改善された創傷治癒組成物および処置

著者らは特許

A61B5/00 - 診断のための検出,測定または記録(放射線診断A61B6/00;超音波,音波または亜音波による診断のための測定A61B8/00);個体の識別
A61B5/44 - そのために特に適合させた表示装置
A61B5/48 - 信号の周波数分布を検出するもの
A61B5/107 - 身体の寸法を測定するもの,例.身体全体またはその部分の大きさ
A61B5/11 - 身体全体またはその部分の動きを測定するもの,例.頭または手の震えまたは4肢の運動性(脈はく測定のためのものA61B5/02)
A61K9/06 - 軟膏;軟膏基剤(製造装置A61J3/04)
A61K9/0014 - 粒状剤,例.散剤(マイクロカプセルA61K9/50)
A61K31/7088 - 3個以上のヌクレオシドまたはヌクレオチドを持つ化合物
A61K31/7105 - 天然のリボ核酸,すなわちアデニン,グアニン,シトシンまたはウラシルに結合したリボースのみを含み,3’−5’ホスホジエステル結合を持つもの
A61K47/00 - 使用する不活性成分,例.担体または不活性添加剤,に特徴のある医薬品製剤;活性成分と化学結合した標的剤または修飾剤
A61K47/10 - アルコール;フェノール;それらの塩,例.グリセリン;ポリエチレングリコール;ポロキサマー;PEG/POEアルキルエーテル
A61K47/38 - セルロース;その誘導体
A61K48/00 - 遺伝子疾病を治療するために生体の細胞内に挿入する遺伝子物質を含有する医療用製剤;遺伝子治療
C07K14/47 - 哺乳動物から
C12N - 微生物または酵素;その組成物(殺生物剤,有害生物忌避剤または誘引剤,または植物生長調節剤であって,微生物,ウイルス,微生物菌類,酵素,発酵生産物,または微生物または動物材料から生産されたまたは抽出された物質を含むものA01N63/00;医薬品製剤A61K;肥料C05F);微生物の増殖,保存,維持;突然変異または遺伝子工学;培地(微生物学的試験用の培地C12Q1/00)
C12N15/113 - 遺伝子の発現を調節する非コード核酸、例.アンチセンスオリゴヌクレオチド

の所有者の特許 JP2016517444:

コーダ セラピューティクス, インコーポレイテッド

 

本発明は、抗コネキシン剤(特に、抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチド)の投与を通じて慢性創傷を処置するための、改善された方法、使用およびキットに関する。本発明の方法、使用、およびキットは、前処置段階の間に所定の量を超えてサイズが増大も低減もしない慢性創傷が、上記前処置段階の間に標的範囲外でサイズが変動する創傷よりも、成功裡の処置に、よりよく反応するという、驚くべきかつ予測外の知見に基づく。

 

 

