色安定赤色発光蛍光体

著者らは特許

C09K - 他に分類されない応用される物質;他に分類されない物質の応用
C09K11/61 - ふっ素,塩素,臭素,よう素または不特定のハロゲン元素を含むもの
H01L - 半導体装置,他に属さない電気的固体装置(測定のための半導体装置の使用G01;抵抗一般H01C;磁石,インダクタ,トランスH01F;コンデンサー一般H01G;電解装置H01G9/00;電池,蓄電池H01M;導波管,導波管の共振器または線路H01P;電線接続器,集電装置H01R;誘導放出装置H01S;電気機械共振器H03H;スピーカー,マイクロフォン,蓄音機ピックアップまたは類似の音響電気機械変換器H04R;電気的光源一般H05B;印刷回路,ハイブリッド回路,電気装置の箱体または構造的細部,電気部品の組立体の製造H05K;特別な応用をする回路への半導体装置の使用は,応用サブクラスを参照)
H01L33/50 - 波長変換要素
H01L33/52 - 封止

の所有者の特許 JP2016517464:

ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ

 

色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法は、以下の式Iの前駆体を高温で気体状態で含フッ素酸化剤と接触させて色安定Mn4+ドープ蛍光体を形成するステップを含む。
x[MFy]:Mn4+
式中、
AはLi、Na、K、Rb、Cs、NR4又はこれらの組合せであり、
MはSi、Ge、Sn、Ti、Zr、Al、Ga、In、Sc、Hf、Y、La、Nb、Ta、Bi、Gd又はこれらの組合せであり、
RはH、低級アルキル基又はこれらの組合せであり、
xは[MFy]イオンの電荷の絶対値であり、
yは5、6又は7である。
【選択図】図1

 

 

