非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法

著者らは特許

C10M - 潤滑組成物(さく井用組成物C09K8/02);単独の潤滑剤としての,または潤滑組成物の潤滑成分としての化学物質の使用(金属用の離型,すなわち分離剤B22C3/00,プラスチック用またはプラスチック状の物質用一般B29C33/56,ガラス用C03B40/02;紡織用潤滑組成物D06M11/00,D06M13/00,D06M15/00;顕微鏡検査用液浸オイルG02B21/33)
C10M105/04 - 脂肪族
C10M129/40 - モノカルボン酸
C10M135/10 - スルホン酸またはその誘導体
C10M137/02 - りん−炭素結合を有しないもの
C10M139/00 - グループC10M127/00〜C10M137/00に分類されない元素の原子を含有する非高分子有機化合物である添加剤によって特微づけられる潤滑組成物
C10M159/20 - 過剰の中和用塩基を有する反応混合物,例.いわゆる過塩基性または高塩基性生成物
C10M159/22 - フェノール基を含有するもの
C10M159/24 - スルホン酸基を含有するもの
C10M169/04 - 基材と添加剤との混合物
C10N - サブクラスC10Mに関連するインデキシング系列

の所有者の特許 JP2016528344:

ザ ルブリゾル コーポレイションThe Lubrizol Corporation

 

本発明により、非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに:(a)潤滑粘度の油;(b)アルカリ土類金属清浄剤;および(c)8〜24個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩を含む潤滑剤を供給する工程を含む方法を提供する。特に、該潤滑剤は、ブラス、モリブデン、フェノール系樹脂または炭素系のシンクロナイザーでの使用に望ましい摩擦係数および耐久性を備えたものにすることが目標にされる。

 

 

発明の分野
本発明は、非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに:(a)潤滑粘度の油;(b)アルカリ土類金属清浄剤;および(c)8〜24個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩を含む潤滑剤を供給する工程を含む方法に関する。
発明の背景
本発明は、非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッション用の潤滑剤に関する。かかる潤滑剤は、非金属シンクロメッシュ部品に関して改善された性能を示す。非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションのシンクロメッシュパーツには問題があり、多くのオイルは最適でない摩擦をもたらすものである。
シンクロナイザーは、マニュアルおよびデュアルクラッチトランスミッションの重要性の高い部品の1つである。性能の向上、シフト力の低減およびギア間エネルギー損失の最小限化が次世代シンクロナイザーシステムの主要な目的である。機械系のキャパシティならびに種々の設計および材質の種々のシンクロナイザーの導入における改善により、既存のシンクロナイザー設計をより効率的な設計に経済的に再設計することが可能になっている。マニュアルおよびデュアルクラッチトランスミッション用の潤滑油または潤滑剤または添加剤は、このような設計でシンクロナイザーの相互作用パーツ間に充分な摩擦が維持され得るように、およびこれらのパーツが摩耗から保護され得るように再配合される必要がある。
従来のギアオイルまたはマニュアルトランスミッションオイルは典型的には、活性硫黄分および表面活性アミン有機リン系物質などの化学成分を含有している。このような添加剤は、通常の使用量で極圧潤滑をもたらすための添加剤として優れているが、単独では、典型的には滑性がありすぎて、被潤滑表面が研磨性または腐食性の摩耗から充分に保護されない。
米国特許6,503,872(Tomaro,2003年1月7日)には、酸性有機化合物の少なくとも1種類の塩基性アルカリまたはアルカリ土類金属塩を含有しているロングドレイン(extended drain)マニュアルトランスミッション潤滑剤が開示されている。過塩基化材料は一般的には、約600もしくは約500まで、または約400の全塩基価を有するものである。実施例1では、マニュアルトランスミッション潤滑剤が、マニュアルトランスミッション基油ストック液中に1.2部の実施例A−6[ジチオリン酸金属塩]を0.4部の過塩基化スルホン酸マグネシウム油溶液(希釈油42%,金属比14.7,マグネシウム9.4%、および全塩基価400)とともにブレンドして中間物質を形成し、この中間物質に0.5部の亜リン酸ジブチルを添加することにより調製されている。他の実施例では、硫化石炭酸カルシウム(希釈油38%,全塩基価255)も存在させている。
PCT公開公報WO1987/05927(1987年10月8日)には、数ある成分の中でも選択されたアルカリ土類金属塩を含むマニュアルトランスミッションフルードが開示されている。実施例IVでは、マニュアルトランスミッションフルードが、他の成分とともに、アルキルが平均約24個の炭素原子を含むものである3.5部のアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム(過塩基化されている)を合わせることにより調製されている。過塩基化塩の説明には、典型的には、アニオンを中和させるのに必要とされる量に対して過剰のアルカリ土類金属を当量ベースで約10:1〜30:1、好ましくは、11:1〜18:1で存在させると記載されている。
米国特許6,617,287(Gahagan,2003年9月9日)には、シンクロメッシュ性能が改善されるマニュアルトランスミッション潤滑剤が開示されている。シンクロナイザー内に焼結金属パーツを有するマニュアルトランスミッションの摩耗および低すぎる摩擦の問題が、高レベルのスルホン酸アルカリ土類金属塩をアミンリン酸と併用して配合した潤滑油を使用することにより解決されると記載されている。好ましい金属塩はマグネシウムまたはカルシウムであり、より好ましくはマグネシウムである。過塩基化材料は、一般的には約20〜約700、好ましくは約100〜約600、より好ましくは約250〜約500の全塩基価を有するものである。実施例では、400のTBNを有し、約32%の鉱油希釈剤を含む過塩基化アルキルベンゼンスルホン酸マグネシウムが使用されている。
