弁に埋め込むための医療デバイス及び関連の方法

著者らは特許

A61F - 血管へ埋め込み可能なフィルター;補綴;人体の管状構造を開存させるまたは虚脱を防ぐ装置,例.ステント;整形外科用具,看護用具または避妊用具;温湿布;目または耳の治療または保護;包帯;被覆用品または吸収性パッド;救急箱(歯科用補綴A61C)
A61F2/24 - 心臓弁

の所有者の特許 JP2016517748:

メドトロニック,インコーポレイテッド

 

環帯又は交連のような患者の弁の1又は2以上の解剖学的構造と整列されるように構成された1又は2以上の可視マーキング(61)を有する患者の弁に埋め込むための人工心臓弁(60)のようなデバイス。マーキングは、適正な深さ又は適正な向きでのデバイスの正確な埋め込みを容易にする。
【選択図】図11

 

 

〔関連出願〕
本出願は、2014年1月23日出願の米国特許仮出願第61/930,851号及び2013年5月3日出願の米国特許仮出願第61/819,486号の利益を主張するものであり、これらの米国特許仮出願の各々は、これらが本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれらのそれぞれの全体がこれにより引用によって本明細書に組み込まれる。
本発明の開示は、取りわけ、心臓弁、及び使用、製造、及び取り扱いの関連の装置及び方法に関する。
人体の生体液の輸送は、大部分は弁によって調節される。生理学的な弁は、血液、リンパ液、尿、胆汁などのいかなる体液の逆流も防止し、それによって適切な恒常性のために体液力学を一方向に維持するように設計される。例えば、静脈弁は、血液の流れを上方に、特に下肢から心臓に戻る方向に維持するが、リンパ管弁は、リンパ管、特に四肢のリンパ管内のリンパ液の逆流を防止する。
ヒトの心臓は、心臓を通る血流の通路を決定する4つの心臓弁:僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、及び肺動脈弁を含む。僧帽弁及び三尖弁は房室弁であり、房室弁は心房と心室の間にあるが、大動脈弁及び肺動脈弁は半月弁であり、半月弁は心臓から出る動脈にある。
これらの共通機能のために、弁は、相対的サイズが異なるにもかかわらず特定の解剖学的特徴を共有する。心臓弁は、30mmを超える直径を有する身体の中でも最大の弁であるが、より小さい静脈の弁は、1ミリメートルの数分の1よりも大きくない直径を有する場合がある。これらのサイズに関係なく、一部の生理学的な弁は、洞として公知の指定された解剖学的構造に位置する。弁洞は、弁を収容する血管壁における拡張又はバルジとして説明することができる。洞の形状は、弁の作動及び流体力学においてある機能を有する。1つの機能は、収縮期中などに流速のピークで弁リーフレットが血管壁に接着するのを防止する渦流れを生成するように流体流れを案内することである。洞の形状の別の機能は、逆流圧の開始時にリーフレットの正確な閉鎖を容易にする流れを発生させることである。洞の形状はまた、弁リーフレット又はカスプに対してそれらが開閉する時に異なる流体流れ圧力によって及ぼされる応力を低減するのに重要である。
肺動脈洞は、血管の拡張壁と肺動脈弁の各カスプとの間の肺動脈幹の起点に空間を含む。大動脈洞又はValsalva洞は、大動脈弁の各カスプの上面と各カスプのすぐ上の上行大動脈の壁の拡張部分との間に空間を含む。従って、例えば、自然大動脈基部のValsalvaの洞内に生じる渦流れは、収縮末期に大動脈弁の滑らかな漸次的かつ穏やかな閉鎖を生成するのに重要であることが示されている。血液は、洞の湾曲輪郭に沿って弁リーフレットの上を進んでこれらの閉鎖に影響を与え、それによってそうでなければ弁リーフレットの上に直接に流体流れによって及ぼされる圧力を低下させることが許容される。Valsalvaの洞はまた、冠状動脈口を含み、冠状動脈口は、心筋に給送する動脈の流出開口部である。弁洞がそのような流出開口部を含む時に、それらは、心臓周期全体を通じてそのような血管に血流を提供するという追加の目的に役立つ。
弁疾患又は損傷の結果として弁が異常な生体構造及び機能を示す時に、調節するように設計された生理液の一方向流動が破壊され、静水圧の増加をもたらす。例えば、静脈弁機能不全は、下腿における血液の逆流及び貯留をもたらし、処置することが非常に困難である可能性がある疼痛、腫脹及び浮腫、皮膚色の変化、及び皮膚潰瘍形成をもたらす。リンパ管弁は、組織繊維化によるリンパ浮腫及び障害に冒された身体の一部の甚だしい歪曲をもたらす可能性がある。心臓弁疾患は、肺高血圧症及び浮腫、心房細動、及び僧帽弁及び三尖弁狭窄の場合は右心不全、又は肺鬱血、左心室収縮障害及び僧帽弁逆流及び大動脈弁狭窄症の場合は鬱血性心不全をもたらす場合がある。これらの病因に関係なく、全ての弁疾患は、いずれかの狭窄をもたらし、そこでは、弁は適正に開かず、それにわたって流体流れを妨げ、流体圧力の上昇又は機能不全/逆流をもたらし、そこでは、弁は適正に閉じず、流体は弁を通って漏れて戻り、逆流を生じる。一部の弁は、狭窄及び機能不全の両方に罹患し、その場合に、弁は、十分に開くでもなく、完全に閉じるでもない。
弁疾患の臨床的結果の潜在的重症度のために、多くの外科的技術が、疾患があるか又は損傷を受けた心臓弁を修復するために開発されている。例えば、これらの外科的技術は、環状形成(弁輪を収縮させる)、四角切除(弁リーフレットを狭くする)、交連切開術(弁交連を切断して弁リーフレットを分離する)、又は弁及び輪組織の脱灰を含むことができる。
過去において、1つの共通の手順は、心臓切開タイプの手順であった。しかし、心臓切開弁修復又は置換手術は、長くて面倒な手順であり、一般的には胸骨正中切開の形態で肉眼的開胸を伴う。この手順では、鋸又は他の切断器具を使用して、胸骨を縦方向に切断し、胸郭の前側又は腹側部分の2つの対向する半分が、バラバラに広げられる。こうして胸腔の中への大きい開口部が作り出され、それを通じて外科医は、心臓及び他の胸部内容物を直接に見て手術することができる。患者は、典型的には、手術の期間中に心肺バイパス上に置く必要がある。
開胸手術に代わる手段として、低侵襲性弁交換手順が出現した。低侵襲性医療手順は、これらの構造に与える損傷を最小にしながら、皮膚を通じて又は体腔又は解剖開口部を通じて身体に入ることによって実施される手順と考えられる。出現した2つのタイプの低侵襲性弁手順は、経皮的弁手順及び経心尖弁手順である。経皮的弁手順は、皮膚の中に小切開を作るのに関連し、末消血管又は身体チャネルへの直接アクセスがカテーテルの挿入を可能にする。経心尖弁手順は、心臓の頂点に又はその近くに小切開を作るのに関連し、弁アクセスを可能にする。
従来から、外科用心臓弁は、多くの縫合糸を用いて移植されてきたので、正しい深さでの弁の配置は、触覚手段によって容易に達成された。無縫合弁に対して、そのような触覚フィードバックは存在しない。従って、無縫合弁の移植すなわち埋め込みの適正な深さを保証するための代替手段が望ましいと考えられる。
これに加えて、弁装置の適正な向きを保証することは、縫合糸を通じて係止される心臓弁にはかなり通常的なことである。しかし、拡張可能であり、かつ最初は圧潰構成で移植される(埋め込まれる)心臓弁では、適正な向きの保証はより困難である可能性がある。
本明細書に開示するのは、取りわけ、環帯又は交連のような自然弁の解剖学的構造と整列されるように構成された可視マーキングを有する人工心臓弁である。マーキングは、適正な深さ又は適正な向きでの人工弁の正確な埋め込み(移植)を容易にする。
一部の実施形態において、患者の弁に埋め込む(移植する)ように構成されたデバイスを説明する。弁は環帯を含む。デバイスは、自然弁の環帯と整列されるように構成された環状部分を有するフレームと、フレームの環状部分の周りに位置決めされた可視周方向マーキングとを含む。
フレームは、一部の実施形態において、圧潰構成から拡張構成まで拡張可能である。拡張構成では、フレームの環状部分は、自然弁の環帯と係合するように構成される。フレームは、可視周方向マーキングが自然弁の環帯と位置合わせされない場合に埋め込み手順中にフレームを再位置決めすることができるように、拡張構成から少なくとも部分的に圧潰構成に少なくとも部分的に潰れるように構成することができる。
フレームは、一部の実施形態において、圧潰構成から部分的拡張構成まで拡張可能である。フレームが部分的拡張構成にある時に、デバイスは、周方向マーキングが自然弁の環帯と位置合わせされた時に可視であるように構成される。
一部の実施形態において、フレームは、埋め込まれた時に環状部分よりも上に位置決めされるフランジを有し、フランジは、圧縮可能かつ拡張可能である。フランジは、自然弁の環帯の周りにデバイスを係止するように構成された凹面形状部分の一部とすることができる。
様々な実施形態において、デバイスは、フレームの少なくとも一部分の上に配置されたスカートを含む。可視周方向マーキングは、スカート上に配置することができる。
一部の実施形態において、デバイスは、埋め込まれた時に第1の可視周方向マーキングよりも上にある位置でフレームの周りに位置決めされる第2の可視周方向マーキングを更に含む。第2の周方向マーキングは、デバイスが自然弁内に位置決めされている埋め込み手順の一部の間に送出システムのシースを引き戻すべき位置を示す。
デバイスが可視周方向マーキングを含む実施形態と同じか又は異なる場合がある一部の実施形態において、デバイスは、自然弁の交連と整列されるように構成された縦方向部分を有するフレームを含む。デバイスは、フレームの縦方向部分の少なくとも一部分を示すように位置決めされた1又は2以上の可視交連位置合わせマーキングを更に含む。デバイスは、一部の実施形態において、フレームの少なくとも一部分の回りに配置されたスカートを含む。1又は2以上の可視交連位置合わせマーキングは、スカート上に配置することができる。
様々な実施形態において、デバイスは、人工心臓弁である。一部の実施形態において、人工心臓弁は、無縫合人工心臓弁である。
