伸張性不織布

著者らは特許

A61F13/15 - 吸収パッド,例.身体の外部または内部に使用する月経用ナプキン,スワブまたはタンポン(非吸収性月経受け装置A61F5/44);吸収パッドの支持または止める手段;タンポンアプリケーター
A61F13/539 - 吸収性がある層同士の,または吸収性がある層と外側の層との間の結合に特徴があるもの
A61L15/24 - 炭素−炭素不飽和結合のみが関与する反応によって得られる高分子化合物;それらの誘導体
D - 繊維;紙
D04H1/4291 - オレフイン系
D04H1/541 - 複合繊維,例.芯さや,海島またはサイドバイサイド;混合繊維
D04H1/544 - オレフイン系
D04H1/56 - 繊維形成と関連するもの,例.ステープルファイバの押出し成形に引き続いて
D04H3/007 - 付加ポリマー
D04H3/05 - その他の模様,例.ジグザグ状,波状
D04H3/147 - 複合繊維
D04H5/06 - 熱可塑性の繊維,フィラメントまたは糸を相互に溶着して強化または結合したもの

の所有者の特許 JP2016517485:

フィテサ ノンウォーヴン、インコーポレイテッドFitesa Nonwoven, Inc.
フィテサ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング

 

伸び率、伸張性、耐摩耗性、およびタフネスが向上した伸張性不織布。特に本発明の実施形態は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含む伸張性スパンボンド布に関する。
【選択図】なし

 

 

本発明は、複合不織布に関し、より特定的には、機械的な延伸によって伸張可能な伸張性不織布に関する。
不織布は、衣料品、使い捨て医療用品、おむつ、個人衛生用品など様々な用途に使用されている。これらの用途のため開発されている新製品に要求される性能には、快適さ、身体へのなじみやすさ、身体の運動をさまたげないこと、良好な柔らかさとドレープ性、適当な引張強度と耐久性、および表面が摩耗しにくく、ピリングを起こしにくく、毛羽立ちにくいことがある。したがって、これらの種類の製品に使用される不織布は、これらの要求性能を満たすよう設計する必要がある。
そのような不織布の一つには弾性を有する布がある。複合不織布にそのような弾性特性を与えるのに使用されている一つの手法では、弾性のウェブを形成および延伸し、ギャザー形成可能なウェブを弾性のウェブに結合し、そして複合体への張力を解放する。この手法は、張力をかけた状態で複合体を形成する必要があり、明らかに制約がある。このことで、さらなる設備と制御系が必要になる。この方法の具体例には、Mormonの米国特許第4657802号があり、その開示によれば、複合不織弾性体は、まず弾性のウェブを延伸し、延伸した弾性の不織布上に繊維質のギャザー形成可能な不織ウェブを形成し、それら2つの材料を結合して複合構造体を形成し、次いで複合体への張力を解放することによって製造される。Collier他の米国特許第5169706号は、低応力緩和作用を有する複合弾性材料を、ギャザー形成可能な層と弾性シートとの間に、形成することを開示している。Daponteの米国特許第4863779号に開示される複合体は、まず弾性のウェブに張力をかけてそれを延伸し、少なくとも一種のギャザー形成可能なウェブを弾性のウェブに結合し、そして、結合後すぐに複合体への張力を解放し、ギャザー形成可能なウェブを結合点の間に集めることによるものである。
複合不織布に弾性特性を付与するもう一つの手法は、いわゆる「ゼロストレイン(歪みのない)」伸縮性積層体によるものである。ゼロストレイン伸縮性積層体は、布を指しており、この布では、一つは弾性でありもう一つは実質的に非弾性である少なくとも二つの材料層が、実質的に張力のない状態でそれらの重なって広がる面に沿って互いに固定されている。その後、この布は機械的に延伸される。非弾性層は、典型的に破れるか引き伸ばされ、その結果、非弾性層は永久的に伸びたままであり、弾性特性を有する複合布ができあがる。この積層延伸工程は、張力をかけない条件で弾性体を使用するため、張力をかけた状態で弾性体を使用する従来の加工作業より簡単かつ安価であるという利点を有する。しかし、現在利用可能な「ゼロストレイン」伸縮性積層体に存在する一つの問題は、表面の摩耗である。機械的な延伸によって、「ゼロストレイン」積層体の実質的に非弾性である部分の繊維は破れあるいは裂け、その結果、繊維は、分離し、そして毛羽立ちやすくなったり、ピリングを起こしやすくなる。さらに、そのような破断や分離は、布強度を顕著に低下させる。
もう一つの手法は、引っ張り延伸力をかけることによって伸びる伸張性不織布を用いるものである。しかし、ドレープ適性や耐摩耗性を犠牲にすることなく良好な伸張性を有する繊維を製造することは困難であることが明らかになっている。したがって、感触や耐摩耗性が向上した高度に伸張性の布は依然として必要とされている。
本発明の実施形態は、伸び率、伸張性、耐摩耗性、およびタフネスが向上した不織布に関する。特に、本発明の実施形態は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含む伸張性スパンボンド布に関する。
本発明者らは、驚くべきことに、本発明の不織布が、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分からなるブレンドを含む不織布に比べて、伸張性およびタフネスが向上したものであることを発見した。したがって、本発明の不織布は、高い伸張性が望まれる用途に特に有用となり得る。特に、本発明の実施形態により提供される不織布は、互いに結合されて一体的なウェブを形成する複数の繊維を含み、該繊維は、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分、ポリエチレン成分、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含むものであり、該第3のポリマー成分は、該メタロセン触媒によるポリプロピレン成分および該ポリエチレン成分と少なくとも部分的に混和性である。有利なことに、本不織布は、メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含む類似または同一(同様)の不織布に比べて、幅方向の最大伸び率または縦方向の最大伸び率の一以上が5〜40%向上している。
さらに、本発明の不織布は、強さ、やわらかさ、および耐摩耗性の向上を示し得る。本発明の不織布はまた、リングローリングなどの固相改質処理に適合するものである。
一実施形態において、本発明は、互いに熱により結合されて一体的なウェブをもたらす複数のフィラメントを含む高度に伸張性のスパンボンド不織布に関する。一実施形態において、該複数のフィラメントは、点結合(ポイントボンディング)により結合される。たとえば、本不織布における結合部分の面積は、不織布面の約6〜40%、特定的に約8〜25%、より特定的に約8〜20%の範囲である。
本発明のある実施形態に従う不織布は、布の幅方向に延びる棒状の結合パターンを有してもよいし、楕円状(卵形状)の結合パターンを有してもよい。
本発明を概念的に述べてきたが、以下、添付の図面を参照していく。図面は必ずしも一定の縮尺で描かれているものではない。
本発明の一局面に従う漸増延伸システムを示す図である。 本発明の他の局面に従う漸増延伸システムを示す図である。 本発明の他の局面に従う漸増延伸システムを示す図である。 図3のロール対を示す部分断面図である。 本発明のさらに他の局面に従う漸増延伸システムを示す図である。 図5のロール対を示す部分断面図である。 リングローリングを用いて材料の伸び率パーセントをどのように測定できるかを示す模式図である。 種々の不織ウェブについて引張曲線を示す図である。 種々の不織ウェブについて引張曲線を示す図である。 種々の不織ウェブについて引張曲線を示す図である。 種々の不織ウェブについて引張曲線を示す図である。 種々の不織ウェブについて引張曲線を示す図である。
発明の詳細な説明
以下、添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明する。なお図面では、本発明のすべてではないがいくつかの実施形態を示している。実際、本発明は多くの異なる形態で具現化することができ、ここに示す実施形態に限定されるものではない。むしろ、ここにある実施形態は、適用される法的要件を満たすよう示されるものである。なお本明細書を通じて同じまたは類似の番号は同じまたは類似の要素を示している。
本願の目的のため、以下の用語は以下の意味を有する。
用語「繊維」は、有限の長さの繊維あるいは無限の長さのフィラメント(単繊維)を意味することができる。
用語「モノコンポーネント」は、一つのポリマーから形成される繊維または一つのポリマーブレンドから形成される繊維を指す。当然ではあるが、これは、着色、帯電防止特性、なめらかさ、親水性、液体をはじく性質等のために添加剤を加えた繊維を排除するものではない。
用語「マルチコンポーネント」は、別々の押出機から押出される二以上のポリマーから形成される繊維(例えばバイコンポーネント繊維)を指す。該二以上のポリマーは、それぞれ独立して同じものでも異なるものでもよく、あるいはポリマーブレンドでもよい。これらのポリマーは、繊維の断面において、ほぼ一定の位置にある複数の異なる領域に配置されている。それらの成分は、所望する任意の形態、例えば、芯−鞘、サイド・バイ・サイド(並列)、パイ状、海中島状などの形態で配置することができる。マルチコンポーネント繊維を形成するための種々の方法が、Taniguchi他の米国特許第4789592号、Strack他の米国特許第5336552号、Kaneko他の米国特許第5108820号、Kruega他の米国特許第4795668号、Pike他の米国特許第5382400号、Strack他の米国特許第5336552号、およびMarmon他の米国特許第6200669号に記載されており、それらの内容はすべてこの引用により本明細書に記載されたものとする。種々の異なる形状を有するマルチコンポーネント繊維を、Hogle他の米国特許5277976号、Hillsの米国特許第5162074号、Hillsの米国特許第5466410号、Largman他の米国特許第5069970号、およびLargman他の米国特許第5057368号に記載されるように形成することができる。それらの内容はすべてこの引用により本明細書に記載されたものとする。
用語「不織」「不織ウェブ」および「不織布」は、個々の繊維または糸がはっきりとした繰り返しがなくかみ合った構造を得るのに織りや編みのプロセスを使用せずに形成されている材料の構造またはウェブを指している。不織布は、これまで、例えば、メルトブロー法、スパンボンド法、およびステープルファイバーカーディング法などの種々の在来法によって形成されている。
用語「メルトブロー」は、プロセスを指し、該プロセスにおいて、繊維の形成は、溶融された熱可塑性材料を複数の微細な(通常円形の)ダイキャピラリーから高速ガス(例えば空気)流中に押出して、溶融熱可塑性材料を希釈し繊維にする(繊維はマイクロファイバー径とすることができる)ことにより行われる。その後メルトブロー繊維は、気流によって運ばれ、捕集表面に堆積され、ランダムなメルトブロー繊維のウェブを形成する。そのようなプロセスは、例えば、Buntin他の米国特許第3849241号に開示されている。
用語「縦方向」または「MD」は、製造中に不織布が移動する方向を指す。
用語「幅方向」または「CD」は、縦方向に垂直であり、不織布の幅に沿って延びる方向を指す。
用語「スパンボンド」は、溶融熱可塑性材料をフィラメントとして微細な(通常円形の)スピナレット(紡糸口金)キャピラリーから押出し、次いでフィラメントを機械的にまたは空気圧によって細く引き伸ばすことを含むプロセスを指す。フィラメントは、捕集表面に堆積され、ほぼ連続したフィラメント(その後互いに結合されて一体的な不織布を形成することができる)がランダムに配置されたウェブを形成する。スパンボンド不織ウェブの製造は、特許公報、例えば米国特許第3338992号、第3692613号、第3802817号、第4405297号、および第5665300号に記載されている。一般的に、これらのスパンボンド法では、フィラメントをスピナレットから押出し、該フィラメントを空気流により冷却して溶融フィラメントの固化を促進し、空気圧によりフィラメントを空気流中に浮遊させて引っ張り力をかけるかまたは機械延伸ロールにフィラメントを巻きつけて引っ張り力をかけることにより、フィラメントを細くし、引き伸ばされたフィラメントを小孔を有する捕集表面に堆積させてウェブを形成し、そして、解放されたフィラメントからなるウェブを不織布に結合する。結合は、任意の熱結合処理または化学結合処理とすることができ、典型的には熱点結合(サーマルポイントボンディング)である。
用語「熱点結合」は、結合すべき材料(例えば繊維からなる一以上のウェブ)を加熱したカレンダーロールとアンビルロールとの間に通すことを意味する。典型的にカレンダーロールは、布を表面全体にわたって結合するのではなく不連続に点在する結合部位で結合するようパターンが形成されている。
用語「高速変形」は、例えばリングローリングのように不織布が速やかに延伸されるプロセスを指す。そのようなプロセスは200s−1を超える変形率で行うことができる(Autran他の米国特許7960478号)。
用語「ポリマー」は、一般的に、単独重合体、共重合体(例えばブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、三元共重合体など)、ならびにそれらの混合物および修飾物(変性物)を含むが、これらに限定されるものではない。また特に定めのない限り、用語「ポリマー」は、アイソタクチック対称、シンジオタクチック対称、およびランダム対称を含む、材料のあらゆる可能な幾何学的配置を含むものとする。
用語「伸張性」は、引張延伸力をかけると材料が伸びたままになることを意味する。伸張性に関する実用試験は、図7に示す漸増延伸装置を用いて行うことができる。この装置において布が破れることなく元の長さの150%に延びるとき、その布は伸張性である。該漸増延伸装置から取り出したとき、当該布の坪量は15%以上減少してもよい。
用語「復元する」および「復元」は、引張延伸力を解放すると、伸びた材料が縮むことを指す。本発明に適する伸張性材料は、標準的実験用引張試験機(例えばInstron)において150%以上の伸び率で引き伸ばされた場合、復元率は50%未満が好ましく、特に約40%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、さらには約10%未満が好ましい。
用語「伸張性で非弾性の」は、引張延伸力をかけるとその弾性限度を超えて延伸でき伸びたままにすることができる材料を意味する。そのような材料は収縮力をほとんど有しておらず従って非弾性である。通常、伸張性で非弾性の材料は、実質的に非弾性であり、引張延伸力を解放したときその復元はすでに引き伸ばされた寸法の約5%未満である。
用語「漸増延伸」(インクリメンタル延伸)は、離れた互いに近い位置でウェブを支持し、そして離れた互いに近い位置間の支持されていないウェブの部分を延伸するプロセスを指す。これは、かみ合った一対の段ロール間に形成されるニップにウェブを通すことにより達成することができる。なお、段ロールは、ウェブの移動方向に垂直な回転軸を有する。縦方向および横方向への延伸のために設計された漸増延伸ロールは、米国特許第4223059号に記載されており、その内容はこの引用により本明細書に記載されたものとする。別のタイプの漸増延伸装置が、米国特許第6344102号に記載されている。この装置では、ロールの一つが複数の突起を有しており、他のロールが突起間に入り込むブレードを有しているため、ウェブが深いエンボス加工によって漸増的に延伸される。
用語「活性化された」は、材料の少なくとも一部の伸張性を増加させるため機械的に変形された材料を指す。例えば、少なくとも一方向に材料を漸増的に延伸することにより、該材料を活性化することができる。
ポリマーブレンド
本発明の第1の局面は、メタロセン触媒によるポリプロピレンポリマー成分、ポリエチレンポリマー成分、および第3のポリマー成分(例えばプロピレン共重合体や三元共重合体)からなるポリマーブレンドを含む複数の繊維を含む伸張性不織ウェブに関する。一実施形態において、本発明は、引張延伸力をかけると高い伸張性を有する繊維からなる不織ウェブに関する。本発明者らは、驚くべきことに、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分を含むポリマーブレンドを使用すると、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分からなるブレンドによって構成された繊維からなる不織布に比べて、伸び率が向上した伸張性不織布を製造できることを見出した。特に、メタロセン触媒によるポリプロピレンポリマー成分、ポリエチレンポリマー成分、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含む不織ウェブは、以下に示すようなチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布に比べて、以下のような伸び率の向上を示すものであった。
[表]