米国特許公開公報2008/0119378(Gandonら,2008年5月22日)には、摩擦調整剤としてアルキルトルエンスルホン酸塩を含む機能性フルードが開示されている。このフルードはトラクターフルード、トランスミッションフルード、または作動液であり得る。アルキルトルエンスルホン酸塩は、中性塩または過塩基化塩のいずれかであり得、約50〜約400または約280〜約350または約320のTBNを有するように高度に過塩基化されていてもよい。
欧州特許出願EP0552863(1993年7月28日)には高硫黄分鉱油組成物、および高含有量の硫黄化合物を有する鉱油の銅腐食性を低減させることが開示されている。実施例1には、数ある成分の中でも1.33%の過塩基化硫化石炭酸カルシウム(254のTBNを有することを示す)と1.33%のジノニルナフタレンスルホン酸カルシウム(軽油中の50%溶液として)を含む添加剤濃縮物が開示されている。この潤滑油組成物は、自動車のクランクケース潤滑油、オートマチックトランスミッションフルード、ギアオイル、作動油または切削油などのさまざまな用途に使用され得る。好ましい用途はパワートランスミッションフルード、特に作動油としてである。
米国特許4,792,410(Schwindら,1988年12月20日)には、マニュアルトランスミッションフルードに適した潤滑剤組成物が開示されている。実施例IIには、数ある成分の中でも3.0部のアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム(過塩基化されている)を含有しているマニュアルトランスミッションフルードが開示されている。実施例IIIは、全塩基価200まで過塩基化された3.5部のカルシウムイオウ結合アルキル(C12)石炭酸塩を含むものである。
PCT公開公報WO2000/26328(2000年5月11日)には、過塩基化金属塩と有機ホスファイトを有する潤滑剤が開示されている。この潤滑剤はマニュアルトランスミッションに使用され得る。実施例1には、(他の成分とともに)53%の油および41の全塩基価を有する0.7%のベンゼンスルホン酸カルシウムをブレンドすることにより調製される潤滑剤が開示されている。
欧州特許出願EP0987311(2000年3月22日)には、トランスミッションフルード組成物が開示されている。油および(数ある成分の中でも)少なくとも0.1重量パーセントの過塩基化金属塩を含む組成物により、連続可変トランスミッション用のフルードに改善がもたらされる。マニュアルトランスミッションフルード(とりわけ)がこの発明の成分の組込みの恩恵を被り得ると記載されている。実施例5には、0.1部の希釈油(300 TBN)を含む0.3部の過塩基化スルホン酸カルシウムを含む成分の混合物が開示されている。単独で好適な過塩基化材料は好ましくは、オイルを含まないものに基づいて50〜550、より好ましくは100〜450の全塩基価を有するものである。
米国特許3,652,410(Hollinghurstら,1972年3月28日)には、とりわけトランスミッションに使用され得る多目的潤滑油のための潤滑剤組成物が開示されている。表Iの例は、全塩基価が300の塩基性スルホン酸カルシウムを含むものである。
米国特許7,238,651(Kocsisら,2007年7月3日)には、過塩基化清浄剤の調製方法およびかかる清浄剤の内燃機関における使用が開示されている。一実施例には、500 TBNのスルホン酸カルシウムの調製が開示されている。全塩基価は、最終過塩基化型清浄剤が加工に使用された油を含有している尺度であると記載されている。また、種々の任意選択の加工助剤も存在させ得る。
米国特許公開公報2010−0152080(Tiptonら,2010年6月17日)には、良好な動摩擦性能を示す潤滑剤組成物が開示されている。この潤滑剤組成物は、潤滑粘度の油と、少なくとも1つのヒドロカルビル置換基を有する油溶性の分枝鎖ヒドロカルビル置換アレーンスルホン酸塩とを含むものであり、該ヒドロカルビル置換基は、約0.180より大きいChi(0)/Shadow XY比を有することにより定義される高度に分枝状の基である。
US5,635,459(Stoffaら,1997年6月3日に公開)には、潤滑粘度の油ならびにこれに添加される(a)ホウ酸塩化塩および/または非ホウ酸塩化塩の形態のアルカリまたはアルカリ土類金属塩錯体;(b)トリフェニルホスファイトまたはオレフィンとともに加熱したジアルキルホスホロジチオ酸と2−エチルヘキサン酸の亜鉛塩の混合物を含むEP/耐摩耗剤;および(c)ホウ酸塩化エポキシドを含む、ギア性能が改善される機能性フルード組成物が開示されている。
米国特許公開公報2009/0203564(Seddonら,2009年8月13日)には、中性または過塩基化清浄剤の調製方法が開示されている。一部の特定の実施形態では、該清浄剤は100〜1300または250〜920の範囲のTBNを有するものであり得る。該過塩基化型清浄剤は任意の潤滑剤組成物に適していると記載されており;記載の潤滑剤としては、とりわけトランスミッションフルードおよびギアオイルが挙げられている。
シンクロナイザーとの相互作用のために望ましい摩擦をもたらす潤滑剤が知られている。しかしながら、シンクロナイザーの材質に適合する望ましい摩擦シフト特性(例えば、係合の傾きおよび曲率)を有する潤滑剤があること、また、動摩擦レベルが劣化せずに、トランスミッションが使用されている長期間にわたって実質的に一定レベルのままであるように耐久性である潤滑剤もあることが望ましい。潤滑剤の摩擦特性の耐久性が高いほど、シンクロナイザーの摩耗、したがってシンクロナイザー自体の寿命が伸びるとともに、シフト性能が最適化される。
米国特許第6,503,872号明細書 国際公開第1987/05927号 米国特許第6,617,287号明細書 米国特許出願公開第2008/0119378号明細書 欧州特許第0552863号明細書 米国特許第4,792,410号明細書 国際公開第2000/26328号 欧州特許第0987311号明細書 米国特許第3,652,410号明細書 米国特許第7,238,651号明細書 米国特許出願公開第2010/0152080号明細書 米国特許第5,635,459号明細書 米国特許出願公開第2009/0203564号明細書
