移動するための2つの流体を受け取るように配置された平行チャネルを形成している。このために、第1の流体はすべての第2チャネル内を流れるように配置され、第2の流体は残りのチャネルの中を流れるように配置されている。第1の流体は、入口10及び出口12をそれぞれ通じて平板熱交換器2に入出する。同様に、第2の流体は、入口14及び出口16をそれぞれ通じて平板熱交換器2に入出する。チャネルを漏れないようにするために、伝熱平板は互いに対して押し付けられなければならず、それによってガスケットが伝熱平板間をシールする。このために平板熱交換器2は、第1及び第2端部平板4、6をそれぞれ互いに向かって押しつけるように配置された多くの締め付け手段18を備えている。
伝熱平板8は、ステンレス鋼からなる本質的に長方形状のシートである。伝熱平板8は、図3の紙面に平行な中央延長面c−c(図2参照)を有する。伝熱平板8は、平板熱交換器の入口10及び出口16にそれぞれ接続された第1の流体のための入口ポート孔部20及び第2の流体のための出口ポート孔部22を備える。さらに、伝熱平板8は、平板熱交換器の入口14及び出口12にそれぞれ接続された第2の流体のための入口ポート孔部24及び第1の流体のための出口ポート孔部26を備える。入口及び出口ポート孔部についてはここには詳細には記載されない。代わりに、本出願と同日に出願され、ここに組み込まれる、本願出願人の同時継続の特許出願欧州特許出願第112190496.5号が参照される。また、伝熱平板8は異なる領域、すなわち2つの分配領域28、30、この分配領域間に延びる伝熱領域32、並びに入口及び出口ポート孔部と分配領域との間に延びる断熱領域34、36、38及び40を備える。これら領域のそれぞれには、中央延長平面c−cに対して凸部と凹部との形状の波型パターン(図示されない)が設けられ、この波型は領域の主な役割に応じた設計を有している。分配領域28及び30の主な役割は流体を伝熱平板8の幅全体に拡げることである。伝熱領域32の主な役割は、熱を伝熱平板8の一方の側の流体から伝熱平板の他方の側の流体に移動することである。断熱領域34、36、38、及び40の主な役割は、入口及び出口孔部20、22、24、及び26と、分配領域28及び30との間の流体を案内することであり、すなわちそれらは単に流体の移動領域である。異なる領域及び波型パターンは、ここに詳細に説明されることはない。代わりに、本願出願人の同時継続の特許出願欧州特許出願第12190493.2号が参照される。
伝熱平板8には、ガスケット11を受け入れるように配置された、ゴムからなるガスケット溝部が設けられる。ガスケット溝部に適正に配置されると、ガスケット11は、ほとんどの平板及びガスケットに通常であるように、伝熱平板8の長側部42及び44並びに短側部46及び48に沿って延び、また伝熱平板を横切って対角線上に延びる。特に、ガスケット11は、出口ポート孔部22及び入口ポート孔部24をそれぞれ取り囲む2つの環状ガスケット部分50及び52を備える。環状ガスケット部分50及び52は類似しており、それが符号52で示される一方のみがここで説明される理由である。
環状ガスケット部分52はポート孔部24の孔端部54に沿って延びる。環状ガスケット部分52の内側縁部56とポート孔部24の孔端部54との間の距離は、環状ガスケット部分52に沿って同じである。言い換えると、環状ガスケット部分の設計は、ポート孔部24の形状に適用される。したがって、環状ガスケット部分52の内側縁部56は、ポート孔部24と同一形状であるがポート孔部24より大きな領域58(図4)を区切っている。
環状ガスケット部分52は、明瞭化のために破線で図4に別個に示されている。環状ガスケット部分によって画定された領域58は、仮想の三角形72(点線)の第1、第2、及び第3コーナーポイント66、68、及び70それぞれによって画定された外形を有する。さらに、これらコーナーポイントは第1、第2、第3の全体的な曲線74、76、及び78それぞれによって結ばれ、第1、第2、第3の全体的な曲線74、76、及び78は入口ポート孔部内から見ると窪んでいる。領域58の基準点80は、この領域内に配置することができる最も大きな仮想の円82(ゴーストライン)の中心点Cに一致する。第1コーナーポイント66は、基準点80から延びる第1の仮想の直線86上に、基準点80から第1の距離d1で位置する。第2コーナーポイント68は、時計回りの方向において第1コーナーポイントに近接している。さらに、第2コーナーポイント68は、基準点80から延びる第2の仮想の直線88上に、基準点から第2の距離d2で位置する。第3コーナーポイント70は、反時計回りの方向において第1コーナーポイントに近接している。さらに、第3コーナーポイント70は、基準点80から延びる第3の仮想の直線90上に、基準点から第3の距離d3で位置する。
