フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤

著者らは特許

A61K38/36 - 血液凝固または繊維素溶解因子
A61K38/48 - ペプチド結合に作用するもの(3.4)
A61L - 材料またはものを殺菌するための方法または装置一般;空気の消毒,殺菌または脱臭;包帯,被覆用品,吸収性パッド,または手術用物品の化学的事項;包帯,被覆用品,吸収性パッド,または手術用物品のための材料(死体の保存,使用する薬剤によって特徴づけられた消毒A01N;食品または食料品の保存,例.殺菌,A23;医療用,歯科用または化粧用製剤A61K)
A61L15/18 - 無機物質を含有するもの
A61L15/22 - 高分子物質を含有するもの
A61L15/32 - 蛋白質,ポリペプチド;それらの分解生成物または誘導体,例.アルブミン,コラーゲン,フィプリン,ゼラチン
A61L15/44 - 薬剤
A61L15/58 - 接着剤(生体内での治療または検査で使用される導電性接着剤A61K50/00)
A61L15/64 - 身体内に再吸収されるように特に適合させたもの
B29C37/00 - グループB29C33/00またはB29C35/00に包含されない構成部品,細部,付属装置または補助操作
B29C39/12 - 多層または多色物品の製造
B29K - サブクラスB29B,B29CまたはB29Dに関連する成形材料,あるいは補強材,充填材,予備成形部品(たとえば挿入物)用の材料についてのインデキシング系列
B29L - サブクラスB29Cに関連する特定物品についてのインデキシング系列

の所有者の特許 JP2016517738:

シーランチウム・メディカル・リミテッド

 

新規な、フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤を開示する。パッチ剤は、フィブリノーゲンをベースとするシーラントが組み込まれている非透過性生体適合性ポリマーフィルムから作られた裏打ちを含む。本発明の好ましい実施形態では、フィブリノーゲンをベースとするシーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含む。ポリマー裏打ちは、パッチ剤を適用した組織をシールするのに役立ち、シーラントは、患部組織にパッチ剤を結合させるためにのみ作用する。パッチ剤は、メッシュまたは織物成分を含まない。パッチ剤を製造する方法も開示する。
【選択図】 図10

 

 