米国特許第5804286号および第6506698号は、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマーからなるブレンドで構成されるフィラメントを含む不織布を記載する。それらのフィラメントおよび得られる布は概して伸張性であるが、ライフェンホイザー(Reifenhaeuser)スパンボンドテクノロジーを用いて布を製造する場合、それらは概して加工率が低い。
ある実施形態において、本発明の実施形態に従う伸張性不織布を800mm/分での高速変形シミュレーションにより測定すると、その最大張力の二乗平均平方根は約10N/5cm以下であり得、その最大伸び率の二乗平均平方根は400%を超え得る。一実施形態において、該不織布を800mm/分での高速変形シミュレーションにより測定すると、その最大張力の二乗平均平方根は約5〜10N/5cm、特に6〜9N/5cmであり得、その最大伸び率の二乗平均平方根は約400%超〜600%、特に約425〜550%であり得る。
特定の一実施形態において、本発明は、鞘−芯構造を有するリバース・バイコンポーネント布を含み、該鞘−芯構造において、鞘は、ポリマーブレンドの第1成分を含み、芯は、該ポリマーブレンドより低い溶融温度を有するポリマーの第2成分を含み、さらに該布を800mm/分での高速変形シミュレーションにより測定すると、その最大張力の二乗平均平方根は約10N/5cm以下であり、かつその最大伸び率の二乗平均平方根は400%を超える。
ポリプロピレン成分
本発明の実施形態に従うポリプロピレン成分は、メタロセン触媒重合において製造される。ポリプロピレンは、長年、チーグラー・ナッタ触媒を用いて製造されてきた。触媒はすべて反応部位を有しており、反応部位は、個々のモノマー分子を連結してポリマー鎖を形成できるようにする。チーグラー・ナッタ触媒は、その表面にランダムに位置する多くの反応部位を有する。このことは、分子量分布が広いポリマーをもたらす。一方、メタロセン触媒は、シングルサイト触媒として知られており、より分子量分布が狭いポリマーを生成させる。分子量分布は、典型的に、重量平均分子量の数平均分子量に対する比(Mw/Mn)によって表される。チーグラー・ナッタ触媒を使用して製造されるポリプロピレンのMw/Mn値は、典型的に3.5より大きい一方、メタロセン触媒によるポリプロピレンのMw/Mn値は、典型的に1.5〜2.5の間となる。メタロセンポリオレフィンのより詳細な解説については、Walter Kaminskyによる論文「Highly active metallocene catalysts for olefin polymerization」;Journal of Polymer Science;Part A;Polymer Chemistry;Vol 42,Issue 16(First Published on Line 9 July,2004)を参照されたい。
メタロセン触媒によるポリプロピレンのメルトフローレートは、ポリマーブレンドのメルトフローレート(MFR)より低い任意の適当な値とすることができる。ただし、ポリマーブレンドは、約10g/10分以上約40g/10分以下のMRFを有する。本発明の一実施形態において、メタロセン触媒によるポリプロピレンのMFRは、約20g/10分以上約30g/10分以下である。特定の実施形態において、メタロセン触媒によるポリプロピレンは、約4未満の分子量分布と、約300000より大きいZ平均分子量とを示す。典型的に、分子量分布(Mw/Mn)は、約1以上約4以下であり、より典型的に約1.5以上約5以下であり、さらに典型的に約1.5以上約3.5以下である。
一実施形態において、本発明に従うメタロセン触媒によるポリプロピレンは、約140℃以上約160℃以下の平均溶融温度、より好ましくは約145℃以上約155℃以下の平均溶融温度を有することができる。
一実施形態において、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分は、プロピレンとエチレンまたはC〜C20α−オレフィンとの重合により形成される共重合体であり、該重合はメタロセン触媒を作用させて行うものである。そのような共重合は、ポリマーの結晶性を阻害し、その結果、ポリマー融点の低下をもたらす。以上述べたようにそして実施例(下記)で例示するように、メタロセン(すなわち一つの正に帯電した金属イオンが二つの負に帯電したシクロペンタジエニル由来のアニオンに挟まれたもの)触媒によるポリプロピレンは望ましい。というのも、メタロセン触媒によるポリプロピレンは、思いもよらず、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンに比べて伸びの向上をもたらすからである。適当なメタロセン触媒によるポリプロピレンには、TOTAL(登録商標)M3766ポリプロピレン(Total Petrochemicals USA INC、ヒューストン、テキサス州)、TOTAL(登録商標)MR2001ポリプロピレン(Total S.A.、クルブヴォア、フランス)、ACHIEVE(登録商標)3754ポリプロピレン(Exxon Mobil、ヒューストン、テキサス州)、ACHIEVE(登録商標)3825ポリプロピレン(Exxon Mobil、ヒューストン、テキサス州)、およびLUMICENE(登録商標)MR2001(Total Petrochemicals)がある。
ポリエチレン成分
本発明のポリマーブレンドには、種々のポリエチレンを使用することができる。一例として、高密度ポリエチレン、分岐(すなわち非線状)低密度ポリエチレン、または線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することができる。ポリエチレンは、メタロセン触媒系およびチーグラー・ナッタ触媒系を含む周知の方法の任意のものから製造することができる。
本発明の一実施形態において、ポリエチレン成分は、約0.90以上約0.97g/cc以下(ASTM D−792)の密度を有するポリエチレンからなる。特に、好ましいポリエチレンは、0.93以上0.965以下、より特定的には約0.94以上約0.965以下の密度を有する。適当なポリエチレンの具体例には、ASPUN(商標)6834(17g/10分のメルトインデックス(ISO1133)および0.95g/ccの密度(ASTM D−792)を有するポリエチレンポリマー)(Dow Chemical Companyより入手可能)およびHD6908.19(Exxon Mobilより供給される、7.5〜9g/10分のメルトインデックス(ISO1133)および0.9610〜0.9680g/ccの密度(ASTM D−792)を有するポリエチレン樹脂)がある。
LLDPEを本発明のある実施形態に使用してもよい。LLDPEは、典型的に、当該技術において確立された条件下で触媒溶液法または流動床法によって製造される。得られるポリマーは、実質的に線状の骨格を特徴とする。密度は、さもなくば線状となるポリマー骨格に取り込まれるコモノマーの量によって調整される。LLDPEの製造において典型的に種々のα−オレフィンがエチレンと共重合される。α−オレフィンは、4〜8の炭素原子を有することが好ましく、最高で約10重量%ポリマー中に存在する。最も典型的なコモノマーはブテン、ヘセキセン、4−メチル−1−ペンテン、およびオクテンである。概してLLDPEは、種々の密度およびメルトインデックス特性を得るように製造することができ、従って、ポリプロピレンとの溶融紡糸によく適している。スパンボンドフィラメント用として、LLDPEは、10より大きいメルトインデックスを有することが好ましく、15より大きいメルトインデックスを有することがより好ましい。特に好ましいLLDPEポリマーは、0.90以上0.97g/cc以下の密度および25より大きいメルトインデックスを有する。適当な市販の線状低密度ポリエチレンポリマーの具体例には、Dow Chemical Companyから入手可能なもの、例えば、ASPUN Type6811(27MFRg/10分I、密度0.923)、ASPUN(商標)Type6834(17MFRg/10分、密度0.95g/cc)、Dow LLDPE2500(55MFRg/10分、密度0.923)、Dow LLDPE Type6808A(36MFRg/10分、密度0.940)、およびExxon Chemical Companyの線状低密度ポリエチレンポリマーのExactシリーズ、例えばExact2003(31MFRg/10分、密度0.921)がある。
第3のポリマー成分
メタロセン触媒によるポリプロピレン成分およびポリエチレン成分に加えて、ポリマーブレンドはさらに第3のポリマー成分を含む。例えば、マルチポリマー繊維は、多量のポリプロピレンポリマー(例えばアイソタクチックポリプロピレン)、該多量のポリマーとの相互親和性が低い少量のポリマー(例えばポリエチレン)、およびさらなる第3のポリマーを含むことができ、第3のポリマーは、結晶性を低下させかつ/またはブレンドを相溶化するものである。特に、第3のポリマー成分は、ポリプロピレン成分およびポリエチレン成分の両方と混和できるまたは部分的に混和できる共重合体または三元共重合体からなる。これにより非常に高い伸張性を有するより柔らかいウェブが得られる。
適当なさらなる第3のポリマーには、プロピレン共重合体およびプロピレン三元共重合体、例えば、市販のAdflex Z 108S(LyondellBasell独自のCatalloyプロセスによって製造される熱可塑性ポリオレフィンであり、LyondellBasell Polymersから入手可能)がある。これらの樹脂は一般的に(一種以上の)コモノマーがある程度ブロックで存在することを特徴とし、該ポリマー鎖の少なくともある部分は、主要なポリマー相および分散ポリマー相のいずれか一つまたは両方と混和性である。他の適当なポリマーにはRexene社のREFLEX(商標)フレキシブルポリオレフィンがある。結晶性を低下させるこれらの樹脂は、アタクチックセグメントをポリマー鎖中に有するという特徴があり、従ってポリマーの「タクティシティ」(立体規則性)は影響を受けている。
特定の理論に固執したくないが、本発明者らは、メタロセン触媒を使用して製造されるポリプロピレンを用いることにより本発明の布の伸張性が増大するのは、(1)該ポリプロピレンが他の二つの成分と混和しにくく、かつ(2)該ポリプロピレンが延伸工程において繊維の分子配向度を低下させているからであると考えている。特に、狭い分子量分布のため、ブレンド中の非常に分子量が小さいポリマーの濃度は、顕著に低くなる。このことは、ポリプロピレン成分と他の二成分との相溶性(混和性)を低くしていると考えられる。繊維の延伸工程において、メタロセンポリプロピレンは、他の成分との親和性がより低く、従って、ブレンドの配向および結晶化を妨害する。その結果得られる繊維は、従来の繊維と比べてより高い伸張性を有する。
一実施形態において、本発明に従う繊維は、50重量%を超えるポリプロピレンポリマー成分、1〜10%のポリエチレン成分、および10〜40%の第3のポリマー成分からなることができる。特に、本実施形態に従う好ましい繊維は、65〜80%のメタロセン触媒によるポリプロピレン、1〜5%のポリエチレン、および15〜30%の第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含み、該第3のポリマー成分中、鎖の少なくとも一部はメタロセン触媒によるポリプロピレンと混和性である。一実施形態において、本実施形態に従う繊維は、65〜80%のメタロセン触媒によるポリプロピレン、1〜5%のポリエチレン、および15〜30%の第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含む。
本発明のポリマーブレンドを含む繊維は、モノコンポーネント繊維であってもマルチコンポーネント繊維であってもよい。好ましい不織ウェブには、実質的に連続するフィラメントからなるスパンボンド不織ウェブがある。一方、本発明のある実施形態において、不織ウェブは、ステープル繊維からなるカーディングされた不織ウェブとすることができる。
一局面において、本発明は、上記ポリマーブレンドを含む繊維からなる伸張性スパンボンド不織布を提供する。本発明の一実施形態に従って、本発明は、上記ポリマーブレンドからなるランダムに配置された実質的に連続するフィラメントの熱点結合されたスパンボンド不織布を提供する。スパンボンド不織ウェブは、例えば、通常のスパンボンド法により製造することができる。通常のスパンボンド法では、溶融ポリマーを押出して連続するフィラメントを形成し、次いでフィラメントを冷却し、延伸ロールにより機械的に細くするかまたは高速流体によって気圧により細くし、そして、捕集表面上でランダムな配置にて捕集する。フィラメントの捕集の後、任意の熱的、化学的、または機械的結合処理を用いて、一体的なウェブ構造が得られるよう、結合ウェブを形成することができる。スパンボンドウェブは伸張性でかつ実質的に非弾性であることが好ましく、例えば、スパンボンドウェブの復元率は約5%未満である。該伸張性不織布は延伸することができ、しかし、フィラメントは永久にのびたままであり、その伸びてしまった寸法が顕著にもとに戻ることはない。従って、延伸後の不織布には、収縮力(弾性回復)がほとんどなく、従って、該不織布は非弾性である。
スパンボンド不織布は、不連続な複数の結合によって結合することができる。このことに関し、熱点結合が最も好ましい。種々の熱点結合法が知られており、最も好ましいのは、点結合パターンを有するカレンダーロールを使用することである。当該技術で知られている任意のパターンを使用することができ、典型的な実施形態において連続または不連続のパターンを使用することができる。驚くべきことに、本発明者らは、棒状のパターンで結合するカレンダーロールによる点結合は、不織布の特定の機械的特性を向上させることを見出した。下記でより詳細に述べるとおり、布の幅方向に延びる円筒形または矩形の棒状結合パターンは、他の結合パターンよりも驚くべき機械的特性の向上をもたらした。
該結合は、ウェブの面積の6〜40%にわたることが好ましく、該層の8〜25%にわたることがより好ましく、8〜20%にわたることが最も好ましい。これらの百分率の範囲に従ってウェブを結合することにより、布の強度および完全性を維持しつつ、延伸の全長にわたってフィラメントを伸ばすことができる。
マルチコンポーネント繊維
本発明のさらなる局面は、マルチコンポーネント繊維に関する。該マルチコンポーネント繊維において、第1の成分は上述したポリマーブレンドと少なくとも一種の第2のポリマー成分とを含む。一実施形態において、本発明のマルチコンポーネント繊維は、複数のドメイン構造中に配置された少なくとも二つのポリマーコンポーネントを含む。マルチコンポーネント布におけるポリマーコンポーネントの少なくとも一つは、上記ポリマーブレンドからなり、そこにおいてポリプロピレン成分とポリエチレン成分とは互いに混ざり合わないものである。このため、ポリマーブレンドは、主要部を占めるメタロセン触媒によるポリプロピレンの連続相と、ポリエチレン成分の分散相と、これら二層と少なくとも部分的に混和性である第3のポリマー成分とを含む。本発明のマルチコンポーネント繊維の他のポリマードメインは、当該技術において知られている繊維形成ポリマー、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル等、ならびにそれらの共重合体、三元共重合体、およびブレンドの任意の種類から構成することができる。
該マルチコンポーネント繊維を含む本発明の実施形態に従う不織布は、伸び特性の向上を示した。該マルチコンポーネント繊維の好ましいさらなる成分には、ポリエチレン、ポリプロピレンの他、それらの共重合体、三元共重合体、およびブレンドがある。
一般的に当業者に周知のとおり、ポリマーの複数のドメインまたはコンポーネントは、マルチコンポーネント繊維の断面を横切る実質的に連続した複数の領域に配置され、かつマルチコンポーネント繊維の長さに沿って連続的に延びている。マルチコンポーネント繊維中には、二つより多いコンポーネントが存在し得る。一つの好ましい形態は、鞘−芯構造であり、そこにおいて、第1のコンポーネント(鞘)は、第2のコンポーネント(芯)を実質的に取り囲んでいる。得られる鞘−芯バイコンポーネント繊維の断面は、丸くてもよいし丸くなくてもよい。当該技術において知られている他の構造化繊維の形態を使用してもよく、例えば、サイド・バイ・サイド構造、セグメント化パイ構造、海中島構造、および先端多葉(tipped multilobal)構造がある。
本発明の布の製造用に好ましい鞘−芯バイコンポーネント繊維は、融点の高いコンポーネントを芯とし、融点の低いコンポーネントを鞘とすることができる。例えば、ポリエチレンを鞘として使用することができ、芯をポリマーブレンドからなる融点の高いポリマーコンポーネントとすることができる。下記の実施例45および46は、この鞘−芯構造で作られた。ポリエチレンが表面に存在するこのような構造によれば、不織ウェブの製造において、低いカレンダーオイル結合温度を使用することができ、従ってエネルギーを節約できる。またポリエチレン表面は、ひんやりした絹のような手ざわりをもたらし、これは、特定の東洋文化において非常に好ましい。
本発明のさらに驚くべき好ましい布は、鞘−芯バイコンポーネント繊維を用いて作ることができ、そこにおいて、融点の高いコンポーネントを鞘として用い、融点の低いコンポーネントを芯として用いることができる。そのような布(しばしばリバース・バイコンポーネント布と呼ばれる)はポリマーブレンドからなる鞘を有し、該ポリマーブレンドは、主要部を占めるメタロセン触媒によるポリプロピレン成分の連続相と、ポリエチレン成分の分散相と、これら二つの相と少なくとも部分的に混和性の第3のポリマー成分とからなる。このリバース・バイコンポーネント繊維において、芯は、融点が低いポリマーからなる。特に好ましい低融点の芯材ポリマーはポリエチレンである。下記の実施例22、23、29、30、41、および42は、このリバース・バイコンポーネント鞘−芯構造で作られた。本発明のリバース・バイコンポーネント布は、高い伸張性を示す驚くべき予想外の特性を有するほか、高ポリプロピレン含量の表面によって向上した好ましい耐摩耗性を有する。また高ポリプロピレン表面は温かみのある綿のような感触をもたらし、それは特定の西洋文化にとって非常に好ましい。さらに高ポリプロピレン含量の表面は、特定のおむつを組み立てる方法、例えば、ホットメルト法および音波接着法との相性がより高いものとなり得る。
従って、明らかなとおり、本発明によれば、高い伸張性と所望の表面特性を有する不織布を製造することができ、またそのような不織布を典型的なバイコンポーネント構造またはリバース・バイコンポーネント構造のいずれかで作製することができる。
耐摩耗性
伸びの向上に加えて、本発明に従う伸張性不織布は、耐摩耗性が顕著に向上している。高速変形プロセス用に布を選択するにあたって考慮すべき重要なことは、耐摩耗性である。耐摩耗性は、多くの場合、サザーランドインク摩耗試験(Sutherland Ink Rub test)によって測定される。該試験では、布の表面を非常に制御された態様で擦り、次いでほどけた繊維を取り出して秤量する。本発明の布についての結果は、mg/cmの単位で毛羽立ち(結合側MD)および毛羽立ち(平滑側MD)として表7に示される。サザーランドインク摩耗試験法およびPE/PP鞘/芯の高伸張性バイコンポーネント布(本発明ではない)の結果が、Lu他の国際公開第2011/088106号に詳しく開示されている。値が低ければ、高い耐摩耗性を見込むことができる。
下記表7の結果は、18%の楕円状結合パターンおよび幅方向棒状結合パターンの両方によって結合された本発明によるモノコンポーネントの実施例について、0.02〜0.06の範囲にある非常に低い毛羽立ち値を示している。
さらに、本発明に従うリバース・バイコンポーネント布について、実施例23(毛羽立ち値0.02および0.06mg/cm)および実施例30(毛羽立ち値0.05および0.05)は、本発明のリバース・バイコンポーネント布の重要な利点を示すものである。鞘中のポリマーブレンドと芯としてのポリエチレンとの組み合わせから、非常に高い伸び率%が、非常に低い力値において認められている。一方同時に、非常に高い耐摩耗性が保持されている。
結果として、本発明の実施形態に従う伸張性不織布は、サザーランドインク摩耗試験法による測定において、約0.02mg/cm以上約0.06mg/cm以下の耐摩耗性、特に0.02mg/cm以上0.05mg/cm以下の耐摩耗性、より特定的に約0.02mg/cm以上約0.04mg/cm以下の耐摩耗性、さらに特定的に約0.02mg/cm以上約0.03mg/cm以下の耐摩耗性を示すことができる。
繊維の結合
さらなる局面において、本発明の実施形態は、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分、ポリエチレン成分、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含む繊維に関し、そこにおいて、該繊維はウェブの幅方向(CD)に延びる棒状の結合パターンでカレンダー加工により結合されたものである。特に、本発明者らは、楕円状の結合パターンに比べて、棒状にCD結合を行うと、縦方向(MD)およびCDの両方で伸びが顕著に向上することを見出した。このような向上を以下の表に示す。表は下記の実施例の結果に基づくものである。各表において、類似の布は、結合パターンを除いて、類似の条件下で製造されたものである。表1〜4のデータは、下記表8のデータに由来する。

