熱的影響を低減するためのレーザサンプリング方法

著者らは特許

G01N21/71 - 熱的励起
H05H1/30 - 電磁界を用いるもの,例.高周波またはマイクロ波エネルギー(H05H1/28が優先)

の所有者の特許 JP2016517523:

エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド

 

レーザアブレーション発光分光における熱的影響を低減するための方法は、ターゲット表面上の分析ラインに沿って分離アブレーションスポットを生成する。次のうち少なくとも1つも行われる。第一に、連続するアブレーションスポットのペアが分析ラインに沿って互いに離間され、他のアブレーションスポットによって互いに分離されるようにアブレーションスポットが位置決めされる。第二に、分析ラインが概して平行で隣接する分析ラインセグメントを有する場合に、(A)連続するアブレーションスポットのペアが異なる分析ラインセグメント上に位置するようにアブレーションスポットが位置決めされ、(B)異なる分析ラインセグメントが互いに隣接する場合に、分析ラインセグメントに沿った異なる長手方向位置に位置するように、連続するアブレーションスポットが位置決めされる。この結果として、分離アブレーションスポットの線形スキャンを生成することができる。

 

 

他の出願に対する相互参照
本出願は、2013年3月15日に提出された米国仮特許出願第61/791,502号の利益を主張し、その開示は参照により組み込まれる。
発明の背景
ターゲット(例えば、固体又は液体のターゲット材料)の組成を分析するために、レーザアブレーション誘導結合プラズマ質量分光技術(LA−ICP−MS)又はレーザアブレーション誘導結合プラズマ発光分光技術(LA−ICP−OES)を用いることができる。ターゲットの試料は、エアロゾル(すなわち、ヘリウムガスのようなキャリアガス中の固体粒子や場合によっては液体粒子及び/又は蒸気の懸濁)の形態で分析システムに供給されることが多い。典型的には、試料は、レーザアブレーションチャンバ内にターゲットを配置し、チャンバ内にキャリアガスの流れを導入し、1以上のレーザパルスでターゲットの一部をアブレートして、ターゲット(以下、「ターゲット材料」という)から放出された又は生成された粒子及び/又は蒸気を含むプルーム(plume)を生成してキャリアガス中に浮遊させることにより生成される。ターゲット材料は、流れるキャリアガスに乗り、移送管を介して分析システムに移送され、ICPトーチに至り、そこでイオン化される。そして、MSシステム又はOESシステムのような分析システムにより、イオン化された粒子及び/又は蒸気を含むプラズマが分析される。
LA−ICP−MSやLA−ICP−OESの測定においては、試料表面が徐々にアブレートされ、生成されるエアロゾルが分析用検出システムに送られるように、レーザビームが試料表面を横断してスキャンされる(多くの場合、実際には試料がXYステージ上に置かれ、レーザビームに対して移動するが、この逆もある)。
このサンプリングモードは、典型的には、レーザ周波数(パルスレーザ)がステージの移動よりも速くなると、複数のレーザパルスの重なりを生じ得る。複数のパルスの重なりによって試料が徐々に加熱されるが、これはデータ品質に悪影響を与えるとされている。すなわち、アブレーションに対する熱的作用がICP−MSの感度及び分別を悪くする試料の溶融や大きな粒子の形成を引き起し、したがって、結果が試料の真の組成を表さないこととなる。
最も入手しやすい市販のレーザアブレーションシステムに関する現在の技術では、XYステージに取り付けられたアブレーションセル(試料チャンバ/セルということもある)に試料が置かれる。スキャンが必要なときには、出射レーザビームに対して移動するようにステージがXY平面を移動する。レーザがスキャンする際に熱アブレーション面(thermal, ablative front)が生成されるように、これらのスキャンは徐々にかつ直線的に行われる傾向にある。
高速スキャンのために試料に対してビームを移動するために、高い繰り返し率(1秒当たり数百、数千、あるいは数百万のレーザ照射)でガルボミラーとレーザビームを使用する機器があるが、発熱及び熱アブレーション面を実現する漸進的な直線運動からレーザスキャンが確立されるという点において結果は同じである。
重なり合うレーザパルスを生成する装置の例が、Method and Apparatus for Improved Laser Scribing of Opto-Electric Devicesという表題の2012年8月23日に公開された米国特許出願公開US-2012-0211477-A1に示されている。この開示は参照により組み込まれる。
レーザアブレーション発光分光における熱的影響を低減するための方法は以下のように実施できる。ターゲット表面上の分析ラインに沿ったターゲット表面に分離アブレーションスポットが生成される。次の第1のステップ及び第2のステップのうち少なくとも一方も行われる。第一に、連続するアブレーションスポットのペアが分析ラインに沿って互いに離間され、上記アブレーションスポットの追加のアブレーションスポットによって互いに分離されるようにアブレーションスポットが位置決めされる。第二に、分析ラインが概して互いに隣接し互いに平行な分析ラインセグメントを有する場合に、(A)連続するアブレーションスポットのペアが異なる分析ラインセグメント上に位置するようにアブレーションスポットが位置決めされ、(B)異なる分析ラインセグメントが互いに隣接する場合に、分析ラインセグメントに沿った異なる長手方向位置に位置するように、連続するアブレーションスポットが位置決めされる。この結果として、分離アブレーションスポットの線形スキャンを生成することができる。
熱影響低減方法は、以下のうちの1以上を含み得る。上記アブレーションスポットの追加のアブレーションスポットは、アブレーションスポットのペアのそれぞれから分離され得る。上記生成ステップでは、第1、第2、及び第3の分離アブレーションスポットを順番に生成し得る。上記第1の位置決めステップでは、第1のアブレーションスポットと第2のアブレーションスポットとの間に第1及び第2の アブレーションスポットから離間して第3のスポットアブレーションを位置決めし得る。
本開示の実現例の他の特徴、態様、及び利点は、図面、詳細な説明、及びそれに続く特許請求の範囲を検討することにより理解できる。
図1〜図10は、Laser Ablation Cell and Torch System for a Compositional Analysis Systemという表題の2014年2月14日に提出された米国特許出願第14/180,849号の図1〜図10と同一である。
図1は、ターゲットを処理し、このターゲットから放出又は生成されるターゲット材料を処理するための装置の一実施形態を模式的に示すものであり、試料チャンバ、試料捕捉セル、及びターゲットホルダの断面図を含んでいる。 図2は、一実施形態における図1に示される試料捕捉セルを模式的に示す、図2Aに示されるII-II線断面図である。 図2Aは、図2のIIA-IIA線に沿った方向に見たときの試料捕捉セルの第1の流入口、第2の流入口、捕捉キャビティ、及び流出口を模式的に示す平面図である。 図2Bは、図2のIIB-IIB線に沿った方向に見たときの試料捕捉セルの第1の流入口、第2の流入口、捕捉キャビティ、及び流出口を示す平面図である。 図3は、試料セルの第2の流入口及び捕捉キャビティを通ってレーザアブレーション位置でターゲットに照射されるレーザ光と、レーザアブレーション位置から試料セルの捕捉キャビティに放出されるターゲット材料を含む結果物としてのプルームとを模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示される試料捕捉セルの捕捉キャビティに向かう試料チャンバの内部空間のキャリアガスの流れの特性を模式的に示す斜視断面図である。 図5は、図2に示される試料捕捉セルの捕捉キャビティに向かう、図4に示されるキャリアガスの流れの特性を模式的に示す拡大上面図である。 図6は、試料捕捉セルとターゲットとの間の領域から捕捉キャビティの開口を通って図2に示される試料捕捉セルの流出口に向かうキャリアガスの流れの特性を模式的に示す、図4に示される模式図の拡大透視断面図である。 図7は、第2の流入口を通って図2に示される試料捕捉セルの流出口に向かうキャリアガスの流れの特性を模式的に示す、図4に示される模式図の拡大側断面図である。 図8は、他の実施形態において補助流入口を組み込んだ図1に示される試料捕捉セルを模式的に示す断面図である。 図9は、試料準備システムに連結された噴射器と分析システムの一部の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図10は、液滴生成器と図9に示される噴射器のような噴射器との間に連結される脱溶媒ユニットの一実施形態を模式的に示す部分断面図である。 図11は、重なり合う一連のアブレーションスポットがターゲット表面上の分析ラインに沿った第1の方向に形成されている従来のレーザアブレーション技術の結果を示している。 図12は、図11のものに類似するが、分析ラインが、互いに平行で隣り合う多数の分析ラインセグメントを含む分割分析ラインである、従来技術のレーザアブレーション技術の結果を示しており、アブレーションスポットが第1の方向の第1の分析ラインセグメントに沿って形成され、続いて第1の方向とは反対の第2の方向の第2の分析ラインセグメントに沿って形成されている。 図13は、図11及び図12のものに類似するが、アブレーションスポットがともに同一の端部から始まる第1の方向の第1及び第2の分析ラインセグメントに沿って形成される、従来技術のレーザアブレーション技術の結果を示している。 図14は、この例では、分析ラインに沿ったターゲット表面上の3つのアブレーションスポットを形成した結果を示しており、第3のアブレーションスポットが第1のアブレーションスポットと第2のアブレーションスポットとの間に位置し、第1及び第2のアブレーションスポットから離間している。 図15は、この例では、分割分析ラインの隣り合う平行な分析ラインセグメントに沿ってターゲット表面上に4つのアブレーションスポットを形成した結果を示している。
詳細な説明
