ヒアルロン酸ならびにビタミンcの遊離型および/またはその塩の安定ゲルを取得するための方法

 

本発明は、ヒアルロン酸と、ビタミンCと、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む水性ゲルを生成するための方法に関する。本発明によると、このような方法は、a)ヒドロゲルを形成するために、モル質量が1000Da〜10MDaの架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩と、酸性型で0.1〜20.0重量%のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、0.01〜1.00重量%のメタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、ヒアルロン酸含有量が0.01〜100mg/mlになるように添加した水溶液と、を含む混合物を調製する工程と、b)形成しているヒドロゲルが完全に膨潤する前に混合物を脱気する工程と、を含む。
【選択図】図1

 

 

本発明は、数ヶ月間にわたって実質的に劣化させることなく保存でき、好ましくは、黄変を受けない安定なヒドロゲルの形態で、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸またはヒアルロン酸塩として知られる少なくとも1種類の塩、およびビタミンCもしくはアスコルビン酸塩として知られるその塩の注入可能な水性組成物を取得するための方法に関する。より具体的には、本発明は、この方法によって取得できるヒドロゲルの形態の、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸またはその塩、および酸性型のビタミンCもしくはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物の注入可能な水性組成物に関する。
本発明の組成物は、美容または治療の目的のために使用できる。
ヒアルロン酸組成物は、一般的に注入可能なゲルの形態で使用される。美容または再建医学において、ヒアルロン酸ゲルは、しわおよび細い線をなくすため、または顔もしくは唇を再成形するために皮膚の下に注入できる。これらのゲルはまた、治療医学で使用され、特に、ゲルが目に潤いを与え、角膜移植、緑内障または白内障の手術後に角膜を落ち着かせることを可能にする眼科の分野で利用されている。ゲルはまた、特に、リウマチにおける関節痛を軽減するために関節内にも注入できる。
これらのゲルは、添加剤の使用によって、特に、それらの効果の持続期間および耐劣化性に関して体内で改善され得る。
これらの添加剤はまた、ヒアルロン酸の注入処理の効果を高める補完効果も有し得る。このような添加剤は、例えば、所望の効果の持続時間を延長し、注入された生成物の分布を最適化し、注入中の痛みを制限し、抗斑状、抗酸化、およびヒアルロン酸またはコラーゲンによる刺激の特性を含む補完的作用を提供する。
使用できる様々な添加剤のうち、L−アスコルビン酸またはビタミンCは、その抗酸化、抗老化およびコラーゲン生成促進の特性により、特に都合がよい。
しかし、遊離型、すなわち、酸性型またはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩の形態のビタミンCおよび/またはその塩とヒアルロン酸ゲルの組み合わせは、十分に安定であるゲルを生成できないことが知られている。実際には、ビタミンCの添加は、ヒアルロン酸の劣化引き起こし、ゲルの液化および溶液の黄変をもたらす。この劣化、加熱滅菌したときに、これらの組成物が急速に劣化するる点で特に望ましくない。さらに、ビタミンC分子自体は、非常に不安定で、急速に劣化する。したがって、このような組成物は、生成、後の使用のための保存、または滅菌が容易ではない。
ヒアルロン酸ゲルの劣化およびビタミンCの劣化、ゲルの粘性および粘弾性に著しい損失をもたらし、液体に完全分解する前の早期劣化の徴候および濃い黄色の外観をもたらす。
ヒアルロン酸ゲルとアスコルビン酸誘導体を組み合わせる文書US2001/0171286、WO2011/086458およびUS2012/0225842から知られている安定な組成物が存在し、これは場合により追加の安定剤を含む。しかし、そのような組成物は、ビタミンC誘導体、特に、アスコルビルリン酸マグネシウムもしくはアスコルビルリン酸ナトリウムまたはアスコルビン酸2−グルコシド(AA2G)が使用される場合のみ安定である。実際、ビタミンCおよび/またはその塩が遊離型で使用される場合、ヒアルロン酸ゲルは、組成物がオートクレーブで滅菌された時に急速に劣化する。オートクレーブ処理後、ゲルは黄変および劣化する。このヒアルロン酸の劣化も、当業者に知られている。例えば、文書WO95/29683およびFR 2 900 575は、遊離型のビタミンCまたはその塩と組み合わせた場合のヒアルロン酸ゲルの安定性の問題について説明している。
さらに、一般的に、アスコルビン酸エステル、特に、パルミチン酸塩、または他のビタミンC誘導体、例えば、脂肪酸のアスコルビン酸塩、アスコルビン酸2−グルコシドまたはリン酸アスコルビルの使用は、遊離型のビタミンCまたはその塩の直接使用よりも有効性が低い。