表1から明らかなとおり、楕円状結合パターンとCD棒状パターンとの比較の結果、ウェブのMD/CD引張強度および最大伸び率の変化は、最小限で有意なものではなかった。一方、5Nおよび10NにおけるMD/CD両方の伸び率の変化は、非常に顕著で劇的であった。MD/CD引張強度および最大伸び率の変化が最小限であったことからすると、5Nおよび10Nにおける伸び率の劇的な増加は予想をはるかに超えるものである。これらの結果は、応力−歪み曲線の「平坦化」が起こっていることを示している。
リングローリングプロセスにおいて、伸張性の布は、通常、加工の間、破壊に至るまで延伸されることはない。むしろ、そのような伸張性の布が通常伸びているとき、表1〜4に示されるような記録された最大MDまたはCD引張力および伸び率%を十分下回る力がかけられている。従って、5Nまたは10Nの力がかけられた時に認められる伸び率%は、高速変形(例えばリングローリング)における性能がより実用的かつ有用であることを示し得る。例えば、表1において、楕円状結合の実施例5とCD棒状結合の実施例14とでは、破壊時の伸び率にほとんど差は認められない。しかし、5Nにおいては大きな差が認められ、これは、実施例14が、予想よりも、高速変形にかけやすく、布へのダメージが少ないことを示唆している。10NにおいてCDでは差が小さくなっているのは、両方の実施例について10Nが最大CD引張力に非常に近いことの表れである可能性が高い(表8参照)。