上述の第1、第2、及び第3の距離に対しては、d2=d3の関係と、d2>d1の関係とが成立する。さらに、第1の仮想の直線と第2の仮想の直線との間の第1角度α1は、第2の仮想の直線と第3の仮想の直線との間の第2角度α2より小さく、かつ第3の仮想の直線と第1の仮想の直線との間の第3角度α3と本質的に同一である。言い換えると、第1、第2、及び第3の角度に対しては、α1=α3の関係と、α1<α2の関係とが成立する。この特定の例においては、α1=α3=115度である。さらに、第1及び第2コーナーポイント66、68を接続する第1の曲線74は、第3及び第1コーナーポイント70、66を接続する第3の曲線78と本質的に同一である。全体として、このことは、領域58が第1コーナーポイント及び基準点80を通じて延びる対称軸sに対して対称であることを意味している。
図面及び上述の説明から明らかであるように、入口ポート孔部24は従来の円状の形状を有しておらず、環状ガスケット部分もまた従来の円状の形状を有していない。代わりに、それらは、ここでは3つである複数のコーナーポイントによって画定された形状と、同数の(したがってここでは3つ)の曲線を有し、複数のコーナーポイントのうちの少なくとも1つ、ここではすべてが円82の弧92から変位している。もしも入口ポート孔部24が円形であったならば、環状ガスケット部分52は、好ましくは円82の弧92に一致する内側縁部56を有するだろう。圧力損失の観点から、この関連で前述を参照すると、非常に大きな入口ポート孔部が好ましいだろう。しかし、伝熱平板8の残りの部分の設計が入口ポート孔部の可能な大きさを制限する。例えば、より大きな円状の入口ポート孔部は、入口ポート孔部の外形が端側部48及び/又は長側部44に近接して位置することを意味し、伝熱平板8の強度の問題をもたらすだろう。さらに、より大きな円状の入口ポート孔部はまた、入口ポート孔部24と分配領域30(図3)との間の領域を、ガスケットを配置するにはあまりにも狭くしてしまう場合があることをも意味する。そのような狭い中間領域は、上述に参照した波型パターンを有する伝熱平板を押し付ける際に問題を生じさせるだろう。当然、伝熱平板8の分配領域30は、大きな円状の入口ポート孔部24のためのスペースを作るために、伝熱平板上でさらに下方へ変位される場合があるだろう。しかし、このことは、より小さな伝熱領域32に特に関連し、したがって伝熱平板の悪化した伝熱能力に関連してしまうだろう。
上述し、図面に図示したように、入口ポート孔部の領域は、伝熱平板の残りの部分の設計を補正する必要なく増加させることができる。入口ポート孔部に、円形状を有する円状の入口孔部より広い、伝熱平板8の断熱的な領域38を占有させることによって、小さな圧力損失に関連する、より大きな入口ポート孔部を実現することができる。この拡大によって影響を受けるのは断熱領域のみであるので、伝熱平板8の分配能力及び伝熱能力は、本質的に影響を受けないで維持される。さらに、入口ポート孔部24の外形が真直ぐな部分を有していないので、この入口ポート孔部の周りの曲げ応力は比較的小さい。
上述の円形の入口ポート孔部に関する別の利点はガスケットの取り付け及びフィルターに関連する。ガスケット11は、ガスケットを伝熱平板に固定するために、伝熱平板8の縁部に係合するように配置された把持手段60及び62を備える。いくつかの平板熱交換器の用途に関連して、例えば何らかの方法で汚染された流体の処理に関する用途では、フィルター挿入物が使用されて伝熱平板間のチャネルへの汚染物の侵入を防止する。これらフィルター挿入物は通常、円筒状の形状を有し、平板熱交換器の入口及び/又は出口ポートを通じて、すなわち伝熱平板の入口及び出口ポート孔部を通じて延在する。もしも、従来のように、伝熱平板の入口及び出口ポート孔部が円形であったならば、ガスケットの把持手段はフィルター挿入物に干渉する場合があるだろう。しかし、もし環状ガスケット部分並びに入口及び出口ポート孔部が代わりに上述の形状を有するならば、ガスケットは、ガスケットの把持手段が伝熱平板に入口及び出口ポート孔部のコーナーポイントで係合するように適用することができる。それによって、ガスケットと円柱状フィルター挿入物との間の干渉のリスクがなくなる。