本発明は色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法に関する。
米国特許第7358542号、米国特許第7497973号及び同第7648649号に記載されているようなMn4+賦活錯フッ化物材料に基づく赤色発光蛍光体は、YAG:Ce又は他のガーネット組成物などの黄色/緑色発光蛍光体と組合せて利用され、青色LEDから現状の蛍光灯、白熱ランプ及びハロゲンランプによって生み出されるものと同等の温白色の光(黒体軌跡においてCCT<5000K、演色評価数(CRI)>80)を実現することができる。これらの材料は、青色光を強力に吸収して、約610〜635nmの間で効率的に発光し、深い赤色/NIRの放射はわずかである。したがって、眼の感度が低い深い赤色の放射が多い赤色蛍光体と比べて、発光効率が最大化される。量子効率が、青色(440〜460nm)励起のもとでは85%を超える可能性がある。
Mn4+ドープフッ化物ホストを使用する照明システムの効率及びCRIは、きわめて高くなりうるが、1つの潜在的な制約は、高温多湿(HTHH)の条件下で劣化を被りやすいことにある。米国特許第8252613号に記載されているような合成後の処理工程を使用して、この劣化を小さくすることが可能である。しかしながら、材料の安定性の更なる向上が望まれている。
国際公開第2009/005035号パンフレット
要約すると、一態様では、本発明は、色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法に関する。以下の式Iの前駆体を高温で気体状態の含フッ素酸化剤と接触させて、色安定Mn4+ドープ蛍光体を形成する。
x[MFy]:Mn4+
式中、
AはLi、Na、K、Rb、Cs、NR4又はこれらの組合せであり、
MはSi、Ge、Sn、Ti、Zr、Al、Ga、In、Sc、Hf、Y、La、Nb、Ta、Bi、Gd又はこれらの組合せであり、
RはH、低級アルキル基又はこれらの組合せであり、
xは[MFy]イオンの電荷の絶対値であり、
yは5、6又は7である。
別の態様では、本発明は、この方法によって生成できる色安定Mn4+ドープ蛍光体に関する。
本発明のこれらの特徴、態様及び利点、並びに他の特徴、態様及び利点が、以下の詳細な説明を添付の図面を参照して検討したときに、よりよく理解されるであろう。添付の図面において、類似の文字は、図面の全体を通して類似の部分を表している。
本発明の一実施形態に係る照明装置の概略の断面図である。 本発明の別の実施形態に係る照明装置の概略の断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る照明装置の概略の断面図である。 本発明の一実施形態に係る照明装置の側面斜視切断図である。 表面実装デバイス(SMD)型のバックライト用LEDの概略の斜視図である。
本発明の方法では、色安定な蛍光体への非色安定な前駆体が、含フッ素酸化剤を含む雰囲気と接触させた状態で、アニール(annealed)され、或いは高温に曝される。前駆体は、式IのMn4+賦活錯フッ化物材料である。本発明の文脈において、用語「錯フッ化物材料又は蛍光体」は、少なくとも1つの配位中心を配位子として振る舞うフッ化物イオンによって囲んで含んでおり、必要に応じて対イオンによって電荷が補償されている配位化合物を意味する。一例として、K2SiF6:Mn4+では、配位中心がSiであり、対イオンがKである。錯フッ化物を、単純な二元フッ化物の組合せと表すこともあるが、そのような表現は、配位中心の周囲の配位子の配位数を示すものではない。角括弧(簡単のために省略されることもある。)は、その角括弧によって囲まれた錯イオンが、単純なフッ化物イオンとは異なる新たな化学種であることを示している。賦活剤イオン(Mn4+)も、配位中心として働き、例えばSiなどのホスト格子の中心の一部を置き換える。ホスト格子(対イオンを含む)は、賦活剤イオンの励起及び発光特性をさらに変更することができる。
非色安定な前駆体は、色安定な蛍光体と同様の公称組成を有するが、最終製品の色安定性を欠いている。式IのMn4+ドープ前駆体及び色安定な蛍光体におけるマンガンの量は、前駆体又は色安定な蛍光体の総重量に基づいて、約0.3重量%〜約1.5重量%の範囲である。アニール前及びアニール後の約0.5重量%のMnを含んでいるK2SiF6:Mn4+は、典型的には、アニール前及びアニール後の約0.68重量%のMnを含んでいるK2SiF6:Mn4+と比べ、高光束条件下で色安定がより高い。K2SiF6:Mn4+において、Mnの量は、約0.50重量%〜約0.85重量%の範囲であり、より具体的には約0.65重量%〜約0.75重量%の範囲である。
特定の実施形態では、前駆体の配位中心、即ち式IにおけるMは、Si、Ge、Sn、Ti、Zr又はこれらの組合せである。より詳しくは、配位中心は、Si、Ge、Ti又はこれらの組合せであり、対イオン、即ち式IにおけるAは、Na、K、Rb、Cs又はこれらの組合せであり、yは6である。式Iの前駆体の例として、K2[SiF6]:Mn4+、K2[TiF6]:Mn4+、K2[SnF6]:Mn4+、Cs2[TiF6]、Rb2[TiF6]、Cs2[SiF6]、Rb2[SiF6]、Na2[TiF6]:Mn4+、Na2[ZrF6]:Mn4+、K3[ZrF7]:Mn4+、K3[BiF6]:Mn4+、K3[YF6]:Mn4+、K3[LaF6]:Mn4+、K3[GdF6]:Mn4+、K3[NbF7]:Mn4+、K3[TaF7]:Mn4+が挙げられる。特定の実施形態では、式Iの前駆体は、K2SiF6:Mn4+である。
前駆体を本発明の方法に付すことによって得ることのできる色安定性の改善を説明するために、本発明の発明者は、いかなる特定の理論にも拘束されるつもりはないが、前駆体が、非発光の再結合経路をもたらす転位、F-の空孔、カチオンの空孔、Mn3+イオン、Mn2+イオン、OH-によるF-の置換、或いは表面又は格子間のH+/OH-基などの欠陥を含む可能性があり、これらが高温での酸化剤への暴露によって癒やされ、或いは除去されると考える。
前駆体を含フッ素酸化剤と接触させる際の温度は、約200℃〜約700℃の範囲であってよく、特には接触時に約350℃〜約600℃の範囲であってよく、ある実施形態では約200℃〜約700℃の範囲であってよい。本発明の種々の実施形態では、温度は、100℃以上、特には225℃以上、より詳しくは350℃以上である。蛍光体前駆体は、色安定な蛍光体への変換に充分な時間酸化剤と接触させる。時間及び温度は、互いに関係しており、例えば時間を長くする一方で温度を低くし、或いは温度を高くする一方で時間を短くするなど、一緒に調節されてよい。特定の実施形態では、時間は、少なくとも1時間、特には少なくとも4時間、より詳しくは少なくとも6時間、最も詳しくは少なくとも8時間である。特定の実施形態では、前駆体は、例えば約250℃での約4時間及びその後の約350℃の温度での約4時間など、少なくとも8時間250℃以上の温度で酸化剤と接触させる。
含フッ素酸化剤はF2、HF、SF6、BrF5、NH4HF2、NH4F、KF、AlF3、SbF5、ClF3、BrF3、KrF、XeF2、XeF4、NF3、SiF4、PbF2、ZnF2、SnF2、CdF2又はこれらの組合せであってよい。特定の実施形態では、含フッ素酸化剤は、F2である。雰囲気中の酸化剤の量を、色安定な蛍光体を得るように、特には時間及び温度の変さらに併せて変えることができる。含フッ素酸化剤がF2である場合、雰囲気は、0.5%以上のF2を含むことができるが、より低い濃度がある実施形態では有効となりうる。特には、雰囲気は、5%以上のF2で、より詳しくは20%以上のF2を含むことができる。雰囲気は、含フッ素酸化剤との任意の組合せにて、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンをさらに含むことができる。特定の実施形態では、雰囲気は、約20%のF2と約80%の窒素とで構成される。