上記表4から明らかなとおり、楕円状結合パターンに比べて、ハニカム結合パターンは、伸びの向上をもたらすが、CD棒状結合パターンで見られるほどの劇的な向上をもたらさない。
上述したとおり、CD棒状結合パターンで結合されたポリマーブレンド繊維からなる不織ウェブは、楕円状結合パターンで結合された同様の布に比べて、5Nおよび10NにおいてMD/CD両方の伸び率が顕著に向上した。この結果は驚くべきことで思いもよらぬことである。特に、本発明によるポリマーブレンドを有しかつCD棒状結合パターンで結合されている不織ウェブは、楕円状結合パターンのウェブに比べて、5Nおよび10NでのMD伸び率およびCD伸び率の増加が以下の範囲内となり得る。
[表]

CD棒状パターン結合の長さは、通常、幅の約1.5〜10倍である。特に、長さを幅で割ることにより規定されるCD棒状パターン結合のアスペクト比は、約2以上約10以下、特定的に約4以上約8以下とすることができる。
通常、不織ウェブの表面積の約8%以上約12%以下の範囲で、CD結合パターンが存在することが好ましく、約9%以上約11%以下が特に好ましい。一実施形態において、CD結合パターンは、不織ウェブ表面の約10%にわたる。
高速変形
本発明の実施形態に従う伸張性不織ウェブは、高速変形が望まれる用途に特に有用であり得る。特に、本発明に従う不織ウェブは、複合シート材料に対して一以上の方向に引張力を機械的にかけて漸増的に延伸することができる。この延伸は、複合シート材料全体のドレープ性および感触を向上させる。一実施形態では、複合シート材料を一以上の漸増延伸ローラーに通すことにより、複合シート材料を延伸することができる。通常、活性化プロセスは、複合シート材料を、約1.1〜10.0倍、漸増的に延伸する。好適な実施形態では、複合シート材料を、その元の長さの約2.5倍まで延伸する(引き伸ばす)。本発明に従う漸増延伸は、当該技術において知られる任意の手段によって達成することができる。
複合シート材料を延伸するため、多くの異なる延伸機および手法を用いることができる。漸増延伸は、例えば、斜め方向かみ合い延伸機、幅方向(CD)かみ合い延伸装置、縦方向(MD)かみ合い延伸装置を用いて達成することができる。
一つの適当な漸増延伸システムの構造の一例を図1に示す。漸増延伸システム200は、一般的に、ニップを形成するように配置された第1の延伸ローラー202(例えば上部)と第2の延伸ローラー204(例えば下部)との対を有する。第1の漸増延伸ローラー202は、通常、複数の突起206(例えばリング形状の突起)と対応する溝208とを有し、それらはともに、第1の漸増延伸ローラー202の全周にわたっている。第2の漸増延伸ローラー204は同様に複数の突起206(例えばリング状の突起)と対応する溝208とを有し、それらはともに、第2の漸増延伸ローラー204の全周にわたっている。第1の漸増延伸ローラー202の突起206と、第2の漸増延伸ローラー204の溝208とがかみ合って(係合して)おり、一方、第2の漸増延伸ローラー204の突起と、第1の漸増延伸ローラー202の溝とがかみ合って(係合して)いる。伸張性不織布10は、漸増延伸システム200を通過すると、幅方向(CD)に漸増的に延伸される(引き伸ばされる)。好適な実施形態において、突起はリングによって形成され、漸増延伸システムは「リングローリング」と呼ばれる。
その代わりにまたはそれに加えて、複合シート材料は、一以上の漸増延伸システム(例えば図1に示すもの)を用いて、縦方向(MD)に漸増的に延伸してもよい(引き伸ばしてもよい)。図3に示すようなMD漸増延伸システム220は、互いにかみ合う突起226と溝228を有する漸増延伸ローラー222および224の対を同様に備える。しかし、MD漸増延伸システム内の突起および溝は、通常、その周囲に沿って伸びているのではなく、ローラーの幅に交差するローラー軸と平行に延びている。伸張性不織布10は、漸増延伸システム220を通過すると、縦方向(MD)に漸増的に延伸される(引き伸ばされる)。シート材料を漸増的に延伸する方法は、米国特許第6994763号により詳細に述べられている。
本発明に有用な延伸装置のもう一つの形態は、共有の米国特許第6344102号に記載される。この装置は、図3に示すように、協調して働く円筒形のロールの対を備えるロールアセンブリを含む。第1のロール301は、ロールの表面から半径方向外向きに延びる複数の突起311を有する。他のロール302は、ロールの表面から半径方向外向きに延びかつロールの幅と交差しロールの回転軸に平行な長手方向に延びる刃(ブレード)313を有する。刃313は、図4に示すように、第1のロールの突起311とかみ合う。複合シート材料は、ロール301と302の間を通過すると、第1のロール301の突起の周りにある凹部に嵌まる刃によって送られる。複合シート材料中の伸張性ポリマー繊維は、突起の周りで成形されると、深いエンボス加工により漸増的に伸ばされ、シート材料は柔らかくされ嵩高くされる。
本発明に有用な延伸装置の別の形態は、共有の米国特許出願第60/763543号に記載され、図5に示されるものであり、円筒形のロール401および402の対を備えるロールアセンブリを有する。第1のロール401は、ロールの表面から半径方向外向きに延びる複数の突起411を有し、通常円筒形状または円錐台形状とすることができる。他のロール402は、放射状に配向する凹部413を有し、凹部413は、突起411のそれぞれに対向して配置され、かつロールが反対方向に回転すると突起がそれぞれ嵌まるよう形成されている。複合シート材料は、ロール401と402の間を通過すると、凹部に嵌まる突起411によって送られる。図6に示すとおり、それぞれの突起の最外表面は、シート材料の飛び飛びの部分に接触するよう、そして、対向するロールの対応する凹部に嵌まるよう配置される。従って、突起とシート材料が対応する凹部に嵌まると、突起による接触点を囲む飛び飛びの領域または部位において、シート材料は深いエンボス加工により漸増的に延伸される。
上述したとおり、複合シート材料の延伸により、シートの部分に一以上の方向の引張応力がかかる。伸張性の繊維またはフィラメントが存在しないと、応力がかかることで複合材料は破れるかまたは裂ける可能性がある。その結果、そのような複合シート材料は、意図する目的に合わなくなる可能性がある。本発明の好ましい実施形態において、伸張性不織布は、破れることなく150%以上延伸することができ、好ましくは、破れることなく200%以上延伸することができる。試料がこの程度延伸できるかどうか試験する適当な方法では、円周方向に延びるリングを有するロールを使用して、リングローリングにより試料を幅方向に漸増的に延伸することができる。リングが係合する深さを調節することによって、伸び率%を調節することができる。図7に示すように、隣接するリングの間隔を2A、リングが係合する深さをBとすると、材料の伸び率%は、伸び率%=(√(A+B)−A)/A×100の式によって最良近似することができる。
すでに述べたとおり、本発明の実施形態は、伸び率、ドレープ性、および耐摩耗性が向上した不織布を製造するために使用できる伸張性ポリマー繊維に関する。
不織布が漸増延伸に適する十分な伸び率および引張強度を有するかどうか判断するため、不織布をプレ活性化試験に供してもよい。特に、米国特許第8226626号は、第1の引張試験を含むプレ活性化試験を記載しており、第1の引張試験は、不織ウェブのCD方向への機械的活性化における不織ウェブの挙動を模倣することを意図する。この試験は、以下のように変更したEDANA試験20.2−89に従って行われる。所定の不織ウェブから10mm(ウェブのCDに沿う)×25mm(ウェブのMDに沿う)の測定試料を慎重に切断する。引張試験機(例えばMTSの試験機)に接続したクランプでこの試料の端部を縦方向(MD)に平行につかむことによって、試料の引張曲線を得る。標点距離(すなわちクランプ−クランプ距離)は約5mmである。引張曲線は、約2mm/秒のクロスヘッド変位速度において得る。試験される各ウェブ試料の坪量の影響を最小限に抑えるため、各曲線を試験される試料の坪量について正規化する(すなわち、かけられる力の値を、試験されるウェブ試料の総坪量の値で割る)。各試料の伸びを、伸び率%でx軸に記録し、一方、各試料にかかる力を、ニュートン/センチメートルグラム(Nm/gcm)でy軸に記録する。試料を破断するまで引っ張る(すなわち、最大力(ピーク力)後の応力は最大力(ピーク力)の10%未満の値になる)。種々の引張試験の結果を図8〜10に示す。
図8において、ローマ数字IおよびIIで表される引張曲線は、坪量が27g/mである市販のカーディングされたポリプロピレン不織布から得られている。これらの不織布は共にFitesa、Simpsonvilleから入手可能である。ローマ数字IIIで表される引張曲線は、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および坪量20g/mのポリプロピレン共重合体のポリマーブレンドからなるフィラメントを含む不織布(Sofspan200の製品名でFiberweb,France(Fiesheim、フランス)より入手可能)から得られている。この不織布製品は、表5の比較例1に類似するものと考えられ、当該技術においてSTEXとして一般的に知られる独自のスパンボンド法により作られたものである。該不織布は、円形状の結合パターンで約12%点結合されたものである。ローマ数字IVで表される引張曲線は、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、およびポリプロピレン共重合体のブレンドからなる不織布(下記表10の比較例33参照)から得られている。ローマ数字Vで表される引張曲線は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、およびポリプロピレン共重合体のブレンドからなる不織布(下記表14の実施例44参照)から得られている。ローマ数字VIで表される引張曲線は、ポリプロピレン(PP)芯およびポリエチレン(PE)鞘(20g/mの坪量を有する)を有する70:30のバイコンポーネントフィラメント不織布(Fitesa、イタリアから入手可能)から得られている。
図9において、プレ活性化試験は、結合におけるパラメータの伸び率%に対する影響を評価するため用いられた。図10に示すように、ローマ数字VIIで表される引張曲線は、坪量が27g/mである市販のカーディングされたポリプロピレン不織布(上記ローマ数字Iのもの参照)から得られたものである。ローマ数字VIIIで表される引張曲線は、上記ローマ数字IIIと同じ材料から得られている。ローマ数字IXで表される引張曲線は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)のブレンドからなる不織布(下記表5の実施例6参照)から得られている。ローマ数字Xで表される引張曲線は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)のブレンドからなる不織布(下記表5の実施例15参照)から得られている。ローマ数字XIで表される引張曲線は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)のブレンドからなる不織布(下記表5の実施例34参照)をハニカム結合パターンで結合したものから得られている。
図10において、プレ活性化試験は、模擬的なスパンボンド/メルトブロー/スパンポンド(SMS)の不織布を評価するため用いられた。特に、評価された複合不織布は、スパンボンド層(18g/m)と第2のメルトブロー層(20g/m)とを有するものであり、該スパンボンド層は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)のブレンドを含むフィラメントからなるものであり、該第2のメルトブロー層は、メルトブローされたタイプのポリプロピレン、ポリエチレン、およびポリプロピレン共重合体からなるものである。得られた不織布は真のSMSではないが、図10で評価されるSM不織布と少なくとも類似する性質をSMS布が有するであろうことが予想される。
