分散入力分散出力無線通信におけるチャネル可逆性を利用する無線周波数校正のためのシステム及び方法

 

アップリンク/ダウンリンクチャネル可逆性を利用するマルチユーザ(MU)伝送を用いた複数のアンテナシステム(MAS)(「MU−MAS」)における無線周波数(RF)校正のためのシステム及び方法が記載される。RF校正は、アップリンクチャネル推定値に基づいて開ループダウンリンクプリコーダを計算するために使用され、それにより、閉ループ方式の場合のようなチャネル状態情報のためのフィードバックオーバーヘッドが回避される。例えば、一実施形態のMU−MASは、クライアント間干渉をなくし、ネットワーク容量を増大させるプリコーディング法により協働的に動作する、1つ又は複数のビーコン局、複数のクライアント装置、及び複数の分散アンテナとを備える無線セルラネットワークを含む。
【選択図】図16

 

 

(関連出願の相互参照)
本出願は、以下の同時係属中の米国特許出願に関連があり得る。
米国特許出願第13/797,984号、表題「Systems and Methods for exploiting inter−cell multiplexing gain in wireless systems via distributed input distributed output technology」。
米国特許出願第13/797,971号、表題「Systems and Methods for exploiting inter−cell multiplexing gain in wireless systems via distributed input distributed output technology」。
米国特許出願第13/797,950号、表題「Systems and Methods for exploiting inter−cell multiplexing gain in wireless systems via distributed input distributed output technology」。
米国特許出願第13/633,702号、表題「Systems and Methods for wireless backhaul in distributed−input distributed−output wireless systems」。
米国特許出願第13/475,598号、表題「Systems and Methods to enhance spatial diversity in distributed−input distributed−output wireless systems」。
米国特許出願第13/233,006号、表題「System and Methods for planned evolution and obsolescence of multiuser spectrum」。
米国特許出願第13/232,996号、表題「Systems and Methods to Exploit Areas of Coherence in Wireless Systems」。
米国特許出願第13/464,648号、表題「System and Methods to Compensate for Doppler Effects in Distributed−Input Distributed Output Systems」。
米国特許出願第12/917,257号、表題「Systems And Methods To Coordinate Transmissions In Distributed Wireless Systems Via User Clustering」。
米国特許出願第12/802,988号、表題「Interference Management,Handoff,Power Control And Link Adaptation In Distributed−Input Distributed−Output(DIDO)Communication Systems」。
米国特許出願第12/802,974号、表題「System And Method For Managing Inter−Cluster Handoff Of Clients Which Traverse Multiple DIDO Clusters」。
米国特許出願第12/802,989号、表題「System And Method For Managing Handoff Of A Client Between Different Distributed−Input−Distributed−Output(DIDO)Networks Based On Detected Velocity Of The Client」。
米国特許出願第12/802,958号、表題「System And Method For Power Control And Antenna Grouping In A Distributed−Input−Distributed−Output(DIDO)Network」。
米国特許出願第12/802,975号、表題「System And Method For Link adaptation In DIDO Multicarrier Systems」。
米国特許出願第12/802,938号、表題「System And Method For DIDO Precoding Interpolation In Multicarrier Systems」。
米国特許出願第12/630,627号、表題「System and Method For Distributed Antenna Wireless Communications」。
2012年5月1日発行の米国特許第8,170,081号、表題「System And Method For Adjusting DIDO Interference Cancellation Based On Signal Strength Measurements」。
2012年4月17日発行の米国特許第8,160,121号、表題「System and Method For Distributed Input−Distributed Output Wireless Communications」。
2011年2月8日発行の米国特許第7,885,354号、表題「System and Method For Enhancing Near Vertical Incidence Skywave(「NVIS」)Communication Using Space−Time Coding」。
2010年5月4日発行の米国特許第7,711,030号、表題「System and Method For Spatial−Multiplexed Tropospheric Scatter Communications」。
2009年12月22日発行の米国特許第7,636,381号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2009年12月15日発行の米国特許第7,633,994号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2009年10月6日発行の米国特許第7,599,420号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2008年8月26日発行の米国特許第7,418,053号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
過去30年において、無線セルラ市場は、世界的な加入者数の増加、並びに音声からウェブブラウジング及びリアルタイムHDビデオストリーミングへ移行するより良いサービスの需要を経験している。より高いデータレート、低遅延、及び信頼性の向上を必要とするサービスに対するこの需要の増加は、異なる規格によって無線技術の急激な進化を牽引してきた。1980年代初期における第1世代の(音声サービスのための)アナログAMPS及びTACSから始まり、1990年代における2G及び2.5GのデジタルGSM(登録商標)、(音声及びデータサービスのための)IS−95及びGPRS、2000年代前半における(ウェブブラウジングのための)UMTS及びCDMA2000に関する3Gに、そして、最後に、現在世界中の様々の国において配備されている(高速のインターネット接続のための)LTEに移行してきた。
ロングタームエボリューション(LTE)は、第4世代(4G)無線セルラシステムに関する第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって開発された規格である。LTEは、理論上では、複数入力複数出力(MIMO)技術により無線チャネルの空間部品を利用することによって、ダウンリンクスペクトル効率において、以前の3G及びHSPA+規格に対して、4倍までの改善を実現することができる。LTE−Advancedは、LTEの進化版であり、現在規格化中であるが、理論的には、スペクトル効率において、3G規格システムに対して8倍までの増加を可能にするであろう。
この技術の進化にもかかわらず、次の3年において、無線キャリアは、リアルタイムHDビデオストリーミング、テレビ会議及びゲームのような更にデータが必要なアプリケーションを提供するスマートフォン及びテーブルの市場浸透の増加により、データレートに対する増大する需要を満たすことができない強い可能性がある。無線ネットワークの容量は、LTEなどの改善された技術、並びに政府によって利用可能となる更なるスペクトルによって、2011年から2015年まで、ヨーロッパにおいて5倍に拡張することが推定されている[25]。例えば、FCCは、全米ブロードバンド計画[24]の一部として、米国全体にわたる無線インターネットの接続性を進めるために、2020年までに500MHz(そのうち300MHzが2015年までに利用可能となる予定)のスペクトルを解放する予定になっている。残念なことに、2015年までの容量使用の予想は、ヨーロッパにおいて2011年に対して23倍であり[25]、そして、同様のスペクトルの欠乏は、2014年までに米国において起こることが予想される[26〜27]。このデータ危機の結果、無線キャリアに関する収益は、それらの資本支出(CAPEX)及び営業経費(OPEX)を下回る可能性があり、無線市場に潜在的に衝撃的な影響を及ぼす[28]。
LTEの配備と増加したスペクトル可用性によって提供される容量利得が不十分なため、この近づくスペクトル危機を防止する唯一の予見できる解決策は、新しい無線技術を推進することである[29]。LTE−Advanced(LTE規格の進化版)は、より高度なMIMO技術によって、かつ、「小セル」の密度を増加させることによって、LTEに対する更なる利得を約束する[30]。しかし、セル間の協調を可能にするために、干渉問題を招くことなく又はバックホールの複雑さを増大することなく、特定の領域に適合することができるセルの数には限度がある。
従来のセルラシステムの制約なしで、無線リンクを介するスペクトル効率の大規模な増加を提供する1つの有望な技術は、分散入力分散出力(DIDO)技術(上述の[0002〜0020]で引用された関連特許及び出願を参照)である。従来の無線システムに対する著しい性能の利益を提供するために、本発明は、セルラ規格の制約の中でも外でも共に、(LTE又はLTE−Advancedなどの)セルラシステムに関連して使用されるDIDO技術を記載する。MIMOの概要から始めて、LTE及びLTE−Advancedによって使用される種々の空間処理技術を検討する。その次に、本発明が、従来のアプローチと比較して、次世代無線通信システムに関する著しい容量利得を提供する方法を示す。
MIMOは、無線リンクの送信側及び受信側で複数のアンテナを使用して、ダイバーシティ技術(すなわちダイバーシティ利得)によってリンク信頼性を改善するか、又は、多重化方式(即ち、多重化利得)によってより高いデータレートを提供するために、空間処理を使用する[1〜2]。ダイバーシティ利得は、信号フェージングに対する強化された堅牢性の尺度であり、固定データレートに関してより高い信号対雑音比(SNR)をもたらす。多重化利得は、固定エラー確率でデータレートを増大するために、無線チャネルの更なる空間自由度を利用することによって得られる。MIMOシステムにおけるダイバーシティと多重化の間の基本的なトレードオフは、[3〜4]に記載している。
実用的なMIMOシステムにおいて、リンク適応技術は、伝搬条件に基づいて、ダイバーシティと多重化方式の間で、動的に切り替えるために使うことができる[20〜23]。例えば[22〜23]に記載されたリンク適応方式は、低空間選択性によって特徴づけられる低SNRレジーム又はチャネルにおいて、ビームフォーミング又は直交空間時間ブロックコード(OSTBC)が好ましい方式であることを示した。一方、空間多重化は高いSNR及び高い空間選択性を有するチャネルに関するデータレートにおいて、著しい利得を提供することができる。例えば、図1ではセルを2つの領域に分けることができることを示す。i)データレートを増加させるためにチャネルの空間自由度を空間多重化によって利用することができる高SNR(セルタワー又は基地局への近接によるもの)で特徴づけられる、多重化領域101、ii)空間多重化技術がそこまで有効ではなく、ダイバーシティ方法をSNR及びカバレッジを向上させるのに用いることができる(データレートにおいてわずかな増加しか生み出さない)、ダイバーシティ領域102又はセル端。なお、図1におけるマクロセルの円が、円の陰影のついた中央を「多重化領域」として標識し、陰影がない外の領域を「ダイバーシティ領域」として標識することに注意されたい。陰影のついた領域は「多重化領域」であり、陰影がない領域は「ダイバーシティ領域」であるとするこの同じ領域指定は、たとえ標識をつけられていなくとも、図1、図3〜5を通して使用される。例えば、同じ指定は図1における小セル104についても用いられる。
LTE(リリース8)規格及びLTE−Advanced(リリース10)規格は、ダイバーシティ又は多重化方式のいずれを含む10の伝送モード(TM)のセットを定義している[35、85〜86]。
・モード1:単一アンテナ・ポート、ポート0
・モード2:ダイバーシティを送信
・モード3:大遅延巡回遅延ダイバーシティ(CDD)、シングルユーザMIMO(SU−MIMO)に関する開ループ空間多重化の拡張
・モード4:SU−MIMOに関する閉ループ空間多重化
・モード5:マルチユーザMIMO(MU−MIMO)
・モード6:閉ループ空間多重化、単一の送信レイヤ使用
・モード7:単一アンテナ・ポート、UE固有RS(ポート5)
・モード8:シングル又はデュアルレイヤ送信、UE固有RS(ポート7及び/又は8)
・モード9:単一又は最大8層までの閉ループSU−MIMO(リリース10で追加)
・モード10:8層までのマルチレイヤ閉ループSU−MIMO(リリース10で追加)
以下で、セルラシステムにおいて通常使用されるダイバーシティ及び多重化方式、並びに、上述で概説されたLTEで使用される具体的な方法を記載して、DIDO通信に特有な技術と比較する。最初に2種類の伝送方法を識別する。i)複数のアンテナを用いて、1つのセル内におけるリンクの信頼性又はデータレートを向上させる、(セルラシステムにおけるマイクロダイバーシティを利用する)イントラセル方法、ii)追加のダイバーシティ又は多重化利得を提供するようにセル間での協調を可能とする、(マクロダイバーシティを利用する)セル間方法。次に、本発明が先行技術に対して著しい利点(スペクトル容量利得を含む)を提供する方法を記載する。
1.イントラセルダイバーシティ方法
イントラセルダイバーシティ方法は、1つのセルの中で動作し、劣悪なリンク品質(例えば、中央塔又は基地局からの高い経路損失を受けるセル端のユーザ)を有するシナリオにおいてSNRを増強するようになっている。MIMO通信において使用される代表的なダイバーシティ方式は、ビームフォーミング[5〜11]及び直交空間時間ブロックコード(OSTBC)[12〜15]である。
LTE規格によってサポートされるダイバーシティ技術は、送信ダイバーシティ、閉ループランク−1プリコーディング、及び専用のビームフォーミング[31〜35]である。送信ダイバーシティ方式は、ダウンリンク(DL)上で、2つ又は4つの送信アンテナをサポートし、アップリンク(UL)に関しては、2つのアンテナのみをサポートする。それは、DLチャネルにおいて、空間並びに周波数選択性を利用するために、周波数切換送信ダイバーシティ(FSTD)と組み合わされた空間周波数ブロック符号(SFBC)によって、実現される[31]。ランク−1プリコーディングは、ユーザ機器(UE)から送受信基地局(図1におけるBTS 105、すなわち、LTE用語を用いるとeNodeB)までのフィードバックのオーバーヘッドを低減するために、(制限されたフィードバック技術を用いて予めデザインされた[36〜42])コードブックから選択される量子化された重みに基づいて、一人のユーザに専用のビームを生成する。あるいは、専用のビームフォーミングの重みを、UE固有の参照信号に基づいて計算することができる。
2.イントラセル多重化方法
MIMO多重化方式[1、19]は、無線リンク上の複数の並列データストリームをサポートするために、高いSNRレジームにおいて、及び、チャネルにおける十分な空間自由度を有するシナリオ(例えば、高い空間選択性[16〜18]を有する豊かなマルチパスの環境)において、データレートの利得を提供する。
LTE規格は、シングルユーザMIMO(SU−MIMO)及びマルチユーザMIMO(MU−MIMO)のための種々の多重化技術をサポートする[31]。SU−MIMO方式は、2つの動作モードを有する。i)閉ループ。DLプリコーディング重みを選択するためにUEからのフィードバック情報を利用する。ii)開ループ。UEからのフィードバックが利用できないか、又は、閉ループ方式をサポートするには、UEがあまりに速く移動しているときに使用。閉ループ方式は、コードブックから選択される一組の予め計算された重みを使用する。これらの重みは、UEの要求及びBTSのスケジューラの判断に応じて、2つ又は4つの送信アンテナ、並びに、1〜4つの並列のデータストリーム(プリコーディングマトリックスの層数によって特定される)をサポートすることができる。LTE−Advancedは、空間処理によって、8倍までのスペクトル効率の増加を提供するために、最大MIMO 8x8までの新しい伝送モードを含むことができる[62]。