把持手段60及び62は異なるタイプとすることができ、ここで詳細に説明することはない。かわりに、把持手段60の詳細な説明のために、本願出願人の同時継続中の特許出願である欧州特許出願第13153167.5が参照され、この出願は参照によってここに組み込まれている。
上述に説明した本発明の実施形態は、例としてのみ理解されるべきである。当業者であれば、説明された実施形態を本発明の概念から乖離することなく多くの方法で変化させられることを理解する。
上述の平板熱交換器2の端部平板4及び6は、円状の入口及び出口を有して従来通り設計される。しかし、端部平板にもまた、上述の入口及び出口ポート孔部と同様の非円形状の入口及び出口を設けてもよい。
さらに、上述の、環状ガスケット部分によって画定される領域の形状は、三角形の形状の仮想平面の幾何学的図形、3つのコーナーポイント、及び3つの曲線によって画定される。当然、他の仮想平面の幾何学的図形、並びに別の数のコーナーポイント及び曲線をも、代替的な実施形態における領域を画定するために使用することができる。
上述の入口ポート孔部と、したがって環状ガスケット部分とは、対称軸sに対して対称である。勿論、入口ポート孔部と、したがって環状ガスケット部分とは、代わりに完全に非対称、又は1つ以上の対称軸に対して対称であってもよい。例として、曲線はすべてが同じ形でも異なる形でもよく、及び/又はすべてのコーナーポイントに対する基準点の距離は同じでも異なってもよい。また、曲線は窪んでいなくてもよい。1つ以上の曲線は別の形状を有することができる。
上述の平板熱交換器は平行逆流タイプ、すなわち流体それぞれのための入口及び出口が平板熱交換器の同じ半体(half)に配置され、流体流れが伝熱平板間のチャネルを通じて反対方向に流れるタイプである。当然、平板熱交換器は代わりに、斜流タイプ及び/又は並交流タイプとすることができる。
2つの異なるタイプの伝熱平板及び伝熱平板間の1つのタイプのガスケットが平板熱交換器に備えられる。当然、平板熱交換器は代替的に1つだけの平板タイプ又は2つ以上の異なる平板タイプを備えることができる。さらに、伝熱平板はステンレス鋼以外の別の材料から作ることができる。さらに、平板熱交換器は、伝熱平板間に1つ以上のタイプのガスケットを備えることができ、ガスケットはゴム以外の他の材料からなってもよい。また、ガスケットは環状ガスケット部分のみを備える、すなわちいわゆるリンクガスケットとして設計することもできる。
また、把持手段とは別の手段、例えば糊、接着テープ又は別のタイプの機械的取り付け手段を、ガスケットを伝熱平板に取り付けるために使用することができる。
最後に、本発明はガスケット式平板熱交換器とは別のタイプの、部分的に永久的に取り付けられた伝熱平板又は永久的にのみ取り付けられた伝熱平板を備える平板熱交換器に関連して使用することができる。
第1、第2、第3等の属性は、ここでは同じ類の種を区別するためだけに使用されており、これら種間の相互の順序をなんら示すものではないことが強調されるべきである。
本発明に関連しない詳細な説明は省略されたこと、及び図面が単に概略図であって、縮尺通りに描かれていないことが強調されるべきである。また、図面のいくつかは他の図面よりも単純化されていることもまた強調されるべきである。したがって、いくつかの構成要素は、1つの図面には記載されているが他の図面には記載されていない場合がある。
2 平板熱交換器
4 第1端部平板
6 第2端部平板
8 伝熱平板
9 平板パック
10、14 入口
11 ガスケット
12、16 出口
18 締め付け手段
20、24 入口ポート孔部
22、26 出口ポート孔部
28、30 分配領域
32 伝熱領域
34、36、38、40 断熱領域
42、44 長側部
46、48 短側部
50、52 環状ガスケット部分
54 孔端部
56 内側縁部
58 領域
60、62 把持手段
66 第1コーナーポイント
68 第2コーナーポイント
70 第3コーナーポイント
72 仮想の三角形
74、76、78 曲線
80 基準点
82 仮想の円
86 第1の仮想の直線
88 第2の仮想の直線
90 第3の仮想の直線
92 弧
c−c 中央延長面
C 中心点
s 対称軸
d1 第1の距離
d2 第2の距離
d3 第3の距離
α1 第1角度
α2 第2角度
α3 第3角度