ローマ数字XIIで表される引張曲線は、坪量が27g/mの市販のカーディングされたポリプロピレン不織布(上記ローマ数字Iと同じ材料)から得られた。ローマ数字XIIIで表される引張曲線は、上記ローマ数字IIIと同じ材料から得られている。ローマ数字XIVで表される引張曲線は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)のブレンドからなる不織布(下記表5の実施例15参照)から得られている。ローマ数字VXで表される引張曲線は、SMSを模した不織布から得られており、該不織布は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、およびポリプロピレン共重合体のブレンドからなるフィラメントを有する層と、ポリプロピレンを含むメルトブロー繊維からなり坪量が20g/mであるメルトブロー層とを有する(下記の模擬的SMSの実施例参照)。
図8〜10に示されるグラフは、プレ活性化引張試験から得られるデータに基づく。この試験は、布が伸ばされるにつれて、不織布を変形させるのに必要な力がどのように変わるかについて示すものである。上述したように、試験は狭いクロスヘッド(5mm)を使用しており、かつ不織布は120mm/分または2mm/秒の速度で速やかに伸ばされている。すなわち、不織布は、約2秒超でその元の長さの100%伸ばされていることになる。高速の伸張とあいまってクロスヘッドの幅が狭いため、伸張により不織布中の繊維はほどんど再配列する機会がない。むしろ繊維自体が、不織布のウェブ構造をともに維持しつつ、伸びかつ/または熱結合を超えて切れるはずである。
この試験によって図8〜10の引張曲線を作成した。これは、布を伸張するのに必要な最大力が重要であることだけでなく、最大力に達した後に不織布が降伏するときの力の減衰に対する勾配の絶対値も重要であることを示している。下記の表15を参照されたい。高速変形によるダメージ(例えばリングローリング時に起こる)が低い不織布は、増加した伸び率において、中くらいの最大力を示している。次いで不織布は、伸びが続くと、むしろゆっくりとした速度の力の減少を示す。
同時に、曲線下の総エネルギーも重要である。というのも、これは布のタフネスを示すからである。下記の表11を参照されたい。留意すべき重要なことは、伸び(例えばリングローリング)時に、不織布は破壊に至るまで延伸されないということである。従って、この試験で応力−歪み曲線の下の面積が広い不織布は、例えば後にリングローリングされる不織布を用いて作られる弾性積層体において、伸ばしすぎに対していくらか強くなり得る可能性が高い。本発明による不織布を用いて作られリングローリングされた積層体は、延伸によって必ず伸びるが、次いで、伸びが続くと、伸びすぎに抵抗するようになる。例えば、該積層体をおむつの構造に使用した場合、おむつを替える人が、おむつの耳状片をもって引っ張り続けても、この抵抗のため、おむつを替える人は、子どもに装着するのに十分おむつが締まり、しかし子どもの皮膚が赤くならずあるいは実際に破れることがなく、おむつがむだにならないことがわかる。
図9の引張曲線を見ると、本発明による不織布のいくつかの利点が明らかである。注目すべきことに、ローマ数字IX〜XIで表される不織布は、最大力までの立ち上がりが低く、そして減衰がどちらかと言えばゆるやかである。各場合において、曲線の下に広い面積が認められ、これは、不織布に対する高度なタフネスを示唆している。さらに留意すべきことに、これらの不織布のそれぞれが、Sofspan200不織布(ローマ数字VIIIで示す)に比べて高い伸び率および高いタフネス(応力−歪み曲線の下のより大きな面積)を示している。さらにこの引張曲線が明らかにしていることは、改良したポリマーブレンドと、異なる結合パターンデザインの選択肢とを組み合わせることにより、応力−歪み曲線の細部を変えることができるということである。従って、本発明によるブレンドに結合の方法を選択して組み合わせれば、種々の物品(例えばおむつの後ろの耳状片)に使用できる改良された弾性積層体を設計する新しい可能性が市場にもたらされる。
本発明の実施形態に従う伸張性不織布は、種々の用途に使用することができる。一実施形態において、伸張性不織布は、一以上のさらなる層と組み合わせて積層体を形成することができる。特に、上述した不織布のいずれかを含む積層体は、使い捨ての吸収性物品、例えばおむつ、パンツ、大人の失禁用製品、生理用ナプキン、または弾性的に伸縮性の部分を少なくともその上に有することが有利になる他の任意の製品において使用するのに適したものとすることができる。一実施形態において、そのような伸縮性の積層体から耳状片またはサイドパネルを切り出して、その耳状片の一端を使い捨て吸収性物品の本体に取り付けることができる。
他の実施形態において、任意のそのような積層体を、吸収性物品の一体的な外側カバーとして使用することができる。使い捨て吸収性物品の典型的な本体は、透液性の表面シート、不透液性の裏面シート、および表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収性コアを有することができる。吸収性物品は、そのような物品に適した、当該技術において知られている任意の特徴を有してもよい。
また本発明の不織布は、他の層と組み合わせて使用することができ、それにより複合布、例えば、一以上のメルトブロー層および/またはスパンボンド層を形成することができる。一実施形態において、本発明に従う不織布を使用してスパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)布を作製することができる。
特に、不織布およびそのような布を組み込んだ積層体は、使い捨ての吸収性物品、例えばおむつ、パンツ、大人の失禁用製品、生理用ナプキン、または弾性的に伸縮性の部分を少なくともその上に有することが有利になる他の任意の製品において使用するのに適したものとすることができる。一実施形態において、本発明の実施形態に従う伸張性の積層体から耳状片またはサイドパネルを切り出して、その耳状片の一端を使い捨て吸収性物品の本体に取り付けることができる。
一実施形態において、使い捨ての吸収性物品を作製することができ、該物品は、裏ウエスト部、股部、および表ウエスト部を含む。一対の耳状片を、それら各々の近位端部に沿って、使い捨て吸収性物品の左側および右側のそれぞれに取り付けることができる。使い捨て吸収性物品は、ファスナー(例えば複数の延在するフックを備える機構)を有してもよく、あるいは、耳状片またはサイドパネルの遠位端部のあたりの部分に接着剤を付与してもよい。そのようなファスナーは、伸張性積層体と組み合わせて、着用者の胴体の下部に吸収性物品を適切に配置できかつ取り付けられるようなものとすることができる。
他の実施形態において、任意のそのような伸張性積層体を、吸収性物品の一体的な外側カバーとして使用することができる。使い捨て吸収性物品の典型的な本体は、透液性の表面シート、不透液性の裏面シート、および表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収性コアを有することができる。吸収性物品は、そのような物品に適した、当該技術において知られている任意の特徴を有してもよい。
以下の実施例は、本発明の一以上の実施形態を具体的に説明するものであり、本発明を限定するものとして解釈すべきものではない。
実施例
以下の実施例の不織布は、Reifenhaeuser CB−100スパンボンドスピニングビームにより作製した。特に断らない限りすべての%は重量%である。実施例で使用した材料を以下に示す。
PP−1:SABIC(登録商標)511A、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、そのメルトフローレートは25g/10分(ASTM D−1238)、密度は0.91g/cc(ASTM D−792)
PP−2:LUMICENE(登録商標)MR2001、メタロセン触媒によるポリプロピレン、そのメルトフローレートは25g/10分(ISO 1133)、密度は0.905g/cc(ISO 1183)、Total Petrochemicalsが供給
PP−3:LUMICENE(登録商標)M3766、メタロセン触媒によるアイソタクチックポリプロピレン、そのメルトフローレートは24g/10分(ASTM D−1238)、密度は0.90g/cc(ASTM D−1505)、Total Petrochemicalsが供給
PP−4:Borflow HL508FB、メルトブローによるプロピレン、Borealisより入手可能、そのメルトフローレート(MFR)は190℃/2.16kgでの試験において800g/10分
PP−5:LUMICENE(登録商標)M3866、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレン、Total Petrochemicalsが供給
PE:ASPUN(商標)6834、ポリエチレンポリマー樹脂、そのメルトインデックスは17g/10分(ISO 1133)、密度は0.95g/cc(ASTM D−792)、Dow Chemical Companyより入手可能
PE−1:HD6908.19、ポリエチレン樹脂、ExxonMobilが供給、そのメルトインデックスは7.5〜9g/10分(ISO 1133)の範囲内、密度は0.9610〜0.9680g/cc(ASTM D−792)
3−PC(第3のポリマー成分):Adflex Z 108S、熱可塑性ポリオレフィン、LyondellBasell独自のCatalloyプロセス技術によって製造、そのメルトインデックスは27g/10分(ISO 1133)、密度は0.89g/cc(ISO 1133/方法A)、LyondellBasell Polymersから入手可能
試験法
通気度は、Textest FX 3300テスターを用いてDIN EN ISO 9237に従い測定した。
坪量は、AE240天秤を用いて21.0cmの試料幅および29.7cmの試料長さでDIN−EN 29 073−1に従い測定した。
滴定量は、Axioskop40(Zeiss)顕微鏡を用いてDIN 53811に従い測定した。
高速変形シミュレーション(HSDS)では、高速変形時に典型的に受ける力を布にかけた。通常、この試験は、高速で変形する布の特性を示すものである。試験は、Zwick Roell,TestXpert,V10.11(ロードセル100N)を用い、クランプ距離5mm、クロスヘッド速度800mm/分、試料幅25mm、およびプレロード0.1Nで行った。
試験10は、米国特許第8168853号(その内容はすべてこの引用により本明細書に記載されたものとする)に記載される引張試験(モードII)を用いて測定した。試験10では、50mm幅の試料を、クロス速度500mm/分、50mm標点距離で用いた。
試験2は、標点距離127mm、クロス速度127mm/分、試料幅25.4mmで試験10と同様に測定した。
耐摩耗性は、国際公開第2011/088106号(その内容はこの引用により本明細書に記載されたものとする)に記載されるサザーランドインク摩耗試験法を用いて毛羽立ちの蓄積により測定した。毛羽立ちは、布の結合側と布の平滑な側の両方で測定し、mg/cmで記録した。下記表7は、布の結合された側の毛羽立ちおよび布の平滑な側の毛羽立ちに基づく耐摩耗性を示している。表7に関し、MDは、布がその縦方向(MD)にこすられたことを意味する。
表5〜11に示される試料中、スパンボンド不織布は、Hillsバイコンポーネント・ダイ・プレートを装着したReifenhaeuserスパンボンドビームを用いて得られた。各試料の芯および鞘は、得られる繊維がモノコンポーネント・ダイ・プレートのものと同等になるよう同じ組成であった。製造パラメータを下記表6に示す。