MU−MIMO方式は、ULチャネル及びDLチャネルの双方について規定されている[31、50]。ULでは、あらゆるUEは、BTSに参照信号(Zadoff−Chu系列[33]を循環シフトさせたバージョンからなる)を送信する。それらの参照信号は、BTSが全てのUEからのチャネルを推定し、空間処理によって、同時に複数のUEからのデータストリームを復調することができるように、直交している。DLでは、種々のUEに関するプリコーディング重みは、UE及びスケジューラからのフィードバックに基づいて、コードブックから選択され(閉ループSU−MIMO方式と同様に)、ランク−1プリコーディングだけがあらゆるUEについて可能となっている(例えば、各UEは、1つのデータストリームだけを受信する)。
空間処理を使用しているイントラセル多重化技術は、高いSNR(又はSINR)及び高い空間選択性(マルチパスの豊富な環境)によって特徴づけられる伝搬シナリオにおいてのみ良好な性能を提供する。従来のマクロセルに関しては、これらの状況は、BTSがUEから通常は遠くて、SINRの分布は通常低い値に集中化するので、実現するのがより難しい可能性がある[43]。これらのシナリオにおいて、MU−MIMO方式又はダイバーシティ技術は、空間多重化を有するSU−MIMOよりも良い選択であるかもしれない。
更なる多重化利得を実現する(MIMOによる空間処理を必要とすることなく)ためにLTE−Advancedによって考えられる別の技術及びネットワークソリューションは、キャリアアグリゲーション(CA)及び小セルである。CA[30、44〜47]は100MHzまで信号帯域幅を増強するためにRFスペクトルの異なる部分を組み合わせ[85]、それによってより高いデータレートを与える。帯域内CAは、スペクトルの同じ部分の範囲内で、異なる帯域を組み合わせる。したがって、それは多重チャネルについて同じRFチェーンを使うことができ、複数のデータストリームはソフトウェアにおいて再結合される。帯域間CAは、スペクトルの異なる部分において動作することを異なるRFチェーンに要求し、並びに、異なる帯域から複数のデータストリームを再結合することを信号処理に要求する。
小セルの主要な考え[30、47]は、従来のマクロセルの大きさを低下させることであり、それによって、カバレッジの領域につき、より高いセル密度、及び、より大きなスループットを可能にする。小セルは、マクロセルに使用される背の高くかつ高価なセルタワーと対照的に、通常は、(図1で表されるように)低電力伝送による安価なアクセスポイント106を通して配備される。2種類の小セルはLTE−Advancedにて規定されている。i)都市部における野外設置のための、32〜64の同時ユーザをサポートするメトロセル、及びii)屋内使用のための、最大で4人のアクティブユーザに対応することができるフェムトセル。小セルの1つの利点はBTSの近くのUEの密度が統計的により高いということであり、それによって、データレートを増強するために空間多重化を通して利用することができるより良いSNRを与える。しかし、小セルの実際的な配備に関して、なお多くの懸念、特にバックホールに関連した懸念がある。実際、高速の有線接続を通してあらゆる小セルのBTSに届くことは、特に、所定のカバレッジ領域におけるメトロセル及びフェムトセルの高密度を考慮すると、挑戦的かもしれない。有線バックホールと比較して、見通内(LOS)バックホールを小セルに使用することは安価に実現できることが多いが、好ましい小セルBTSの配置について利用可能な実際的なLOSバックホールパスのないことが多く、かつ、小セルBTSへの見通外(NLO)無線バックホールのための一般解がない。更に、小セルは、自己組織化ネットワーク(SON)[30、51〜52]におけるように、干渉を避けるために、BTS間の複雑なリアルタイム協調を必要とし、それらの最適場所を計画するために、高度なセル計画ツール(小セルの高密度化により、従来のセルラシステムより更に複雑な)を必要とする[48、49]。最後に、ハンドオフは小セル配備の限定的な因子であり、特に何グループもの加入者が同時にセルを切り替えることでバックホールを超えて大量のオーバーヘッドのハンドオフが引き起こされ、結果として待機時間が長くなり、かつ電話に出られないことが不可避となるシナリオにおいてそうである。
小セルがマクロセルと共存し、最適な又は必然的に更に改善されたスループットを実現することを可能にする実際的な一般解がないことは、自明に示すことができる。無数のそのような非可解状況の内の一つとして、そのUEがマクロセル伝送と不可避的に重なるように小セルが位置し、小セル及びマクロセルは、それぞれのUEに届くために同じ周波数を使用するという状況がある。この状況において明らかに、マクロセル伝送は小セル伝送と干渉することになる。特定のマクロセル、特定の小セル、関係する特定のマクロセル及び小セルUE、それらのUEのスループット要求、並びに環境状況等、の特定の状況に関するそのような干渉を軽減する多少のアプローチがあるかもしれない。しかし、マクロセル及び小セルの静的な計画にとってだけでなく、特定の時間間隔の動的な状況にとっても、あらゆるそのようなアプローチは非常に特異である。通常は、各UEに対するチャネルの完全なスループットは、実現することができない。
3.セル間ダイバーシティ方法
マクロセルが小セル(例えば、メトロセル、ピコセル及びフェムトセル)と共存する不均一ネットワーク(HetNet)[90]では、セル間干渉を排除するために種々の技術を利用する必要がある。HetNetは小セルを通してより良いカバレッジを提供する一方で、データレートにおける利得はわずかでしかない。なぜなら、異なる形態の周波数繰り返しパターンを介してスペクトルを共用すること、又は多重化利得を得ることよりも干渉を排除するために空間処理を用いることを必要とするためである。LTE規格は、特にセル端にて干渉を排除するために、セル間干渉制御(ICIC)方式を利用する。ICIC法には、セル自律式及びBTS間で協調されるものの2種類の方法がある。
セル自律式ICIC方式は、図2に示す異なる周波数繰り返しパターンを介してセル間干渉を回避する。図2において、六角形はセルを表し、色は様々な搬送波周波数を表す。LTEでは3つの方式が検討されている。i)図2aに示すようにセルが利用可能な帯域幅を全て用いて、セル端で高干渉を生成する完全周波数繰り返し(又は繰り返し1)、ii)図2bに示すようにあらゆるセルに異なる周波数帯が(典型的に3の繰り返し因子を有して)割り当てられるハード周波数繰り返し(HFR)、iii)セルの中心が周波数繰り返し1のように利用可能な帯域幅全体に割り当てられている一方で、セル端は図2cに示すようにセル間干渉を軽減するようにHFRモードで動作する、フラクショナル周波数繰り返し(FFR)。
協調ICIC方法は、BTS間の協調が無線ネットワークの性能を改善することを可能にする。これらの技術は、同時に全員が同じ周波数を使用している多重UEのための分散アンテナネットワークの一般的なケースにおいて、無線送受信機間の協調を可能にするために関連特許及び出願[0002〜0022]で教示される方法の特例である。所定の周波数及び所定の時刻における単一のUEに関するセルラシステムの特定のケースについて、セル間干渉を除去するBTS間の協調について[53]で記載した。[53]におけるシステムは、あらゆるマクロセルを複数のサブセルに分割し、協調BTSからの専用のビームフォーミングを使用することによって、サブセル間の柔軟なハンドオフを可能にする。そして、協調したBTSからの専用のビームフォーミングを使用することによって、単一のUEがサブセルの境界に沿って移動するときに、単一の周波数及び単一のUEにおけるリンクの堅牢性を改善する。
最近では、協調する無線セルラネットワークのこのクラスは、「ネットワークMIMO」又は「協調マルチポイント」(CoMP)システムとして、MIMO文献において明確にされている。セル間干渉を除去することによってネットワークMIMOで得られる利益に関する理論的な分析及びシミュレーションされた結果は、[54〜61]に示される。ネットワークMIMO及びCoMPの優位点は、マクロセル302について、図3にて「干渉領域」301と記載するセルの重複領域におけるセル間干渉を排除することである。
CoMPネットワークは、次世代セルラネットワークにおいてセル間干渉を軽減する解決策として、能動的にLTE−Advanced規格の一部になりつつある[62〜64]。セル間干渉を排除するために、規格において今まで3つのCoMP解決策が提案されている。i)UEがそのデータストリームを1つのBTSのみからビームフォーミングを介して受信し、BTSにわたる協調は、干渉をビームフォーミング又はスケジューリング技術を介して除去可能にされる協調スケジューリング/ビームフォーミング(CS/CB)、ii)あらゆるUEについて、UEに透過的に、サブフレームベースでセルを動的に選択する、動的セル選択(DCS)、iii)所定のUEについてのデータが複数のBTSから連帯的に伝送されて、受信された信号品質を向上させてセル間干渉を排除する、ジョイントトランスミッション(JT)。CoMP−JTは、BTS間での協調を可能にするために、バックホールにおいてより高いオーバーヘッドを犠牲にして、CoMP−CS/CBより大きな利得をもたらす。
4.セル間多重化方法
先行技術の複数ユーザ無線システムは、無線ネットワークに複雑さを追加し、制約を導入し、結果として、その領域における別のユーザによるスペクトルの利用によって、所定のユーザの経験(例えば利用可能なスループット、遅延、予測性、信頼性)が影響を受ける状況になる。複数ユーザと共有する無線スペクトル内のスループットの総計に対する増加する要求、並びに、所定のユーザに関する複数ユーザ無線ネットワークの信頼性、予測性及び低遅延に依存することができるアプリケーションの成長の増加を考慮すると、先行技術の複数ユーザ無線技術が多くの制約を被ることは明らかである。確かに、特定の種類の無線通信(例えば、建物の壁を貫通するのに有効な波長における)に適切なスペクトルの制限された可用性に関して、先行技術の無線技術は、信頼性が高く、予測可能で、かつ低遅延である帯域幅に対する増加する要求に応ずるには不十分であろう。
先行技術のイントラセルダイバーシティ及び多重化方法は、LTEに関する現行のセルラネットワーク(MIMO 4x4による)上のスループットにおいて、理論的に最大で4倍の増加、LTE−Advanced(MIMO 8x8による)に関しては、多くても理論的に8倍を提供することができるだけである。なお、高次のMIMOに関しては、所定のマルチパス環境において、特に(スマートフォンなどの)UEがより小さくなり、アンテナ配置に関してより拘束されるようになるにつれて、スループットの増加に関する改善効果は減少する。次世代セルラシステムにおける他のわずかなスループット利得は、キャリアアグリゲーション技術によって利用される更なるスペクトル割り当て(例えば、FCC全米ブロードバンド計画)、及び小セルネットワーク及びSONによるBTSのより高密度の分布から得られるかもしれない[30、46]。しかし、空間処理によって得られるスペクトル効率利得が制限されるので、全ての上述の技術は、マルチユーザ伝送を可能にするスペクトル又は時間の共有技術にまだ非常に依存している。
先行技術のセル間方法(例えば、ネットワークMIMO及びCoMPシステム[53〜64])は、セル間干渉を除去することによってセルラネットワークの信頼性を改善することができるが、それらの容量利得はほんの少しだけである。実際、それらのシステムは、セル境界の範囲内に含まれるあらゆるBTSから送信される電力を制約して、セル間の電力漏洩によるセル間干渉を除去するために有効なだけである。図3は、3つのBTSを有するセルラネットワークの1つの例を示し、それぞれが自分自身のカバレッジ領域又はセルで特徴づけられる。各BTSから送信される電力は、セルが重なる領域によって図3で表されるセル間の干渉の量を制限するために、制約される。これらのシステムは、干渉領域における低SINRレジームにおいて動作するので、SU−MIMOに関するイントラセル方式と同様に、それらのスペクトル効率の利得はほんの少しだけである。セル間協調ネットワークにおいて真に著しい容量利得を得るために、セル境界に限られている電力制限は、緩和されなければならない。そして、空間多重化技術が、SINRの高い(従来のアプローチにおけるような、ちょうど劣悪なSINR性能を有するセル端ではなく)セルの全体を通じて可能にされなければならない。
図4は、3つのBTS 401の全てから同じ周波数で同時に送信された電力が増大され、それによって、セル402の全体を通じて高水準の干渉を可能にする。先行技術システムにおいて、そのような干渉は、BTSの干渉領域の全体を通じて、インコヒーレント干渉(UE信号受信を阻害する)をもたらすが、この干渉は、実は新しいセル間多重化方法による本発明において利用される。この方法は、あらゆるUEのまわりでコヒーレント干渉(UE信号受信を強化する)の領域を生成するために空間処理を使用し、それによって、同時に非干渉データストリームをあらゆるUEに提供して、セルを通してそれらのSINRを増大する。
図4に図示されるシナリオは、セルラシステムの特定の場合について[89]に記載されている。[89]におけるシステムは、クラスタにグループ分けされた様々なセルを識別する幾つかのBTSからなる。協調は、同一クラスタ内の隣接するセルからのBTS間にのみ許可される。この場合、BTSから送信される電力が増加すると、セル間多重化方法によって得られる容量(又はスペクトル効率)に制限があることが示された。実際のところ、送信電力が増加すると、クラスタ外干渉は比例的に増加し、SINRについて、結果的には容量についての、飽和レジームを生成する。この効果の結果として、[89]におけるシステムは理論的には最大で3倍の容量の増加(すなわち、クラスタ内で最大で3つのセル)を得ることができ、クラスタに含まれる任意の追加のセルは増加したクラスタ外干渉によって容量を減少させる(例えば、クラスタ毎に21セルの場合は、クラスタ毎に3セルの場合よりもより低い容量を得る)。BTSがセルラシステムと同様に予め規定された位置に制限され、多重化利得がBTSからの増加する送信電力によって得られるため、[89]における基礎的な容量限度は保持されることを観察した。セル間多重化方法を介して理論的に無限の容量を得るには、BTS配置における制約を排除しなければならず、これによってBTSがどこに配置されてもよいことが便利となる。
したがって、分散BTS 501から送信される電力上のあらゆる制約を、それらの配置における制約に加えて除去することによって、空間処理によってセル間多重化利得を利用するスペクトル効率における大規模な増加を実現するシステムを提供することが望ましい。図5は、1つの多くの更なるアクセスポイント502がセル503の全体を通じて故意にインコヒーレント干渉のレベルを増大するために追加される例を示す。それは、UEのまわりでコヒーレント干渉の領域を生成して、それによって理論的に無限のセル間多重化利得を与えるために、本発明において利用される。追加のアクセスポイントは便利な場所に偶然に配置されており、従来技術に記載されるセルラシステムのように何ら特定のセル設計に制約されない。発明の例示的な実施形態では、その偶然のアクセスポイントは分散入力分散出力(DIDO)のアクセスポイントであり、セル間多重化利得は段落[0014〜0020]及び[77〜78]に記載されるDIDO方法によって得られる。別の実施形態では、それらの偶然のアクセスポイントは、安価なWi−Fiアクセスポイント又は小セル[30,47]と同様の低電力送受信機であり、それによって、図5に示すように、マクロセルの全体を通して重なりあうカバレッジのより小さな領域を提供する。
先行技術のセル間方法[53〜64]が、図3のようなあらゆるBTSからの送信電力を故意に制限することによって、インコヒーレント干渉を避け、空間処理によって残りのセル間干渉(セル間のオーバラップ領域に関する)を除去し、それによって、改善されたSINR及びセル間のダイバーシティ利得を提供することが分かる。更に[89]は送信電力を増加させながらBTS配置をセル設計に制限することで、クラスタ外干渉による得られる容量を制限し、このようにして、まだ干渉によって制限されることが観察される。一方、本発明は、UEのまわりでコヒーレント干渉を生成するために、偶然に配置されたあらゆるBTSからより高い電力を送信することで、インコヒーレント干渉を利用する。これによって、空間処理によってセル全体にわたってセル間多重化利得を得るための必要条件である、UEにおける信号品質を向上させる。したがって、(BTSからの制限された送信電力又は送信電力が増加したときのクラスタ外干渉により)セルを通して、本発明のようなセル間多重化方法を可能にする十分なSINRがないので、先行技術に記載されるシステムは、空間処理による無制限のセル間多重化利得を実現するために使用することはできない。更に、先行技術に記載されるシステムは、先行技術のシステムが、本発明で実現されるセル間多重化利得を得るために、多重化領域でセル間干渉を利用するよりはむしろ図1及び図3〜5の陰影のついた領域に示されるダイバーシティ領域の中でセル間干渉を避けるようになっていることを考慮すると、図4〜5に示される本発明で実現される多重化利得を実現するように実施することは不可能である。
本発明は、図面とともに以下の詳細な説明から、より良く理解することができる。