前駆体を含フッ素酸化剤と接触させる方法は、重要ではなく、前駆体を所望の特性を有する色安定な蛍光体に変換するために充分な任意の方法で達成することができる。ある実施形態では、1回分の前駆体をチャンバに収容し、次いでチャンバが加熱されたときに過圧が生じるようにチャンバを封止することができ、他の実施形態では、フッ素及び窒素の混合物をアニール処理の全体を通して流し、より一様な圧力を保証することができる。ある実施形態では、含フッ素酸化剤の追加分を、或る時間の後に導入することができる。
別の態様では、本発明は、色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法に関し、そのような方法は、前駆体を高温で気体状態の含フッ素酸化剤と接触させて色安定Mn4+ドープ蛍光体を形成するステップを含み、前駆体は以下の(A)〜(I)からなる群から選択される。
(A)A2[MF5]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
(B)A3[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
(C)Zn2[MF7]:Mn4+(式中、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
(D)A[In27]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択される。)、
(E)A2[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
(F)E[MF6]:Mn4+(式中、EはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
(G)Ba0.65Zr0.352.70:Mn4+
(H)A3[ZrF7]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4から選択される。)、及び
(I)これらの組合せ。
処理のための時間、温度及び含フッ素酸化剤については、上述した通りである。
本発明の方法でアニールした蛍光体の色安定性及び量子効率を、米国特許第8252613号に記載のように、粒子状の蛍光体を、フッ化水素水溶液中の式IIの組成物の飽和溶液で処理することによって向上させることができる。
x[MFy] II
蛍光体を溶液と接触させる際の温度は、約20℃〜約50℃の範囲である。色安定な蛍光体を生成するために必要な時間は、約1分〜約5時間、特には約5分〜約1時間の範囲である。HF水溶液中のフッ酸の濃度は、約20w/w%〜約70w/w%、特には約40w/w%〜約70w/w%の範囲である。溶液の濃度が低いほど、蛍光体の収率が低くなる可能性がある。
本発明の一実施形態に係る照明装置或いは発光アセンブリ又はランプ10が、図1に示されている。照明装置10は、発光ダイオード(LED)チップ12として示されている半導体放射源と、LEDチップに電気的に取り付けられたリード14とを含んでいる。リード14は、より太い(1つ以上の)リードフレーム16で支持された細いワイヤであってよく、或いは導線は、自立できる電極であってよく、リードフレームは省略されてよい。リード14は、LEDチップ12に電流を供給することで、LEDチップ12による放射を生じさせる。
ランプは、半導体青色又はUV光源を含むことができ、この光源が発する放射が蛍光体に向けられたときに白色光を生成することができる。一実施形態では、半導体光源は、種々の不純物ドープ青色発光LEDである。したがって、LEDは、任意の適切なIII−V、II−VI又はIV−IV族半導体層に基づき、約250〜550nmの放射波長を有している半導体ダイオードを含むことができる。特には、LEDは、GaN、ZnSe又はSiCを含む少なくとも1つの半導体層を含むことができる。例えば、LEDは、約250nm超且つ約550nm未満の放射波長を有する式IniGajAlkN個(式中、0≦i、0≦j、0≦k、且つi+j+k=1)によって表されるチッ化物半導体を含むことができる。特定の実施形態では、チップは、約400〜約500nmのピーク放射波長を有する近UV又は青色発光LEDである。そのようなLED半導体は、技術的に公知である。放射源は、便宜上、本明細書においてLEDとして説明される。しかしながら、本明細書に使用されるとき、この用語は、例えば半導体レーザーダイオードを含むすべての半導体放射源を包含するように意図される。さらに、本明細書において説明される本発明の典型的な構造の一般的な説明は、無機LEDに基づく光源に向けられているが、特に断りのない限り、LEDチップを他の放射源で置き換えることができ、半導体、半導体LED又はLEDチップへの言及が、これに限られるわけではないが有機発光ダイオードなど、任意の適切な放射源の代表例にすぎないことを理解されたい。
照明装置10では、蛍光体組成物22が、LEDチップ12に放射結合している。放射結合とは、構成要素が一方からの放射が他方に伝えられるように互いに組合せられていることを意味する。蛍光体組成物22を、任意の適切な方法によってLED12上に付着させることができる。例えば、(1つ以上の)蛍光体の水性懸濁液を形成し、LEDの表面に蛍光体層として塗布することができる。1つのそのような方法では、蛍光体粒子をランダムに懸濁させたシリコーンスラリーが、LEDの周囲に配置される。この方法は、あくまでも蛍光体組成物22及びLED12について考えられる位置の例示にすぎない。したがって、蛍光体組成物22は、LEDチップ12上に蛍光体懸濁液を塗布して乾燥させることによって、LEDチップ12の発光面の上方又は直上を覆うことができる。シリコーン系の懸濁液の場合、懸濁液は、適切な温度で養生される。シェル18及び封止材20はいずれも、白色光24がこれらの構成要素を透過できるように透明でなければならない。限定を意図するものではないが、ある実施形態では、蛍光体組成物のメジアン粒径は約1〜約50μm、特には約15〜約35μmの範囲である。
他の実施形態では、蛍光体組成物22が、LEDチップ12上に直接形成されるのではなく、封止材20内に点在させられる。(粉末状の)蛍光体を、封止材20のただ1つの領域内に点在させることができ、或いは封止材の体積の全体に点在させることができる。LEDチップ12によって発せられる青色光が、蛍光体組成物22によって発せられる光と混ざり合い、混合光は白色光に見える。蛍光体を封止材20の材料中に点在させる場合には、蛍光体粉末をLEDチップ12の周囲に配置されるポリマー又はシリコーン前駆体に加え、次いでポリマー前駆体を硬化させ、ポリマー又はシリコーン材料を固化させることができる。トランスファローディング(transfer loading)など、蛍光体を点在させる他の公知の方法も、使用可能である。