下記表13および14において、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含むブレンドに対する、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)からなるブレンドを含む不織布の違いについて、さらに比較を試みた。各試料の組成を以下の表12に示す。

表13および14から明らかなように、本発明に従う不織布は、布の縦方向および幅方向の両方において顕著に伸び率が向上している。このように、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含むブレンドに対して、メタロセン触媒によるポリプロピレンは思いもよらぬ改善をもたらしている。




表15の考察
表15から明らかなように、本発明によるポリマーブレンドから調製された不織布は、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含む不織布に比べて、伸び率、歪み劣化、およびタフネスがいずれも改善されている。この結果は、驚くべき思いもよらぬことである。特に、本発明による不織布は、チーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含むブレンドから調製された不織布よりも20〜30%高いタフネスを示す。
界面活性剤で処理されたバイコンポーネント布
本実施例では、二種のバイコンポーネント不織布(実施例45および46)を鞘−芯構造を有するものとして調製した。これらの布は、鞘が100%PEであり、芯が76%PP−2、20%3−PC、および4%PEからなること以外、実施例23(上記表6参照)と同様に作製した。押出しの後、繊維を延伸し、捕集表面に堆積させ、そしてCD−棒状結合パターンを有するカレンダーロールを用いてカレンダー加工により結合させた。カレンダーロールの温度を下げてPE鞘の結合温度に合わせた。
実施例45は、親水性の界面活性剤(Stantex6327、Pulcra Chemicals LLC(ロックヒル、サウスカロライナ州)から入手可能)で処理した。界面活性剤はキスロール処理によって塗布し、その後、処理した不織布は、乾燥オーブンを通過させた。界面活性剤の取り込み量は、不織布の全重量に対して約0.6重量%であった。実施例45および46の不織布の特性を下記表16にまとめて示す。