本明細書に説明する実施形態において、患者の弁にデバイスを埋め込む方法を説明する。デバイスの一部分は、弁の環帯と整列されるように構成される。デバイスは、弁環帯と整列されるように構成された可視周方向マーキングを有する。一部の実施形態において、本方法は、デバイスの少なくとも一部分を弁洞に挿入する段階と、可視周方向マーキングを弁環帯と位置合わせする段階とを含むことができる。一部の実施形態において、デバイスは、圧縮可能かつ拡張可能であり、デバイスを自然弁に挿入する段階は、デバイスを少なくとも部分的に圧縮した構成に挿入する段階を含む。そのような実施形態における本方法は、可視周方向マーキングが自然弁環帯と位置合わせされた時にデバイスを拡張する段階又はデバイスが拡張することを可能にする段階を更に含むことができる。一部の実施形態において、デバイスは、埋め込まれた時に第1の可視周方向マーキングよりも上にある第2の可視周方向マーキングを含む。そのような実施形態において、本方法は、第2の周方向マーキングが見えるまでデバイスの回りで保持シースを後退させて、第1の周方向マーキングを自然弁環帯と位置合わせする前にデバイスが部分的に拡張することを可能にする段階を更に含むことができる。本方法は、第1の可視周方向マーキングが環帯と位置合わせされた時にデバイスの回りでシースを完全に後退させて、デバイスが拡張して自然弁環帯と係合することを可能にする段階を更に含むことができる。
人工心臓弁及び関連の方法のような患者の弁に埋め込むための従来のデバイスに優る本明細書に提示する様々な実施形態の1又は2以上の利点は、添付の図面と共に読む時に以下の詳細説明に基づいて当業者には容易に明らかであろう。
概略図は必ずしも正確な縮尺になっていない。図に使用する同様の番号は、同様の構成要素及び段階などを指すものである。しかし、与えられた図における構成要素を参照する数字の使用は、同じ数字でラベル付けした別の図における構成要素を限定するように意図していないことは理解されるであろう。これに加えて、構成要素を参照する異なる番号の使用は、異なる番号の構成要素が同じか又は類似であることができないことを示すように意図していない。
ピーク流れ中の開放位置の例示的な弁の概略図である。 弁を通る流体の逆流を防止する閉鎖位置での図1Aの弁の概略図である。 典型的な大動脈弁の生体構造を示す上面図の概略図である。 図2Aの大動脈弁の断面図の概略図である。 仮想線で流入端、流出端、及び交連ポストを示す図2Aの大動脈弁の概略斜視図である。 弁洞領域の形状及び相対寸法の概略表現の図である。 交換弁、弁支持構造(又は「フレーム」)、及び弁カフを含む弁交換システムの概略斜視図である。 図4の交換弁の概略斜視図である。 血管の内側に配置された図4の弁支持構造の概略側面図である。 図4の交換弁システムの概略側面図である。 大動脈内に位置決めされた図4及び7の交換弁システムの概略図である。 線A−Aに沿って切断されて平坦に置かれた支持フレームの実施形態の概略図である。 図9Aのフレームの凹面着床ゾーンを示す断面図の概略図である。 大動脈に位置決めされた弁交換システムの実施形態の概略図である。 例示的マーキングの一部の実施形態を含む原型弁交換システムの実施形態を示す概略図である。 例示的マーキングの一部の実施形態を含む原型弁交換システムの実施形態を示す概略図である。 例示的マーキングの一部の実施形態を含む原型弁交換システムの実施形態を示す概略図である。 例示的マーキングの一部の実施形態を含む原型弁交換システムの実施形態を示す概略図である。 例示的マーキングの一部の実施形態を含む原型弁交換システムの実施形態を示す概略図である。
本発明の開示は、取りわけ、心臓弁のような弁に埋め込む(移植する)ためのデバイス、及びそれに関連付けられた方法、システム、及びデバイスに関する。本明細書に説明するデバイスは、無縫合人工心臓弁デバイスを埋め込む時のような弁位置決めの触覚フィードバックが可能でないか又は実行不能である場合に特に有用であると考えられる。
様々な実施形態において、本明細書に説明する埋込可能デバイスは、環帯又は交連のような弁の解剖学的構造と整列されるように構成された可視マーキングを有する。マーキングは、適正な深さ又は適正な向きでの人工弁の正確な埋め込みを容易にする。
そのようなマーキングを有するデバイスを説明する前に、心臓弁デバイス構成要素及び心臓弁生体構造の概要を図1〜図8に関して提供する。
図1A及び1Bは、一般的に、心臓弁1の1つの例示的実施形態を示している。図1に示すように、弁1は、遠位流出端2、複数のリーフレット3、及び近位流入端4を含む。典型的な弁は、図1Aに示すように、その弁が収縮期中に又は筋肉収縮に応答して広く開き、弁口にわたって前方流れを遮らないことを可能にすることができるということで圧潰可能な管と同様に機能する。対照的に、前方流れが収縮期又は収縮の末期において減速すると、管の壁は、図1Bに示すように、血管壁への取り付け部位の間の中心に押し付けられ、弁は完全に閉じる。
図2A、2B、及び2Cは、典型的な大動脈弁の生体構造を示している。特に、図2Aは、3つの弁洞を有する閉じた弁の上面図を示し、図2Bは、閉じた弁の斜視断面図を示し、かつ図2Cは、血管壁の外側からの図である。
弁交換システム及びデバイスの設計における1つの考慮は、交換すべき弁のアーキテクチャである。例えば、僧帽及び三尖心臓弁は弁洞を持たないのに対して、大動脈及び肺心臓弁は弁洞を有する。弁洞12は、自然弁リーフレットを取り囲む血管壁の膨張である。典型的には、大動脈弁では、各自然弁リーフレットは、リーフレットと血管壁の間に接触を許さず、ピーク流れでリーフレットの最大開口部を可能にする個別の洞バルジ12又は空洞を有する。図2A、2B、及び2Cに示すように、洞12の程度は、一般的に、交連11、血管壁13、流入端14、及び流出端15によって定められる。洞空洞の間の近位交差点は、交連11を定める。
図2B及び2Cはまた、流入端14及び流出端15の両方において洞の狭い直径を示し、従って、洞領域の流入及び流出環帯を形成する。従って、弁洞は、自然区画を形成して、リーフレットと血管壁の間の接触を防止することによって弁の作動をサポートし、これは、次に、リーフレットの付着をもたらし、又はリーフレットの有害な摩耗及び引裂をもたらす場合がある。弁洞はまた、閉じたリーフレットにかかる流体圧力が最大である時の閉鎖中に弁リーフレットに課せられる応力条件を共有するように設計される。弁洞は、高逆流圧力の条件下でリーフレットのそうでなければ突然の閉鎖をやわらげる流れにより望ましい流体力学を更に生成する。最後に、洞は、洞空洞内に位置するあらゆる血管への一定流量を保証する。
図3は、弁洞領域の形状及び相対寸法の概略表現である。図3に示すように、弁洞領域は、洞の実サイズに関係なく実質的に一定のままである特定の相対寸法によって特徴付けられる。一般的に、洞の寸法は、洞空洞16の中心においてその最大であるが、流入端14の近くの流入環帯17及び流出端15の近くの流出環帯18の両方において洞領域の顕著な狭窄が存在する。更に、洞19の高さ(すなわち、流入環帯17と流出環帯18の間の距離)は、その全体寸法に実質的に比例したままである。従って、洞領域は、弁を一意的に収容するようになっている特定の不変特徴部を有する解剖学的区画を形成することは明らかである。本明細書に開示するシステム及びデバイスは、交換弁機能及び位置決めのために自然洞領域のこれらの解剖学的特徴部を利用するように設計することができる。
図4は、米国公開特許出願第2010/0168844号明細書(この出願は、それが本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれによりその全体が引用によって組み込まれる)により詳細に説明されている弁交換システム20の斜視図であり、これは、以下により詳細に説明する弁の一般的特徴を含む。そのような弁、並びに図4に示す弁は、交換弁22、弁支持構造又はフレーム24、及び弁カフ26を含む。交換弁22は、交換弁22が支持構造内にあるようにフレーム24に取り付けることができる。弁支持構造24は、例えば、自然心臓弁のような埋め込み部位に送出されるようになっている拡張可能及び圧潰可能なステント様フレーム構造とすることができる。フレーム24は、自己拡張式又は非自己拡張式のいずれかとすることができ、当業者が認識するように、あらゆる適切な送出手段を通じてターゲット部位に送出することができる。弁カフ26は、交換弁22の流入端に取り付け可能であり、弁の周りの弁傍漏出を低減すると同時に埋込部位における埋込後の交換弁22の移動を低下させて安定性を増大させるように構成することができる。
図4に示す交換弁22は、三尖弁である。例示的かつ限定しない目的のために、以下の考察は弁22のみを参照することになり、あらゆるステント又はステントレス交換弁を考えていることは理解されるものとする。同様に、弁フレーム24は、三尖弁を受け入れるように構成すると示されているが、3つ以外のいくつかのリーフレットを有する交換弁が相応に異なる弁支持構造を必要とすることを当業者は認めるであろう。
図5は、交換弁22の斜視図であり、交換弁22は、本明細書に説明する弁交換システム20と共に使用可能な3リーフレット交換弁の一例示的実施形態を表している。交換弁22は、近位流入端31及び遠位流出端32を有する弁本体30を含む。弁本体30は、縫い目34によって接合される複数の弁組織リーフレット33を含み、各縫い目34は、2つのリーフレットの接合部によって形成される。交連タブ領域35は、弁本体30の遠位端にある各縫い目34から延びる。弁本体30の流入端31は、扇形又は直線とすることができる周囲縁部を含む。更に、弁本体30の流入端31は、縫い合わせるか又はそれ以外にそれに取り付けることができる補強構造36を更に含むことができる。
しかし、本明細書に説明する弁交換システム及びデバイスは、図5に示す特定の弁に限定されない。例えば、弁本体30の近位流入端31は、扇形周囲縁部と共に図2に示されているが、他の形状及び構成も考えられ、本発明の開示の意図する範囲にある。
弁リーフレット33は、限定するわけではないが、ポリマー材料、金属材料、又は組織工学材料を含むあらゆる適切な材料で構成することができる。例えば、牛、豚、馬、羊、又は他の適切な動物組織を使用して、弁リーフレットを構成することができる。一部の実施形態において、弁リーフレットは、例えば、人又は動物からの心臓弁、大動脈基部、大動脈壁、大動脈尖、心臓周囲組織、血管、腸粘膜下組織、臍帯組織などから得られる材料で構成されるか又はこれらから形成することができる。一部の実施形態において、弁リーフレットは、現在利用可能な生体大動脈弁に類似の拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、馬心膜、牛心膜、又は自然豚弁リーフレットで構成することができる。当業者によって認められるように、他の材料が適切であることが実証される場合がある。