配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出され、本明細書にその全体において参考として援用される配列表を含む。上記ASCIIコピー(2014年6月17日作製)は、ファイル名がE3697−00329_SL.txtであり、サイズ1,925バイトである。
発明の分野
本発明は、期待される速度で治癒しない難治性慢性創傷を同定および処置するための方法、ならびにそれら創傷を処置するために有用なギャップ結合調節因子を含む投与レジメンおよび製造物品に関する。
背景
以下には、本発明を理解するのに役立つと思われる情報を記載してある。本明細書に示したどの情報も今回記載または特許請求した発明に対して先行技術またはこれに関係するものであることを認めるものではないし、具体的または暗黙的に参照されているどの刊行物または文献も先行技術であることを認めるものでもない。
ヒトおよび他の哺乳動物では創傷傷害が引き金となって、多くの場合創傷治癒をもたらすことになる細胞的および生化学的事象の複雑なカスケードが構成される。理想的に治癒した創傷とは、細胞、組織、器官および生体レベルで正常な解剖学的構造、機能および外観を回復したものである。外傷、病原菌または異物のいずれによってもたらされたものであれ、創傷の治癒は、炎症、上皮形成、血管形成およびマトリックス沈着を包含するいくつかの重複相を含む複雑な過程を介して進行する。通常、こうした過程は創傷の熟成およびある程度の瘢痕形成をもたらす。大抵は所定のコースに沿って炎症と修復が生じるが、この過程の感度は、例えば調節性サイトカインおよび成長因子の複雑なネットワークが挙げられる各種創傷治癒調節因子のバランスによって決まる。
ギャップ結合は、直接的な細胞間連絡を促進する細胞膜の構造である。ギャップ結合チャネルは、それぞれが6つのコネキシン・サブユニットからなる2つのコネクソン(ヘミチャネル)から形成されている。各6量体コネクソンは反対側の膜のコネクソンと合体して単一のギャップ結合を形成する。ギャップ結合チャネルは身体全体に存在すると報告されている。
コネキシンは、通常、その分子量によって命名され、系統発生ベースでアルファ、ベータおよびガンマ・サブクラスに分類されるタンパク質のファミリーである。少なくとも20種のヒトイソ型および19種のマウスイソ型が同定されている。各種組織および細胞型は特徴的なコネキシンタンパク質発現パターンを有すると報告されている。
また、ウイルス、真菌および代謝疾患に関与する遺伝子についてその発現の調節のためのアンチセンス技術が報告されている。例えば、米国特許第5,166,195号および同第5,004,810号を参照されたい。アンチセンス技術はまた、コネキシンを調節し、創傷を処置するために開発された。例えば、米国特許第7,098,190号、同第7,879,811号、同第7,902,164号、同第7,919,474号、同第8,034,789号、同第8,059,486号、同第8,063,023号、同第8,181,580号および同第8,314,074号を参照のこと。ギャップ結合およびヘミチャネルのペプチドインヒビターもまた、報告されている。例えば、WO2006/134494(米国特許出願公開番号20100279921として公開)を参照のこと。
創傷治癒過程の根底にある原理の理解が進んでいるにもかかわらず、慢性創傷のケアのための適切な治療剤の選択肢の必要性は未だに著しく満たされていない。これら発明は、この続いている必要性に対処する。
米国特許第5,166,195号明細書 米国特許第5,004,810号明細書 米国特許第7,098,190号明細書 米国特許第7,879,811号明細書 米国特許第7,902,164号明細書 米国特許第7,919,474号明細書 米国特許第8,034,789号明細書 米国特許第8,059,486号明細書 米国特許第8,063,023号明細書 米国特許第8,181,580号明細書 米国特許第8,314,074号明細書 国際公開第2006/134494号 米国特許出願公開第2010/0279921号明細書
簡単な概要
本明細書に開示され、特許請求された発明は、本「概要(summary)」のセクションに記載もしくは開示または参照されたものを包含するが、これらに限定されない多くの特性および実施態様を有する。これは包括的なものであることを意図しない。本明細書で開示および特許請求された本発明はこの「概要」のセクションに記載された特徴または実施態様に限定されず、また、これらによって限定されるものでもなく、この概要は限定のためではなく、単なる概要の例示のために記載されたものである。
本開示は、難治性慢性創傷を同定および処置するための方法、ならびにそれら創傷を処置するために有用な投与レジメンおよび製造物品に関する。製造物品を構成し、本明細書で開示される方法において有用な医薬組成物は、有効用量の、コネキシン26、コネキシン30および/もしくはコネキシン43に対する抗コネキシンポリヌクレオチド(例えば、コネキシンアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(例えば、1本鎖抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド)、ならびに本明細書で開示される他のコネキシンを含む。
本明細書で使用される場合、本発明の一実施形態において、および例示によれば、難治性創傷は、慢性創傷、または予測される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して、約2〜4週間にわたって、約30%(+30%)を超える程度、サイズが縮小せず、かつ15%(−15%)を超える程度、創傷サイズが増大しない。この標準ケア処置期間はまた、「ならし(run−in)」期間もしくは「前処置(pretreatment)」期間といわれ得る。創傷サイズの増大もしくは縮小は、「表面積縮小」(「SAR」ともいわれる)として広く言及され得る。ならしの間の上記SAR範囲、例えば、−15%〜+30%は、ならしSAR範囲といわれ得る。処置のための慢性創傷の提示の際に、標準ケアは、2〜4週間の期間にわたって提供される。提示の際の、および上記ならし期間の終了時の上記創傷のサイズの予測測定値および/もしくは正式な測定値は、上記創傷が、指定されたSARならし範囲に入るか否かを評価することによって、標準ケア処置に対して難治性であるか否かを決定するために使用される。いくつかの局面において、上記ならし期間の間の標準ケアは、例えば、多層圧迫包帯法である。他の局面において、上記標準ケアは、例えば、負荷軽減である。いくつかの実施形態において、上記ならし期間の間の標準ケア処置は、単層圧迫包帯法、または着圧ストッキングである。圧迫包帯は、代表的には、1週間に約1回、交換もしくは再適用される。他の実施形態において、上記ならし期間の間の標準ケア処置は、圧迫の軽減、もしくは負荷軽減である。足圧、衝撃および剪断力は、適切にフィットした靴、インソール、およびソックスで軽減され得る。車椅子もしくは松葉杖を使用する全免荷は、圧力を解放する別の有効な方法である。他の負荷軽減標準ケアモダリティーとしては、トータルコンタクトキャスト、ギプス包帯除去、および着脱式ギプス包帯歩行補助器(removable cast walkers)が挙げられる。
他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または予測される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、圧迫包帯法を約2〜4週間にわたって使用して、約30%(+30%)を超える程度、サイズが縮小しない。
さらに他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、圧迫包帯法を使用して約35%(+35%)を超える程度、サイズが縮小せず、15%(−15%)を超える程度、創傷サイズが増大しない。
さらなる実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(たとえば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、圧迫包帯法を使用して約2〜4週間にわたって、約−5%/+30%、−10%/+30%、−15%/+30%、−20%/+30%、25%/+30%もしくは−30%/+30%を超える程度、サイズが増大も縮小もしない。
上記難治性慢性創傷が、局所投与に適した医薬用として許容可能な担体、および例えば、約0.5mg/mL〜約40mg/mL、またはさらなる例示によれば、約1〜30mg/mLの抗コネキシン26、抗コネキシン30もしくは抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む医薬組成物の投与の影響を受けやすいことが、驚くべきことに観察された。
よって、一局面において、本開示は、難治性創傷を処置する方法に関し、上記方法は、
処置のための初期提示の際に慢性創傷のサイズを決定して、第1のサイズ測定値もしくは推定値を得る工程;
標準ケア(例えば、例えば、圧迫包帯法および/もしくは負荷軽減)を、上記創傷に投与する工程;
上記標準ケアを投与して2〜4週間後に上記創傷のサイズを決定して、第2のサイズ測定値を得る工程;
上記創傷の第2のサイズ指標が、上記第1のサイズ測定値の所定の範囲(例えば、−15〜+30%/−35%〜+30%)内にあるかまたは所定の量を超える程度、治癒しなかった(例えば、約+30〜35%を超える創傷SAR)ことを決定し、それによって、難治性創傷を同定する工程;ならびに
上記創傷にもしくはその近位に、例えば、抗コネキシン43ポリヌクレオチドの有効量を含む医薬組成物を投与する工程
を包含する。適切な用量、投与量および用量濃度、ならびに製剤の例は、本明細書で記載される。
上記創傷のサイズは、当該分野で種々の方法(例えば、上記創傷の任意の物理的寸法(例えば、表面積、最長の直径の長さおよび/もしくは最長の直径に対する長い方の垂直二等分線の長さの測定値または妥当な推定値もしくは近似値によるものが挙げられる)によって、決定され得る。比較的小さい表面積を有する深部創傷(例えば、糖尿病性足部潰瘍)に関しては、容積がまた上記サイズ測定値として使用され得る。他の公知の創傷測定法としては、面積測定法、創傷トレーシング(wound tracing)、デジタル化技術、および立体写真計測法、ならびに単純なルーラーベースの方法が挙げられる。3種の商業的に利用可能な創傷測定技術としては、Visitrakシステム(Smith and Nephew Healthcare, Hull, U.K.)、デジタル写真と画像加工処理システム(Analyze, version 6.0; AnalyzeDirect, Lenexa, KS)、および楕円形の面積を計算するための公式(πab)を使用する楕円測定法(elliptical measurement method)が挙げられる。
別の局面において、本開示は、例えば、約0.5mg/mL〜約40mg/mLもしくは約1〜30mg/mLの、例えば、抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む医薬組成物による処置に影響を受けやすい難治性慢性創傷を検出するための方法に関し、上記方法は、
処置のための初期提示の際に創傷のサイズ指標を測定して、第1のサイズ測定値を得る工程;
標準ケア、例えば、圧迫包帯法および/もしくは負荷軽減を上記創傷に投与する工程;
初期標準ケア処置を投与して約2〜4週間後に上記創傷の面積を測定して、第2のサイズ測定値を得る工程;
上記創傷の第2のサイズ指標が、本明細書で記載されるように、上記第1のサイズ測定値の所定の範囲内にあることを決定し、それによって、治療的有効量の、例えば、抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む医薬組成物を投与することによる処置に影響を受けやすい、ゆっくりと進行する創傷もしくは難治性創傷を検出する工程を包含する。他のコネキシン標的は、本明細書で記載されるとおりに企図される。
別の局面において、本開示は、難治性創傷を有する対象を処置するにあたって有用なキット、パッケージおよび/もしくは製造物品に関し、これらは、治療的有効量もしくは濃度(例えば、1.0〜3.0から約30.0〜100mg/mlまで)で存在する抗コネキシン43アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド、および医薬用として許容可能な担体(例えば、非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー)を含む医薬組成物を含む容器;ならびに記載されるとおりのおよび本明細書で特許請求される組成物の使用の説明書を含む。このような医薬は、本明細書で記載されるとおりの対象の処置のためにものを含む。
別の局面において、本発明は、非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー(例えば、ポロキサマー407(例えば、約15〜30%、例えば、25〜27%の濃度で)および例えば、1本鎖抗コネキシン43アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(例えば、約3.0〜約30mg/ml、もしくは約1.0〜約100mg/mlの濃度で存在する)を含む組成物の上記創傷への局所投与後の完全閉鎖の増大した確率を有する難治性創傷を検出するための方法に関し、上記方法は、
処置のための初期提示の際に創傷のサイズ指標を測定して、第1のサイズ測定値を得る工程;
標準ケア(例えば、圧迫包帯法および/もしくは負荷軽減)を上記創傷に投与する工程;
上記標準ケア処置を開始して約2〜4週間後に上記創傷のサイズ指標を測定して、第2のサイズ測定値を得る工程;ならびに
上記創傷の面積が、上記ならし期間後にそのサイズの所定のサイズ範囲内に、例えば、約−15%〜+30%に入ることを検出し、それによって、上記抗コネキシン43アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドを含む組成物を上記難治性創傷へ局所投与した後の完全閉鎖の増大した確率を決定する工程、
を包含する。
いくつかの実施形態において、上記医薬組成物は、有効量の3〜30mg/mLもしくは1〜100mg/mL 抗コネキシン43ポリヌクレオチドまたは本明細書で開示されるとおりの他の適切な用量を含む。上記医薬組成物は、局所投与に適した1種またはそれより多くの医薬用の担体をさらに含み得る。一実施形態において、上記医薬組成物は、約20〜30% 非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、および/もしくは本明細書で開示される他の医薬用の担体を含み得る。
一局面において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、約3.0〜約30mg/mL、もしくは約1.0〜約100mg/mLの濃度で上記医薬組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、約3mg/ml、約5mg/ml、約10mg/ml、もしくは約30mg/mlの濃度で、または最大約100mg/mLまでの任意の量で、存在し得る。別の局面において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、例えば、約100μM〜約5000μMの濃度で上記医薬組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態において、本発明の組成物の治療的有効量は、医薬用として許容可能な担体および約0.5〜約40ミリグラム/ミリリットル(mL; mg/mL)もしくは約3〜約30mg/mL、または約100μM〜約5000μMの濃度で存在する抗コネキシン剤(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)を含む。
1またはそれより多くの用量は、難治性創傷を有する対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、上記医薬組成物の1またはそれより多くの用量は、適切なもしくは所望の間隔で反復して投与され得る。いくつかの実施形態において、上記医薬組成物は、例えば、毎日、もしくは1〜6回/週で、反復して投与され得る。例えば、本明細書で記載される抗コネキシン剤含有組成物および製剤は、治癒が進行しているか、もしくは望ましい場合には、完全であると認められるまで、1週間に1回投与され得る。本発明の組成物はまた、より頻繁に、例えば、2回もしくは3回/週で適用され得る。それらはまた、2週間に1回(biweekly)、もしくは1ヶ月に1回適用され得る。投与の頻度および用量は、上記創傷面積および容積が変化するにつれて、処置の経過にわたって変化し得る。さらに、さらなる適用は、創傷治癒がもう一度失速される(stall)かもしくは遅れるという事象において行われ得る。
本発明の別の局面によれば、創傷の再上皮化および/もしくは肉芽組織の形成が促進される。皮膚創傷の上皮化を促進する方法は、例えば治癒遅延性創傷または治癒不完全性創傷または慢性創傷を含め、期待された速度で治癒しない創傷を有する対象に対して、例えば、再上皮化を促進するのに有効な量の抗コネキシン剤(抗コネキシンポリヌクレオチド)を投与することを含む。類似の方法が、上皮基底細胞分裂および増殖を調節するために使用され得る。
難治性創傷が、上記創傷にもしくはその近位への、例えば、0.5〜40mg/mL 抗コネキシンポリヌクレオチド(もしくはより高濃度)および局所投与に適した医薬用として許容可能な担体を含む医薬組成物の投与に影響を受けやすいことを驚くべきことに発見した。難治性創傷の検出は、有利なことには、0.5〜40mg/mL 抗コネキシンポリヌクレオチド、例示すると、例えば、3〜30mg/mLの抗コネキシン43 ODNを含む医薬組成物での処置によく反応する患者を同定するために使用され得る。他の適切な用量および用量濃度は、本明細書に提供される。
本発明の方法のいくつかの局面において、上記のとおり、患者の創傷のサイズが、上記創傷の長さ、幅、深さ、縁部周囲、容積、もしくは表面積、またはその関数を確認することによって評価される。任意の適切な方法が使用され得、上記方法としては、直接手動測定、レーザースキャナ、画像化デバイス(例えば、カメラ、コンピュータータブレットもしくはPDA、表面マッピングなど)が挙げられる。創傷サイズの現在好ましい測定法は、創傷表面積であり、好ましくは、創傷の長さと創傷の幅の積として、創傷トレーシングによって、または面積測定法によって得られる。
上記ならし期間の間のサイズ変化は、驚くべきことにかつ予測外に、例えば、約30%以下程度の創傷サイズの増大から、上記ならし期間の間に15%以下程度の創傷サイズの縮小までの範囲、ならびに先に示されたとおりの他の範囲および/もしくは閾値量に及ぶことが発見された。好ましいならし相は、約7〜約30日間、好ましくは約7〜約21日間、さらにより好ましくは約7〜約14日間の範囲に及ぶ。14日間のならしが好ましい。
本発明の以上その他の態様を以下に示すが、これらは本「発明の概要」中の情報に限定されたり、これによって限定されたりするものではない。
図1A〜Cは、10週間の処置期間の後の上記ならし期間の間の−40%〜+40%の創傷サイズ変化を使用するフェーズ2B臨床研究の結果を示す。図1Aは、各研究アーム:標準ケア(SOC)、ビヒクルのみ、および低用量(1mg)もしくは高用量(1mg)の例示的抗コネキシン43ポリヌクレオチドにおける、上記患者の%完全創傷閉鎖のプロットを示す。 図1A〜Cは、10週間の処置期間の後の上記ならし期間の間の−40%〜+40%の創傷サイズ変化を使用するフェーズ2B臨床研究の結果を示す。図1Bは、各研究アームにおける患者に関する創傷表面積縮小のプロットを示す。 図1A〜Cは、10週間の処置期間の後の上記ならし期間の間の−40%〜+40%の創傷サイズ変化を使用するフェーズ2B臨床研究の結果を示す。図1Cは、上記ならし期間中の−40%〜+40%創傷サイズ変化に基づいて選択された患者が、表面積縮小エンドポイントおよび完全創傷閉鎖二次的エンドポイントの状況で、統計的に有意な応答を示さなかったことを示す。
図2は、−15%〜+30% 創傷サイズ変化基準を満たした研究の各アームにおける患者亜集団の上記フェーズ2B研究のデータの再分析から10週目での%完全創傷閉鎖のプロットを示す。
図3は、研究の各アームにおいて−15%〜+30%創傷サイズ変化基準を満たした患者亜集団についてのフェーズ2B研究のデータの再分析に基づく表面積縮小のプロットを示す。
図4は、−15%〜+30%創傷サイズ変化基準を満たした患者亜集団が、表面積縮小エンドポイントおよび完全創傷閉鎖二次的エンドポイントの状況で統計的に有意な(P<0.05)応答を示したことを示す。
詳細な説明
治癒の緩慢な創傷、治癒遅延性創傷、治癒不完全性創傷、裂開性創傷および慢性創傷を含む、期待される速度で治癒しない創傷は感染を引き起こすことが多く、切断術または死の原因となることがある。ギャップ結合を介した細胞間連絡は創傷治癒において極めて重要な役割を果たしている。本明細書で開示または参照されたもの或いはさもなければ現在公知であるかまたは後に開発されるものをはじめとする特定の化合物(すなわち、抗コネキシン剤)を用いて細胞間連絡をブロックし、抑制し、または変更させることにより、治癒の緩慢な創傷、治癒遅延性創傷、治癒不完全性創傷、裂開性創傷および慢性創傷を含む、期待される速度で治癒しない創傷の閉鎖および治癒を促進させることができることが見いだされた。さらに、本明細書で記載されるように、驚くべきことにかつ予測外に、コネキシン26(Cx26)、コネキシン30(Cx30)もしくはコネキシン43(Cx43)に対する1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の投与による難治性慢性創傷の治癒が、例えば、所望の抗コネキシン剤を、慢性創傷が標準ケア(処置前)ならし相の間にあるサイズ範囲内のままである患者に投与することによってさらに促進され得ることが発見された。他のコネキシン標的としては、コネキシン30.3(Cx30.3)、コネキシン31(Cx31)、コネキシン31.1(Cx31.1)、コネキシン32(Cx32)、コネキシン37(Cx37)、コネキシン40(Cx40)、およびコネキシン45(Cx45)が挙げられ、すなわち、抗コネキシン26ポリヌクレオチド、抗コネキシン30ポリヌクレオチド、抗コネキシン30.3ポリヌクレオチド、抗コネキシン31ポリヌクレオチド、抗コネキシン31.1ポリヌクレオチド、抗コネキシン32ポリヌクレオチド、抗コネキシン37ポリヌクレオチド、抗コネキシン40ポリヌクレオチド、抗コネキシン43ポリヌクレオチド、もしくは抗コネキシン45ポリヌクレオチドである。好ましくは、約1〜約30日間、好ましくは、約5〜約20日間、さらにより好ましくは約7〜約14日間の処置前相の間に、上記処置される予定の創傷は、約30%より高い程度、サイズが増大しないか、例えば、別の例としては約35%を超える程度、サイズが増大しないか、もしくは約30%を超える程度、サイズが増大せず、例えば、約15%を超える程度、サイズが縮小しない。
約30%程度、創傷サイズが増大もせず、15%程度、創傷サイズが縮小もしない難治性創傷は、約0.5mg/mL〜約40mg/mL、もしくは約1〜30mg/mL 抗コネキシンポリヌクレオチドおよび局所投与に適した医薬用として許容可能な担体を含む医薬組成物の、上記創傷にもしくはその近位への投与に影響を受けやすいということが驚くべきことに観察された。他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して約2〜4週間にわたって約30%(+30%)を超える程度、サイズが縮小しない。さらに他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用する標準ケア処置期間にわたって約35%(+35%)より高い程度、サイズが縮小せず、15%(−15%)より高い程度、創傷サイズが増大しない。さらなる実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して、約2〜4週間にわたって、約−5%/+30%、−10%/+30%、−15%/+30%、−20%/+30%、25%/+30%もしくは−30%/+30%より高い程度、増大も縮小もしない。他の実施形態において、上記ならし期間の間の標準ケア処置は、圧迫の軽減、もしくは負荷軽減である。足圧、衝撃、および剪断力は、適切にフィットした靴、インソール、およびソックスで軽減され得る。車椅子もしくは松葉杖を使用する全免荷は、圧力を解放する別の有効な方法である。他の負荷軽減標準ケアモダリティーとしては、トータルコンタクトキャスト、ギプス包帯除去、および着脱式ギプス包帯歩行補助器が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物の治療的有効量は、医薬用として許容可能な担体および約0.5〜約40.0mg/ミリリットル(mL; mg/mL)もしくは約3〜約30mg/mLの濃度で存在する抗コネキシン剤(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)を含む。好ましい濃度は。約1.5〜約30ミリグラム/ミリリットル(mg/mL)、約1.5〜約10mg/mL、または約3mg/mL、約5mg/mL、約10mg/mL、もしくは約30mg/mlの範囲に及ぶ。いくつかの局面において、投与される抗コネキシンポリヌクレオチドの総用量は、約100μg〜約30mgであり得る。
コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)の特に好ましい濃度は、約150μM〜約10,000μMの範囲に及ぶ。別の方法を検討すると、難治性慢性皮膚創傷は、創傷表面積の1平方センチメートルあたり約150μg〜約10,000μgのコネキシンアンチセンスポリヌクレオチド(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)を投与することによって、本発明に従って有効に処置され得る。
定義
本明細書で用いている「疾病(disorder)」とは、標準的なケア処置では難治性の慢性のまたは遅延した創傷治癒の治癒を促進し、および/またはこのような創傷が処置される場合の瘢痕形成を低下させる薬剤が有効であると思われる任意の疾病、疾患または異常状態である。例えば、神経障害性、虚血性および微小血管病変;骨部位[尾骨(仙骨)、股関節部(大転子)、臀部(坐骨)または足の踵]に対する圧迫;再灌流障害;並びに弁逆流の原因に関連する異常状態およびその関連疾患に伴う創傷関連異常が含まれる。
本明細書で用いている「対象」とは、ヒト、家畜動物、およびイヌ、ウマ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウシなどの動物園用、スポーツ用またはペット用動物を含む任意の哺乳動物を意味する。本明細書において好ましい哺乳動物は、成人、子供および高齢者を含むヒトである。
本明細書で用いている「阻止する(preventing)」とは、全体または一部において阻止すること、または改善すること、または抑制することを意味する。
本明細書で用いている、本発明の化合物および組成物に関する「治療的有効量」とは、所望の生物学的、薬学的または治療学的結果を生じさせるのに十分な量を意味する。この結果は、疾患、疾病もしくは異常状態の徴候、症状もしくは原因の軽減、または生体系の任意の他の所望の変化とすることができる。本発明では、この結果は、創傷治癒の速度および創傷の閉鎖を含む、全体的または部分的な創傷治癒の促進および/または向上を伴うことになる。他の効果としては、全体または一部における腫脹、炎症および/または瘢痕形成の減少が挙げられる。
本明細書で用いている「処置する(treating)」とは、治療上の処置および予防もしくは再発予防処置の両方を意味する。
本明細書で用いている「同時に(simultaneously)」は、1種またはそれより多くの抗コネキシン剤(例えば、抗コネキシンポリヌクレオチド、例えば、アンチセンスポリヌクレオチド)を同時に投与するという意味で使用しているのに対して、「組み合わせて(in combination)」という用語は、同時または物理的結合の形ではないにしても、これらの両方が治療的に作用するのに役立つ時間枠内で「順次に(sequentially)」これらを投与するという意味で使用している。「順次に」投与することによって、1種またはそれより多くの抗コネキシンポリヌクレオチドが共に有効量で存在する限り、一方を他方のすぐ後(例えば、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30分後)に、または数時間、数日、数週もしくは数ヶ月も後に投与することが可能となることもある。これらの成分の投与間の時間遅れは、これら成分の正確な性質、それらの間の相互作用およびそれらのそれぞれの半減期によって変動することになる。
本明細書で用いている「抗コネキシン剤」はコネキシンmRNA、プレmRNA、および/またはコネキシンタンパク質の発現を低下または阻害する。抗コネキシン剤としては、アンチセンスポリヌクレオチドなどのアンチセンス化合物、(siRNAまたはリボザイム機能を有するポリヌクレオチドなどの)他のポリヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されるものではない抗コネキシンポリヌクレオチド、ペプチド模倣物、およびコネキシンタンパク質の活性、機能、輸送、局在化などを妨害する他の化合物が挙げられる。抗コネキシンポリヌクレオチドの好適な例としては、コネキシンmRNAを標的とするアンチセンスポリヌクレオチドが挙げられる。従って、好適な抗コネキシンポリヌクレオチドとしては、例えば、特定の組織、細胞および対象においてコネキシンの発現もしくは活性およびギャップ結合を調節するアンチセンスポリヌクレオチド(例えば、Cx43アンチセンスポリヌクレオチド)が挙げられる。
「創傷包帯」という用語は、創傷への局所適用のための包帯を意味しており、全身性投与に適した組成物を除外している。例えば、(抗コネキシンポリヌクレオチドなどの)上記1種またはそれより多くの抗コネキシン剤は、織布もしくは不織布材料などの創傷接触材の固体シートの内部もしくは表面に分散させることができ、或いはポリウレタンフォームなどの発泡体の層中に、またはポリウレタンヒドロゲル、ポリアクリラートヒドロゲル、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、アルギナートおよび/またはヒアルロン酸ヒドロゲルなどのヒドロゲル中、例えばゲルまたは軟膏中に分散させることができる。特定の実施態様では、上記1種またはそれより多くの抗コネキシン剤は、有効成分の創傷中への持続放出を可能にする生分解性シート材、例えば、凍結乾燥コラーゲン、凍結乾燥コラーゲン/アルギナート混合物(Johnson & JohnsonからFIBRACOLの登録商標名のものが入手可能)もしくは凍結乾燥コラーゲン/酸化再生セルロース(Johnson & Johnson Medical LimitedからPROMOGRANの登録商標名のものが入手可能)の内部もしくは表面に分散させる。
本明細書で用いている「創傷促進マトリックス」としては、例えば、合成または天然マトリックス、例えば、コラーゲン、無細胞マトリックス、架橋生体スキャフォールド分子、組織利用バイオ工学処理構造骨組、バイオ製造生物補綴物並びに他の埋め込み型構造物、例えば創傷治癒の促進に有用な細胞の浸潤および増殖に適した人工血管が挙げられる。別の好適な生体マトリックス材料としては、抗原性および免疫原性を低下させるために化学的に修飾した膠原組織を挙げることができる。他の好適な例としては、創傷包帯用コラーゲン、無抗原性もしくは低抗原性無細胞マトリックス(Wilsonほか、(1990年)、Trans Am Soc Artif Intern 36:340−343)または移植材料に対する抗原反応を低減させるように改良された他の生体マトリックスが挙げられる。創傷治癒の促進に有用な他のマトリックスとしては、例えば、不溶性コラーゲンおよびエラスチンを含む処理ウシ心膜タンパク質(Courtmanほか、(1994年)、J Biomed Mater Res 28:655−666)並びに宿主細胞の移動が組織再生を促進するための自然の微環境をもたらすのに有用と思われる他の無細胞組織(Malone J M、(1984年) J Vase Surg 1:181−91)を挙げることができる。本発明では抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む、本明細書に記載した1種またはそれより多くの抗コネキシン剤を含む合成または天然マトリックスが想定されている。
本明細書で用いている「創傷」という用語には、例えば治癒遅延性創傷もしくは治癒しにくい創傷および慢性創傷を含む、任意の組織への損傷を含める。創傷の例としては開放創および閉鎖創のいずれをも挙げることができる。また、「創傷」という用語には、例えば、様々な方法で引き起こされ(例えば、長期間にわたる床上安静による床擦れおよび外傷による創傷)、種々の特徴を有する、皮膚および皮下組織への損傷も挙げることができる。創傷は創傷の深さによって以下の4グレードのうちの1つに分類される:i)上皮に限定されたグレードI創傷;ii)真皮に及ぶグレードII創傷;iii)皮下組織に及ぶグレードIII創傷;およびiv)骨が露出しているグレードIV創傷(即ち、全層創傷)(例えば、大転子または仙骨のような骨圧点)。