マクロセル及び小セルのための多重化及びダイバーシティ領域を示すである。 従来のセルラシステムにおける完全周波数繰り返しパターンを示す図である。 従来のセルラシステムにおけるハード周波数繰り返し(HFR)パターンを示す図である。 従来のセルラシステムにおけるフラクショナル周波数繰り返し(FFR)パターンを示す図である。 隣接するマクロセル間の干渉領域を示す図である。 セル間の干渉度合いを上昇させるために高電力で送信する複数のBTSを示す図である。 セルの全体を通じて故意にインコヒーレント干渉レベルを増大させるために、多くのアクセスポイントが追加された一例を示す図である。 LTEネットワークにおけるネットワークエレメントを示す図である。 FDD動作についてのLTEフレーム構造を示す図である。 TDD動作についてのLTEフレーム構造を示す図である。 OFDM DLチャネルにおけるLTE「リソースエレメント」及び「リソースブロック」を示す図である。 SC−FDMA ULチャネルにおけるLTE「リソースエレメント」及び「リソースブロック」を示す図である。 アンテナクラスタ及びユーザクラスタからなる、マルチユーザ(MU)複数アンテナシステム(MAS)、すなわちMU−MASの一実施形態を示す図である。 異なるセルIDがあらゆるアンテナサブクラスタに関連付けられる、MU−MASの一実施形態を示す図である。 セルIDの同一セットが、所定の繰り返しパターンを有してアンテナサブクラスタに割り当てられた、MU−MASの一実施形態を示す図である。 過疎及び人口密集の地域を有するカルフォルニア州、サンフランシスコの都心部にてMU−MASシステムを実際に配備するためのSNR分布を示す図である。 CP、分散BTS、及び複数のUEからなるMU−MASの一実施形態を示す図である。 ネットワークインターフェースを介して、CP、分散BTS、複数の装置、及びその複数の装置に接続された1つのUE、並びにBTSからなる、MU−MASの一実施形態を図示する。 UEがユーザ装置に物理的に装着されるケースの中にある、MU−MASの一実施形態を図示する。 分散アンテナがULチャネル及びDLチャネルを介してUEに通信する、MU−MASの一実施形態を示す図である。 分散アンテナがULチャネル及びDLチャネルを介してビーコンに通信する、MU−MASの一実施形態を示す図である。 RF不整合あり/なしの、RF校正あり/なしの線形プリコーティングを用いたMU−MASの符号誤り率(SER)性能を示す図である。 RF不整合あり/なしの、RF校正あり/なしの線形プリコーティング及び非線形プリコーティングを用いたMU−MASの符号誤り率(SER)性能を示す図である。 THP非線形プリコーディングを適用したときの(モジュロ演算前)UEにおける4QAMコンスタレーションを示す図である。 THP非線形プリコーディングを適用したときの(モジュロ演算前)UEにおける4QAMコンスタレーションを示す図である。
上述の先行技術の限界の多くを克服する1つの解決策は、分散入力分散出力(DIDO)技術の一実施形態である。DIDO技術は、以下の特許及び特許出願に記載され、それら全ては本特許の譲受人に譲渡されており、本明細書に参照により組み込まれる。これらの特許と出願は、本明細書で全体的に「関連特許及び出願」として、幾度か言及する。
米国特許出願第13/633,702号、表題「Systems and Methods for wireless backhaul in distributed−input distributed−output wireless systems」。
米国特許出願第13/475,598号、表題「Systems and Methods to enhance spatial diversity in distributed−input distributed−output wireless systems」。
米国特許出願第13/233,006号、表題「System and Methods for planned evolution and obsolescence of multiuser spectrum」。
米国特許出願第13/232,996号、表題「Systems and Methods to Exploit Areas of Coherence in Wireless Systems」。
米国特許出願第13/464,648号、表題「System and Methods to Compensate for Doppler Effects in Distributed−Input Distributed Output Systems」。
米国特許出願第12/917,257号、表題「Systems And Methods To Coordinate Transmissions In Distributed Wireless Systems Via User Clustering」。
米国特許出願第12/802,988号、表題「Interference Management,Handoff,Power Control And Link Adaptation In Distributed−Input Distributed−Output(DIDO)Communication Systems」。
米国特許出願第12/802,974号、表題「System And Method For Managing Inter−Cluster Handoff Of Clients Which Traverse Multiple DIDO Clusters」。
米国特許出願第12/802,989号、表題「System And Method For Managing Handoff Of A Client Between Different Distributed−Input−Distributed−Output(DIDO)Networks Based On Detected Velocity Of The Client」。
米国特許出願第12/802,958号、表題「System And Method For Power Control And Antenna Grouping In A Distributed−Input−Distributed−Output(DIDO)Network」。
米国特許出願第12/802,975号、表題「System And Method For Link adaptation In DIDO Multicarrier Systems」。
米国特許出願第12/802,938号、表題「System And Method For DIDO Precoding Interpolation In Multicarrier Systems」。
米国特許出願第12/630,627号、表題「System and Method For Distributed Antenna Wireless Communications」。
2012年5月1日発行の米国特許第8,170,081号、表題「System And Method For Adjusting DIDO Interference Cancellation Based On Signal Strength Measurements」。
2012年4月17日発行の米国特許第8,160,121号、表題「System and Method For Distributed Input−Distributed Output Wireless Communications」。
2011年2月8日発行の米国特許第7,885,354号、表題「System and Method For Enhancing Near Vertical Incidence Skywave(「NVIS」)Communication Using Space−Time Coding」。
2010年5月4日発行の米国特許第7,711,030号、表題「System and Method For Spatial−Multiplexed Tropospheric Scatter Communications」。
2009年12月22日発行の米国特許第7,636,381号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2009年12月15日発行の米国特許第7,633,994号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2009年10月6日発行の米国特許第7,599,420号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
2008年8月26日発行の米国特許第7,418,053号、表題「System and Method for Distributed Input Distributed Output Wireless Communication」。
本特許出願の量及び複雑さを減らすために、関連特許及び出願のいくつかの開示は、明示的に以下で説明しない。その開示の完全な説明については、関連特許及び出願を参照されたい。
本発明は、無線通信ネットワークの空間処理によるセル間多重化利得を利用するシステム及び方法を記載し、マルチユーザ(MU)伝送を有する、複数のアンテナが偶然に配置される複数アンテナシステム(MAS)(マルチユーザ複数アンテナシステム、即ち「MU−MAS」)を使用する。本発明の一実施形態において、複数のアンテナから送信される電力は、セル境界(従来のセルラシステムのような)における干渉を最小にするように制約され、セル間干渉を除去するだけのために、空間処理方法が使用される。本発明の別の実施形態において、複数のアンテナから送信される電力は、(それらの電力放出レベルが規制、安全性又は実際の(例えば、可用電力、送信機、及び/又はアンテナ仕様の)限度内である限り)いかなる特定の電力レベルにも制約されない。それによって、セル間多重化利得を実現するために利用されたセル全体にわたって高次のセル間干渉が故意に生成され、無線通信ネットワークの容量が増大する。
一実施形態では、無線通信ネットワークは、LTE規格に基づくセルラネットワークなど、図1及び図3におけるようなセルラネットワークであり、偶然に配備される複数のアンテナはマクロセル又は小セルの送受信機である。本発明の別の実施形態において、無線通信ネットワークはあらゆる特定のセルレイアウトに拘束されず、セル境界は、図4〜5のようなより大きな領域一面に広がることができる。例えば無線通信ネットワークは、複数のアンテナがWi−Fiアクセスポイントとなる無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、又はメッシュ、アドホック若しくはセンサネットワーク、又は分散アンテナシステム、又はあらゆる送信電力制限なしで偶然に配置されたアクセスポイントを有するDIDOシステムである可能性がある。しかし、そのようなネットワーク構造例は、本発明の無線通信ネットワークへの一般的な適用を制限するものとして考慮されてはならない。本発明は、複数のアンテナからの信号を送信することによって、多重化利得が実現されるようなあらゆる無線ネットワークに適用する。その信号は、複数のUEによって受信されるところで干渉し、複数のUEへの同時非干渉データストリームを生成する。
MU−MASは、集中型プロセッサ、ネットワーク及びN個のクライアント装置又はUEに無線で通信するM個の送受信機局(又は分散アンテナ)からなる。集中型プロセッサユニットは、様々なネットワークコンテンツに関して、種々のクライアントデバイスについてN本の情報のストリーム(例えば、ビデオ、ウェブページ、ビデオゲーム、テキスト、音声等、ウェブサーバ又は他のネットワークソースからのストリーム)を受信する。以下で、我々は、ネットワーク上で送信されるデータのあらゆるストリームに言及するために、「情報のストリーム」という語を使用する。それは、音声、ウェブ及びビデオコンテンツを含むがこれに限らずあらゆるデータを生成するために、特定の変調/符号方式又はプロトコルに従って、独立型ストリームのように復調できるか復号化できる情報を含む。一実施形態において、情報のストリームは、独立型ストリームのように復調されることができるか、復号化されることができるネットワークコンテンツを運ぶ一連のビットである。
集中型プロセッサは、ネットワークコンテンツからのN本の情報のストリームを、(関連特許及び出願に記載されたようなアルゴリズムによって)M本のビットのストリームに組み合わせるプリコーディング変換を利用する。例としてであり限定するものではないが、プリコーディング変換は、線形(例えば、ゼロフォーシング[65]、ブロック対角化[66〜67]、行列反転等)とすることができる。又は、非線形(例えば、ダーティペーパコーディング[68〜70]又はトムリンソン−原島プリコーディング[71〜72]、格子技術又はトレリスプリコーディング[73〜74]、ベクトル摂動技術[75〜76])とすることもできる。以下で、情報の何らかの有用なビットを必ずしも含むというわけではないビットの任意のシーケンスに言及する「ビットのストリーム」という語を使用するので、したがって、ネットワークコンテンツを読み出すために、独立型ストリームとして、復号化するか又は復調することができない。本発明の一実施形態において、ビットのストリームは、集中型プロセッサによって生成される複雑なベースバンド信号であり、所定ビット数に量子化されて、M個の送受信基地局の1つに送信される。
プリコーディングは、チャネル状態情報(CSI)を使用し、複数のユーザに対する又は複数のユーザからのデータストリームを多重化するためにDL又はULチャネル上で適用することで、集中型プロセッサにて計算される。本発明の一実施形態では、集中型プロセッサは分散アンテナとクライアント装置との間のCSIを認識しており、DLチャネル又はULチャネル上で送信されたデータをプリコードするためにCSIを利用する。同じ実施形態において、CSIはクライアント装置で推定され、分散アンテナに戻される。別の実施形態では、DL−CSIは、無線周波数(RF)校正を用いて、及びUL/DLチャネル可逆性を使うことによって、UL−CSIから分散アンテナにて得られる。
一実施形態において、MASは、関連特許及び出願に記載されるような分散入力分散出力(DIDO)システムである。別の実施形態では、図13に図示されるMU−MASは以下からなる。
・ユーザ機器(UE)1301:固定及び/又はモバイルクライアント用のRF送受信機であって、バックホールからのダウンリンク(DL)チャネル上でデータストリームを受信し、アップリンク(UL)チャネルを介してバックホールへデータを送信する。
・送受信基地局(BTS)1302:BTSは無線チャネルでバックホールをインターフェースする。一実施形態のBTSは、デジタル−アナログ変換器(DAC)/アナログ−デジタル変換器(ADC)及びベースバンド信号をRFに変換する無線周波数(RF)チェーンからなるアクセスポイントである。場合によっては、BTSは、電力増幅器/アンテナを備える簡素なRF送受信機であり、RF信号は、関連特許及び出願に記載されたRFオーバーファイバ技術によって、BTSへ運ばれる。
・コントローラ(CTR)1303:CTRは、下記の特定の特殊な機能のために設計されたBTSの1つの特定のタイプである。その機能とは、BTS及び/又はUEの時間/周波数同期用のトレーニング信号を送信すること、制御情報をUEから受信し、UEへ送信すること、そして、UEからチャネル状態情報(CSI)又はチャネル品質情報を受信することである。1つ以上のCTR局は、任意のMU−MASシステムに含まれ得る。複数のCTRが利用可能であるとき、それらの局への、又はそれらの局からの情報はダイバーシティを増大して、リンク品質を改善するために組み合わせることができる。一実施形態において、CSI復調を改善する最大比合成(MRC)技術によって、CSIは複数のCTRから受信される。別の実施形態では、制御情報は、受信機側におけるSNRを改善するために、最大比伝送(MRT)によって複数のCTRから送信される。発明の範囲は、MRC又はMRTには限定されず、CTRとUEとの間の無線リンクを改善するために、任意の他のダイバーシティ技術(例えばアンテナ選択等)を使用することができる。
・集中型プロセッサ(CP)1304:CPは、バックホールとインターネット又は別の種類の外部ネットワーク1306を接続するサーバである。一実施形態において、CPはMU−MASベースバンド処理を計算して、DL伝送により、分散BTSに波形を送信する。
・基地局ネットワーク(BSN)1305:BSNは、DLチャネル又はULチャネルのいずれかについての情報を搬送する、分散BTSにCPを接続するネットワークである。BSNは、有線ネットワーク若しくは無線ネットワーク、又は双方の組み合わせである。例えば、BSNはDSL、ケーブル、光ファイバーネットワーク、又は見通し内(LOS)若しくは見通し外(NLO)無線リンクである。更に、BSNは固有ネットワーク、又はローカルエリアネットワーク、又はインターネットである。
以下で、上述のMU−MAS枠組みが、スペクトル効率の付加的な利得を実現するために、セルラシステム(更に、LTEプロトコルを利用する非セルラシステム)に関するLTE規格にどのように組み込まれるかを記載する。LTE枠組みの一般的な概要並びにDLチャネル及びULチャネルで使用される変調技術から始める。その次に、LTE規格における物理レイヤフレーム構造及びリソース配分の簡単な説明を行う。最後に、我々は、LTE枠組みを使用するマルチユーザシナリオにて、ダウンリンク(DL)チャネル及びアップリンク(UL)チャネルに関するMU−MASプリコーディング方法を明確に述べる。DL方式に関しては、2つの解決策である、開ループ及び閉ループDIDO方式を提案する。
LTEは、(以前のセルラ規格による階層アーキテクチャとは対照的に)フラットネットワークアーキテクチャによって設計され、以下を提供する。即ち、低減した遅延、ARQにより低減したパケット損失、低減したコールセットアップ時間、マクロダイバーシティにより改善されたカバレッジ及びスループットである。図6に表されるLTEネットワークにおけるネットワーク要素は、[79]の通りである。
・GW(ゲートウェイ):LTEネットワークを外部ネットワーク(すなわち、インターネット)に接続するルータである。GWは、EUTRANインターフェース608の境界をなすサービングゲートウェイ(S−GW)601及び外部ネットワークとのインターフェースであるPDNゲートウェイ(P−GW)602に分けられる。S−GW及びP−GWは、いわゆる進化型パケットコア(EPC)609の一部である。