発明の分野
[0001]本発明は一般に、組織シーラントとして使用する凝固剤含有ポリマーフィルムに関するものである。より詳細には、本発明は、フィブリノーゲンおよびトロンビンが組み込まれているポリマーフィルムであって、フィブリノーゲンがポリマーフィルムを組織に付着させるように作用するフィルムに関するものである。
発明の背景
[0002]創傷ドレッシング剤、組織コーティング、および組織接着剤は、血液および他の体液の漏出を止めるかまたは防止するのに役立つデバイスの例である。これらのドレッシング剤は、開放創をシールすることおよび感染を防止することなどに役立つことがある。文献において公知の多くの種類の創傷ドレッシング剤および組織接着剤には、1種以上の凝固剤、例えばフィブリノーゲンなどが組み込まれている。
[0003]凝固剤含有組織シーラント組成物に関する文献において、非常に多くの例が公知である。特許文献1には、フィブリンまたはフィブリノーゲンおよび生分解性かつ生体適合性のポリマーを含む組織処置組成物が開示されている。この組成物は、組織、例えば切断し縫合した血管を結合させる糊として作用する。特許文献2には、ヒアルロン酸誘導体も含有するフィブリン含有組織シーラントが開示されている。特許文献3には、医学的に許容し得る時間内に、組織からの血流を止めるのに有効な量の止血剤が組み込まれた、架橋可能な基を含む生体適合性、生分解性ハイドロゲル組織シーラントを含む止血用組織シーラントが開示されている。特許文献4には、公知の製紙技術によって製造され、止血化合物および生体吸収性ポリマーを含む組成物が開示されている。
[0004]止血剤などの薬学的に有効な薬剤をポリマーマトリックスから放出できる組成物を調製するための方法も、当該技術分野で公知である。例えば特許文献5には、薬学的に有効な粉末状の薬剤を温かい脂質マトリックスに噴霧し、これによりその薬剤をコーティングする方法が開示されている。特許文献6には、特にフィブリノーゲン組成物を、ポリアルキレングリコールを使用して製造するための方法が開示されている。その基本的方法は、フィブリノーゲンおよびフィブロネクチンの溶液を製造し、そしてポリアルキレングリコールおよびアミノ酸を添加することによってフィブリノーゲンおよびフィブロネクチンを沈殿させることを含む。特許文献7には、乾燥した安定な止血組成物を調製するための方法が開示されている。適切な希釈剤(例えば水)を添加すると止血剤がポリマーマトリックス(例えばハイドロゲル)に組み込まれるような比率で、乾燥した止血剤が乾燥ポリマー成分と混合されている。
[0005]トロンビンなどの止血剤が組み込まれている非繊維状ポリマーフィルムまたはコーティングも、当該技術分野で公知である。例えば特許文献8には、ニトログリセリンおよび場合により他の治療剤を含有するフィルムが開示されており、このフィルムは、患者の口内で溶解し得る水溶性ポリマーで作る。
[0006]フィブリノーゲンが組み込まれている止血用創傷ドレッシング剤も当該技術分野で公知である。特許文献9には、裏打ち層、およびフィブリノーゲンを含有する止血成分層を含む、層状のフィブリンシーラント包帯が開示されており、このフィブリノーゲンは、包帯を創傷に適用した際に血餅を生ずるように作用する。とりわけ特許文献10を含めた一群の特許には、密封性の裏打ち、裏打ちの創傷側の表面にある接着層、および乾燥した止血材料(必要に応じてフィブリノーゲン、トロンビン、ならびにCa2+および/または第XIII因子)の層を含むフィブリンシーラント包帯が開示されている。乾燥した材料は接着層に接着するが、接着層に組み込まれるわけではなく、使用時には露出される。特許文献11には、柔軟な裏打ち部材、粉末状の止血物質、および柔軟なフィルム部材を含む止血用圧迫包帯が開示されている。この包帯では、止血物質は遊離粉末のままである。柔軟なフィルム部材は使用直前に剥ぎとって、粉末を露出してから創傷に直接当てる。特許文献12には、脂肪族ポリエステルポリマー、コポリマーまたはそれらの混合物を含む第1の吸収性不織布と、それを強化する、酸化再生セルロースならびにトロンビンおよびフィブリノーゲンを含む第2の吸収性織布または編布とを含む、強化された吸収性多層状止血用創傷ドレッシング剤が開示されている。特許文献13には、高吸収性ポリマーおよび止血剤を含む止血用創傷ドレッシング剤が開示されている。
[0007]文献公知の組成物およびドレッシング剤では、フィブリンシーラント成分は、組織への接着と凝固剤の2重の役割を果たす。文献公知の止血ドレッシング剤では、裏打ちを使用してフィブリノーゲンを支持する。このため、比較的多くの量を使用しなければならない。したがって、フィブリンを使用してフィルム成分を組織に接着させるが、フィブリン成分ではなくフィルム成分の方が主要な組織シーリング成分である、組織シーラントまたは接着性デバイスが依然として必要とされている。
米国特許第5631011号 米国特許第6699844号 米国特許第6162241号 米国特許第6056970号 米国特許第6194005号 米国特許第6579537号 米国特許出願公開第2012/0121532号 米国特許出願公開第2007/0059346号 米国特許第7189410号 米国特許第6054122号 米国特許出願公開第2006/0155235号 WO2006/044882 米国特許出願公開第2011/0288462号
発明の概要
[0008]本明細書に開示する本発明は、長年にわたるこの必要性を満たすように設計されている。したがって本発明の目的の1つは、生体適合性ポリマー製のフィルムから作られた裏打ち、およびフィブリノーゲンシーラントを含む、フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤を開示することである。フィブリノーゲンシーラントが生体適合性ポリマー裏打ちに組み込まれていることは、本発明の本質である。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含む。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントはフィブリノーゲンを含むがトロンビンは含まない。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClから本質的に成る。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントはフィブリノーゲンから本質的に成る。
[0009]本発明のさらなる目的は、メッシュまたは織物成分を含まない、このような組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0010]本発明のさらなる目的は、止血剤を遊離粉末の形態では含まない、このような組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0011]本発明のさらなる目的は、生体適合性ポリマーが非透過性である、上記のいずれかに定義したような組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0012]本発明のさらなる目的は、生体適合性ポリマーが、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトンコポリマー、ポリエチレングリコール−DL−ラクチドコポリマー、およびポリエチレングリコール−ポリカプロラクトン−DL−ラクチドコポリマーから成る群より選択される、上記のいずれかに定義したような組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0013]本発明のさらなる目的は、裏打ちの厚さが約200μmである、上記のいずれかに定義したような組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0014]本発明のさらなる目的は、フィルム1cmあたり0.5mg〜8mgのフィブリノーゲンおよび20IU〜1000IUのトロンビンを含む、上記のいずれかに定義したような組織接着性パッチ剤を開示することである。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを425:5:11の重量比で含む。
[0015]本発明のさらなる目的は、フィブリノーゲンシーラントが、少なくとも1種の添加剤をさらに含む、上記のいずれかに定義したような組織接着性パッチ剤を開示することである。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、添加剤は、フィルムの接着力の半減期を延長するための添加剤、医薬活性剤、および鎮痛剤から成る群より選択される。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、添加剤は、フィルムの接着力の半減期を延長するためのプラスミン阻害剤である。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、添加剤は、標的化放出または制御放出のための医薬活性剤である。
[0016]本発明のさらなる目的は、フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤を製造するための方法であって:生体適合性ポリマーからポリマーフィルムを成型し;ポリマーフィルムを軟化させ;フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置し;そしてフィブリノーゲンシーラントの少なくとも一部がポリマーフィルムの表面に組み込まれるまで、ポリマーフィルムをプレスする、ことを含む方法を開示することである。本発明の方法のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。本発明の方法のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲンを含むがトロンビンは含まないフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。本発明の方法のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClから本質的に成るフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。本発明の方法のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲンから本質的に成るフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。