「中間層創傷」という用語は、グレードI〜IIIを含む創傷を意味する。中間層創傷の例としては、床擦れ、静脈うっ滞性潰瘍および糖尿病性潰瘍が挙げられる。本発明は、治癒遅延性創傷、治癒不完全性創傷および慢性創傷を含む、期待される速度で治癒しない種類の全ての創傷を処置することを想定している。
「期待される速度で治癒しない創傷」とは(治癒遅延性もしくは治癒不完全性創傷を含む)治癒遅延性もしくは治癒しにくい創傷および慢性創傷を含む、任意の組織への損傷を意味する。期待された速度で治癒しない創傷の例としては、糖尿病性潰瘍、糖尿病性足部潰瘍、血管炎性潰瘍、動脈性潰瘍、静脈性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、圧迫潰瘍、褥瘡性潰瘍、感染性潰瘍、熱傷潰瘍性潰瘍、熱傷潰瘍、壊疽性膿皮症関連潰瘍および混合潰瘍などの潰瘍が挙げられる。期待される速度で治癒しない他の創傷としては裂開性創傷が挙げられる。
本明細書で用いている「治癒遅延性」もしくは「治癒しにくい」創傷には、例えば、少なくとも部分的に、1)炎症相の延長、2)細胞外マトリックスの遅い形成、および/または3)上皮化または閉鎖の速度の低下を特徴とする創傷を含めることができる。
「慢性創傷」という用語は、一般には治癒しなかった創傷を意味する。例えば、3ヶ月以内に治癒しない創傷は慢性と見なされる。慢性創傷としては、静脈性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、動脈性潰瘍、圧迫潰瘍、糖尿病性潰瘍、糖尿病性足部潰瘍、血管炎性潰瘍、褥瘡性潰瘍、熱傷潰瘍、熱傷潰瘍性潰瘍、感染性潰瘍、混合潰瘍および壊疽性膿皮症が挙げられる。慢性創傷は、完全または部分的動脈閉塞から生じる潰瘍形成を含む動脈性潰瘍とすることができる。慢性創傷は、静脈弁の機能不全およびこれに関連する血管疾患から生じる潰瘍形成を含む静脈性または静脈うっ滞性潰瘍とすることができる。特定の実施態様では、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が、少なくとも部分的に、圧迫潰瘍形成のAHCPRステージ:ステージ1、ステージ2、ステージ3および/またはステージ4のうちの1つまたはそれより多くを特徴とする方法を提供する。
本明細書で用いている慢性創傷とは、例えば、少なくとも部分的に、(1)創傷炎症の慢性的で永続可能な状態、(2)不十分で欠陥のある創傷細胞外マトリックス、(3)細胞外マトリックスの産生を限定する、応答性に乏しい(老化)創傷細胞、特に線維芽細胞、および/または(4)部分的に、必要な細胞外マトリックスの組織化の欠如および移動のためのスキャフォールどの欠損による再上皮化傷害のうちの1つまたはそれより多くを特徴とする創傷を意味する。また、慢性創傷は、1)例えば糖尿病性潰瘍、圧迫性(褥瘡性)潰瘍、静脈性潰瘍および動脈性潰瘍を含む潰瘍性病変をもたらす長期に渡る炎症およびタンパク分解活性、2)患部におけるマトリックス沈着の進行、3)修復時間の長期化、4)創傷収縮の低下、5)再上皮化の遅延並びに6)肉芽組織の厚さの増大を特徴とすることもできる。
用語「難治性」慢性創傷もしくは「難治性」創傷とは、期待される速度で治癒せず、例えば、2〜4週間のならし期間の間に、約30%より高い程度、創傷サイズが増大せず(標準ケアの投与に対して部分的に難治性である)、そして15%(−15%)より高い程度、創傷サイズが縮小しない(標準ケアの投与に対して完全に難治性である)創傷(例えば、治癒遅延性創傷、治癒不完全性創傷、および慢性創傷)をいう。期待される速度で治癒しない創傷の処置のための提示の後、上記創傷は、標準ケア処置を使用して、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して、予備処置される。いくつかの実施形態において、上記難治性創傷は、期待される速度で治癒せず、上記ならし期間の間に、約30%より高い程度、創傷サイズが増大せず、かつ約20%、25%、30%、もしくは35%より高い程度、サイズが縮小しない創傷である。他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して、約2〜4週間にわたって、約30%(+30%)より高い程度、サイズが増大しない。さらに他の実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減を使用して、約35%(+35%)より高い程度、サイズが縮小せず、15%(−15%)より高い程度、創傷サイズが増大しない。さらなる実施形態において、難治性創傷は、慢性創傷、または期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷および治癒不完全性創傷)であり、これらは、標準ケア処置期間にわたって、例えば、圧迫包帯法もしくは負荷軽減デバイスを使用して、約2〜4週間にわたって、約−5%/+30%、−10%/+30%、−15%/+30%、−20%/+30%、25%/+30%もしくは−30%/+30%より高い程度、サイズが増大も縮小もしない。本開示のいくつかの局面において、上記難治性創傷は、例えば、難治性皮膚潰瘍(例えば、下腿静脈性潰瘍、もしくは糖尿病性足部潰瘍)であり得る。さらに別の局面において、本発明は、全体としてもしくは部分的に、慢性創傷もしくは治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷、または期待される速度で治癒しない他の創傷によって特徴付けられる任意の疾患、疾病および/もしくは状態を有するか、またはこれらを有すると疑われる対象を処置するための方法を包含する。いくつかの実施形態において、上記患者は、糖尿病性潰瘍、糖尿病性足部潰瘍、血管炎性潰瘍、静脈性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、動脈性潰瘍、圧迫潰瘍、褥瘡性潰瘍、感染性潰瘍、外傷性潰瘍、熱傷潰瘍、壊疽性膿皮症と関連した潰瘍形成、または混合潰瘍を有する。
本発明の状況において、上記抗コネキシン剤は、好ましくは、局所投与される(処置される予定の部位におよび/もしくはその周辺に)。適切には、上記抗コネキシン剤、例えば、抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドは、医薬用として許容可能な担体、ビヒクルもしくは希釈剤と合わされて、医薬組成物を提供する。
例示的な慢性創傷として「圧迫潰瘍」を挙げることができる。例示的な圧迫潰瘍は、AHCPR(米国保健社会福祉省(U.S.Department of Health and Human Services)医療政策研究機構(Agency for Health Care Policy and Research))のガイドラインに基づいて4つのステージに分類することができる。ステージI圧迫潰瘍は、無傷の皮膚の観察可能な圧関連の変化であり、体表面の隣接または反対側部位と比較したその変化の指標としては、皮膚温(温かいか冷たいか)、組織の軟度(締まっているかじくじくしているか)および/または感覚(痛いか痒いか)のうちの1つまたはそれより多くの変化が挙げられる。この潰瘍は色素の少ない皮膚では明確な持続性発赤部位として現れるのに対し、より暗色の色合いの皮膚では持続性の赤、青または紫色の色合いで出現する。ステージ1潰瘍には、無傷の皮膚の(指で押しても)青白化されない紅斑および皮膚潰瘍の先触れとなる病変を含めることができる。より暗色の皮膚を有する個体では、皮膚の褪色、温かさ、浮腫、硬化または硬さもステージの1潰瘍形成の指標とすることができる。ステージ2の潰瘍形成は、表皮、真皮またはこれらの両方を巻き込んだ中間層皮膚喪失を特徴とすることができる。この潰瘍は表在性であり、臨床的には剥離、水膨れまたは浅いクレータとして表れる。ステージの3潰瘍形成は、下部の筋膜まで伸びるが、その中には達しない皮下組織の損傷または壊死を伴う全層皮膚喪失を特徴とすることができる。この潰瘍は、臨床的には隣接組織の穿掘を伴うか伴わない深いクレータとして表れる。ステージ4の潰瘍形成は、広範囲に及ぶ破壊、組織壊死または筋肉、骨もしくは支持組織(例えば、腱、関節包)の損傷を伴う全層皮膚喪失を特徴とすることができる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が圧迫潰瘍形成のAHCPRステージ:ステージ1、ステージ2、ステージ3および/またはステージ4のうちの1つまたはそれより多くを特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性潰瘍として、「褥瘡性潰瘍」を挙げることもできる。例示的な褥瘡性潰瘍は、骨ばっている隆起に長時間圧迫を加え続けることにより虚血をもたらした結果として生じることがある。この創傷は、麻痺のある人、意識不明の人もしくは極度に衰弱した人などの、体重の負荷を取り除くために体の向きを変えることができない患者に生じやすい。米国保健社会福祉省が定めているように、主な予防策としては、ハイリスク患者の特定;頻回の評価;および定期的な体の向き変え、適切な圧迫軽減用寝具、吸湿防止材、十分な栄養状態などの予防対策が挙げられる。処置法の選択肢としては、例えば、圧迫の除去、外科的および酵素的壊死組織切除、湿潤創傷ケアおよび細菌負荷のコントロールを挙げることができる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が、虚血をもたらす、骨ばっている隆起に長時間加え続けた圧迫から生じる褥瘡性潰瘍であり、またはこの潰瘍が形成されることを特徴とする方法を提供する。
また、慢性創傷として「動脈性潰瘍」を挙げることもできる。慢性動脈性潰瘍は一般に、動脈硬化性および高血圧性心疾患に付随して起こる潰瘍であると理解されている。これは、痛みを伴い、境界が明瞭であり、多くの場合、外側下肢および足指に見出される。動脈性潰瘍は、完全もしくは部分的な動脈閉塞を特徴とすることができ、これが組織の壊死および/または潰瘍をもたらすことがある。動脈性潰瘍の徴候としては、例えば、肢の無脈状態;痛みを伴う潰瘍;通常境界が明瞭である小さな点状潰瘍;ひんやりした、もしくは冷たい皮膚;毛細血管還流時間の延長(足指の先端を短い間押して離すと、約3秒以下でその足指に正常な色が戻るはずである);萎縮したように見える皮膚(例えば、つややかで、薄く、乾いた);並びに指および足の脱毛を挙げることができる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が完全または部分的動脈閉塞による動脈性潰瘍または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として「静脈性潰瘍」を挙げることができる。例示的な静脈性潰瘍は下肢を侵すもっともよくある種類の潰瘍であり、静脈弁の機能不全を特徴とすることができる。正常な静脈には血液の逆流を防止する弁がある。こうした弁が機能不全になると、静脈血の逆流により静脈性うっ血が起こる。赤血球のヘモグロビンは血管外の空間中に逃れて漏れ、よく見られる茶色がかった変色が生じる。静脈性潰瘍を取り囲む皮膚の経皮的酸素圧は低下することが分かっており、このことからこの部位の正常な血管分布を妨げる力が存在することが示唆される。リンパの排液および流れもこうした潰瘍に関与している。静脈性潰瘍は、内果近傍に現れることがあり、通常、浮腫性および硬結性下肢と相まって生じるが、これは浅く、あまり痛みを伴わないことがあり、患部からしみ出る分泌物を伴って現れることがある。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が静脈弁の機能不全およびその関連血液疾患による静脈性潰瘍または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が完全または部分的な動脈閉塞による動脈性潰瘍または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として「静脈うっ滞性潰瘍」を挙げることができる。うっ滞性潰瘍は、静脈不全と関連付けられる病変であり、通常、圧痕浮腫、静脈瘤様腫脹、斑状色素沈着、紅斑並びに触知不能の点状出血および紫斑を伴って内果一面に存在することがより多い。うっ滞性皮膚炎および潰瘍は一般に、痛みではなく痒みを伴う。例示的な静脈うっ滞性潰瘍は、局所の低酸素状態を招く下肢の慢性的受動性静脈うっ血を特徴とすることができる。こうした創傷の考えられる発症機構の1つとして、厚い血管周囲フィブリンカフを通過して組織中に酸素が拡散されるのが障害されることが挙げられる。別の機構は、血管周囲の組織中に漏れた高分子が皮膚の完全性を維持するのに必要な成長因子を捕捉することである。さらに、大きな白血球細胞の流れが静脈うっ血のために遅くなり、その結果、毛細血管が閉塞し、白血球が活性化され、血管内皮が損傷を受けることにより潰瘍が形成されやすくなる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が静脈弁の機能不全およびその関連血液疾患による静脈性潰瘍または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が四肢の慢性的受動性静脈うっ血および/またはそれにより生じる局所低酸素状態による静脈うっ滞性潰瘍および/または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として「糖尿病性潰瘍」を挙げることができる。糖尿病患者は、神経性と血管性との両方の合併症のため、足部潰瘍形成を含む潰瘍形成を生じやすい。末梢神経障害は、足および/または脚の感覚を変化または完全に喪失させることがある。重症神経障害の患者は、鋭い/鈍いの識別能力が全て緩んでいる。神経障害患者では足に切り傷や熱傷潰瘍を受けても何日もまたは何週間も全く気付かずに済まされることがある。神経障害患者が、実際に潰瘍がかなり長期間存在していた時に、その潰瘍が「今、生じた」と気付くことは珍しいことではない。神経障害患者の場合、厳密にグルコース制御を行うことによってこの疾患の進行が遅くなることが分かっている。感覚低下の結果としてCharcotの足変形も生じることがある。足に「正常な」感覚を有する人は足のある部位に過度の圧迫が加わっている時を自動的に気付く能力を持っている。確認するとすぐに、我々の体はこの圧迫を取り除くために本能的に位置を変える。重症神経障害の患者は、持続性の圧迫障害に気付く能力が緩んでおり、その結果、組織の虚血および壊死が生じて、例えば、足底に潰瘍が形成されることがある。さらに、足の骨の微小破壊は、気付かれずに処置されないと、外観を損ない、慢性腫脹および別の骨ばった隆起を生じる。微小血管疾患は、糖尿病の重大な合併症の1つであり、これも潰瘍形成をもたらすことがある。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が糖尿病の神経性と血管性との両方の合併症による糖尿病性足部潰瘍および/または潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として「外傷性潰瘍」を挙げることができる。外傷性潰瘍は身体の外傷の結果として形成されることがある。こうした外傷としては、例えば、動脈、静脈またはリンパ系の損傷;骨格の骨構造の変化;組織層−表皮、真皮、皮下軟組織、筋肉または骨の喪失;身体の一部または臓器の損傷および身体の一部または臓器の喪失が挙げられる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が身体の外傷に関連付けられる潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として、第1度熱傷(即ち、皮膚表層の赤くなった部分);第2度熱傷(水疱液が除かれると自然に治癒することがある火膨れになった損傷部位);第3度熱傷(皮膚全体の至る所にみられ、通常、創傷の治癒には外科的介入を必要とする熱傷);湯はぎ(熱い湯、グリースまたはラジエター液でやけどすることにより生じることがある);熱性(炎によって生じることがある、通常、深い熱傷);化学的(酸およびアルカリにより生じることがある、通常、深い熱傷);電気的(家の中の低電圧または運転時の高電圧);エクスプロージョン・フラッシュ(通常、浅い傷);並びに接触熱傷(通常、深く、マフラーテイルパイプ、熱した鉄およびストーブによって生じることがある)を含む「熱傷潰瘍」を挙げることができる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が身体の熱傷と関連付けられる潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として「血管炎性潰瘍」を挙げることができる。血管炎性潰瘍も下肢に生じ、痛みを伴う、境界明瞭な病変であり、これに付随して触知可能な紫斑および出血性水疱を有することがある。膠原病、敗血症および種々の血液学的疾病(例えば、血小板減少症、異常蛋白血症)がこの重篤な急性状態の原因であると思われる。
例示的な慢性創傷として壊疽性膿皮症を挙げることができる。壊疽性膿皮症は、下脚の単一または複数のきわめて圧痛のある潰瘍として生じる。深紅乃至紫色の穿掘性縁が化膿した中央の傷を取り囲む。通常、生検では血管炎を明らかにすることはではない。患者の半数では、これは潰瘍性大腸炎、限局性回腸炎または白血病などの全身性疾患と関連付けられる。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が壊疽性膿皮症と関連付けられる潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
例示的な慢性創傷として感染性潰瘍を挙げることができる。感染性潰瘍は、種々の生物の直接的な接種の後に生じ、著しい所属リンパ節腫大を伴うことがある。例としては、マイコバクテリア感染、炭疽、ジフテリア、ブラストミセス症、スポロトリクム症、ツラレミアおよび猫爪病がある。一期梅毒の生殖器潰瘍は通常、基底が汚れておらず、堅固である場合は、圧痛はない。軟性下疳および鼠径部肉芽腫の生殖器潰瘍は、でこぼこして汚れた、より度を超した病変である傾向がある。特定の実施態様において、慢性創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が感染と関連付けられる潰瘍形成を特徴とする方法を提供する。
本発明で用いている「裂開性創傷」という用語は、破裂し、またはパックリと裂けた創傷、通常、外科創傷を意味する。特定の実施態様において、予想される速度で治癒しない創傷を処置する方法であって、この慢性創傷が裂開されていることを特徴とする方法を提供する。
抗コネキシン剤
抗コネキシンポリヌクレオチド
抗コネキシンポリヌクレオチドとしては、コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドおよびコネキシンの発現が(例えば、mRNAの転写もしくは翻訳を下方制御することにより)下方制御されることを可能にする機能性を有するポリヌクレオチドが挙げられる。下方制御の場合、これは、コネキシンの発現が下方制御される部位のギャップ結合による直接的な細胞間連絡を低下させる効果を有することになる。
本発明は、一般に、抗コネキシン剤、好ましくは、コネキシンタンパク質をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)もしくはその前駆体に指向される抗コネキシンポリヌクレオチド(例えば、抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)が挙げられる)の使用に関する。本開示の方法および製造物品において使用される代表的な抗コネキシンポリヌクレオチドとしては、コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド、ならびにRNAiポリヌクレオチド、siRNAポリヌクレオチド、shRNAポリヌクレオチド、リボザイム、DNAザイム、およびコネキシンメッセンジャーRNA(mRNA)もしくはその前駆体を標的とする他の抗コネキシンポリヌクレオチドが挙げられる。本発明の範囲内の他の抗コネキシン剤としては、ペプチド摸倣物およびコネキシンリン酸化薬剤が挙げられる。
抗コネキシンポリヌクレオチドの状況において、このような分子は、好ましくは、1本鎖ポリヌクレオチドであるが、生理学的条件下では、このような分子の全てもしくは一部が、1またはそれより多くの部分に2本鎖のもしくは完全に2本鎖の領域を含み得る。このようなポリヌクレオチドは、改変されたおよび/もしくは改変されていない骨格を有するものを含み、組換えで、もしくは合成化学によって生成され得る。
別の実施形態において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、抗コネキシン43ポリヌクレオチド、抗コネキシン26ポリヌクレオチドおよび抗コネキシン30ポリヌクレオチド、例えば、ODN(例えば、コネキシン26、コネキシン30もしくはコネキシン43に対する1本鎖抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド)であり得る。いくつかの実施形態において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、抗コネキシン43ポリヌクレオチドである。一実施形態において、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは、コネキシン43アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(例えば、コネキシンに対する1本鎖抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド)である。
ある種の他の実施形態において、上記抗コネキシン剤は、コネキシンmRNAもしくはその前駆体(すなわち、pre−mRNA)(特に、コネキシン43(Cx43)、コネキシン26(Cx26)、コネキシン37(Cx37)、コネキシン30(Cx30)、コネキシン30.3(Cx30.3)、コネキシン31(Cx31)、コネキシン31.1(Cx31.1)、もしくはコネキシン32(Cx32)、コネキシン40(Cx40)、およびコネキシン45(Cx45)をコードするmRNAもしくはそのプレ−mRNA)を標的とする抗コネキシンポリヌクレオチドであり、すなわち、抗コネキシン43ポリヌクレオチド、抗コネキシン26ポリヌクレオチド、抗コネキシン37ポリヌクレオチド、抗コネキシン30ポリヌクレオチド、抗コネキシン30.3ポリヌクレオチド、抗コネキシン31ポリヌクレオチド、抗コネキシン31.1ポリヌクレオチド、抗コネキシン32ポリヌクレオチド、抗コネキシン40ポリヌクレオチドもしくは抗コネキシン45ポリヌクレオチドである。
特に好ましい抗コネキシンポリヌクレオチドは、抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド(例えば、抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)を含む。好ましい抗コネキシンポリヌクレオチドは、約18〜約32ポリヌクレオチドを含む。
よって、別の局面において、本発明は、少なくとも1種の抗コネキシン剤、例えば、コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドと一緒に、医薬用として許容可能な担体もしくはビヒクルを含む製剤を提供する。1つの好ましい形態において、このような製剤は、単一のコネキシンmRNA種、最も好ましくは、コネキシン43 mRNAもしくはプレ−mRNAを標的とするコネキシンアンチセンスポリヌクレオチドを含む。あるいは、上記製剤は、抗コネキシン剤、例えば、1種より多くのコネキシンmRNA種(例えば、Cx43をコードするmRNA種、ならびにCx30、Cx26、Cx37、Cx31.1、もしくはCx32をコードするmRNA種、および本明細書で記載されるとおりの他のもの)を標的とするコネキシンアンチセンスポリヌクレオチドを含み得る。
一態様において、コネキシン発現の下方制御は、一般的には(DNAもしくはRNAポリヌクレオチドなどの)アンチセンスポリヌクレオチドを用いるアンチセンス法、より具体的にはアンチセンスオリゴヌクレオチド(ODN)の使用に基づくことができる。これらのポリヌクレオチド(例えば、ODN)は、下方制御の対象となるコネキシンタンパク質(類)を標的とする。通常、こうしたポリヌクレオチドは一本鎖であるが、二本鎖であってもよい。
上記アンチセンスポリヌクレオチドはコネキシンの転写および/または翻訳を阻害することができる。このポリヌクレオチドは、コネキシン遺伝子またはmRNAからの転写および/または翻訳の特異的インヒビターであり、他の遺伝子またはmRNAからの転写および/または翻訳を阻害しないことが好ましい。このプロダクトは、コネキシン遺伝子またはmRNAと、(i)そのコーディング配列に対して5’側、および/または(ii)そのコーディング配列に対して、および/または(iii)そのコーディング配列に対して3’側で結合することができる。
一般に、上記アンチセンスポリヌクレオチドはコネキシンmRNAに対してアンチセンスである。このようなポリヌクレオチドは、コネキシンmRNAとハイブリッドを形成することが可能なものとすることができ、従って、転写、mRNAプロセッシング、核からのmRNAの輸送、翻訳またはmRNA分解を含むコネキシンmRNA代謝の1つまたはそれより多くの側面を妨げることによりコネキシンの発現を阻害することができる。通常、このアンチセンスポリヌクレオチドはコネキシンmRNAとハイブリッドを形成してこのmRNAの翻訳および/または不安定化の直接的な阻害をもたらすことができる二重鎖を形成する。このような二重鎖はヌクレアーゼによる分解を受けやすいと考えられる。
上記アンチセンスポリヌクレオチドはコネキシンmRNAの全部または一部とハイブリッドを形成することができる。通常、このアンチセンスポリヌクレオチドはコネキシンmRNAのリボソーム結合領域またはコーディング領域とハイブリッドを形成する。このポリヌクレオチドはコネキシンmRNAの全部またはある領域に対して相補性とすることができる。例えば、このポリヌクレオチドは、コネキシンmRNAの全部または一部の正確な相補体とすることができる。しかしながら、完全な相補性は必要でなく、生理的条件下で約20℃、30℃または40℃を超える融解温度を有する二重鎖を形成するのに十分な相補性を有するポリヌクレオチドが本発明に使用するのに特に適している。
従って、このポリヌクレオチドは通常、mRNAに相補的な配列の相同体である。このポリヌクレオチドは、約50℃〜約60℃の0.03M塩化ナトリウムおよび0.03Mクエン酸ナトリウムといった中〜高ストリンジェンシーでコネキシンmRNAとハイブリッドを形成するポリヌクレオチドとすることができる。
特定の態様の場合、好適なポリヌクレオチドは通常、長さが約6〜40ヌクレオチドである。ポリヌクレオチドの長さは、約12〜約35ヌクレオチド或いは約12〜約20ヌクレオチドであることが好ましく、長さが約18〜約32ヌクレオチドであることがより好ましい。別の態様では、このポリヌクレオチドの長さは、少なくとも約40ヌクレオチドであってもよい。
本発明は、(a)治療的有効量の医薬用として許容可能な抗コネキシン剤(例えば、抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)および(b)医薬用として許容可能な担体もしくは希釈剤を含む医薬組成物を包含する。治療上有効な用量および用量濃度は、本明細書で記載される。いくつかの実施形態において、本発明の組成物もしくは処置レジメンは、複数の抗コネキシン剤の種(例えば、2種またはそれより多くの抗コネキシンポリヌクレオチド種(ここで各種が異なるコネキシンmRNAもしくはプレ−mRNA種を標的とする);上記抗コネキシンポリヌクレオチドによって標的とされる異なるコネキシンmRNAもしくはプレ−mRNA種のうちの少なくとも一部にわたる保存された配列同一性が原因で、2種またはそれより多くの異なるコネキシンmRNAもしくはプレ−mRNA種を標的とし得る抗コネキシンポリヌクレオチド;など)を含む組成物を包含する。
本発明の抗コネキシン剤は、ギャップ結合もしくはヘミチャネル閉鎖を誘発するために、コネキシンアミノ酸残基に対するリン酸化を誘発し得るそれら薬剤もしくは化合物を含み得る。リン酸化の例示的部位としては、コネキシンタンパク質上のチロシン、セリンもしくはスレオニン残基のうちの1またはそれより多くが挙げられる。ある種の実施形態において、リン酸化の調節は、1種またはそれより多くのコネキシンタンパク質上の1またはそれより多くの残基で起こり得る。例示的なギャップ結合リン酸化薬剤は、当該分野で周知であり、例えば、c−Srcチロシンキナーゼもしくは他のGプロテイン共役レセプターアゴニストが挙げられ得る。Giepmans B, J. Biol. Chem., Vol. 276, Issue 11, 8544−8549, March 16, 2001を参照のこと。一実施形態において、これら残基のうちの1またはそれより多くでのリン酸化の調節は、ヘミチャネル機能に、特に、ヘミチャネルを閉じることによって影響を及ぼす。別の実施形態において、これら残基のうちの1またはそれより多くでのリン酸化の調節は、ギャップ結合機能に、特に、ギャップ結合を閉じることによって影響を及ぼす。コネキシン43ギャップ結合およびヘミチャネルの閉鎖を標的とするギャップ結合リン酸化薬剤が好ましい。
さらに他の抗コネキシン剤としては、コネキシンカルボキシ末端ポリペプチドが挙げられる。Gourdie et al., WO2006/069181を参照のこと。
ある種の別の局面において、ギャップ結合改変薬剤としては、以下が挙げられ得る:例えば、脂肪族アルコール;オクタノール;ヘプタノール;麻酔剤(例えば、ハロタン)、エトラン、フローセン、プロポフォールおよびチオペンタール;アナンダミド;アリールアミノベンゾエート(FFA:フルフェナム酸および親油性である類似の誘導体);カルベノキソロン;カルコン:(2’,5’−ジヒドロキシカルコン);CHF(クロロヒドロキシフラノン(chlorohydroxyfuranones));CMCF(3−クロロ−4−(クロロメチル)−5−ヒドロキシ−2(5H)−フラノン);デキサメタゾン;ドキソルビシン(および他のアントラキノン誘導体);エイコサノイドトロンボキサンA(2)TXA(2))摸倣物;NO(酸化窒素);脂肪酸(例えば、アラキドン酸、オレイン酸およびリポキシゲナーゼ代謝産物;フェナメート(フルフェナム酸(FFA)、ニフルム酸(NFA)およびメクロフェナム酸(MFA));ゲニステイン;グリチルレチン酸(GA):18a−グリチルレチン酸および18−β−グリチルレチン酸、ならびにこれらの誘導体;リンデン;リゾホスファチジン酸;メフロキン;メナジオン;2−メチル−1,4−ナフトキノン、ビタミンK(3);ナフェノピン;オカダ酸;オレアミド;オレイン酸;PH、細胞内酸化によるゲーティング(gating);例えば、酸化剤;ポリ不飽和脂肪酸;脂肪酸GJICインヒビター(例えば、オレイン酸およびアラキドン酸);キニジン;キニン;全てのトランスレチノイン酸;およびタモキシフェン。
本発明の抗コネキシン剤、特に、抗コネキシンポリヌクレオチド(例えば、コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド(例えば、コネキシンアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)))は、医薬用として許容可能な担体の中に体重1キログラム(kg)あたり約0.001ミリグラム(mg)〜約10mg、1mg、0.1mg、もしくは0.01mgの上記抗コネキシン剤を含む組成物を、このような創傷に投与することによって、慢性皮膚創傷の処置をもたらすために使用され得る。このような組成物中の上記抗コネキシン剤(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)の好ましい量としては、約0.01mg〜約10mg/kg 体重(mg/kg)、約0.01mg〜約10mg/kg、および約0.5〜約1.0mg/kgが挙げられる。上記投与量はまた、体重1kgあたり、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0、50.0、52.5、55.0、57.5、60.0、62.5、65.0、67.5、70.0、72.5、75.0、77.5、80.0、82.5、85.0、87.5、90.0、92.5、95.0、97.5もしくは約100.0mgであってもよく、または上記の用量の任意の2つの用量の間の任意の範囲もしくは部分範囲、または体重1kgあたり約0.1〜約100mgの範囲内に入る任意の用量であってもよい。
いくつかの実施形態において、上記医薬組成物の1またはそれより多くの用量が、適切な間隔で投与され得る。いくつかの局面において、上記難治性創傷に投与される抗コネキシンポリヌクレオチドの総用量(重量)は、約100μg〜約1mgであり得る。いくつかの局面において、投与される抗コネキシンポリヌクレオチドの総用量(w)は、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、20mg、21mg、22mg、23mg、24mg、25mg、26mg、27mg、28mg、29mg、もしくは約30mg、またはこれら用量のうちのいずれか2つの間の範囲に及ぶ任意の量であり得る。他の実施形態において、上記用量は、平方センチメートルあたり約10.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0、50.0、52.5、55.0、57.5、60.0、62.5、65.0、67.5、70.0、72.5、75.0、77.5、80.0、82.5、85.0、87.5、90.0、92.5、95.0、97.5、100.0、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、65、170、175、180、185、190、195、200、210、220、230、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、もしくは約500ミリグラム、または上記の用量の任意の2つの用量の間の任意の範囲もしくは部分範囲、または1平方センチメートルあたり約1.0〜約500ミリグラムの範囲内に入る任意の用量である。