発明の概要
本発明により、金属表面または非金属表面(典型的には、非金属表面)を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに潤滑剤を供給する工程を含む方法を提供する。特に、該潤滑剤は、ブラス、モリブデン、フェノール系樹脂または炭素系のシンクロナイザーでの使用に望ましい摩擦係数および耐久性を備えたものにすることが目標にされる。一実施形態では、本発明により、非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに潤滑剤を供給する工程を含み、該シンクロナイザー表面が炭素を含むものである方法を提供する。
本明細書で用いる場合、TBNという用語は全塩基価(ASTM D2896によって測定される)であり、単位はmg KOH/gである。
本明細書で用いる場合、移行句“comprising(〜を含む)”は、“including(〜を含む)”、“containing(〜を含む)”または“characterized by(〜を特徴とする)”と同義であり、包含的または非制限的であり、記載されていないさらなる要素または方法工程を排除しない。しかしながら、本明細書における“comprising(〜を含む)”の各記載において、該用語はまた、択一的な実施形態として、語句“consisting essentially of(本質的に〜からなる)”および“consisting of(〜からなる)”も包含していることを意図し、ここで、“consisting of(〜からなる)”は、記載されていない要素または工程はいずれも排除し、“consisting essentially of(本質的に〜からなる)”は、対象の組成物または方法の基本的な新規の必須の特徴に実質的に影響しない、記載されていないさらなる要素または工程を含めることを許容する。
開示した技術により、非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに:(a)潤滑粘度の油;(b)アルカリ土類金属清浄剤;および(c)8〜24個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩を含む潤滑剤を供給する工程を含む方法を提供する。一部の特定の実施形態では、シンクロナイザーの潤滑される表面の少なくとも1つは、主要構成成分として炭素を含むものである。シンクロナイザーを含むトランスミッションは、マニュアルトランスミッションまたはデュアルクラッチトランスミッション、典型的にはマニュアルトランスミッションであり得る。
潤滑剤中の非芳香族カルボン酸の量は該潤滑組成物の0.01〜2wt%、または0.02〜1wt%、または0.05〜0.75wt%、または0.05〜0.5wt%である。一実施形態では、潤滑剤中の非芳香族カルボン酸の量は該潤滑組成物の0.05〜0.2wt%である。
アルカリ土類金属清浄剤は、10〜40または11〜30または12〜25の範囲の金属比を有するものであり得る。用語「金属比」は、金属の全当量対酸性有機化合物の当量の比である。中性金属塩は金属比1を有するものである。通常の塩に存在する場合より4.5倍多い金属を有する塩は、3.5当量または4.5の比の金属過剰を有する。また、用語「金属比は、タイトルが“Chemistry and Technology of Lubricants”の標準的な教本,第3版,R.M.MortierおよびS.T.Orszulik編,Copyright 2010,第219ページ,小見出し7.25にも説明されている。
アルカリ土類金属清浄剤は、油含有ベースで250〜500の範囲のTBNを有し、10〜35の範囲の金属比を有するものであり得る。例えば、種々の実施形態におけるアルカリ土類金属清浄剤は300のTBNおよび12.3の金属比を有するものであり得る;またはTBNは400、金属比は22.4であり得る。
発明の詳細な説明
種々の好ましい特長および実施形態を以下に非限定的な例示として記載する。
非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑に使用する潤滑油は潤滑粘度の油(基油とも称する)を含むものである。基油は、American Petroleum Institute(API)Base Oil Interchangeability GuidelinesのグループI〜Vのいずれかの基油、すなわち
基油カテゴリー 硫黄分(%) 飽和度(%) 粘度指数
グループI >0.03および/または<90 80〜120
グループII ≦0.03 および ≧90 80〜120
グループIII ≦0.03 および ≧90 >120
グループIV すべてのポリαオレフィン(PAO)
グループV グループI、II、IIIまたはIVに含まれない他のすべて
から選択され得るものである。
グループI、IIおよびIIIは鉱油基油ストック液である。潤滑粘度の油には天然油または合成油およびその混合物が包含され得る。鉱油と合成油の混合物、例えば、ポリαオレフィン油および/またはポリエステル油の混合物を使用してもよい。一部の特定の実施形態では、使用される油は鉱油基油ストック液であり、グループI、グループIIおよびグループIIIのうちの1種類またはそれより多くの基油またはその混合物であり得る。一部の特定の実施形態では、該油は合成油ではない。一部の特定の実施形態では、該油はグループI、グループII、グループIIIまたはその混合物である。
天然油としては、動物油および植物油(例えば、植物系の酸のエステル)ならびに無機系潤滑油、例えば液状の石油系の油および溶媒処理または酸処理したパラフィン型、ナフテン型またはパラフィン−ナフテン混合型の無機系潤滑油が挙げられる。また、水素化精製油または水素化分解油も有用な潤滑粘度の油である。また、石炭またはシェールに由来する潤滑粘度の油も有用である。
合成油としては、炭化水素油およびハロ置換炭化水素油、例えば、重合体型および共重合体型オレフィンおよびその混合物、アルキルベンゼン、ポリフェニル、アルキル化ジフェニルエーテル、ならびにアルキル化ジフェニルスルフィドおよびその誘導体、その類似体および同族体が挙げられる。アルキレンオキシドポリマーならびにその共重合体および誘導体、ならびに末端ヒドロキシル基が例えばエステル化またはエーテル化によって修飾されたものは他の類型の合成潤滑油である。