[0017]本発明のさらなる目的は、生体適合性ポリマーが非透過性である、このような方法を開示することである。
[0018]本発明のさらなる目的は、生体適合性ポリマーが、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトンコポリマー、ポリエチレングリコール−DL−ラクチドコポリマー、およびポリエチレングリコール−ポリカプロラクトン−DL−ラクチドコポリマーから成る群より選択される、このような方法を開示することである。
[0019]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムを成型するステップが、有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製し、そして有機溶媒を蒸発させることを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップは、3〜5%(w/v)溶液を調製することを含む。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップは、THF、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、1−メチル−2−ピロリジノン、DMF、およびDMAから成る群より選択される有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製することを含む。本発明のいくつかの特に好ましい実施形態では、有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップは、THF中の乾燥ポリマーの溶液を調製することを含む。本発明のいくつかの実施形態では、有機溶媒を蒸発させるステップを実行する時間の少なくとも一部において、溶液を被覆することをさらに含む。
[0020]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムを成型するステップが、厚さ約200μmのポリマーフィルムを成型することを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。
[0021]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムを成型するステップが、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に成型することを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に配置するステップは、ポリマーフィルムを、ガラス、シリコーン、およびポリテトラフルオロエチレンから成る群より選択される材料で作られた表面上に配置することを含む。本発明のいくつかの特に好ましい実施形態では、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に配置するステップは、ポリマーフィルムをガラス表面上に配置することを含む。本発明のいくつかの実施形態では、前記方法は、ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面から取り外すステップをさらに含む。本発明のいくつかの実施形態では、前記方法は、ポリマーをプレスするステップの後であて、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面から取り外すステップの前に、ポリマーフィルムをフリーザーに入れるステップをさらに含む。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ポリマーフィルムをフリーザーに入れるステップは、ポリマーフィルムを、−25℃〜−15℃の温度のフリーザーに入れることを含む。
[0022]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムを軟化させるステップが、ポリマーフィルムが軟化するまでポリマーフィルムを加熱することを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの実施形態では、ポリマーフィルムが軟化するまでポリマーフィルムを加熱するステップは、55℃〜60℃の温度までポリマーフィルムを加熱することを含む。本発明のいくつかの実施形態では、ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、ポリマーフィルムを十分ゆっくりと冷却し、フィルムを実質的にその最初の形態に戻すステップが続く。
[0023]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムを軟化させるステップが、残留溶媒を用いることによってポリマーフィルムを軟化させることを含む、このような方法を開示することである。
[0024]本発明のさらなる目的は、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィルム1cmあたり0.5mg〜8mgのフィブリノーゲンおよび20IU〜1000IUのトロンビンをもたらすのに十分な量のフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。
[0025]本発明のさらなる目的は、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲンと、トロンビンと、CaClと、ポリマーフィルムの接着力の半減期を延長するための添加剤、医薬活性剤、および鎮痛剤から成る群より選択される少なくとも1種の添加剤とを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、およびプラスミン阻害剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および標的化放出または持続放出のための少なくとも1種の医薬活性剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む。
[0026]本発明のさらなる目的は、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを粉末の形態で用意することをさらに含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの実施形態では、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップは、振りかけること、広げること、噴霧すること、および有機溶媒中の粉末懸濁液を噴霧することから成る群より選択される方法によって、粉末を少なくとも1つの表面上に配置することを含む。
[0027]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムをプレスするステップの前に、平坦な表面を有する平滑な材料をフィルム上に配置するステップをさらに含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。
[0028]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムをプレスするステップが、プログラムされた圧縮手順に従ってポリマーフィルムをプレスすることを含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。本発明のいくつかの実施形態では、プログラムされた圧縮手順に従ってポリマーフィルムをプレスするステップは、最大約50Nまで連続的に増加する力でポリマーフィルムをプレスすることを含む。
[0029]本発明のさらなる目的は、ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、過剰のフィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムから除去するステップをさらに含む、上記のいずれかに定義した方法を開示することである。
[0030]本発明のさらなる目的は、上記のいずれかに定義した方法によって製造される、上記のいずれかに定義した組織接着性パッチ剤を開示することである。
[0031]本発明のさらなる目的は、身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法であって、フィブリノーゲンをベースとするシーラントが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むかまたはそれらから本質的に成る、上記のいずれかに定義した組織接着性パッチ剤を身体部分に適用し、それにより組織接着性パッチ剤を患部動脈または器官に接着させ、動脈または器官をシールする、ことを含む方法を開示することである。身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法に関するいくつかの実施形態では、身体部分は、動脈および器官から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、組織接着性パッチ剤を適用するステップは、身体部分の表面にパッチ剤を手でプレスすることを含む。
[0032]本発明のさらなる目的は、身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法であって、トロンビンを身体部分に適用し、フィブリノーゲンをベースとするシーラントがフィブリノーゲンを含むかまたはそれから本質的に成る、上記のいずれかに定義した組織接着性パッチ剤を身体部分に適用し、それにより組織接着性パッチ剤を患部動脈または器官に接着させ、動脈または器官をシールする、ことを含む方法を開示することである。身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法に関するいくつかの実施形態では、身体部分は、動脈および器官から成る群より選択される。いくつかの実施形態では、組織接着性パッチ剤を適用するステップは、身体部分の表面にパッチ剤を手でプレスすることを含む。