ある実施形態では、封止材20は、屈折率Rを有するシリコーンマトリックスであり、蛍光体組成物22に加えて、約5%未満の吸光度及びR±0.1の屈折率を有する希釈剤を含んでいる。希釈剤は、1.7以下、特には1.6以下、さらに詳しくは1.5以下の屈折率を有する。特定の実施形態では、希釈剤は、式IIの希釈剤であり、約1.4の屈折率を有している。蛍光体/シリコーン混合物に光学的に不活性な材料を添加することで、蛍光体/封止材混合物を通過する光束についてより緩やかな分布を生み出すことができ、蛍光体の損傷を少なくすることができる。希釈剤に適した材料として、約1.38(AlF3及びK2NaAlF6)〜約1.43(CaF2)の範囲の屈折率を有するLiF、MgF2、CaF2、SrF2、AlF3、K2NaAlF6、KMgF3、CaLiAlF6、K2LiAlF6及びK2SiF6のようなフッ化物化合物、並びに約1.254〜約1.7の範囲の屈折率を有するポリマーが挙げられる。希釈剤としての使用に適したポリマーの例(但し、これらに限られない)として、ポリカーボネート、ポリエステル、ナイロン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、並びにハロゲン化された誘導体及びハロゲン化されていない誘導体を含むスチレン、アクリレート、メタクリレート、ビニル、酢酸ビニル、エチレン、酸化プロピレン及び酸化エチレン単量体から誘導されるポリマー及びこれらのコポリマーが挙げられる。これらポリマー粉末を、シリコーンの養生の前のシリコーン封止材に取り入れることができる。
さらに別の実施形態では、蛍光体組成物22が、LEDチップ12の上方に形成される代わりに、シェル18の表面を覆う。蛍光体組成物は、好ましくはシェル18の内面を覆うが、蛍光体は、所望であればシェルの外面を覆ってもよい。蛍光体組成物22は、シェルの表面全体を覆っても、シェルの表面の上方部分のみを覆ってもよい。LEDチップ12によって発せられるUV/青色光が、蛍光体組成物22によって発せられる光と混ざり合い、混合光は白色光に見える。当然ながら、蛍光体は、いずれか2つの場所又は3つのすべての場所に位置でき、或いはシェルから離れた場所などの任意の他の適切な場所に位置することができ、LEDに一体化されてもよい。
図2は、本発明によるシステムの第2の構成を示している。図1〜4からの対応する番号(例えば、図1における12及び図2における112)は、特に断らない限り、それぞれの図中の対応する構造を指している。図2の実施形態の構成は、蛍光体組成物122が、LEDチップ112上に直接形成される代わりに、封止材120内に点在している点を除き、図1の構成と同様である。(粉末状の)蛍光体を、封止材のただ1つの領域内に点在させることができ、或いは封止材の体積の全体に点在させることができる。LEDチップ112によって発せられた放射(矢印126によって示されている。)が、蛍光体122によって発せられた光と混ざり合い、混合光が白色光124として現れる。蛍光体を封止材120中に点在させる場合、蛍光体粉末をポリマー前駆体に添加し、LEDチップ112の周囲に配置することができる。次いで、ポリマー又はシリコーン前駆体を硬化させ、ポリマー又はシリコーンを固化させることができる。トランスファ成型など、蛍光体を点在させる他の公知の方法も、使用可能である。
図3は、本発明によるシステムについて考えられる第3の構成を示している。図3に示す実施形態の構成は、蛍光体組成物222が、LEDチップ212を覆って形成される代わりに、外皮218の表面に塗布されている点を除き、図1の構成と同様である。蛍光体組成物222は、好ましくは外皮218の内面を覆うが、蛍光体は、所望であれば外皮の外面を覆ってもよい。蛍光体組成物222は、外皮の表面全体を覆っても、外皮の表面の上方部分のみを覆ってもよい。LEDチップ212によって発せられる放射226が、蛍光体組成物222によって発せられる光と混ざり合い、混合光は白色光224に見える。当然ながら、図1〜3の構成を組合せることができ、蛍光体は、いずれか2つの場所又は3つのすべての場所に位置でき、或いは外皮から離れた場所などの任意の他の適切な場所に位置することができ、LEDに一体化されてもよい。
上記の構造のいずれにおいても、ランプは、封止材に埋め込まれる複数の散乱粒子(図示せず)をさらに含むことができる。散乱粒子は、例えばアルミナ又はチタニアを含むことができる。散乱粒子は、LEDチップから発せられる指向性の光を、好ましくは無視しうる量の吸収にて、効果的に散乱させる。
図4の第4の構成に示すように、LEDチップ412を、反射カップ430に取り付けることができる。カップ430を、アルミナ、チタニア又は技術的に公知の他の誘電体粉末などの誘電体材料で被覆又は製作でき、或いはアルミニウム又は銀などの反射金属によって被覆することができる。図4の実施形態の構成の残りの部分は、これまでのいずれかの図の構成と同じであり、2つのリード416、導電ワイヤ432及び封止材420を含むことができる。反射カップ430は、第1のリード416で支持され、導電ワイヤ432は、LEDチップ412を第2リード416に電気的に接続するために使用される。
他の構造(特には、バックライトの用途向け)は、例えば図5に示すように、表面実装デバイス(「SMD」)型の発光ダイオード550である。このSMDは、「横発光型」であり、導光部材554の突出部に発光窓552を有している。SMDパッケージは、上記定義のとおりのLEDチップと、LEDチップから発せられた光によって励起される蛍光体材料とを含むことができる。他のバックライト装置として、特に限定されないが、半導体光源と、本発明による色安定Mn4+ドープ蛍光体とを含む表示装置を有しているテレビ、コンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ及び他の携帯デバイスが挙げられる。
350〜550nmで発光するLED及び1つ以上の他の適切な蛍光体とともに使用されるとき、得られる照明システムは、白色を有する光を生み出すと考えられる。ランプ10は、封止材に埋め込まれた散乱粒子(図示せず)をさらに含んでもよい。散乱粒子は、例えばアルミナ又はチタニアを含むことができる。散乱粒子は、LEDチップから発せられる指向性の光を、好ましくは無視しうる量の吸収にて、効果的に散乱させる。
色安定Mn4+ドープ蛍光体に加えて、蛍光体組成物22は、1つ以上の他の蛍光体を含むことができる。約250〜550nmの範囲の放射を発する青色又は近UVのLEDと組合せて照明装置に使用すると、アセンブリから放射される光は、白色光になる。緑色、青色、黄色、赤色、橙色又は他の色の蛍光体などの他の蛍光体を、得られる光の白色をカスタマイズし、特定のスペクトルパワー分布を生成するために、混合物中に使用することができる。蛍光体組成物22における使用に適した他の材料として、ポリフルオレン(好ましくは、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン))及びその共重合体(ポリ(9,9’−ジオクチルフルオレン−co−ビス−N,N’−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)(F8−TFB)など)、ポリ(ビニルカルバゾール)及びポリフェニレンビニレン、並びにこれらの誘導体、などのエレクトロルミネセンスポリマーが挙げられる。加えて、発光層は、青色、黄色、橙色、緑色又は赤色のリン光染料又は金属錯体、或いはこれらの組合せを含むことができる。リン光染料としての使用に適した材料として、特に限定されないが、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(赤色染料)、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(緑色染料)及びイリジウム(III)ビス(2−(4,6−ジフルオレフェニル)ピリジナト−N,C2)(青色染料)が挙げられる。ADS(American Dyes Source, Inc.)から市販されている蛍光及びリン光金属錯体も、使用することができる。ADSの緑色染料として、ADS060GE、ADS061GE、ADS063GE、ADS066GE、ADS078GE及びADS090GEが挙げられる。ADSの青色染料として、ADS064BE、ADS065BE及びADS070BEが挙げられる。ADSの赤色染料として、ADS067RE、ADS068RE、ADS069RE、ADS075RE、ADS076RE、ADS067RE及びADS077REが挙げられる。