図6は、弁支持構造24の側面図であり、弁支持構造24は、本明細書に提示する教示に従って弁交換システム20に使用可能な典型的な支持構造の一例示的実施形態を表している。一般的に、弁支持構造24は、交連タブ領域35に沿って遠位に及び近位流入端31に沿って近位に弁22を支持するようになっている圧潰可能及び拡張可能な係止構造として設計される。図6に示すように、弁22及び弁カフ26は、支持構造の構造及び特徴に焦点を当てるために弁フレーム24から脱離されている。
一部の実施形態において、弁フレーム24は、交換弁22を固定することができるほぼ管状構成を有し、流入リム41、支持ポスト42、及び流出リム43を含む。交換弁22は、支持構造24の流入リム41への取り付けによって近位流入端31に、かつ軸線方向に延びるスロット44を通じてねじ込まれた交連タブ35を通じて遠位流出端32に固定することができ、これらは弁支持構造24の流入リム41から流出リム43に縦方向に延びる支持ポスト42に形成される。従って、支持ポスト42の遠位端45は、弁支持構造24の流出リム43と接触するのに対して、支持ポスト42の近位端46は、弁支持構造24の流入リム41と接触する。
図6に示す実施形態において、支持構造24の流出リム43は、一般的に、その中にある軸線方向に延びるスロット44に又はその上の支持ポスト42の間を延びる複数のリングを含むように描かれている。流出リム43の複数のリングは、ピーク47及びバレー48を形成する波状又はジグザグパターンで構成され、個々のリングは互いに実質的に平行なままである。流出リム43の複数のリングは、波状又はジグザグパターンによって形成されたバレー48の中心に位置決めされた垂直コネクタ要素49を含むことができる。垂直コネクタ要素49は、フレームの圧縮及び拡張中にフレーム24を安定化させ、弁の歪みを防止するように設計される。垂直要素49は、円筒形弁支持構造24の軸線方向に縦方向に延びる。
図6に示す弁支持構造24の実施形態において、流出リム43は、2つのリングで形成され、一方、流入リム41は、支持ポスト42の間を延びる単一リングで形成される。しかし、リングの数は重要ではなく、多くの他の構成が考えられている。図4、7、及び8に示す弁支持構造24の実施形態において、流入リム41は、支持ポスト42の間を延びる2つのリングで形成される。
弁支持構造24の流入リム41及び流出リム43の両方は、波状又はジグザグ構成で形成される。弁支持構造の様々な実施形態において、流入リム41は、流出リム43よりも短いか又は長い波長(すなわち、ピーク間の周方向寸法)又は小さいか又は大きい波高(すなわち、ピーク間の軸線方向寸法)を有することができる。流入リム41及び流出リム43の波長及び波高を選択して、実質的な歪みなしに弁支持構造24の均一な圧縮及び拡張を保証することができる。流入リム41の波長を更に選択して、図5に示す交換弁22の扇形流入端31のようなそれに取り付けられた弁の流入端の形状を支持する。注意すべきは、図6に示すように、弁支持構造24の流入リム41を形成する波状又はジグザグパターンは、垂直支持ポスト42の近位端46が流入リム41のピーク50に接続されるように構成される。同様に、支持構造24の流出リム43を形成する波状又はジグザグパターンは、支持ポスト42の遠位端45が流出リム43のバレー48に接続されるように構成される。流出リム43のバレー48における支持ポスト42の遠位端45を位置付けることで、交換弁アセンブリ20の圧縮時に弁支持構造24の内腔内に固定された交換弁22に向けて流出リム43の縦方向延長を防止することができる。その結果、交換弁22と弁支持構造24の間の全部ではないがほとんどの接触が排除される。同様に、流入リム41のピーク50に支持ポスト42の近位端46を位置付けることで、弁組織に向けて流入リム41の縦方向延長を防止することができる。従って、交換弁22及び弁支持構造24の圧縮は、弁の歪み又は損傷をもたらさない。
図6は、支持ポスト42が、ほぼパドルの形状に構成されることを更に示し、軸線方向スロット44が、パドルのブレード51内に内部に延びている。パドルのブレード51は、支持構造24の流出リム43に向けられ、流出リム43の波状又はジグザグパターンのバレー48で流出リム43に接続する。支持ポスト42の重要な機能は、一般的に弁22の安定化、特に、交換弁システム20の圧縮時の弁延伸又は歪みを不可能にするように弁取り付けの点でのあらゆる縦方向延長の防止である。パドル形状支持ポスト42のブレード51は、弁22の交連タブ35に適合するように設計することができる。
支持ポスト42は、支持ポストの近位端46の各側面に対して延びる三角形要素52を更に含む。三角形要素52は、弁カフ26に対して取り付け部位として機能するように設計することができ、これらの機能を失うことなく異なる形状で設計することができる。従って、図6に示す要素52の特定の設計は、弁カフ26の取り付けに対してそれほど重要ではなく、多くの他の設計及び形状が考えられており、本発明の開示の意図する範囲にある。
支持ポスト42の数は、ほぼ2〜4の範囲にあり、一般的に、交換弁22に存在する交連及びリーフレットの数によって決定される。従って、弁支持構造24は、3リーフレット交換弁22に対して3つの支持ポストを含むことができる。弁フレーム24の支持ポスト32は、交換される自然弁の自然交連とほぼ一致するように構造化することができる。
弁フレーム24は、限定するわけではないが、ステンレス鋼又はニチノールを含むあらゆる適切な材料から形成することができる。弁支持構造24に対して選択された特定の材料は、支持構造が自己拡張式であるか又は非自己拡張式であるかに基づいて決定することができる。例えば、自己拡張式支持構造に対する好ましい材料は、ニチノールのような形状記憶材料を含む。
図7は、図4の交換弁デバイス20を示す側面図であり、これは、ここでもまた交換弁22、弁支持フレーム24、及び弁カフ26を含む。図7に描く実施形態に示すように、弁22は、弁フレーム24の流入リム41への取り付けによって近位流入端31に、かつ支持ポスト42に形成された軸線方向に延びるスロット44を通じてねじ込まれた交連タブ35を通じて遠位流出端32に固定される。注意すべきは、図7に示す実施形態において認められるように、フレーム24の流出リム43は、管状弁フレーム24の内腔内にある弁リーフレット33の遠位流出端32から縦方向に配置されるように構造化される。従って、弁リーフレット33とフレーム24の間の接触は回避される。
弁の遠位流出端32において支持ポスト42と接触する交換弁22の交連装着タブ35だけによるフレーム24の内の交換弁22の位置決めは、弁の近位流入端31が、弁カフ26によって弁支持構造24の流入リム41から分離される間に交換弁22のどの部分も弁22の作動中フレーム24が接触しないことを保証し、それによってそうでなければ機械的要素との接触から生じる場合がある弁22に及ぼす摩耗を排除する。
図7に示すように、弁カフ26は、一般的にスカート60及びフランジ62を含む。図7に示すように、スカート60は、近位流入端31などに沿って弁支持構造24の外面を覆うように構造化することができる。特に、弁カフ26のスカート60は、それぞれ近位流入端31及び流入リム41の近くの交換弁22及びフレーム24の全周囲に巻き付けられる。更に、図7に示すように、スカート60は、ほぼ扇形構成を自然弁埋め込み部位に又はその周りに見出される扇形と交換弁22の扇形構成とに実質的に位置合わせするように有することができる。しかし、非扇形スカートを有する弁カフも考えられており、本発明の開示の意図する範囲にあることを当業者は認めるであろう。
弁カフ26のスカート60は、交換弁22のような交換弁と共に使用する時に多くの利益を提供するように設計される。第1に、スカート60は、例えば、自然弁取り外し手順後に残された石灰化残余物又は弁残余物が、交換弁22のどの部分とも接触状態にならないように、弁環帯の不規則性から交換弁22の近位流入端31を保護するように機能する。そうでなければ、交換弁22と接触する場合に、これらの残余物は、弁への損傷の危険性を課すことになる。第2に、自然弁環帯に隣接して位置決めされた時に、スカート60は、別の弁密封源を提供し、かつ弁カフ26が自然弁環帯の不規則性に適合するのを補助する。第3に、弁カフ26が自然弁環帯に隣接して位置決めされた時に、スカート60は、弁カフの中への組織内方成長を可能にする。そのような組織内方成長は、弁カフ26によって提供されるシールを改良するだけではなく、弁カフを自然弁環帯に固定し、埋め込み後に交換弁システム20の移動を最小にするのにも役立つ。弁カフ26のスカート60は、当業者が認識するように、以前に考察したもの以外の追加の利益を提供することができる。
図7に示すように、弁カフ26のフランジ62は、スカート60に結合され、かつ弁の全周囲で交換弁デバイス20から突出するように構造化される。交換弁システム20が埋め込み部位に送出されて配備された時に、弁支持構造24は、埋め込み部位において自然組織に対してフランジ62を押圧する弁カフ26内への半径方向力を働かせ、それによってシールを生成して大動脈内の交換弁システム20の弁傍漏出及び移動を防止する。例えば、弁支持構造24が形状記憶金属から形成される実施形態において、半径方向力は、埋め込み部位に配備した後に拡張形態に「跳ね返る」支持構造から生じることができる。
弁カフ26のフランジ62は、交換弁22の近位流入端31と自然弁部位の環帯との間にシールを形成するように構造化される。一部の実施形態において、1又は2以上の自然弁構造が、交換弁システム20の埋め込み前に患者の身体から取り外される場合に、不規則性が自然弁部位の環帯の周りに存在する場合がある。これらの不規則性は、例えば、自然弁の抽出物から残された自然石灰化又は弁残余物の結果であるとすることができる。環帯の周りの不規則性は、これらが弁傍漏出に寄与する可能性があるので問題である場合がある。
過去において、不規則性が存在した時に、自然弁環帯と交換弁の間の密封を維持することは困難であった。しかし、弁カフ26のフランジ62は、自然弁環帯の周りの不規則性に適合し、従って、交換弁22と自然弁環帯の間のシールを改良するように構造化される。その結果、交換弁の周りの弁傍漏出は、減少又は排除することができる。