・MME(モビリティ管理エンティティ)603:移動性、保護パラメータ及びUEアイデンティティを管理する。MMEは、更にLTE EPCの一部である。
・eNodeB(強化されたNode−B)604:無線リソース管理、ユーザ移動性及びスケジューリングを取り扱う基地局である。
・UE(ユーザ機器)605:移動局である。
・S1及びX2のインターフェース(606及び607):MMEとeNodeB(S1−MME)との間、S−GWとeNodeB(S1−U)との間、及び複数のeNodeB(X2)との間の有線又は無線のバックホールである。
本発明の一実施形態では、UEがLTE UEである場合に、MU−MASネットワークはLTEネットワークであり、BTSはLTE eNodeBであり、CTRはLTE eNodeB又はMMEであり、CPはLTE GWであり、BSNはS1又はX1インターフェースである。以後、分散アンテナ、BTS、及びeNodeBを、MU−MAS、DIDO、又はLTEシステムにおけるあらゆる基地局に言及するのに入れ替え可能に用いる。
図7に図示するように、LTEフレームは10ミリ秒の持続時間を有し、10個のサブフレームからなる[33、80]。どのサブフレームも、それぞれ0.5ミリ秒の持続時間の2つのスロットに分割される。LTE規格は、i)図7a)に示す、全てのサブフレームがDLチャネル又はULチャネルのいずれかに対して割り当てられるFDD動作のためのタイプ1と、ii)図7b)に示す、(選択された構成に応じて)サブフレームの一部がDLに割り当てられ、一部がULに割り当てられるが、いくつのサブフレームが「特別な使用」のために取り置かれるTDD動作のためのタイプ2との2種類のフレームを規定する。これらは、フレーム毎に少なくとも1つの特別なサブフレームであり、3つのフィールドからなる。i)DL伝送のために予約されるダウンリンクパイロット時間スロット(DwPTS)、ii)ガード期間(GP)、iii)UL伝送のためのアップリンクパイロット時間スロット(UpPTS)。
LTEは、DLに関しては、直交周波数分割多重(OFDM)及び直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)変調を使用し、ULに関しては、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)を使用する。「リソースエレメント」(RE)は、LTEにおける最小の変調構造であり、DLチャネルについては図8aに示し、ULチャネルについては図8bに示すように、周波数における1つのOFDMサブキャリア及び時間における1つのOFDMシンボル期間からなる。「リソースブロック」(RB)は、周波数における12個のサブキャリア及び時間における1つの0.5ミリ秒のスロット(3〜7つのOFDMシンボル期間からなる、DL対ULチャネル及び巡回プリフィックスのタイプによる)から構成されている。あらゆるUEについてのリソースブロックはサブフレームベースに割り当てられる。本発明におけるMU−MASが様々なUEに複数のデータストリームを送信するための空間処理を用いるため、あらゆるサブフレームにて全てのリソースブロックを同一のUEに割り当てることができる。一実施形態では、リソースブロックの全て又はサブセットはあらゆるUEに割り当てられ、同時の非干渉データストリームはUEへプリコーディングを介して送信される。
BTSとUEとの間のリンクを設定するには、LTE規格は同期手順を規定する。BTSは2つの連続する信号、すなわちプライマリ同期チャネル(PSCH)上で送信されるプライマリ同期信号(P−SS)及びセカンダリ同期チャネル(SSCH)上で送信されるセカンダリ同期信号(S−SS)とを、UEに送信する。両方の信号がUEによって、セルIDの取得に加えて時間/周波数同期のために用いられる。P−SSは、UEが物理層ID(0〜2)を得る、長さ63のZadoff−Chuシーケンスからなる。S−SSは、2つの長さ31のバイナリシーケンスのインターリーブされた連結であり、セルIDグループ番号(0〜167)を得るのに用いられる。上記2つの識別番号から、UEは物理セルID(PCI、0〜503から規定される)を得る。
本発明において記載されるMU−MASシステムでは、UEの周りで干渉性領域を生成するのに用いられる干渉を生成するためにBTSから送信される電力が意図的に上昇させられるため、セル境界はない。本発明では、様々なBTSが、関連する2012年5月1日に発行された米国特許第8,170,081号、表題「System And Method For Adjusting DIDO Interference Cancellation Based On Signal Strength Measurements」に規定される「アンテナクラスタ」又は「DIDOクラスタ」にグループ分けされる。例えば、図9は主アンテナクラスタ901と、隣接するアンテナクラスタ902を1つ示す。あらゆるアンテナクラスタは複数のBTS 903からなる。
セルIDは、アンテナクラスタを区別するためにMU−MAS及びDIDOシステムにおいて用いることができる。本発明の一実施形態では、同一のセルIDが同一のアンテナクラスタの全てのBTSからP−SS及びS−SSを介して伝送される。同じ実施形態において、異なるアンテナクラスタは異なるセルIDを使用する。本発明の別の実施形態では、同一のアンテナクラスタ1001における全てのBTSは、図10に図示される様々な陰影の色を有する「アンテナサブクラスタ」1003にグループ分けされ、異なるセルID 1004があらゆるアンテナサブクラスタに関連付けられる。一実施形態では、アンテナサブクラスタは予め規定されたクラスタ設計又はGPS位置情報に従って統計的に規定される。別の実施形態では、アンテナサブクラスタはBTS間での相対的な信号強度の測定に基づいて、又はGPS位置情報に基づいて動的に規定される。本発明の異なる実施形態では、UEに関連付けられるあらゆるコピーレンスエリア(関連する同時係属中の米国特許出願第13/232,996号、表題「Systems and Methods to Exploit Areas of Coherence in Wireless Systems」に記載)に異なるセルIDが割り当てられる。
LTEブロードキャストチャネル(例えば、P−SS及びS−SS)をUEに送信すると、弱め合う干渉によって、ブロードキャストチャネルによって有効化された時間又は周波数同期の性能が低下する可能性がある。弱め合う干渉は、間隔を有して分散されて幾つかのUE位置にて非干渉的に再び組み合わさるBTSから生成されるマルチパスによって引き起こされ得る。この効果を回避又は軽減するには、本発明の一実施形態では、同一のアンテナクラスタ又はアンテナサブクラスタ内の全てのBTSのうちの1つのBTSのみが、全てのUEにLTEブロードキャストチャネル(例えば、P−SS及びS−SS)を送信する。同じ実施形態において、LTEブロードキャストチャネルを送信するBTSは、ブロードキャストチャネル上でUEにて受信される電力を最大化するように選択される。別の実施形態では、弱め合う干渉がUEにて回避されるように、全てのUEにLTEブロードキャストチャネルを同時に送信するために限定されたBTSの組しか選択されない。本発明の異なる実施形態では、LTEブロードキャストチャネルは、同一のアンテナクラスタ又はアンテナサブクラスタ内の全てのUEに到達するようにペイロードよりも高い電力で送信される。
上述のように、LTE−Advancedは、DLチャネルにおけるデータレートを向上させるためにキャリアアグリゲーション(CA)方式をサポートする。MU−MASにおいて、ユーザ毎のデータレートを増大させるためにCAをプリコーディングと組み合わせて用いることができる。この発明の一実施形態では、ユーザ毎のデータレートを増大させるために、伝送プリコーディングをRSスペクトルの異なる部分(帯域間CA)又はスペクトルの同一部分内の異なる帯域(帯域内CA)に適用する。帯域間CAを使用するときは、異なる帯域でのパスロスは、それらの帯域が異なる搬送波周波数で中心化されるために著しく変わる場合がある。従来のLTEセルラシステムでは、低搬送波周波数での周波数帯域は、高搬送波周波数よりも低いパスロスを経験し得る。よって、セルラシステムに帯域間CAを適用することは、低搬送波周波数にて望ましくないセル間干渉を引き起こす可能性がある。対照的に、本発明のMU−MASは、BTSが分散されてセルの概念が存在しないために、セル境界における干渉によって限定されない。このより柔軟なシステムレイアウトが、MU−MASにおける帯域間CAの様々な方法を可能とする。本発明の一実施形態では、MU−MASは、1組のBTSをより低い搬送波周波数で動作させ、別の組のBTSをより高い搬送波周波数で動作させて、2つの組が交差するか一方のセットが他方のセットのサブセットとなるように使用することで、帯域間CAを可能とする。別の実施形態では、プリコーディングを有するMU−MASはCA方法を周波数ホッピングパターンと合わせて使用し、周波数選択性フェージング又は干渉に対する堅牢性を向上させる。
1.LTEにおけるダウンリンク閉ループMU−MASプリコーディング法
MU−MAS閉ループ方式は、時分割複信(TDD)又は周波数分割複信(FDD)システムのいずれでも使うことができる。FDDシステムでは、DL及びULチャネルは、異なる周波数で動作する。したがって、DLチャネル状態情報(CSI)は、UE側において推定しなければならず、ULチャネルにより、BTS又はCTRを介して、CPに折り返して報告しなければならない。TDDシステムにおいて、DL及びULチャネルは、同じ周波数で設定し、システムは、チャネル可逆性を利用して、閉ループ技術又は開ループ方式のいずれを使用してもよい(以下の節で記載するように)。閉ループ方式の主要な短所は、それらがフィードバックを必要とするということであり、これによって、UL上の制御情報について、より大きなオーバーヘッドをもたらす。
MU−MASにおける閉ループ方式についての全般的なメカニズムは以下の通りである。i)BTSはUEにシグナリング情報をDL上で送信する、ii)UEはそのシグナリング情報を利用して、全ての「アクティブBTS」からDL CSIを推定する、iii)UEはDL CSIを量子化するか、次の伝送にて用いられるプリコーディング重みを選択するのにコードブックを使用する、iv)UEは量子化されたCSI又はコードブックインデックスをBTS又はCTRにULチャネル上で送信する、v)BTS又はCTRは、DL上でのデータ伝送についてのプリコーディング重みを計算するCPに、CSI情報又はコードブックインデックスを報告する。「アクティブBTS」は、所定のUEによって到達できる1組のBTSとして定義される。例えば、関連する同時係属中の米国特許出願第12/802,974号、表題「System And Method For Managing Inter−Cluster Handoff Of Clients Which Traverse Multiple DIDO Clusters」、及び関連する同時係属中の米国特許出願第12/917,257号、表題「Systems And Methods To Coordinate Transmissions In Distributed Wireless Systems Via User Clustering」において、「ユーザクラスタ」905は、図9に図示するように、所定のUEによって到達できる1組のBTSとして定義した。アクティブBTSの数は、BTSから所定のUEに対して推定されるCSIの量を低減するために、ユーザクラスタに限られており、それによって、UL上のフィードバックオーバーヘッド及びCPにおけるMU−MASプリコーディング計算の複雑さを低減する。
段落[0083]に記載されるように、MU−MASプリコーディングは線形又は非線形の方法のいずれかを使用する。非線形の方法(例えば、ダーティペーパコーディング[68〜70])又はトムリンソン−原島プリコーディング[71〜72]、格子技術又はトレリスプリコーディング[73〜74]、ベクトル摂動技術[75〜76])の場合は、ユーザ間干渉を回避するべく、送信機にて連続的な干渉相殺が適用される。この場合、プリコーディングマトリックスは、アンテナクラスタ内の全てのUEへのCSIを説明するように算定される。あるいは、あらゆるUEについてのプリコーディング重みがその他のUEとは独立して算定されるために、線形プリコーディング方法(例えば、ゼロフォーシング[65]、ブロック対角化[66〜67]、行列反転等)をユーザクラスタベースで使用することができる。アンテナクラスタ及びユーザクラスタ内のUE並びにeNodeBの数によって、線形対非線形プリコーディング方法は様々な計算性能を提供する。例えば、MU−MASがアンテナクラスタ毎にK個のUE、アンテナクラスタ毎にM個のeNodeB、及びユーザクラスタ毎にC個のeNodeBからなる場合、線形プリコーディングの複雑さはO(K*3)である一方で、非線形プリコーディングについてはO(M*2)である。よって、2つの種類のプリコーディング技術の間を、MU−MASにおけるUE及びeNodeBの数に基づいて動的に切り替えて、CPにおける計算の複雑さを軽減させる方法を開発することが望ましい。本発明の一実施形態では、MU−MASは線形プリコーディング方法を使用する。別の実施形態では、MU−MASは非線形プリコーディング方法を使用する。本発明の同じ実施形態において、MU−MASは、線形及び非線形のプリコーディング方法の間を、アンテナクラスタ及びユーザクラスタにおけるUE及びeNodeBの数に基づいて、CPでの計算の複雑さを軽減させるように動的に切り替える。異なる実施形態では、MU−MASは、良好なチャネル品質を経験するUEのためのプリコーディング多重化方法(例えば、eNodeBの近位にて)と、リンク品質の悪いUE(例えば、eNodeBから遠い)のためのビームフォーミング又はダイバーシティ方法との間を切り替わる。
1.1 LTE規格内でのダウンリンクMU−MASシグナリング方法
LTE規格は、閉ループ方式のDLシグナリングについて使用することができる2種類の参照信号(RS)を定める[33、50、82〜83]。i)セル固有の参照信号(CRS)、ii)UE固有のRS、例えばチャネル状態情報(CSI)参照信号(CSI−RS)及び復調RS(DM−RS)。セル固有のRSはプリコーディングされないが、UE固有のRSはプリコーディングされる[50]。CRSは、どのセルも最大4つのアンテナを使用する、SU/MU−MIMOコードブックに基づく技術を用いるLTEリリース8に使用される。LTE−Advancedリリース10は、最大8つの送信アンテナを有する、非コードブックに基づくSU/MU−MIMO方式、及びアンテナが異なるセル上に分散されているCoMP方式をサポートする。したがって、リリース10はCSI−RSによるより柔軟なシグナリング方式を可能にする。本発明において、プリコーディングを可能にするために、MU−MASシステムにおいて、シグナリング方式のいずれのタイプをどのように使用することができるのかを記載する。
1.1.1 CRSを用いたMU−MASシグナリング
CRSは、UEにおける全ての送信アンテナからBTSへのCSIを推定するために、LTE(リリース8)システムで使用される[80、84]。CRSは、二次元の直交シーケンスと二次元の疑似乱数(PRN)シーケンスの積として得られる。合計504の異なるCRSシーケンスについて、3つの直交シーケンス(つまり、OFDMサブキャリアの直交の組の上に配置される)及び168の可能なPRNシーケンスがある。どのシーケンスも、1つのセルを一意的に特定する。3つの直交CRSのそれぞれは、前の小節にて説明するように、異なるセルIDを生成する3つの物理層ID(0〜2)のうちの1つに関連付けられている。CRSは、全てのスロットの第1及び最後から3番目のOFDMシンボル、並びに6番目毎のサブキャリアの中で送信される。時間と周波数の直交パターンは、UEが送信アンテナの各々からのCSIを一意的に推定するために、BTSのあらゆる送信アンテナに関して設計される。リリース8は、CRS毎に直交パターンを4つまで、MIMO 4×4に使用される4つの送信アンテナそれぞれ1つずつ規定する。時間及び周波数において(つまり、全ての0.5ミリ秒のスロット毎、及び第6のサブキャリア毎に送信される)この高密度のCRSは、5%のオーバーヘッドを生成し、時間及び周波数について高速チャネル変動を伴うシナリオをサポートするために意図的に設計されたものである[83]。
リリース8では、マルチアンテナモードそれぞれについて4つの直交パターンを有する直交CRSが3つまで(又は単一アンテナモードについて6つの直交CRSが)あるため、同一カバレッジ領域内で、CRSに干渉を引き起こすことなく、12の送信アンテナまでを区別することができる。本発明の一実施形態では、アンテナクラスタ1001は、図10に示すように3つのアンテナサブクラスタ1005に分けられる。異なる物理層ID(又はセルID)がそれぞれのアンテナサブクラスタに関連付けられ、それぞれのアンテナサブクラスタは4つの直交パターンを有する3つの直交CRSのうちの1つに割り当てられる(つまり、各アンテナサブクラスタは4つのBTSまで、その他のBTSからのCRSに対して干渉を引き起こすことなくサポートすることができる)。この実施形態では、あらゆるクラスタが、CRSに干渉を引き起こすことなく、最大でBTSを12個までサポートすることができる。