以下の説明は、典型的には、特定の構造的な実施形態及び方法を参照して行う。特に開示した実施形態や方法に限定する意図はなく、本開示内容を実施するために他の特徴、要素、方法、及び実施形態を用いてもよいことを理解すべきである。好ましい実施形態を説明して開示技術を図示するが、特許請求の範囲により規定されるその範囲を限定するものではない。当業者であれば、以下の説明に関して様々な同等の変形例を考えるであろう。特に言及する場合を除き、本出願においては、〜と平行である、〜に対して位置合わせされる、又は〜と同一平面にあるといった特定の関係は、その関係が製造プロセスの制約内にあり、製造上の変動の範囲内にあることを意味している。構成要素が互いに連結される、接続される、接触する、接するというときは、特にそのように述べる場合を除き、それらの構成要素は互いに物理的に直接接触している必要はない。
図1〜図10についての以下の説明は、2014年2月14日に提出された米国特許出願第14/180,849号の図1〜図10の対応する説明と実質的に同一である。
図1は、ターゲットを処理するための装置であって、このターゲットから放出又は生成されるターゲット材料を処理するための装置の一実施形態を模式的に示すものであり、試料チャンバ、試料捕捉セル、及びターゲットホルダの断面図を含んでいる。
図1を参照すると、ターゲットを処理し、このターゲットから放出又は生成されるターゲット材料を処理するための装置100のような装置は、その内部空間106にターゲット104を収容するように構成された試料チャンバ102と、ターゲット104の一部(これは後に試料として捕捉され得る)を除去するように構成された試料生成部108と、試料の組成を分析するように構成された分析システム110とを含み得る。ターゲット104として提供可能な材料の例としては、例えば、考古学的材料、生体検定基板、及び他の生体材料、セラミック、地質物質、医薬品(例えばピル)、金属、ポリマー、石油化学材料、液体、半導体などが挙げられる。装置100は、必要に応じて、試料が分析システム110により分析される前に、試料の1以上の組成を励起する(例えば、イオン化、原子化(atomize)、照射、加熱など、又はこれらの組み合わせ)ように構成された試料準備システム112を含んでいてもよい。詳細については後述するが、試料準備システム112は、プラズマトーチ(例えばICPトーチ)などを含み得る。さらに、分析システム110は、MSシステムやOESシステムなどであってもよい。
試料チャンバ102は、試料生成部108と試料チャンバ102の内部空間106との間で光を伝送できるようにする光ポート116が貫通しているフレーム114を含んでいてもよい。必要に応じて、光ポート116の端から端までわたるように透過窓118をフレーム114に連結してもよい。透過窓118は、典型的に、試料生成部108によって生成されるレーザ光に対して少なくとも実質的に透明な材料(例えば石英)から形成される。また、塵、デブリ又は他の好ましくないガス、又は他の汚染源が光ポート116を通って内部空間106に入り込むことを防止するために、透過窓118がフレーム114に対して封止されていてもよい。また、一実施形態においては、ターゲット104から放出された粒子やターゲット104から生成された蒸気など(本明細書では、粒子や蒸気などをまとめて「ターゲット材料」といい、これはターゲット104から除去されるものである)、あるいは内部空間106に存在するキャリアガスや他の流体が光ポート116を通って試料チャンバ102から出ていくことを防止するために、透過窓118がフレーム114に対して封止される。フレームは、一体的に形成された単一の部材として図示されているが、当該技術分野において知られているように、複数の構成要素を互いに連結させてフレーム114を構成してもよいことは理解できよう。
試料チャンバ102は、キャリアガス(例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素など、又はこれらの組み合わせ)のような流体を20mL/分から1000mL/分(例えば、100mL/分から150mL/分の範囲、あるいは125mL/分又はそのあたり)の範囲の流量で内部空間106に導入するようにそれぞれ構成された1以上の噴射ノズル120をさらに含んでいてもよい。例えば、それぞれの噴射ノズル120をフレーム114内の流体ポートに挿入してもよく、それぞれの噴射ノズル120は、試料チャンバ102の外部の流体源(例えば加圧流体源)に流体的に連通するように構成された流入口と、試料チャンバ102の内部空間106に露出する流出口とを含んでいてもよい。試料チャンバ102の内部空間106を試料チャンバ102の外部の環境と流体的に隔離するために、フレームと噴射ノズル120との間にシール(図示せず)を設けてもよい。内部空間106にキャリアガスを導入すると、内部空間106にキャリアガスの流れ(本明細書においては「キャリアガス流」ともいう)が生成される。内部空間106の異なる位置でのキャリアガス流の速度及び方向は、試料チャンバ102の内部空間106の形状及びサイズ、1以上の噴射ノズル120の構成、特定の噴射ノズル120により内部空間106に導入されるキャリアガスの流量など、又はこれらの組み合わせに応じて変化し得ることは理解できよう。一実施形態においては、内部空間106に導入されるキャリアガスの流量を制御することによって内部空間106の圧力を(例えば、11psi以下の圧力に)維持することができる。
装置100は、光路122に対してターゲット104の位置を調整するように構成されたターゲット位置決めシステムをさらに含んでいてもよい。一実施形態において、この位置決めシステムは、ターゲット104を支持するように構成されたターゲットホルダ124と、ターゲットホルダ124を移動するように構成された移送台126と、内部空間106で移送台126を支持するように構成されたベース130と、移送台126を移動するように構成された位置決めステージ128とを含んでいる。ターゲットホルダ124及び移送台126は別個の分離可能な部材として示されているが、ターゲットホルダ124及び移送台126を一体的に形成してもよいことは理解できよう。必要に応じてマイクロメータのような高さ調整機構(図示せず)を設けて、ターゲット104が内部空間106で確実に好適な位置又は有利な位置に配置されるように、垂直方向に沿って(例えば光路122に沿って)ターゲットホルダ124の位置を調整することができる。
光路122に対して移送台126を少なくとも1つの方向(例えば、X方向、X方向に直交するY方向など、又はこれらの組み合わせ)に沿って直線的に移動させるように位置決めステージ128を構成してもよく、あるいは、光路122に対して移送台126を回転させるように位置決めステージ128を構成してもよく、あるいはこれと類似の手法で位置決めステージ128を構成してもよく、これらを組み合わせてもよい。一実施形態においては、位置決めステージ128とフレーム114の両方がテーブル(図示せず)のような共通の支持面上に載置されていてもよい。フレーム114の一部を支持面から離間させてその間にステージ収容空間を規定してもよく、位置決めステージ128をこのステージ収容空間に配置してもよい。
ベース130は、内部空間106に露出した第1の側面132と、第1の側面132と反対側のa第2の側面134とを含み得る。試料チャンバ102の内部空間106を試料チャンバ102の外部の環境と流体的に隔離するようにベース130をフレーム114に連結してもよい。例示的に図示されているように、移送台126と位置決めステージ128とはベース130の両側に配置されている。内部空間106でのターゲット104の移動と有利な位置決めを容易にするために、移送台126は、ベース130を介して位置決めステージ128に対して磁気的に連結されている。例えば、移送台126は、内部に配置された1以上の磁石(図示せず)を含んでいてもよく、位置決めステージ128は、1以上の磁石が取り付けられたエンドエフェクタ136を含んでいてもよい。ベース130を介してエンドエフェクタ136と移送台126との間に吸引磁場を生成するように移送台126及びエンドエフェクタ136内の磁石の方向を選択してもよい。エンドエフェクタ136と移送台126との間に十分な力の磁場を伝達するように任意の好適な方法又は有利な方法によってベース130を構成することができることは理解できよう。例えば、ベース130は、金属、ガラス、セラミック、ガラスセラミックなどのような材料から形成されていてもよい。一実施形態では、ベース130は、ホウケイ酸ガラスの基材内にフッ素金雲母を有する材料を含んでいてもよい。
移送台126がベース130の第1の側面132を横断して移動することを容易にするために、第1の側面132は、(例えば、表面粗さRaが約0.4μmから約0.8μmである)比較的平滑な面を有していてもよい。一実施形態において、位置決めシステムは、移送台126に連結され、ベース130の第1の側面132に接触するように構成された1以上のベアリングをさらに含んでいてもよい。装置100はターゲット位置決めシステムを含むものとして図示されているが、ターゲット位置決めシステムを省略したり、改良してもよく、あるいは光路122に対してターゲット104の位置を調整するための他の好適な機構又は有利な機構を代用したりしてもよいことは理解できよう。
ターゲット位置決めシステムは、上記で例示的に述べた様々な実施形態に従って構成されているので、移動遅れと運動ヒステリシスが小さい状態で内部空間106でのターゲット104の横方向及び角度方向の位置決めを繰り返し確実に行うことができる。
試料生成部108は、レーザ光を光路122に沿って光ポート116を通って試料チャンバ102の内部空間106に照射してターゲット104に当てるように構成されている。レーザ光は、1以上のレーザにより生成される1以上のレーザパルスとして光路122に沿って照射され得る。ターゲット104の一部をアブレートするためにターゲット104の一領域に当たるようにレーザパルスの1以上の特性を選択ないしは制御してもよい。選択ないしは制御され得る特性としては、例えば、波長(例えば、193nm、213nm、266nmなどのように約157nmから約11μmの範囲内)、パルス持続時間(例えば、約100フェムト秒から約25ナノ秒の範囲内)、スポットサイズ(例えば、約1μmから約9mmの範囲内など)、パルスエネルギー、平均パワー、ピークパワー、時間的プロファイルなどが挙げられる。また、試料生成部108は、レーザのうち1以上のレーザにより生成されるレーザ光を修正するように構成されたレーザ光学系(例えば、1以上のレンズ、ビームエキスパンダ、コリメータ、アパーチャ、ミラーなど)を含んでいてもよい。本明細書において用いられる場合には、レーザパルスが当たるターゲット104の領域を「レーザアブレーション位置」という。ターゲット材料がアブレートされると、レーザアブレーション位置内又はその近傍のターゲット104の領域からターゲット材料が除去され、ターゲット材料を含むプルームが形成される。
