金属めっき鋼帯板

 

鋼帯板にAl−Zn−Si−Mg合金めっき層を形成する方法であって、溶融Al−Zn−Si−Mg合金浴に鋼帯板を浸漬して、鋼帯板の露出面にこの合金のめっき層を形成することを含む。この方法は、鋼帯板上に形成されためっき層の表面にわたってAl/Zn比が均一となるように、溶融めっき浴内及びめっき浴より下流の条件を制御することも含む。Al−Zn−Si−Mgめっき鋼帯板はAl−Zn−Si−Mgめっき層の表面上又は最も外側の1〜2μmで均一なAl/Zn比を有する。

 

 

発明の分野
本発明は、主要元素としてアルミニウム、亜鉛、ケイ素、及びマグネシウムを含有する耐腐食性金属合金めっき層(以下、この合金を「Al−Zn−Si−Mg合金」と呼ぶ)を有する金属帯板の製造、典型的には鋼帯板の製造に関する。
詳細には、本発明は、帯板にAl−Zn−Si−Mg合金めっき層を形成するめっき方法であって、溶融Al−Zn−Si−Mg合金の浴中にめっき処理されていない帯板を浸漬し、前記帯板に前記合金めっき層を形成することを含む溶融金属めっき方法に関する。
典型的には、本発明のAl−Zn−Si−Mg合金は、重量%で下記範囲の元素Al、Zn、Si、及びMgを含む:
Zn:30〜60%
Si:0.3〜3%
Mg:0.3〜10%
残部:Al、及び不可避的不純物。
より典型的には、本発明のAl−Zn−Si−Mg合金は、重量%で下記範囲の元素Al、Zn、Si、及びMgを含む:
Zn:35〜50%
Si:1.2〜2.5%
Mg:1.0〜3.0%
残部:Al、及び不可避的不純物。
Al−Zn−Si−Mg合金めっき層は、意図的な合金添加元素、或いは不可避的不純物として存在している他の元素を含有してもよい。従って、「Al−Zn−Si−Mg合金」という語句は、ここでは、意図的な合金添加元素、或いは不可避的な不純物のような他の元素を含有する合金を含むものと理解される。前記他の元素は、例えば、Ca、Ti、Fe、Sr、Cr、及びVのうち何れか1以上を含んでもよい。
最終用途に応じて、金属めっき帯板の片面又は両面が、例えばポリマー塗料で塗装されてもよい。このことついて、金属めっき帯板は、それ自体が最終製品として販売されてもよく、片面又は両面に設けられた塗装膜を有する、塗装された最終製品として販売されてもよい。
本発明は、特に上述のAl−Zn−Si−Mg合金でめっきされ、必要に応じて塗料で塗装され、その後、(例えば、ロール成形法で)冷間成形されて建築製品(例えば、異形壁(profiled wall)、及びルーフィングシート)のような最終製品に形成された鋼帯板に関するが、これに限られるものではない。
発明の背景
オーストラリア及び他の地で、建築製品、特に異形壁及びルーフィングシートに広く用いられている、ある耐腐食性金属めっき組成物は、Siも含有する55重量%Al−Znめっき組成物である。なお、特に明記しない限り、百分率として記されている全てのものは、重量での百分率を示すものとする。
異形シート(profiled sheets)は、通常、塗装された金属合金めっき帯板を冷間成形することで製造されている。
典型的には、異形シートは、塗装された帯板をロール成形することにより製造される。
異形シートにおけるめっき組成物のめっき層の微細構造は、典型的には、Alリッチなデンドライトと、デンドライト間のZnリッチなインターデンドライト領域とを備える。
この公知の55%Al−Zn−Siめっき組成物にMgを添加することは、長年にわたって特許文献で提案されてきた。例えば新日本製鐵株式會社の名義の米国特許番号6,635,359を参照されたい。しかし、鋼帯板上のAl−Zn−Si−Mgめっき層は、オーストラリアで商品化されていない。
Mgが55%Al−Zn−Siめっき組成物に含まれていると、Mgによって、切断端部の保護性能の改善などの有益な効果がもたらされることが明らかにされている。
出願人は、鋼帯板などの帯板上のAl−Zn−Si−Mg合金めっき層に関し、工場実験を含めた広範囲な研究開発を行っている。本発明は、この研究開発の一部の成果である。