蛍光体組成物22における使用に適した蛍光体として、特に限定されないが、
((Sr1-z(Ca,Ba,Mg,Zn)z1-(x+w)(Li,Na,K,Rb)wCex3(Al1-ySiy)O4+y+3(x-w)1-y-3(x-w)(式中、0<x≦0.10、0≦y≦0.5、0≦z≦0.5、0≦w≦x)、
(Ca,Ce)3Sc2Si312(CaSiG)、
(Sr,Ca,Ba)3Al1-xSix4+x1-x:Ce3+(SASOF))、
(Ba,Sr,Ca)5(PO43(Cl,F,Br,OH):Eu2+,Mn2+、(Ba,Sr,Ca)BPO5:Eu2+,Mn2+、(Sr,Ca)10(PO46・νB23:Eu2+(式中、0<ν≦1)、Sr2Si38・2SrCl2:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)3MgSi28:Eu2+,Mn2+、BaAl813:Eu2+、2SrO・0.84P25・0.16B23:Eu2+、(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu2+,Mn2+、(Ba,Sr,Ca)Al24:Eu2+、(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3:Ce3+,Tb3+、ZnS:Cu+,Cl-、ZnS:Cu+,Al3+、ZnS:Ag+,Cl-、ZnS:Ag+,Al3+、(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξO4-2ξ:Eu2+(式中、0≦ξ≦0.2)、(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si27:Eu2+、(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)24:Eu2+、(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-αO12-3/2α:Ce3+(式中、0≦α≦0.5)、(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO44Cl2:Eu2+,Mn2+、Na2Gd227:Ce3+,Tb3+、(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)227:Eu2+,Mn2+、(Gd,Y,Lu,La)23:Eu3+,Bi3+、(Gd,Y,Lu,La)22S:Eu3+,Bi3+、(Gd,Y,Lu,La)VO4:Eu3+,Bi3+、(Ca,Sr)S:Eu2+,Ce3+、SrY24:Eu2+、CaLa24:Ce3+、(Ba,Sr,Ca)MgP27:Eu2+,Mn2+、(Y,Lu)2WO6:Eu3+,Mo6+、(Ba,Sr,Ca)βSiγNμ:Eu2+(式中、2β+4γ=3μ)、Ca3(SiO4)Cl2:Eu2+、(Lu,Sc,Y,Tb)2-u-vCevCa1+uLiwMg2-ww(Si,Ge)3-w12-u/2(式中、−0.5≦u≦1、0<v≦0.1及び0≦w≦0.2)、(Y,Lu,Gd)2-φCaφSi46+φC1-φ:Ce3+(式中、0≦φ≦0.5)、Eu2+及び/又はCe3+ドープ(Lu,Ca,Li,Mg,Y),α−SiAlON、(Ca,Sr,Ba)SiO22:Eu2+,Ce3+、β−SiAlON:Eu2+,3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn4+、Ca1-c-fCecEufAl1+cSi1-c3(式中、0≦c≦0.2、0≦f≦0.2)、Ca1-h-rCehEurAl1-h(Mg,Zn)hSiN3(式中、0≦h≦0.2、0≦r≦0.2)、Ca1-2s-tCes(Li,Na)sEutAlSiN3(式中、0≦s≦0.2、0≦f≦0.2、s+t>0)及びCa1-σ-χ-φCeσ(Li,Na)χEuφAl1+σ-χSi1-σ+χN3(式中、0≦σ≦0.2、0≦χ≦0.4、0≦φ≦0.2)が挙げられる。
蛍光体ブレンドにおける個々の蛍光体の比は、所望の光出力特性に応じてさまざまであってよい。種々の実施形態の蛍光体ブレンドにおける個々の蛍光体の相対比率を、それらの発光がLED発光装置において混合されて用いられる場合に、CIE色度図上の所定のx値及びy値の可視光が生じるように調節することができる。すでに述べたように、好ましくは白色光が生成される。この白色光は、例えば約0.20〜約0.55の範囲のx値及び約0.20〜約0.55の範囲のy値を有することができる。しかしながら、すでに述べたように、蛍光体組成物における各々の蛍光体の正確な正体及び量は、エンドユーザのニーズに応じて変更可能である。例えば、材料を、液晶ディスプレイ(LCD)のバックライトを目的としたLEDに用いることができる。この用途において、LEDの色点(color point)は、LCD/カラーフィルタの組合せを通過した後の所望の白色、赤色、緑色及び青色に基づいて適切に調律されると考えられる。
色安定な蛍光体を取り入れ、バックライト又は一般的な照明光に使用されるLEDデバイスは、蛍光体/ポリマー複合材料がLEDチップの表面に直接接触しており、LEDのウォールプラグ効率が40%よりも高く、LED電流密度が2A/cm2よりも高い場合に、2,000時間のデバイスの稼働において色ずれが1.5マクアダム楕円未満、特定の実施形態では、2,000時間において1マクアダム楕円未満であってよい。蛍光体/ポリマー複合材料がLEDチップの表面に直接接触しており、LEDのウォールプラグ効率が18%よりも高く、LED電流密度が70A/cm2よりも高い加速試験において、LEDデバイスの色ずれは、30分間で1.5マクアダム楕円未満であってよい。
本発明の色安定Mn4+ドープ蛍光体は、上述した用途以外の用途にも使用可能である。例えば、材料を、蛍光ランプ、陰極線管、プラズマディスプレイ装置又は液晶表示装置(LCD)における蛍光体として使用することができる。材料を、電磁熱量計、ガンマ線カメラ、コンピュータ断層撮影スキャナ又はレーザーにおいてシンチレータとして使用することも可能である。これらの用途は、あくまでも例示にすぎず、本発明を限定するものではない。
一般手順
シリコーンテープ試料の調製
試料は、試験すべき材料500mgを1.50gのシリコーン(Sylgard 184)と混合することによって調製した。混合物を真空チャンバーで約15分間脱気した。混合物(0.70g)を、ディスク形テンプレート(直径28.7mm、厚さ0.79mm)に注ぎ、90℃で30分間焼成した。試料を、試験用に約5mm×5mmのサイズの正方形にカットした。
安定性試験
高光束条件
446nmで発光するレーザーダイオードを、他端にコリメータを有する光ファイバーに結合させた。出力を310mWとし、試料におけるビーム径を700μmとした。これは、試料表面における80W/cm2の光束に相当する。レーザーからの散乱放射と、励起蛍光体からの放射との組合せであるスペクトルパワー分布(SPD)スペクトルを、1m(直径)の積分球で集め、分光計ソフトウェア(Specwin)で処理した。2分間隔で、レーザー及び蛍光体の放射からの積分の出力を、それぞれ400nm〜500nm及び550nm〜700nmのSPDを積分することによって、約21時間記録した。測定の最初の90分間は、レーザーの熱安定化による影響を回避するために破棄される。レーザー損傷に起因する強度損失の百分率は、以下のように計算される。
