トラックインデックス付き注射器

 

本発明は、プランジャと上記プランジャを駆動するためのプランジャロッドとを有する注射器バレルに連結されるように構成されているフィンガーグリップ(1)に関する。このフィンガーグリップは、ユーザが操作中にユーザの指を支持するための指支持表面(13)を有する下部側部を有する本体と、係合部材(5)とを備え、この係合部材は、係合部材が注射器バレルのプランジャロッドに係合しないように配置される非作用位置と、プランジャがフィンガーグリップに対して相対的に移動させられる時にフィードバックがユーザに対して与えられるように係合部材が注射器のプランジャロッド上の溝付き表面に契合するように配置される作用位置との間を移動可能である。上記非作用位置から上記作用位置に係合部材を移動させるための起動部材(7)がそのフィンガーグリップの中に組み込まれている。

 

 

本発明は、注射器に関するものであり、さらに注射器のフィンガーグリップ(finger grip)に関する。
医療用注射器のユーザが物質を投与する時に、特に特定の治療分野においては、注射器によって搬送される分量全体を1つの区域の全体にわたって分散させることが一般的である。こうした治療区域の幾つかの事例が、皮膚科学、形成外科、美容整形外科、及び、歯科医学である。この分散は、例えば、皮膚表面の直ぐ下に且つ皮膚表面に対して概ね平行に注射器の針を挿入することと、その後で、針を引抜きながら物質を投与することとによって行われる。別の方法が、限定された区域内の幾つかの解剖学的場所に物質を投与すること、即ち、各々の場所にその分量全体の画分を投与することである。これらの物質投与方法の両方、及び、他の方法では、注射器が特定の種類の投与補助器具を備えることが有利であり、こうした補助器具は、各々の場所において、又は、単位時間当たりで、物質の分量全体の中のとれだけ大きい画分が投与されるかを知る上で、ユーザの助けとなる。従来においては、注射器バレルが目盛りを備えており、ユーザはその目盛りに沿ってプランジャの位置を観察する。しかし、この目盛りは見えにくく、ラベル等によって部分的又は全体的に覆われることがあり、場合によっては、注射器が、目盛りが隠される角度で保持されることがある。さらに、このような目盛りの使用に関する基本的な問題が、ユーザが注射中にその目盛りを観察しなければならないということであり、このことは、作業中にユーザが治療区域に注意を向ける代わりに、頻繁にその目盛りを見なければならない時に注意の散漫が生じることを意味する。正確な投与を実現する機械式又は電子式の注入装置が既に使用されているが、こうした注入装置は、注射器よりも高価で重く、多くのユーザは、従来の注射器が保持される仕方で注入装置を保持することを好む。更に、大半の注入器は、医薬の注入の前に針穿刺吸引を行うことを可能にしない。これは、血管内で注入が行われたことをユーザが認識することを可能にしないので、深刻な欠点である。
投薬補助器具を有する注射器を提供する試みが、特許文献1と特許文献2とに開示されており、これらの特許文献では、フィンガーグリップ上に設けられている係合部材が、非作用位置すなわち非係合位置と、その係合部材がプランジャロッドの構造に係合する作用位置との間を移動可能である。しかし、特許文献1では、その極めて概略的な図解と説明との故に、その移動がどのようにして実際に実現されるのかが不明瞭である。特許文献2では、その2つの位置の間で係合部材を移動させる操作が、その操作を実現するための構造の故に、面倒である。
国際公開第2008/057976号 国際公開第2008/016381号
注入量又は注入速度に関するフィードバックをユーザに通知し提供する使い勝手のよい手段を有する注射器を提供することが有利だろう。
この問題により適切に対処するために、本発明の第1の側面では、近位端部と遠位端部とを有し、且つ、プランジャとこのプランジャを駆動するためのプランジャロッドとを有する注射器バレルに対して連結されるように構成されている、フィンガーグリップが提供され、上記フィンガーグリップは、注射器バレルに装着される時に注射器バレルの上記近位端部に面する下部側部と、反対向きの上部側部とを有する本体を備え、操作中にユーザの指を支持するための指支持表面が上記下部側部に設けられている。