他の好適な合成潤滑油は、ジカルボン酸のエステルを含むもの、およびC〜C12モノカルボン酸とポリオールまたはポリオールエーテルから作製されるものである。他の合成潤滑油としては、リン含有酸の液状エステル、高分子テトラヒドロフラン、シリコン系油、例えば、ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−またはポリアリールオキシ−シロキサン油、およびシリケート系の油が挙げられる。
他の合成油としては、フィッシャー・トロプシュ反応によって作製されるもの、典型的には、水素化異性化フィッシャー・トロプシュ炭化水素またはワックスが挙げられる。一実施形態では、油は、フィッシャー・トロプシュ・ガス・ツー・リキッド合成手順によって調製され得るものならびに他のガス・ツー・リキッド油である。
本明細書において上記に開示した型の天然または合成のいずれか(ならびにその混合物)の未精製油、精製油および再精製油が使用され得る。未精製油は、さらなる精製処理なしで天然または合成の供給源から直接得られるものである。精製油は、1つまたはそれより多くの特性を改善するために1回またはそれより多くの精製工程でさらに処理されていること以外は未精製油と同様のものである。再精製油は、既に使用済の精製油に適用される精製油を得るために使用されるものと同様の方法によって得られるものである。再精製油は、多くの場合、消費された添加剤および油の分解生成物を除去するためにさらに処理される。
一実施形態では、潤滑粘度の油はAPIグループI〜IVの鉱油、エステルもしくは合成油またはその混合物であり得る。
存在させる潤滑粘度の油の量は典型的には、アルカリ土類金属清浄剤および8〜24個または10〜20個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩(本明細書において以下にさらに詳細に記載)および存在させてもよいその他の加工助剤の量の合計を100wt%から引算して残る残部である。
開示した潤滑剤の別の成分は、250〜500の全塩基価を有する過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤である。例えば、過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤は、オイルを含まないものに基づいて計算したとき少なくとも640のTBN(もしくはオイル含有で400のTBN)を有するもの、またはかかる清浄剤の混合物であり得る。一般的な清浄剤は典型的には、過塩基化材料(あるいは、過塩基化塩または超塩基化塩とも称される)であり、これは一般的には、金属と清浄剤アニオンの化学量論に従う中和のために存在させ得るものより過剰の金属含有量を有する均一なニュートン系である。
過塩基化スルホン酸塩清浄剤を存在させることが必要とされるが(典型的には、過塩基化スルホン酸カルシウム清浄剤)、スルホン酸塩清浄剤(例えば、過塩基化アリールスルホン酸マグネシウム清浄剤)であれ、異なる清浄剤基質(例えば、過塩基化石炭酸カルシウム清浄剤)であれ、他の金属もまた存在させてもよい。塩基性金属塩の作製に一般的に有用な金属化合物は一般的には、グループ1またはグループ2のいずれかの金属化合物(CAS式の元素の周期表)である。例としてはアルカリ金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、銅、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛およびカドミウムが挙げられる。
一実施形態では、金属はナトリウム、マグネシウムまたはカルシウムである。塩のアニオン部分はヒドロキシド、オキシド、カーボネート、ボレートまたはナイトレートであり得る。本発明の技術に特に重要な清浄剤は、典型的には酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムを用いて調製されるカルシウム系清浄剤である。特に重要な清浄剤は炭酸化清浄剤であるため、該清浄剤は二酸化炭素で処理された材料である。かかる処理により、組成物中への塩基性金属のより効率的な組込みがもたらされる。二酸化炭素との反応を伴う高TBN清浄剤の形成は、例えばUS7,238,651,Kocsisら(2007年7月3日)に開示されており、例えば実施例10〜13および特許請求の範囲を参照のこと。しかしながら、他の清浄剤もまた任意選択で存在させてもよく、これは、炭酸化されている必要はない、またはそれほど高度に過塩基化されている必要はない(すなわち、低TBNのもの)。例えば、潤滑剤は、過塩基化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤と該アリールスルホン酸カルシウム清浄剤とは異なる中性または過塩基化清浄剤とを含むものであり得る。中性清浄剤は約1〜1.3または1〜1.1の金属比を有するものである。しかしながら、多種類の清浄剤を存在させる場合、過塩基化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤を金属清浄剤の重量基準で過半量で、すなわち、オイルを含まないものに基づいて金属含有清浄剤の少なくとも50重量パーセントまたは少なくとも60もしくは70もしくは80もしくは90重量パーセントで存在させることが望ましい。
本発明の技術に有用な潤滑剤は過塩基化スルホン酸塩清浄剤を含有している。好適なスルホン酸としては、スルホン酸およびチオスルホン酸、例えば、単核もしくは多核芳香族または脂環式の化合物が挙げられる。一部の特定の油溶性スルホン酸塩はR−T−(SOまたはR−(SOで表され得るものであり、式中、aおよびbは各々少なくとも1であり;Tは環状の核、例えばベンゼンまたはトルエンであり;Rは脂肪族基、例えばアルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルコキシアルキルであり;(R)−Tは典型的には合計で少なくとも15個の炭素原子を含むものであり;Rは、典型的には少なくとも15個の炭素原子を含む脂肪族ヒドロカルビル基である。