実験では、蛍光体からの放射の出力のみをプロットする一方で、レーザーが安定なままであること(変動が1%未満)を保証するために、レーザーの放射からの積分の出力及びそのピーク位置を監視した。
高温多湿(HHTH)処理
高温多湿(HTHH)処理のための試料を、蛍光体粉末を二液型メチルシリコーンバインダー(RTV−615、Momentive Performance Materials)に0.825gのシリコーン(A部+B部)に対して0.9gの蛍光体の比で混合することによって調製した。次いで、蛍光体/シリコーン混合物をアルミニウム製の試料ホルダに注ぎ、90℃で20分間硬化させた。対照試料を窒素下で保管し、HTHH条件への暴露のための試料を、85℃/85%RHの制御された雰囲気チャンバに配置した。これらのHTHH試料を定期的に取り出し、450nmの励起のもとでの発光強度を、対照試料と比較した。
実施例1〜12フッ素雰囲気下でのアニール
手順
Mnドープフルオロケイ酸カリウム(PFS:Mn)前駆体、即ちK2SiF6:Mn(前駆体材料の総重量に基づき0.68重量%のMnを含んでいる。)を、炉室内に配置した。炉室を排気し、フッ素ガス及び窒素ガスを含む雰囲気で満たした。次いで、炉室を所望のアニール温度に加熱した。所望の時間の保持の後で、炉室を室温に冷却した。フッ素窒素混合物を排気し、炉室を開く前にフッ素ガスが完全に除去されるように保証するために、炉室を窒素で満たして数回パージした。
実施例1〜5では、炉室内の雰囲気を、20%のフッ素ガス及び80%の窒素ガスで構成した。実施例6については、雰囲気を5%のフッ素ガス及び95%の窒素ガスで構成した。第1のアニール期間の炉設定点温度及び時間(T1、t1)並びに第2のアニール期間(存在する場合)の炉設定点温度及び時間(T2、t2)を、表1に示す。炉の設定及び炉内の参照用の熱電対に対する試料の配置の方法に起因し、炉内の実際の試料の温度は、炉設定値より25〜75℃高かった。
0.68〜0.73重量%の範囲の重量%のMnを有する前駆体PFS:Mn及び生成物蛍光体(比較例1)の安定性を高光束条件下で試験した結果を、表1に示す。アニールされた材料は、熱処理を行わなかった材料と比べて損傷が大幅に少なかった。
実施例2アニール蛍光体の後処理
実施例2でアニールしたPFS蛍光体粉末を、この粉末(〜10g)を100mLのK2SiF6の飽和溶液(最初に室温で40%のHFに〜17gのK2SiF6を加え、撹拌し、溶液を濾過することによって製造した)を含んでいるテフロン(登録商標)ビーカーに配置することによって、K2SiF6の飽和溶液で処理した。懸濁液をゆっくりと撹拌し、残渣をフィルタ処理し、真空下で乾燥させた。さらに、乾燥させたろ液からのHFの除去を、アセトンでの3〜5回の洗浄及び10分間にわたる100℃へのろ液の加熱によって行った。後処理された蛍光体の安定性を、アニールされていないが後処理は行われたPFSの試料とともに、620時間85℃/85%RHのHHTH条件のもとで評価した。後処理を行った試料は、高温/多湿の条件下でも劣化が少なく、約94%の放射強度を保ったのに対し、アニールなしの試料は、約86%の発光強度を保った。
比較例2〜7
0.5〜0.85重量%の範囲のMn含有量を有するアニールなし及び未処理のPFS前駆体の試料を、表2に示すように、高光束条件下で試験した。
実施例7〜12
表2に示すように、PFS前駆体の試料を、4〜8時間の範囲の時間425〜550℃の範囲の炉設定点温度でアニールした。アニールの後に、すべての試料を、実施例2と同じく、48% HFの飽和K2SiF6溶液にて処理した。アニールした蛍光体を、高光束条件下で試験した。結果を表2に示す。
実施例13希釈PFSシリコーンテープ
アニールなしのK2SiF6:Mn(0.68wt%のMn)をシリコーン前駆体と混合し、87.8体積%のシリコーンと12.2体積%のPFSとで構成された密なテープを形成した。対照は、K2SiF6:Mn(0.68wt%のMn)(ドープされたPFS)及びK2SiF6(0wt%のMn)(ドープされていないPFS)の1:1の混合物を含み、最終的な組成は、75.6体積%のシリコーン、12.2%のドープされていないPFS及び12.2体積%のドープされたPFSであった。
テープを、高光束条件下での安定性試験に供した。希釈PFS試料の出力強度損失は、24時間後に約2.5%であり、対照の出力強度損失よりも大幅に小さかった。
実施例14低Mnレベル
Mnドープカリウムフルオロケイ酸塩(PFS:Mn)前駆体K2SiF6:Mn(前駆体材料の総重量に基づき0.53重量%のMnを含んでいる。)を高光束条件下で試験した結果を、表3に示す。Mnの含有量が少ない材料は、熱処理されていない対照(比較例8)と比べて、損傷が大幅に少なかった。
実施例15代替炉における高いアニール温度
Mnドープカリウムフルオロケイ酸塩(PFS:Mn)前駆体K2SiF6:Mn(前駆体材料の総重量に基づき0.84重量%のMnを含んでいる。)を、設定点温度が炉内の最高温度により近い別の炉において、表4に示した条件のもとでアニールした。アニール工程の後に、材料を、実施例2の後処理プロセスを用いて処理した。蛍光体及びアニールされたが未処理の試料(比較例9)を、高光束条件下で試験した。結果を表4に示す。アニール及び後処理した材料は、熱処理されていない対照と比べて、損傷が大幅に少なかった。加えて、青色LED励起のもとでの蛍光体量子効率は、初期の対照試料に対して〜7.5%高かった。
実施例16及び17LEDのパッケージング及び試験手順
LEDパッケージを、実施例2(実施例16)及び実施例5(実施例17)の条件を用いてアニールしたK2SiF6:Mn4+蛍光体並びにアニールなしのK2SiF6:Mn4+蛍光体(比較例10及び11)を使用して製作した。これらの蛍光体を、Ce3+でドープされたガーネット類及びシリコーンバインダーと混合し、〜4000Kの色温度のための2つの青色発光LEDチップを備えた典型的な3030LEDパッケージと同様のパッケージ内に配置した。次いで、パッケージをプリント回路基板に取り付けた。これらのパッケージにおけるLEDの寸法は、約0.65mm×0.65mmであった。このLED面積に鑑み、LEDの電流密度は、以下のように定義される。
LED電流密度=駆動電流/[(LED面積)×(パッケージ内のLEDの数)]
比較例10及び実施例16の素子を、30mAで4000時間47℃の周囲温度(Tambient)で動作させた。比較例11及び実施例17の素子を、700mAの駆動電流で30分間60℃の基板温度(Tboard)で動作させた。上記の式を使用し、30mAの駆動電流ではLED電流密度が約3.6A/cm2となり、700mAの駆動電流ではLED電流密度が約83A/cm2となる。蛍光体を有さない同様のLEDパッケージは、100mAの駆動電流及び60℃の基板温度において54%のウォールプラグ効率(放射される光出力を入力される電力で除算することによって定められる。)を示し、700mAの駆動電流及び60℃の基板温度において22%のウォールプラグ効率を示す。素子の色点を、種々の駆動電流及び周囲/基板温度の条件のもとでのLEDの動作後の種々の時点において較正済みの積分球分光計を使用してLED素子のスペクトルパワー分布を測定することによって求めた。結果を表5及び表6に示す。