このフィンガーグリップはさらに係合部材を備え、この係合部材は、この係合部剤が注射器バレルのプランジャロッドに係合しないように配置される非作用位置と、プランジャがフィンガーグリップに対して相対的に移動させられる時に触覚的及び音響的フィードバックがユーザに対して与えられるように係合部材がプランジャロッド上の溝付き表面に係合するように配置される作用位置との間を、プランジャロッドの半径方向に移動可能である。非作用位置から作用位置に係合部材を移動させるための、プランジャロッドの軸方向に作動可能である起動部材が、フィンガーグリップの中に組み込まれている。この組み込まれた起動部材は、起動部材を欠いている従来技術の解決策に比較して、より安全で、より衛生的で、且つ、より便利な解決策を提供する。係合部材を備えることが、さらに、針穿刺吸引の際にも便利である。係合部材は、プランジャロッドが実際に特定の距離だけ引き戻されたという明確な表示を与え、したがって、構造的可とう性が除去されることが可能であり、この構造的可とう性は、そうでない場合には針穿刺吸引中の誤った表示を生じさせる可能性がある。即ち、ユーザは、そのシステムの可とう性の故にプランジャが実際には未だ移動していない一方で、血管の中への注入が行われないだろうということを針穿刺吸引が示すということを確信する。本発明による係合部材を備えることが、この欠点を取り除くことが可能であり、又は、この欠点を少なくとも低減させることが可能である。
このフィンガーグリップの一実施態様では、起動部材は、上記作用位置から上記非作用位置に係合部材を移動させるように構成されている。これによって、非作用位置から作用位置へ、及び、作用位置から非作用位置へ、容易に切り換えることが可能である。
このフィンガーグリップの一実施態様では、起動部材は、フィンガーグリップの上部側部から到達可能である。これによって、ユーザが、フィンガーグリップを備えている注射器を保持している時に、例えば注射器を保持する手の親指を使用して起動部材を容易に操作することが可能である。
このフィンガーグリップの一実施態様では、その本体は、フィンガーグリップの外周部の周りを延びるフレーム部分を備え、及び、起動部材は上記フレーム部分内に受け入れられる。これによって、フィンガーグリップの高さを最小化することが可能であり、及び、フレーム部分は、フィンガーグリップの側部からの起動部材の偶発的な操作を防止する。
このフィンガーグリップの一実施態様では、フレーム部分の内側表面と起動部材の外側表面とが、本体に対して起動部材を固定するための嵌合連結部材を備える。これによって、フィンガーグリップをアセンブリする操作が容易化される。
このフィンガーグリップの一実施態様では、起動部材は、本体に取り付けられている固定部分と、係合部材を移動させるための可動部分とを備え、及び、この固定部分と可動部分は旋回継手(pivoting joint)によって互いに接合されている。
このフィンガーグリップの一実施態様では、係合部材を上記作用位置から上記非作用位置に起動部材が移動させることを防止するために、戻り止め具(return stop)が、フレーム部分と係合部材との間に設けられている。特定の用途では、係合部材が作用位置に保持されることを確実なものにすることが可能であることが有利である。
このフィンガーグリップの一実施態様では、起動部材の固定部分と本体とが、注射器のプランジャロッドが中を通過することが可能である同心状の開口部を備える。
このフィンガーグリップの一実施態様では、係合部材が上記非作用位置にある時に、起動部材の上部表面がフレーム部分の上部表面と同一の高さにある。これによって、偶発的な起動の危険性が減少させられる。
このフィンガーグリップの一実施態様では、係合部材が作用位置に移動した時に、起動部材の上部表面がフレーム部分の上部表面に対して相対的に押し下げられている。これによって、作用位置が取られていることを判断することがより容易である。
このフィンガーグリップの一実施態様では、係合部材は、係合部材を上記非作用位置に付勢させる付勢部材を備える。これによって、起動部材が移動させられる時には、係合部材を作用位置から非作用位置に切り換えるために、係合部材が起動部材と連結させられる必要がない。
本発明の別の側面では、医薬を収容するためのバレルと、プランジャを駆動するためのプランジャロッドとを備える、医療用注射器が提供される。このプランジャロッドは、このプランジャロッドの円周方向に延びる溝を備えており、この医療用注射器は、さらに、上述したフィンガーグリップも備える。
本発明のこれらの側面と利点と他の側面と利点とが、後述される実施形態を参照することによって明らかとなり、及び、説明される。