(例えば、分析システム110でターゲット材料の組成が解析できるように)ターゲット材料の処理を容易にするために、装置100は、ターゲット104に近接して配置された際にターゲット材料を捕捉するように構成された試料捕捉セル138を含んでいてもよい。本明細書では、試料捕捉セル138に捕捉されたターゲット材料を「試料」又は「ターゲット試料」ともいう。装置100は、試料を試料準備システム112に移送するように構成された移送管140をさらに含んでいてもよい。図示された実施形態では、装置は、内部空間106に試料捕捉セル138を固定するために(例えばフレーム114で)試料チャンバ102に連結されたセル支持部142を含んでいてもよい。
一実施形態では、上述した光学高さ調整機構を用いて試料捕捉セル138に対してターゲットホルダ124の高さ(ひいてはターゲット104の高さ)を調整して、試料捕捉セル138が確実にターゲット104に近接できるようにしてもよい。他の実施形態では、マイクロメータのような高さ調整機構を必要に応じて設けて、ターゲット104に対して(例えば、光路122に沿った)試料捕捉セル138の位置を調整して、試料捕捉セル138が内部空間106で確実に好適な位置又は有利な位置に配置されるようにしてもよい。このように、試料捕捉セル138に対してターゲット104の位置を調整することに加えて(あるいはこれに代えて)、ターゲット104に対する試料捕捉セル138の位置を調整して、試料捕捉セル138が確実にターゲット104に近接できるようにしてもよい。一実施形態では、0.01mmから1mmの範囲(例えば、0.05mmから0.2mmの範囲又は0.1mmから0.2mmの範囲)の離間距離d(例えば図2参照)だけ試料捕捉セル138がターゲット104から離れているときに、試料捕捉セル138がターゲット104に近接しているとする。しかしながら、試料捕捉セル138とターゲット104との間にある内部空間106の領域内でのキャリアガス流の速度のようなファクターに応じて、離間距離は、0.01mmより小さくてもよく、あるいは1mmよりも大きくてもよく、ターゲット104に接触していてもよいことは理解できよう。
図2は、一実施形態における図1に示される試料捕捉セルを模式的に示す、図2Aに示されるII-II線断面図である。図2Aは、図2のIIA-IIA線に沿った方向に見たときの試料捕捉セルの第1の流入口、第2の流入口、捕捉キャビティ、及び流出口を模式的に示す平面図である。図2Bは、図2のIIB-IIB線に沿った方向に見たときの試料捕捉セルの第1の流入口、第2の流入口、捕捉キャビティ、及び流出口を示す平面図である。図3は、試料セルの第2の流入口及び捕捉キャビティを通ってレーザアブレーション位置でターゲットに照射されるレーザ光と、レーザアブレーション位置から試料セルの捕捉キャビティに放出されるターゲット材料を含む結果物としてのプルームとを模式的に示す断面図である。図4は、図2に示される試料捕捉セルの捕捉キャビティに向かう試料チャンバの内部空間のキャリアガスの流れの特性を模式的に示す斜視断面図である。図5は、図2に示される試料捕捉セルの捕捉キャビティに向かう、図4に示されるキャリアガスの流れの特性を模式的に示す拡大上面図である。図6は、試料捕捉セルとターゲットとの間の領域から捕捉キャビティの開口を通って図2に示される試料捕捉セルの流出口に向かうキャリアガスの流れの特性を模式的に示す、図4に示される模式図の拡大透視断面図である。図7は、第2の流入口を通って図2に示される試料捕捉セルの流出口に向かうキャリアガスの流れの特性を模式的に示す、図4に示される模式図の拡大側断面図である。
図2、図2A、及び図2Bを参照すると、試料捕捉セル138は、概して、(例えば、概して試料生成部108に対向するように構成された)上面200と、(例えば、概してターゲット104に対向するように構成された)下面202と、前端領域と、前端領域と反対側の後端領域とを有するものとして特徴付けられてもよい。一般的に、試料捕捉セル138は、試料捕捉セル138が配置されている内部空間106の位置でのキャリアガス流の支配的な方向に対して前端領域が後端領域の上流側に配置されるように、内部空間106に配置される。一実施形態では、前端領域を規定する試料捕捉セル138の表面は凹状に湾曲するように構成されている。例えば、図2Bに最も良く示されるように、前端領域を規定する試料捕捉セル138の表面は、円形状に湾曲し、その中心が第2の流入口204(詳細については後述する)の軸上にあり、1.2mmから1.5mmの範囲又はそのあたりの半径を有している。しかしながら、試料捕捉セル138が配置される内部空間106の位置でのキャリアガス流の支配的な方向、試料捕捉セル138内の第2の流入口204の位置、及び試料捕捉セル138の他の寸法などのファクターに応じて、試料捕捉セル138の前端領域を規定する幾何的構成を好適な又は有利な方法で変えてもよい。さらに、内部空間106の幾何的構成や内部空間106でキャリアガス流を生成する噴射ノズル120の数及び位置などのファクターに基づいて、内部空間106での試料捕捉セル138の位置を選択できることは理解できよう。例えば、内部空間106が円筒形状の幾何的構成を有する場合であって、上述した流量で円筒内部空間106の径に沿ってキャリアガスを内部空間106に導入するために1つの噴射ノズル120だけが用いられる場合には、試料捕捉セル138が、内部空間106の中央又はその近傍に位置していてもよい。
一実施形態によれば、試料捕捉セル138は、捕捉キャビティ206と、捕捉キャビティ206と流体連通する第1の流入口208と、捕捉キャビティ206と流体連通する流出口210と、捕捉キャビティ206内に露出したガイド壁212とをさらに含んでいてもよい。さらなる実施形態では、試料捕捉セルが、捕捉キャビティ206と流体連通する上述した第2の流入口204をさらに含んでいてもよい。一実施形態では、試料捕捉セル138は、ガラスやセラミック、ポリマー、金属など又はこれらの組み合わせのような任意の好適な材料からなる一体構造体であってもよい。さらに、捕捉キャビティ206、第1の流入口208、第2の流入口204、流出口210、及びガイド壁212のうちの2つ以上又はすべてが従来技術(例えば、マシニング、研削、切断、穿孔、3D印刷など)を用いてその構造体の内部に一体的に形成されていてもよい。しかしながら、他の実施形態においては、捕捉キャビティ206、第1の流入口208、第2の流入口204、流出口210、及びガイド壁212のうちの2つ以上又はすべてが異なる要素から別々に形成され、これらがその後連結されたものであってもよい。
捕捉キャビティ206は、試料捕捉セル138の下面202に形成された開口214から延びており、試料捕捉セル138がターゲット104に近接して配置されたときにターゲット104上のレーザアブレーション位置から放出又は生成されたターゲット材料を含むプルームを開口214を介して受け入れるように構成されている。試料捕捉セル138がターゲット104から離間している実施形態では、ターゲット104に隣接するキャリアガスも開口214を通じて捕捉キャビティ206内に送られる。図示された実施形態においては、ガイド壁212が試料捕捉セル138内の捕捉キャビティ206の(例えば、横方向、垂直方向などの)範囲を規定している。一実施形態では、捕捉キャビティ206の容積は、0.001cm3から1cm3の範囲(例えば、0.005cm3又はそのあたり)であり得る。しかしながら、試料捕捉セル138が位置している内部空間106の領域内におけるキャリアガス流の速度、ターゲット材料のプルームのサイズなどのファクターによっては、捕捉キャビティ206の容積が0.001cm3よりも小さくてもよく、あるいは1cm3よりも大きくてもよいことは理解できよう。
図2及び図2Aに最もよく示されているように、下面202から試料捕捉セル138の内部空間に延びているガイド壁212の遷移領域は、角が丸められているか、面取りされている。角が丸められたり、面取りされたりしている遷移領域を設けることによって、ターゲット104の表面近傍の領域から開口214を通って捕捉キャビティ206に入るキャリアガスの表面流れ216の乱流が好適に小さくなるようにあるいは有利に小さくなるように制御することができる。一実施形態において、遷移領域の丸み又は面取りの半径は、0.1mmかそのあたりであり得る。しかしながら、試料捕捉セル138とターゲット104との間の内部空間106の領域におけるキャリアガス流の速度や上述した離間距離のようなファクターによっては、遷移領域の半径が0.1mmよりも非常に大きくてもよく、あるいは非常に小さくてもよいことは理解できよう。開口214を介して捕捉キャビティ206に向かうキャリアガスの流れについてのより詳細なレンダリングが図4及び図6に例示的にかつ模式的に示されている。ある実施形態においては、試料捕捉セル138がターゲット104に近接したときに、ターゲット104の表面から開口214を通って捕捉キャビティ206にターゲット材料を持ち上げるのに十分な表面流れ216となるように(その後、表面流れ216は流出口210内に送られ得る)試料捕捉セル138が構成され得る。
第1の流入口208は、捕捉キャビティ206から前端領域を規定する試料捕捉セル138の表面まで延びている。したがって、第1の流入口208は、試料捕捉セル138の前端領域に隣接する第1の位置からキャリアガスの主流218を捕捉キャビティ206の第1の領域220に送るように構成されている。この第1の領域220は第1の流入口208に隣接している。第1の流入口208を通って捕捉キャビティ206の第1の領域220に向かうキャリアガスの流れについてのより詳細なレンダリングが図4及び図5に例示的にかつ模式的に示されている。図示された実施形態においては、第1の流入口208が、下面202から上面200に向かって垂直に1mm(又はそのあたり)の高さh1(例えば図2A参照)まで延びており、下面202と上面200との間で2.2mm(又はそのあたり)の幅w(例えば図2A参照)にわたって水平に延びている。しかしながら、第1の位置での内部空間106の領域におけるキャリアガス流の速度などのファクターによっては、(例えば、捕捉キャビティ206の前端領域を規定する試料捕捉セル138の表面から)第1の流入口208の任意の部分のサイズ及び形状を任意の好適な方法又は有利な方法によって修正できることは理解できよう。上記で例示的に述べたように構成されているため、第1の流入口208は、ターゲット104の表面に対して概して(又は少なくとも実質的に)平行な第1の方向に沿って主流218を捕捉キャビティ206の第1の領域220に送るように構成されている。図示された実施形態においては、第1の流入口208が下面202から上面200に向かって延びているが、他の実施形態においては、第1の流入口208が下面202から離間していてもよいことは理解できよう。図示された実施形態においては、第1の流入口208の寸法(例えば、高さや幅の寸法)が第1の領域220の捕捉キャビティ206の寸法と同一であるように図示されているが、他の実施形態においては、第1の流入口208の寸法(例えば、高さや幅の寸法)は、第1の領域220の捕捉キャビティ206の寸法と異なっていてもよいことは理解できよう。