いくつかの局面において、抗コネキシンポリヌクレオチドの用量は、約25μl〜約3mlの容積で投与される。医薬用として許容可能な担体および0.5〜約1.0mgの抗コネキシン剤(例えば、1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシヌクレオチド)を含む組成物の好ましい投与容積は、約25〜100マイクロリットル(μL)、約100〜200μL、約200〜500μL、もしくは約500〜1000μLの範囲におよび得る。
他の実施形態において、抗コネキシン剤は、agent is applied at約20μM、30μM、40μM、50μM、60μM、70μM、80μM、90μM、100μM、10−200μM、200〜300μM、300〜400μM、400〜500μM、500〜600μM、600〜700μM、700〜800μM、800〜900μM、900〜1000もしくは1000〜1500μM、または1500μM〜2000μM、2000μM〜3000μM、3000μM〜4000μM、4000μM〜5000μM、5000μM〜6000μM、6000μM〜7000μM、7000μM〜8000μM、8000μM〜9000μM、9000μM〜10,000μM、10,000μM〜11,000μM、11,000μM〜12,000μM、12,000μM〜13,000μM、13,000μM〜14,000μM、14,000μM〜15,000μM、15,000μM〜20,000μM、20,000μM〜30,000μM、30,000μM〜50,000μMもしくはそれ超で、または上記の用量の任意の2つの用量の間の任意の範囲もしくは部分範囲、または約20μM〜約50,000μMの範囲内に入る任意の用量である。
このポリヌクレオチドが標的とするコネキシンタンパク質またはタンパク質類は、下方制御がもたらされることになる部位によって決まる。このことは、コネキシンのサブユニット組成に関して身体全体にわたる種々の部位でギャップ結合部の構造が不均一であることを反映している。このコネキシンは、一態様においてヒトもしくは動物中に天然に存在し、またはコネキシンの発現もしくは活性が低減されることになる組織中に天然に存在するコネキシンである。このコネキシン遺伝子(コーディング配列を含む)は一般に、本明細書に記載した具体的なコネキシンの1種またはそれより多くのコーディング配列との相同性またはヌクレオチド配列同一性を有する。このコネキシンは通常、αまたはβコネキシンである。このコネキシンはαコネキシンであって処置対象の組織で発現されていることが好ましい。
しかしながら、一部のコネキシンタンパク質は組織中における分布の面でより遍在性である。最も広範に分布するものの1つはコネキシン43である。コネキシン43を標的としたポリヌクレオチドは本発明に使用するのに特に適している。他の態様では、他のコネキシンを標的にする。好ましい一態様では、上記アンチセンスポリヌクレオチドは1種のコネキシンタンパク質のみのmRNAを標的にする。このタンパク質はコネキシン43であることが最も好ましい。別の態様では、コネキシンタンパク質はコネキシンCx26、Cx30、Cx30.3、Cx31、Cx31.1、Cx32、Cx37、Cx40またはCx45である。他の態様では、このコネキシンタンパク質はコネキシン26または30である。
また、別々のコネキシンタンパク質類を標的とするポリヌクレオチド類を組み合わせて用いる(例えば、1、2、3、4種またはそれまたはそれより多くのコネキシンを標的にすることができる)ことも想定されている。例えば、コネキシン43と(コネキシンCx26、Cx30、Cx30.3、Cx31、Cx31.1、Cx32、Cx37、Cx40またはCx45などの)コネキシンファミリーの1種またはそれより多くの他のメンバーとを標的とするポリヌクレオチド類を組み合わせて用いることができる。
或いは、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは2種以上のコネキシンタンパク質に対するポリヌクレオチド類を含む組成物の一部であってもよい。ポリヌクレオチドが標的とする上記コネキシンタンパク質類のうちの1種はコネキシン43であることが好ましい。このポリヌクレオチドが標的とする他のコネキシンタンパク質としては、例えば、コネキシンCx26、Cx30、Cx30.3、Cx31、Cx31.1、Cx32、Cx37、Cx40またはCx45を挙げることができる。
個々の抗コネキシン剤は特定のコネキシンに対して特異的なものとすることができ、または1、2、3種もしくはそれより多くのコネキシンを標的にすることができる。一部の実施形態では、特異的なポリヌクレオチドはコネキシン間で保存されていない、標的とされるコネキシン遺伝子、mRNAもしくはプレmRNA中の配列を標的にするのに対し、複数特異的なポリヌクレオチドは種々のコネキシンの保存配列を標的にすることになる。
本発明に用いるためのポリヌクレオチドは、好適には未修飾ホスホジエステルオリゴマーとすることができる。このようなオリゴデオキシヌクレオチドは長さを変えることができる。30マーのポリヌクレオチドが特に好適であることが分かっている。
本発明の多くの態様はオリゴデオキシヌクレオチドに関して説明されている。しかしながら、(RNAポリヌクレオチドなどの)他の好適なポリヌクレオチドおよび抗コネキシン剤をこれらの態様において用いることができることは理解されよう。
これらの抗コネキシンスポリヌクレオチドは化学的に修飾することができる。これによってヌクレアーゼに対する抵抗性を高め、細胞への侵入能を増強させることができる。例えば、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを用いることができる。他のデオキシヌクレオチド類似体としては、メチルホスホン酸エステル、アミド亜リン酸エステル、ジチオリン酸エステル、N3’P5’−アミド亜リン酸エステルおよびホスホロチオエートオリゴリボヌクレオチドおよびこれらの2’−O−アルキル類似体およびメチルホナート2’−O−メチルリボヌクレオチドが挙げられる。或いは、混合主鎖オリゴリボヌクレオチド(MBOs:mixed backbone oligonucleotides)を用いることができる。MBOsはホスホロチオエートオリゴヌクレオチドのセグメントおよび適切に配置された修飾オリゴデオキシ−またはオリゴリボヌクレオチドのセグメントを含有する。MBOsは、ホスホロチオエート連鎖のセグメントおよび非イオン性でヌクレアーゼに極めて抵抗性のメチルホスホン酸エステルまたは2’−O−アルキルオリゴリボヌクレオチドなどの他の修飾オリゴヌクレオチドの他のセグメントを有する。修飾主鎖および混合主鎖オリゴヌクレオチドを調製する方法は当該分野では既知である。
本発明に用いる代表的で好適なアンチセンスポリヌクレオチドの正確な配列はその標的コネキシンタンパク質によって決まる。記載されるとおり、好適なコネキシンアンチセンスポリヌクレオチドとしてオリゴデオキシヌクレオチドなどのポリヌクレオチドを挙げることができる。
本明細書に記載した組合せポリヌクレオチド組成物を調製するための好適なポリヌクレオチドとしては、例えば、コネキシン43に対するポリヌクレオチド並びにコネキシン26、30、31.1、32および37に対するポリヌクレオチドが挙げられる。
本発明に用いる抗コネキシンポリヌクレオチドの正確な配列は標的コネキシンタンパク質によって決まることになるが、コネキシン43の場合、以下の配列を有するアンチセンスポリヌクレオチドが特に好適であることが分かっている:
配列番号1:5’-GTA ATT GCG GCA AGA AGA ATT GTT TCT GTC-3’
配列番号2: 5’-GTA ATT GCG GCA GGA GGA ATT GTT TCT GTC-3’
配列番号3: 5’-GGC AAG AGA CAC CAA AGA CAC TAC CAG CAT-3’
配列番号7:5’-GAC AGA AAC AAT TCC TCC TGC CGC ATT TAC-3’
例えば、コネキシン26、31.1および32に対する好適なアンチセンスポリヌクレオチドは以下の配列を有する:
配列番号4(Cx26): 5’-TCC TGA GCA ATA CCT AAC GAA CAA ATA-3’
配列番号5(Cx31.1): 5’-CGT CCG AGC CCA GAA AGA TGA GGT C-3’
配列番号6(Cx32): 5’-TTT CTT TTC TAT GTG CTG TTG GTG A-3’
コネキシンタンパク質に対する、ODNを含むポリヌクレオチドは、任意の簡便な通常の方法を用いてそのヌクレオチド配列によって選択することができる。例えば、コンピュータプログラムMacVectorおよびOligoTech(Oligosなどからのもの。Eugene社、Oreg、USA)を用いることができる。選択したODNはDNA合成機を用いて合成することができる。
ポリヌクレオチド相同体
本明細書に相同性、相同体およびヌクレオチド配列同一性を記載している(例えば、上記ポリヌクレオチドはコネキシンmRNA中のある配列に対する相補体の相同体とすることができる)。通常、このようなポリヌクレオチドは、例えば(この相同配列の)少なくとも約15個、少なくとも約20個、少なくとも約40個、少なくとも約100個のより多くの連続するヌクレオチドの領域にわたって、この関連配列と少なくとも約70%のヌクレオチド配列同一性、好ましくは少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%または少なくとも約99%の配列同一性を有する。相同性もしくは配列同一性は、当該分野でいずれかの方法に基づいて計算され得る。
例えば、BLASTアルゴリズムは2つの配列間の類似性の統計的な解析を行う;例えば、KarlinおよびAltschul (1993年)、Proc.Natl.Acad.Sd.USA 90:5873−5787を参照されたい。BLASTアルゴニズムにより得られる類似性の1つの指標は、2つのヌクレオチドもしくはアミノ酸配列間の一致が偶然生じる確率の指標となる最小合計確率(sum probability)(P(N))である。例えば、ある配列と別の配列との比較における最小合計確率が約1未満、好ましくは約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、第1の配列は第2の配列と類似しているとみなされる。
通常、この相同配列は、少なくとも約2、5、10、15、20箇所またはより多くの箇所(またはこれらの箇所以下)の(置換、欠失または挿入であり得る)突然変異の分だけ関連配列と異なる。これらの突然変異は配列同一性の計算との関連で上記の領域のいずれかにわたって測定することができる。
通常、この相同配列は、バックグラウンドを著しく超えたレベルで元の配列と選択的にハイブリッドを形成する。通常、選択的なハイブリッド形成は、中〜高ストリンジェンシー(例えば、約50℃〜約60℃の0.03M塩化ナトリウムおよび0.03Mクエン酸ナトリウム)を用いて達成する。しかしながら、このようなハイブリッド形成は当該分野で知られている任意の好適な条件下に行うことができる(Sambrookほか、(1989年)、Molecular Cloning: A Laboratory Manual参照)。例えば、高ストリンジェンシーが必要とされる場合、好適な条件としては60℃の0.2×SSCが挙げられる。低ストリンジェンシーが必要とされる場合は、好適な条件として60℃の2×SSCが挙げられる。
投与形態および製剤並びに投与
本発明の抗コネキシン剤は、本明細書に記載した各種創傷のいずれかを有する対象などの処置を必要としている対象に投与することができる。従って、この対象の状態を改善させることができる。上記抗コネキシン剤は、処置による対象の身体の処置に用いることができる。上記薬剤は本明細書に記載した各種創傷のいずれかを処置するための医薬品の製造に用いることができる。
上記抗コネキシン剤(例えば、抗コネキシンポリヌクレオチド)は実質的に分離された形態で存在させることができる。上記プロダクトはこのプロダクトの使用目的を妨げない担体もしくは希釈剤と混合しても実質的に分離されているとみなすことができることは理解されよう。また、本発明のプロダクトは実質的に精製された形態をとることもでき、この場合、これは一般に、上記ポリヌクレオチドまたは上記製剤の乾燥質量の、例えば少なくとも約95%、少なくとも約98%または少なくとも約99%を含む約80%、85%または90%を構成することになる。
目的とする投与経路によって、本発明の医薬プロダクト、医薬組成物、組合せ製剤および医薬品は、例えば、液剤、懸濁剤、点眼剤、噴霧剤、膏薬、クリーム剤、ゲル剤、フォーム剤、軟膏剤、乳剤、ローション剤、塗布剤(paint)、徐放性製剤または散剤の形態をとり、通常、約0.01%〜約1%の有効成分(類)、約1%〜約50%の有効成分(類)、約2%〜約60%の有効成分(類)、約2%〜約70%の有効成分(類)、または最大約90%の有効成分(類)を含有することができる。他の好適な製剤としては、Pluronicゲル系製剤、カルボキシメチルセルロース(CMC:carboxymethylcellulose)系製剤およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC:hyroxypropylmethylcellulose)系製剤が挙げられる。他の有用な製剤としては持続放出または遅延放出製剤が挙げられる。
ゲル剤またはジェリー剤は、限定されない例として挙げられるゼラチン、トラガカントまたはセルロース誘導体を含む適切なゲル化剤を用いて製造することができ、これに保湿剤、皮膚軟化剤および防腐剤としてグリセロールを含ませることができる。軟膏剤は有効成分を脂肪、蝋質または合成塩基中に添合したものからなる半固形製剤である。好適なクリーム剤の例としては油中水型および水中油型乳剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。油中水型クリーム剤は、限定されない例として挙げられるセチルアルコール、セトステアリルアルコールなどの脂肪アルコールおよび乳化蝋に類似の特性を有する好適な乳化剤を用いて調製することができる。水中油型クリーム剤は、セトマクロゴール乳化蝋などの乳化剤を用いて調製することができる。好適な特性としては乳剤の粘度の改良能および広範囲のpHにわたる物理的および化学的安定性が挙げられる。水溶性または水混和性クリーム基剤には防腐系を含有させることができ、さらに緩衝させて許容可能な生理的pHを維持させることができる。
フォーム製剤は、不活性噴射剤を用い、適切なアプリケータを介して加圧エアロゾル缶から出せるように調製することができる。フォーム剤基剤の製剤化のための好適な賦形剤としてはプロピレングリコール、乳化蝋、セチルアルコールおよびステアリン酸グリセリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。防腐剤として使い得るものとしては、メチルパラベンおよびプロピルパラベンが挙げられる。
本発明の実施において有用な抗コネキシン剤は、医薬組成物を製造するために医薬用として許容可能な担体または希釈剤と組み合わせることが好ましい。好適な担体および希釈剤としては等張食塩水液、例えば、リン酸緩衝生理食塩水が挙げられる。また、好適な希釈剤および賦形剤としては、例えば、生理食塩水(saline)、デキストロース、グリセロールなどおよびこれらの組合せが挙げられる。さらに、必要に応じて湿潤剤もしくは乳化剤、安定化剤もしくはpH緩衝剤などの物質を存在させることもできる。
「医薬用として許容可能な担体」という用語は、その組成物を投与された個体に有害な抗体の産生をそれ自体誘導せず、過度の毒性を伴わずに投与することができる任意の医薬用担体を意味する。好適な担体は、タンパク質、多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アミノ酸ポリマー、アミノ酸コポリマーなどの大型でゆっくりと代謝される高分子とすることができる。
また、医薬用として許容可能な塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩などの有機酸の塩を存在させることもできる。
本開示の方法および製造物品において有用な医薬組成物中の医薬用の担体は、局所投与に適切な1種またはそれより多くの医薬用の担体であり得る。一実施形態において、上記医薬用の担体は、非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー(ポロキサマーともいわれる)であり得る。上記医薬用の担体は、5から25〜30%の間で上記医薬組成物中に存在し得る。例えば、上記医薬用の担体は、上記医薬組成物中に20%(w/w)で存在し得る。別の実施形態において、上記医薬用の担体は、上記医薬組成物中に約22.0%で存在し得る。好ましいポロキサマーは、ポロキサマー407(プルロニックF−127(BASF)としても公知)である。
本明細書で開示されるとおりの方法およびキットおよび製造物品において使用するための医薬組成物は、全体としてもしくは部分的に、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷、または期待される速度で治癒しない他の創傷によって特徴付けられる創傷を有する対象に、放出遅延調製物、ゆっくりと放出する調製物、長期放出調製物、放出制御調製物および/もしくは反復作用調製物で製剤化され得る。このような製剤は、期待される速度で治癒しない創傷(例えば、慢性創傷)にとって特に有利である。
好適な担体材料としては、局所性投与用のクリーム剤、ローション剤、噴霧剤、フォーム剤、ゲル剤、乳剤、ローション剤または塗布剤の基剤として通常用いられる任意の担体またはビヒクルが挙げられる。例としては、乳化剤、および炭化水素基剤、乳化基剤、毒性のない溶媒または水溶性基剤を含む不活性担体が挙げられる。特に好適な例としては、Pluronic類、HPMC、CMCおよび他のセルロース系成分、ラノリン、固形パラフィン、流動パラフィン、黄色軟パラフィンまたは白色軟パラフィン、白蝋、蜜蝋、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ジメチコーン、乳化蝋、ミリスチン酸イソプロピル、微晶蝋、オレイルアルコール並びにステアリルアルコールが挙げられる。
上記抗コネキシン剤が経時的に放出される、ゆっくりと放出するゲルは、局所適用に好ましい。従って、好ましい実施形態において、上記医薬組成物は、抗コネキシン剤、例えば、抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドの徐放を提供するように製剤化され得る。好ましい抗コネキシンポリヌクレオチドとしては、抗コネキシン43ポリヌクレオチド、特に、抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチドが挙げられる。
好ましくは、上記医薬用として許容可能な担体もしくはビヒクルは、ゲル、適切には、非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーゲル、例えば、プルロニックゲル、好ましくは、プルロニックF−127(BASF Corp.)である。このようなゲルは、低温で液体として使用され得るが、生理学的温度では迅速に硬化し、これは、抗コネキシン剤、特に、抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド(例えば、ODN)活性成分の放出を適用部位にもしくはその部位に直ぐ隣接する部位に制限する一助となり得る。
本開示の製造物品および方法において有用な、他の医薬用として許容可能な担体としては、アルギネート、ポリビニルアルコール、ヒドロゲル(セルロース誘導体および/もしくはポリアクリル酸を含むヒドロゲルが挙げられる);セルロースベースの担体(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびこれらの混合物が挙げられる)が挙げられる。
他の好適な製剤としては、Pluronicゲル系製剤、カルボキシメチルセルロース(CMC)系製剤およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)系製剤が挙げられる。上記組成物は、局所、点眼、非経口、皮下または経皮投与を含む任意の所望送達様式のために製剤化することができる。他の有用な製剤としては徐放性または遅延放出製剤が挙げられる。
投与される製剤にはトランスフェクション剤を添加することができる。このような薬剤としては、カチオン性薬剤(例えば、リン酸カルシウムおよびDEAE−デキストラン)、リポフェクション剤(例えば、Lipofectam(商標)およびTransfectam(商標))並びに界面活性剤が挙げられる。
一部の実施態様において、上記製剤にはポリヌクレオチドの細胞侵入を容易にする界面活性剤をさらに含めることができ、或いはこの製剤には任意の好適なローディング剤を添加することができる。DMSOなどの任意の好適な無毒性界面活性剤を含めることができる。或いは、尿素などの経皮透過剤を含めることができる。
一部の実施態様において、所与の対象に対する有効用量は、その集団の少なくとも50%に対して治療的に有効であり、このレベルでは全くといってよいくらい毒性がない用量の範囲内にあることが好ましい。
本発明の方法および組成物に用いられる各抗コネキシン剤の有効投与量は、用いる具体的な抗コネキシン剤、投与様式、投与頻度、処置対象の創傷、処置対象の創傷の重症度、投与経路、処置対象の患者亜集団のニーズまたはニーズの違いが年齢、性、体重、患者に特有の該当する医学的創傷に起因する個々の患者のニーズを含む多くの要因によって変えることができる。
好適な用量は約0.01mg/kg体重から約0.1〜1.0mg/kg体重など、約0.001mg/kg体重〜約10mg/kg体重とすることができる。また一方、好適な用量は約0.01mg/kg体重〜約0.050mg/kg体重など、約0.001mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重とすることができる。約1〜100、200、300、400および500マイクログラム(μg)の用量を用いることができ、約30μg〜約500μgの用量が好適である。他の実施形態では、用量は、平方センチメートルあたり、約10.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0、50.0、52.5、55.0、57.5、60.0、62.5、65.0、67.5、70.0、72.5、75.0、77.5、80.0、82.5、85.0、87.5、90.0、92.5、95.0、97.5、100.0、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、65、170、175、180、185、190、195、200、210、220、230、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、または約500ミリグラム、または上記の用量の任意の2つの用量の間の任意の範囲若しくは部分範囲、または1平方センチメートルあたり約1.0〜約500ミリグラムの範囲内に入る任意の用量である。本明細書に述べているように、繰り返し適用が想定されている。通常、繰り返し適用は、週に約1回、または創傷治癒に失速または遅れがみられるように思われる場合に行う。
さらに別の有用な投与量のレベルとしては、本明細書に記載した抗コネキシン剤の1日当たり約1ナノグラム(ng)/kg体重〜約1mg/kg体重を有するものが挙げられる。特定の実施態様では、各対象化合物の投与量は一般に、約1ng/kg体重〜約1μg/kg体重、約1ng/kg体重〜約0.1μg/kg体重、約1ng/kg体重〜約10ng/kg体重、約10ng/kg体重〜約0.1μg/kg体重、約0.1μg/kg体重〜約1μg/kg体重、約20ng/kg体重〜約100ng/kg体重、約0.001mg/kg体重〜約100mg/kg体重、約0.01mg/kg体重〜約10mg/kg体重、または約0.1mg/kg体重〜約1mg/kgの範囲にある。特定の実施態様では、抗コネキシン剤の投与量は一般に、約0.001mg/kg体重〜約0.01mg/kg体重、約0.01mg/kg体重〜約0.1mg/kg体重、約0.1mg/kg体重〜約1mg/kg体重、または約1mg/kg体重の範囲にある。2種以上の抗コネキシン剤を用いる場合には、各抗コネキシン剤の投与量は他と同じ範囲にある必要はない。例えば、ある抗コネキシン剤の投与量を約0.01mg/kg体重〜約1mg/kg体重とすることができ、別の抗コネキシン剤の投与量を約0.1mg/kg体重〜約1mg/kg体重とすることができる。投与量はまた、体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0、50.0、52.5、55.0、57.5、60.0、62.5、65.0、67.5、70.0、72.5、75.0、77.5、80.0、82.5、85.0、87.5、90.0、92.5、95.0、97.5、若しくは約100.0mg、または上記の用量の任意の2つの用量の間の任意の範囲若しくは部分範囲、または体重1kgあたり約0.1〜約100mgの範囲内に入る任意の用量であってもよい。本明細書に述べているように、繰り返し適用が想定されている。
他の有用な用量は創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約1μg(μg/cm)から約10μgである。特定の用量は、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約1〜2、約1〜5、約2〜4、約5〜7および約8〜10μgとなる。他の有用な用量は、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約15μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約20μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約25μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約30μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり35μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約40μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約50μgおよび創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約100μgを含む創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約10μgを超える用量である。他の有用な用量は、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約150μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約200μg、創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約250μgまたは創傷の大きさ1平方センチメートル当たり約500μgである。本明細書に述べているように、繰り返し適用が想定されている。
例えば、特定の実施態様では、上記抗コネキシン剤組成物は処置部位および/または処置部位の隣接部位において約50μM〜約5000μMの最終濃度で適用することができる。好ましくは、この抗コネキシン剤組成物は約100μM〜約3000μMの最終濃度で適用し、より好ましくは、この抗コネキシンポリヌクレオチド組成物は約150μM〜約3000μMの最終濃度で適用され、より好ましくは、この抗コネキシンポリヌクレオチド組成物は約150μM〜3300μMの最終濃度で適用される。さらに、上記抗コネキシンポリヌクレオチド組成物は約150μM〜3000μMの最終濃度で適用され、或いは、この抗コネキシンポリヌクレオチド組成物は約250μM〜約1000μMの最終濃度または約300μM〜約1000μMの最終濃度で適用される。特定の他の実施態様では、上記抗コネキシンポリヌクレオチドは約100μM、200μM、300μM、400μM、500μM、600μM、700μM、800μM、900μM、1000μM、1100μM、1200μM、1300μM、1400μM、1500μM、1600μM、1700μM、1800μM、1900μM、2000μM、2100μM、2200μM、2300μM、2400μM、2500μM、2600μM、2700μM、2800μM、2900μM、若しくは約3000μMの最終濃度で、またはこれらの濃度のうちの任意の2つの濃度の間の任意の範囲で適用される。他の実施態様では、上記抗コネキシン剤は、約20μM、30μM、40μM、50μM、60μM、70μM、80μM、90μM、100μM、10〜200μM、200〜300μM、300〜400μM、400〜500μM、500〜600μM、600〜700μM、700〜800μM、800〜900μM、900〜1000若しくは1000〜1500μM、または1500μM〜2000μM、2000μM〜3000μM、3000μM〜4000μM、4000μM〜5000μM、5000μM〜6000μM、6000μM〜7000μM、7000μM〜8000μM、8000μM〜9000μM、9000μM〜10,000μM、10,000μM〜11,000μM、11,000μM〜12,000μM、12,000μM〜13,000μM、13,000μM〜14,000μM、14,000μM〜15,000μM、15,000μM〜20,000μM、20,000μM〜30,000μM、30,000μM〜50,000μM、またはそれより高濃度、或いは記載した用量のうちの任意の2つの間の任意の範囲または部分範囲、或いは約20μM〜約50,000μMの範囲内に入る任意の用量で適用される。
抗コネキシンポリヌクレオチドの用量としては、例えば、約0.1〜1、1〜2、2〜3、3〜4または4〜5マイクログラム(μg)、約5〜約10μg、約10〜約15μg、約15〜約20μg、約20〜約30μg、約30〜約40μg、約40〜約50μg、約50〜約75μg、約75〜約100μg、約100μg〜約250μgおよび約250μg〜約500μgが挙げられる。上記のように、0.5〜約1.0ミリグラム(mg)またはそれ超の用量も提供される。投与体積は処置対象部位の大きさによって決まることになり、例えば、約25〜100マイクロリットル(μL)から約100〜200μLの範囲とすることができ、約200〜500μLから約500〜1,000μLの用量もより大きな処置部位には適切である。本明細書に述べているように、繰り返し適用が想定されている。
上記抗コネキシン剤は、投与後少なくとも約0.5〜1時間、少なくとも約1〜2時間、少なくとも約2〜4時間、少なくとも約4〜6時間、少なくとも約6〜8時間、少なくとも約8〜10時間、少なくとも約12時間もしくは少なくとも約24時間にわたってコネキシンタンパク質の発現を下方制御し、またはギャップ結合形成を調節するのに十分な量を投与するのが好都合である。
本発明による各抗コネキシン剤の投与量は、これが適用される部位の大きさ、長さ、深さ、面積または容積に応じた組成物の濃度によって決定することもできる。例えば、特定の局所性および他の適用、例えば、点眼では、こうした医薬組成物の投与量は、適用部位の長さ、深さ、面積もしくは容積当たりの医薬組成物中の質量(例えば、マイクログラム)または濃度(例えば、μg/μL)に基づいて計算することができる。
投与する初期およびその後のどの投与量も、本明細書で述べた各種要因によって決まることになる。オリゴヌクレオチドによって投与のための投与量およびプロトコルは異なり、投与量は選択される投与方法、例えば、局所または局所性投与などにも左右される。
これらの用量は単回または分割適用の形で投与することができる。これらの用量は一度に投与することができ、または適用を繰り返すことができる。
1種またはそれより多くの抗コネキシン剤を同一または異なる経路によって投与することができる。本発明の各種薬剤は、治療過程において別々の時間に個別に、または分割もしくは単回の組合せ形態で同時に投与することができる。
創傷治癒のために有用な1種またはそれより多くの抗コネキシン剤は、(包帯、他のマトリックスなどの)固体支持体および(ゲル剤、混合剤、懸濁剤、軟膏剤などの)医薬製剤を用いた局所性投与が限定されない例として挙げられる局所性投与(末梢性に、または部位へ直接的に)によって送達することが好ましい。一部の実施態様では、この固体支持体は生体適合性膜または処置部位中への挿入物を含む。別の実施態様では、この固体支持体は包帯またはマトリックスを含む。本発明の一実施態様では、この固体支持体組成物は徐放性固体支持体組成物とすることができ、この組成物には上記の創傷治癒のために有用な1種またはそれより多くの抗コネキシン剤がアルギナート、コラーゲン、合成生体吸収性ポリマーなどの徐放性固体マトリックス中に分散されている。この固体支持体組成物は滅菌され、または生物汚染度が低いことが好ましい。一実施態様では、1種またはそれより多くの抗コネキシンポリヌクレオチドを含む洗浄液を用いることができる。