以下では、本発明を、より詳細に、且つ、添付図面を参照しながら説明する。
本発明によるフィンガーグリップの一実施形態の斜視図である。 図1のフィンガーグリップを含む注射器の斜視図である。 図2の注射器の一部分の部分断面斜視図である。 図2の注射器の一部分の部分断面斜視図である。 図1のフィンガーグリップの一部分の断面図である。 図1のフィンガーグリップの一部分の斜視図である。 図1のフィンガーグリップの一部分の斜視図である。 本発明の一実施形態による注射器の断面図である。
図1に極めて概略的に示されているフィンガーグリップ1の実施形態が、本体3と、図3に示されているようにフィンガーグリップ1の内側に隠されている係合部材5と、起動部材7とを備える。本体3と起動部材7は、典型的には、ポリオレフィン、ポリアミド、又は、ポリカーボネートのような熱可塑性プラスチックで製造されている。当然であるが、これらの具体例は、適したプラスチックの少数の具体例であるにすぎず、当業者は、これらに加えて多数の他の適切な材料が存在していることを理解する。係合部材5は、典型的には金属で作られているが、係合部材5がプラスチックで作られることが可能であることも非常によく想定可能である。フィンガーグリップの他の部分と共に射出成形によって係合部材を製造することが可能である。フィンガーグリップ1は、上部側部即ち遠位側部9と、下部側部即ち近位側部11とを有する。指支持表面13が、ユーザの指を操作中に支持するために、下部側部11に設けられている。係合部材5は、プランジャロッド15に係合するように構成されており(注射針が欠けている、フィンガーグリップ1を含む注射器30を示す図2を参照されたい)、及び、さらに詳細に後述するように、係合部材がプランジャロッド15に係合しない非作用位置即ち後方位置と、係合部材がプランジャロッド15に係合する作用位置即ち前方位置との間を、起動部材7によってプランジャロッド15の半径方向に移動可能である。起動部材7は、フィンガーグリップ1の上部側部9から到達可能である。
本体3は、フィンガーグリップ1の外周部の周りを延びるフレーム部分17を備え、及び、起動部材7はフレーム部分17内に受け入れられている。起動部材7はプレート形であり、及び、フレーム部分17と堅固に係合させられており且つ起動部材7の主要部分である固定部分19を有する。起動部材7の固定部分19は、スナップ嵌めによって起動部材7がフレーム部分17内に保持されることが可能であるように、図7に示されているフレーム部分17の内側表面に沿って設けられている係合手段57に対応する、その外周部に沿って係合手段(図示されていない)を備えている。フィンガーグリップ1のアセンブリ中に、起動部材7は、その起動部材7がアセンブリ位置にパチンと嵌まり込むように、フレーム部分17の中に単純に押し下げられる。したがって、フレーム部分17と起動部材17の外側表面は嵌合連結部材を有する。これらは、突起の任意の組合せとして、又は、突起と凹みとの任意の組合せとして、実現されることが可能である。さらに、起動部材7は、係合部材5を移動させるための可動部分21を有する。固定部分19は、旋回可能な継手23によって可動部分21に連結されている。継手23は、起動部材7の下側のV字形溝25によって、起動部材7の端から端に延び且つ起動部材7の隣接部分よりも薄い狭い部分として設けられている。このことが、起動部材7を製造するために使用されるプラスチック材料内にヒンジを形成する。これらの図面では、可動部分21は、係合部材5が非作用位置にある時にフレーム部分17の上部表面の上方に延び、及び、係合部材5が作用位置にある時に、即ち、可動部分21が押し下げられている時に、その上部表面がフレーム部分17の上部表面と同一の高さにある位置となる形で示されている。当然であるが、係合部材5が非作用位置にある時に可動部分21の上部表面がフレーム部分17の上部表面と同じ高さである実施形態と、係合部材5の作用位置において、フレーム部分17の上部表面に対して相対的に可動部分21の上部表面が押し下げられる実施形態とを想定することが、本発明の範囲内で可能である。この変形例の両方が、係合部材の現在位置に関する即時的な触覚的及び視覚的フィードバックをユーザに提供し、係合部材の位置を判断するためにプランジャロッドを移動させることが必要である場合がある従来技術の解決策よりも優れている、大きな利点を有する本発明のフィンガーグリップを提供する。