基T、RおよびRはまた他の無機置換基または有機置換基を含むものであってもよく;また、該基をヒドロカルビル基と記載している場合があり得る。一実施形態では、スルホン酸塩清浄剤は大部分が線状アルキルベンゼンスルホン酸塩清浄剤であるものであり得る。一部の実施形態では、線状アルキル(またはヒドロカルビル)基は、該アルキル基の線状鎖上のどの箇所でベンゼン環に結合していてもよいが、多くの場合、該線状鎖の2、3または4位で結合され得、一部の場合では大部分が2位で結合され得る。他の実施形態では、アルキル(またはヒドロカルビル)基は分枝状であり得る、すなわち、分枝状オレフィン、例えばプロピレンまたは1−ブテンもしくはイソブテンから形成されたものであり得る。また、線状アルキル基と分枝状アルキル基の混合物を有するスルホン酸塩清浄剤を使用してもよい。
一部の特定の実施形態では、開示した技術の炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤はアルキル化ベンゼンとスルホン化ベンゼンを主体とするものであり得;別の実施形態では、アルキル化トルエンとスルホン化トルエンを主体とするものであり得る。いずれの場合も、(トルエンを出発芳香族化合物として使用する場合はメチル基に加えて)1つまたは2つまたは3つ、一部の特定の実施形態では1つのアルキル(またはヒドロカルビル)基が芳香族環に結合され得る。
一実施形態では、清浄剤はモノアルキルベンゼンモノスルホン酸塩であり、別の実施形態では、モノアルキルトルエンモノスルホン酸塩である。芳香族基が1つ存在する場合、これは、清浄剤に油溶性を付与するのに充分な数の炭素原子、例えば少なくとも8個の炭素原子、または10〜100個の炭素原子、または10〜50個の炭素原子、または12〜36個の炭素原子、または14〜24個もしくは16〜20個あるいはまた約18個の炭素原子を含むものであり得る。1つより多くのアルキル基(メチル以外)が存在する場合、各アルキル基が前述の数の炭素原子を有していてもよく、すべてのアルキル基全体で合計が前述の数の炭素原子を有していてもよい(例えば、アルキル基の2つのC12アルキル基で合計24個の炭素原子)。
さらに(すなわち、アリールスルホン酸塩清浄剤に加えて)存在させてもよい別の型の過塩基化材料は、本発明の一部の特定の実施形態では過塩基化石炭酸塩清浄剤である。一部の特定の市販品等級のスルホン酸カルシウム清浄剤は、その加工を補助するため、または他の理由で少量の石炭酸カルシウム清浄剤が含有されており、例えば、4%の石炭酸塩基質含有量と96%のスルホン酸塩基質含有量を含むものであり得る。
石炭酸塩清浄剤の作製に有用なフェノールは(R−Ar−(OH)で表され得るものであり、式中、Rは、4〜400個または6〜80個または6〜30個または8〜25個または8〜15個の炭素原子の脂肪族ヒドロカルビル基であり;Arは芳香族基、例えばベンゼン、トルエンまたはナフタレンであり;aおよびbは各々少なくとも1であり、aとbの和は芳香族核Arの置換可能な水素の数まで、例えば1〜4または1〜2である。各フェノール化合物のR基は、典型的には平均少なくとも7個または8個の脂肪族の炭素原子、一部の場合では約12個の炭素原子を備えている。
また、石炭酸塩清浄剤は場合によってはイオウ橋架け型の種またはメチレン橋架け型の種として提供される。イオウ橋架け型の種はヒドロカルビルフェノールをイオウと反応させることにより調製され得る。メチレン橋架け型の種はヒドロカルビルフェノールをホルムアルデヒド(または反応性等価体、例えばパラホルムアルデヒド)と反応させることにより調製され得る。例としては、イオウ橋架け型ドデシルフェノール(過塩基化Ca塩)およびメチレン結合型ヘプチルフェノールが挙げられる。
別の実施形態では、任意選択のさらなる過塩基化材料は過塩基化サリゲニン清浄剤である。過塩基化サリゲニン清浄剤は一般的には、サリゲニン誘導体を主体とする過塩基化マグネシウム塩である。かかるサリゲニン誘導体の一般例は、式:
で表され得るものであり、式中、Xは−CHOまたは−CHOHであり、Yは−CH−または−CHOCH−であり、該−CHO基は典型的には、X基とY基の少なくとも10モルパーセントを構成し;Mは水素、アンモニウムまたは金属イオンの結合価(すなわち、Mが多価である場合、結合価の1つは図示した構造で満たされ、他の結合価は他の種(アニオンなど)または同じ構造の別の場合で満たされる)であり、Rは1〜60個の炭素原子のヒドロカルビル基であり、mは0から典型的には10であり、各pは独立して0、1、2または3である、ただし、少なくとも1つの芳香族環はR置換基を含有しているものとし、すべてのR基の炭素原子の総数は少なくとも7であるものとする。mが1またはそれより大きい場合、X基のうち1つは水素であり得る。一実施形態では、MはMgイオンの結合価またはMgと水素の混合物である。サリゲニン清浄剤は米国特許6,310,009にさらに詳細に開示されており、特に、その合成方法(第8欄と実施例1)およびXとYの種々の種の好ましい量(第6欄)を参照されたい。
他の任意選択の清浄剤としてはサリキサレート(salixarate)清浄剤が挙げられる。サリキサレート清浄剤は、式(I)または式(II):
の少なくとも1つの単位を含む化合物で表され得る過塩基化材料であり、該化合物の各末端は式(III)または(IV):
の末端基を有し、かかる基は二価の橋架け基A(同じであっても異なっていてもよい)によって連結されている。式(I)〜(IV)において、Rは水素、ヒドロカルビル基または金属イオンの結合価であり;Rはヒドロキシルまたはヒドロカルビル基であり、jは0、1または2であり;Rは水素、ヒドロカルビル基またはヘテロ置換ヒドロカルビル基であり;いずれかのRはヒドロキシルであり、RおよびRは独立して水素、ヒドロカルビル基またはヘテロ置換ヒドロカルビル基のいずれかであるか、あるいはRとRがともにヒドロキシルであり、Rが水素、ヒドロカルビル基またはヘテロ置換ヒドロカルビル基である;ただし、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つは、少なくとも8個の炭素原子を含むヒドロカルビルであるものとし;ここで、該分子は平均して、単位(I)または(III)の少なくとも一方と単位(II)または(IV)の少なくとも一方を含み、組成物の(II)と(IV)の単位の総数に対する単位(I)と(III)の総数の比は0.1:1〜2:1である。二価の橋架け基「A」は、各存在において同じであっても異なっていてもよく、−CH−および−CHOCH−を含むものであり、これらはいずれもホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド等価体(例えば、パラホルム、ホルマリン)に由来するものであり得る。