第2の流入口204は、捕捉キャビティ206から試料捕捉セル138の上面200まで延びている。したがって、第2の流入口204は、キャリアガスの2次流れ222を試料捕捉セル138の上面200に隣接した第2の位置から捕捉キャビティ206の第2の領域224に送るように構成されている。第2の流入口204を通って捕捉キャビティ206の第2の領域224に向かうキャリアガスの流れについてのより詳細なレンダリングが図7に例示的にかつ模式的に示されている。図示された実施形態においては、第2の流入口が、直径が0.5mmから0.85mmの範囲(又はそのあたり)の円形チューブとして構成されており、この円形チューブは、光路122に対して位置合わせがなされ、光路122に沿って捕捉キャビティ206から上面200まで2mm(又はそのあたり)の高さh2(例えば図2A参照)だけ延びている。しかしながら、第2の位置での内部空間106におけるキャリアガス流の速度などのファクターによっては、(例えば、試料捕捉セルの上面200から捕捉キャビティ206まで)第2の流入口204の任意の部分のサイズ及び形状を任意の好適な方法又は有利な方法によって修正できることは理解できよう。
図2及び図2Aに最もよく示されているように、上面200から第2の流入口204に延びている壁の遷移領域は、角が丸められているか、面取りされている。角が丸められたり、面取りされたりしている遷移領域を設けることによって、第2の流入口204に入るキャリアガスの流れの乱流が好適に小さくなるようにあるいは有利に小さくなるように制御することができる。一実施形態において、遷移領域の丸み又は面取りの半径は、0.25mmかそのあたりであり得る。このように、第2の流入口204は、上面200で相対的に大きな第1の直径を有し、遷移領域の下方の位置で相対的に小さな第2の直径(例えば、0.85mmかそのあたり)を有し得る。しかしながら、試料捕捉セル138の上面200の上方の内部空間106の領域におけるキャリアガス流の速度のようなファクターによっては、遷移領域の半径が0.25mmよりも非常に大きくてもよく、あるいは非常に小さくてもよいことは理解できよう。
上記で例示的に述べたように構成されているため、第2の流入口204は、ターゲット104の表面に対して概して(又は少なくとも実質的に)垂直な第2の方向に沿ってキャリアガスの流れを捕捉キャビティ206の第2の領域224に送るように構成されている。しかしながら、他の実施形態においては、ターゲット104の表面に対して実質的に斜めに傾いた第2の方向に沿ってキャリアガスの流れを捕捉キャビティ206の第2の領域224に送るように第2の流入口204が構成されていてもよい。さらに、図3に最もよく示されているように、試料生成部108がターゲット104の一領域に対して(例えば、光路122に沿って)第2の流入口204及び捕捉キャビティ206を介して光を伝送できるように第2の流入口204が構成されている。したがって、試料生成部108から光路122に沿って第2の流入口204及び捕捉キャビティ206を介してレーザ光300を照射して、レーザアブレーション位置でターゲット104に当ててもよい。照射されたレーザ光300がレーザアブレーション位置でターゲット104に当たるときに、ターゲット104から放出又は生成されたターゲット材料を含むプルーム302が生成される
ターゲット104の材料、照射されたレーザ光300の特性、キャリアガス流の速度などのファクターによっては、プルームの垂直方向の膨張が非常に急速に起こり得る。例えば、照射されたレーザ光300がレーザアブレーション位置でターゲット104に当たった後0.5ms未満(例えば約2ms)の間に、プルームがターゲット104の上方に約2mmの高さh3(例えば図3参照)まで延び得る。第2の方向に沿ってキャリアガスの流れを第2の流入口を介して第3の領域に送ることによって、プルームの垂直方向の膨張を防止できるか、最小限の範囲で再度流れに乗せることができ、これにより捕捉キャビティ206内でターゲット材料のプルームが占めるであろう容積を低減又は最小化することができる。詳細については後述するが、捕捉キャビティ206内でターゲット材料のプルームが占める容積を低減又は最小化することにより、ターゲット材料を効率的に捕捉して流出口210に送ることができる。
流出口210は、後端領域を規定する試料捕捉セル138の表面から捕捉キャビティ206内に露出するガイド壁212の領域まで延びている。したがって、流出口210は、捕捉キャビティ206の第3の領域226からキャリアガスを受け入れるように構成され、受け入れたキャリアガスを(例えば、移送管140を介して)試料捕捉セル138の外部の位置に送ることができる。図示された実施形態においては、流出口210は、捕捉キャビティ206の第3の領域226に配置された流入口を有する第1の孔228と、第1の孔228と軸心が合わされ第1の孔228から後端領域を規定する試料捕捉セル138の表面まで延びる第2の孔230とを含んでいる。第1の孔228及び第2の孔230は、概して、移送管140の一部を収容するように構成されている。図示された実施形態において、第1の孔228は、第1の直径を有する円形断面を有し、第2の孔230は、流出管シール232を付加的に収容するために第1の直径よりも大きな第2の直径を有する円形断面を有している。第1の直径は、移送管140の外径と同じか、(例えば、移送管140を第1の孔228に挿入できるように)わずかに大きくてもよく、あるいは、移送管140の内径より小さくてもよく、移送管140の内径と同じであってもよい。一実施形態においては、第1の孔228は、0.5mm(又はそのあたり)からの範囲の第1の直径を有し得る。
図2及び図2Bに最もよく示されているように、ガイド壁212から流出口210に延びる壁の遷移領域は、角が丸められているか、面取りされている。角が丸められたり、面取りされたりしている遷移領域を設けることによって、流出口210に入るキャリアガスの流れの乱流が好適に小さくなるようにあるいは有利に小さくなるように制御することができる。一実施形態において、遷移領域の丸み又は面取りの半径は、0.1mmかそのあたりであり得る。このように、流出口210は、第1の孔228の流入口で(すなわち、ガイド壁212で)相対的に大きな直径(例えば、0.82mmかそのあたり)を有し、第1の孔228の中間領域内の位置で相対的に小さな直径(例えば、上述した第1の孔228の第1の直径に対応する)を有し得る。しかしながら、捕捉キャビティ206の第3の領域226におけるキャリアガス流の速度のようなファクターによっては、遷移領域の半径が0.1mmよりも非常に大きくてもよく、あるいは非常に小さくてもよいことは理解できよう。
ガイド壁212は、(例えば、開口214、第1の流入口208、及び第2の流入口204のうち1つ以上を介して)捕捉キャビティ206内に導入されるキャリアガスの1以上の流れを偏向し、誘導し、あるいは方向付けて、開口214を介して捕捉キャビティ206内に受け入れられたターゲット材料のプルームの少なくとも一部を方向付けされたキャリアガスの流れに乗せ、これにより流出口210(例えば図5参照)に送ることができるように構成される。本明細書での説明においては、流出口210に送られたターゲット材料が試料捕捉セル138に「捕捉」されるので、このターゲット材料をターゲット104の「試料」又は「ターゲット試料」ということもできる。一実施形態では、ガイド壁212は、プルーム302に向かう又は流出口210に向かうキャリアガスの流れが層流又は準層流となるようにキャリアガスの1以上の流れを方向付けるように構成される。しかしながら、他の実施形態においては、ガイド壁212は、プルーム302に向かう又は流出口210に向かうキャリアガスの流れが乱流となるようにキャリアガスの1以上の流れを方向付けるように構成される。同様に、ターゲット104の表面上を流れて捕捉キャビティ206に外側に向かうキャリアガスの流れが層流、準層流、乱流、又はこれらの組み合わせとなるように試料捕捉セル138の上述した特徴(例えば、下面202、ガイド壁212、開口214、第1の流入口208、第2の流入口204など)のうち1つ以上の特徴を構成することができる。
図2に最もよく示されているように、試料捕捉セル138の前端領域を規定する表面に対して第1の孔228の流入口が2.5mm(又はそのあたり)の距離だけ凹むようにガイド壁212が構成されている。しかしながら、捕捉キャビティ206内のキャリアガス流の速度や試料捕捉セル138内の第2の流入口204の位置や向きなどのファクターによっては、試料捕捉セル138の前端領域を規定する表面に対して第1の孔228の流入口が凹む距離は、2.5mmよりも非常に大きくてもよく、あるいは非常に小さくてもよいことは理解できよう。図2Bに最もよく示されているように、ガイド壁212が第1の孔228の流入口に隣接した領域において湾曲するように(例えば、中心が第2の流入口204の軸上にあり0.9mmから1.1mmの範囲又はそのあたりの半径で円形に湾曲するように)構成されている。しかしながら、捕捉キャビティ206内のキャリアガス流の速度や方向、試料捕捉セル138内の第2の流入口204の位置や方向のようなファクターによっては、好適な方法又は有利な方法によって幾何的構成を変えてもよいことは理解できよう。