本体3は、概ね半円形の凹み29を備えており、この概ね半円形の凹み29は、バレル31の端部フランジ33が凹み29内に受け入れられて押込み嵌め又はスナップ嵌めによって保持されるように、図2に示されているように注射器30の一部分であるバレル31の端部フランジ33を受け入れるように構成されている。起動部材7が穴35を備えており、この穴35は、注射器30のプランジャロッド15を受け入れるように構成されている。穴35は凹み29と同心状である。
医療用注射器30は次のようにアセンブリされる。上述したようにフィンガーグリップ1がバレル31の遠位端部に取り付けられ、及び、プランジャロッド15が、起動部材の穴35の中を通して下方にバレル31の中に挿入され、及び、例えばバレル31の内側において、プランジャロッド15の近位端部とプランジャ37との上の整合ねじ山(matching thread)によって、プランジャ37と連結される。プランジャロッド15とプランジャ37との間にねじ込み連結部を有することは、このねじ込み連結部が注入の前にユーザが針穿刺吸引を行うことを可能にするので、さらに別の利点を有する。他のタイプのプランジャ−プランジャロッドの連結部は、1つの方向におけるプランジャの移動だけしか可能にせず、即ち、そのプランジャの近位端部に向けてバレル31の中を通してプランジャを押し、したがって針穿刺吸引を不可能にするだろう。
係合部材5は薄板金属で作られており、及び、プランジャロッド15に係合するように構成されている係合部分41と、係合部材5をプランジャロッド15から離れるように付勢させるように配置されている付勢部材を構成するばね部分43とを備える。係合部分41は、プレート形であり、及び、プランジャロッド15の縦方向の中心軸線に対して垂直に延び、即ち、プランジャロッド15の半径方向に、且つ、フィンガーグリップ1の長さに沿って延びる。ばね部分43はプレート形であり、及び、係合部分41に対して垂直に延びる中央部分45と、斜めに前方に即ちプランジャロッド15に向かって延びる、中央部分45の端部の各々に位置した2つの翼部47とを備える。翼部47の自由端部が、本体3の固定当接部分59に対して当接する。起動部材7の可動部分21はプッシャ部分(pusher portion)49を備え、このプッシャ部分49は起動部材7の下側において突き出しており、且つ、ばね部分43の中央部分45に対して当接する。起動部材7は、プランジャロッド15の軸方向に、当然であるがプランジャロッド15に対して平行に、非作用位置と作用位置との間を作動可能であり、即ち、押し下げられてから、再び押し上げられることが可能であり、この押し動かしは、縦方向の中央軸線の方向に行われる。これは、従来技術で説明されているように、直接的に半径方向において係合部材を移動させることに比べて、ユーザにとってより便利であり、及び、より安全な動作である。起動部材7が押し下げられる時に、起動部材7は継手7の周りを旋回し、これによって、係合部材がプランジャロッド15に係合しない非作用位置(図3を参照されたい)から、係合部材がプランジャロッド15に係合する作用位置(図4を参照されたい)に、係合部材を移動させる。作用位置への移動中に、可動部分21の自由端部の突起51が、フレーム17の内壁の対応する突起53と係合する(図5を参照されたい)。突起51、53は、可動部分2を保持するスナップインロック(snap−in lock)を実現し、このスナップインロックは可動部分21を保持して係合部材5を作用位置に保つ。
プッシャロッド15は、狭幅のフランジ55によって画定されている多数の狭幅の溝を備えている。フランジ55のピッチ、即ち、2つの互いに隣接するフランジの相互間の中心距離が、例えば0.1mmから2mmの間である。このピッチは、典型的には、注入される物質と、注射器のバレルのサイズ即ち直径とに応じて選択される。狭幅のバレルは、プランジャの所定の移動量において、より少ない量が注射器から放出されるということを意味し、したがって、フランジのより大きいピッチが、注入される物質の特定の量を表すために使用されることが可能である。さらに、好ましくは、プランジャロッドが中空のロッドとして実現されることが可能である。プランジャロッド15は、典型的には、射出成形によって製造されるだろうし、及び、プランジャロッド15が中実の形に作られる場合には、製品の冷却が、収縮を伴う問題を回避するために非常に時間を要し、このことは、一方では、フランジの許容誤差の問題、即ち、フランジ55の相互間の距離の変化とフランジ55の突起の変動という問題を生じさせるだろう。