実施例45の親水的性質は、EDANA WSP70.3(08)の方法(一回の噴出、5mlの模擬尿、5層のろ紙)に概ね従い、模擬尿が布を通過する滲み透り(ストライク・スルー)速度を測定することにより実証した。実施例45は、3.8秒(エンボス側)および4.8秒(平滑側)の値を示したため、例えば、赤ちゃんのおむつや大人の失禁用製品の表面シートとして有用であることが示唆された。
模擬SMS(実施例21)
模擬SMS布を作製した。該模擬SMS布は、スパンボンド層およびメルトブロー層を備えるものであり、該スパンボンド層は、メタロセン触媒によるポリプロピレン、ポリエチレン、および第3のポリマー成分(例えばポリプロピレン共重合体)からなるブレンンドを含むフィラメントを有し(実施例21の不織布を参照)、該メルトブロー層は、Borealisより市販されるプロピレンメルトブロータイプ樹脂(MFR800)を含むメルトブロー繊維を有する。該スパンボンド層の坪量は18g/mであり、該メルトブロー層の坪量は2g/mであった。SM布の総坪量は20g/mであった。布は、Reicofil−3ライン上、バイコンポーネント構造で作製した。このため、二つの独立した押出機を使用する必要があり、一つは繊維の芯用、もう一つは繊維の鞘用である。技術的詳細は当業者の知るところである。その全体のプロセスは、以下の工程を含む。
熱可塑性ポリマーまたは熱可塑性ポリマーブレンドの押出し溶融、
溶融物をオリフィスから押出して繊維を形成、
冷気で繊維を冷却、
加速風で繊維を延伸、
多孔性担体シート上に繊維を堆積、
未結合の繊維マットを結合装置(最も多くの場合カレンダー)に搬送、
マットを結合して不織布を形成、そして
該布を巻き取り。
押出機は、芯および鞘として、同じポリマーを送り出してもよいし、複数の異なるポリマーを送り出してもよい。使用すべきプロセス温度は、ポリマーの融点および粘度に強く依存する。溶融物は、オリフィスを介して押出され、繊維の全体的形状を作り出す。通常、円形の繊維断面が最も一般的であるが、他の多くの断面、例えば2〜3例を挙げると、三葉形状または多葉形状、楕円形状、および平板形状も可能である。
次いで繊維は、冷却およびポリマーの結晶化のため、冷却ゾーンを通過する。冷却は、冷気(最も多くの場合、室温のあたりまたは室温未満)によってなされる。次に、冷気およびフィラメントは、加速ゾーンに入り、そこにおいて、フィラメントは、その最終径(通常10〜25μmの間)にまで引き伸ばされる。次に、延伸された繊維は、ばらばらの繊維のマットとして、成形ワイヤ上に集められかつ広げられる。繊維の結合によるスパンボンド布の形成は、種々の方法、例えば、熱カレンダー加工、超音波結合、ニードルパンチ、水流交絡、および当業者に知られる他の多くの方法によって行うことができる。
ウェブ結合の非常に便利な方法は、熱カレンダー加工によって行われる。このプロセスでは、未結合の布が、二つの加熱されたロール間に通される。二つのロールの一つは、平滑な表面を有し、もう一つは三次元幾何学パターンを有する。このパターンは、点、楕円、線、および他の多くの可能な図形から構成することができる。作業は、特定の領域においてフィラメント同志をプレスし、それらを部分的に溶融し、それにより、それらを互いに接着することである。容易に理解できるとおり、使用される結合パターンは、得られる布の物性に対して劇的な影響があり、結合領域の大きさおよび密度について、さらには全結合面積について配慮しなければならない。
特定の用途にとって、スパンボンド布は、多孔性および透過性が高すぎる場合がある。従って、しばしば、より細い繊維からなる第2の層をスパンボンド層の上に追加することがある。より細い繊維は、メルトブロー法によって得られる。このメルトブロー法では、流動性の高いポリマーが細いオリフィスから押出され、細い溶融糸を形成する。次いで熱風を高速で溶融糸に吹き付け、それにより、溶融糸は加速され、平均5μm未満の直径を有する繊維に引き伸ばされる。このようにして形成されたSM布(スパンボンド−メルトブロー)は、カレンダーを通って結合される。
スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド/メルトブロー(SMMS)布の調製
本発明に従うスパンボンド不織ウェブを含むいくつかのSMMS布を調製した。SMMS布は、Reifenhauser Company Machinenfabrik(トロイスドルフ、ドイツ)により現在販売されている市販のRecofil R−4 SMMSマシーン(スパンボンドビーム+メルトブロービーム+メルトブロービーム+スパンボンドビーム)上で調製した(例えば、米国特許第5162074号、第5344297号、第5466410号、第5814349号、および第6908292号参照)。結合カレンダーは、平滑なロールとエンボス加工されたロールとからなり、そこにおいて、エンボス加工パターンは、結合面積が約18%である楕円状パターンからなるものであった(これは、Recofilスパンボンド技術の当業者に周知である)。
SMMS布のスパンボンド層は以下の組成で調製した。75.25%PP−3、20%3−PC、4.5%PE−1、および0.25TiO(着色剤として)。
SMMSのスパンボンド層を構成する繊維を紡ぐため使用されるポリマーブレンドは、下記のとおり調製した。ポリマー成分を標準R−4投入装置により加えた。若干「粘着性の」Adflex成分の添加には特に慎重を期した。通常の手順に従ってR−4 SMMS装置を操作した。通常の手順は、低坪量の生理用品の製造に対してRecofil社が推奨するものであり、下記を除いて当業者に明らかなものである。スパンボンド(SB)ビームのパージインおよびスタートアップは、顕著なドリップなく順調に進んだ。キャビン圧力に反映される延伸力を下げ、下記表17および18に示す高いスパンボンド繊維のデニールによって認められるとおり、衛生用ポリプロピレン(PP)スパンボンド製造に典型的に使用されるよりも弱い延伸を行った。カレンダー温度も、典型的なPP条件に比べて低くし、100%ポリプロピレンよりも低いポリマーブレンドの溶融温度に合わせた。
実施例47は、実施例48より若干高いキャビン圧力およびカレンダー温度で作製した。これは、実施例47の若干低いデニールの繊維および若干高い張力に反映される。実施例49の不織布は、実施例48と同じキャビン圧力で作製したが、カレンダーオイル温度を5℃低くした。実施例50は、実施例49と同じキャビン圧力およびカレンダーオイル温度で作製したが、装置のワイヤ速度を上げて、表17に示すように坪量を顕著に低くした。実施例47〜50のスパンボンド布の特性を下記表17に示す。

実施例47〜50のスパンボンド布の製造の後、ラインを停止し、紡糸をドロール(drool)モードで続けながら、二つのメルトブロービームを作業のため準備した。メルトブロービームは、典型的なポリプロピレンモードにて、メルトブロー用100%ポリプロピレン樹脂H155PP(Braskem(ブラジル)より入手可能)を用いて操作した。メルトブロー用樹脂として本発明のポリマーブレンドは使用しなかった。メルトブロービームの準備が整い次第、SMMSモードでの試験を再開した。
実施例51は、候補49での使用に設定されたキャビン圧力を含むスパンボンド紡糸条件にて作製した。ただし、候補SMMS製造において、スパンボンド条件は完全に再現された訳ではなかった。というのも、認められるスパンボンド繊維のデニールは、すべての場合、スパンボンド製造に対しSMMSにおいて高いからである。Recofil R−4 SMMS装置の操作に熟練した者にとって明らかなとおり、ワイヤ速度を上げ、メルトブローのスループットを目標値2g/m(GSM)メルトブローおよび18GSMスパンボンド坪量に調整した。カレンダーオイル温度を上記実施例49よりも5℃低く設定した。
実施例52のSMMSは、カレンダーオイル温度を5℃高くした以外、実施例51と同じ条件で作製した。実施例3のSMMSは、ライン速度およびメルトブロースループットを目標であるスパンボンド坪量12GSMおよびメルトブロー坪量2GSMに調整した以外、スパンボンド紡糸条件やカレンダーオイル温度を変えることなく作製した。
実施例54は、スパンボンド坪量19.4GSMおよびメルトブロー坪量0.6GSMを目標とするようライン速度およびメルトブロースループットを下げることにより得られた。実施例54では、カレンダーオイル温度を実施例53より5℃高くし、キャビン圧力によって測定される延伸力を上げて実施例47と同じになるようした。実施例55では、ライン速度およびメルトブロースループットを調整して、スパンボンド坪量18GSMおよびメルトブロー坪量2GSMを目標とした。カレンダーオイル温度およびキャビン圧力はともに、実施例54における設定のままとした。実施例56は、キャビン圧力を下げて候補2で使用したのと同じとなるようにした以外、実施例55と同様の条件で製造した。表18は、本発明の実施形態に従うスパンボンド層を用いて調製したSMMS布の特性をまとめて示している。表18は、実施例51〜56のSMMSの測定された特性をまとめて示している。結果は、表17にまとめて示す試験法により得られたものである。機械的特性は、表17のスパンボンドの例で認められるものとほぼ同じである。従って、SMMS構造のスパンボンド層が、得られるSMMS製品の伸張性を主に律している。ただし、SMMSの実施例で通気度が顕著に減少しており、これは、メルトブロー繊維を低坪量で加えたことによりもたらされたバリア特性を示している。

図11は、上述したプレ活性化試験(例えばTurner他の米国特許第8231595号参照)により測定された表17に示す実施例47〜50についてのCD応力−歪み曲線を示すグラフである。プレ活性化試験は、不織布一層の伸縮挙動を評価する。不織布を活性化する(リングローリングで延伸する)ことが容易であるということは、低い延伸力とともに高い伸張性を示す。応力−歪み曲線の下の面積は、タフネス(活性化の後、活性化された不織布が力に抵抗する能力)を示唆する。図11から明らかなように、実施例47〜48のスパンボンド不織布は、非常に望ましくかつ相反する性質、すなわち、弱い力で高い伸張性を有し従って活性化が容易である一方、活性化の後のタフネスを有するという性質を示しており、このため、得られる不織布は、ある物品の構成部材、例えばおむつの耳状片やおむつパンツのサイドパネルに、活性化の後、強度を付与することができる。
図12は、プレ活性化試験により測定された表18に示す実施例51〜56についてのCD応力−歪み曲線を示している。上述したとおり、SMMS構造にメルトブロー繊維を付加しても、スパンボンドの具体例で見られたものに対し、伸張性への影響はわずかしかなかった。従って、SMMS製品は、耳状片またはサイドパネルの用途(該用途では、おむつまたはパンツが着用者(すなわち幼児または失禁のある大人)に弾性的にフィットするよう、不織布を弾性フィルムに接着剤で積層したのち延伸(例えばリングローリングにより)する必要がある)に特に有用であると見込まれる。メルトブロー層のバリアにより接着剤がブリードする傾向が低くなる一方、活性化の容易さならびに強度およびタフネスの保持はともに保たれる。
以上の記載および関連した図面に教示されるところより、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、ここに記載された発明に変更を加えることができるであろう。従って、当然のことながら、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、また、変更を加えたものおよび他の実施形態は、添付した特許請求の範囲内に含まれるものとして解釈される。本明細書では具体的な用語を使用しているが、それらは、単に一般的で記述的な意味において使用されており、限定の目的で使用されているものではない。



  1. 互いに結合されて一体的なウェブを形成する複数の繊維を含む不織布であって、
    該繊維は、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分、ポリエチレン成分、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含み、該第3のポリマー成分は、該メタロセン触媒によるポリプロピレン成分および該ポリエチレン成分と少なくとも部分的に混和性を有し、
    該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含む同様の不織布と比べて、幅方向の最大伸び率または縦方向の最大伸び率の一以上が5〜40%向上している不織布。

  2. 該第3のポリマー成分は、ポリプロピレン共重合体または三元共重合体を含む、請求項1に記載の布。

  3. 該複数の繊維は、幅方向に棒状である結合パターンで互いに点結合されている、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  4. 該結合が、該不織布の表面積の8〜15%にわたる、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  5. 該繊維が伸ばされたままとなるよう固相変形を受けている、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  6. 該繊維が伸張性でありかつ実質的に非弾性である、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  7. 該繊維は、鞘−芯構造を有するマルチコンポーネント繊維であり、該鞘は該ポリマーブレンドを含み、かつ該芯はポリエチレンを含む、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  8. 該繊維はモノコンポーネント繊維である、請求項1〜6のいずれかに記載の布。