したがって、オートクレーブ中での加熱滅菌に対して十分に安定である、すなわち、ゲルが粘性および/または粘弾性を著しく失わず、液体形態に分解せず、かつ黄変しないヒアルロン酸ならびにビタミンCおよび/または遊離型のその塩のうちの1種を含む注入可能なゲルが必要とされている。
本発明は、特に、従来技術のこれらの欠点を克服することを目的とする。
より具体的には、本発明の1つの目的は、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸またはヒアルロン酸塩として知られるその塩と、遊離型のビタミンCおよび/もしくはアスコルビン酸塩として知られるその塩と、メタ重亜硫酸から選択される安定剤と、を含む水性ゲルを取得するための方法を実施することである。
本発明の別の目的は、その実施形態の少なくとも1つにおいて、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸または対応するヒアルロン酸塩と、ビタミンCの遊離型および/もしくはアスコルビン酸塩として知られるその塩と、を含む水性ゲルを提供することである。ゲルは、ゲルまたはその成分、特にビタミンCが著しく劣化することなく、数ヶ月間、好ましくは少なくとも6ヶ月間保存されるように、オートクレーブでの滅菌およびパッケージ化を可能にするのに十分に安定でなければならない。
本発明のさらなる目的は、その実施形態の少なくとも1つにおいて、遊離型で使用されるビタミンCおよび/またはその塩の1種の抗酸化、抗老化およびコラーゲン生成促進の作用とアルロン酸の注入の利点を組み合わせることである。
本発明のさらなる目的は、酸性型または塩形態の架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸と、ビタミンCおよび/またはその塩、特に、遊離型、すなわち、酸性型もしくはアスコルビン酸塩型のアスコルビン酸ナトリウムと、メタ重亜硫酸から選択される安定剤と、を含む製剤の化粧品分野での使用である。
本発明の別の目的は、酸性型または塩形態の架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸と、遊離型のビタミンCまたはその塩、特に、アスコルビン酸ナトリウムと、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む注入可能なゲルの美容、再建、または治療の目的のための使用である。
特定の実施態様によると、本発明は、ヒアルロン酸と、ビタミンCと、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む水性ゲルを生成するための方法に関する。
本発明によると、このような方法は、以下の工程を含む:
a)ヒドロゲルを形成するために、モル質量が1000Da〜10MDaの架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩と、酸性型で0.1〜20.0重量%のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、0.01〜1.00重量%のメタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、ヒアルロン酸含有量が0.01〜100mg/mlになるように添加した水溶液と、を含む混合物を調製する工程;
b)形成しているヒドロゲルが完全に膨潤する前に混合物を脱気する工程。
本発明の一般的な原理は、メタ重亜硫酸から選択される安定剤の添加に依存し、前記添加は、ゲル調製中に組成物を脱気するための工程と組み合わされる。驚くべきことに、発明者らは、ゲル調製中に組成物を脱気するための工程と安定剤の添加を組み合わせた場合に、ゲルが安定であること、すなわち少なくとも6ヶ月間またはオートクレーブ処理した場合に劣化せず、かつ黄変しないことを見出した。前記安定性は、粘弾性特性に関するヒアルロン酸ゲル自体とビタミンCの両方の安定性に対応し、後者はまた、前記ゲルを黄変させない。
安定剤がゲル組成物に使用される。この安定剤は、特に注入用の医療または化粧品用途に適合しなければならない。前記薬剤は、質量で0.01〜1%、好ましくは0.08〜1%の濃度で使用される還元剤または抗酸化剤の群から選択される。この薬剤は、メタ重亜硫酸塩、好ましくはアルカリ金属メタ重亜硫酸塩およびアルカリ土類金属メタ重亜硫酸塩、より好ましくはアルカリ金属メタ重亜硫酸塩、ならびに最も好ましくは、メタ重亜硫酸カリウムおよびメタ重亜硫酸ナトリウムから選択される。好ましい安定剤はメタ重亜硫酸ナトリウムである。
したがって、本発明は、メタ重亜硫酸塩形態の安定剤の使用と脱気工程を組み合わせた、完全に新規で創意工夫に満ちたアプローチに基づく。基本的に、安定剤の添加はゲルの液化を防ぐことができるが、驚くべきことに、高濃度の安定剤でもゲルの黄変を防ぐことはできない。例えば、0.08重量%〜1重量%の濃度の安定剤は、ゲルの黄変を防ぐことはできない。ヒアルロン酸ゲルの黄変を防ぐためには、ゲルの調製中に脱気工程を行う必要がある。