サリキサレート誘導体およびその調製方法は、米国特許第6,200,936号およびPCT公開公報WO01/56968にさらに詳細に記載されている。サリキサレート誘導体は大環状構造ではなく大部分が線状構造を有するものであると考えられるが、どちらの構造も用語「サリキサレート」に包含されることを意図する。一実施形態では、サリキサレート清浄剤は(中和前において)、構造
で表される分子部分を含むものであり得、式中、R基は独立して、少なくとも8個の炭素原子を含むヒドロカルビル基である。
またグリオキシル酸塩清浄剤も任意選択の過塩基化材料である。該清浄剤はアニオン基を主体とするものであり、該アニオン基は一実施形態では、構造
を有するものであり得、式中、各Rは独立して、少なくとも4個または8個の炭素原子を含むアルキル基である、ただし、すべてのかかるR基の炭素原子の総数は少なくとも12または16または24であるものとする。あるいはまた、各Rはオレフィンポリマー置換基であってもよい。過塩基化グリオキシル酸塩清浄剤を調製する際の酸性材料は、ヒドロキシ芳香族材料(ヒドロカルビル置換フェノールなど)とカルボン酸系反応体(グリオキシル酸または別のオメガ−オキソアルカン酸など)の縮合生成物である。過塩基化グリオキシル酸系清浄剤およびその調製方法は、米国特許6,310,011およびそれに挙げられた参考文献にさらに詳細に開示されている。
別の任意選択の過塩基化型清浄剤は過塩基化サリチル酸塩、例えば、置換サリチル酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。サリチル酸は、各置換基が置換基1つあたり平均少なくとも8個の炭素原子および分子1つあたり1〜3つの置換基を含むヒドロカルビル置換型であり得る。該置換基はポリアルケン置換基であってもよい。一実施形態では、ヒドロカルビル置換基は7〜300個の炭素原子を含むものであり、150〜2000の分子量を有するアルキル基であり得る。過塩基化サリチル酸塩清浄剤およびその調製方法は米国特許4,719,023および3,372,116に開示されている。
他の任意選択の過塩基化型清浄剤としては、米国特許6,569,818に開示されているようなマンニッヒ塩基構造を有する過塩基化型清浄剤が挙げられ得る。
一部の特定の実施形態では、上記の清浄剤(例えば、石炭酸塩、サリゲニン、サリキサレート、グリオキシル酸塩またはサリチル酸塩)のヒドロキシ置換芳香族環上のヒドロカルビル置換基は、C12脂肪族ヒドロカルビル基がない、または実質的にないものである(例えば、置換基の1重量%、0.1重量%または0.01重量%未満がC12脂肪族ヒドロカルビル基である)。一部の実施形態では、かかるヒドロカルビル置換基は少なくとも14個または少なくとも18個の炭素原子を含むものである。
本発明の技術の配合物中の過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤の量は、典型的には少なくとも0.1パーセント重量、例えば0.14〜4重量パーセント、約0.14重量パーセント〜約4重量パーセント、または0.2〜3.5重量パーセント、または0.5〜3重量パーセント、または1〜2重量パーセントである。択一的な量としては0.5〜4重量パーセント、0.6〜3.5重量パーセント、1.0〜3重量パーセント、または1.5〜2.8%、例えば少なくとも1.0パーセントが挙げられる。1種類または複数種の過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤を存在させ得、1種類より多くを存在させる場合、かかる材料の総量は前述のパーセンテージ範囲内であり得る。かかる材料によって潤滑剤に提供されるカルシウムの量はもちろん、清浄剤(1種類または複数種)の過塩基化の程度に依存するが、一部の実施形態では、提供されるカルシウムの量は0.03〜1.0パーセント重量、または0.1〜0.6重量パーセント、または0.2〜0.5重量パーセントであり得る。
いずれの任意選択のさらなる清浄剤は同様の量で存在させ得る。すなわち、一部の特定の実施形態では、過塩基化石炭酸塩清浄剤を存在させ得、これは任意選択で石炭酸カルシウムであり得、任意選択で炭酸化清浄剤であってもよく、例えば過塩基化炭酸化石炭酸カルシウムであり得る。また、これはイオウ橋架け型材料であってもよい。かかる材料(存在させる場合)の量は0〜4重量パーセント、または0.05〜4重量パーセント、0.1〜4重量パーセント、または0.5〜4重量パーセント、または1〜3重量パーセント、または1.5〜2.8重量パーセント、あるいはまた0.05〜0.1パーセントであり得る。同様に、一部の特定の実施形態では、過塩基化スルホン酸マグネシウム清浄剤を存在させ得る。これは任意選択で、先に記載のいずれかのスルホン酸を主体とする炭酸化清浄剤、例えば過塩基化炭酸化アリールスルホン酸マグネシウムであり得る。かかる材料(存在させる場合)の量は0〜4重量パーセント、または0.05〜4重量パーセント、0.1〜4重量パーセント、または0.5〜4重量パーセント、または1〜3重量パーセント、または1.5〜2.8重量パーセントであり得る。
本文書で用いる場合、「式で表される」などの表現は、示した式が一般的に、対象の化学物質の構造の代表であることを示す。しかしながら、位置異性化などの軽微な変形が存在する場合があり得る。かかる変形は包含されることを意図する。
潤滑粘度の油および過塩基化清浄剤(1種類または複数種)に加えて本発明の潤滑剤には、典型的には、マニュアルトランスミッションフルードに使用され得る種々の他の添加剤が含められる。かかる材料の1つは、耐摩耗剤としての機能を果たし得るか、または他の有益性をもたらし得るリン含有材料である。