当然ながら、こうした許容誤差の変動は望ましくなく、及び、許容できない場合が多い。したがって、プランジャロッド15は中空に形成されてもよく、このことは材料を節約し、及び、冷却問題と許容誤差問題とを改善する。プランジャロッド15は、任意に、その異なる部分に沿って異なるピッチを備えてもよい。このことが、単一のプランジャロッドを、様々な必要性、様々な物質、及び、様々なユーザの要求に適するものにするだろう。異なるピッチの間を切り換えるためには、ユーザは、好ましいピッチを有するフランジが係合部材に面する位置に位置決めされるまで、単純にプランジャロッドを回転させる。係合部材5が作用位置にあり、且つ、ユーザが医療用物質を投与しており、したがってプランジャロッド15をバレル31の中にさらに深く押し込む時に、係合部材5を通過するフランジ55によって音が発生させられ、この音がユーザにフィードバックを与える。投与される医療用物質の量を音に関連付けることと、その音を特定の注入速度に関連付けることとを、ユーザが学習することは容易であり、これによって、ユーザが、その物質を正確に投与することと、必要に応じてその物質を分散させることを可能にする。
図1から図7は、指支持表面13が下部側部11に設けられており、且つ、この指支持表面13が下部側部11から起動部材17への到達を防止する、実施形態を示す。しかし、図8に示されているフィンガーグリップ61の別の実施形態では、フィンガーグリップは、本体63と、係合部材65と、起動部材67とを備え、及び、起動部材67の可動部分69が非作用位置に強制的に再び位置させられることが可能であるように、部分的に開いている即ち穴73を備えている指支持表面71、起動部材67に向かって。これによって、典型的には突起75、77によって形成されるスナップインロックを開放するために特定の量の力が必要となり、したがって、係合部材65の偶発的な動作停止が防止される。このことは、依然として偶発的な動作停止を防止すると同時に、必要に応じて作用位置と非作用位置との間をユーザが切り換えることを可能にする。
本発明が図面と上述の説明とにおいて図示され且つ詳細に説明されてきたが、こうした図解と説明は、説明的又は例示的であって、非限定的なものとして理解されなければならない。本発明は、開示されている実施形態に限定されない。開示されている実施形態に対する他の変形例が、図面と開示内容と添付されている特許請求項とを検討することによって、特許請求されている発明を実施する当業者によって理解され実現されることが可能である。特許請求項においては、術語「備える(comprising)」は他の要素又は段階を排除せず、及び、不定冠詞「a」、「an」は複数を排除しない。特定の寸法(measure)が互いに異なる従属請求項に示されているという単なる事実は、これらの寸法の組合せが有利に使用されることが不可能であるということを示してはいない。請求項におけるあらゆる照合符号が、特許請求項の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
架橋ヒアルロン酸または非架橋ヒアルロン酸ゲルの注入が、本発明による装置のための想定可能な使用範囲として説明されてきた。ヒアルロン酸ゲルは、美顔用途のための医療装置(例えば、皮膚充填剤)として有用である。ヒアルロン酸ゲルは、さらに、例えば眼の手術、関節の手術、及び、医療美顔手術のような医療手術において、又は、例えば関節疾患の治療のための医薬のような医薬としても有用だろう。当然であるが、本発明による装置を、他の液体組成物と共に、及び、好ましくは、ハイドロゲルのようなゲル組成物と共に使用することが可能である。この装置は、さらに、例えば、コラーゲン、カルシウムヒドロキシアパタイト、ポリ−L−乳酸(PLLA)、他の多糖類、及び、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のような、ヒアルロン酸とは異なる他のタイプの皮膚充填剤を注入するためにも有用である。さらに、この装置は、局所麻酔剤、瘢痕形成剤(cicatrizant)、抗酸化剤、ボツリヌス毒素、インシュリン、又は、成長ホルモンのような、作用物質及び/又は生理活性剤を含む液体組成物を注入するために有用である。このタイプの好ましい液体組成物が、ヒアルロン酸ゲル支持体、及び、例えば局所麻酔剤又はデキストラノマービーズ(dextranomer beads)のような瘢痕形成剤といった活性物質及び/又は生理活性剤を伴う、ゲル組成物である。