特に、モル質量が高すぎると、ゲルが扱い難くなるが、1000Da未満のモル質量は組成物を液化させるので、本発明者らは、モル質量が1000Da〜10MDa(10Da)および好ましくは50KDa〜5MDa、またはより好ましくは200KDa〜3MDaの架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸またはその塩を含むゲル化水性組成物を調製することにより、これらの劣化および着色の問題点を解決した。ゲル化水性組成物はまた、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物を0.1〜20.0重量%および好ましくは2〜10重量%、メタ重亜硫酸塩、好ましくはアルカリ金属メタ重亜硫酸塩およびアルカリ土類金属メタ重亜硫酸塩、より好ましくはアルカリ金属メタ重亜硫酸塩、ならびに最も好ましくは、メタ重亜硫酸ナトリウムおよびメタ重亜硫酸カリウム(好ましい安定剤はメタ重亜硫酸ナトリウムである)から選択される安定剤を0.01〜1.00重量%および好ましくは0.08〜1.00重量%、ならびにヒアルロン酸含有量が0.01〜100mg/ml、好ましくは2〜50mg/mlになるように添加した水溶液も含む。
用語ヒアルロン酸は、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸または対応するヒアルロン酸塩を説明するために互換的に使用される。好ましくは、ヒアルロン酸塩はナトリウム塩である。
所望の用途に応じて、架橋したおよび非架橋のヒアルロン酸の混合物を使用することが可能である。実際、架橋したヒアルロン酸は、高い粘性および安定性を提供できる。対照的に、非架橋のヒアルロン酸は、より流動的な組成物を提供できる。架橋剤は、好ましくは、特に、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ブタン、1,4−ビスグリシジルオキシブタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)エチレン、および1−(2,3−エポキシプロピル)−2,3−エポキシシクロヘキサンから選択され得るジオールである。
これらの理由のために、インプラント製造において架橋したヒアルロン酸と非架橋のヒアルロン酸を組み合わせることは有利であり得る。ヒアルロン酸は、Allergan社によって商標JuvedermまたはMedicis Aesthetics社によって商標Restylaneとして販売されている。
用語ビタミンCは、アスコルビン酸の遊離型、すなわち、左旋性の酸性型またはアスコルビン酸塩として知られるその塩形態のアスコルビン酸を含むと解釈され得る。
ヒアルロン酸ゲルの調製のために使用される水相は、注入可能なゲルの用途に適合するように、一般的な知識に基づいて当業者によって選択され得る。
注入用ゲルは、好ましくは、ゲルの様々な用途に適合するために、酸性すぎないpHを有するべきである。本発明に用いられる水相は、好ましくは、約5〜約8のpHを有する緩衝水溶液である。水相は、当業者に知られており、例えば、ゲルを改良するか、耐性を増加させるか、または注入時の痛みを抑えるための用途に適合する任意の有用な添加剤を含み得る。
「形成しているヒドロゲルが完全に膨潤する前の混合物の脱気」という用語は、ヒアルロン酸が一般的には即座に膨潤しないという事実を示すことを意図する。これは、ゲルが周囲の水を徐々に吸収するということを考慮すると、粘性になり過ぎる前に、固体状態のヒアルロン酸と水の混合と粘性ゲルの取得の間に溶液を脱気することがより容易である期間があることを意味する。
都合のよいことに、本発明による方法は、工程a)の混合物が、酸性型および/または少なくとも1種類のアスコルビン酸塩の形態のビタミンCを2〜10重量%、ならびにメタ重亜硫酸塩から選択される安定剤を0.08〜1重量%含むというものである。
したがって、驚くべきことに、本発明者らは、これらの範囲の濃度が十分な安定化効果を提供できることを観察した。
本発明の好ましいまたは例示的な実施形態によると、本発明による方法は、工程a)の混合中に、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物、ならびにメタ重亜硫酸塩から選択される安定剤を固体形態で使用し、その後、水溶液と混合するというものである。
これは、その後に均一なゲルを取得すること、および混合物の脱気のための操作を容易にすることを可能にする。
上記の代替的な実施形態によると、本発明による方法は、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む水溶液を事前に調製し、その後、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩の、事前調製済みの部分的に膨潤したゲルを膨潤させるために用いるというものである。あるいは、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸中のその等価物の水溶液を予め調製し、その後、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤を含む架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩の、事前調製済みの部分的に膨潤したゲルを膨潤させるために用いる。