[0033]本発明のさらなる目的は、体液の漏出が、動脈出血、器官組織の出血、胆管吻合、脳脊髄液漏、硬膜漏出、および損傷を受けた肺組織での空気漏出から成る群より選択される、上記のいずれかに定義したような身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法を開示することである。
[0034]本発明のさらなる目的は、身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出の処置における、上記のいずれかに定義した組織接着性パッチ剤の使用を開示することである。
[0035]本発明のさらなる目的は、体液の漏出が、動脈出血、器官組織の出血、胆管吻合、脳脊髄液漏、硬膜漏出、および損傷を受けた肺組織での空気漏出から成る群より選択される、このような使用を開示することである。
図面の簡単な説明
[0036]本発明を、図面を参照して説明する。
[0037]図1は、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトンコポリマー(PECA)から作られた湿潤および乾燥フィルムの引張係数を、エチレンオキシド(EO)単位数のカプロラクトン(CL)単位数に対する比に応じて示すグラフである。 [0038]図2は、異なる組成の湿潤ポリエチレン−カプロラクトン−ラクチド(PECALA)フィルムの引張係数を、EO/CL比2.0のPECAフィルムと比較して示すグラフである。 [0039]図3は、様々なエチレンオキシド/カプロラクトン比の湿潤および乾燥PECAフィルム、ならびに異なる組成の湿潤PECALAフィルムに関する、DSCトレースについて示す。 [0040]図4は、様々なエチレンオキシド/カプロラクトン比の乾燥PECAフィルム、および異なる組成の乾燥PECALAフィルムに関する、吸水量の測定結果を示す。 [0041]図5は、本発明の1つの実施形態によるフィブリノーゲンをベースとする組織接着性フィルムの写真を示す。 [0042]図6は、本発明の1つの実施形態によるフィブリノーゲンをベースとする組織接着性フィルムが、流水下で60分間洗浄後に、一片の生肉に付着している写真を示す。 [0043]図7は、本発明の接着性フィルムを、被着体として使用した生肉から離脱するのに必要な力の典型的な測定についての写真である。 [0044]図8は、in vivoでの生分解性の評価、および接着力/離脱力の測定を例示する写真である。 [0045]図9は、ラット盲腸の3mmの孔をシールするための、本発明の接着性パッチ剤の使用について示す。 [0046]図10は、ラット肝臓に開けた5mmの孔をシールするための、本発明の接着性パッチ剤の使用について示す。
好ましい実施形態の詳細な説明
[0047]以下の説明では、本発明の各種態様について記載する。説明目的で、具体的な詳細を、本発明が完全に理解されるように記載する。当業者には、本発明の本質的性質に影響を及ぼすことなく詳細の異なる本発明の他の実施形態があることは明白である。したがって本発明は、図における例示および明細書における記載によって限定されるものではなく、ただ、添付した特許請求の範囲に指定したとおりのものであり、その妥当な範囲は、特許請求の範囲の最も広義の解釈によってのみ決定される。
[0048]以下の説明では、「PEG」および「PEO」という用語は、それぞれポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキシドを表し、互換的に使用される。
[0049]以下の説明では、「PECA」という用語は、PEG−ポリカプロラクトン(PCL)ブロックコポリマーを表す。このPECAという用語に数字が続く場合、その数字は、PEGセグメント中のエチレンオキシド繰り返し単位数の、PCLセグメント中のカプロラクトン繰り返し単位数に対する比を示す。この数字が大きいほど、PECAコポリマーは親水性である。
[0050]以下の説明では、「PELA」という用語は、PEGと、乳酸の環状ジエステルであるラクチドとのブロックコポリマーを表す。
[0051]以下の説明では、「PECALA」という用語は、トリブロックPEG−PCL−ラクチドのトリブロックコポリマーを表す。PECALAという用語に2つの数字が続く場合、第1の数字は、親水性(PEG)繰り返し単位数の疎水性(PCLおよびラクチド)繰り返し単位数に対する比を示し、第2の数字は、トリブロックフランクあたりのラクチド単位数を示す。
[0052]以下の説明では、「約」という用語は、数的な量に対して適用される場合、額面通りの値の±25%の範囲を表す。
[0053]好ましい実施形態では、本発明のフィブリノーゲンをベースとする組織接着剤の裏打ちは、生体適合性ポリマーから作られたフィルムを含み、その表面にフィブリノーゲンをベースとするシーラントが組み込まれている。より好ましい実施形態では、生体適合性ポリマーフィルムは非透過性材料から作られる。最も好ましい実施形態では、生体適合性ポリマーフィルムは、PECA、PELA、またはPECALAから作られる。
[0054]その最も基本的な製剤では、シーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClから本質的に成る。他の実施形態では、シーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含み、1種以上の追加成分を含有してもよい。これら追加成分の非限定的な例としては、接着力の半減期を延長するのに役立つプラスミン阻害剤、医薬活性剤、および鎮痛剤が挙げられる。
[0055]いくつかの実施形態では、シーラントは、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを、425:5:11の重量比で含有する。この比は、441mgの混合物あたり約200mgの純粋なフィブリノーゲン、約250IUのトロンビン、および11mgのCaClに相当する。本発明の他の実施形態では、CaClを接着剤に添加しない。商業的供給者から得られるトロンビン中に存在しているCaClの量は、トロンビンの酵素活性の補助因子として作用するのに十分だからである。本発明の好ましい実施形態では、シーラントは微粒子粉末であり、フィルムに組み込まれているシーラントの量は、フィルム1cmあたり0.5〜8mgのフィブリンおよび20〜10000IUのトロンビンの濃度を提供するのに十分な量である。この濃度は、上記の425:5:11混合物の約3〜6mgに相当する。より好ましい実施形態では、接着剤中のフィブリノーゲン濃度は、フィルム1cmあたり0.5mg〜6mgである。さらにより好ましい実施形態では、接着剤は、フィルム1cmあたり約4mgのフィブリノーゲンおよび約2〜5IUのトロンビンを提供する。最も好ましい実施形態では、接着剤中のフィブリノーゲン濃度は、フィルム1cmあたり2mg未満である。
[0056]本発明のいくつかの実施形態では、パッチ剤を2成分系として提供する。これらの実施形態では、シーラントはトロンビンを全く含有しない。これら実施形態のいくつかでは、シーラントはフィブリノーゲンから本質的に成る。他の実施形態では、シーラントは、フィブリノーゲンを含むが他の成分を含有していてもよく、その非限定的な例としては、接着力の半減期を延長するのに役立つプラスミン阻害剤、医薬活性剤、および鎮痛剤が挙げられる。パッチ剤を2成分系として提供する実施形態では、トロンビンを別個に用意する。非限定的な例としては、トロンビンを溶液として用意することができる。本発明のこれらの実施形態では、トロンビン成分を、身体患部に例えば噴霧などによって適用し、次いで、フィブリノーゲンをベースとするシーラントを含有するパッチ剤をこの身体患部に適用する。次に、シーラントのフィブリノーゲン成分、および身体患部に適用したトロンビンが反応してフィブリンを形成し、これがパッチ剤を身体患部に結合させる。
[0057]当該技術分野で公知の止血パッチ剤やドレッシング剤とは対照的に、本発明の組織接着剤の好ましい実施形態はメッシュも織物成分も含まない;フィブリノーゲンシーラントではなくポリマーフィルムが組織をシールするように作用し、一方、フィブリノーゲンはポリマーフィルムを組織に付着させるように作用することが強調される。また、本発明の好ましい実施形態は、製紙技術において公知の手法によって作られる織物もしくは不織の布または材料も含まない。本発明は、その好ましい実施形態において、フィブリノーゲンおよびトロンビンが組み込まれているポリマーフィルムの単一層を含む組織接着剤を開示するが、これは当該技術分野で公知の多層の止血ドレッシング剤とは対照的である(取扱いまたは保存を容易にするために追加の層を加える実施形態は、本発明の範囲から除外されるものではない)。さらに本発明では、フィブリノーゲンシーラント成分は物理的にポリマーフィルムに組み込まれ、単一の統合された単位を形成する(以下に説明するように、好ましい実施形態ではフィルムの表面に圧入される)が、これは、凝固剤が遊離粉末として存在している当該技術分野で公知の止血パッチ剤およびドレッシング剤とは対照的である。
[0058]フィブリノーゲンシーラント材料を非透過性ポリマーフィルム裏打ちに組み込む、当該技術分野でこれまで知られていなかった構成により、本発明の組織接着剤を種々の特殊な用途に使用することが可能となる。本発明を用いることのできる適用の非限定的な例としては、外傷性および慢性創傷を被覆すること、動脈出血を止めること、器官組織の出血を止めること、ならびに例えば胆管吻合、脳脊髄液漏、および硬膜漏出の処置の際に他の体液をシールすることなどが挙げられる。
[0059]パッチ剤の設計で考慮すべき重要事項の1つに、製造に使用するポリマーの物性がある。ポリマーの組成物とその物性との間の関係のいくつかを、本明細書に開示の本発明で使用するために製造して特定の用途に合わせて調整することができるポリマーフィルムの種類の非限定的な例として本明細書に提供する。
[0060]表1に、GPCおよびH−NMRによって決定したPECAコポリマーの特性のいくつかを、EO/CL比に応じて要約する。この表に報告した分子量は真の分子量であって、ポリスチレン換算分子量ではない。