同一のクラスタ内に12個より多いBTSが配置されるシナリオでは、より大きい数のアクティブBTSをサポートする利用可能な直交CRS(つまり、UEにプリコーディングされた信号を同時に送信するBTS)の数を増やすことが望ましい。これを得る1つの方法としては、アンテナクラスタ1101毎に3つを超えるアンテナサブクラスタ1003を規定し、同じ3つの物理層ID(又は0〜2のセルID 1104)を、図11に示す繰り返しパターンを有するアンテナサブクラスタ1103に割り当てる方法が挙げられる。アンテナサブクラスタは様々な形で得られることが観察され、あらゆるユーザクラスタ1102が同一物理層IDを有する2つのアンテナサブクラスタに到達できない方法で規定され、これによってCRSへの干渉が回避される。例えば、これを得る1つの方法は、ユーザクラスタ1102よりも大きいアンテナサブクラスタ1103の領域を規定して、その隣接するアンテナサブクラスタが同一の物理層IDを用いないように回避する方法が挙げられる。本発明の一実施形態では、複数のアンテナサブクラスタは同一のアンテナクラスタ内に、対応するCRSが干渉しないように繰り返しパターンを有して配置され、これによって12個を超えるBTSからの非干渉同時送信が可能となる。
実際のMU−MASシステムでは、全てのUEが、そのユーザクラスタ内の4つのみを超えるBTSを認める場合があり得る。例えば、図12はカルフォルニア州、サンフランシスコの都市部におけるDIDO又はMU−MASシステムの実際の配備についてのSNR分布を示す。伝搬モデルは3GPPパスロス/シャドウイングモデル[81]に基づいており、900MHzの搬送波周波数を仮定する。地図のドットは、DIDO−BTSの場所を示す一方、黒丸は、ユーザクラスタ(UEは円の中心に位置する)を示す。過疎地域1201に、UEはそのユーザクラスタ(例えば、図12の例については、わずか3つのBTS)の中で、ただ2、3のBTSだけを認めるが、その一方で、人口密集地域1202では、各ユーザクラスタは、図12のように26ものBTSを含むことができる。
CRSの高い冗長性は、5個以上の任意の個数の送信アンテナからのCSI推定を可能にするMU−MASにおいて活用され得る。例えば、チャネルが固定された無線か又は低ドップラー効果によって特徴づけられるならば、全ての4つの送信アンテナからのCSIを0.5ミリ秒(スロット持続時間)おきに計算する必要はない。同様に、チャネルが周波数フラットであるならば、第6のサブキャリア毎にCSIを推定することは冗長である。その場合、冗長なCRSによって占められるリソースエレメント(RE)は、MU−MASにおける別の送信アンテナ又はBTSに再配分することができる。本発明の一実施形態では、システムは、冗長なCRSのリソースエレメントを、MU−MASシステムにおける余分のアンテナ又はBTSに割り当てる。別の実施形態では、システムはチャネルの時間及び周波数選択性を推定し、異なるBTSか又はユーザクラスタ内のBTSのみに関するCRSを、異なるリソースエレメントに動的に割り当てる。
あらゆるユーザクラスタに含まれるBTSの数は、ノイズ電力レベル又は信号対雑音比(SNR)に対する、UEにて計測された、ユーザクラスタにおける全てのBTSからの信号電力レベルに依存する。一実施形態では、UEはSNRをその近隣における全てのBTSから推定し、SNR情報に基づいて自身のユーザクラスタに属するBTSを選択する。別の実施形態では、CPはBTSからあらゆるUEへのSNRを(UEからのフィードバック情報、又はUL/DLチャネル可逆性を推測してULチャネルから得られた情報に基づいて)認識し、あらゆるユーザクラスタに含まれるBTSの組を選択する。
あらゆるユーザクラスタに含まれるBTSの数は、本発明に記載されるMU−MAS方法の性能を決める。例えば、ユーザクラスタ毎のBTSの数が低い場合は、UEはより高いレベルのクラスタ外干渉を経験し、結果として高い信号対干渉プラス雑音電力比(SINR)及び低いデータレートを得る。同様に、あらゆるユーザクラスタについて大きな数のBTSが選択されると、UEにてユーザクラスタの端で測定されるBTSからのSNRは低く、ユーザクラスタの外の隣接するBTSからのクラスタ外干渉によって左右され得る。最も高いSINR及びデータレートを得る、ユーザクラスタ毎のBTSの最適数がある。本発明の一実施形態では、CPは、UEへのSINR及びデータレートを最大化するために、ユーザクラスタ毎のBTSの最適数を選択する。本発明の別の実施形態では、ユーザクラスタ毎のBTSは、伝搬環境又はUEモビリティの変化する条件に適合するように動的に選択される。
ユーザクラスタ毎に大きな数のBTSの使用の別の欠点は、その高い計算の負荷である。実際のところ、ユーザクラスタにより多くのBTSがあると、MU−MASプリコーダの計算の複雑さが増大する。本発明の一実施形態では、ユーザクラスタ毎のBTSは、SINR又はデータレート性能と、MU−MASプリコーダの計算の複雑さとの間の最適なトレードオフを得るために選択される。別の実施形態では、ユーザクラスタ毎のBTSは、伝搬条件とMU−MASにおいて利用可能な計算リソースとの間のトレードオフに基づいて動的に選択される。
1.1.2 CSI−RS及びDM−RSを用いたMU−MASシグナリング
LTE−Advanced(リリース10)規格に、CSI−RSは、BTSからのCSIを推定するために、あらゆるUEによって使用される[33、83]。規格はBTSにおける異なる送信器のための直交CSI−RSを定めることにより、UEは異なるBTSからのCSIを区別することができる。BTSにおける最大で8つの送信アンテナは、[33]の表6.10.5.2−1、2のように、CSI−RSによってサポートされる。CSI−RSは、[33]の表6.10.5.3−1のように、5〜80のサブフレームにわたる周期性(つまり、CSI−RSは、5〜80ミリ秒毎に送信される)をもって送信される。LTE−AdvancedのCSI−RSの周期性は、制御情報の過度のオーバーヘッドを避けるために、特にこれらの余分のリソースを使用することができない従来のLTE端末に関して、LTEのCRSより故意に大きく設計された。CSI推定のために使用される別の参照信号は復調RS(DM−RS)である。DM−RSは、固有のUEに意図された復調参照信号であり、そのUEへの送信のために割り当てられたリソースブロックの中に入れて、送信されるだけである。
8つ(LTE−Advanced規格によってサポートされる送信器の最大数)を超えるアンテナがユーザクラスタの中にあるとき、LTE−Advanced規格へのシステム適合性を維持する一方で、DIDOプリコーディングを可能にするために、代替の技術を使用しなければならない。発明の一実施形態では、どのUEも、それ自身のユーザクラスタにおける全てのアクティブBTSからのCSIを推定するために、CSI−RS又はDM−RS又は両方の組み合わせを使用する。同じ実施形態において、DIDOシステムは、ユーザクラスタ中のBTSの数を検出し、そして、ユーザクラスタがLTE−Advanced規格(最大で8つのアンテナをサポートする)に準拠しているかどうかを検出する。準拠していないならば、DIDOシステムは、BTSから現行のUEへのDLシグナリングを可能にするために、代替の技術を使用する。一実施形態において、最大で8つのBTSがそのユーザクラスタ中のUEによって届くようになるまで、BTSからの送信電力は低減される。しかし、この解決策は、カバレッジが低減するので、データレートの減少をもたらす可能性がある。
別の解決策は、ユーザクラスタ内のBTSをサブセットに分割して、同時に全てのサブセットに関する1組のCSI−RSを送信することである。例えば、CSI−RSの周期性が[33]の表6.10.5.3−1のような5つのサブフレーム(すなわち、5ミリ秒)であるならば、5ミリ秒おきに、CSI−RSは、BTSの新しいサブセットから送信される。この解決策は、CSI−RS周期性が、UEのチャネルコヒーレンス時間(UEのドップラ速度の関数である)内に、全てのBTSサブセットにわたるのに十分短い限り、機能する点に注意されたい。例えば、選択されたCSI−RS周期性が5ミリ秒で、チャネルコヒーレンス時間が100ミリ秒であるならば、ユーザクラスタ中に合計160個のBTSを加えながら、各々8つのBTSのサブセットを20個まで定めることが可能である。発明の別の実施形態では、DIDOシステムは、UEのチャネルコヒーレンス時間を推定し、所定のCSI−RS周期性に関して、チャネル変動及びドップラー効果による劣化を避けるために、ユーザクラスタの中でどれくらいのBTSをサポートすることができるかについて決定する。
今までに提案されたCSI−RSのための解決策は、LTE規格に全て準拠し、従来のLTEシステムの枠組みの中で、配備することができる。例えば、ユーザクラスタにつき8つを超えるアンテナを可能にする提案方法は、UE LTEのハードウェア及びソフトウェア実装の修正を必要とせず、いつでもBTSサブセットの選択を可能にするために、BTS及びCPで使用されるプロトコルのわずかな修正だけを必要とする。これらの修正は、クラウドベースのソフトウェア無線(SDR)プラットホームに簡単に実装することができ、それはDIDO及びMU−MASシステムに関する1つの有望な配備パラダイムである。あるいは、もしLTE規格の制約を緩和し、LTEに類似するがLTEに準拠しないDIDO又はMU−MAS動作モードをサポートするためにLTE UEに関するわずかに修正されたハードウェア及びソフトウェアを開発することが可能であるならば、UEが全LTE準拠モードか、又は非LTE準拠のDIDO又はMU−MAS動作をサポートする修正されたモードで動作することを可能にする。例えば、システムにおけるより多数のBTSを可能にするために、CSI−RSの量を増大する別の解決策を可能とする。発明の別の実施形態では、異なるCSI−RSパターン及び周期性が、ユーザクラスタ毎にサポートされたBTSの数を増大する手段として可能である。LTE規格へのそのようなわずかな修正は十分に小さい可能性があるので、既存のLTE UEチップセットを、単にソフトウェア修正によって使用することができる。又は、ハードウェア修正がチップセットに必要であるとしても、その変更は小さいであろう。
1.2 LTE規格内でのアップリンクMU−MAS CSIフィードバック方法
LTE及びLTE−Advanced規格では、UEは、その現行のチャネル状況並びにDLチャネル上の閉ループ送信に関するプリコーディング重みを通信するために、BTSへ情報をフィードバックする。3つの異なるチャネル指標がそれらの規格に含まれる[35]。
・ランク指標(RI):いくつの空間ストリームが所定のUEへ送信されるかについて示す。この数は、常に、送信アンテナの数と等しいか又は少ない。
・プリコーディングマトリックス指標(PMI):DLチャネル上のプリコーディングに使用されるコードブックのインデックス。
・チャネル品質指標(CQI):所定のチャネル状況に関する定義済み誤り率性能を維持するために、DL上で使用される前方向誤り訂正(FEC)符号方式及び変調を定める。
ただ1つのRIが全帯域幅について報告されるのに対して、PMI及びCQIの報告は、チャネルの周波数選択性に応じて、広帯域又はサブバンド毎とすることができる。これらの指標は2つの異なるタイプの物理チャネル上でULにおいて送信される。i)制御情報のみに用いられる物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、ii)データ及び制御情報の両方に用いられる、1つのリソースブロック(RB)上に、及びサブフレームベースで割り当てられる、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)。PUCCHに関して、RI、PMI及びCQIを報告する手順は周期的であり、指標は広帯域である(周波数平坦なチャネルについて)か、又は、サブバンドベースでUE毎に選択されるか(周波数選択性チャネルに関して)いずれでもよい。PUSCHに関しては、フィードバック手順は非周期性であり、サブバンドベース(周波数選択性チャネルについて)か、又は、上位層構成されたサブバンド(例えば、8つの送信器によるLTE−Advanceの伝送モード9に関する)で、UE毎に選択することができる。
本発明の一実施形態において、DIDO又はMU−MASシステムは、現行のチャネル状況、並びに、プリコーディング情報をBTS及びCPへ報告するために、RI、PMI及びCQIを使用する。一実施形態では、UEは、それらの指標をCPへ報告するために、PUCCHチャネルを使用する。別の実施形態では、更に多くの指標がDIDOプリコーディングのために必要な場合には、UEは、CPへの付加的な指標を報告するために、PUSCHを使用する。チャネルが周波数フラットである場合には、UEは、DIDOシステムにおける更に多くのアンテナに関するPMIを報告するために、余分のULリソースを利用することができる。発明の一実施形態では、UE又はBTS又はCPは、チャネル周波数選択性を推定し、チャネルが周波数フラットである場合には、UEは、より多くのBTSに関するPMIを報告するために、余分のULリソースを利用する。
2.LTEにおけるダウンリンク開ループMU−MASプリコーディング法
開ループMU−MASプリコーディング方式は、RF校正を採用し、チャネル可逆性を利用する時分割複信(TDD)システムで、使用することができるだけである。MU−MASにおける開ループ方式の全般的なメカニズムは以下からなる。i)UEはUL上でBTS又はCTRにシグナリング情報を送信する、ii)BTS又はCTRはそのシグナリング情報を全てのUEからUL CSIを推定するために利用する、iii)BTS又はCTRはRF校正を使用してUL CSIをDL CSIに変換する、iv)BTS又はCTRはDL CSI又はコードブックインデックスをCPにBSNを介して送信する、v)そのDL CSIに基づいて、CPはDL上でのデータ送信のためのプリコーディング重みを計算する。閉ループMU−MASプリコーディング方式と同様に、ユーザクラスタは、BTSにおいて推定されるUEからのCSIの量を低減するために使用することができ、それによって、BTSにおける計算の負担、並びに、UL上で必要とされるシグナリングの量を低減する。本発明の一実施形態では、開ループプリコーディング技術は、DLチャネル上で、BTSからUEへ同時非干渉データストリームを送信するために使用される。
LTEにおいて、アップリンクチャネルについて2種類の参照信号がある[31,33,87]。i)スケジューリング及びリンク適用に用いられるサウンディング参照信号(SRS)、ii)データ受信に用いられる復調参照信号(DMRS)。本発明の一実施形態では、DMRSは、全てのUEから全てのBTSへのULチャネルを推定するために、開ループプリコーディングシステムで使用される。時間領域において、DMRSは、全てのLTEスロット(持続時間0.5ミリ秒の)の第4のOFDMシンボル(通常巡回プリフィックスを使用するとき)において送信される。周波数領域では、PUSCH上で送信されるDMRSは、全てのUEについて、ULデータ伝送についてそのUEによって使用される同じリソースブロック(RB)へマップされる。
DMRSの長さは、MRS=mNRBであり、ここで、mは、RBの数であり、NRB=12は、RB当たりのサブキャリアの数である。複数のUEをサポートするために、基本シーケンスの12個の可能性のある循環シフトにより、12個のDMRSまでは、1つの基本のZadoff−Chu[88]又はコンピュータ生成定振幅ゼロ自己相関(CG−CAZAC)シーケンスから生成される。基本シーケンスは30の群に分割され、隣のLTEセルは、セル間干渉を低減するために、異なる群からのDMRSを選択する。例えば1つのOFDMシンボル中のリソースブロックの最大数が110であるならば(即ち、20MHzの全体的な信号帯域幅を想定すると)、最大110×30=3300の異なるシーケンスを生成することが可能である。30の基本シーケンスは直交である保証はなく、セルにわたる干渉を、完全に排除することなく、減少させるように設計されていることが観察される。対照的に、同一の基本シーケンスの12の循環シフトは直交であり、それによって12個までのUEを同一RB上でULにて、干渉なく送信することを可能とする。あらゆるUEによって用いられる循環シフトの値は、PDCCHを介して送信されるダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを通ってBTSによって提供される。リリース8におけるDCIは3ビットから成り、これは、UEに12個の可能な選択肢のプールにおいて循環シフトを8個までのみ使えるようにする。
基本DMRSシーケンスの循環シフトは、ULチャネル上でMU−MIMO方式を使用可能とし、CISを複数のUEから、TDDモードでチャネル可逆性が利用されるときにDLプリコーディングのために推定することを可能とするために本発明にて利用されている。本発明の一実施形態では、開ループプリコーディング方法は、DLチャネル上で、分散BTSからUEへ同時非干渉データストリームを送信するために使用される。本発明の異なる実施形態では、開ループMU−MIMO方法は、ULチャネル上で、UEからBTSに同時非干渉データストリームを受信するために使用される。UL上で全てのアクティブUEから推定される同一CSIは、DLプリコーディングの重みに加えて、MU−MIMO動作についての受信空間フィルタを計算するために用いることができる。リリース8は8つの直交DMRSまでしか規定しないため(上記のように、制限されたDCIビットによって)、ULチャネル用のMU−MIMO方式及びDLチャネル用のMU−MASプリコーディング方式は、全てのUEがUL帯域幅全体を活用することを仮定して、最大で8つのUEをサポートすることができる。
ULにおけるMU−MIMO又はDLにおけるMU−MASプリコーディングを通して同時に対応されるUEの数を増加させる方法としては、UEのDMRSを、周波数ドメイン上で多重化することが挙げられる。例えば、TDDモードで10MHz帯域幅が用いられる場合、UEに割り当てることができるRBは50ある。この場合、8つのUEの1つの組に25のインターリーブされたRBを、そして残る25のインターリーブされたRBを別のUEの組に割り当てることができ、合計して同時に対応することができるUEは16になる。次に、CSIは、インターリーブされたRB上で送信されたDMRSからの推定を補間することで算定される。より大きい数の同時に対応されるUEは、UL RBのインターリーブパターンの数を増加させることでサポートすることができる。これらのパターンは静的又は動的に、特定の周波数ホッピングシーケンスによって異なるUEに指定することができる。本発明の一実施形態では、MU−MIMO又はMU−MASプリコーディングを介してサポートされるUEの数を増加させるために、DMRSは直交インターリーブRB上でUEに割り当てられる。同じ実施形態で、インターリーブされたRBは静的に割り当てられる。別の実施形態では、インターリーブされたRBは特定の周波数ホッピングパターンによって動的に割り当てられる。