  1. 近位端部と遠位端部とを有し、且つ、プランジャと前記プランジャを駆動するためのプランジャロッドとを有する注射器バレルに対して、連結されるように構成されているフィンガーグリップであって、
    前記フィンガーグリップは、注射器バレルに装着される時に前記注射器バレルの前記近位端部に面する下部側部と、反対向きの上部側部とを有する本体を備え、
    ユーザの指を操作中に支持するための指支持表面が前記下部側部に設けられており、
    前記フィンガーグリップはさらに係合部材を備え、
    前記係合部材は、前記係合部材が前記注射器バレルの前記プランジャロッドに係合しないように配置される非作用位置と、前記プランジャが前記フィンガーグリップに対して相対的に移動させられる時にフィードバックがユーザに対して与えられるように、前記係合部材が前記注射器バレルの前記プランジャロッド上の溝付き表面に係合するように配置される作用位置との間を、前記プランジャロッドの半径方向に移動可能であり、
    前記非作用位置から前記作用位置に前記係合部材を移動させるための、前記プランジャロッドの軸方向に作動可能である起動部材が、フィンガーグリップの中に組み込まれている、
    フィンガーグリップ。

  2. 前記起動部材は、前記作用位置から前記非作用位置に前記係合部材を移動させるように構成されている、
    請求項1に記載のフィンガーグリップ。

  3. 前記起動部材は、前記フィンガーグリップの前記上部側部から到達可能である、
    請求項1に記載のフィンガーグリップ。

  4. 前記本体の前記下側からの前記起動部材に対する偶発的な到達が防止される、
    請求項1に記載のフィンガーグリップ。

  5. 前記本体は、前記フィンガーグリップの外周部の周りを延びるフレーム部分を備え、
    前記起動部材は前記フレーム部分内に受け入れられる、
    請求項1に記載のフィンガーグリップ。

  6. 前記フレーム部分の内側表面と前記起動部材の外側表面とが、前記本体に対して前記起動部材を固定するための嵌合連結部材を備える、
    請求項5に記載のフィンガーグリップ。

  7. 前記嵌合連結部材は、前記起動部材と前記フレーム部分との間のスナップ嵌めを提供する、
    請求項6に記載のフィンガーグリップ。

  8. 前記起動部材は、前記本体に取り付けられている固定部分と、前記係合部材を移動させるための可動部分とを備え、
    前記固定部分及び前記可動部分は旋回継手によって互いに接合されている、
    請求項5に記載のフィンガーグリップ。

  9. 前記係合部材を前記作用位置から前記非作用位置に前記起動部材が移動させることを防止するために、戻り止め具が、前記フレーム部分と前記係合部材との間に設けられている、
    請求項8に記載のフィンガーグリップ。

  10. 前記起動部材の固定部分と前記本体とは、注射器のプランジャロッドが中を通過することが可能である同心状の開口部を備える、
    請求項8に記載のフィンガーグリップ。

  11. 前記係合部材が前記非作用位置にある時に、前記起動部材の上部表面が前記フレーム部分の上部表面と同一の高さにある、
    請求項5に記載のフィンガーグリップ。

  12. 前記係合部材が前記作用位置に移動した時に、前記起動部材の上部表面が前記フレーム部分の前記上部表面に対して相対的に押し下げられている、
    請求項5に記載のフィンガーグリップ。