[0061]PECAを、止血パッチ剤の裏打ち材料としてのある適用にはあまり好ましくないものとするその特性の1つは、PECAの生分解速度が比較的遅いことである。例えば、異なる組成のいくつかのPECAフィルムをin vitroで試験したところ、3ヶ月たっても分解がほとんど認められなかった。したがって、迅速な生分解が望まれる本発明のいくつかの好ましい実施形態では、DL−ラクチド単位がCLセグメントに組み込まれているためにPECAフィルムよりはるかに迅速に生分解するPECALAフィルムを使用する。表2に、GPCおよびH−NMR分光法によって決定した、各種組成のPECALAフィルムの特性を要約する。

[0062]フィルムの製造に使用するポリマーの機械的特性は、トリブロックの組成、およびウレタン結合を含めた鎖延長ポリマーの分子量に依存する。ここで図1を参照すると、この図は、乾燥(図1A)および湿潤(図1B)PECAフィルムの引張係数を、EO/CL比に応じて示している。乾燥ポリマーフィルムと湿潤ポリマーフィルムとの挙動の差異は、主にポリマーフィルムにおける親水性PEGの疎水性PCLに対する量比によるものである。乾燥ポリマーフィルムに関し、引張係数は、PECA2.0についての約60MPaからPECA5.2についての約160MPaまで増加するが、高いEO/CL比ではプラトーに達するように見えることに注意されたい。対照的に、湿潤ポリマーの引張係数は、EO/CLが上昇すると低下する。
[0063]ここで図2Aを参照すると、この図は、いくつかの湿潤PECALAフィルムの引張係数をグラフに示している。湿潤PECA2.0フィルムは比較のために示してある。ここで図2Bおよび2Cを参照すると、これらの図は、2つの異なるPECALAフィルムの引張係数および破断応力を、それぞれPECA2.8との比較で示している。これらのグラフは、PECALAの物性がPECAの物性に類似することを示している。
[0064]ここで図3を参照すると、この図は、各種組成のポリマーフィルムの熱転移を示すDSCトレースを提示している。図3AはPECA2.0のトレースを示しており、そのメルト(図中のトレース301)は、2つの成分の痕跡を示し、メルトの冷却(図中のトレース302)は、明確に異なる2つの再結晶を示している。大きい方のピークはプロラクトンセグメントに帰属される。図3Bは、各種EO/CL比の乾燥PECAフィルムのDSCトレースを示し、図3Cは、各種EO/CL比の湿潤PECAフィルムのDSCトレースを示す。
[0065]ここで図3Dを参照すると、この図は、各種組成のPECALAフィルムのDSCトレースを、比較のために示したPECA2.0フィルムのDSCトレースと共に示している。これらのDSCトレースは、ラクチド単位がカプロラクトンセグメントの結晶性を分断するという推測を裏付けている。これらのトレースは、PECALA2.2DL2.81およびPECALA2.2DL3.55フィルムでは、ラクチド単位の組み込みによりポリマーの結晶性が破壊されることを示している。
[0066]組織接着剤の裏打ちとしての使用に関する、ポリマーフィルムの重要なもう1つの物性は吸水である。ここで図4Aを参照すると、この図は、各種EO/CL比のいくつかのPECAフィルムの、5分後および60分後の吸水量(w/w、重量測定法で測定)を示している。結果は、水が急速にこれらの材料を飽和することを示している。図4Bは、2つのPECALA組成物の吸水量(w/w、重量測定法で測定)を、2つのPECA組成物との比較で示している。PECAと同様に、PECALAも急速に飽和する。
[0067]本発明のフィブリノーゲンをベースとする組織接着剤を調製する好ましい方法をここに開示する。非透過性生体適合性ポリマーフィルムを成型する。好ましい実施形態では、フィルムは、PECA、PELA、またはPECALAから作る。フィルムは、当該技術分野において公知の方法で調製することができる。いくつかの好ましい実施形態では、有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液(通常は3〜5%)を調製し、次いで溶媒を蒸発させる。本発明の好ましい実施形態では、溶媒はTHFであるが、十分に揮発性の有機溶媒を代わりに使用してもよい。適切な溶媒の非限定的な例としては、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、1−メチル−2−ピロリジノン、DMF、およびDMAが挙げられる。いくつかの好ましい実施形態では、例えば多孔アルミホイルによって、溶液を被覆し、溶媒があまりに急速に蒸発することのないようにし、かつ表面の欠陥をもたらし得る塵の混入を防ぐようにする。
[0068]フィルムは、所望の最終適用に好適な厚さであり得る。典型的な実施形態では、フィルムの厚さは約200μmである。次にポリマーフィルムを、そこから傷つけずにフィルムを取り外すことが可能な、平滑で平坦な材料で作られた水平な支持表面に配置する。そのような表面の非限定的な例としては、ガラス、およびシリコーンまたはポリテトラフルオロエチレンなどの不活性ポリマーから作られるシートが挙げられる。次にフィルムを、好ましい実施形態では加熱(通常は約55〜60℃まで)することにより、または残留溶媒により軟化させる。平滑な表面が柔軟なポリマーシートである好ましい実施形態では、ガラスなどの堅い材料のシートを、取扱いを容易にするためにポリマーシートと加熱体との間に配置する。次に軟化フィルムを、均一なフィブリンシーラント混合物で被覆する。混合物は通常、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および場合により上記添加剤を含む。パッチ剤を2成分系として提供する本発明の実施形態では、トロンビンをポリマーに直接組み込まず、フィブリンシーラントはフィブリノーゲンおよび場合により添加剤を含む。混合物に組み込むことのできる添加剤の非限定的な例としては、プラスミン阻害剤などの、接着力の半減期を延長するための添加剤、標的化放出または持続放出のための医薬活性剤、および鎮痛剤が挙げられる。
[0069]次にフィブリンシーラント混合物を粉末として軟化ポリマーフィルムに添加する。粉末は、当該技術分野において公知の方法で添加することができる。非限定的な方法としては、ポリマーフィルムの上に振りかけること、噴霧すること、および揮発性有機溶媒中の粉末懸濁液をフィルムに噴霧すること、または単純にフィルムの表面に粉末を広げることが挙げられる。好ましい実施形態では、混合物は、フィルム1cmあたり0.5〜8mgのフィブリノーゲンおよび20〜10000IUのトロンビンを提供するのに十分な量で添加する。パッチ剤を2成分系として提供する実施形態では、上述の通り、トロンビンをフィブリンシーラントに含めないが、好ましい実施形態では、身体部分に適用するフィルム1cmあたり20〜1000IUを提供するのに十分な濃度で、別個に身体患部に適用する。次いでポリマーフィルムを、平坦な表面を有する平滑な材料で被覆する。水平な支持表面に適した上記材料は、被覆表面としての使用にも適する。被覆表面が柔軟なポリマーである好ましい実施形態では、柔軟なポリマーを、ガラスプレートなどの堅い平滑な材料で被覆し、軟化フィルムをプレスする際に(以下の段落を参照されたい)フィルムに対し圧力が均一にかかるようにする。
[0070]次にフィブリンシーラント混合物を、軟化ポリマーフィルムの表面に圧入する。当該技術分野において公知の方法で圧入を行うことができる。本発明の好ましい実施形態では、圧縮力が、圧縮中に最大50Nまで増加するようにプログラムされた圧縮手順を使用する。実際の圧縮力は、使用する特定のフィルムの厚さおよび組成に応じて調整することができる。圧縮力は、粉末を軟化ポリマーフィルムの表面に組み込むのに十分なものであればよい。
[0071]圧縮後、フィルム(依然として2つの平滑で平坦な表面の間にある)を加熱装置から取り外し、室温になるまで十分にゆっくりと放冷し、本質的にその最初の形態に戻し、最初に形成されたフィルムの機械的、物理的、および化学的特性が実質的に保持されるようにする。フィルムが室温に戻ったら、場合によりフリーザー(フリーザーの典型的な温度は−15℃〜−25℃である)に約15分間入れ、フィルムを、それを挟む表面から取り外すのに容易になるようにしてもよい。水平な支持表面および上側の被覆表面が柔軟な材料で作られる実施形態では、フィルムを傷つける危険なしに、裏打ちの表面からフィルムを剥がすことができるため、一般に冷凍する必要はない。
[0072]過剰な粉末があればフィルムから除去し(例えば振盪するかまたは穏やかに息を吹きかけることによって)、フィルムを調製した平坦な表面からフィルムを取り外す。得られたパッチ剤は使用できる状態であり、組織に直接適用することができる。フィルムは、温度2〜25℃の乾燥した環境で長期保存しても安定である。長期保存は、典型的には温度4〜8℃の乾燥した冷蔵環境で、密封したプラスチックの包装材料に入れておくことによって通常行う。
[0073]本明細書に開示する本発明を、以下の非限定的な実施例によって例示するが、これらの実施例は、当業者が、特許請求された本発明を作製および使用するのを助けるために提供するものである。
[0074]THF中の乾燥PECALAの4.3w/v%溶液を調製し、ガラスペトリ皿に注いだ。このペトリ皿を多孔アルミホイルで被覆し、ドラフト内に室温にて一晩放置した。得られたフィルムの厚さは約200μmであった。
[0075]2cmのフィルムを切り出し、ガラススライド上に置いた。次いでこの試料を、ポリマーが軟化するまで58℃のホットプレート上に置いた。フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含有する粉末状のフィブリンシーラント混合物を、軟化ポリマーフィルムの表面に振りかけ、第2のガラススライドでフィルムを被覆した。次に、最大約50Nまで増加する圧縮力をかけるようにプログラムされたInstron Universal Testing Machineを使用することによって、フィブリンシーラント混合物を軟化ポリマーフィルムの表面に圧入させた。圧縮後、ガラススライドを室温になるまでゆっくりと放冷した。次に、このフィルムがスライドから外れるのを助けるために、−22℃のフリーザーにスライドを15分間入れた。振盪することによって過剰な粉末を表面から除去し、外科用メスを使用してパッチ剤をガラススライドから取り外した。図5を参照すると、こうして得た、使用できる状態のパッチ剤の写真が示されている。
[0076]本発明の1つの実施形態による組織接着性パッチ剤を調製し、一片の生肉に付着させ、次に流水下で十分に洗浄した。図6に示すように、60分間洗浄後もパッチ剤はしっかりと付着したままだった。
[0077]本発明に開示の組織接着性パッチ剤の接着性を測定した。パッチ剤を調製し、手で2分間プレスすることによって一片の生肉に適用した。張力および圧縮力の測定器を使用して、2cm×2cmのパッチ剤を離脱するのに必要な力を測定した。図7は、典型的な力測定の写真を示している。フィルムを離脱するのに5〜7Nの力が必要であった。
[0078]in vivoでの生分解性は、ラットの肝臓および腸(盲腸)の表面に、本発明の接着性パッチ剤を腹腔内(IP)埋込みした後に評価した。これらの動物に対する埋込みの効果は視認できなかったが、健康そうであり、埋込み後14日間で体重が増加した。
[0079]パッチ剤を埋込んで14日後に動物を屠殺して肉眼的剖検を行い、腹腔を開いてパッチ剤の状態を巨視的に評価した。パッチ剤が埋込み先に付着しているのを検出することができた。
[0080]図8Aは、接着性パッチ剤100の肝臓への埋込み第0日目における埋込み部位を示し、図8Bは、接着性パッチ剤100の肝臓への埋込み第14日目における埋込み部位を示す。図8Cおよび8Dは、それぞれ盲腸への埋込み第0日目および第14日目における埋込み部位を示す。
[0081]図からわかるように、接着性パッチ剤は、埋込み後14日目にも、視認できるかたちで埋込み部位に付着したままであった。
[0082]フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含有するフィブリンシーラント混合物の代わりに、粉末状のフィブリノーゲンのみを軟化ポリマーフィルムの表面に振りかけた以外は、上の実施例1で記載したようにパッチ剤を調製した。トロンビンの溶液を一片の生肉に振りかけ、パッチ剤を肉に2分間プレスした。このように調製したパッチ剤の付着性は、実施例3で記載したように適用したパッチ剤の付着性と同じだった。
[0083]損傷組織をシールする際の本発明のパッチ剤の有効性を、in vivoで研究を行なって実証した。ラット(n=6)を試験動物として使用した。各試験動物の盲腸に、生検パンチを使用して2〜3mmの孔を開けた。次に実験群(n=3)では、PECALAで作られ、2mg/cmのフィブリンシーラントを含有する、本発明の直径1.4cmのパッチ剤で孔を被覆した。ここで図9を参照すると、この図は、孔を開け、次いで本発明のパッチ剤で被覆しておいた盲腸の領域(円および矢印でその領域を示す)を示している。対照群(n=3)の動物の盲腸は、孔を開けたがそれ以上の処置は行わなかった。孔を開けた後(そして試験群の場合はパッチ剤でシールした後)、盲腸を腹腔に戻した。これらの動物を術後2週間追跡してから屠殺した。
[0084]実験群の全動物において体重が増加し、副作用は認められなかった。剖検データは、処置した動物の盲腸は完全に治癒しており、パッチ剤は組織に吸収されて、局所反応は検出できなかったことを示した。対照的に、対照(無処置)動物3匹のうち2匹が、腹部に重度の炎症を認めた後に死亡した。
[0085]この研究の結果は、本発明のパッチ剤が、ラット盲腸モデルの腸における漏出をシールするのに有効なことを実証している。
[0086]重度の出血を止める際の本発明のパッチ剤の有効性を、in vivoで第2の研究を行なって実証した。ラット(n=6)を試験動物として使用した。この研究では、試験動物の肝臓の左葉に、生検パンチを使用して6mmの孔を開け、重度の出血を生じさせた。次に、PECALAから作られ、2mg/cmのフィブリンシーラントを含有する、本発明の直径1.4cmのパッチ剤で孔を被覆した。このデバイスは組織によく接着し、孔をシールし、出血を直ちに止めた。ここで図10を参照すると、この図は、孔を開けてパッチ剤を適用した後の、実験動物の肝臓を示している(開けた孔が、透明なパッチ剤の下にあるのが見える)。止血されたことがはっきりした後に、肝臓を腹腔に戻した。これらの動物を処置後2週間生存させてから屠殺した。
[0087]全実験動物において体重が増加し、正常な行動が認められ、副作用はなかった。剖検データは、肝臓が完全に回復し、パッチ剤は分解および吸収されて、受傷部位の反応はなかったことを示した。
[0088]これらの結果は、本発明のパッチ剤が、重度の出血を止めるのに有効で、副作用を伴わないことを実証している。