代替的な解決策は、異なるUEのDMRSを時間領域において多重化することである。例えば、UEは異なる群に分割され、それらの群に関するDMRSは連続的な時間スロット(それぞれ0.5ミリ秒の持続時間)上で送信される。しかし、この場合に、異なる群に関するDMRS割り当ての周期性が、最速で移動中のUEのチャネルコヒーレンス時間より低いことを保証することが必要である。実際、これは、CSIがDMRSにより推定される時間から、システムがDIDOプリコーディングによってUEへDLデータストリームを送信する時間まで、チャネルが全てのUEについて変化しないことを保証するための必要条件である本発明の一実施形態では、システムは、アクティブUEを群に分割し、連続的な時間スロット上で、DMRSの同じセットを各群へ割り当てる。同じ実施形態では、システムは、全てのアクティブUEに関する最も短いチャネルコヒーレンス時間を推定し、並びにUE群の最大数及びその情報に基づくDMRSの時間多重化の周期性を算定する。
別の解決策は、同じDMRSの組を使用するUEの異なるグループを空間的に分離させることである。例えば、直交DMRSの同じ組を、同一のセルIDによって識別される図11における異なるアンテナサブクラスタからのUEの全てに用いることができる。本発明の一実施形態では、直交DMRSの同じ組を使用するUEのグループは、グループ間での干渉を回避するために空間的に分離されている。同じ実施形態において、直交DMRSの同じ組は、同じセルIDによって識別される異なるアンテナサブクラスタによって使用される。MU−MASは、ULで使用することができるDMRSの数を最大にするために、「仮想セル」へUEを割り当ててもよい。1つの例示的な実施形態において、仮想セルは、UEのまわりのコヒーレンスエリア(関連する同時係属中の米国特許出願第13/232,996号、表題「Systems and Methods to Exploit Areas of Coherence in Wireless Systems」に記載)であり、DIDOシステムは、異なるUEに関して、最大3300のコヒーレンスエリアを生成する。本発明の別の実施形態では、隣接したアンテナクラスタ(クラスタは、関連する2012年5月1日発行の米国特許第8,170,081号、表題「System And Method For Adjusting DIDO Interference Cancellation Based On Signal Strength Measurements」で規定される)間のクラスタ間干渉を低減するために、30の基本シーケンスの各々が、異なるアンテナクラスタへ割り当てられる。
3.LTEにおけるアップリンクMU−MAS法
本発明の実施形態は、全てのUEからBTSへの同時ULデータストリームを受信するために、ULチャネル上で開ループMU−MIMO方式を使用する。UL開ループMU−MIMO方式は、以下の過程からなる。i)UEはシグナリング情報及びデータペイロードを全てのBTSに送信する、ii)BTSはシグナリング情報を用いて全てのUEからのチャネル推定を計算する、iii)BTSはチャネル推定及びデータペイロードをCPに送信する、iv)CPはチャネル推定を用いて全てのUEのデータペイロードからチャンネル間干渉を空間フィルタリングを介して除去して、全てのUEからデータストリームを復調する。一実施形態において、開ループMU−MIMOシステムは、UEからBTSへのULチャネルの数を増大するために、シングルキャリアの周波数分割多元接続(SC−FDMA)を使用し、周波数領域でそれらを多重化する。
一実施形態において、UEの間の同期は、DLからのシグナリングにより実現され、同じクロックへの直接的な配線によるか、又は、一実施形態のGPSDOによって共通の時間/周波数基準を共有することによるかのいずれでも、全てのBTSが同じ時間/周波数基準クロックに対してロックされているものとみなす。異なるUEにわたるチャネル遅延の変動は、異なるUEの時間基準の間でジッタを生成する可能性があり、UL上でMU−MIMO方法の性能に影響を及ぼす可能性がある。一実施形態において、異なるUE間にわたる相対的な伝搬遅延を低減するために、同じアンテナクラスタ(例えば、お互いに隣接したUE)中のUEだけが、MU−MIMO方法によって処理される。別の実施形態において、UEの間の相対的な伝搬遅延は、UEにおいて、又は、BTSにおいて補償され、BTSにおいて、異なるUEからのデータペイロードの同時受信を保証する。
UL上でデータ復調に関するシグナリング情報を可能にするための方法は、以前の節で記載したダウンリンク開ループDIDO方式のシグナリングに使用されるものと同じ方法である。CPは、UEデータペイロードからチャンネル間干渉を除去するために、異なる空間処理技術を使用する。本発明の一実施形態では、CPは、最大尤度(ML)、決定帰還等化(DFE)、又は逐次干渉除去(SIC)受信機などの非線形空間処理方法を使用する。別の実施形態においてCPは、同一チャネル干渉を相殺するために、ゼロフォーシング(ZF)又は最小平均二乗誤差(MMSE)受信機などの線形フィルタを使用し、アップリンクデータストリームを個別に復調する。
4.既存のLTEネットワークとの統合
アメリカ合衆国及び世界の他の領域で、LTEネットワークは、すでに稼働中であるか又は、配備されるところであるか、及び/又は配備されることになっている。もし、LTEオペレータがDIDO又はMU−MAS能力を既存の又はすでに約束された配備の中へ、徐々に配備することができるならば、彼らにとって著しい利益となるであろう。このように、彼らは、DIDO又はMU−MASが最も即時の利益を提供する領域に、DIDO又はMU−MASを配備することができ、徐々に、より多くのネットワークにわたるようにDIDO又はMU−MAS能力を拡大する。やがて、彼らが領域に十分なDIDO又はMU−MASカバレッジを有したら、それらは、完全にセルの使用を廃止することを選び、その代わりに、DIDO又はMU−MASへ完全に切り替えて、非常な低コストで非常により高いスペクトル密度を実現することができる。セルラからDIDO又はMU−MASへのこの完全な移行を通して、LTEオペレータの無線カスタマは、サービスで損失を被るようなことは決してないであろう。むしろ、彼らはそれらのデータのスループット及び信頼性の改善に単に遭遇するだけであり、一方、オペレータはそのコスト低下に遭遇することになる。
既存のLTEネットワークへのDIDO又はMU−MASの段階的な統合を可能にするいくつかの実施形態がある。全ての場合に、DIDO又はMU−MASのBTSはDIDO−LTE BTSと呼ばれ、それは、上述のLTE互換のDIDO又はMU−MAS実施形態の1つ、又は将来開発される可能性がある他のLTE互換の実施形態を利用するであろう。又は、DIDO−LTE BTSは、上述したような、LTE規格のわずかな変形を利用することになり、UEは更新されるか(例えばソフトウェアアップデートが、DIDO又はMU−MASと互換性を有するようにUEを修正するのに十分であるならば)、又は、DIDO又はMU−MAS互換であるUEの新世代が配備されることのいずれかになる。どちらの場合でも、DIDO又はMU−MASをサポートする新しいBTSは、LTE規格の制約の中か、又はLTE規格の変形としてであるかのいずれでも、以下DIDO−LTE BTSと呼ぶことにする。
LTE規格は、種々のチャネル帯域幅(例えば、1.4、3、5、10、15、及び20MHz)をサポートする。一実施形態において、既存のLTEネットワークのオペレータは、LTE−DIDO BTSに関して新しい帯域幅を割り当てるか、又は、既存のLTEスペクトルを細分化(例えば、20MHzは2つの10MHzのブロックに細分化でき得る)することのいずれでも、1ブロックのスペクトルでセルラ構成の従来のLTE BTSを、及び別ブロックのスペクトルでDIDO LTE BTSをサポートするであろう。事実上、これは2つの別個のLTEネットワークを確立し、UEデバイスは一方又は他方のネットワークを使用するか、又は、両者の中から選択するように構成されるであろう。細分化されたスペクトルの場合に、スペクトルは従来のLTEネットワークとDIDO−LTE BTSネットワークの間で、均一に又は不均一に分割され、セルラLTE BTS及びDIDO−LTE BTSの配備の度合い、及び/又はUE使用のパターンを考慮して、最もよく利用することができるネットワークにより多くのスペクトルを割り当てることができる。この細分化は、時間経過の必要に応じて、変わることができ、ある時点で、セルラBTSと同じか又はより良いカバレッジを提供するために配備された十分なDIDO−LTE BTSがあるとき、スペクトルの全ては、DIDO−LTE BTSへ割り当てることができ、セルラBTSは廃止することができる。
別の実施形態では、従来のセルラLTE BTSは、DIDO−LTE BTSと協調し、同じスペクトルを共有するが、交替でそのスペクトルを使用するように構成することができる。例えば、彼らが等しくスペクトルの使用を共有している場合、各BTSネットワークは、例えばセルラLTE BTSに関する1つの10msのフレームのあと、DIDO−LTE BTSに関する1つの10msのフレームが続くように、交代で1つの10msのフレーム時間を利用することになる。フレーム時間は、不均一な間隔にも細分化することもできる。この区間分割は、時間経過の必要に応じて、変わることができ、セルラBTSと同じか又はより良いカバレッジを提供するために配備された十分なDIDO−LTE BTSがあるとき、時間の全ては、DIDO−LTE BTSへ割り当てることができ、セルラBTSは廃止することができる。
本発明の別の実施形態において、DIDO又はMU−MASは、LTE及びLTE−Advancedネットワークの小セルに対するLOS又はNLOSの無線バックホールとして、使用される。小セルがLTEネットワークで配備されるにつれて、DIDO又はMU−MASはそれらの小セルへ高速の無線バックホールを提供する。より高いデータレートに対する要求が増大するにつれて、無線ネットワークがセル間干渉を引き起こすことなく、それ以上の小セルを所定の領域に追加することができない制限に届くまで、より多くの小セルがネットワークに追加される。本発明の同じ実施形態では、DIDO−LTE BTSは、徐々に小セルを置き換えるために使用され、それによって、増大されたネットワーク容量を提供するために、セル間干渉を利用する。
5.MU−MAS LTEスケジューラ
MU−MASにおいて、分散アンテナ又はBTSは同時プリコードデータストリームを複数のUEに送信する。関連特許及び出願に記載されるように、BTSの数は、同時データ伝送を可能とするにはUEの数と等しいかそれより多くなければならない。実際の配備では、UEの数はBTSの数を超えてもよい。この場合、過剰のUEは、特定のスケジューリング方針に従って、異なる時間スロット又は周波数帯域で送信されるように選択することができる。スケジューラは、提供時間及び周波数で対応されるUEの最も良い組を判断するために、UEのチャネル品質情報を利用する。本発明では、プロポーショナル・フェア(proportional fair)スケジューラ、ラウンドロビン又は貪欲法を含む、異なるスケジューリング方法が用いられている。
前の節に記載するように、LTE規格は、あらゆるUEのリンク品質についてスケジューラに伝える2つのパラメータを規定する。CQI及びSRS。CQIはDLチャネルの品質を測定し、UEからBTSに供給され返される。SRSはUEからBTSに送信される、ULチャネル品質を測定するためのシグナリング情報である。両方の指標は経時及び周波数領域のUL/DLチャネル品質の情報を提供する。DL及びULチャネル品質は異なる搬送波周波数によって変動し得るため、FDDシステムにおいてDLスケジューラはCQIを性能測度として用いなければならない。TDDモードでは、DLスケジュールはCSI又はSRS若しくは両方の組み合わせのいずれかを利用してスケジューリング判定を行う。同様の性能測定基準をULスケジューリングについても用いることができる。本発明の一実施形態では、MU−MASスケジューラはCQU及びSRSをスケジューリングアルゴリズムによって用いられる性能測定基準として使用する。
本発明に記載されるMU−MASは、従来技術に開示されない1つの追加のチャネル品質指標を利用可能とする。関連米国特許出願第13/475,598号、表題「Systems and Methods to enhance spatial diversity in distributed−input distributed−output wireless systems」に記載の空間選択性指標(SSI)。SSIはフィードバックメカニズムを介して全てのUEから取得されるCSIに基づいて、又はULチャネルから(UL/DLチャネル可逆性を適用して)計算することができる。本発明の一実施形態では、スケジューラはSSIを性能測定基準として利用する。SSIは、無線リンクにおいて利用可能な空間ダイバーシティの測定量である。SSIは、UEに加えて、BTSの空間特性に依存する。本発明の一例示的な実施形態では、スケジューラはSSIを全てのUEから取得し、特定のスケジューリング基準に従って「最適の」SSIでUEをスケジューリングする。BTSがアクティブBTSよりも多く利用可能である場合、上述のユーザ選択基準は、関連米国特許出願第13/475,598号、表題「Systems and Methods to enhance spatial diversity in distributed−input distributed−output wireless systems」に記載のアンテナ選択方法と組み合わされる。本発明の一実施形態では、スケジューラはBTS及びUEの最適なサブセットを、特定のスケジューリング基準に基づいて選択する。
図9、図10及び図11を参照して、特定のシナリオでは、同一のアンテナクラスタ又はアンテナサブクラスタ内の大きな数のBTSを可能とする直交シグナリングシーケンスが十分でない可能性がある。この場合、より大きな数のアクティブUEを有する領域を網羅するために追加のBTSがアクティブ化された場合に、いくらかの度合いの干渉が発生し得る。本発明の一実施形態では、スケジューラはアンテナクラスタ又はアンテナサブクラスタ間での干渉度合いを測定し、その干渉の効果を無線リンク上で最小限にするようにUEをスケジューリングする。
関連米国特許出願第13/475,598号、表題「Systems and Methods to enhance spatial diversity in distributed−input distributed−output wireless systems」に記載されるアンテナ選択アルゴリズムは、本発明において、アクティブBTSの最適な組をSSIに基づいて選択するように使用される。しかしながら、このアンテナ選択アルゴリズムは、MU−MASプリコーディング処理がSSI性能測定基準に基づいて最良のサブセットについての判断をする前に全ての可能なアンテナサブセットの順列に適用されなければならないため、高い計算の複雑さを必要とする可能性がある。協調BTSの数が大きいMU−MASでは、この計算上の負荷は高価となるか、実際の配備において実現できない場合がある。よって、アンテナ選択方法の良好な性能を維持しながらアンテナサブセットの数を減らす代替的な方法を開発することが望ましい。本発明の一実施形態では、MU−MASはアンテナサブセットID番号のキューに基づく、以下「アンテナシャッフリング法」として参照する方法を使用している。本発明の一実施形態では、アンテナシャッフリング法は可能性のある全てのアンテナサブセットIDを含むキュー(つまり、利用可能なBTSの所定の組についてのアクティブBTSの全ての可能な順列)を様々なグループに細分化して、これらのグループに異なる優先度を割り当てる。これらのグループは選択される全てのサブセットIDに正当な機会を割り当てるように規定されるが、SSI測定基準は制限された数のサブセットのみについて計算される(例えば、最も優先度が高いもの)ため、計算の複雑さを低下させる。一例示的な実施形態では、サブセットIDのキューは3つのグループに分けられ、各グループは異なる規則が割り当てられる。i)グループ1は、より高い優先度を有する新しいサブセットが識別されるときにしかグループから引っ張り出されない、最も高い優先度を有するIDを含む、ii)方法のあらゆる繰り返しにて新しいアンテナサブセット(グループ3から選択される)が含まれるグループ2、iii)アンテナサブセットIDがラウンドロビン規則に従ってシャッフルされるグループ3。グループ1及び2内のサブセットIDは方法の各繰り返しにてその優先度に基づいて分類され、グループ2からのサブセットIDがグループ1にアップグレードされる機会が与えられる。SSIはグループ1及び2内のサブセットのみについて計算され、アンテナ選択アルゴリズムはこれらのサブセットのみにしか適用されない。
6.MU−MAS LTEユーザ機器
本発明はLTE UEの様々な設計を含む。一実施形態では、UEは、前に記載し図13に図示するように、プリコーディングを使用するMU−MASと互換性を有するLTE UEである。