試料捕捉セル138を移送管に連結した場合、流出口210に送られた試料を(例えば、移送管140を介して)試料捕捉セル138の外部の位置に移送することができる。移送管140を試料捕捉セル138に連結するために、移送管140の端部(「第1の端部」又は「試料受入端」ともいう)が第2の孔230、そして流出管シール232に挿入される。必要に応じて、第1の孔228の直径に応じて、移送管140をさらに第1の孔228に挿入してもよい。一実施形態において、試料受入端が第1の孔228内で凹むように移送管140が第1の孔228に挿入される。例えば、1mmから3mmの範囲(又はそのあたり)の距離だけ第1の孔228の流入口から離間するように試料受入端が第1の孔228の内部に凹んでいてもよい。しかしながら、他の実施形態においては、試料受入端が第1の孔228の流入口と面一となるように凹んだり、あるいは第1の孔228の流入口を超えて延びたりするように移送管140が第1の孔228に挿入される。上述した方法で移送管140を試料捕捉セル138に連結すると、流出口で受け入れられたキャリアガスは、移送管140にも受け入れられて試料チャンバ102の外部の位置に(例えば、試料準備システム112に)移送される。
試料受入端に加えて、移送管140は、試料受入端とは反対側の第2の端部(本明細書においては試料噴射端ともいう)をさらに含んでいてもよい。一般的に、移送管140は、試料受入端から試料噴射端まで少なくとも実質的に一直線であり、(試料受入端から試料噴射端までで定義される)長さが20mmから2mの範囲(例えば、50mmから500mmの範囲、又は100mmから600mmの範囲、又は200mmから500mmの範囲、又は200mmから450mmの範囲、又はそのあたり)であり、内径が50μmから1mm(例えば、50μmから500μmの範囲、又は250μm、又はそのあたり)である。しかしながら、内部空間106の圧力、移送管140の内径、試料チャンバ102及び試料準備システム112の構成などのファクターによっては、移送管140の長さが20mmよりも短くてもよく、あるいは2mよりも長くてもよいことは理解できよう。同様に、内部空間106の圧力や移送管140の長さなどのファクターによっては、移送管140の内径は50μmよりも小さくてもよく、あるいは1mmよりも大きくてもよい。試料受入端での移送管140の内径は、試料噴射端での移送管140の内径と同じであってもよく、あるいは異なっていても(すなわち大きくても小さくても)よい。さらに、移送管140の内径は、その長さに沿って少なくとも実質的に一定であってもよく、変化していてもよい。一実施形態において、移送管140は、試料受入端と試料噴射端との間に弁がない単一の実質的に堅いチューブである。移送管140を形成し得る材料の例としては、ガラス、ポリマー、セラミック、及び金属からなる群から選択される1以上の材料が挙げられる。しかしながら、一実施形態では、移送管140は溶融ガラスから形成される。他の実施形態では、移送管140は、フッ素ポリマー(例えば、パーフルオロアルコキシ、ポリ四フッ化エチレンなど、又はこれらの組み合わせ)、ポリエチレンテレフタレートなど、又はこれらの組み合わせのようなポリマー材料から形成される。さらに他の実施形態では、移送管140は、アルミナ、サファイアなど、又はこれらの組み合わせのようなセラミック材料から形成される。さらに他の実施形態では、移送管140は、ステンレス鋼、銅、プラチナなど、又はこれらの組み合わせのような金属材料から構成される。
上記で例示的に述べたように構成されているので、移送管140は、試料を試料捕捉セル138から試料準備システム112に効率的に移送することができる。試料を試料捕捉セル138から試料準備システム112に効率的に移送するとともに、試料を効率的に捕捉し、レーザアブレーション位置から移送管140に効率的に移送することにより、分析システム110が、比較的短いピーク幅(例えば、約10msから約20ms(例えば、12ms又はそのあたり)の範囲。すべての信号の98%が10ms以内に観測されるベースラインに対して測定したもの)とこれに対応した速いウォッシュアウト時間を有する(例えば、ターゲット試料の組成に対応する)信号を生成できるようになる。そのような比較的短いピーク幅と速いウォッシュアウト時間を有する信号を生成することにより、ターゲット104の高速・高感度の組成分析が容易になる。同様に、内部空間106の圧力や移送管140の長さ、移送管140の内径のようなファクターによっては、ピーク幅を1s又はそのあたりにまで有利となるように大きくしてもよい。
図8は、他の実施形態において補助流入口を組み込んだ図1に示される試料捕捉セルを模式的に示す断面図である。
図8を参照すると、上述した試料捕捉セルは、捕捉キャビティ206から試料捕捉セル138の上面200に延びる補助流入口800のような補助流入口をさらに含んでいてもよい。したがって、補助流入口800は、キャリアガスの補助流れ802を試料捕捉セル138の上面200に隣接した第3の位置から捕捉キャビティ206の第4の領域804に送るように構成されている。補助流れ802が第4の領域804に導入されると、補助流れ802は、捕捉キャビティ206内に存在する方向付けられたキャリアガスの流れに混ざり、その後、流出口210に送られる。図示された実施形態において、第4の領域804は、第3の領域226よりも第1の領域220に近い位置にある。しかしながら、他の実施形態においては、第4の領域804が、第1の領域220よりも第3の領域226に近い位置にあってもよく、第1の領域220と第3の領域226とから等距離の位置にあってもよい。
図示された実施形態においては、補助流入口は、第2の流入口の直径と等しい直径又はこれと異なる(例えば、第2の流入口の直径よりも大きい又は小さい)直径を有する円形チューブとして構成されている。しかしながら、第2の位置での内部空間106におけるキャリアガス流の速度のようなファクターによっては、補助流入口の任意の部分のサイズ及び形状800(例えば、試料捕捉セルの上面200から捕捉キャビティ206まで)を任意の好適な方法又は有利な方法によって修正できることは理解できよう。図示はされていないが、補助流入口は、上面200から補助流入口800に延びる遷移領域を有する壁であって、第2の流入口204に関して上記で述べた方法により構成される壁を含んでいてもよい。上記で例示的に述べたように構成されているため、補助流入口800は、例えば、上述した第1の方向や第2の方向とは異なる第3の方向に沿って補助流れ802を捕捉キャビティ206の第4の領域804に送るように構成されている。一実施形態において、この第3の方向は、試料捕捉セル138がターゲット104に近接した際に、ターゲット104の表面に対して実質的に斜めに傾いているか、少なくとも実質的に平行であるか、少なくとも実質的に垂直であり得る。
補助流入口800は、試料捕捉セル138の本体内に一体的に形成されているものとして図示されているが、補助流入口800が、異なる要素から別々に形成され、これらがその後試料捕捉セル138の本体に連結されたものであってもよいことは理解できよう。さらに、補助流入口800は、キャリアガスの補助流れ802を捕捉キャビティ206の第4の領域804に送るものとして図示されているが、補助流入口800は、キャリアガスの補助流れ802を第1の領域220、第3の領域226、又は第2の領域224に送るように位置決めされていてもよく、方向付けされていてもよく、あるいは構成されていてもよい(例えば、補助流入口800が第2の流入口204まで延びていてもよい)。図示された実施形態においては、補助流入口800は、キャリアガスの補助流れ802を流出口210及びターゲット104に向かって延びる第3の方向に沿って捕捉キャビティ206に送るように構成されている。しかしながら、他の実施形態においては、第3の方向は、ターゲット104から離れるように流出口210に向かって延びていてもよく、第1の流入口208及びターゲット104に向かって延びていてもよく、ターゲット104から離れるように第1の流入口208に向かって延びていてもよく、これと類似の方向に延びていてもよく、あるいはこれらを組み合わせたものであってもよい。
上記では、補助流入口800がキャリアガスの補助流れ802を試料捕捉セル138の上面200に隣接する第3の位置から捕捉キャビティ206に送るように構成されているものとして述べたが、補助流入口800は、試料捕捉セル138のいずれかの表面に隣接する任意の位置からキャリアガスを送るように構成されていてもよいことは理解できよう。さらに、上記では、補助流入口800がキャリアガスの流れを捕捉キャビティ206に送るように構成されているものとして述べたが、(例えば、ヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス、水蒸気、噴霧流体又は霧化流体、噴霧溶媒又は霧化溶媒、マイクロ粒子やナノ粒子、細胞などの生物学的試料を含む分離液滴など、又はこれらの組み合わせなどの流体を含む)外部の補助流体源に補助流入口800を連結できるように試料捕捉セル138を構成してもよいことは理解できよう。そのような構成においては、補助流入口800は、キャリアガスと異なる流体を捕捉キャビティ206に移送するか、1以上の噴射ノズル120により生成されたキャリアガス流とは異なる特性(例えば、異なる温度、異なる流量など)を有するキャリアガスの補助流れを捕捉キャビティ206に移送し得る。補助流入口800により捕捉キャビティ206に導入された流体は、捕捉キャビティ206内に存在する方向付けられたキャリアガスの流れに混ざり、その後、流出口210に送られ得ることは理解できよう。一実施形態においては、試料の計数、レーザアブレーションの標準化、較正など、又はこれらの組み合わせを容易にするために、補助流入口800が補助流体源に連結された際に、補助流入口800が窒素ガスや水蒸気のような1以上の流体を送ってもよい。
図9は、試料準備システムに連結された噴射器と分析システムの一部の一実施形態を模式的に示す断面図である。
図9に例示的に示されている実施形態においては、試料準備システム112は、プラズマを生成可能な空間904を取り囲む外側チューブ902(本明細書においては「閉じ込めチューブ902」ともいう)と、閉じ込めチューブ902内に閉じ込めチューブ902の噴射軸910と同軸に配置された内側チューブ906(本明細書においては「プラズマガスチューブ906」ともいう)と、RF源(図示せず)により駆動された際に空間904内のガスをイオン化してプラズマ912(例えば、空間904内の濃く塗られた領域を占めている)を生成するコイル908とを含むICPトーチ900であってもよい。試料準備システム112は、コイル908を含むものとして図示されているが、試料準備システム112が、これに代えて又はこれに加えて他の構成のイオン化機構を含んでいてもよいことは理解できよう。例えば、1組の(例えば1対の)平坦な板を閉じ込めチューブ902の外側に配置して空間904内のプラズマガスをイオン化してプラズマを生成してもよい。