図8は、大動脈弁内に位置決めされた交換弁システム20の図であり、交換弁システム20は自然弁環帯64を含む。図8に示すように、弁フレーム24は、自然弁環帯64内で拡張されており、それによって自然弁環帯64に対して弁カフ26のフランジ62を押圧し、埋め込み部位から交換弁22の弁傍漏出及び移動を防止又は少なくとも最小にするように、交換弁22と自然弁環帯64の間にシールを形成する。従って、自然環帯64に接触したフランジ62により、弁カフ26は、ガスケットとして作用して交換弁システム20と自然弁環帯64との間で接合部を密封する。
一実施形態において、自然弁環帯内に埋め込む前に接着剤を弁カフ26に塗布することができる。例えば、あらゆる適切な生体適合性接着剤をスカート60及びフランジ62の外面に塗布し、弁環帯の周囲組織に対して弁カフ26を密封するのを補助する。必須の構成要素ではないが、生体適合性接着剤は、更に弁傍漏出を低減するためにより密封を提供するのを補助することができる。
他の実施形態において、弁カフ26のフランジ62は、自然弁環帯との気密シールを生成するのを補助するフランジ内に配置された記憶形状又は変形可能な材料を用いて構成することができる。特に、記憶形状又は変形可能な材料は、弁カフ26が埋め込み部位に適正に位置決めされた時に拡張するように構造化することができる。このタイプの弁カフフランジは、弁支持構造が自己拡張式タイプか又は非自己拡張式タイプかに関係なく利用することができる。
一部の実施形態において、弁カフ26のスカート60及びフランジ62の両方は、布又は織材から形成することができる。織物は、限定するわけではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、又は他の生体適合性材料のような織りポリエステルを含むあらゆる適切な材料を含むことができる。
弁交換システム20を組み立てる一例示的実施形態において、スカート60及びフランジ62は、弁カフ26を形成するように互いに結合された個別の構成要素として形成される。特に、スカート60は、縫合などによってあらゆる適切な方式で弁支持フレーム24の周りに最初に位置決めされてこれに結合することができる。例えば、各スカート取り付け部分63は、弁フレーム24の対応する支持ポスト42に巻き付けることができる。次に、スカート取り付け部分63は、例えば、支持ポスト42の各々の近位端46の近くの三角形取り付け部位52に縫合することができる。次に、フランジ62は、スカート60の周りの望ましい位置に位置決めされ、縫合などによるあらゆる適切な手段によってスカートに結合することができる。次に、交換弁22は、フレーム24の内側内腔内に位置決めされ、交換弁22の交連タブ部分35を対応する軸線方向に延びるスロット44を通じて支持ポスト42の中に挿入することができる。フレーム24の流入リム41の周りに周方向に位置決めされた弁カフ26のスカート60は、次に、交換弁22の近位流入端31に巻き付けられ、例えば、縫合糸で弁に取り付けることができる。取り付けられると、スカート60及びフランジ62は、交換弁22と自然弁環帯の間に緊密なガスケット様シール面を生成するように構造化される。上述の事項は、本発明の開示に従って弁交換システムを組み立てる方法の一例示的実施形態のみを表している。従って、当業者が認識するように段階の数及び順序に修正を行うことができる。
ここで図9Aを参照すると、人工弁のフレーム24は、例えば、「凹面着床ゾーンを有する係止構造」という名称の米国特許出願公開第2010/0100176号明細書に説明するような凹面着床ゾーンを含むことができ、この特許出願公開は、それが本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれによりその全体が引用によって組み込まれる。図9Aのフレーム24は、線A−Aに沿って切断されて平坦に置かれて示されている。図9Aのフレーム24は、本明細書に説明する弁交換システム20に使用可能な典型的な固定又は支持構造の一例示的実施形態を表している。一般的に、フレーム24は、交連領域に沿って遠位に及び近位流入端に沿って近位に弁を支持するようになった圧潰可能及び拡張可能な係止構造として設計される。図9Aに示すように、弁は、支持構造の構造及び特徴に焦点を当てるために弁フレーム24から脱離されている。
フレーム24は、内部に交換弁を固定することができるほぼ管状構成を有し、流入リム41、支持ポスト42、及び流出リム43を含む。交換弁は、支持フレーム24の流入リム41への取り付けによって近位流入端31に、かつ軸線方向に延びるスロット44を通じてねじ込まれた交連タブ35を通じて遠位流出端32に固定することができ、これらは弁支持構造24の流入リム41から流出リム43に縦方向に延びる支持ポスト42に形成される。従って、支持ポスト42の遠位端45は、弁支持構造24の流出リム43と接触するのに対して、支持ポスト42の近位端46は、フレーム24の流入リム41と接触する。
図9Aに示すように、支持フレーム24の流出リム43は、一般的に、その中にある軸線方向に延びるスロット44で又はその上方で支持ポスト42の間を延びる単一ワイヤリング又はレールを含むように描かれている。流出リム43は、ピーク47及びトラフ48を形成する波状又は正弦波パターンから構成される。しかし、リングの数は重要ではなく、多くの他の構成が考えられており、様々なパターンの単一、二重、及び三重構成などで利用することができる。流入リム41は、遠位流入ワイヤリング49及び近位流入ワイヤリング51を含む二重ワイヤリング又はレールを含むと描かれている。遠位流入ワイヤリング49及び近位流入ワイヤリング51は、ピーク47及びトラフ48を形成する波状又は正弦波パターンから構成される。図示のように、二重ワイヤレールは、近位流入ワイヤリング51のピークが遠位流入ワイヤリング51のトラフと接続するように構成され、従って、ダイヤモンドパターンを形成するが、五角形、六角形、矩形などのあらゆる望ましい形状を達成することができ、これらの全ては、本明細書に提示する開示の範囲にある。
流入リム41は、指状要素53を任意的に含み、それらは、遠位及び近位流入ワイヤリング49、51が軸線方向に接続してそれらから延びるところに位置決めされる。指状要素53は、流入リム41を覆い、織物を固定して組織内方成長を可能にすることができる織物への追加の支持体を与えるように設計される。
図9Aに示す支持フレーム24の実施形態において、流出リム43は単一リングで形成されるが、流入リム41は、支持ポスト42の間を延びる二重リングで形成される。しかし、リングの数は、変化することができ、多くの他の構成が考えられている。例えば、図6Aは、流入リムに対して三重リング構成を示すが、図8は、流入リムに対して単一リング構成を示している。
フレーム24の流入リム41及び流出リム43の両方は、波状又は正弦波状構成に形成することができる。弁支持構造の様々な実施形態において、流入リム41は、流出リム43よりも短いか又は長い波長(すなわち、ピーク間の周方向寸法)又は小さいか又は大きい波高(すなわち、ピーク間の軸線方向寸法)を有することができる。流入リム41及び流出リム43の波長及び波高を選択して、実質的な歪みなしに支持フレーム24の均一な圧縮及び拡張を保証することができる。流入リム41の波長を更に選択して、図9に示す交換弁22の扇形流入端31のようなそれに取り付けられた弁の流入端の形状を支持することができる。注意すべきは、図9に示すように、フレーム24の流入リム41を形成する波状又は正弦波パターンは、垂直支持ポスト42の近位端46が流入リム41のトラフ48に接続されるように構成することができることである。同様に、支持構造24の流出リム43を形成する波状又は正弦波状パターンは、支持ポスト42の遠位端45が流出リム43のピーク47で接続されるように構成することができる。この配置は、送出する前に弁がその半径方向圧縮された状態にある時に遠位流入ワイヤリング及び近位流入ワイヤリングが互いに移動することを可能にし、従って、生体心臓弁への潜在的損傷を防止する。
図9Aに示す実施形態において、支持ポスト42の遠位端45は、ほぼパドルの形状に構成され、軸線方向スロット44が、パドルのブレード51内で内部に延びる。パドルのブレード51は、支持構造24の流出リム43に向けられ、流出リム43の波状正弦波状パターンのピークで流出リム43に接続する。支持ポスト42は、一般的には弁、特に、交換弁システムの圧縮時に弁延伸又は歪みを不可能にするような弁取り付けの点での縦方向延長の防止を安定化する。パドル形状支持ポスト42のブレード51はまた、弁の交連タブに適合するように設計される。
支持ポスト42の数は、存在する場合に、ほぼ2〜4の範囲にあり、弁洞に存在する交連ポストの数によって決定される。従って、一部の実施形態において、弁支持構造24は、3つの自然交連を特徴付ける自然弁を有する3リーフレット交換弁に対して3つの支持ポストを含む。フレーム24の支持ポスト42は、存在する場合に、自然弁の自然交連とほぼ一致するように構造化することができる。
ここで図9Bに移って、凹面着床ゾーン60を示す流入リム41の断面図が描かれている。図示のように、遠位流入リング49のピーク47及び近位流入リング51のトラフ48は、配備されると流入リム41がC字形の断面を形成するように外向きに広がる。流入リム41のこの断面積61、又は換言するとフレームの凹面形状部分は、直接自然環帯に対応する。流入リムのフレームは、環帯の上及び下に重なる広がったレール47、48を有する自然環帯と係合する。配備されると、自己拡張式フレームによってもたらされる半径方向力は、適切な位置に弁を保持する。
凹面着床ゾーン61は、実質的に弁傍漏出を防止する。弁傍漏出は、流入リム41が実質的に環帯の近位に及び遠位に固定されることを保証することによって低減し、すなわち、気密シールを形成することができる。凹面着床ゾーン60は、外科医が容易に生体心臓弁を環帯に置くことを可能にし、従って、患者が手術に費やす時間を最小にする。