1またはそれより多くの用量が、難治性創傷を有する対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、上記医薬組成物の1またはそれより多くの用量が、適切な間隔で投与され得る。いくつかの実施形態において、上記医薬組成物は、1日1回、1週間に2〜6回、もしくは1週間に1回投与され得る。例えば、上記抗コネキシン剤(例えば、抗コネキシンポリヌクレオチド)を含む組成物は、有効期間、例えば、少なくとも約0.5時間、約1〜2時間、約2〜4時間、約4〜6時間、約6〜8時間、もしくはより長期間、例えば、最大24時間までもしくはより長くにわたって、処置される予定の創傷に、投与、送達、もしくは別の方法で曝露され得る。適用もしくは送達1回あたり約1〜2時間、2〜3時間、および4〜8時間の曝露が、現在好ましい。あるいは、本明細書で記載される抗コネキシン剤含有組成物および製剤は、反復して、例えば、治癒が進行中であるかもしくは望ましい場合には完了していると認められるまで、1週間に1回投与され得る。例えば、本発明の組成物はまた、より頻繁に、2〜3回/週で適用され得る。それらはまた、1週間に1回、2週間に1回、もしくは1ヶ月に1回適用され得る。1週間に1回もしくは2回の適用が、現在は好ましい。投与の頻度および用量は、創傷面積および容積が変化するにつれて、処置の過程にわたって変動し得る。さらに、さらなる適用が、創傷治癒がもう一度、失速されるかもしくは遅れるという事象において行われ得る。
上記送達期間は前記下方制御が誘導される部位および所望する治療効果によって決まることになるが、約0.5時間、約1〜2時間、約2〜4時間、約4〜6時間、約6〜8時間または約24時間もしくはそれより長時間の連続的または徐放性の送達を行う。本発明によれば、これは、上記抗コネキシン剤を医薬用として許容可能な担体もしくはビヒクルとともに製剤中に、特に連続または徐放投与用製剤の形で含有させることにより達成することができる。
上述したように、記載される1種またはそれより多くの抗コネキシン剤は、例えば、創傷の形成前、形成時、形成直後、または例えば、形成後約180日またはそれより長く、約120日、約90日、約60日もしくは約30日のうちに投与することができる。
本明細書に記載した投与経路および投与量は、単に目安を示したものである。何故なら、熟練した医師がある特定の患者および創傷に関して最適の投与経路および投与量を決定することになるからである。
本明細書で参照または開示した、疾患、疾病および/または創傷を有するか有する疑いのある対象を処置する方法のいずれにおいても、本明細書に記載した用量、剤型、製剤および/または組成物のいずれかの投与を利用することができる。
創傷処置
組織傷害(特に、治癒遅延性創傷および慢性創傷を特徴とする創傷を有する傷害)の場合、本発明にしたがって使用するための製剤は、創傷治癒過程を促進して炎症を低減させ、瘢痕組織形成を最小限に抑えるのに有効であることが分かっている。従って、外傷の結果、病状の結果(糖尿病性潰瘍など)、異常状態の結果(静脈性潰瘍、動脈性潰瘍、血管炎性潰瘍など)または物理過程の結果(圧迫潰瘍など)のいずれであろうと、期待される速度で治癒しない創傷の処置においてこうした製剤は明らかに恩恵をもたらす。
一態様において、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または期待される速度で治癒しない他の創傷を患っている対象において創傷治癒を促進または改善する方法であって、治療的有効量の1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の投与を含む方法を提供する。特定の実施態様では、1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の投与は肉芽組織の沈着の減少、細胞移動の促進による創傷閉鎖および治癒の促進、上皮成長の促進またはこれらの組合せをもたらすのに有効である。
一態様では、本発明は、対象において創傷治癒を促進または改善する方法であって、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷における上皮基底細胞の分裂および増殖を調節するのに有効な量の1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の投与を含む方法を提供する。一実施態様において、この抗コネキシン剤は上皮基底細胞の分裂および増殖を調節するのに有効な抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドである。一部の実施態様において、この抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドは抗コネキシン26アンチセンスポリヌクレオチド、抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチドまたはこれらの混合物である。
一態様において、本発明は、創傷治癒を促進または改善する方法であって、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷において外層のケラチン分泌を調節するのに有効な量の1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の投与を含む方法を提供する。一部の実施態様において、この抗コネキシン剤は外層のケラチン分泌を調節するのに有効な抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドである。一実施態様において、このコネキシンアンチセンスポリヌクレオチドは抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチド、抗コネキシン31.1アンチセンスポリヌクレオチドまたはこれらの混合物である。
一態様において、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷を患っている対象において組織傷害を低減、阻止または改善する方法であって、1種もしくはそれより多くの抗コネキシン剤の投与を含む方法を提供する。
一態様において、本発明は、1種またはそれより多くの抗コネキシン剤の持続投与を提供する。一部の実施態様において、この抗コネキシン剤は、少なくとも約1〜24時間、少なくとも約0.5時間、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間、少なくとも約7時間、少なくとも約8時間、少なくとも約9時間、少なくとも約10時間、少なくとも約11時間、少なくとも約12時間または少なくとも約24時間投与する。一部の実施態様において、コネキシンの発現を長時間にわたって下方制御する。コネキシン43の発現を長時間下方制御することが好ましい。コネキシン43の発現は少なくとも約0.5、1、2、4、6、8、10、12または24時間下方制御するのが好都合である。コネキシン発現の完全な回復は一般に、発現の下方制御後少なくとも約48〜72時間以内に起こる。本発明に従う処置に好適な対象としては、糖尿病の対象または期待される速度で治癒しない創傷を有する他の対象が挙げられる。
一態様において、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷を有する対象を処置する方法であって、有効量の1種もしくはそれより多くの抗コネキシン剤の持続投与を含む方法を提供する。別の態様において、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷に対する1種もしくはそれより多くの抗コネキシン剤の持続投与を含む、対象における創傷治癒を促進または改善する方法を提供する。
さらに別の態様によれば、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷を有する対象において創傷治癒を促進または改善する方法であって、創傷部位に1種またはそれより多くの抗コネキシン剤をこの創傷部位の再上皮化速度を増大させるのに有効な量で持続投与することを含む方法を提供する。一部の実施態様において、このような方法は、抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチドおよび/または抗コネキシン31.1アンチセンスポリヌクレオチドの持続投与を含む。一部の実施態様において、上記組成物または組成物類は徐放性製剤で投与する。他の実施態様において、上記組成物または組成物類は長時間にわたって投与される。この組成物は少なくとも約24時間コネキシン43および/または31.1レベルまたは発現を減少させるのに有効であることが好都合である。処置することのできる対象としては、糖尿病の対象または期待される速度で治癒しない創傷を有する他の対象が挙げられる。
さらに別の態様において、本発明は、慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷を有する対象において創傷治癒を促進または改善する方法であって、創傷部位に1種またはそれより多くの抗コネキシン剤を上皮基底細胞の分裂および増殖を調節し、および/または外層のケラチン分泌を調節するのに有効な量で持続投与することを含む方法を提供する。一実施態様において、上記組成物は、上皮基底細胞の分裂または増殖を調節するのに有効な抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド、好ましくは、例えば、抗コネキシン26アンチセンスポリヌクレオチド、抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチド、抗コネキシン30アンチセンスポリヌクレオチドまたはこれらの混合物を含む。一部の実施態様において、この組成物は、外層の角質化を調節するのに有効な抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチド、好ましくは抗コネキシン31.1アンチセンスポリヌクレオチドを含む。一部の実施態様において、この組成物または組成物類は、徐放性製剤で投与する。他の実施態様において、この組成物または組成物類は、長時間投与する。この組成物は少なくとも約24時間コネキシン43、26および/または30のレベルまたは発現を減少させるのに有効であることが好都合である。処置することのできる対象としては、糖尿病の対象が挙げられる。
一態様において、本発明は、難治性慢性創傷、難治性治癒遅延性創傷もしくは難治性治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない難治性創傷を含めた皮膚創傷の処置または予防方法であって、これを必要としている対象に対して上記創傷またはこの創傷を伴う組織に投与される有効量の抗コネキシン剤を投与することを含む方法を提供する。一部の実施態様において、本開示の組成物を有効な期間上記対象の皮膚またはその皮膚と関連する組織に投与する。この組成物は、少なくとも約0.5時間、約1〜2時間、約2〜4時間、約4〜6時間、約4〜8時間、約12時間、約18時間または約24時間コネキシン43レベルを減少させ、またはコネキシン43ヘミチャネル開口をブロックし、もしくは低下させるのに有効であることが好都合である。処置に適した慢性皮膚創傷は、例えば、圧迫潰瘍、糖尿病性潰瘍、静脈性潰瘍、動脈性潰瘍、血管炎性潰瘍および混合潰瘍からなる群から選ぶことができる。この慢性創傷は、完全または部分的動脈閉塞から生じる潰瘍形成を含む動脈性潰瘍とすることができる。また、この慢性創傷は、静脈弁の機能不全および関連の血管疾患から生じる潰瘍形成を含む静脈うっ滞性潰瘍とすることができる。さらに、この慢性創傷は外傷性潰瘍とすることができる。静脈性潰瘍および本明細書に記載した当該分野で知られている他のものを含めた他の潰瘍を有する対象もまた処置することができる。
組成物
本発明は、医薬組成物、製剤並びにそれらの製造および使用の方法であって、(但し、このような組成物は、抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドを含めた、例えば抗コネキシンポリヌクレオチドを含めた抗コネキシン剤を治療的有効量で含む)を提供する。こうした組成物は治癒が遅い、または通常の創傷処置もしくは創傷治癒促進療法に対して難治性であると思われる創傷を含む、期待される速度で治癒しない創傷の治癒を向上または促進するのに有用である。
好ましい一形態として、このような組成物は、1種のみのコネキシンタンパク質のmRNAまたはプレmRNAに対する1種またはそれより多くの抗コネキシン剤種、例えば、抗コネキシンアンチセンスポリヌクレオチドを含有する。最も好ましくは、このコネキシンタンパク質はコネキシン43である。或いは、上記組成物には2種以上のコネキシンタンパク質に対する薬剤(特にポリヌクレオチド)を含ませることができる。このような薬剤が標的とする上記コネキシンタンパク質のうちの1種はコネキシン43に関することが好ましい。抗コネキシン剤が標的とすることができる他のコネキシンタンパク質としては、例えば、コネキシン26、30、30.3、31、31.1、32、37、40および45を挙げることができる。種々のコネキシンを標的とする好適なポリヌクレオチド(およびODN)の例を本明細書の他の箇所に示す。
本発明の多くの態様は抗コネキシンポリヌクレオチド、特にオリゴデオキシヌクレオチドに関して記載されている。しかしながら、(RNAポリヌクレオチドなどの)他の好適なポリヌクレオチドをこれらの態様において用いることができることは理解されよう。他の抗コネキシンオリゴヌクレオチドはRNAi、siRNAおよびshRNAオリゴヌクレオチドである。
従って、一態様において、本発明は、少なくとも1種の抗コネキシン剤、好ましくは抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む治療的処置に用いるための組成物を提供する。特定の好ましい実施態様では、このような組成物は医薬用として許容可能な担体またはビヒクルをさらに含む。
キット、医薬品および製造業者の製品
この医薬品の製造には、任意選択的に、1種またはそれより多くの抗コネキシン剤を用いることもできる。一実施態様において、この医薬品は治療的有効量の抗コネキシン剤、好ましくは抗コネキシン43ポリヌクレオチドおよび医薬用として許容可能な担体を含む。
記載されるように、本発明のキットおよびパッケージは、所望の抗コネキシン剤の治療的有効量が、治癒遅延性のもしくは他の慢性皮膚創傷(例えば、慢性静脈性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、動脈性潰瘍、圧迫潰瘍、糖尿病性潰瘍、糖尿病性足部潰瘍、血管炎性潰瘍、褥瘡性潰瘍、熱傷潰瘍、外傷性潰瘍、感染性潰瘍、混合潰瘍、もしくは壊疽性膿皮症)を有する患者に送達され得るように、所望の抗コネキシン剤の十分な量を含む1またはそれより多くの容器もしくは器を含む。このようなキットはまた、このような薬剤の使用のための説明書を含む。例えば、このような説明書は、慢性創傷または治癒遅延性であることによって特徴付けられる創傷を有する対象の処置のための使用に関する指示を含み得る。説明書は、期待される速度で治癒しない創傷(例えば、治癒遅延性創傷、治癒不完全性創傷および慢性創傷)に関する使用のための説明を含み得る。このような説明書は、上記ならし期間において処置される予定である患者を観察して、上記創傷が、難治性慢性創傷であるか否かを決定することに関する指示、およびそうであれば、上記患者の創傷の処置をもたらすように、上記キット中に上記抗コネキシン剤を含む治療的有効量の組成物を投与することに関する指示を提供する。
一態様において、本発明は、本明細書に記載した1種またはそれより多くの組成物または製剤を含むキットを提供する。例えば、このキットには、有効量の1種またはそれより多くの抗コネキシン43アンチセンスポリヌクレオチドを含む組成物を含くませることができる。
本明細書に記載した本発明に従って使用するための組成物または製剤を含有する容器並びに対象を処置するための使用説明書を含む製造品をも提供する。例えば、好ましい実施形態では、製造品は、抗コネキシン剤を含有する容器および慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷を患っている対象の処置のための使用説明書を含む。
本発明はまた、抗コネキシン剤(例えば、抗コネキシンポリヌクレオチド)を、単独で、または経皮パッチ、外傷用医薬用材、包帯、マトリックス、および接着し得るかもしくは対象の皮膚と関連づけられる被覆物と組み合わせて使用することに関する。認識されるように、このような組成物および物品は、1種またはそれより多くの抗コネキシン剤、例えば、抗コネキシンポリヌクレオチド(例えば、抗Cx43アンチセンスODN)の治療的有効量を、治癒遅延性創傷もしくは慢性創傷もしくはこのような創傷に隣接する皮膚に送達し得る。
別の態様において、本発明には、治療的有効量の1種またはそれより多くの抗コネキシン剤を含有する容器および慢性創傷、治癒遅延性創傷もしくは治癒不完全性創傷または他の期待される速度で治癒しない創傷、或いは慢性創傷、創傷治癒の遅延もしくは不完全さまたは期待される速度で治癒しない他の創傷を全体的もしくは部分的に特徴とする任意の疾患、疾病および/または異常状態を有する対象の処置のための使用を含む使用説明書を含む製造品が含まれている。
前記のように、創傷の治癒は糖尿病では遅く、このことにより感染または切断術の原因となり得る慢性創傷が生じることが多いと報告されている。ギャップ結合タンパク質コネキシン43を介する細胞間連絡およびコネキシン43の動力学的調節は治癒において極めて重要な役割を果たしている。皮膚などの正常組織では、創傷形成後最初の24時間において、創傷の端部の角化細胞ではこの角化細胞が移動表現型をとる時、コネキシン43が通常下方制御され、コネキシン26が上方制御される。しかしながら、一般に糖尿病の組織、特に皮膚では、コネキシン43は創傷形成の直後に上方制御されることが見出されている。
以下の実施例は、前処置段階の間にある程度のサイズ範囲(すなわち、「目標サイズ範囲」)内のままである創傷が、上記前処置段階の間にサイズがより大きく増大もしくは縮小する創傷よりも有効にかつ効果的に処置され得るという、驚くべきかつ予測外の知見を記載する。特に、有効な処置を提供する上記前処置段階の間の目標サイズ範囲変化は、驚くべきことにかつ予測外なことに、上記前処置段階の間に、約30%以下程度の創傷サイズの増大から35%以下程度の創傷サイズの縮小までの範囲に及ぶことは発見された。好ましい前処置段階は、約1〜約30日間、好ましくは約5〜約20日間、さらにより好ましくは約7〜約14日間の範囲に及ぶ。
次に、本発明の諸態様を下記の実施例により説明するが、これらの実施例はもっぱら例証として示されるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
陽性フェーズ2 慢性下腿静脈性潰瘍における抗コネキシン製剤の効力
この実施例は、CoDa Therapeuticsの成功裡のフェーズ2bヒト臨床試験の結果を記載する。このフェーズ2b研究は、22.6% 非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー中に1本鎖抗コネキシン43オリゴデオキシリボヌクレオチドを含む医薬用製剤(抗コネキシン製剤)(10週間の処置期間にわたって下腿静脈性潰瘍(VLU)を有する患者に局所投与される)の安全性および効力を評価するための、無作為化した用量変化二重盲検並行群間比較フェーズ2b臨床研究であった。医薬用活性成分は、配列番号1のヌクレオチド配列を有するCx43asODNであった。この研究の主な目的は、VLUを有する対象の治癒効力を改善し得るか否かを決定することであった。二次的な目的は、高用量もしくは低用量の抗コネキシン製剤が、安全であり、VLU患者にとって寛容性であるか否かを決定して、どの抗コネキシン製剤用量濃度が、VLUを有する患者を処置するにあたってより有効であるかを同定し、上記抗コネキシン製剤ビヒクルのみの安全性および寛容性を評価する(ビヒクル単独では圧迫包帯法(標準ケア(SOC)に対して負の効果がないことを確認するため)ことを包含した。
このフェーズ2b研究において、313名の、18歳齢またはそれより高齢の男性および女性の患者を、複数現場で登録し、4つの処置アーム:低用量(1.0mg/mL)もしくは高用量(3.0mg/mL)の抗コネキシン製剤処置(圧迫包帯法(標準ケア(SOC)を含む);SOCに加えてビヒクルのみ;もしくはSOCのみ、のうちの1つへと1:1:1:1比に無作為化した。33名の対象を、上記SOCのみのアームへといったん無作為化した後、その群の増員を打ち切り、その後、対象を、上記研究の高用量もしくは低用量の抗コネキシン製剤アームまたはビヒクルアームへと1:1:1を基本に無作為化した。抗コネキシン製剤もしくはビヒクル+SOCを受ける上記3つの処置アームの患者に、10週間の処置期間にわたって、または100% VLU再上皮化の第1の評価まで、どちらが最初に起こるにせよ、1週間に1回受けさせた。参照VLU(RVLU)完全閉鎖を、排膿なしの100% 再上皮化が14日間隔を空けて2回来訪した後に確認された場合と定義した。例えば、RVLU完全閉鎖が、特定の患者において最初に観察される(すなわち、VLUが100% 再上皮化を示す)場合、上記RVLUは、完全に閉鎖したと確認されるためには、少なくともさらに14日間にわたって閉鎖したままでなければならない。
主要な研究エンドポイントを、写真による面積測定法によって決定される場合、10週間の処置期間内にRVLU表面積のパーセンテージ(%)変化として評価した。二次的な研究エンドポイントは、以下であった:10週間の処置期間内のRVLU完全閉鎖までの時間;10週間の処置期間内のRVLU完全閉鎖の発生率;10週間の処置期間内の各来訪時のRVLU完全閉鎖の発生率;10週間の処置期間内の各来訪時のRVLU表面積縮小(SAR)のパーセンテージ;処置期間後の潰瘍再発の発生率;および10週間の処置期間内の各来訪時のRVLUにおける疼痛(各々、上記特定の患者が分類別スケールで評価した疼痛評価を除いて、研究者の評価によって決定した)。
安全性評価は、研究者評価によって決定されるとおり、有害事象の発生率;研究者評価によって決定されるとおり、RVLU感染の発生率;検査結果;および身体検査に基づいた。
上記研究を、3期、2週間のスクリーニングもしくは「ならし」期(研究来訪S1、S2、およびS3)、最大10週間までの処置期間(研究来訪T0〜T10)、および最大12週間までの後処置期間(研究来訪P0〜P5)に分けた。上記スクリーニング期を指定して、対象が、上記研究の処置段階に適格であるか否かを決定した。上記10週間の処置期間の間に、高用量および低用量の抗コネキシン製剤もしくはビヒクル+SOCを、容積約0.1mL(100μL)/1.0cmのVLU表面積の用量を使用して1週間に1回適用した。所定の患者に関して、10回の抗コネキシン製剤もしくはビヒクル投与が起こるか、またはRVLUの100% 再上皮化(この時点でその対象は処置後期間に移行)が起こって初めて、処置を停止した。T10来訪時に彼女/彼のRVLUの100% 再上皮化を達成できなかった対象は、上記研究から去り、その後30日間連絡をとって、重症の有害事象について評価した。上記処置後期間に、RVLU完全閉鎖を確認し、閉鎖の持続性を評価し、そして処置中止後30日間以内の重症な有害事象についてモニターし続けることとした。患者のRVLUは、P2来訪までに100%閉鎖しなかった場合、彼女/彼は、処置を再開した。患者のRVLUがP3、P4、もしくはP5の来訪までに100%閉鎖しなかった場合、彼女/彼は、その後、上記研究から去った。
第1のスクリーニング期来訪(S1)のときもしくはその前に、書面によるインフォームドコンセントを得た。各患者のS1来訪時に、治験研究者が、単一の慢性RVLU(すなわち、S1来訪より前に少なくとも30日間持続している)を選択した。いかなるRVLU臨床診断も、0.5秒より長い静脈逆流を示す静脈二重超音波検査法によって裏付けた。上記RVLUは、境界が明確な、全層の十分に範囲が定められた病変である必要があった。上記スクリーニング期の最後(S3)に、上記RVLUは、生きていない組織がない、きれいな創傷基部を有している必要があった。各RVLUは、医療用モニターによって創傷写真を検討することによって確認される必要があった。患者は、S1来訪時にもしくはS1来訪より前の3ヶ月以内に測定された、0.80より大きい足関節上腕血圧比を有する必要があった。いかなるRVLUも、創面(wound bed)の外縁部と、S3来訪の最後にデブリドマンした後の、任意の周りの皮膚損傷、創傷、もしくは潰瘍の間に、少なくとも1.5cmの健康な皮膚の境界を有する必要があった。上記RVLUは、S3来訪の最後に、ルーラー測定(最大長および最大長に対して垂直の最大幅を使用して計算される)によって決定される場合、2cm〜20cmの間の推定表面積を有する必要があった。各患者は、高圧迫包帯法(足関節で約40mmHg)に耐える必要があり、かつスクリーニング時(来訪S1〜S3)にわたって標準化圧迫包帯法に従っている必要があった。
対象を、彼女/彼が、2週間のスクリーニング期の間に推定RVLU表面積が40%より高い程度、縮小もしくは増大した場合には登録に適格ではないとした(「早期治癒者」もしくは処置から利益を受ける可能性がないものをそれぞれ排除するため;上記RVLUのうちの75%超が、外果の上もしくは外果の下にあった;上記RVLUは、S1来訪より前に1年間より長く連続高圧迫で処置されていた;上記RVLU創面は、骨、腱、もしくは筋膜の露出を有した;上記RVLUは、上記スクリーニング期の間に感染の臨床徴候および/もしくは組織1gあたり10超の生物という生検結果を有した;上記対象は、上記スクリーニング期の間に、RVLU脚に蜂巣炎を有した;上記RVLUは、S1来訪時に、1週間に1回より多くの高圧迫包帯法を要する高容積の滲出物を有した;または上記対象は、骨髄炎を有する)。他の標準的排除基準もまた適用した(癌、妊娠もしくは授乳中、最近のPDGF−BB、代用真皮、もしくは生体皮膚処置(living skin treatment)、歩行不能であることなどが挙げられる)。
研究の結果は、図1A〜1Cに示される。これら結果は、全研究コホートが考慮される場合、ビヒクルのみのアームにおいて期待されるより高い応答速度が観察されたことを示す。実際に、上記ビヒクルのみ+SOC対象の結果は、上記低用量抗コネキシン製剤アームについて観察されるより完全な創傷閉鎖および大きなRVLU表面積縮小を示した。データの再分析から、FDAガイダンスとは対照的に、+40%〜−40%というRVLU SARの増大もしくは縮小が、「迅速な治癒者」(すなわち、医薬介入の必要性がなく治癒する者)が、研究集団の中に増大されることを驚くべきことにもたらすことが、予測外に明らかになった。RVLU SAR増大もしくは縮小の種々の範囲、すなわち、−15%〜+30%が利用される場合、178名の患者の亜集団を、主要SARエンドポイントおよび完全創傷閉鎖二次的エンドポイントの状況で統計的に有意な(p<0.05)応答を示したと同定した。これら結果は、図2、図3、および図4に示される。これは、難治性慢性創傷を有する患者が、上記抗コネキシン製剤での処置に対して統計的に有意な応答を有したことを示す。同様の効力応答が、2週間にわたって圧迫包帯法を使用する標準ケア処置期間にわたって約30%(+30%)より大きな程度、サイズが縮小しない創傷で、および2週間の圧迫期間にわたって約35%(+35%)より大きな程度、サイズが縮小しなかった創傷において、圧迫包帯法を使用する2週間の標準ケア処置期間にわたって約−5%/+30%、−10%/+30%、−15%/+30%、−20%/+30%、25%/+30%もしくは−30%/+30%より大きな程度、サイズが増大も縮小もしなかった創傷において認められた。
まとめると、上記結果は、前処置もしくは「ならし」段階の間に、スクリーニング前有望患者(pre−screening prospective patient)から、抗コネキシン製剤による利益での処置のための患者を選択することは、慢性創傷(VLUの場合)が、所定の目標サイズ範囲内のままである表面積を有し、「ならし」期の間に、例えば、−15%〜+30%の表面積の縮小もしくは増大を好ましくは有する患者を同定することであることを示す。他の範囲は、本明細書で上記に記載されている。慢性創傷、例えば、VLUを有し、2〜4週間までの「ならし」期の間にサイズが大きく増大および/もしくは縮小しない患者は、抗コネキシン組成物(例えば、この場合には抗コネキシン43製剤)を投与した場合に、例えば、完全な創傷閉鎖を経験することによって、および/もしくは他の方法で期待されるより大きな程度の創傷閉鎖を経験することによって、処置に都合良く応答すると予期され得る。
* * *
本明細書で参照または記載した全ての特許、刊行物、科学論文、ウェブサイト並びに他の文献および資料は本発明が関連する当業者の技術のレベルを示すものであり、そのような各文献および資料は、引用によりその全体が個別に組み込まれ、またはその全体が本明細書に記載される場合と同程度に引用により本明細書に組み込まれている。本発明者ら(またはその譲受人)は、任意のそのような特許、刊行物、科学論文、ウェブサイト、電子的に入手可能な情報および他の参照資料または文献からのありとあらゆる材料および情報を本明細書に物理的に組み込む権利を留保する。
本明細書に記載した特定の方法および組成物は好ましい実施態様を表し、例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではない。他の目的、態様および実施態様は、本明細書の検討の結果として当業者には思い当たるはずであり、特許請求の範囲により定義される本発明の精神内に包含される。当業者には当然のことながら、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、本明細書に開示されている発明に対して様々な置換および修正を行うことができる。本明細書に例示的に記載されている本発明は、本明細書で不可欠なものとして具体的に開示されていないいかなる1つまたは複数の要素、或いは1つまたは複数の制限も存在しない限り適宜に実施することができる。従って、例えば、本明細書の英語原文の各事例では、本発明の実施態様または実施例において「comprising(含む)」、「consisting essentially of(本質的に〜から成る)」および「consisting of(から成る)」という用語のいずれも、本明細書中の他の2つの用語のいずれかと置換可能である。また、「comprising(含む)」、「including(含む)」、「containing(含有する)」などの用語は拡張的、かつ、限定されることなく解釈されるべきである。
本明細書に例示的に記載されている方法およびプロセスは、異なる工程順で適宜に実施することができ、本明細書または特許請求の範囲に示した工程順に必ずしも制限されない。本明細書の英語原文およびそれに添付の特許請求の範囲で使用する単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈上明らかに別の意味に解すべき場合を除き、複数も対象に含むことが理解される。いかなる場合も、本特許は、本明細書に具体的に開示されている特定の実施例または実施態様または方法に限定されると解釈されることはない。いかなる場合も、本特許は、特許商標局(Patent and Trademark Office)のいかなる審査官または他の当局者若しくは職員によって作成されたいかなる陳述によっても、そのような陳述が発明者による答弁書に具体的且つ無限定または無条件で明確に採用されていない限り、制限されると解釈されることはない。
用いられている用語および表現は、説明の用語として使用され、限定されるものではなく、そのような用語および表現の使用には、図示され説明された特徴のいかなる均等物またはそれらの部分も除外を意図するものではなく、当然のことながら、様々な修正が、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲内で可能である。したがって、当然のことながら、本発明を好ましい実施態様および任意選択の特徴により具体的に開示してきたが、本明細書に開示されている概念の修正および変更を当業者は行使することができ、そのような修正および変更は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内にあると見なされる。
本明細書において、本発明を幅広く且つ一般的に説明してきた。一般的開示に含まれるより狭い種および亜属集団の各々も、本発明の一部を形成する。これには、削除された材料が本明細書で具体的に挙げられているか否かに関係なく、その属由来の対象物を除くという条件または消極的な限定で本発明の一般的説明が含まれる。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。さらに、本発明の特徴または態様がマーカッシュグループの用語で記載されている場合、当業者には当然のことながら、本発明は、マーカッシュグループの個々のメンバーまたは下位グループのメンバーの用語でも記載される。