工場実験の過程で、出願人はAl−Zn−Si−Mg合金めっき鋼帯板の表面上の欠陥に気がついた。工場実験は、重量%で次の組成を有するAl−Zn−Si−Mg合金を用いて行われた:53Al−43Zn−2Mg−1.5Si−0.45Fe及び付随的不純物。出願人にとって欠陥が生じることは意外であった。Al−Zn−Si−Mg合金めっきに関する広範囲な実験室研究では、出願人は欠陥を確認していなかった。更に、工場実験で欠陥に気がついてからも、出願人は、実験室で欠陥を再現することができなかった。出願人は、オーストラリア及び他の地で商品化されている標準的な55%のAl−Zn合金めっき鋼帯板には、長年にわたって欠陥を確認していなかった。
出願人は、欠陥が、スジ状、パッチ状、及び木目模様を含む、多くの異なる形状を有することを見出した。このような欠陥を以下では「アッシュ」マークと呼ぶことにする。
欠陥の重度な例を図1に示す。図1は工場実験で得られたAl−Zn−Si−Mg合金めっき鋼帯板の表面の一部を屋外観視条件(直射日光中で低角度)の下で撮影した写真である。図1では、欠陥が、多くの形状を有するより暗い領域として現れている。この例では、「最適な」採光条件で低角度から観察した場合に、アッシュマーク欠陥は、(a)パッチ状(周辺領域よりも均一に暗い、明確な領域)、(b)スジ状(周辺領域よりも暗い、帯板の長さに沿って伸びる細い領域)、及び(c)木目模様(くっきりした暗い線とこれらの暗い線の間にある明るい線とを有する(すなわち木目に類似している)、帯板の長さに沿って伸びる領域)として、めっき鋼帯板の表面に現れている。出願人は、表面に例えばメタルスポットやドロス、スパングル変化などの明白なめっき産物がない状態では、欠陥の視覚的な特徴は、見る角度を垂直へ向けて大きくするにつれて、もはや見えない程度にまで速やかに低下してしまうことを見出した。
出願人は、欠陥は図1に示すような形態に限られず、暗い領域が別の形状になり得ることを見出した。
めっき帯板の審美的な外観の観点から、欠陥は出願人にとっての関心事である。これは、商業上、非常に重要な問題である。
上述の議論は、オーストラリア及び他の地における共通の一般的知識の自認と解釈されるべきではない。
上述のアッシュマークの欠陥が、Al−Zn−Si−Mg合金めっき層の表面におけるAl/Zn比の変動、具体的にはめっき層の表面上のZnリッチなインターデンドライト領域の平均幅が増加することに伴って表面における欠陥領域内のAl/Zn比が減少することに起因することを、出願人は見出した。
欠陥に関係するAl/Zn比の変動が、必ずしもこれに限定されないが、めっき層断面の最も外側の1〜2μmに存在することを、出願人は確認した。
電子線マイクロアナライザを用いた欠陥の境界の元素マッピングによって欠陥が最も容易に検出されることも、出願人は見出した。
本発明によれば、基材上、例えば限定されないものの鋼帯板上に、Al−Zn−Si−Mg系合金のめっき層を形成する方法が提供され、この方法は、基材に形成されためっき層の表面にわたってAl/Zn比が均一になるようにして、基材をめっきするためのAl−Zn−Si−Mg系合金を含む浴(a)内、及び溶融めっき浴より下流(b)の条件を制御することを特徴とする。
ここで、Al/Zn比に関する「均一」という用語は、エネルギー分散型X線分析(EDS)で測定されたAl/Zn比の変動が、いかなる2以上の独立した1mm×1mmの領域間でも、典型的には0.1未満であることを意味する。
上記のようにAl/Zn比の変動を限定しているが、めっき層の商業用途への適性は、最適な採光条件下での表面の視覚的な外観により定められ、従って「均一」という文言の意味も同様である。
本発明によれば、鋼帯板にAl−Zn−Si−Mg合金めっき層を形成して上述のAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板を形成する方法が提供され、この方法は溶融されたAl−Zn−Si−Mg合金の槽に鋼帯板を浸漬して鋼帯板の露出面に合金のめっき層を形成することを含み、そして、この方法は、鋼帯板に形成されためっき層の表面にわたってAl/Zn比が均一となるように溶融めっき浴内、及びめっき浴より下流の条件を制御することを含む。