「部分的に膨潤した」という用語は、ヒアルロン酸ゲルが、液化も分散もしないか、または上清の外観をもたらすことなく、意図する用途に適する粘弾性のゲルを形成するために添加される水相をなお「吸収する」ことができるという事実を示すことが意図される。
これは、その後に均一なゲルを取得すること、および混合物の脱気のための操作を容易にすることを可能にする。
これらの2つの代替的な実施形態、またはこれらの2つの代替的な実施形態を組み合わせる任意の方法は、均一なヒアルロン酸ゲルを取得すること、および混合物のその後の脱気を容易にすることを可能にする。
ゲルの速すぎる膨潤と関連する問題を回避するために、調製物のそれぞれを、すなわち、水相およびヒアルロン酸(後者は、部分的に膨潤したゲルの形態で使用される)、ならびに固体を含む体積を脱気し、その後、不活性な制御された雰囲気下で混合を実施することは都合がよい。
有利な実施形態によると、本発明による方法は、超音波を用いて脱気工程を行うか、かつ/または吸引と不活性ガスの添加のサイクルを交互に行う、好ましくは、吸引と窒素の添加のサイクルを交互に行うというものである。
有利な実施形態によると、本発明による方法は、塩基、好ましくは炭酸塩もしくは炭酸水素塩、より好ましくは炭酸水素塩、および最も好ましくは炭酸水素ナトリウムを混合物に添加するというものである。
したがって、炭酸塩または炭酸水素塩、好ましくは炭酸水素塩などの塩基をビタミンC含有混合物に添加すると、その場で、対応するアスコルビン酸塩を形成することができる。さらに、水溶液中で炭酸水素塩または炭酸塩、好ましくは炭酸水素塩と酸を組み合わせると、二酸化炭素の放出を引き起こし、これは組成物の脱気を向上させる。
その後に、ナトリウム塩などのアスコルビン酸塩を使用することが有利である。この塩はそのまま添加され得るか、または炭酸水素ナトリウムなどの塩基をアスコルビン酸に添加することによってその場で形成され得、後者の場合には、酸/塩基反応中に二酸化炭素の放出を可能にし、溶液の脱気にも寄与する。
有利な実施形態によると、本発明による方法は、麻酔薬、抗斑状出血剤(anti−ecchymotic agents)、ヒアルロン酸の生成を刺激する薬剤、およびコラーゲンの生成を刺激する薬剤で構成される群から選択される少なくとも1種類の添加剤を混合物に添加するというものである。
したがって、このような添加剤を使用すると、痛み、斑状出血、炎症後の色素増加症などの、本発明によるゲルの注入に関連する副作用を制限できる。
2つの前述の実施形態の有利な実施によると、本発明による方法は、工程a)の混合中に、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物、ならびにメタ重亜硫酸塩、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、好ましくは炭酸水素塩から選択される安定剤を固体形態で使用し、その後、水溶液と混合するというものである。都合のよいことに、ゲルまたは水相中に前から存在しない限り、任意の添加剤もまた固体である。
したがって、調製用の固体の使用、より具体的には粉末形態での使用は、取り扱いを容易にし、溶液ではなく固体状態で安定であるビタミンCなどの不安定成分を保存するのをより容易にでき、脱気もより容易にさせる。
前述の実施形態の別の実施によると、本発明による方法は、工程a)の混合中に、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、任意の添加剤と、炭酸水素塩と、を含む水溶液を事前調製し、その後、この水溶液を用いて、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩の、事前調製済みの部分的に膨潤したゲルを膨潤させる。
したがって、このような実施は、このような使用に適合できない工業方法に必要な装置の場合に、固体形態のヒアルロン酸の使用を回避できる。
有利な実施形態によると、本発明による方法は、以下の追加の工程を含むものである:
c)このようにして得られたゲルを不活性雰囲気下で維持する工程
d)ゲルを完全に膨潤させる工程
e)ゲルを滅菌する工程。
前述の実施形態の有利な実施によると、本発明による方法は、ゲルをパッケージ化するための追加工程f)を含み、前記工程f)が工程e)の後にあるか、または工程d)と工程e)の間にあり、好ましくは、追加の工程f)は、工程d)と工程e)の間にある。
したがって、この実施形態は、滅菌注射器にパッケージ化した後にゲルを使用および販売するのを可能にする。
前述の実施形態の有利な実施によると、本発明による方法は、ゲルをオートクレーブで滅菌するというものである。
したがって、このオートクレーブでの滅菌は、複雑ではなく、実施が容易であるという利点を有する。