異なる実施形態では、図14に示すように、UE 1401は、第1のネットワークインターフェース1404(例えば、Wi−Fi、USB、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、光ファイバー等)を通して異なるデバイス1402及び1403に、並びに第2のネットワークインターフェース1405を通してMU−MASに接続されている。図14におけるUEは2つの異なるネットワークインターフェースが実装されており、各ネットワークインターフェースは1つ以上のアンテナを備える(しかしながら代替的な実施形態では、第1のネットワークインターフェース1404はアンテナを有さない有線インターフェースであってもよい)。第1のネットワークインターフェースのアンテナは円で示されており、第2のネットワークインターフェースのアンテナは三角で示されている。同じ実施形態において、第2のネットワークインターフェースはMU−MASプリコーディング、LTE準拠プロトコルを実装するMU−MAS、又はMU−MAS(LTE準拠プロトコル実装又は未実装)及び代替ネットワークをサポートする。同じ実施形態において、代替ネットワークはセルラネットワーク、LTEネットワーク又はWi−Fiネットワークである。同じ実施形態において、UEは片方及び/又は両方のMU−MASと動作し、並びに/若しくは代替ネットワークとUEはいずれかのMU−MAS又は代替ネットワークを何かしらの基準に基づいて選択する。同じ実施形態において、基準は、i)1つのネットワークのみが利用可能であり選択されるかどうか、ii)1つのネットワークがよりよい性能を有するか、iii)1つのネットワークがより経済的か、iv)1つのネットワークがより渋滞していないか、v)1つのネットワークがより少ないUEリソースを用いるか、である。
本発明の一実施形態では、UE 1501は、図15に図示するように、ユーザ装置1502に物理的に装着されるケースに入っている。同じ実施形態において、ケースはユーザ装置への装飾的な追加を担う。別の実施形態では、ケースはユーザ装置を物理的な損傷から保護する役割を果たす。UEは、バッテリ1503、及び1つ以上のネットワークインターフェース1504からなる。
一実施形態では、UE電子装置はケース内に内蔵されている。同じ実施形態において、UE電子装置はバッテリ1503を含む。バッテリは、物理的な電気接触又は無線接触を通して連結する電力チャージャを含む。例示的な電力連結は、導電性、誘電性、RF、光、又は熱性であるが、電力連結はこれらの手法に限られない。同じ実施形態において、UE電子装置はユーザ装置から電力を受けるように連結される。この電力連結は物理的接触を通して、又は誘電性若しくは無線接触を通している。同じ実施形態において、ユーザ装置はMU−MAS UEからの電力を受けるように連結されている。この連結は物理的接触を通す、又は誘電性若しくは無線接触を通す。異なる実施形態では、同一の電力チャージャはユーザ装置とMU_MAS UEの両方に電力を与える。
本発明の一実施形態では、UEはユーザ装置と通信するように構成される。同じ実施形態において、UEは、ユーザ装置が最初にUEに接続できるように(例えば、スイッチを介して、又は電力を除去することで)リセット可能であり、一度接続が確立されると、UEはユーザ装置によって構成可能となる。このような構成は、プライベートパスワード及び/又はその他のセキュリティプロトコルを構成することを含む。異なる実施形態では、UEはユーザ装置と通信するように構成される手段を含む。このような構成は、別の装置へのUSBである通信ポートを介して、又はUE上の操縦装置及び/若しくはボタンを介して、又はボタン若しくはタッチ入力が使用されるディスプレイを介して行われる。
別の実施形態では、同じRFチェーンが、代替ネットワークに加えてMU−MAS通信にも用いられる。別の実施形態では、異なるRFチェーンがMU−MAS通信及び代替ネットワークで使用される。
7.チャネル可逆性を利用する無線周波数(RF)校正
従来の閉ループMU−MAS法は、量子化されたCSインデックス又はコードブックインデックスを(コードブックに基づく制限付きフィードバック方式のように)UEからBTS又はCPにフィードバックするためにULチャネルを採用する。しかしながら、この方式は、CSIフィードバックチャネルをイネーブルするためのフィードバックオーバーヘッドを大きくし、プロトコル複雑度を高くする結果となる。したがって、UL及びDLが同一の周波数に設定されるTDDシステムでは、UL/DLチャネル可逆性を利用することによって、CSIフィードバックを回避することが望ましい。実際のシステムでは、BTS又はUEにおける送信RFチェーン及び受信RFチェーンは典型的には、RF構成要素及び回路レイアウトが異なることに起因して異なる特性を有する。したがって、UL/DL相互作用を維持するためには、RF校正法を採用して、送信チェーンと受信チェーンとの間のRF不整合を補償することが必要である。
典型的な無線送受信器におけるRF不整合についてのモデルは[91]に記載されており、適応デジタルビームフォーミングシステムの性能に対するRF不整合の影響を緩和するためのハードウェアによる解決策は[92]で論じられている。複数入力複数出力(MIMO)システムにおけるRF校正を可能にするにソフトウェア技術は[93、94]で提案されており、複数入力単一出力(MISO)システムについての実験結果は[96]に、アンテナ選択を採用するシステムについての実験結果は[96]に示されている。
しかしながら、先行技術は、全てのRFチェーンがMIMOシステムのように同一の回路基板上に配列され、それにより、全RFチェーン間のRF不整合に関する情報が局所的に利用可能となるので、RF校正に関する問題が簡単になると仮定している。対照的に、本発明は、分散アンテナ間の通信がネットワークを通じてのみ起こるように、地理的に遠隔に配置された分散アンテナからなる。したがって、本願出願人は、具体的には分散アンテナを備えるMU−MASにおけるRF校正を可能にするように設計された「ビーコン局」と称する新規のシステムユニットを規定する。更に、先行技術によるMIMOシステムでは、同一基板上のRFチェーンが近密であることに起因して、送信/受信チェーン間に有意なRF結合が生じる。対照的に、本発明では、同一の分散アンテナの1つの送信チェーンと1つの受信チェーンとの間にのみRF結合が生じる。したがって、RF校正のために採用される技術は、後述する先行技術に記載されたものとは著しく異なる。最後に、先行技術に開示されたRF校正法は、単一のユーザのシステム(例えば、単一のユーザ機器装置)に限定されている。以下の段落における派生論に示すように、複数のユーザのシステム(例えば、MU−MAS)は特にRF不整合に敏感であるのは、RF不整合がユーザ間干渉を引き起こすからである。したがって、以下に記載するように、チャネル可逆性を利用しながらRF校正を可能にするためには特別な技術を採用しなければならない。
本発明は、無線周波数(RF)校正を採用し、ダウンリンク(DL)チャネルとアップリンク(UL)チャネルとの間の相互作用を利用する、複数の分散アンテナと、複数のユーザ機器装置(UE)と、1つ又は複数のビーコン局とを備えるMU−MASからなる。一実施形態では、ULチャネル推定値からDLのMU−MASプリコーディング重みを計算するために、RF校正が採用され得る。図16は、分散アンテナ1601と、複数のUE 1613と、1つのビーコン局1619と、分散アンテナを接続する1つの基地局ネットワーク(BSN)1607と、1つの集中型プロセッサ(CP)1621と、ビーコンからCPへの校正制御チャネルである1つのフィードバックチャネル1620とを含むシステムのブロック図を示す。
各分散アンテナユニットは、ベースバンドユニット1602、送信RFチェーン1603、受信RFチェーン1604、TDD動作のための送信/受信RFチェーンを動的に選択するRFスイッチユニット1605、及びアンテナ1606からなる。一実施形態では、ベースバンドユニットは、ベースバンド信号処理と、デジタル−アナログ変換器(DAC)とを備える。別の実施形態では、全てのベースバンド処理は、RF信号が(例えば、RF同軸ケーブル、又はファイバーネットワークにわたるRFを介して)各分散アンテナに送られるようにCPにおいて実行される。各UEは、ベースバンドユニット1608、送信RFチェーン1609/受信RFチェーン1610、RFスイッチ1611、及びアンテナ1612からなる。ビーコン局は、ベースバンドユニット1614、送信RFチェーン1615/受信RFチェーン1616、RFスイッチ1617、及びアンテナ1618からなる。
分散アンテナとUEとの間の無線リンクは、寸法M×Nの複素ガウスチャネル行列Hとしてモデル化されるが、MはUEの個数であり、Nは分散アンテナの個数である。本願出願人は、HDL、DLチャネル行列1622、及びHUL、ULチャネル行列1623を規定する。チャネル可逆性は、DLとULとが同一の搬送波周波数に設定される限り成り立つ。この場合、以下の特性が成り立つ。
式中、シンボル†は、転置行列演算を意味する。
上記のモデルは、シングルキャリアシステム又はマルチキャリアシステムのいずれについても成り立つ。マルチキャリアシステム(例えば、OFDM)では、複素行列Hは、1つのサブキャリアのチャネルを表し、同一のモデルが、そのシステム中の任意のサブキャリアに及ぶ。図16はまた、N×N寸法の複素チャネル行列AT及びARを用いてそれぞれモデル化された、分散アンテナにおける送信RFユニット及び受信RFユニットを示している。同様に、UEにおける送信RFユニット及び受信RFユニットは、M×M寸法の行列BT及びBRによってモデル化される。分散アンテナを備えるMU−MASの場合、AT、AR、BT及びBRが対角行列として表されるようにアンテナが相対的に離隔していることに起因して、分散アンテナ間の及び/又はUE間のRF結合は無視できる。本願出願人には、これが分散アンテナ及び分散UEとを備えるMU−MASの固有の機能であることが分かった。したがって、本発明は、複数入力複数出力(MIMO)システムに関する従来技術よりも新規である。
図16のブロック図に基づいて、本出願人は、(送信/受信RFユニット及び無線リンクをモデル化する)効果的なDLチャネル行列を以下のように記述し、
効果的なULチャネル行列を以下のように記述する。
本発明において、RF校正は、以下のように、複素RF校正行列Cを用いてULチャネル推定値
の行列を事前調整することにより得られる。
LTEセルラネットワークを含む本発明の一実施形態では、全てのUEからのDMRSを採用するために、eNodeBにおいて、効果的なULチャネルが推定される。
図17に示すように、行列Cは、以下のように規定される各分散アンテナ1701とビーコン局1719との間の効果的なDL
チャネル1722のベクトルと、UL
チャネル1723のベクトルとから計算される。
式中、
は、分散アンテナとビーコン局との間のDLチャネル可逆性及びULチャネル可逆性を仮定する列ベクトルである。一実施形態では、分散アンテナとビーコン局との間のDLチャネルは、分散アンテナからビーコンにトレーニング信号を送信することによって推定される。LTEセルラネットワークを備える例示的な一実施形態では、DLシーケンスCRS、又はCSI−RS若しくはDM−RSは、全てのeNodeBから効果的なDLチャネルを推定するために、ビーコンにより使用される。同じ実施形態では、ビーコン局と分散アンテナとの間のULチャネルは、ビーコン局から分散アンテナにトレーニング信号を送信することによって推定される。本発明の一実施形態では、RF校正行列の推定を改善するために、複数のビーコン局が採用される。本発明では、分散アンテナ間にRF結合がなく、したがって、RF校正行列Cは対角である。
線形プリコーティング(例えば、ゼロフォーシング[65]、ブロック対角化又はBD[66−67]、行列反転等)が採用されたときには、m番目のUEにおいて受信されるシンボルは、以下のように求められる。
式中、
は、効果的なチャネル行列
のm番目の行であり、
は、
から得られるm番目のUEについてのプリコーディングベクトルであり、Smは、m番目のUEに送信されたシンボルであり、nmは、m番目のUEにおける白色ガウス雑音である。簡潔にするために、上記モデルは、各UEに単一の受信アンテナがあることを仮定するが、本発明は、UEに任意の数のアンテナがあることに及ぶ。上述したRF校正法を採用したときには、以下の条件が成り立つように、各UEにおけるクライアント間干渉が送信機においてプリキャンセルされる。
式中、
は、RF校正されたチャネル行列
から得られるプリコーティング重みベクトルである。一実施形態では、プリコーディング重みは、各UEにおいてクライアント間干渉をプリキャンセルするために、RF校正されたチャネル行列から計算される。図18は、3つの即ち、i)RF不整合がないシナリオ、ii)校正がなくRF不整合があるシナリオ、iii)校正ありでRF不整合があるシナリオについて、周波数がフラットなチャネルにおいてBDプリコーティング及び4QAM変調を採用するMU−MASの符号誤り率(SER)性能を示す。本願出願人は、本発明のRF校正法が、理想的な性能(即ち、RF不整合がない)までSERを低減することが分かった。
本出願の別の実施形態では、非線形プリコーティング法(例えば、ダーティペーパコーディング[68〜70])又はトムリンソン−原島プリコーディング又はTHP[71〜72]、格子技術又はトレリスプリコーディング[73〜74]、ベクトル摂動技術[75〜76])が、各UEにおけるクライアント間干渉をプリキャンセルするべく、RF校正されたチャネル行列に適用される。図19は、RF校正及びUL/DL可逆性を使用する非線形プリコーディング技術を用いて得られたSERと、線形プリコーティングの性能と一致することを示す。図20aは、2つの分散アンテナと2つのUEとを備えるMU−MASにおける、UE 1についてのTHPモジュロ演算前のコンスタレーションを示し、図20bは、2つの分散アンテナと2つのUEとを備えるMU−MASにおける、UE 2(THP束構造)のためのTHPモジュロ演算前にコンスタレーションを示す。THPプリコーディングは、「参照UE」に対する干渉を完全にキャンセルするように設計され、他のUEに対して逐次干渉キャンセル方式を適用する。したがって、参照UEについてのSER性能は、他のUEよりも良好となり得ることが予想される。一実施形態では、全てのUEに対して同様の平均SER性能を保証するために、ラウンドロビン又は比例公平スケジューリング技術、若しくは他のタイプのスケジューリング技術がUEに適用される。
BD法及びTHP法の計算の性能は、各ユーザクラスタ内の分散アンテナ及び/又はUEの個数に応じて変動し得る。本発明の一実施形態では、MU−MASは、各ユーザクラスタの分散アンテナ及び/又はUEの個数に応じて、動的にプリコーダの計算の複雑さを最小限に抑えるために、線形プリコーティング技術と非線形プリコーディング技術とを切り替える。
実際のMU−MASにおいて、ビーコン局は、RF校正専用の無線送受信機である。ビーコンは、校正を目的として、全ての分散アンテナから推定された効果的なDLチャネルを通信するためのフィードバックチャネルを必要とするので、ビーコンは、無線リンク又は有線リンクを介してCPに通信する。別の実施形態では、ビーコン局は、分散アンテナのうちのいずれかであり、そのアンテナに関して校正パラメータが計算される。同じ実施形態では、分散アンテナは、メッシュネットワークのように組織化され、良好なリンク品質を保証するために、隣接する分散アンテナ間のペアワイズRF校正が計算される。RF校正は、全てのアンテナにわたって実行され、全ての分散アンテナが互いに校正されるように、校正情報がCPにフィードバックされる。別の実施形態では、ビーコンは、CPに校正情報をフィードバックするために任意の無線リンク又は優先リンクを使用するUEのうちのいずれかである。
ビーコンからCPへの校正情報は、制限付きビット数にわたって量子化されるか、又は制御チャネル上のオーバーヘッドを低減するためのコードブックに基づく制限付きフィードバック法によって送信される。本願出願人は、(温度変化等に起因するRF特性の変動のレートに応じて)遅いレートでRF校正が動作できることが分かった。校正情報の更新レートが低い場合、いかなる厳しいデータ損失レートも引き起こすことなくCPにその情報を送信するために、無線データチャネルが使用され得る。例示的な一実施形態において、LTEセルラネットワークでは、UEからCPに校正情報をフィードバックするために、PUSCHが使用される。
1つ以上の地理的に分散したビーコンは、ユーザクラスタ、又はアンテナクラスタ若しくはアンテナサブクラスタ中のビーコンと分散アンテナとの間の相対的なリンク品質に応じて、そのクラスタ毎に採用される。一実施形態では、クラスタ中の全ての分散アンテナに対する信号品質が最も良好なビーコンがRF校正のために使用される。別の実施形態では、伝搬環境における変動に起因して分散アンテナへのリンクの変化する品質に適応するように、ビーコンがあらゆる時間に動的に選択される。別の実施形態では、分散アンテナからの/へのリンクを介してSNR又はSINRを最大化するように、複数のビーコンが(例えば、最大比合成/送信による)協働的に採用される。異なる実施形態では、1つ以上のRF校正は、クラスタ毎に実行される。
本発明の一実施形態では、ビーコン局は、RF校正のために使用されるだけでなく、時間及び周波数同期参照を含む分散アンテナ及び/又はUEに信号情報も送信するために使用される。分散アンテナ及び/又はUEは、MU−MASマスタ参照クロックとの時間及び周波数同期を維持するための参照を採用する。一実施形態では、ビーコンから分散アンテナ及びUEへのこの参照クロック分配は、LTEマルチメディアブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)通信チャネルを介して可能になる。
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  1. 無線周波数(RF)校正を採用し、ダウンリンク(DL)チャネルとアップリンク(UL)チャネルとの間の可逆性を利用するマルチユーザ(MU)伝送を用いた、複数の分散アンテナ、複数のクライアント装置、及び1つ又は複数のビーコン局とを備える、複数アンテナシステム(MAS)(「MU−MAS」)。