リン含有材料は少なくとも1種類のホスファイトを含むものであり得る。一実施形態では、ホスファイトはジ−またはトリヒドロカルビルホスファイトであり、一実施形態ではジアルキルホスファイトであり得る。ホスファイトは0.05〜3、または0.2〜2、または0.2〜1.5、または0.05〜1.5、または0.1〜1、または0.2〜0.7重量パーセントの量で存在させ得る。ヒドロカルビル基またはアルキル基は1〜24個、または1〜18個、または2〜8個の炭素原子を有するものであり得る。各ヒドロカルビル基は独立して、アルキル、アルケニル、アリールまたはその混合物であり得る。ヒドロカルビル基がアリール基である場合、これは少なくとも6個の炭素原子、例えば6〜18個の炭素原子を含むものである。アルキル基またはアルケニル基の例としてはプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル オクチル、オレイル、リノレイルおよびステアリル基が挙げられる。アリール基の例としては、フェニルおよびナフチル基ならびに置換アリール基、例えばヘプチルフェニル基が挙げられる。ホスファイトおよびその調製は知られており、多くのホスファイトが市販品として入手可能である。特に有用なホスファイトとしては、亜リン酸水素ジブチル、亜リン酸ジオレイル、亜リン酸ジ(C14〜18)および亜リン酸トリフェニルが挙げられる。一実施形態では、リン成分は亜リン酸ジアルキルである。
別のリン含有材料としてはリン含有酸(phosphorus acid)の金属塩が挙げられ得る。式:
(式中、RおよびRは独立して、3〜30個の炭素原子を含むヒドロカルビル基である)
の金属塩は、五硫化リン(P)とアルコールまたはフェノールを加熱してO,O−ジヒドロカルビルホスホロジチオ酸を形成することにより容易に得られ得る。反応させてR基およびR基を得るアルコールはアルコール混合物、例えばイソプロパノールと4−メチル−2−ペンタノールの混合物であってもよく、一部の実施形態では第2級アルコールと第1級アルコール(例えばイソプロパノールと2−エチルヘキサノール)の混合物であり得る。得られた酸を塩基性金属化合物と反応させると塩が形成され得る。結合価nを有する金属Mは、一般的にはアルミニウム、スズ、マンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛または銅、多くの場合では亜鉛であり、ジアルキルジチオリン酸亜鉛が形成される。かかる材料はよく知られており、潤滑剤配合の当業者には容易に利用可能である。低いリン揮発性をもたらすための好適な変形は、例えば米国特許出願公開公報2008−0015129に開示されており、例えば特許請求の範囲を参照のこと。
また別の型のリン系耐摩耗剤としてはリンの酸のエステルのアミン塩が挙げられ得る。この材料は、極圧剤および摩耗防止剤のうちの1種類またはそれより多くとしての機能を果たし得る。リンの酸のエステルのアミン塩としてはリン酸エステルおよびその塩;ジアルキルジチオリン酸エステルおよびその塩;ホスファイト;ならびにリン含有カルボン酸のエステル、エーテルおよびアミド;ならびにその混合物が挙げられ得る。リンの酸のエステルのアミン塩は任意のさまざまな化学構造を含むものであり得る。特に、さまざまな構造は、リンの酸のエステル化合物が1個またはそれより多くのイオウ原子を含むものである場合、すなわち、リン含有酸がチオリンの酸のエステル、例えばモノ−またはジチオリンの酸のエステルである場合に可能である。リンの酸のエステルは、リン化合物(五酸化リンなど)をアルコールと反応させることにより調製され得る。好適なアルコールとしては、30個までもしくは24個まで、または12個までの炭素原子を含むもの、例えば第1級または第2級アルコール、例えばイソプロピル、ブチル、アミル、sec−アミル、2−エチルヘキシル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、デシルおよびオレイルアルコールならびにその異性体の混合物、ならびに例えば8〜10個、12〜18個または18〜28個の炭素原子を有する任意のさまざまな市販のアルコール混合物が挙げられる。また、ジオールなどのポリオールも使用され得る。アミン塩としての使用に好適であり得るアミンとしては第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンおよびその混合物、例えば、少なくとも1つのヒドロカルビル基を有するアミン、または一部の特定の実施形態では、例えば2〜30個または8〜26個または10〜20個または13〜19個の炭素原子を有する2つまたは3つのヒドロカルビル基を有するアミンが挙げられる。
一部の特定の実施形態では、リン系耐摩耗剤は、0.01〜0.2または0.015〜0.15または0.02〜0.1または0.025〜0.08パーセントのリンが潤滑剤に送達される量で存在させ得る。
潤滑剤配合物にはまた、典型的には少なくとも1種類の分散剤も含有される。分散剤は潤滑剤の分野でよく知られており、主に、無灰分散剤および高分子型分散剤として知られているものが挙げられる。無灰分散剤は、供給時に金属を含有しておらず、したがって潤滑剤に添加した場合、通常、硫酸塩灰分に寄与しないため、そのように呼ばれている。しかしながら、無灰分散剤はもちろん、金属含有種を含む潤滑剤に添加されたら構成成分金属と相互作用することがあり得る。無灰分散剤は、比較的高分子量の炭化水素鎖に結合している極性基を特徴とするものである。典型的な無灰分散剤としては、さまざまな化学構造、例えば典型的には:
を有するN置換長鎖アルケニルスクシンイミドが挙げられ、式中、各Rは独立して、アルキル基、多くの場合、ポリイソブチレン前駆体を主体とする500〜5000の分子量(M)を有するポリイソブチレン基であり、Rはアルキレン基、一般的にはエチレン(C)基である。かかる分子は一般的にはアルケニルアシル化剤とポリアミンの反応により誘導され、2つの部分間は、上記に示した単純なイミド構造に加えて多種多様な連結部が可能であり、さまざまなアミドおよび第4級アンモニウム塩が挙げられる。上記の構造において、アミン部分をアルキレンポリアミンとして示しているが、他の脂肪族および芳香族モノ−およびポリアミンもまた使用され得る。また、イミド構造に対するR基の結合にはさまざまな様式が可能であり、種々の環状結合部が挙げられる。アシル化剤のカルボニル基対アミンの窒素原子の比は1:0.5〜1:3、他の場合では1:1〜1:2.75または1:1.5〜1:2.5であり得る。スクシンイミド分散剤およびその調製は、例えば米国特許3,172,892、3,219,666、3,316,177、3,340,281、3,351,552、3,381,022、3,433,744、3,444,170、3,467,668、3,501,405、3,542,680、3,576,743、3,632,511、4,234,435、再発行特許26,433、および米国特許6,165,235、7,238,650ならびに欧州特許出願0355895Aに開示されている。