次に述べることに拘束されることは望まないものの、欠陥はめっき層の微細構造におけるMgSiの不均一な表面/表面下分布に起因するかもしれないと、出願人は考えている。欠陥領域内におけるめっき層の断面の下側半分でMgSiの核生成の割合が増加することを、出願人は確認した。
本方法は、溶融めっき浴内及びめっき浴より下流のいかなる適切な条件の制御を含んでもよい。
例えば、本方法は、溶融めっき浴の組成及びめっき鋼帯板が溶融めっき浴から出た後のめっき鋼帯板の冷却速度のうち何れか1以上を、制御することを含んでもよい。
典型的には、本方法は溶融めっき浴のCa濃度を制御することを含む。
典型的には、めっき浴の試料を採取して、この試料をXRFやICPといった数ある公知の分析オプションのうち何れか1つで、典型的には+/−10ppmの計測誤差で分析するという、工業上一般的で標準的な手順により、溶融めっき浴のCa濃度を測定する。
本方法は、Ca濃度を100ppm以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Ca濃度を120ppm以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Ca濃度を200ppm未満に制御することを含んでもよい。
本方法は、Ca濃度を180ppm未満に制御することを含んでもよい。
このCa濃度はその他の適切な濃度範囲であってもよい。
典型的には、本方法は、溶融めっき浴のMg濃度を制御することを含む。
典型的には、めっき浴の試料を採取して、この試料をXRFやICPといった数ある公知の分析オプションのうち何れか1つで、典型的には+/−10ppmの計測誤差で分析するという、工業上一般的で標準的な手順により、めっき浴のMg濃度を測定する。
本方法は、Mg濃度を0.3%以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Mg濃度を1.8%以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Mg濃度を1.9%以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Mg濃度を2%以上に制御することを含んでもよい。
本方法は、Mg濃度を2.1%以上に制御することを含んでもよい。
このMg濃度はその他の適切な濃度範囲であってもよい。
本方法は、めっき帯板の温度が400℃〜510℃の温度範囲である間、めっき浴後のめっき帯板の冷却速度を40℃/秒未満に制御することを含んでもよい。
テストされためっき合金組成物において、400℃〜510℃のめっき温度範囲が重要であって、この範囲で急冷すると、Al/Zn比の変動が強調されて、その差がアッシュマーク欠陥として視覚的に分かる程度にまでなってしまうため望ましくないことを、出願人は見出した。Al/Zn比の変動を強めにくくするためには、この温度範囲内での冷却温度を40℃/秒未満に設定する。
めっき層の温度400℃未満では、めっき層の表面におけるAl/Zn比に顕著な影響を与えないことも、出願人は見出した。
510℃を超える温度はAl/Zn比の均一性に顕著な影響を与えないことも、出願人は見出した。
いかなる状況でも、意義のある温度範囲の境界はめっき合金組成物に依存すると考えられ、本発明ではめっき層の温度範囲が400℃〜510℃に必ずしも制限される必要がないことを強調しておく。
本方法は、めっき帯板の温度が400℃〜510℃の温度範囲内である間、めっき浴後の冷却速度を35℃/秒未満に制御することを含んでもよい。
本方法は、400℃〜510℃の温度範囲内で、めっき浴後の冷却速度を10℃/秒よりも大きくなるように制御することを含んでもよい。
本方法は、400℃〜510℃の温度範囲内で、めっき浴後の冷却速度を15℃/秒よりも大きくなるように制御することを含んでもよい。
典型的には、めっき帯板の冷却速度はコンピューター化モデルを通じて制御される。