  2. 前記基地局ネットワーク(BSN)を介して集中型プロセッサ(CP)に相互連結され、複数のクライアント装置と通信するためにプリコーディングを使用する、複数の分散アンテナを備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

  3. 前記CPが、前記分散アンテナと前記クライアント装置との間のチャネル状態情報(CSI)を認識しており、前記DLチャネル又は前記ULチャネル上で送信されたデータをプリコードするために前記CSIを利用することを特徴とする、請求項2に記載のシステム。

  4. 前記CSIが、前記クライアント装置において推定され、前記分散アンテナにフィードバックされることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。

  5. 前記DL−CSIが、無線周波数(RF)校正を使用すること、及びUL/DLチャネル可逆性を利用することによって、UL−CSIから分散アンテナにて得られることを特徴とする、請求項4に記載のシステム。

  6. 前記RF校正が、前記ULチャネルから前記DLのMU−MASプリコーディング重みを計算するために採用されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

  7. 各UEに対するクライアント間干渉をプリキャンセルために、プリコーティング重みが計算されることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。

  8. 線形プリコーティング法(例えば、ゼロフォーシング又はブロック対角化、行列反転等)からプリコーティング重みが計算されることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。

  9. 非線形プリコーディング法(例えば、ダーティペーパコーディング、トムリンソン−原島、格子トレリス、ベクトル摂動等)からプリコーティング重みが計算されることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。

  10. 前記MU−MAS中の全てのUEに対して同様の符号誤り率(SER)性能を保証するために、ラウンドロビン若しくは比例公平スケジューリング、又は他のタイプのスケジューリング方式が使用されることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。

  11. 前記MU−MASが、各ユーザクラスタの分散アンテナ及び/又はUEの個数に応じて、プリコーダの計算の複雑さを最小限に抑えるために、線形プリコーティング技術と非線形プリコーディング技術とを動的に切り替えることを特徴とする、請求項6に記載のシステム。

  12. RF校正が、複素RF校正行列を用いてULチャネル推定値の行列を事前調整することにより得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

  13. RF校正行列が、前記分散アンテナと1つ又は複数のビーコン局との間の前記効果的なDLチャネル及びULチャネルから得られることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。

  14. 前記効果的なDLチャネル及びULチャネルが、前記分散アンテナから前記ビーコン局に/前記ビーコン局から前記分散アンテナに送信されたトレーニング信号により推定されることを特徴とする、請求項13に記載のシステム。

  15. 前記ビーコン局が、前記分散アンテナのうちのいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

  16. 前記ビーコン局が、前記クライアント装置のうちのいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

  17. 前記RF校正情報が、無線フィードバックチャネル又は有線フィードバックチャネルを介して、前記ビーコンから前記CPに送信されることを特徴とする、請求項2に記載のシステム。

  18. 前記ビーコンから前記CPに前記RF校正情報をフィードバックするために、量子化又はコードブックに基づく制限付きフィードバック技術が採用されることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。

  19. 前記MU−MASが、前記ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークのようなセルラネットワークであり、前記クライアント装置が、LTEユーザ機器(UE)であり、前記分散アンテナが、LTE強化されたNodeB(eNodeB)又はモビリティ管理エンティティ(MME)であり、前記CPが、LTEゲートウェイ(GW)であり、前記BSNが、S1又はX1のインターフェースであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。

  20. 全てのUEから前記ULチャネルを推定するために、前記NodeBにおいて前記ULの復調参照信号(DMRS)が採用されることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。

  21. RF校正のために使用される、前記eNodeBから前記ビーコン局への前記DLチャネルを推定するために、前記DLのセル固有の参照信号(CRS)、又はCSI参照信号(CSI−RS)、復調参照信号(DM−RS)が採用されることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。

  22. 前記ビーコンから前記CPに前記RF校正情報をフィードバックするために、前記PUSCH物理チャネルが採用されることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。

 

 

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