  1. 生体適合性ポリマー製のフィルムから作られた裏打ち;および
    フィブリノーゲンシーラント、
    を含む、フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤であって、フィブリノーゲンシーラントが生体適合性ポリマー裏打ちに組み込まれている、前記組織接着性パッチ剤。

  2. フィブリノーゲンシーラントが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含む、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  3. フィブリノーゲンシーラントが、フィブリノーゲンを含むがトロンビンは含まない、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  4. フィブリノーゲンシーラントが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClから本質的に成る、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  5. フィブリノーゲンシーラントがフィブリノーゲンから本質的に成る、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  6. メッシュまたは織物成分を含まない、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  7. 止血剤を遊離粉末の形態では含まない、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  8. 生体適合性ポリマーが非透過性である、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  9. 生体適合性ポリマーが、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトンコポリマー、ポリエチレングリコール−DL−ラクチドコポリマー、およびポリエチレングリコール−ポリカプロラクトン−DL−ラクチドコポリマーから成る群より選択される、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  10. 裏打ちの厚さが約200μmである、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  11. フィルム1cmあたり0.5mg〜8mgのフィブリノーゲンおよび20IU〜1000IUのトロンビンを含む、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  12. フィブリノーゲンシーラントが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを425:5:11の重量比で含む、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  13. フィブリノーゲンシーラントが、少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  14. 添加剤が、フィルムの接着力の半減期を延長するための添加剤、医薬活性剤、および鎮痛剤から成る群より選択される、請求項13に記載の組織接着性パッチ剤。