Ca濃度、Mg濃度、及びめっき浴後の冷却速度のうちの何れか1以上の選択は、めっき層の質量とは無関係であると、出願人は考えている。
概して、本発明はめっき層の質量と無関係であると考えられる。
典型的には、めっき層の質量は50〜200g/mである。
Al−Zn−Si−Mg合金は1.8重量%より多くのMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は1.9%より多くのMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は2%より多くのMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は2.1%より多くのMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は3%未満のMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は2.5%未満のMgを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は1.2%よりも多くのSiを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は2.5%未満のSiを含んでもよい。
Al−Zn−Si−Mg合金は、元素Al、Zn、Si、及びMgを重量%で下記範囲で含んでもよい:
Zn:30〜60%
Si:0.3〜3%
Mg:0.3〜10%
残部:Al及び不可避的不純物。
詳細には、Al−Zn−Si−Mg合金は、元素Al、Zn、Si、及びMgを重量%で下記範囲で含んでもよい:
Zn:35〜50%
Si:1.2〜2.5%
Mg:1.0〜3.0%
残部:Al及び不可避的不純物。
鋼は低炭素鋼であってもよい。
本発明によれば、上記の方法で作製されたAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板も提供される。
本発明によれば、Al−Zn−Si−Mg合金めっき層の表面上で均一なAl/Zn比を有するAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板も提供される。
本発明によれば、Al−Zn−Si−Mg合金めっき層の表面上又は最も外側の1〜2μmで均一なAl/Zn比を有するAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板も提供される。
本発明によれば、上記のAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板からロール成形、プレス成形、又は他の成形方法で成形された、異形壁及びルーフィングシートも提供される。
(図面の説明)
添付の図面を参照して、本発明のより詳細な例を説明する。
図1は、上述の、理想的な観視条件の下で撮影された工場実験のAl−Zn−Si−Mg合金めっき鋼帯板の表面の部分の写真である。 図2は、本発明の方法に係るAl−Zn−Si−Mg合金でめっきされた鋼帯板を製造する連続製造ラインの一実施形態の概略図である。
図2を参照すると、使用中、冷間圧延された低炭素鋼帯板のコイルが巻き解きステーション(uncoiling station)1で巻き解かれ、連続する巻き解かれた帯板からなる長尺物は、その端同士が溶接機2で溶接されて、途切れのない帯板からなる長尺物になる。
その後、帯板は、アキュームレーター3、帯板クリーニングセクション4、及び炉アセンブリー(furnace assembly)5を連続的に通過する。炉アセンブリー5は、予熱機(preheater)と、予熱還元炉(pre−heat reducing furnace)と、還元炉とを含む。
(i)炉内の温度プロファイル、(ii)炉内の還元ガスの濃度、(iii)炉を通るガスの流速、及び(iv)炉内における帯板の滞留時間(例えば、ライン速度)を含むプロセス変量が慎重に制御されることで、炉アセンブリー5内で帯板が熱処理される。