本発明の特定の特徴だけを本明細書において図示及び説明してきたが、当業者であれば、多数の修正及び変さらに想到できるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、そのようなすべての修正及び変更を本発明の真の精神の範囲に包含されるものとして含むように意図されていることを、理解すべきである。



  1. 色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法であって、
    以下の式Iの前駆体を高温で気体状態の含フッ素酸化剤と接触させて、色安定Mn4+ドープ蛍光体を形成するステップを含む方法。
    x[MFy]:Mn4+
    式中、
    AはLi、Na、K、Rb、Cs、NR4又はこれらの組合せであり、
    MはSi、Ge、Sn、Ti、Zr、Al、Ga、In、Sc、Hf、Y、La、Nb、Ta、Bi、Gd又はこれらの組合せであり、
    RはH、低級アルキル基又はこれらの組合せであり、
    xは[MFy]イオンの電荷の絶対値であり、
    yは5、6又は7である。

  2. 含フッ素酸化剤が、F2、無水HF、BrF5、NH4HF2、NH4F、AlF3、SF6、SbF5、ClF3、BrF3、KrF、XeF2、XeF4、NF3、PbF2、ZnF2、SiF4、SnF2、CdF2又はこれらの組合せである、請求項1記載の方法。

  3. 含フッ素酸化剤がF2である、請求項1記載の方法。

  4. 温度が100℃以上である、請求項1記載の方法。

  5. 温度が350℃以上である、請求項1記載の方法。

  6. 温度が225℃以上である、請求項1記載の方法。

  7. 温度が約200℃〜約700℃の範囲にある、請求項1記載の方法。

  8. 温度が約350℃〜約600℃の範囲にある、請求項1記載の方法。

  9. 蛍光体前駆体を反応体と1時間以上接触させる、請求項1記載の方法。

  10. 蛍光体前駆体を反応体と4時間以上接触させる、請求項1記載の方法。

  11. 蛍光体前駆体を反応体と約6時間以上接触させる、請求項1記載の方法。

  12. 蛍光体前駆体を反応体と約8時間接触させる、請求項1記載の方法。

  13. 蛍光体前駆体を250℃以上の温度で反応体と8時間以上接触させる、請求項1記載の方法。

  14. 温度が最初の4時間約250℃であり、次いで約4時間約350℃である、請求項1記載の方法。

  15. 雰囲気が0.5%以上のフッ素を含む、請求項1記載の方法。

  16. 雰囲気が5%以上のフッ素を含む、請求項1記載の方法。

  17. 雰囲気が20%以上のフッ素を含む、請求項1記載の方法。

  18. 雰囲気が窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又はこれらの組合せをさらに含む、請求項1記載の方法。

  19. 雰囲気が約20%のフッ素と約80%の窒素とを含む、請求項1記載の方法。

  20. MがSi、Ge、Sn、Ti、Zr又はこれらの組合せである、請求項1記載の方法。

  21. AがNa、K、Rb、Cs又はこれらの組合せであり、MがSi、Ge、Ti又はこれらの組合せであり、yが6である、請求項1記載の方法。

  22. 蛍光体前駆体がK2SiF6:Mn4+である、請求項1記載の方法。

  23. 粒子状の色安定Mn4+ドープ蛍光体を、フッ化水素水溶液中の式IIの組成物の飽和溶液と接触させるステップをさらに含む請求項1記載の方法。
    x[MFy] II

  24. 請求項1記載の方法で調製された色安定Mn4+ドープ蛍光体。

  25. 半導体光源と、
    請求項1記載の方法で調製された色安定Mn4+ドープ蛍光体と
    を含む照明装置。

  26. 照明装置であって、
    半導体光源と、
    光源に放射結合し、屈折率Rのシリコーンマトリックス中に分散した蛍光体ブレンドと
    を含んでおり、蛍光体ブレンドが、以下の式IのMn4+ドープ蛍光体と、約5%未満の吸光度及びR±0.1の屈折率を有する希釈剤とを含んでいる、照明装置。
    x[MFy]:Mn4+
    式中、
    AはLi、Na、K、Rb、Cs、NR4又はこれらの組合せであり、
    MはSi、Ge、Sn、Ti、Zr、Al、Ga、In、Sc、Y、La、Nb、Ta、Bi、Gd又はこれらの組合せであり、
    RはH、低級アルキル基又はこれらの組合せであり、
    xは[MFy]イオンの電荷の絶対値であり、
    yは5、6又は7である。

  27. 希釈剤が1.7以下の屈折率を有する、請求項26記載の照明装置。

  28. 希釈剤が次の式IIのものである、請求項26記載の照明装置。
    x[MFy] II

  29. 以下の式Iの色安定Mn4+ドープ蛍光体であって、50℃以上の温度で80W/cm2以上の光束に21時間以上暴露した後の当該蛍光体の%強度損失が4%以下である、色安定Mn4+ドープ蛍光体。
    x[MFy]:Mn4+
    AはLi、Na、K、Rb、Cs、NR4又はこれらの組合せであり、
    MはSi、Ge、Sn、Ti、Zr、Al、Ga、In、Sc、Hf、Y、La、Nb、Ta、Bi、Gd又はこれらの組合せであり、
    RはH、低級アルキル基又はこれらの組合せであり、
    xは[MFy]イオンの電荷の絶対値であり、
    yは5、6又は7である。