  15. 添加剤が、フィルムの接着力の半減期を延長するためのプラスミン阻害剤である、請求項14に記載の組織接着性パッチ剤。

  16. 添加剤が、標的化放出または制御放出のための医薬活性剤である、請求項14に記載の組織接着性パッチ剤。

  17. フィブリノーゲンをベースとする組織接着性パッチ剤を製造するための方法であって:
    生体適合性ポリマーからポリマーフィルムを成型し;
    ポリマーフィルムを軟化させ;
    フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置し;そして
    フィブリノーゲンシーラントの少なくとも一部がポリマーフィルムの表面に組み込まれるまで、ポリマーフィルムをプレスする、
    ことを含む、前記方法。

  18. フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  19. フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲンを含むがトロンビンは含まないフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  20. フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClから本質的に成るフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  21. フィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲンから本質的に成るフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  22. 生体適合性ポリマーが非透過性である、請求項17に記載の方法。

  23. 生体適合性ポリマーが、ポリエチレングリコール−ポリカプロラクトンコポリマー、ポリエチレングリコール−DL−ラクチドコポリマー、およびポリエチレングリコール−ポリカプロラクトン−DL−ラクチドコポリマーから成る群より選択される、請求項17に記載の方法。

  24. ポリマーフィルムを成型するステップが:
    有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製し;そして
    有機溶媒を蒸発させる、
    ことを含む、請求項17に記載の方法。

  25. 有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップが、3〜5%(w/v)溶液を調製することを含む、請求項24に記載の方法。

  26. 有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップが、THF、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、1−メチル−2−ピロリジノン、DMF、およびDMAから成る群より選択される有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製することを含む、請求項24に記載の方法。

  27. 有機溶媒中の乾燥ポリマーの溶液を調製するステップが、THF中の乾燥ポリマーの溶液を調製することを含む、請求項24に記載の方法。

  28. 有機溶媒を蒸発させるステップを実行する時間の少なくとも一部において、溶液を被覆することをさらに含む、請求項24に記載の方法。

  29. ポリマーフィルムを成型するステップが、厚さ約200μmのポリマーフィルムを成型することを含む、請求項17に記載の方法。

  30. ポリマーフィルムを成型するステップが、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に成型することを含む、請求項17に記載の方法。

  31. ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に配置するステップが、ポリマーフィルムを、ガラス、シリコーン、およびポリテトラフルオロエチレンから成る群より選択される材料で作られた表面上に配置することを含む、請求項30に記載の方法。