酸化鉄残留物が帯板の表面から除去され、且つ残存している油及び鉄微粒子が帯板の表面から除去されるように、炉アセンブリー5内のプロセス変量が制御される。
次に、熱処理後の帯板は、排出スナウトを下方へ通過して、めっきポット6内にあるCa濃度が100〜200ppmの範囲であるAl−Zn−Si−Mg合金を含む溶融浴内へ進み、Al−Zn−Si−Mg合金でめっきされる。誘導子(図示せず)を用いて595〜610℃の範囲内の所定温度とされためっきポット内で、Al−Zn−Si−Mg合金は溶融状態に維持される。帯板は、浴内をシンクロールの周囲に沿って進んでから、浴の外側上方へ引き上げられる。めっき浴内で帯板が所定の時間浸漬されて帯板の両面上のめっき質量が50〜200g/cmであるめっき層が設けられるように、ライン速度が設定される。
めっき浴6から出た後、帯板は垂直にガスワイピングステーション(図示せず)を通過し、このガスワイピングステーションでは、ワイピングガスの噴流がめっきされた面にあてられてめっき層の厚さが制御される。
次に、めっき後の帯板は、冷却セクション7を通過して、めっき帯板の温度が400℃と510℃との間である間、10℃/秒より速く40℃/秒未満の所定冷却速度で強制冷却される。めっき帯板温度が400℃未満又は510℃より高い場合は、冷却速度はいかなる適切な冷却速度でもよい。
次に、冷却されためっき帯板は、このめっき帯板の表面を調整するロールセクション8を通過する。
その後、めっき帯板は巻取りセクション10で巻き取られる。
上記のように、出願人は、鋼帯板のAl−Zn−Si−Mg合金めっき層に関する工場実験を含む広範囲の研究開発を行ない、そして工場実験の過程で、出願人はAl−Zn−Si−Mg合金めっき鋼帯板の表面上の欠陥に気がついた。工場実験は、重量%で次の組成を有するAl−Zn−Si−Mg合金を用いて行われた:53Al−43Zn−2Mg−1.5Si−0.45Fe及び付随的不純物。出願人にとって欠陥が生じることは意外であった。Al−Zn−Si−Mg合金めっきに関する広範囲な実験室研究では、出願人は欠陥を確認していなかった。更に、工場実験で欠陥に気がついてからでも、出願人は、実験室で欠陥を再現することができなかった。出願人は、オーストラリア及び他の地で商品化されている標準的な55%のAl−Zn合金めっき鋼帯板には、長年にわたって欠陥を確認していなかった。更に、上記のように、出願人は、欠陥が、スジ状、パッチ状、及び木目模様を含む、多くの異なる形状を有することを見出した。これらの欠陥の各形状の重度な例は図1に示される。
上記のように、上述の欠陥が、Al−Zn−Si−Mg合金めっき層の表面におけるAl/Zn比の変動に起因し、めっき層の微細構造におけるMgSiの不均一な分布に起因するかもしれないことを、出願人は見出し、そして本発明は、鋼帯板上に形成されためっき層の表面にわたってAl/Zn比が均一となるように溶融めっき浴内、及びめっき浴より下流の条件を制御することを含む。
本発明の方法は、鋼帯板に形成されためっき層の表面にわたって、すなわち表面上又はめっき層断面の最も外側の1〜2μm内で、Al/Zn比が(5頁の定義に基いて)均一になるように、溶融めっき浴内、及び溶融めっき浴より下流のいかなる適切な条件を制御することも含む。
図2の説明で記したように、例えば、図2に関連して説明される本発明の方法における実施形態は、溶融めっき浴内のCa濃度(a)、溶融めっき浴のMg濃度(b)、及びめっき鋼帯板が溶融めっき浴を出た後のめっき鋼帯板の冷却速度(c)を制御することを含む。
なお、本発明は、この条件の組み合わせを制御することに限定されない。
本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を、上述の本発明に対して行うことができる。
本発明の方法は、鋼帯板に形成されためっき層の表面にわたって、すなわち表面上又はめっき層断面の最も外側の1〜2μm内で、Al/Zn比が(前記の定義に基いて)均一になるように、溶融めっき浴内、及び溶融めっき浴より下流のいかなる適切な条件を制御することも含む。