本発明による方法は、オートクレーブで滅菌するのに十分に安定で、長期間安定であるゲルを取得するのを可能にし、この特性は液化も、黄変もしないゲルをもたらす。得られたゲルは、美容および/または治療の用途の場合には、注入、例えば、注射器に適合している。
そのような調製物のオートクレーブ処理は、ゲルに含まれるビタミンCの濃度、ひいてはその安定性に著しい影響を与えず、前記ビタミンCは滅菌後に劣化せず、長期間安定である。
本発明はまた、本発明による方法に従って取得できるゲル化水性組成物にも関する。本発明者らは、驚くべきことに、本発明による方法により取得できるゲル化水性組成物が、ゲルまたはその成分、特にビタミンCが顕著に劣化することなく、オートクレーブ処理によって滅菌され、かつ数ヶ月間、好ましくは、少なくとも6ヶ月間保存されるようにパッケージ化されるのに十分に安定であり、このことは他の方法によって得られる既知の組成物とは区別されることを観察した。
さらに、この方法は、美容および再建医学におけるボリュームのある注入用ゲルとしてだけでなく、リウマチにおける関節の問題のための注入用ゲルとしてのそのような組成物の使用に関する。
本発明の注入可能なゲルは、追加成分、特に、リドカイン、抗斑状出血剤、ヒアルロン酸の生成を刺激する薬剤、細胞増殖を刺激する薬剤、および/またはコラーゲン生成を刺激する薬剤を含む麻酔剤も含むことができる。非限定的な例として、これらのコラーゲン生成を刺激する追加の薬剤は、アミノ酸、特に、プロリン、グリシン、ヒドロキシプロリン、リジン、およびアミノ酸カップリングによって得られるペプチド誘導体から選択され得る。
最後に、前記ゲル化水性組成物はまた、注射器にパッケージ化される。
周囲温度で保存されるヒアルロン酸ゲルの酸性化後にアスコルビン酸の形態で測定されるアスコルビン酸含有量を示すグラフである。 7℃で保存されるヒアルロン酸ゲルの酸性化後にアスコルビン酸の形態で測定されるアスコルビン酸含有量を示すグラフである。 時間の関数として、本発明の方法に従ってビタミンCを補充したヒアルロン酸ゲルの、2つの異なる温度(7℃および周囲温度AT)でのpH放出曲線を示すグラフである。
本発明が以下に図示および説明する実施例に限定されないことは、当業者には明らかであろう。本発明は、新規特徴の各々を個々に含み、かつそれらの組合せも含む。
安定性試験
安定性試験を、6ヶ月間、市販のゲルにて実施した。試料をオートクレーブで滅菌した後、6ヶ月間、7℃の温度および周囲温度で保存した。ゲル試料のビタミンC含有量を、残留ビタミンCを測定することにより分析した。ゲルの外観およびその安定性も、ゲルの官能特性の目視観察により評価した。
ゲルの特性を対照試料と比較して視覚的に検査した。ビタミンC含有量をHPLCによって測定した。
試験バッチを、市販の単相ヒアルロン酸ゲルから生成し、溶剤も、リドカインなどの添加剤も含まないように精製した。
ビタミンCの10重量%に等しい量のアスコルビン酸ナトリウムを、アスコルビン酸に対する少なくとも化学量論量の炭酸水素ナトリウムを添加することによりその場で生成した。0.08重量%のメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、最後に必要量の水を添加した。調製物を当業者に公知の脱気法、例えば、超音波法または真空/窒素サイクルの実行により脱気した。次いで、ゲルを制御された雰囲気下で、密封容器内で膨潤させ、その後、15分間、121℃の温度で、オートクレーブにこの容器を入れる。
実施例1(比較):ビタミンCを添加しないで膨潤させた架橋ゲルの滅菌
市販の単相架橋ゲルの5つの注射器の内容物を、25mlデュランフラスコに入れる。このゲルを15分間、121℃の温度で、オートクレーブ中で滅菌する。
滅菌後に得られたゲルは、半透明無色であり、オートクレーブ処理前に有していた外観と類似の外観を保持している。このゲルは、組成物中にビタミンCが存在しないために劣化しない。
実施例2:(比較):ビタミンCを添加したヒアルロン酸ゲルの滅菌
アスコルビン酸0.5gおよび水5mlを25mlデュランフラスコに入れる。それらを完全に溶解するまで混合し、その後、商業的供給源から得られ、固体精製HAの固体形態で事前に単離したヒアルロン酸(HA)194mgを加える。
この調製物を含むフラスコを密封し、ゆっくりと3時間撹拌し、次いで、ゲルが完全に膨潤するまで、2時間、周囲温度で放置し、次いで、滅菌のために15分間、121℃でオートクレーブ処理する。
オートクレーブ処理後に、ゲルは顕著な黄色の透明な溶液に変化した。
実施例3:脱気工程を行わないで、固相のビタミンCおよびメタ重亜硫酸塩を添加したヒアルロン酸ゲルの滅菌
脱気を行わないで、ゲルを前述のように調製する。
)HA:ヒアルロン酸;NaHCO:炭酸水素ナトリウム;Na:メタ重亜硫酸ナトリウム
1%m/vは、100mlあたり1gの質量濃度に相当する。
両方の場合において、ゲルは、市販のゲルと比べて、質感において顕著な視覚的相違のないゲル様の外観を保持している。しかし、オートクレーブ処理後に黄色味を帯びている。
2つの試験間でのメタ重亜硫酸塩濃度の12.5倍の増加は、この問題を解決していない。
実施例4(比較):脱気工程を行うが、メタ重亜硫酸塩を添加せず、ビタミンCを添加したヒアルロン酸ゲルの滅菌