図10は、大動脈A内に位置決めされた交換弁システム20の図であり、大動脈Aは、流入環帯64及び流出環帯66を含む。図10に示すように、図9Aの管状係止構造24は、大動脈Aの洞空洞内で拡張しており、それによって自大動脈Aの流入環帯64に対して流入リム41を押圧し、交換弁システム20と大動脈Aの間に気密シールを形成する。より具体的には、配備されると、流入リム41は、図9B及び10で認められるように、断面凹面着床ゾーン60に実質的にC字形を有する。遠位流入リング49は、環帯の遠位側と当接するが、近位流入リング51は、自然環帯の近位側と当接する。凹面着床ゾーン60は、埋め込み部位からの交換弁システム20の弁傍漏出及び移動を防止又は最小にする。従って、流入環帯64に接触した流入リング41により、凹面着床ゾーン60は、ガスケットとして作用し、交換弁システム20と大動脈Aの間の接合部を密封する。典型的には、流入リング41は、織物で覆われて時間と共に組織内方成長を刺激し、適切な位置に交換心臓弁を固定する。織物は、限定するわけではないが、織ポリエステル、ポリエステルベロア、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、又は他の生体適合性材料を含むあらゆる適切な材料を含むことができる。弁アセンブリは、氷中で圧縮され、送出システムの中に装填され、かつ大動脈弁位置の中に配備することができる。係止構造の自己拡張式特性は、埋め込み後弁を適切な位置に保持するのに必要な半径方向強度を提供する。
上記開示は3リーフレット交換弁デバイス20に着目したが、本発明の開示による弁カフは、限定するわけではないが、米国出願出願番号第10/680,071号明細書、米国出願出願番号第11/471,092号明細書、及び米国出願出願番号第11/489,663号明細書に開示する心臓弁を含むほぼ類似の構造のあらゆるタイプの交換弁と共と使用することができ、これらは、本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれらの全体が全て本明細書に組み込まれている。従って、本明細書に開示する弁カフ概念は、本発明の開示の精神及び範囲から逸脱することなくいくつかのリーフレットを有する多くの他のタイプの交換弁で機能するように構成された弁カフに適用することができる。
更に、上記開示は、流入リム41、流出リム43、及び3つの支持ポスト42を有するフレーム24に焦点を当てるが、この特定の弁支持構造は、単に例示的な目的のために説明するのであり、限定するものではない。従って、本発明の開示による弁カフは、当業者が認識するように、あらゆるほぼ管状のステント状弁支持構造と共に使用することができる。
以下に説明するマーキングが有用であるとすることができる人工心臓弁の追加の設計は、2013年6月3日出願の米国特許仮出願第61/819,486号明細書に開示された設計、及び本出願と同日出願の代理人整理番号C00005661.USU3を有する「人工弁及び関連の装置、システム、及び方法」という名称の米国特許出願第14/268,494号明細書に開示されたものを含み、これらの特許出願は、これらが本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれらのそれぞれの全体が引用によって各々本明細書に組み込まれている。
実施形態において、本明細書に説明する交換弁システムは、無縫合弁システムである。勿論、縫合糸も、そのようなシステムに使用することができる。無縫合交換弁システムの利点は、より短い埋め込み手順時間及び低侵襲性埋め込みを含む。現在の無縫合弁システムによる一部の欠点又は知覚する欠点は、弁傍漏出(PVL)の潜在的危険性の増加及び耐久性の潜在的欠如を含む。本明細書に提示する設計は、好ましくは、現在の無縫合弁設計の欠点又は知覚する欠点のうちの1又は2以上に対処する。
従来的に、外科用心臓弁は、多くの縫合糸で埋め込まれるので、正確な深さで弁を配置することは、触覚手段によって容易に達成されてきた。無縫合弁に対して、そのような触覚フィードバックは存在しない。従って、無縫合弁の埋め込みの適正な深さを保証するための代替手段が望ましいと考えられる。
これに加えて、弁装置の適正な向きの固定は、縫合糸を通じて係止される心臓弁ではほぼ通常的なことである。しかし、圧潰構成で拡張可能な及び最初に埋め込まれた心臓弁により、適正な向きの固定は、更に困難になる可能性がある。
本明細書に説明する実施形態において、交換弁システム20は、1又は2以上のマーキングを含み、適正な深さなどの望ましい場所、位置、又は向きで交換弁システム20を埋め込む注入機に視覚フィードバックを提供することができる。一部の実施形態において、マーキングは、弁装置20の円周の周りのマーキングを含む。一部の実施形態において、マーキングは、交換を必要とする患者の弁に関する1又は2以上の構造のような患者の生体構造の1又は2以上の構造と位置合わせすべき弁装置の位置に周方向マーキングを含む。
本明細書に説明する実施形態において、心臓弁装置は、マーキングを含み、弁装置の正確な回転方向向きを達成する注入機に視覚フィードバックを提供する。実施形態において、マーキングは、弁装置の長さの少なくとも一部分に沿ってマーキングを含む。実施形態において、マーキングは、患者の弁の交連と整列されるように構成される。
上記概要を考慮に入れ、ここで、弁装置60の概略図又は弁装置のスカート66の拡大図が示されている図11〜図15を参照する。図示の実施形態において、マーキング61、63、及び65は、スカート66上に示されているか又はそれを通じて可視である。マーキング61は円周であり、埋め込みの適正な深さに関して視覚フィードバックを提供するのに使用することができる。図11〜図12に示す実施形態において、マーキング61は、患者の弁の環帯との適切な位置合わせの位置を表している。すなわち、マーキング61が患者の環帯と位置合わせされた場合に、弁装置は、適正な深さに位置決めされる。図13〜図14に示す実施形態において、マーキング61の上縁は、患者の環帯との適切な位置合わせの位置を表している。図13又は図14に示すように弁装置が埋め込まれた状態で、マーキング61は、弁装置が適正に位置決めされるまで見えるはずである。すなわち、マーキング61の上縁が患者の環帯と整列される(かつマーキングの残りの部分が環帯よりも下にある)時に、マーキング61はもはや注入機で見えないはずである。
周方向マーキング61は、周方向線の形態にすることができ、周方向線は実線又は破線とすることができる。周方向マーキング61は、遷移縁部の形態にすることができ、ここでスカートは、縁部の下では一方の色又はパターン及び縁部の上では別の色又はパターンである。周方向マーキング61は、ダイ、インク、スレッド、バンド、又はリボンから形成することができる。周方向マーキング61は、2つのタイプの材料の間の移行から形成することができる。例えば、「下半分」は一方の材料から形成することができ、「上半分」は別の材料から形成することができる。織物、ポリマー、又は組織などのあらゆる適切な材料を使用していかなる境界線又は描写線も生成することができる。
実施形態において、リボンは、スカートの円周の周りを縫い合わせて周方向マーキングを形成することができる。リボン又は縫い合わせは、着色することができる。リボンは、スカートを弁装置の上に置く前又は置いた後にスカート上に置くことができる。リボンは、綿ダクロン又は綿IIなどのあらゆる適切な材料で形成することができる。
図11〜図14では、マーキング63は、患者の弁の交連と整列されるように構成される。マーキング63が交連と位置合わせされた時に、弁装置は、弁装置が患者の弁に対して適切な回転方向向きにあるように拡張する(又は拡張することを可能にする)ことができる。弁装置は、1つよりも多い交連位置合わせマーキング63(例えば、図12を参照)を含むことができる。交連位置合わせマーキング63は、スカート66(例えば、図12及び図14を参照)の長さだけ又はスカート66(例えば、図13を参照)の長さの一部分に沿って延びることができる。
交連位置合わせマーキング63は、あらゆる適切な方式、例えば、ダイ、インク、スレッド、バンド、又はリボンなどで形成することができる。垂直マーキング63は、あらゆる適切な幅とすることができ、実線又は破線などとすることができる。
垂直マーキング63はまた、生体弁装置の交連が位置決めする位置を識別するという目的に適うことができる。このようにして、ユーザは、生体弁装置が冠血流を遮断しないことを点検することができる。
同様に図11、12、及び14に示されているのは、縫合マーキング65である。縫合マーキング65を使用して、注入機が弁を置いてステント弁を埋め込む方法に類似しているがより少ない縫い合わせを有する特定の深さまで下げたいと望むあらゆる案内縫合糸の望ましい位置を示すことができる。縫合マーキング63は、あらゆる適切な方式、例えば、ダイ、インク、スレッド、バンド、又はリボンなどで形成することができる。
ここで図15A〜Bを参照すると、第1の61及び第2の68の周方向マーキングを有する人工弁が示されている。第1のマーキング61は、環帯位置合わせマーキングである(例えば、図11〜図14に関して上述したように)。第2のマーキング68は、弁デバイスを埋め込む中間ステージ中に弁保持シース200を弁デバイスの上に引き戻す位置を示すマーキングである。弁デバイスの流入部分は、弁デバイスの全部ではないがほとんどを覆うシース200を有する自然弁の環帯の下方に位置決めすることができる。弁デバイスの流入部分が自然弁環帯の下方に位置決めされた時に、シース200は、第2の周方向マーキング68が見えるまで後退することができ、これは、図示した実施形態において、弁デバイスの下側流入部分が拡張する(、かつ自然弁の環帯の下方の血管の一部分と係合する)ことを可能にする。シースが第2の周方向マーキング68を少し超えて後退した状態でマーキング61も見えると、注入機は、第1の周方向マーキング61が自然弁環帯と整列されるまで弁デバイスの深さを調節することができる。第1の周方向マーキング61が自然弁環帯と位置合わせされた時に、シース200は、弁デバイスの上に更に後退し、弁フレームの上側流入部分が例えば図15Bに示すように拡張することを可能にすることができる。図示の実施形態において、弁デバイスのフレームの流入部分は、その拡張構成で凹面である。拡張する時に、フレームの下側流入及び上側流入部分は、自然弁の環帯のそれぞれ下方及び上方に患者の生体構造と係合して協働し、埋め込まれた時に弁デバイスの側方移動を防止するように構成される。
図15A及び15Bに示す弁保持シース200は、一般的に当業者に公知のような弁送出システムの一部とすることができる。