  30. 当該蛍光体の%強度損失が3%以下である、請求項29記載の色安定Mn4+ドープ蛍光体。

  31. 当該蛍光体の%強度損失が1.5%以下である、請求項29記載の色安定Mn4+ドープ蛍光体。

  32. 当該色安定Mn4+ドープ蛍光体がK2SiF6:Mn4+である、請求項29記載の色安定Mn4+ドープ蛍光体。

  33. 半導体光源と、
    請求項29記載の色安定Mn4+ドープ蛍光体と
    を含む照明装置。

  34. 色安定Mn4+ドープ蛍光体の合成方法であって、
    前駆体を高温で気体状態の含フッ素酸化剤と接触させて、色安定Mn4+ドープ蛍光体を形成するステップ
    を含んでおり、前駆体が以下の(A)〜(I)からなる群から選択される、方法。
    (A)A2[MF5]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (B)A3[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (C)Zn2[MF7]:Mn4+(式中、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (D)A[In27]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択される。)、
    (E)A2[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
    (F)E[MF6]:Mn4+(式中、EはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
    (G)Ba0.65Zr0.352.70:Mn4+及び
    (H)A3[Zrf7]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4から選択される。)、及び
    (I)これらの組合せ。

  35. 温度が約500℃〜約600℃の範囲にある、請求項34記載の方法。

  36. 半導体光源と、
    請求項34記載の方法で調製された色安定Mn4+ドープ蛍光体と
    を含む照明装置。

  37. 色安定Mn4+ドープ蛍光体であって、以下の(A)〜(I)からなる群から選択される組成を有しており、50℃以上の温度で80W/cm2以上の光束に21時間以上暴露した後の当該色安定Mn4+ドープ蛍光体の%強度損失が4%以下である、色安定Mn4+ドープ蛍光体。
    (A)A2[MF5]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (B)A3[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (C)Zn2[MF7]:Mn4+(式中、MはAl、Ga、In及びこれらの組合せから選択される。)、
    (D)A[In27]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択される。)、
    (E)A2[MF6]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
    (F)E[MF6]:Mn4+(式中、EはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びこれらの組合せから選択され、MはGe、Si、Sn、Ti、Zr及びこれらの組合せから選択される。)、
    (G)Ba0.65Zr0.352.70:Mn4+及び
    (H)A3[Zrf7]:Mn4+(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4から選択される。)、及び
    (I)これらの組合せ。

  38. 色安定Mn4+ドープ蛍光体を含むポリマー複合材料に直接接触した半導体光源を備える照明装置であって、2A/cm2超のLED電流密度、40%超のLEDウォールプラグ効率及び25℃超の基板温度で2000時間動作した後の色ずれが1.5マクアダム楕円以下である照明装置。

  39. 色ずれが、1マクアダム楕円以下である、請求項38記載の照明装置。

  40. 色安定Mn4+ドープ蛍光体を含むポリマー複合材料に直接接触した半導体光源を備える照明装置であって、70A/cm2超のLED電流密度、18%超のLEDウォールプラグ効率及び25℃超の基板温度で30分間動作した後の色ずれが2マクアダム楕円以下である照明装置。

  41. 半導体光源と、
    請求項29記載の色安定Mn4+ドープ蛍光体と
    を含むバックライト装置。

 

 

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本出願は、硬化性組成物及びその用途に関する。例示的な硬化性組成物は、加工性、作業性及び接着性などに優れ、白濁及び表面でのべたつきなどが誘発されない硬化物を提供することができる。上記硬化性組成物は、また、高温での耐熱性と耐クラック性及びガスバリア性などに優れ、例えば半導体素子に適用されれば、上記素子が高温で長時間使用される場合にも安定的に性能を維持することができる。
LEDダイをカプセル化するために、サブストレート上にマウントされたLEDダイの上にレンズが取付けられる。レンズは、所望の光パターンを達成するためにドーム状または他の形状のように形成されている。レンズは、LEDダイに対するキャビティを有している。反射器パターンがレンズの底面の中に形成される。LEDダイを取り囲む角度の付いた表面を伴う一つまたはそれ以上のファセットリングといったものである。ファセットリングの角度の付いた表面は、LEDダイからの下向きまたは狭い発光を上方に反射する。異なる半径と高さの複数のファセットリングが、発光を形成するためにレンズの底面の中に形成されてよい。あらゆる好適なファセットの形状が使用され得る。ファセットリングは、LEDモジュールに狭いビームまたは他の光パターンを発光させるように形成され得る。
本発明は、少なくとも1つの対の逆並列配向LEDを含む、容量性駆動に適したLEDパッケージに関する。これらのLEDは、当該LEDの対向する表面において電気端子を具備されている。LEDは、誘電材料の2つの実質的に平行の基板の間に挟まれており、前記基板は、これら2つの基板の対面する表面において電気伝導性材料の薄膜を設けられており、これにより、前記電気端子と前記電気伝導性材料の薄膜との間において電気的コンタクトが存在するように構成されている。このLEDパッケージは、安価で、技術的にシンプルであり、信頼性が高く、小型であって、LEDアセンブリに適用することが可能である。このようなLEDパッケージを製造する方法も同様に記載されている。
Led発光素子 // JP2016509752
担体(11)であって、透明体であり担持面に導体(30)が提供された担体(11)と、複数のLEDチップ(12)であって、共晶接合によって導体(30)に電気的に接続されて間に電気接続が実現された複数のLEDチップ(12)と、封入構造部材(13)であって、透明体であり担体(11)とLEDチップ(12)の周囲を封入する封入構造部材(13)と、1対の電極(20a,20b)とを含み、1対の電極(20a,20b)内の正電極/負電極が、複数のLEDチップ(12)の電流伝送における最も上流/最も下流にあるLEDチップ(12)に導体(30)によって電気的に接続され、封入構造部材(13)の外側に延在する、LED発光技術、特にLED発光素子が提供される。提供されたLED発光素子は、LED発光素子の発光効率を改善できるだけでなく、熱の発生を減少させることができ、したがって、高発光効率、高信頼性、長寿命などの特性を有する。
LEDダイは、LED半導体層に取り付けられた発光サファイア層を含む。発光サファイアは、一次光の一部を吸収し、一次光をダウンコンバートして二次光を放出する。蛍光体層が付加されてもよい。発光サファイアは、バインダ内に発光サファイア粒子を有して、LED半導体層の上に置かれる混合物を形成し得る。他の例では、発光サファイアは、LED半導体層の上に取り付けられるプリフォームされたタイルを有する。他の例では、発光サファイアは、LED半導体層が上にエピタキシャル成長される発光サファイア成長基板を有する。LEDダイが形成された後に、ダイの総合的な発光をチューニングするために、光学的な調整及び/又はアニールを用いてサファイアの発光特性が調節され得る。
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