アスコルビン酸1.0g、炭酸水素ナトリウム0.5gおよび市販のゲルから単離した固体のHA302mgを25mlデュランフラスコに入れる。水8.44mlを添加し、フラスコをすぐに密封する。水の添加時に、ガスの放出が観察される。フラスコをすぐに密封し、試薬が溶解するまで放置する。COの放出に関連する過剰圧力を排除するために、一時的に2回、フラスコを開け、既知の従来の方法で脱気を継続し、その後、このように脱気し、密封されている試料を周囲温度で2時間膨潤させる。膨潤させた後、ゲルを15分間、121℃の温度で、オートクレーブ中で滅菌する。
オートクレーブ処理後、このゲルは、市販のゲルと比較して、質感において顕著な視覚的相違のない外観を保持している。しかし、このゲルは黄色味を帯びている。
実施例5(本発明):ビタミンCおよびメタ重亜硫酸塩を0.08%の濃度で添加し、脱気して、膨潤させ、オートクレーブ処理したヒアルロン酸ゲルの滅菌

アスコルビン酸1g、炭酸水素ナトリウム0.5g、メタ重亜硫酸ナトリウム8mgおよび市販のゲルから単離した固体のHA300mgを25mlデュランフラスコに入れる。水8.44mlを素早く添加する。水の添加時に、即座にガスの放出が観察される。フラスコをすぐに密封し、試薬が溶解するまで放置する。COの放出に関連する過剰圧力を排除するために、一時的に2回、フラスコを開け、既知の従来の方法で脱気を継続し、その後、このように脱気し、密封されている試料を周囲温度で、ゲルが完全に膨潤するまで、すなわち、この場合は4時間、膨潤させる。膨潤させた後、ゲルを15分間、121℃の温度で、オートクレーブ中で滅菌する。
オートクレーブ処理後、このゲルは、市販のゲルと比較して、質感において顕著な視覚的相違のない外観を保持している。ゲルはまた、無色で、黄色味を帯びていない。
実施例6(本発明):ビタミンCおよびメタ重亜硫酸塩を添加し、脱気して、オートクレーブ処理したヒアルロン酸ゲルの安定性
いくつかのゲル試料を実施例5に記載したように調製し、それらの安定性を、周囲温度および7℃で測定した。
密閉されたフラスコ中で6ヶ月保存した後、最初に滅菌し、7℃または周囲温度で保存したゲルは、両方の場合において安定した状態を維持しており、元のゲルと比較して、質感において顕著な視覚的相違がなく、黄色味を帯びていないゲルの外観を保持している。
試料の酸性化後にアスコルビン酸形態で測定したアスコルビン酸含有量は安定しており、これらの条件下で有効成分の安定性を確認する(図1および図2)。
オートクレーブ処理は、外観またはビタミンCの濃度において顕著な変化を引き起こさない。
残留ビタミンCのパーセンテージは、両方の温度条件下での5ヶ月の保存後に97%超である。しかし、最後の月に、非常に顕著というわけではないがわずかな減少が観察され、方法と関連する最大変動が3%であり、残留率は約93%である。
ゲルのpHは6ヶ月の期間にわたって変化せず、ゲル中に存在する有効成分が安定であることを示すことに留意されたい(図3)。
6ヶ月後、外観に質的(色、粘性、質感などの)変化は観察されず、pHは著しく変化していない。ビタミンCの濃度は、最初の5ヶ月間安定した状態であり、最後の月にごくわずかに減少するように見られ、6ヶ月後の残留率は、7℃および周囲温度でそれぞれ94%超および92%超に達する。