  1. 熱交換器平板(8)上への配置のための、前記熱交換器平板のポート孔部(24)を取り囲むように配置された環状ガスケット部分(52)を備えるガスケット(11)であって、 前記環状ガスケット部分の内側縁部(56)が、最も大きな仮想の円(82)の中心点に一致する基準点(80)を含む領域(58)を画定し、前記仮想の円は前記領域の中にぴったり合う、ガスケット(11)において、
    前記領域は、
    仮想の平面の幾何学的図形(72)の複数のコーナーポイントであって、これらコーナーポイントのうちの少なくとも1つが前記円の弧(92)から変位されている、複数のコーナーポイントと、
    前記コーナーポイントを結ぶ同数の全体的な曲線(74、76、78)と、
    によって画定された形状を有し、
    前記複数のコーナーポイントのうちの第1コーナーポイント(66)は、前記基準点から第1の距離(d1)に位置し、前記複数のコーナーポイントのうちの第2コーナーポイント(68)は、時計回りの方向で前記第1コーナーポイントの最も近くに前記基準点から第2の距離(d2)で位置し、前記複数のコーナーポイントのうちの前記第3コーナーポイント(70)は、反時計回りの方向で前記第1コーナーポイントの最も近くに前記基準点から第3の距離(d3)で位置することを特徴とする、ガスケット(11)。