  1. 難治性創傷を処置する方法であって、該方法は、
    a.処置のための初期提示の際に皮膚創傷のサイズを測定して、第1のサイズ測定値を得る工程;
    b.該創傷への圧迫包帯法および/もしくは負荷軽減のような標準ケアを投与する工程;
    c.該標準ケアを投与して2〜4週間後に該創傷のサイズを測定して、第2のサイズ測定値を得る工程;
    d.該創傷の第2のサイズ指標が、該第1のサイズ測定値のうちの約−30%から約+35%までの所定の範囲内にあることを決定し、それによって、難治性創傷を同定する工程;ならびに
    e.該難治性創傷に、コネキシン26、コネキシン30およびコネキシン43から選択されるコネキシンに対する抗コネキシンポリヌクレオチドの局所投与に適した医薬用の担体を含む医薬組成物を投与する工程、
    を包含する方法。

  2. 難治性下腿静脈性潰瘍を処置する方法であって、該方法は、該潰瘍に、局所投与に適した医薬用の担体およびコネキシン26、コネキシン30およびコネキシン43から選択されるコネキシンに対する抗コネキシンポリヌクレオチド約3〜30mg/mLを投与する工程を包含する、方法。

  3. 難治性創傷を処置するにあたって使用するための製造物品であって、該製造物品は、約20〜23%の非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンならびにコネキシン26、コネキシン30およびコネキシン43から選択されるコネキシンに対する抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド約3〜30mg/mLを有する、局所投与に適した医薬用の担体を含む組成物を含む容器、ならびに該組成物を、該創傷にもしくはその近位に局所投与することによる該難治性創傷の処置のための説明書を含む、製造物品。