図11〜図15に示すマーキングは、スカート上にあり又はそれを通じて可視であるが、マーキングは、弁装置のいずれかの他の適切な位置に置くことができることは理解されるであろう。ある一定の実施形態において、本発明の1又は2以上のマーキングは、1又は2以上の医用画像技術を使用して可視化するように構成することができ、例えば、1又は2以上のマーキングは、1又は2以上の放射線不透過性材料を含むことができる。
1又は2以上の実施形態において、人工弁は、送出中に圧潰して自然弁内に配備する時に拡張することができるバルーン拡張式、機械拡張式、又は自己拡張式フレームを含むことができる。フレームは、外部圧縮力の除去により自己拡張するか又は外向き半径方向力(例えば、バルーン又は機械拡張)を使用して拡張することができる。1又は2以上の実施形態において、人工弁又はその構成要素のうちの1又は2以上又は一部は、例えば、自然のままの弁、自然弁、合成弁、交換弁、組織弁、機械弁、僧帽弁、大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁、弁構成要素、弁環帯、弁リーフレット、chordea、又は弁交連に位置決めされ、それを通して位置決めされ、又はそれに隣接して位置決めすることができる。
1又は2以上の実施形態において、人工弁は、好ましい送出経路又は手順を通じて自然心臓弁の環帯の中に埋め込むことができる。例えば、人工弁は、動脈又は静脈、大腿動脈、大腿静脈、頸静脈、鎖骨下動脈、腋窩動脈、大動脈、心房、又は心室を通じて送出することができる。人工弁は、経大腿、経心尖、経中隔、経心房、経心室、経大動脈、経カテーテル、外科的、心臓の鼓動、心停止、ポンプ支援、又は心肺バイパス手順を通じて送出することができる。
1又は2以上の実施形態において、人工弁又はその構成要素のうちの1又は2以上又は一部は、例えば、開胸、胸骨切開により、経皮的に、経静脈的に、関節鏡的に、内視鏡的に、例えば、経皮的ポート、刺創、又は穿刺により、小さい切開により、又はこれらを組み合わせて例えば胸郭、鼠径部、腹部、頸部、脚、腕に送出することができる。
ある一定の実施形態において、人工弁は、大動脈弁を交換するように構成される。これに代えて、他の形状も、交換すべき弁の特定の生体構造に適応させるように想定される(例えば、本発明の開示によるステント人工心臓弁は、自然大動脈、僧帽弁、肺動脈又は三尖弁を交換するために成形又はサイズ決定することができる)。1又は2以上の実施形態において、人工弁又はその構成要素のうちの1又は2以上又は一部は、1又は2以上の生体適合性材料又は生体材料、例えば、チタン、チタン合金、「ニチノール」、TiNi合金、形状記憶合金、超弾性合金、酸化アルミニウム、プラチナ、プラチナ合金、ステンレス鋼、ステンレス鋼合金、PM35N、エルジロイ、ハイネス25、ステライト、熱分解炭素、銀炭素、ガラス状炭素、ポリアミドのようなポリマー又はプラスチック、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエチレン又はポリプロピレンを含むポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、シリコーンエラストマー、フルオロポリマー、ポリープアクリレート、ポリイソプレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、織布、不織布、多孔質布、半多孔質布、無孔布、ダクロン布、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)布、ポリエチレンテレフタレート(PET)布のような布、組織内方成長を容易にする材料、ゴム、ミネラル、セラミック、ヒドロキシアパタイト、エポキシ、コラーゲンのような人又は動物タンパク質又は組織、ラミニン、エラスチン又はフィブリン、セルロースのような有機物質、又は圧縮炭素、又はガラスのような他の材料などを含み、これらのもので覆われ、これらのもので被覆されるか又はこれらのものに取り付けられるか又は結合することができる。生体適合性と考えられない材料を修正し、当業技術で公知のいくつかの方法によって生体適合性にすることができる。例えば、生体適合性コーティングで材料を被覆することで、その材料の生体適合性を高めることができる。生体適合性材料又は生体材料は、一般的に患者の身体の組織に又は組織の上に置くように又は患者の体液と接触するように設計して構成される。理想的には、生体適合性材料又は生体材料は、血液凝固、腫瘍形成、アレルギー反応、異物反応(拒絶反応)、又は炎症反応のような身体中の望ましくない反応を誘起することなく意図する目的に対して機能するのに必要な強度、弾性、透過性、及び可撓性のような物理特性を有することになり、容易に精製し、製作して殺菌することができ、実質的にその物理特性を維持し、その材料が組織又は体液と接触したままである時間にわたって機能することになる。
上述の弁交換システムを埋め込むためのいくつかの考えている方法が存在する。第1の方法では、患者は、心肺バイパス上に置かれる。上部胸骨上に小さい切開を作って、上行大動脈にアクセスする。大動脈をクランプして開き、病的な大動脈弁を露出し、大動脈を切除する。次に、直視下で大動脈内に交換弁システムを挿入する。交換弁に結合された弁カフは、その後に弁を大動脈弁環帯に固定し、大動脈弁環帯によって気密シールを形成することによって弁傍漏出を防止又は低減することの両方を補助する。
第2の方法では、自己拡張式弁は、潰れて圧潰状態で送出される。弁を自然弁内に適正に位置決めすると、弁は配備され、それによって弁は、弁環帯を押圧する弁カフによって適切な位置に拡張して気密シールを形成することが可能になる。そのような実施形態において、自己拡張式弁は、カフを自然弁環帯に押圧するのに必要な半径方向力を提供するように構成された自己拡張式フレームを含む。
第3の方法では、非自己拡張式弁は、「巻き」上げられて自然弁に送出される。自然弁内に適正に位置決めされた状態で、弁カフは、交換弁を「巻き解く」ことによって自然弁環帯に押圧される。
3つの交換弁埋め込み方法のみを本明細書に説明したが、多くの他の方法が可能であり、本発明の開示の意図する範囲にあることを当業者は認めるであろう。従って、3つの例示的な埋め込み方法は、例示的な目的で提供したのであり、限定するものではない。
本明細書に説明する交換弁システムと共に使用することができる埋め込み方法、弁送出システム、及び関連のデバイスは、本出願と同日出願の代理人整理番号C00001363.USU2を有する「弁送出ツール」という名称の米国特許出願第14/268,375号明細書に開示されており、この出願は、それが本発明の開示に反しない範囲でこれによりその全体が引用によって組み込まれる。
定義
本明細書に使用する全ての科学的及び技術的用語は、別に定めない限り、一般的に当業技術に使用する意味を有する。本明細書で提供する定義は、本明細書で頻繁に使用する特定の用語の理解を容易にするためであり、本発明の開示の範囲を制限するようにはなっていない。
本明細書及び特許請求の範囲に使用される場合に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、そうでないとする異なる指示がない限り複数の参照物を有する実施形態を包含する。
本明細書及び特許請求の範囲に使用される場合に、用語「又は」は、一般的に、そうでないとする異なる指示がない限り「及び/又は」を含む意味に使用される。用語「及び/又は」は、列挙する要素のうちの1つ又は全て、又は列挙する要素のいずれか2つ又はそれよりも多くの組合せを意味する。
本明細書に使用する場合に、「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「備える」、又は「備えている」などは、これらのオープンエンドの意味に使用され、一般的に「含むが限定するわけではない」を意味する。「本質的に構成される」及び「構成される」などは、「備えている」などに組み込まれることは理解されるであろう。本明細書に使用する場合に、「本質的に構成される」は、それが組成物、物品、システム、又は方法などに関連する時に、組成物、物品、システム、又は方法などの構成要素が、列挙した構成要素と、組成物、物品、システム、又は方法などの基本的及び新しい特性に物質的に影響を与えないいずれかの他の構成要素とに限定されることを意味する。
表現「好ましい」及び「好ましくは」は、特定の状況下で特定の利益を与えることができる開示の実施形態を意味する。しかし、他の実施形態も、同じか又は他の状況下で好ましい場合がある。更に、1又は2以上の好ましい実施形態の詳述は、他の実施形態が有用でないことを示唆するものではなく、特許請求の範囲を含む開示の範囲から他の実施形態を除外するように考えられているものではない。
同様に本明細書では、終端点による数値範囲の詳述は、その範囲に組み込まれた全ての数値を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、その他を含み、又は10又はそれ未満は、10、9.4、7.6、5、4.3、2.9、1.62、0.3、その他を含む)。ここで値の範囲は、特定の値「まで」であり、その値は、範囲に含まれる。
本明細書に使用する場合に、用語「約」は、あらゆる測定で生じる実験誤差の範囲を包含する。
本明細書に使用する場合に、「例示的」は例として機能することを意味し、必ずしも例が好ましく又はその種の最良のものを示唆するとは限らない。
引用による組み込み:本明細書で引用する公開特許出願及び特許仮出願を含むあらゆる特許又は非特許文献は、それが本明細書に提示する開示に反しない範囲でこれによりその全体が引用によって組み込まれる。
上記詳細説明では、化合物、組成物、物品、システム、及び方法のいくつかの特定の実施形態を開示した。本発明の開示の範囲又は精神から逸脱することなく、他の実施形態を考えて作ることができることは理解されるものとする。従って、詳細説明は、限定する意味に取るべきではない。
すなわち、「弁に埋め込むための医療デバイス及び関連の方法」の実施形態を開示した。本明細書に説明する心臓弁、及び関連の装置、システム、及び方法は、開示されたもの以外の実施形態に実施することができることを当業者は認めるであろう。開示の実施形態は、例示的な目的のために提示したのであって制限するものではない。