  2. 前記コーナーポイント(66、68、70)の数と、前記曲線(74、76、78)の数とは等しく、3であることを特徴とする請求項1に記載のガスケット(11)。

  3. 前記曲線(74、76、78)は、前記領域の前記基準点から見ると窪んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスケット(11)。

  4. 前記第1、第2、及び第3コーナーポイント(66、68、70)は、前記領域の前記基準点(80)から延びる第1、第2、及び第3の仮想の直線(86、88、90)それぞれ上に位置し、前記第1の仮想の直線(86)と前記第2の仮想の直線(88)との間の第1の角度(α1)は、前記第3の仮想の直線(90)と前記第1の仮想の直線(86)との間の第3の角度(α3)に等しいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスケット(11)。

  5. 前記第2コーナーポイント(68)と前記基準点(80)との間の距離(d2)は、前記第3コーナーポイント(70)と前記基準点との間の第3の距離(d3)に等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスケット(11)。

  6. 前記第1コーナーポイント(66)と前記基準点(80)との間の前記第1の距離(d1)は、前記第2コーナーポイント(68)と前記基準点との間の前記第2の距離(d2)より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスケット(11)。

  7. 前記第1コーナーポイント(66)と前記基準点(80)との間の前記第1の距離(d1)は、前記第3コーナーポイント(70)と前記基準点との間の前記第3の距離(d3)より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスケット(11)。

  8. 前記曲線のうちの、前記第1コーナーポイント(66)と前記第2コーナーポイント(68)とを結ぶ第1曲線(74)と、前記曲線のうちの、前記第3コーナーポイント(70)と前記第1コーナーポイント(66)とを結ぶ第3曲線(74)と、は類似しているが、互いに対して鏡面反転されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスケット(11)。

  9. 熱交換器平板(8)と、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスケット(11)と、を備える組立体。

 

 