  4. コネキシン26、コネキシン30およびコネキシン43から選択されるコネキシンに対する抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチドの局所投与に適した医薬用の担体を含む組成物の、不応性創傷への局所投与後の完全な閉鎖の増大した確率を有する難治性創傷を検出する方法であって、該方法は、
    a.処置のための初期提示の際に皮膚創傷のサイズを測定して、第1のサイズ測定値を得る工程;
    b.該創傷への圧迫包帯法および/もしくは負荷軽減のような標準ケアを投与する工程;
    c.該標準ケアを投与して2〜4週間後に該皮膚創傷のサイズを測定して、第2のサイズ測定値を得る工程;
    d.該第2のサイズ測定値が、該第1のサイズ測定値の−30%から+35%までの中にあることを検出し、それによって、約20〜23%の非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン、ならびにコネキシン26、コネキシン30およびコネキシン43から選択されるコネキシンに対する抗コネキシンオリゴデオキシヌクレオチド約3〜30mg/mLを有する、局所投与に適した医薬用の担体を含む医薬組成物の、不応性創傷への局所投与後の完全な閉鎖の増大した確率を有する難治性創傷を検出する工程;ならびに
    e.該医薬組成物を該創傷に投与する工程、
    を包含する方法。

  5. 前記第1のもしくは第2のサイズ指標を測定する工程は、面積測定法、デジタル化技術、立体写真計測法、ルーラー、創傷トレーシング、携行式レーザースキャナ、もしくはカメラを使用することをさらに包含する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