  13. 前記係合部材は薄板金属を備え、
    前記薄板金属は前記プランジャロッドと係合するように構成されている、
    請求項1に記載のフィンガーグリップ。

  14. 前記係合部材は、前記係合部材を前記非作用位置に付勢させる付勢部材を備える、
    請求項12に記載のフィンガーグリップ。

  15. 医薬を収容するためのバレルと、プランジャと、前記プランジャを駆動するプランジャロッドとを備える医療用注射器であって、
    前記プランジャロッドは、前記プランジャロッドの外周を延びる溝を備えており、
    前記医療用注射器はさらに、請求項1から14のいずれか一項に記載のフィンガーグリップを備える、
    医療用注射器。

 

 

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類似の特許
混合ペンニードル // JP2016516533
注射デバイスは、2つの薬剤チャンバおよび混合ペンニードルアセンブリを提供し、2つの薬剤の予め定められた投与は、ペンニードルの混合リザーバに提供され、注射デバイス内で同時に送達されうる。ペンニードルアセンブリは、患者端ニードル、フィラーニードル、ならびに患者端ニードルとフィラーニードルとの間にあって患者端ニードルとフィラーニードルとによってアクセスされる圧縮可能混合リザーバを備える。
注射デバイスとともに使用するための補足デバイスは:各々使用時に注射デバイスの表面部分を異なる波長の光で照明するように構成された複数の光源と;表面部分から反射された異なる波長の光のそれぞれの強度を示すセンサ出力を生成する少なくとも1つのセンサと;プロセッサとを含み、プロセッサは:表面部分を第1〜第3の異なる波長の光で照明するように複数の光源を制御し;それぞれ第1〜第3の異なる波長に対応するセンサ出力に対する第1〜第3の値を取得し;少なくとも第1および第2の値を使用して1つまたはそれ以上の計算を実行し、1つまたはそれ以上のさらなる値を提供し;第1および第2の値ではなく第3の値および当該またはさらなる値を使用して注射デバイスの特性を決定する。
本発明は、手動で操作可能な注射デバイスのための補助デバイスに関する。そのデバイスは、本体と、注射デバイスの外側表面に対して特定の位置において本体を注射デバイスに解放可能に取り付けるように構成された嵌合ユニットとを有する。
補足デバイス(34)は、使用時に補足デバイス(34)を注射デバイス(10)に取り付けるように構成されたコネクタ(37)と;センサ(60)に当たる光の強度に依存するセンサ出力を生成するように構成され、使用時に注射デバイス(10)の表面領域(57)に向けられた視野を有し、表面領域(57)が補足デバイス(34)の外部に位置する、センサ(60)と;使用時に補足デバイス(34)から表面領域(57)上へ向けることができる照明を生成するように構成された光源(58)と;使用時に視野全体が表面領域(57)に向けられるようにセンサ(60)の視野を制限するように構成されたシールド(62)と;光源(58)からの照明が表面領域(57)から反射されるときに生成されるセンサ出力を使用して注射デバイス(10)の特性を決定するように構成されたプロセッサ(40)と:を含む。
注射デバイスの使用に関する情報を収集する補助デバイスであって:第1のカメラセンサ部分の視野内のシーンを示す第1のカメラ出力を生成する第1のカメラセンサ部分と;第2のカメラセンサ部分の視野内のシーンを示す第2のカメラ出力を生成する第2のカメラセンサ部分と;第1のカメラ出力を使用して視野内における物体の回転速度が速度閾値を超えているかどうかを判定し;物体の回転速度が速度閾値を超えていないと判定された場合、その物体上または他の物体上に設けられた特徴を識別するために第2のカメラ出力を処理し;物体の回転速度が速度閾値を超えていると判定された場合、特徴を識別しようと試みるのをやめるように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む補助デバイス。