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電池モジュール // JP2015528997
電池モジュールが提供される。前記電池モジュールは、電池セル、及び前記電池セルに隣接して位置する熱交換器を含んでいる。前記電池モジュールは、管状壁、第1流体ポート、及びリング状部材を含んでいる冷却マニホールドをさらに含む。前記管状壁は、内部領域を設定し、第1及び第2端部を含んでいる。前記第1流体ポートは、管状壁の外面から外側に延びており、前記内部領域と流体的に連通する。前記リング状部材は、管状壁の外面から所定の距離で第1流体ポートの外面上に位置する。
本発明は、熱交換器、特に自動車のエンジンのための過給空気冷却器であって、熱交換バンドル(3)が設けられたハウジング(11)と、前記熱交換バンドル内を循環する冷却液のコレクタ(13)と、前記熱交換器ハウジングおよび前記冷却液コレクタの側壁部を形成するコレクタプレート(15)と、を備え、前記コレクタプレート(15)には、前記バンドルの前記冷却液循環パイプと連通するオリフィス(27)が設けられ、前記コレクタプレート(15)は、前記オリフィス(27)の周縁エッジと呼ばれるエッジに対向する前記冷却液コレクタ(13)に固定された平坦な接続部分(33a、35a)を有し、前記平坦な接続部分(33a、35a)は、前記周縁エッジの少なくとも1つに隣接していることを特徴とする熱交換器に関する。
本発明は、多数の第1および第2の熱交換プレート(A、B)を含むプレートパッケージ(P)を含むプレート熱交換器に関するものである。これら熱交換プレートは、第1および第2のプレート間隙(3)が形成されるように互いに連結されかつ隣り合って配置される。少なくとも2つのインジェクタが設けられており、各インジェクタは、少なくとも1つのプレートパッケージ(P)における第1のプレート間隙(3)の少なくとも1つに第1の流体を供給するよう構成されており、かつ少なくとも1つのバルブが、少なくとも2つのインジェクタへの第1の流体の供給を制御するよう構成されている。
熱交換器 // JP2015522790
【課題】容易にかつ低コストで製造可能とする。
【解決手段】管/管底アセンブリ(2)を備えた熱交換器(1)、特に給気冷却器または排ガス冷却器において、管(5)がその対向する管端部によって、2つの対向する管底(3、4)の開口部において密封状態で嵌め込まれており、前記両管底(3、4)の間にハウジング(8)の少なくとも一部分領域が配置されていて、このハウジングが前記アセンブリ(2)の前記管(5)を包持してそれを外方向に対して密封し、一方、前記両管底(3、4)が、互いに平行に延びてそれぞれ前記管(5)の端部領域(6、7)に繋がる2つの側面を有しており、これらの側面にそれぞれハウジング部分(15、16)が配置されていて、このハウジング部分が前記ハウジング(8)に結合されており、前記管底(3、4)の少なくとも1つにおいて、前記ハウジング(8)とこの管底(3、4)との間に、および/またはこの管底(3、4)とこの管底(3、4)に配置された前記ハウジング部分(15、16)との間に、シール(21、22)が密封するように配置されている。
【選択図】図1
熱交換器ユニットの複数のコアが取り付けられているLNG低温プロセスに特に使用されるコールドボックスである。ヘッダはハウジング内に位置され、供給ラインはヘッダをコア上のマニホルドに接続する。コアとヘッダは、ハウジングの前部及び/又は後部を介するコアの取外しを妨げるようヘッダを位置させないように配置される。コールドボックスを製造する方法も開示される。
本発明は、第1および第2のプレート空間(1)が形成されるような方法で、互いと接合され、並んで配置される多くの第1および第2の熱交換プレート(A、B)を含むプレートパッケージ(P)を含むプレート式熱交換器に関する。少なくとも2つの噴射器が設けられ、各々の噴射器は、第1の流体を、少なくとも1つのプレートパッケージ(P)の第1のプレート空間(1)のうちの1つに供給するように配置され、少なくとも1つの弁は、第1の流体の少なくとも2つの噴射器への供給を制御するように配置される。
本発明は、熱交換本体2と、少なくとも1つのカバー4と、前記マニフォルド3から突出するとともに前記カバー4の上に折り曲げられたクリンピング装置8を用いて、前記カバー4を前記熱交換本体2に接続するマニフォルド3と、を備え、前記熱交換本体2は、少なくとも1つのブランキングプレートにより画成され、前記マニフォルド3は、第1流体を導くことが可能な複数のチューブ6a、6bを有し、前記マニフォルド3は、前記カバー4を固定するための縁部13により取り囲まれたベースプレート24を有し、前記ベースプレート24および前記固定縁部13は、前記カバー4のヒール15を受けるためのハウジング26を画成しており、前記固定縁部13は、二倍厚の壁部16により形成されており、その一端部17は、少なくとも1つのチューブ6a、6bに固定されていることを特徴とする熱交換器に関連する。
プレート熱交換器 // JP2015519536
本発明は、複数の第1および第2の熱交換プレートA、Bを含むプレートパッケージを含むプレート熱交換器に関する。これらプレートは、互いに連結されてかつ各対の隣接する熱交換プレートA、B間に第1のプレート間隙3が形成されるとともに各対の隣接する熱交換プレートB、A間に第2のプレート間隙4が形成されるように隣り合って配置される。第1および第2のプレート間隙3、4は、互いから切り離されかつ少なくとも1つのプレートパッケージP内で交互に隣り合って設けられる。実質的に各熱交換プレートA、Bは、第1のプレート間隙3への第1の流入チャネル9を形成する第1のポートホール8を有する。各インジェクタが、プレートパッケージPの外面から第1の流入チャネル9の内部へ向けて延在する貫通孔20内に受容される。各インジェクタ25は、第1の流入チャネルの壁部に設けられ、1つ以上の第1のプレート間隙3へ第1の流体を供給する。
本発明は、プレートパッケージ(P)を含むプレート熱交換器(1)に関し、プレートパッケージ(P)は、少なくとも2つの構造の複数の熱交換プレート(A、B)であって、互いに連結されるとともに、熱交換プレート(A、B)間にプレート間隙(3、4)を形成する熱交換プレート(A、B)のスタック(2)を形成するよう互いに交互に配置される、熱交換プレート(A、B)を含む。プレート間隙(3、4)は、少なくとも2つの異なる流体を受容するよう構成される。少なくとも1つの貫通孔(20)が、プレートパッケージ(P)の外面とプレートパッケージ(P)内部のコンパートメント(5)との間に延在するよう設けられ、コンパートメント(5)は、プレート間隙(3、4)のいずれかによって少なくとも部分的に形成されており、少なくとも1つの貫通孔(20)が、サーマルドリル加工によって形成される。
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