  6. 前記慢性創傷は、静脈性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、動脈性潰瘍、圧迫潰瘍、糖尿病性潰瘍、糖尿病性足部潰瘍、血管炎性潰瘍、褥瘡性潰瘍、熱傷潰瘍、外傷性潰瘍、感染性潰瘍、混合潰瘍、および壊疽性膿皮症からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。

  7. 前記慢性創傷は、下腿静脈性潰瘍である、請求項1に記載の方法。

  8. 前記医薬組成物の複数回の投与を包含する、請求項1に記載の方法。

  9. 前記医薬組成物は、創傷閉鎖が達成されるまで反復して適用される、請求項8に記載の方法。

  10. 前記投与は、周期的投与である、請求項9に記載の方法。

  11. 前記周期的投与は、定期的に予定された間隔で、必要に応じて、毎日、1日おき、1週間に2回、1週間に1回、1ヶ月に2回、および1ヶ月に1回行われる、請求項10に記載の方法。

  12. 前記周期的投与は、創傷閉鎖が達成されるまで1週間に1回行われる、請求項11に記載の方法。

  13. 前記抗コネキシン43剤は、抗コネキシン43ポリヌクレオチドである、請求項1に記載の方法。

  14. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチド、必要に応じて、オリゴデオキシヌクレオチドもしくは改変オリゴデオキシヌクレオチドは、約18〜約32個のヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法。

  15. 対象は、哺乳動物、必要に応じて、ヒトである、請求項1に記載の方法。

  16. ならし期間は、約14日間〜約28日間の範囲に及ぶ、請求項1に記載の方法。

  17. 難治性創傷を処置するためのキットであって、該キットは、治療的な量の抗コネキシン43剤を含む容器、および請求項1に記載の方法を行うにあたって該抗コネキシン43剤を使用するための説明書を含む、キット。

  18. 前記医薬組成物は、医薬用として許容可能な担体、および以下:
    約10〜200μM、200〜300μM、300〜400μM、400〜500μM、500〜600μM、600〜700μM、700〜800μM、800〜900μM、900〜1000もしくは1000〜1500μM、または150μM〜2000μM、2000μM〜3000μM、3000μM〜4000μM、4000μM〜5000μM、5000μM〜6000μM、6000μM〜7000μM、7000μM〜8000μM、8000μM〜9000μM、9000μM〜10,000μM、10,000μM〜11,000μM、11,000μM〜12,000μM、12,000μM〜13,000μM、13,000μM〜14,000μM、14,000μM〜15,000μM、15,000μM〜20,000μM、20,000μM〜30,000μM、または約30,000μM〜50,000μM
    から選択される濃度で存在する抗コネキシン43ポリヌクレオチドを含む、請求項1〜4に記載の方法。

  19. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチドは、オリゴデオキシヌクレオチド、改変オリゴデオキシヌクレオチド、非改変オリゴデオキシヌクレオチド、アンチセンスポリヌクレオチド、非改変アンチセンスポリヌクレオチド、および改変アンチセンスポリヌクレオチドから選択される、請求項13に記載の方法。

  20. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチドは、配列番号1〜3から選択される配列、または配列番号134もしくは配列番号135に相補的な配列の最大約100個までのヌクレオチドを有する配列である、請求項13に記載の方法。

  21. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチドは、配列番号1および配列番号2から選択される配列である、請求項13に記載の方法。

  22. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチドは、配列番号1および配列番号2に対する少なくとも約70%の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドである、請求項13に記載の方法。

  23. 前記抗コネキシン43ポリヌクレオチドは、中程度から高いストリンジェンシーの条件下でコネキシン43 mRNAにハイブリダイズするアンチセンスポリヌクレオチドである、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。

  24. 前記アンチセンスポリヌクレオチドは、配列番号1〜3から選択される配列、または配列番号134もしくは配列番号135に対して相補的な配列のうちの最大約40個までのヌクレオチドを有する配列を有する、請求項23に記載の方法。

  25. 前記アンチセンスポリヌクレオチドは、以下:
    GTA ATT GCG GCA AGA AGA ATT GTT TCT GTC(配列番号1);および
    GTA ATT GCG GCA GGA GGA ATT GTT TCT GTC (配列番号2)
    GGC AAG AGA CAC CAA AGA CAC TAC CAG CAT (配列番号3)
    から選択される、請求項23に記載の方法。

  26. 前記アンチセンスポリヌクレオチドは、約15〜約35個のヌクレオチドを有し、生理学的条件下で20℃より高い融解点を有する二重鎖を形成するためにコネキシン43 mRNAに対して十分に相補的である、請求項23に記載の方法。

  27. 前記アンチセンスポリヌクレオチドは、約15〜約35個のヌクレオチドを有し、コネキシン43 mRNAのアンチセンス配列に対して少なくとも約70%の相同性を有する、請求項23に記載の方法。

  28. 前記抗コネキシン剤は、RNAiもしくはsiRNAポリヌクレオチドである、請求項13に記載の方法。

  29. ゲルとして製剤化される、請求項1〜16または18〜28のいずれかに記載の方法。

  30. 前記医薬製剤は、局所投与される、請求項13に記載の方法。

  31. 前記ゲルは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーベースのゲルもしくはカルボキシメチルセルロースベースのゲルである、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  32. 前記ゲルは、プルロニックゲルである、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  33. 前記ゲルは、プルロニックF−127である、請求項67もしくは85による請求項13もしくは30のうちの1項に記載の方法。

  34. 前記医薬用として許容可能な担体は、アルギネートを含む、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  35. 前記医薬用として許容可能な担体は、ヒドロゲルを含む、請求項13またはのうちの1項に記載の方法。

  36. 前記医薬用として許容可能な担体は、セルロース誘導体を含むヒドロゲルおよびポリアクリル酸を含むヒドロゲルからなる群より選択されるヒドロゲルを含む、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  37. 前記医薬用として許容可能な担体は、セルロースベースの担体である、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  38. 前記医薬用として許容可能な担体は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびこれらの混合物からなる群より選択されるセルロースベースの担体を含む、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  39. 前記組成物は、徐放のために製剤化される、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  40. 前記組成物は、ゆっくりとした放出、長期の放出、もしくは制御された放出のために製剤化される、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  41. 前記組成物は、クリーム剤、軟膏、エマルジョン、ローション剤、スプレー、膏薬、フォーム剤もしくは塗布剤である、請求項13または30のうちの1項に記載の方法。

  42. 請求項13に記載の方法において使用するための組成物と一緒に、難治性慢性創傷を処置するにあたって使用するための説明書を含むパッケージ材料を含む、キットもしくは製造物品。

  43. 前記創傷は、コネキシン43の増大した発現によって少なくとも部分的に特徴付けられる、請求項42に記載の製造物品。

  44. 前記創傷は、炎症によって少なくとも部分的に特徴付けられる、請求項42に記載の製造物品。

  45. 前記創傷は、裂開性創傷である、請求項42に記載の製造物品。

  46. 前記創傷は、静脈性潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  47. 前記創傷は、糖尿病性潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  48. 前記創傷は、糖尿病性足部潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  49. 前記創傷は、圧迫潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  50. 前記創傷は、動脈性潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  51. 前記創傷は、血管炎性潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  52. 前記創傷は、外傷もしくは熱傷から生じる皮膚潰瘍である、請求項42に記載の製造物品。

  53. 前記対象は、糖尿病である、請求項42に記載の製造物品。

  54. 前記対象は、静脈弁の機能不全および/もしくは静脈不全を有する、請求項42に記載の製造物品。

  55. 前記対象は、動脈閉塞を有する、請求項42に記載の製造物品。

  56. 前記組成物は、1回より多く適用される、請求項42に記載の製造物品。

  57. 前記説明書は、前記組成物の1週間に約1回の投与を提供する、請求項42に記載の製造物品。

  58. 前記説明書は、前記組成物の2週間に1回の投与を提供する、請求項42に記載の製造物品。

  59. 前記説明書は、前記組成物の3〜7日ごとの投与を提供する、請求項42に記載の製造物品。

  60. 前記説明書は、前記組成物の反復適用が、創傷治癒が遅れるもしくは失速されるという事象の中で行われ得ることを述べる、請求項42に記載の製造物品。

  61. 前記対象は、ヒトである、請求項42に記載の製造物品。

  62. 前記対象は、非ヒト動物である、請求項42に記載の製造物品。

  63. 期待される速度で治癒しない創傷を有する対象を処置する方法であって、該方法は、該創傷に、抗コネキシン43ポリヌクレオチドおよび医薬用として許容可能な担体を含む組成物を投与する工程であって、ここで該創傷に投与される該抗コネキシン43ポリヌクレオチドの量は、該創傷の約30〜約500μg/平方センチメートルの範囲におよび、改善は、該創傷が、該創傷が圧迫によって処置される2〜4週間のならし期間の間に約30〜35%を超えて治癒するか否かを決定することを包含し、そしてそうでないなら、該抗コネキシン43組成物を該創傷に適用することを包含する、方法。

  64. コンユーターが、創傷のサイズ指標を測定するために面積測定法、立体写真計測法、コンピューター、タブレット、もしくはPDA、または携行式レーザーデバイスにおいて創傷測定プロセスを行うという実行のための非一時的なコンピューター読み取り可能な媒体に有形で収納された指示プログラムであって、該コンピューターは、慢性創傷が完全閉鎖の増大した確率を有するか否かを決定するように構成されたプロセッサを有し、該プログラムは、
    a.該コンピューター上での、第1の処置が投与される前の、該創傷のサイズ指標の測定値の受け取り;
    b.該コンピューター上での、2〜4週間のならし期間の後の該創傷のサイズ指標の測定値の受け取り;
    c.該工程a)およびb)からのサイズ指標の測定値を比較し、該創傷の面積が、該第1の処置を投与する前のその面積の−15%から+30%までの中にあることを検出し、それによって、約20〜23%の非イオン性ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよび3.0〜約500.0mg/mlの濃度で存在する1本鎖抗コネキシン43アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドを含む組成物の該不応性創傷への局所投与後の、完全な閉鎖の増大した確率を決定すること、
    を提供する指示プログラム。

 

 

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