  9. スパンボンド布を含み、かつ
    (a)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける縦方向の伸び率が約5〜40%増加すること、
    (b)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける幅方向の伸び率が約5〜40%増加すること、
    (c)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける縦方向の伸び率が約20〜80%増加すること、または
    (d)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける幅方向の伸び率が約20〜80%増加すること
    の一以上を示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  10. スパンボンド布を含み、かつ該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける縦方向の伸び率が約10〜30%増加することを示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  11. スパンボンド布を含み、かつ該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける幅方向の伸び率が約10〜30%増加することを示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  12. スパンボンド布を含み、かつ該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける縦方向の伸び率が約25〜70%増加することを示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  13. スパンボンド布を含み、かつ該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける幅方向の伸び率が約25〜70%増加することを示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  14. スパンボンド布を含み、かつ
    (a)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける縦方向の伸び率が約10〜25%増加すること、
    (b)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、5Nにおける幅方向の伸び率が約10〜25%増加すること、
    (c)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける縦方向の伸び率が約30〜70%増加すること、および
    (d)該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを有する同様の布と比べて、10Nにおける幅方向の伸び率が約30〜70%増加することを示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  15. 該繊維が円筒状または棒状の結合パターンで熱により結合されたスパンボンド布を含み、かつ
    (a)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、5Nにおける縦方向の伸び率が約20〜250%増加すること、
    (b)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、5Nにおける幅方向の伸び率が約40〜300%増加すること、
    (c)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、10Nにおける縦方向の伸び率が約30〜225%増加すること、または
    (d)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、10Nにおける幅方向の伸び率が約15〜150%増加すること
    の一以上を示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  16. 該繊維が円筒状または棒状の結合パターンで熱により結合されたスパンボンド布を含み、かつ
    (a)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、5Nにおける縦方向の伸び率が約25〜150%増加すること、
    (b)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、5Nにおける幅方向の伸び率が約75〜100%増加すること、
    (c)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、10Nにおける縦方向の伸び率が約75〜125%増加すること、または
    (d)楕円状の結合パターンで熱により結合された同様の布と比べて、10Nにおける幅方向の伸び率が約25〜70%増加すること
    の一以上を示す、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  17. 該結合が該不織布の8〜12%にわたる、請求項16に記載の布。

  18. サザーランドインク摩耗試験法により測定される耐摩耗性が約0.02〜0.06mg/cmである、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  19. 該メタロセン触媒によるポリプロピレンの代わりにチーグラー・ナッタ触媒によるポリプロピレンを含む同様の不織布と比べて、タフネスが20〜30%増加している、先行する請求項のいずれか一つに記載の布。

  20. 該繊維がリバース・バイコンポーネント構造を有しており、該ポリマーブレンドは該繊維の鞘中に存在し、かつ該ポリマーブレンドより低い溶融温度を有するポリマーが該繊維の芯を形成している、請求項1〜6および7〜19のいずれか一項に記載の布。

  21. 800mm/分での高速変形シミュレーションにより測定するとき、最大張力の二乗平均平方根が約10N/5cm以下でありかつ最大伸び率の二乗平均平方根が400%を超える、伸張性不織布。

  22. 最大張力の二乗平均平方根が約5〜10N/5cmでありかつ最大伸び率の二乗平均平方根が約400%〜600%である、請求項21に記載の布。

  23. 800mm/分での高速変形シミュレーションにより測定するとき、最大張力の二乗平均平方根が約6〜9N/5cmでありかつ最大伸び率の二乗平均平方根が約425〜550%である、請求項21に記載の布。

  24. 該布はバイコンポーネント鞘−芯構造を有する複数の繊維を含むものであり、該構造において、該鞘中の第1のポリマーコンポーネントは、該繊維の芯中にある第2のポリマーコンポーネントよりも高い溶融温度を有する、請求項21に記載の布。

  25. 該第1のポリマーコンポーネントは、メタロセン触媒によるポリプロピレン成分、ポリエチレン成分、および第3のポリマー成分からなるポリマーブレンドを含み、該第3のポリマー成分は、該メタロセン触媒によるポリプロピレン成分および該ポリエチレン成分と少なくとも部分的に混和性である、請求項24に記載の布。

  26. スパンボンド層が先行する請求項のいずれか一つに記載の布を含むSMS構造またはSMMS構造を有する複合シート材料。

  27. 先行する請求項のいずれか一つに記載の布を含む吸収性物品。

  28. おむつである、請求項27に記載の吸収性物品。

 

 

Patent trol of patentswamp
類似の特許
本発明は、自動車内装部品用の調節装置(1)に関するものであり、前記調節装置は、例えば車両シート及び/又は前記車両シートの構成要素の1つを調節するために使用され、且つハウジング(3)を含み、ハウジング内に回転要素(2)が回転軸(100)を中心に回転可能に設けられる。第1ロック要素(21)が回転要素(2)に対して回転方向に固定され、第2ロック要素(22)がハウジング(3)に設けられ、前記ロック要素は、ロック要素(21,22)が形状嵌合及び/又は摩擦係合で相互作用するロック状態から、形状嵌合及び/又は摩擦係合が解除される調節状態へと互いに対して可逆的に移動可能である。調節装置はアダプタープレート(23)を有し、アダプタープレートは回転要素(2)とハウジング(3)に対して回転可能に設けられ、且つ少なくとも一時的にロック要素(21,22)を駆動する。
本発明は、シートクッション(3)と背もたれ(5)とを有する車両シート(1)、特に自動車シートであって、シート機構(10,11,21,30,30a,30b)がシートクッション及び/又は背もたれを少なくとも1つのシートレール対(13)に接続し、シートレール対は、互いに相対的に変位させることができ且つレールロック機構を用いて互いにロックすることができる2つのシートレール(13a,13b)を有し、車両シートはシート機構を用いて使用位置から不使用位置に移すことができる車両シートに関する。本発明によれば、少なくとも1つのシートレール対が車両シートの使用位置と不使用位置においてロックされ、且つ使用位置と不使用位置との間に位置する車両シートの中間位置においてロック解除されるように、連結手段(90,190)が、シート機構とシートロック機構とを連結する。
本発明は、少なくとも2つのロック装置(90)をロック解除するための車両シート(1)用ロック解除ユニット(10)であって、作動要素(62)を介して導入された動きをロック解除の目的で少なくとも2つのロック装置に伝達するロック解除ユニットに関する。各ロック装置はロック解除要素(11,12)と対になっており、前記ロック解除要素は、各ロック装置がロックされているときロック解除位置にあり、各ロック装置がロック解除されているときロック位置にある。少なくとも2つのロック装置がロック解除されているとき表示位置にあり且つ少なくとも2つのロック装置がロックされているとき非表示位置にある表示要素(64)が設けられる。ロック解除位置に見られる各ロック解除要素は、表示要素が非表示位置に移動するのを防止し、表示要素は、少なくとも1つロック装置がロック解除されている限り、表示位置に留まる。
本発明は車両シート(1)用継手(10)に関する。これは、a)互いに軸(A)まわりに回転可能な、歯付きリング(17)が形成された第1継手部品(11)、及び案内セグメント(14)が形成された第2継手部品(12)と、b)案内セグメント(14)によってロック状態とアンロック状態との間で径方向に変位可能に案内され、かつ、継手(10)をロックするべく歯付きリング(17)と協働する少なくとも一つのバー(16)であって、第1ロックカム(16a)及び第2ロックカム(16b)を有する少なくとも一つのバー(16)と、c)閉方向(c)に回転することによるアンロック状態からロック状態への遷移中、バー(16)を歯付きリング(17)に対してクランプする力をバー(16)に与える軸(A)まわりに回転可能に取り付けられた偏心器(27)であって、バー(16)への作用を目的として、第1ロックカム(16a)との協働に適した第1偏心器カム(28、128)と第2ロックカム(16b)との協働に適した第2偏心器カム(29、129)とを有する偏心器(27)とを含む。本発明によれば、d)第1偏心器カム(28、128)は、軸Aまわりに同心の周方向に延びるカム部分(28.2)を有し、e)軸(A)まわりに同心に延びるカム部分(28.2)は、第1偏心器カム(28、128)のさらなるカム部分(28.4)の閉方向(c)の上流に配列され、さらなるカム部分(28.4)は、バー(16)を歯付きリング(17)にクランプするべく閉方向(c)の下流に、同心の周方向輪郭に対して径方向外側に延びるカム輪郭を有する。
本発明は、車両シート(1)用ロック装置(10)に関する。前記ロック装置は、ロック装置のロック状態を示す表示装置(8)を備える。表示装置は、ロック装置がロックされているときに見える少なくとも1つのロックインジケータ(31、32)と、ロック装置がロック解除されているときに見える少なくとも1つのロック解除インジケータ(33、34)とを有し、表示装置は、ロック装置がロックされているときにロック位置にあり、ロック装置がロック解除されているときロック解除位置にある少なくとも1つのインジケータアーム(30)を有し、インジケータアームは、第1ロックインジケータ(31)と第1ロック解除インジケータ(33)とを有する表示領域(39)を備える。インジケータアームがロック位置にあるときにインジケータアームにより隠される第2ロック解除インジケータ(34)が保持プレート(20)に設けられる。
車両シート(1)用継手(10)に関し、互いに軸(A)周りに回転可能な歯付リム(17)を有する第1継手部品(11)及び案内セグメント(14)を有する第2継手部品(12)と、案内セグメントによりロック/ロック解除状態間で変位可能に案内されかつロック状態で継手をロックするべく歯付リムと協働するかんぬき(16)と、ばね付勢されかつ回転可能に取付けられてかんぬきを歯付リムと協働させるべくかんぬきに作用する偏心器(27)と、偏心器を回転させるべく回転可能に取付けられた駆動器(21)と、駆動器と別個に構成されかつ駆動器に固定接続された締結リング(24)と、締結リングに形成されかつ駆動器の一以上の駆動器カム(21f)を周方向に支承する一以上の第1カム(24n)とを含む。締結リングは軸周りに通路(24d)を備えるカラー(24b)を有し一以上の第1カムは軸に向かって径方向に配向されるべく通路内に形成される。
車両用シート装置 // JP2015147503
【課題】簡素な構成にて、操作性に優れた格納式の車両用シート装置を提供すること。【解決手段】シート装置10は、車両フロアに対するシート1の固定を解除すべく操作されるアンロックレバー21を備える。また、シート装置10は、アクチュエータの駆動力に基づき回動リンク11を回動させて当該回動リンク11に支持されたシート1が車両フロアの上方に支持された展開状態と格納凹部内に格納された折り畳み状態とを切り替えるべく操作される制御スイッチ22を備える。アンロックレバー21は、シート1の格納により前倒し状態で格納凹部の開口端に配置されるシートバック3の背面3sに設けられる。そして、制御スイッチ22は、このアンロックレバー21と一体に設けられる。【選択図】図4
【課題】自由遊びが存在しないか又は自由遊びが少量のみである簡単な構造の調整装置を与える。【解決手段】車両コンポーネント用の、特に車両シートのバックレスト用の調整装置であって、第1継手8及び第2継手11を有し、その2つの継手同士の相対位置は、駆動器4から第1継手8へのトルクを伝達する偏心器によって可変であり、第1継手8は第2継手11上を転動し、偏心器は少なくとも一つの偏心器手段2を含み、少なくとも一つの偏心器手段2は、駆動装器4上に配列された駆動装置3によって駆動される調整装置。【選択図】図1
To top