  1. 環帯を含む患者の弁に埋め込むように構成されたデバイスであって、
    前記弁の前記環帯と整列されるように構成された環状部分を有するフレームと、
    前記フレームの前記環状部分の周りに位置決めされた可視周方向マーキングと、を備えている、
    ことを特徴とするデバイス。

  2. 前記フレームは、圧潰構成から拡張構成まで拡張可能であり、
    前記拡張構成では、前記フレームの前記環状部分は、前記弁の前記環帯と係合するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  3. 前記フレームは、前記可視周方向マーキングが前記弁の前記環帯と位置合わせされない場合に該フレームを埋め込み手順中に再位置決めすることができるように、前記拡張構成から少なくとも部分的圧潰構成に少なくとも部分的に潰れるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のデバイス。

  4. 前記フレームは、圧潰構成から部分的拡張構成まで拡張可能であり、
    前記部分的拡張構成では、デバイスが、周方向マーキングが前記弁の前記環帯と位置合わせされた時に可視であるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  5. 前記フレームの少なくとも一部分の上に配置されたスカートを更に備え、
    前記可視周方向マーキングは、前記スカート上に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  6. 前記可視周方向マーキングは、ダイ、インク、スレッド、及びバンドのうちの1又は2以上から形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  7. 前記可視周方向マーキングは、第1の色、材料、又はパターンから第2の色、材料、又はパターンへの移行部を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  8. 前記可視周方向マーキングは、リボンの縁部を有している、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。