  32. ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に配置するステップが、ポリマーフィルムをガラス表面上に配置することを含む、請求項30に記載の方法。

  33. ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面上に配置するステップが、ポリマーフィルムを、硬い表面上に配置されたシリコーンシート上に配置することを含む、請求項30に記載の方法。

  34. ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面から取り外すステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。

  35. ポリマーをプレスするステップの後であって、ポリマーフィルムを平滑で平坦な表面から取り外すステップの前に、ポリマーフィルムをフリーザーに入れるステップをさらに含む、請求項34に記載の方法。

  36. ポリマーフィルムをフリーザーに入れるステップが、ポリマーフィルムを、−25℃〜−15℃の温度のフリーザーに入れることを含む、請求項35に記載の方法。

  37. ポリマーフィルムを軟化させるステップが、ポリマーフィルムが軟化するまでポリマーフィルムを加熱することを含む、請求項17に記載の方法。

  38. ポリマーフィルムが軟化するまでポリマーフィルムを加熱するステップが、55℃〜60℃の温度までポリマーフィルムを加熱することを含む、請求項37に記載の方法。

  39. ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、ポリマーフィルムを十分ゆっくりと冷却し、フィルムを実質的にその最初の形態に戻すステップが続く、請求項38に記載の方法。

  40. ポリマーフィルムを軟化させるステップが、残留溶媒を用いることによってポリマーフィルムを軟化させることを含む、請求項17に記載の方法。

  41. フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィルム1cmあたり0.5mg〜8mgのフィブリノーゲンおよび20IU〜1000IUのトロンビンをもたらすのに十分な量のフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  42. フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項17に記載の方法。

  43. フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲンと、トロンビンと、CaClと、ポリマーフィルムの接着力の半減期を延長するための添加剤、医薬活性剤、および鎮痛剤から成る群より選択される少なくとも1種の添加剤とを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項42に記載の方法。

  44. フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、およびプラスミン阻害剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項43に記載の方法。

  45. フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および少なくとも1種の添加剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、フィブリノーゲン、トロンビン、CaCl、および標的化放出または持続放出のための少なくとも1種の医薬活性剤を含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項43に記載の方法。

  46. フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを粉末の形態で用意することをさらに含む、請求項17に記載の方法。

  47. フィブリノーゲン、トロンビン、およびCaClを含むフィブリノーゲンシーラントを、ポリマーフィルムの少なくとも1つの表面上に配置するステップが、振りかけること、広げること、噴霧すること、および有機溶媒中の粉末懸濁液を噴霧することから成る群より選択される方法によって、粉末を少なくとも1つの表面上に配置することを含む、請求項46に記載の方法。

  48. ポリマーフィルムをプレスするステップの前に、平坦な表面を有する平滑な材料をフィルム上に配置するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。

  49. ポリマーフィルムをプレスするステップが、プログラムされた圧縮手順に従ってポリマーフィルムをプレスすることを含む、請求項17に記載の方法。

  50. プログラムされた圧縮手順に従ってポリマーフィルムをプレスするステップが、最大約50Nまで連続的に増加する力でポリマーフィルムをプレスすることを含む、請求項49に記載の方法。

  51. ポリマーフィルムをプレスするステップの後に、過剰のフィブリノーゲンシーラントをポリマーフィルムから除去するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。

  52. 請求項17〜51のいずれか1項に記載の方法によって製造される、請求項1に記載の組織接着性パッチ剤。

  53. 身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法であって、請求項1、2、4、6〜16、または52のいずれか1項に記載の組織接着性パッチ剤を身体部分に適用し、それにより組織接着性パッチ剤を身体部分に接着させ、身体部分をシールする、ことを含む、前記方法。

  54. 身体部分が動脈または器官である、請求項53に記載の方法。

  55. 体液の漏出が、動脈出血、器官組織の出血、胆管吻合、脳脊髄液漏、硬膜漏出、および損傷を受けた肺組織での空気漏出から成る群より選択される、請求項53に記載の方法。

  56. 組織接着性パッチ剤を適用するステップが、身体部分の表面にパッチ剤を手でプレスすることを含む、請求項53に記載の方法。

  57. 身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出を処置する方法であって:
    トロンビンを身体部分に適用し;そして
    請求項3または5に記載の組織接着性パッチ剤を身体部分に適用し、それにより組織接着性パッチ剤を身体部分に接着させ、身体部分をシールする、
    ことを含む、前記方法。

  58. 身体部分が、動脈および器官から成る群より選択される、請求項57に記載の方法。

  59. 体液の漏出が、動脈出血、器官組織の出血、胆管吻合、脳脊髄液漏、硬膜漏出、および損傷を受けた肺組織での空気漏出から成る群より選択される、請求項57に記載の方法。

  60. 組織接着性パッチ剤を適用するステップが、身体部分の表面にパッチ剤を手でプレスすることを含む、請求項57に記載の方法。

  61. 身体部分内へまたは身体部分からの体液の漏出の処置における、請求項1〜16または52のいずれか1項に記載の組織接着性パッチ剤の使用。

  62. 体液の漏出が、動脈出血、器官組織の出血、胆管吻合、脳脊髄液漏、硬膜漏出、および損傷を受けた肺組織での空気漏出から成る群より選択される、請求項61に記載の使用。

 

 

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本発明は、保護層及び露光フォトポリマー層を備える層状構造物に関し、上記保護層は、少なくとも1つの放射線硬化樹脂I)、多官能性放射線硬化樹脂II)及び光開始剤系III)を含むか、又はこれらからなる混合物の反応によって得られ、上記放射線硬化樹脂I)は、500未満の重量平均分子量を有する化合物を5重量%以下、及び1000を超える重量平均分子量を有する化合物を75重量%以上含み、上記多官能性放射線硬化樹脂II)は、少なくとも2個の放射線硬化基を有する少なくとも1つのアクリレートを含むか、又は少なくとも2個の放射線硬化基を有する少なくとも1つのアクリレートからなり、上記混合物は、少なくとも55重量%の放射線硬化樹脂I)及び35重量%を超えない多官能性放射線硬化樹脂II)を含む。さらに本発明は、この種類の層状構造物を製造するための方法及びその使用にも関する。
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【選択図】図1
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【選択図】図1
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