  1. ヒアルロン酸と、ビタミンCと、メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む水性ゲルを生成するための方法であって、以下の工程を含む方法:
    a)ヒドロゲルを形成するために、モル質量が1000Da〜10MDaの架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩、酸性型で0.1〜20.0重量%のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、0.01〜1.00重量%のメタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、前記ヒアルロン酸含有量が0.01〜100mg/mlになるように添加した水溶液と、を含む混合物を調製する工程;
    b)形成している前記ヒドロゲルが完全に膨潤する前に前記混合物を脱気する工程。

  2. 工程a)の前記混合物が、酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物を2〜10重量%、および前記メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤を0.08〜1重量%含む、請求項1に記載の方法。

  3. 工程a)の前記混合中に、前記架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩、酸性型の前記ビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物、ならびに前記メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤が固体形態で使用され、その後、前記水溶液と混合される、請求項1または2のいずれかに記載の方法。

  4. 酸性型のビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、前記メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、を含む水溶液が、事前に調製され、その後、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩の、事前調製済みの部分的に膨潤したゲルを膨潤させるために使用される、請求項1または2のいずれかに記載の方法。

  5. 前記脱気工程が、超音波を用いて行われるか、かつ/または吸引と不活性ガスの添加のサイクルを交互に行うことによって実行される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

  6. 塩基、好ましくは炭酸塩または炭酸水素塩が前記混合物に添加される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。

  7. 麻酔薬、抗斑状出血剤、ヒアルロン酸の生成を刺激する薬剤、およびコラーゲンの生成を刺激する薬剤で構成される群から選択される少なくとも1種類の添加剤が、前記混合物に添加される、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。

  8. 工程a)の前記混合中に、前記架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩、酸性型の前記ビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物、ならびに前記メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤、前記任意の添加剤、ならびに前記炭酸塩もしくは炭酸水素塩が固体形態で使用され、その後、前記水溶液と混合される、請求項6または7のいずれかに記載の方法。

  9. 工程a)の前記混合中に、前記水溶液が事前に調製され、酸性型の前記ビタミンCまたはビタミンC塩から誘導されるアスコルビン酸塩のその等価物と、前記メタ重亜硫酸塩から選択される安定剤と、前記任意の添加剤と、前記炭酸塩もしくは炭酸水素塩と、を含み、その後、前記水溶液が、架橋したもしくは非架橋のヒアルロン酸および/またはその塩の、事前調製済みの部分的に膨潤したゲルを膨潤させるために使用される、請求項6または7のいずれかに記載の方法。

  10. 以下の追加の工程を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法:
    c)このようにして得られた前記ゲルを不活性雰囲気下で維持する工程
    d)前記ゲルを完全に膨潤させる工程
    e)前記ゲルを滅菌する工程。

  11. 前記ゲルがオートクレーブで滅菌される、請求項10に記載の方法。

  12. 前記請求項のいずれかに記載の方法によって取得できるゲル化水性組成物。

  13. 美容または再建医学におけるボリュームのある注入用ゲルとして使用するための、請求項12で定義されるゲル化水性組成物。

  14. リウマチにおける関節の問題のための注入用ゲルとして使用するための、請求項12で定義されるゲル化水性組成物。

  15. 注射器にパッケージ化される、請求項12で定義されるゲル化水性組成物。

 

 