図示された実施形態においては、閉じ込めチューブ902とプラズマガスチューブ906とが互いに離間されており、ガス(例えばアルゴンガス)のガス源(例えば、図示しない加圧ガスの貯留部)に連結されてガスの外側流れ916(「冷却流」ともいう)を受け入れてこの受け入れたガスの外側流れ916を(例えば、10L/分から15L/分の範囲又はそのあたりの流量で)空間904に送ることが可能な環状の外側ガス伝送管914(「冷却ガス伝送管」ともいう)を規定している。外側流れ916を介して空間904に導入されたガスはイオン化されて上述したプラズマ912を形成する。一般的に、生成されたプラズマ912は、約1.5kW以下のパワーを有している。しかしながら、一実施形態においては、生成されたプラズマ912は、(例えば、閉じ込めチューブ902を溶融するのに十分な)1.5kWを超えるパワーを有していてもよい。そのような実施形態においては、外側流れ916を介して空間904内に導入されたガスは、閉じ込めチューブ902を冷却するためにも用いることができ、閉じ込めチューブ902が溶融してしまうのを防止することができる。
必要に応じて、プラズマガスチューブ906を補助ガス源(例えば、図示しない加圧ガスの貯留部)に連結してガス(例えばアルゴンガス)の中間流れ918(「補助流れ」ともいう)を受け入れてこの受け入れたガスの中間流れ918を(例えば、1L/分から2L/分の範囲の流量で)空間904に送ってもよい。中間流れ918を介して空間904に導入されたガスは、閉じ込めチューブ902に対するプラズマ912の基部の位置を噴射軸910に沿って調整するためにも用いることができる。
その後、空間904内に生成されたプラズマ912の一部は、分析システム110のインタフェイス(例えば、サンプリング錐体920とスキマー錐体922とを含むインタフェイス)を連続的に通過することによって分析システム110(例えばMSシステム)に送られる。分析システム110は、サンプリング錐体920とスキマー錐体922とを含むインタフェイスを有するものとして図示されているが、このインタフェイスは、好適な態様又は有利な態様でこれとは異なるように構成されていてもよいことは理解できよう。試料チャンバ102内に生成された上述したターゲット材料は、空間904内に生成されたプラズマに導入され、その後、このターゲット材料を組成分析のために分析システム110に送ってもよい。
移送管140を介して試料を試料準備システム112のような試料準備システムに導入することを容易にするために、装置100は、噴射器924のような噴射器を含んでいてもよい。噴射器924は、任意の好適な機構又は有利な機構によって試料準備システム112に着脱自在に連結され、あるいはこれに近接して配置され得る。図示された実施形態においては、噴射器924は、流体噴射端928を有する外側管926と上述した移送管140とを含み得る。
一般的に、外側管926は、プラズマガスチューブ906内に噴射軸910と同軸上に配置され、流体源(例えば、図示しない加圧ガスの1以上の貯留部)に連結されて流体(例えばアルゴンガス)の外側噴射器流れ930を受け入れるように構成されている。外側噴射器流れ930内の流体は、外側管926の流体噴射端928を介して空間904内に噴射可能となっている。一般的に、流体噴射端928での外側管926の内径は、1.5mmから3mmの範囲(例えば、2mm又はそのあたり)である。流体噴射端928から空間904内に流体を噴射する際に、中央チャネル932(例えば、空間904内の薄く塗られた領域を占めている)をプラズマ912内に形成する又は「突き抜けさせる」ことができる。さらに、流体噴射端928を介して空間904内に噴射された流体は、比較的激しい乱流の流体(例えば、外側噴射器流れ930からの流体と中間流れ918からのおそらくはガスを含む)により特徴付けられる第1のゾーン934を流体噴射端928の比較的近くに生成する傾向がある。乱流は、流体噴射端928からプラズマ912内への噴射軸910に沿った距離が増えるにつれて急速に減っていく。したがって、噴射軸910に沿って流体噴射端928から比較的遠くで中央チャネル932内に位置する第2のゾーンを比較的弱い乱流の流体(例えば、外側噴射器流れ930からの流体と中間流れ918からのおそらくはガスを含む)によって特徴付けることができる。
一般的に、移送管140は、上述したターゲット試料を含むキャリア流れ936を、移送管140を通じて試料を移送するその他の流体(例えば、上述したキャリアガス、補助流入口800によって捕捉キャビティ206に導入される流体など、又はこれらの組み合わせ)とともに、(938で示される)上述した試料噴射端に案内する。移送管140を通じて案内され、試料噴射端938を通り過ぎると、キャリア流れ936(ひいてはこれに含まれる試料)が(例えば噴射軸910に沿って)空間904内に噴射可能となっており、そこでイオン化された後、分析システム110に送られる。
一実施形態においては、移送管140を外側管926内で噴射軸910と同軸に配置し、試料噴射端938が外側管926内に位置できるように、あるいは外側管926の外側に位置できるように、あるいはこれらが組み合わされるようにしてもよい。例えば、試料噴射端938が外側管926の内部に位置し、0mmから20mmの範囲の距離だけ流体噴射端928から離間するように、移送管140を外側管926の内部に配置してもよい。他の例では、試料噴射端938が外側管926の外側に位置し、0mmよりも大きな距離から15mmの範囲の距離だけ(例えば、6mmから12mmの範囲の距離だけ、又は8mmから12mmの範囲の距離だけ、又は10mmから12mmの範囲の距離だけ、又は12mmの距離だけ、又はそのあたりの距離だけ)流体噴射端928から離間するように、移送管140を外側管926の内部に配置してもよい。外側管926の構成、外側管926から出る外側噴射器流れ930の流量、試料準備システム112の構成などのファクターによっては、試料噴射端938が、外側管926の内部に配置され、20mmよりも長い距離だけ流体噴射端928から離間していてもよい(あるいは外側管926の外側に配置され、15mmよりも長い距離だけ流体噴射端928から離間していてもよい)ことは理解できよう。移送管140の位置は、外側管926に対して固定されていもよいし、調整可能であってもよい。
一実施形態においては、試料噴射端938の相対位置が、上述した第1のゾーン934に関連付けられた流体乱流よりも弱い流体乱流によって特徴付けられる(例えば、空間904内の)位置に配置されるように選択又は調整され得る。例えば、試料噴射端938を上述した第2のゾーン内に位置するように配置してもよい。第2のゾーンに位置している場合、試料噴射端938からキャリア流れ936が噴射されると、(例えば、イオン化されたターゲット試料の比較的集束されたビーム940により示されているように)プラズマ912の中央チャネル932内におけるイオン化されたターゲット試料の側方拡散が中央チャネル932と比較して著しく低減される。その結果として、分析システム110のインタフェイスに対してビーム940を少なくとも実質的に軸上に維持することができ、分析システム110によって得られるサンプリング効率及び分析システム110の感度を高めることができる。
一実施形態において、噴射器924は、外側管926内で移送管140の径方向の位置を維持するように構成されたセンタリング部材942を含んでいてもよい。例示的に示されているように、センタリング部材942を外側管926の内部に配置してもよく、移送管140を挿通可能な中央孔944と、中央孔944を中心としてその周囲の径方向に配置された複数の周縁孔946であって、上述した流体源から流体噴射端928への外側噴射器流れ930の移送を可能にする複数の周縁孔946とを含んでいてもよい。一実施形態では、噴射器924は、噴射器924の外側の位置から移送管140をセンタリング部材942に挿入するガイドとなるように構成された管ガイド948をさらに含んでいてもよい。
上記で例示的に述べたように構成されているため、噴射器924の外側管926は、試料が導入されるプラズマ912の中央チャネルを確立する流体流れ(例えば、Ar又はそのヘリウムガス又は窒素ガスとの混合物)を供給するという点で、従来のICPトーチ噴射器と同じ主要な機能を有し得る。上述した噴射器924においては、上述したように移送管140を試料捕捉セル138に連結する必要はない。そのような他の実施形態においては、上記に代えて、あるいは上記に加えて、試料準備システム112のような試料準備システムなどを介して(例えば、機器パラメータの最適化を可能としたり、較正を可能としたりするための)基準を分析システム110に導入するために移送管140を用いてもよい。そのような基準は、エアロゾル又は乾燥エアロゾルとして(例えば、噴霧器から、あるいは液滴生成器からの分離液滴として、あるいは化学的又は熱的手段により生成されたガス又は蒸気としてなど)導入することができる。その基準は、試料チャンバ102以外の試料チャンバからのエアロゾルであってもよい。そのような他の実施形態では、上記に代えて、あるいは上記に加えて、付加的なガス(例えば、ヘリウムガス、窒素ガス、例えば、熱蒸発や噴霧器、液滴生成器などから得られる水蒸気など)を試料準備システム112に導入するために移送管140を用いてもよい。
一実施形態においては、試料チャンバ102を代用したり、(25μm又はそのあたりよりも小さな粒子を試料準備システム112に移送することが可能な分離液滴源であれば機能するが、例えば、圧電又はサーマルインクジェット技術に由来する)分離液滴生成器と連係して用いたりしてもよい。用途によっては、噴霧器からのような連続液滴源や連続蒸気流(例えば水蒸気)である。そのような実施形態においては、液滴生成器を脱溶媒ステージに連結して液滴の前蒸発(これは完全なものであってもよいし、部分的なものであってもよい)を行ってもよい。液滴/脱溶媒技術は周知であり広く刊行物が発行されている。