  9. 埋め込まれた時に第1の可視周方向マーキングよりも上である位置で前記フレームの周りに位置決めされる第2の可視周方向マーキングを更に備え、
    前記第2の周方向マーキングは、デバイスが前記弁内に位置決めされている埋め込み手順の一部の間に送出システムのシースが引き戻されることになる位置を示す、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  10. 前記フレームは、前記弁の交連と整列されるように構成された縦方向部分を有し、
    デバイスが、前記フレームの前記縦方向部分の少なくとも一部分を示すように位置決めされた1又は2以上の可視交連位置合わせマーキングを更に備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  11. 前記フレームの少なくとも一部分の回りに配置されたスカートを更に備えている、
    前記1又は2以上の可視交連位置合わせマーキングは、前記スカート上に配置される、
    ことを特徴とする請求項10に記載のデバイス。

  12. 前記フレームは、弁洞の複数の交連のうちの1つと整列されるように各々が構成された複数の縦方向部分を有し、
    デバイスが、前記フレームの前記複数の前記縦方向部分のうちの1つの少なくとも一部分を示すように各々が位置決めされた複数の1又は2以上の可視交連位置合わせマーキングを更に備えている、
    ことを特徴とする請求項10に記載のデバイス。

  13. 前記フレームは、埋め込まれた時に前記環状部分よりも上に位置決めされるフランジを有し、
    前記フランジは、圧縮可能かつ拡張可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  14. 前記フランジは、前記環帯の周りにデバイスを係止するように構成された凹面形状部分の一部である、
    ことを特徴とする請求項13に記載のデバイス。

  15. 人工弁であり、
    前記フレーム内に配置された弁リーフレットを更に備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  16. 人工心臓弁である、
    ことを特徴とする請求項15に記載のデバイス。

  17. 無縫合人工心臓弁である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。

  18. デバイスの一部分が、患者の弁の環帯と整列されるように構成され、デバイスが、該環帯と整列されるように構成された可視周方向マーキングを含むデバイスを患者の弁に埋め込む方法であって、
    前記デバイスの少なくとも一部分を前記弁に挿入する段階と、
    前記可視周方向マーキングを前記環帯と位置合わせする段階と、
    を含むことを特徴とする方法。

  19. 前記デバイスは、圧縮可能かつ拡張可能であり、
    前記デバイスを前記弁に挿入する段階は、該デバイスを少なくとも部分圧縮構成に挿入する段階を含み、
    方法が、前記可視周方向マーキングが前記環帯と位置合わせされた時に前記デバイスを拡張する段階又は該デバイスが拡張することを可能にする段階を更に含む、
    ことを特徴とする請求項18に記載の方法。

  20. 前記デバイスは、埋め込まれた時に第1の可視周方向マーキングよりも上である第2の可視周方向マーキングを含み、
    方法が、前記第2の周方向マーキングが見えるまで前記デバイスの回りで保持シースを後退させて、前記第1の周方向マーキングを前記環帯と位置合わせする前に該デバイスが部分的に拡張することを可能にする段階を更に含む、
    ことを特徴とする請求項19に記載の方法。

  21. 前記第1の可視周方向マーキングが前記環帯と位置合わせされて前記デバイスが拡張して該環帯と係合することを可能にする時に該デバイスの回りで前記シースを完全に後退させる段階を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。

 

 

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類似の特許
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【選択図】図1
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