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類似の特許
本発明は、トリペプチドカルノシンのリポアミノ酸誘導体(例えばn-オクタノイルカルノシン)を含有する、1以上の細胞外基質成分の形成を刺激するための組成物を提供する。またN−オクタノイルカルノシンを、選択されたトリペプチド及び/もしくはテトラペプチドと組み合わせて含有する組成物、並びにそのような組成物を含有する医薬組成物及び/もしくは美容組成物が提供される。本発明は、前記組成物を使用する方法、及び皮膚もしくは粘膜の症状、状態、障害、もしくは疾患を治療、緩和、及び/もしくは改善するための本発明の組成物を提供する。前記症状、状態、障害、もしくは疾患は、細胞外基質成分における変化に関連する。
【課題】マイクロカプセル化した酸素放出反応物質を提供する。
【解決手段】互いに接触したとき酸素を放出する、マイクロカプセル化された過酸化物及びマイクロカプセル化された触媒を有する酸素の供給のための組成物が提供される。前記組成物は、使用時まで別々に保存されても、一緒に保存されてもよい。混合すると、酸素が放出される。前記組成物は、肌の弾力向上を助け、老化の影響を遅らせるために皮膚に酸素を供給する化粧料用途または創傷治癒の用途のために用いることができる。
【選択図】図3
本発明は、特に細胞外マトリックス及び/又は上皮基底膜、特に真皮表皮接合部におけるパールカン及びジストログリカンの発現を刺激するための、ポリゴヌム・ビストルタ抽出物の局所的な美容使用に関する。
本発明はまた、特に細胞外マトリックス及び/又は上皮基底膜、特に真皮表皮接合部におけるパールカン及びジストログリカンの発現を刺激するための、ポリゴヌム・ビストルタ抽出物又はこのような抽出物を含む化粧品組成物を、健康な皮膚及び/又は健康な粘膜及び/又は健康な頭皮の少なくとも1つの関心領域に適用することを含む、美容ケア方法に関する。
本発明は最後に、酒さ、毛細血管拡張症、あかぎれ、及び/又は頬側及び/又は眼の粘膜の障害の処置及び/又は予防において局所使用するための、ポリゴヌム・ビストルタ抽出物、又はポリゴヌム・ビストルタ抽出物及び皮膚科学的に許容される賦形剤を含有する皮膚組成物に関する。
【選択図】図1
皮膚、粘膜、毛髪および/または爪の処置および/またはケアに用いる菌株のエキソ多糖類、ならびにその美容用および/または皮膚薬用組成物。特に、皮膚の老化、また特にシワの処置および/または防止のために用いる。驚くべきことに、本発明の発明者らは、上記エキソ多糖類がニューロンの開口分泌を阻害し、また線維芽細胞の増殖を刺激することを見出した。特に、ニューロンの開口分泌の阻害は、皮膚のシワを低減および/または防止し、また線維芽細胞増殖の刺激は、皮膚のハリを増大させる。
患者に投与可能な、組織の再生または創傷の治癒のための新規製剤であって、血清および生理学的phで不溶性であるグロビンを含み、生理学的phで不溶性である前記グロビンに前記血清を添加することにより得られる製剤。
ポリ−N−アセチルグルコサミンおよび/またはその誘導体の短縮化された繊維を含む組成物、ならびに、種々の疾患、特に、組織の引っ張り強さの低下、組織の伸縮性の低下、組織におけるコラーゲン含有量もしくは異常コラーゲン含有量の増加、組織におけるコラーゲンの異常な整列、および/または組織における筋線維芽細胞の増加、に関連する疾患の処置におけるそのような組成物の使用が、本明細書中に記載される。
本開示は、光線療法において有益な局所生体光材料および方法を提供する。具体的には、本開示の局所生体光材料は、粘着性基材、および生体光材料内から光を吸収および放射できる少なくとも一つの発色団を含み、ここで局所生体光材料は弾性である。本開示の局所生体光材料および方法は、創傷治癒および皮膚の若返りの促進、並びに、にきびおよびその他のさまざまな皮膚疾患の治療のために有用である。
【選択図】図1
【解決手段】
4〜6個のアミノ酸残基を有し、生物活性を有するペプチドを開示する。これらのペプチドは、ペプチドHB107(MPKEKVFLKIEKMGRNIRN)の短フラグメントからなる。前記短フラグメント自体は抗菌性蛋白質セクロピンBのフラグメントであり、細胞刺激性及び移動性を有する。本発明のペプチドは、HB107の11位と16位の間に位置する4〜6個の連続アミノ酸残基、即ちEKMGRNに向けられる。開示されるペプチドは、糖尿病性潰瘍等による皮膚への傷害を治療するのに有用な製剤を含む。前記ペプチドはまた、様々な環境的原因によって生じる皮膚表面の損傷を防止し進行停止させるのに有効である。ペプチドの治療効果は、ペプチドHB−107と同等以上の濃度で現れるので、有効な治療を開発する上で、より安価で、より汎用性の手段となる。これらペプチドを製造及び使用する方法についても開示する。
【選択図】 なし
本発明は、ツバキ科(theacea)植物に由来する生物活性画分を含有する単離された生物活性組成物に関する。本発明はまた、生物活性組成物を含有する生物活性局所製剤に関する。本発明はさらに、例えば、哺乳動物の皮膚組織における炎症活性を阻害する方法、紫外線により誘発される損傷から哺乳動物の皮膚組織を保護する方法、および哺乳動物の皮膚組織における皮膚障害を正常化する方法を含む、本発明の生物活性組成物を使用する方法に関する。本発明はまた、ツバキ科(theacea)植物の細胞汁または細胞壁構成成分に由来する生物活性画分を単離する方法に関する。生物活性組成物は、とりわけ、飲料、機能性食品、栄養補給品、サプリメントなどにおける使用に適している。
動物の組織、特に皮膚を、ケトンエステルと接触させることによって、放射線暴露により引き起こされる損傷から保護する方法、(R)−3−ヒドロキシブチレート部分を含むケトン体を、皮膚に局所的に塗布することによって、皮膚を保護する、皮膚の劣化を軽減する、または皮膚の特性を維持もしくは改善する方法が開示される。かかる使用のための(R)−3−ヒドロキシブチレート部分を含むケトン体、特に鏡像異性的に富化されたR−1,3−ヒドロキシブチル−(R)−3−ヒドロキシブチレートもまた提供される。
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