一実施形態において、液滴生成器及びこれに付随する脱溶媒ユニットは、2つの動作モードを含んでいてもよい。第1の動作モードでは、液滴生成器及びこれに付随する脱溶媒ユニットが、試料チャンバ102を試料源として置き換えてもよい。この場合には、(脱溶媒後に)試料を低い範囲又はサブミクロン範囲の直径を有する一連の分離液滴として噴射器924の移送管140に直接導入してもよい。これらの液滴は、様々なもの、例えば、液体試料、単一の細胞などの生物学的試料を含む液滴、あるいはマイクロ粒子やナノ粒子を含んでいてもよい。第2の動作モードでは、液滴生成器及びこれに付随する脱溶媒ユニットは、液滴がターゲット材料を含むエアロゾルと同時に移送管に導入されるように、あるいは、ターゲット材料を含むエアロゾルと交互に起きる単一又は複数の事象において連続的に移送管に導入されるように、試料生成部108及び試料チャンバ102と同時に同期して動作する。この第2の動作モードは、(例えば、液滴が基準を含んでいる場合における)較正のための機構、(例えば、液滴が溶媒を含んでいる場合における)プラズマ状態の制御のための機構、又は機器パラメータの最適化のために使用可能な準連続信号出力のための機構を提供する。
図10は、液滴生成器と図9に示される噴射器のような噴射器との間に連結される脱溶媒ユニットの一実施形態を模式的に示す部分断面図である。
図10を参照すると、脱溶媒ユニットは、(例えば1で示されるような)液滴及び/又は蒸気の流れと、(例えば2で示されるような)1以上の脱溶媒ガス流れとを受け入れるように構成されたアダプタ4を含み得る。アダプタ4では、受け入れられた液滴、蒸気、及び他のガス流れが混合された後、(例えば、重力及び/又は脱溶媒ガス流れの影響を受けて垂直方向下方に)チューブ5(例えばステンレス鋼チューブ)を介してアダプタカップリング6の第1の流入口に送られる。アダプタカップリング6は、(例えば3で示されるような)補充流体の流れを受け入れるように構成された第2の流入口をさらに含み得る。アダプタカップリング6の内部では、混合した液滴、蒸気、及び他のガス流れが補充流体の流れに乗って、テーパ型レジューサ7を介して移送管140に送られ、その後上述した噴射器924に送られる。望ましくない乱流の導入や粒子損失を避けることができるようにテーパ型レジューサ7によるテーパを十分になだらかにしてもよいことは理解できよう。
上述したように構成されているので、図示された液滴生成器及びこれに関連する脱溶媒ユニットは、上述した試料チャンバ102及び試料捕捉セル138に取って代わる。しかしながら、他の実施形態においては、図示された液滴生成器及びこれに関連する脱溶媒ユニットは、試料チャンバ102及び/又は試料捕捉セル138と直列で置き換えられ得る。そのような実施形態においては、(試料チャンバ102内に配置され、試料捕捉セル138に連結された)試料受入端と(噴射器924内に配置された)試料噴射端938との間の位置で移送管140に開口を形成してもよく、アダプタカップリング6を移送管140に連結してチューブ5を移送管140の内部空間に流体連通させてもよい。図11〜図15を参照して以下に述べる技術は、図1〜図10に関して上記で述べた方法及びシステムを用いて実現することができることに留意されたい。しかしながら、以下に述べる技術は、従来の又は従来にはないLA−ICP−MSシステムのような他の方法やシステムを用いることによっても実現することができる。そのようなシステムの例は、カリフォルニア州サニーベールのElectro Scientific Industries社から入手できるNWR213レーザアブレーションシステムである。
次に、図11〜図15を参照すると、現在請求の範囲に記載されている技術は、アブレーション面での試料の加熱という悪影響を低減しつつ、分析ラインに沿ったラインスキャン又はラスタパターンの形態の分割分析ラインに沿ったスキャンをアブレートすることができるようなレーザサンプリングの方法について述べている。一般的な言い方をすれば、分離レーザパルス(又はパルスのパケット)が重ならないで十分に分離されるように、アブレーションのためのレーザビームを所定の領域内で前後に高速で移動させるために、ガルボミラー及び/又は連係したステージ移動が用いられる。このように、アブレーションプロセスに対してより熱的な作用を引き起こす熱アブレーション面がこの新しいサンプリング方法を通じて除去される。
アブレーションのための機構としての熱アブレーション面は減少する。これにより、試料の加熱と熱影響部が著しく減少し、このためLA−ICP−MSにより得られる分析データの品質が著しく向上する。感度及び安定性が向上し、元素及び同位体分別作用が低減する。
このサンプリング方法は、真っ直ぐな分析ライン、湾曲した分析ライン又は分割ラスター化分析ラインのアブレーションを必要とする用途に関係するものであり、後者では、試料表面を横断してレーザビームをスキャンする必要がある。
図11は、重なり合う一連のアブレーションスポット502がターゲット表面508上の分析ライン506に沿った第1の方向504に形成されている従来のレーザアブレーション技術の結果を示している。図11〜図15においては、類似の要素は共通して類似の参照数字により参照される。アブレーションスポット502には、1、2、3などとラベルを付けており、これらが生成された順序を示している。この数字から分かるように、隣接するアブレーションスポット502が連続的に生成され、これらのアブレーションスポットが重なり合っていることにより、試料のターゲット表面508の漸進的な加熱を引き起こす複数のアブレーションスポットの重複が生じる。これは、データ品質に悪影響を与えるとされている。また、アブレーションに対する熱的作用が試料のターゲット表面の溶融を引き起こし、これが大きな粒子の形成を引き起こすことがあり、これによりICP−MSの感度及び分別が低くなってしまう。この結果、アブレーションにより生成されたエアロゾルが試料の真の組成を表していないことがあり得る。
図12は、図11のものに類似するが、分析ライン506が、互いに平行で隣り合う多数の分析ラインセグメント510,511,512を含む分割分析ライン509である、従来技術のレーザアブレーション技術の結果を示している。この例では、アブレーションスポット502は、第1の方向504の第1の分析ラインセグメント510に沿って形成され、続いて第1の方向504とは反対の第2の方向514の第2の分析ラインセグメント511に沿って形成される。アブレーションスポット502は、2つ以上の分析ラインセグメントにわたってこのラスタパターンで生成され続け得る。
図13は、図11及び図12のものに類似するが、アブレーションスポット502がともに同一の第1の端部516から始まる第1の方向504の第1及び第2の分析ラインセグメント510,511に沿って形成される、従来技術のレーザアブレーション技術の結果を示している。図12及び図13の例で生じる漸進的な加熱は、図11に関連して上記で説明したものと同様であり、同様の問題を生じる。
図14は、試料のターゲット表面508上の分析ライン506を示している。この例では、分析ライン506は真っ直ぐな線であり、他の例では、直線以外であってもよい。分割分析ライン518の例が図15に示されている。分析ライン506に沿ったターゲット表面508上に分離アブレーションスポット502が生成されている。この例では、3つの異なるアブレーションスポット502が図示されており、特にアブレーションスポット502.1,502.2,502.3がこの順番に生成されている。第1のアブレーションスポット502.1は、分析ライン506の第1の端部520の近傍に形成されており、その後に分析ライン506の第2の端部522に向かって第2のアブレーションスポット502.2が形成される。第3のアブレーションスポット502.3は、第1のアブレーションスポット502.1と第2のアブレーションスポット502.2との間にそれぞれから離間して形成される。このように、アブレーションのための機構としての上述した熱アブレーション面が減少する。これにより、熱影響部における試料の加熱が著しく減り、したがって、分析データの品質を著しく向上させることができる。したがって、アブレーションのための機構としての熱アブレーション面が減少する。これにより、熱影響部における試料の加熱が著しく減り、したがって、例えばLA−ICP−MSにより得られる分析データの品質を著しく向上させることができる。感度及び安定性が向上し、元素及び同位体分別作用を低減させることができる。
図15は、互いに平行で隣り合う第1〜第4の分析ラインセグメント524,525,526,527を含む分割分析ライン518を示している。第1のアブレーションスポット502.1は、第1の端部520に向かって第1の分析ラインセグメント24に沿って形成される。第2のアブレーションスポット502.2は、第2の端部522に向かって第4の分析ラインセグメント527に沿って形成される。次に、第3のアブレーションスポット502.3は、第1の端部520に向かって第3の分析ラインセグメント526に沿って形成される。そして、第4のアブレーションスポット502.4は、第2の端部522に向かって第2の分析ラインセグメント525に沿って形成される。このように、アブレーションスポット502.3と502.4のような連続するアブレーションスポットのペアが、異なる分析ラインセグメント上に、この例ではアブレーションラインセグメント525と524上に位置している。さらに、アブレーションスポット502.2と502.3のような連続するアブレーションスポットのペアが、互いに正反対ではないが、長手方向の異なる位置、すなわち分析ラインセグメント526と525の第1の端部520と第2の端部522との間に広がる位置で離間している。これらの位置決め機構の両方によって、すなわち、異なる分析ラインセグメントに沿って、隣接する分析ラインセグメントに対して異なる長手方向の位置にアブレーションスポットの連続ペアを位置させることによって、図14に関連して上記で述べたように熱影響部における試料の加熱を低減することが促進される。
上述の説明では、上方、下方、上部、底部、上、下などの用語が使用されたかもしれない。これらの用語は、開示されているものを理解するのを容易にするために上記説明及び特許請求の範囲で使用されているのであって、限定する意味で用いられているものではない場合がある。
上述した好ましい実施形態及び例を参照して本技術の実現例が開示されているが、これらの例は、限定する意味ではなく、説明するための意味で用いられることを意図したものであることは理解できよう。当業者は、開示された技術の精神の範囲内及び以下の特許請求の範囲内にある改良及び組み合わせを思いつくであろう。
上記で言及したいずれの特許、特許出願、及び刊行物も参照により組み込まれる。