薬剤送達デバイスに取り付けられるように構成され、取り付けられたとき、薬剤送達デバイスを照明するように構成されたセンサデバイスであって:第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面と、第1と第2の表面の間を延びる少なくとも1つの側部表面と、光が光ガイドに入力されたとき拡散光を第1の表面から発光させるように構成された光出力結合構造とを含む、光ガイドと;光を光ガイド内に入力結合するように構成された少なくとも1つの光源と;薬剤送達デバイスの表面から反射された光を受けるように配置された光学センサとを含むセンサデバイス。
本発明は、薬剤送達装置(1)の第1インターフェース部分(45)と薬剤送達装置(1)の第2インターフェース部分(22)と間の相対回転を誘導するためのエネルギーを放出するように適合された動力装置(10、110、210、310)を有する薬剤送達装置(1)に関する。動力装置(10、110、210、310)は、軸方向に延在する構造(11;111;211、285、281;311、385、1381、386、381)に沿って直列に配置される第1ぜんまいばね部材(15、115、215、315)と第2ぜんまいばね部材(16、116、216、316)を備える。
【選択図】図3
用量値が印付けられたスリーブを覆う用量窓(13)を含む、注射デバイスに取り付けるための補助デバイスが提供される。補助デバイスは、本体(20)と;注射デバイスと所定の位置関係にある、補助デバイスの本体を支持するための配置と;使用時に注射ペンの用量窓と位置合わせされる、本体の表面に位置する透明保護窓(80)と;本体内で支持され、保護窓に向けられたセンサを有するセンサ(25)配置とを含む。保護窓は、屈折力を有する。保護窓は、円筒形レンズまたはトーリックレンズであってよい。
薬剤送達装置 // JP2016515434
本発明は、薬剤送達装置に関する。薬剤送達装置は、近位端(11)および遠位端(12)を有するハウジング(10)と、ハウジング内に配置された中空プランジャロッド(20)と、ハウジングとプランジャロッドとの間に同心に配置された伸縮式薬剤ドラム(40)とを備える。伸縮式薬剤ドラムは、薬剤の投与量を設定するおよび薬剤を送達するときに、ハウジングおよびプランジャロッドに対して双方向に移動可能である。また、薬剤送達装置は、近位端に向かって中空プランジャロッドを駆動するためのプランジャロッド駆動手段を備える。プランジャロッド駆動手段は、中空プランジャロッド内に移動可能に配置され、伸縮式薬剤ドラムに固定して連結された中空ラチェットアームドラム(30)を含み、中空ラチェットアームドラムと中空プランジャロッドとは、互いに連結可能かつ解除可能である。また、プランジャロッド駆動手段は、中空ラチェットアームドラム内に移動可能に配置された長手ロッド(71)を有する投与始動装置(70)を含み、長手ロッドと中空ラチェットアームドラムとは、互いに連結可能かつ解除可能である。また、プランジャロッド駆動手段は、投与始動装置に固定して連結され、中空ラチェットアームドラムに連結可能かつ解除可能である投与量設定ノブ(100)と、弾性要素(110)とを含む。弾性要素は、投与始動装置の長手ロッドを中空ラチェットアームドラムから脱離し、および投与量設定ノブを中空ラチェットアームドラムに連結する方向に沿って、中空ラチェットアームドラムと投与始動装置とを付勢するように、中空ラチェットアームドラムと投与始動装置との間に配置され、よって、投与量設定中に、中空ラチェットアームドラムと伸縮式薬剤ドラムとは、ユーザによる投与量設定ノブに与えられた回転により同時に回転させられる。
定力シリンジ // JP2016515016
さまざまなシリンジシステムが開示されている。1つのこうしたシリンジシステムは、中空内腔および遠位端を有する本体と、シリンジ本体の中空内腔内に配置された真空チャンバと、前記真空チャンバの遠位部分に接続された第1プランジャであって、シリンジ本体の内面に対して第1シールを形成しかつ第1プランジャとシリンジ本体の遠位端との間に流体空間を画定する第1プランジャと、真空チャンバ内に配置された第2プランジャであって、真空チャンバの内面に対して第2シールを形成しかつ真空チャンバ内に近位空間区画および遠位空間区画を画定する第2プランジャと、第2プランジャに取り付けられたピストンであって、真空チャンバ内で第2プランジャを移動させ、それにより近位空間区画の容積および前記遠位空間区画の容積を変更するように構成されたピストンとを含むことができる。
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