  1. 鋼帯板にAl−Zn−Si−Mg合金めっき層を形成してAl−Zn−Si−Mgめっき鋼帯板を形成する方法であって、前記方法は、鋼帯板を溶融Al−Zn−Si−Mg合金浴に浸漬して前記鋼帯板の露出面に前記合金のめっき層を形成することを含み、前記方法は、前記鋼帯板上に形成された前記めっき層の表面にわたってAl/Zn比が均一となるように、前記溶融めっき浴内及び前記めっき浴より下流の条件を制御することを含む。

  2. 前記溶融めっき浴の組成、及び前記溶融めっき浴から前記めっき鋼帯板が出た後の前記めっき鋼帯板の冷却速度のうち何れか1以上を制御することを含む、請求項1に記載の方法。

  3. 前記溶融めっき浴のCa濃度を制御することを含む、請求項1又は2に記載の方法。

  4. 前記溶融めっき浴のCa濃度を100ppm以上に制御することを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  5. 前記溶融めっき浴のCa濃度を200ppm未満に制御することを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  6. 前記溶融めっき浴のMg濃度を1.8%以上に制御することを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  7. 前記めっき帯板の温度が400℃と510℃の間である間、前記めっき浴後の冷却速度を40℃/秒未満に制御することを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  8. 前記めっき帯板の温度が400℃と510℃の間である間、前記めっき浴後の冷却速度を10℃/秒より大きくなるように制御することを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  9. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は1.8重量%より多くのMgを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  10. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は3重量%未満のMgを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  11. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は2.5重量%未満のMgを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  12. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は1.2重量%より多くのSiを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  13. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は2.5重量%未満のSiを含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法。

  14. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は、元素Al、Zn、Si、及びMgを重量%で下記範囲で含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法:
    Zn:30〜60%
    Si:0.3〜3%
    Mg:1.8〜10%
    残部:Al及び不可避的不純物。

  15. 前記Al−Zn−Si−Mg合金は、元素Al、Zn、Si、及びMgを重量%で下記範囲で含む、先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法:
    Zn:35〜50%
    Si:1.2〜2.5%
    Mg:1.8〜3.0%
    残部:Al及び不可避的不純物。

  16. 先行する請求項のうち何れか1項に記載の方法により製造されたAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板。

  17. Al−Zn−Mg−Si合金めっき層の表面上又は最も外側の1〜2μmで均一なAl/Zn比を有する、Al−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板。

  18. 請求項16又は17に記載のAl−Zn−Mg−Siめっき鋼帯板からロール成形、プレス成形、又は他の成形方法で成形された、異形壁及びルーフィングシート。

 

 

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【解決手段】素地鋼板、及び素地鋼板上に形成された還元Fe層及び還元Fe層に形成された溶融亜鉛メッキ層を含み、還元Fe層と溶融亜鉛メッキ層との界面においてSiO2及びAl2O3のうち1種又は2種の総量が0.01g/m2以下であり、還元Fe層と溶融亜鉛メッキ層との界面から素地鋼板方向に1μm以内に、Si酸化物、Mn酸化物、Al酸化物及びこれらの複合酸化物のうち1種又は2種以上が断面上の長手方向の最大長さ1μm以下で含まれる、溶融亜鉛メッキ鋼板である。
【選択図】図2
【課題】Crを含有する鋼板について、鋼板表面に形成される酸化物が原因となる問題を抑え、めっき密着性、表面外観に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造するための製造方法、及び高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するため製造方法を提供する。【解決手段】特定の成分組成鋼板を、特定のH2濃度、特定の露点雰囲気中、特定の温度で特定の時間保持する第1加熱工程と、第1加熱工程後の鋼板を、冷却する冷却工程と、冷却工程後の鋼板を特定の条件で、電解処理する電解処理工程と、電解処理工程後の鋼板を、特定のH2濃度、特定の露点雰囲気中、特定の温度で特定の時間保持する第2加熱工程と、第2加熱工程後の鋼板に、溶融亜鉛めっき処理を施すめっき処理工程とを、備える方法で高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造する。【選択図】なし
本発明は、弾性率が改良された粒子強化高強度低密度鋼およびその鋼を製造する方法に関するものである。
本発明は、同時に、高弾性率E、低密度および高強度が達成された鋼、ならびにその鋼を製造する方法に関するものである。
金属めっき鋼帯 // JP2015532678
金属めっき鋼帯は、スチールストリップと、スチールストリップの少なくとも一つの面上の金属めっきとを含む。金属めっきは、Al−Zn−Mg−Si上張り合金層、およびスチールストップと上張り合金層との間の中間合金層を含む。中間合金層は、重量で、Znが4.0〜12.0%、Siが6.0〜17.0%、Feが20.0〜40.0%、Mgが0.02〜0.50%、およびAlならびに不可避不純物が残部である組成を有する。
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