  1. レーザアブレーション発光分光における熱的影響を低減するための方法であって、
    ターゲット表面上の分析ラインに沿って前記ターゲット表面上に分離アブレーションスポットを生成し、
    連続するアブレーションスポットのペアが前記分析ラインに沿って互いに離間され、前記アブレーションスポットの追加のアブレーションスポットによって互いに分離されるように前記アブレーションスポットを位置決めすること、及び/又は
    前記分析ラインが概して互いに隣接し互いに平行な分析ラインセグメントを有する場合に、
    連続するアブレーションスポットのペアが異なる分析ラインセグメント上に位置するように前記アブレーションスポットを位置決めすること、及び
    前記異なる分析ラインセグメントが互いに隣接する場合に、前記連続するアブレーションスポットを前記分析ラインセグメントに沿った異なる長手方向位置に位置するように位置決めすること
    のうち少なくとも1つを行い、
    これにより分離アブレーションスポットの線形スキャンを生成する、
    方法。

  2. 前記アブレーションスポットの追加のアブレーションスポットは、前記アブレーションスポットのペアのそれぞれから分離されている、請求項1の方法。

  3. 前記生成ステップでは、第1、第2、及び第3の分離アブレーションスポットを順番に生成し、
    前記第1の位置決めステップでは、前記第1のアブレーションスポットと前記第2のアブレーションスポットとの間に前記第1及び第2のアブレーションスポットから離間して前記第3のスポットアブレーションを位置決めする、
    請求項2の方法。

  4. 前記生成ステップでは、第1、第2、及び第3の分離アブレーションスポットを順番に生成し、
    前記第1の位置決めステップでは、前記第1のアブレーションスポットと前記第2のアブレーションスポットとの間に前記第1及び第2のアブレーションスポットから離間して前記第3のスポットアブレーションを位置決めする、
    請求項1の方法。

 

 

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類似の特許
本発明は、プラズマ発生装置を作動させる方法及び制御装置に関するものである。本発明は、プラズマを点火するためにアノードとカソードとの間に点火電圧を印加する方法及び制御装置に基づくものである。本発明によれば、プラズマ発生装置の緩やかな動作を可能にするために、点火プロセス中に、プラズマが点火されているかどうかが連続的に検査される。さらに、点火電圧Uが、初期点火電圧UZAから増大されていき、tの時点でプラズマの点火を確認した後に、アノードとカソードとの間の電圧が維持電圧Uまで低減される。
本発明は、低圧プラズマを使用して生物組織(G)を処置するための装置であって、a)高周波電磁場を発生させるための変圧器(1)と、b)前記変圧器(1)に電気的に結合され得るプローブ(2)と、c)前記変圧器(1)により発生される高周波電磁場を制御するための制御デバイス(3)と、を備える装置に関し、情報デバイスは、前記プローブ(2)と関連付けられ、この情報デバイスを用いて、e)前記組織(G)に対する前記装置の電力出力の持続時間は、測定され、且つ光学的および/または音響的に知らされ得る、および/または、f)前記組織(G)に対して前記装置により出力される電流強度または電力は、測定可能であり、それが所定の限界値を超える場合には、前記装置の電力供給は、中断される、および/または、g)処置されるべき前記組織(G)からの前記プローブ(2)の処置面の距離は、測定され、且つ光学的および/または音響的に知らされ得る。
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本発明は、a)高周波電磁場を生成するための変圧器(1)と、b)前記変圧器(1)に電気的に結合され得るプローブと、c)前記変圧器(1)により生成される高周波電磁場を制御するための制御デバイス(3)と、を有する、低圧プラズマを使用して生体組織(G)を処置するための装置において、前記変圧器(1)は、一次コイル(4)と、該一次コイルと同軸に配置される二次コイル(5)とを有し、2つの前記コイル(4、5)の重なり領域(8)における前記一次コイル(4)と前記二次コイル(5)との間の中間空間は、第1の間隔(d1)から、前記プローブ(2)のためのカップリング(7)の方向で、更に大きな第2の間隔(d2)へと増大することを特徴とする装置に関する。
【選択図】図3
焦束荷電粒子ビーム・システム用の誘導結合プラズマ源は、改良された電気絶縁および低減された容量性RF結合を提供する導電性シールドと、プラズマ室を絶縁および冷却する誘電性の流体とを含む。この導電性シールドを誘電性の固体媒質中に封入することができる。誘電性の流体は、ポンプによって循環させてもよく、またはポンプによって循環させなくてもよい。ヒート・チューブを使用して誘電性の流体を冷却することができる。
本発明は、ガスのマイクロ波プラズマを形成することによってガスを処理する方法および装置に関する。処理対象のガスは、装置内部の2つまたは3つの同軸渦流内に設定され、マイクロ波場に曝されて内部同軸渦流にプラズマを形成し、これは後に、プラズマアフターグローとして装置の出口部を通って排出される。装置は、出口通路の直径を0よりも大きく、かつ、マイクロ波室内の定常マイクロ波の波長の1/16よりも小さくすることにより、マイクロ波場チョーク効果を備え、これに対応して、出口通路の長さEは、nを0,1,2または3として、0よりも大きく、かつ、マイクロ波室内の定常マイクロ波の波長の(n+1/8)よりも小さい、いずれかの範囲を取ってよい。
【選択図】 図2
本発明は、従来技術に比して機械的特性、及び硬化時の温度耐性が改善された路面標示、例えば道路標示を作製するための新規調製物を包含する。本発明は同時に、道路標示以外のさらなる適用のための改善された反応性樹脂に関する。本願発明は特に、コアシェル粒子を含有する反応性樹脂に関する。
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【課題】プラズマ生成システム、関連する方法、および関連する装置を提供する。
【解決手段】プラズマ生成システム100は、プラズマ発生装置と、可イオン化気体源140と、ドライバネットワーク102とを含む。プラズマ発生装置は、筐体と、電極128,130と、共振回路104とを含む。筐体は、その中で画定された通路を含み、そこを通じる可イオン化気体の流れを誘導する。電極は、筐体の通路を通じて流れる可イオン化気体に連結される。共振回路は、ともに直列に接続された蓄電器124および誘導子122を含む。共振回路は共振振動数を有し、電極に連結される。共振回路はAC信号を受信する。ドライバネットワークは、AC信号が一振動数を有し、筐体の通路を通じて流れる可イオン化気体をプラズマに励起させるようにAC信号を供給する。
【選択図】図1A
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