別の類型の無灰分散剤は高分子量エステルである。このような材料は、ヒドロカルビルアシル化剤と多価脂肪族アルコール(グリセロール、ペンタエリスリトールまたはソルビトールなど)の反応によって調製されたとみなされ得るものであること以外は上記のスクシンイミドと同様である。かかる材料は米国特許3,381,022に、より詳細に記載されている。
別の類型の無灰分散剤はマンニッヒ塩基である。これは、高分子量のアルキル置換フェノール、アルキレンポリアミンおよびアルデヒド(ホルムアルデヒドなど)の縮合によって形成される材料である。かかる材料は、一般構造
を有するもの(さまざまな異性体などを含む)であり得、米国特許3,634,515に、より詳細に記載されている。
他の分散剤としては高分子型分散剤添加剤が挙げられ、これは一般的には、ポリマーに分散特性を付与するための極性官能部を含む炭化水素系ポリマーである。
分散剤は任意のさまざまな薬剤との反応によって後処理され得、多くの場合、後処理される。中でも、このような薬剤は尿素、チオ尿素、ジメルカプトチアジアゾール、二硫化炭素、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、炭化水素置換無水コハク酸、ニトリル、エポキシド、ボロン化合物およびリン化合物である。一部の特定の実施形態では、分散剤が使用され、該分散剤がホウ酸塩化分散剤、例えばホウ酸塩化スクシンイミド分散剤である。一部の特定の実施形態では、分散剤が、テレフタル酸などの酸で後処理されており、したがって、例えばテレフタル酸処理スクシンイミド分散剤である。一部の特定の実施形態では、分散剤がボロン化合物とテレフタル酸のうち少なくとも一方で処理されている。この型の分散剤(これはまた任意選択で、他の材料(ジメルカプトチアジアゾールなど)でさらに処理してもよい)は米国特許7,902,130,Baumanisら(2011年3月8日)にさらに詳細に開示されている;例えばその実施例1を参照のこと。
本発明の技術の完全配合潤滑剤中の分散剤の量は潤滑剤組成物の少なくとも0.1重量%、または少なくとも0.3重量%もしくは0.5重量%もしくは1重量%、一部の特定の実施形態では最大5重量%または4重量%または重量3%または重量2%であり得る。
存在させてもよい別の成分は酸化防止剤である。酸化防止剤にはフェノール系酸化防止剤が包含され、これには2つまたは3つのt−ブチル基を含むブチル置換フェノールが含まれ得る。また、パラ位置が、ヒドロカルビル基、エステル含有基または2つの芳香族環を橋架けしている基によって占有されていてもよい。また、酸化防止剤としては芳香族アミン、例えば、ノニル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン(「PANA」)またはアルキル化フェニルナフチルアミンも挙げられる。他の酸化防止剤としては硫化オレフィン、チタン化合物およびモリブデン化合物が挙げられる。例えば米国特許第4,285,822号には、モリブデンとイオウを含有している組成物を含む潤滑油組成物が開示されている。米国特許出願公開公報2006−0217271にはさまざまなチタン化合物、例えば、チタンアルコキシドおよびチタン酸塩化(titanated)分散剤が開示されており、該材料もまた、堆積物コントロールおよび濾過性における改善を付与するものであり得る。他のチタン化合物としてはチタンのカルボン酸塩、例えばネオデカン酸塩が挙げられる。酸化防止剤の典型的な量はもちろん、具体的な酸化防止剤およびその個々の有効性に依存するが、例示的な総量は0.01〜5重量パーセントまたは0.15〜4.5パーセントもしくは0.2〜4パーセントであり得る。さらに、1種類より多くの酸化防止剤を存在させてもよく、酸化防止剤の一部の特定の組合せは、併用した総合効果において相乗的であり得る。
粘度改善剤(場合によっては、粘度指数改善剤または粘度調整剤とも称される)を本技術の組成物に含めてもよい。粘度改善剤は通常、ポリマー、例えばポリイソブテン、ポリメタクリル酸エステル、ジエンポリマー、ポリアルキルスチレン、エステル化スチレン−無水マレイン酸コポリマー、アルケニルアレーン−共役ジエンコポリマーおよびポリオレフィンである。分散剤特性および/または酸化防止特性も有する多機能性粘度改善剤が知られており、任意選択で使用され得る。
別の添加剤は、上記のものに加えて耐摩耗剤である。耐摩耗剤の例としては、リン含有の耐摩耗剤/極圧剤、例えば、金属チオリン酸塩、リン酸エステルおよびその塩、リン含有のカルボン酸、エステル、エーテルおよびアミド;ならびにホスファイトが挙げられる。リン無含有耐摩耗剤としてはホウ酸エステル(ホウ酸塩化エポキシドを含む)、ジチオカルバメート化合物、モリブデン含有化合物および硫化オレフィンが挙げられる。
耐摩耗剤として使用され得る他の材料としては酒石酸エステル、酒石酸アミドおよび酒石酸イミドが挙げられる。例としては、オレイル酒石酸イミド(オレイルアミンと酒石酸から形成されるイミド)およびオレイルまたは他のアルキルジエステル(例えば、C12〜16混合型アルコールのもの)が挙げられる。有用であり得る他の関連材料としては、一般的な他のヒドロキシカルボン酸、例えばヒドロキシポリカルボン酸、例えば、酒石酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシグルタル酸などの酸のエステル、アミドおよびイミド、ならびにその混合物が挙げられる。このような材料もまた、リン化合物を含む配合物(例えば、低リン油)に使用され得る。また、このような材料は、潤滑剤に耐摩耗性能以外のさらなる官能性を付与するものでもあり得る。このような材料は、US特許公開公報2006−0079413およびPCT公開公報WO2010/077630にさらに詳細に記載されている。ヒドロキシカルボン酸(またはヒドロキシカルボン酸から誘導された化合物)のかかる誘導体は、存在させる場合、典型的には潤滑組成物中に0.1重量%〜5重量%、または0.2重量%〜3重量%、または0.2重量%〜3重量%より多くの量で存在させ得る。
潤滑油中に任意選択で使用され得る他の添加剤としては、流動点降下剤、極圧剤、耐摩耗剤、色安定剤および消泡剤が挙げられる。
本明細書に記載の潤滑剤配合物は、多種多様な非金属で作製された部品を有し、したがって、かかる材料で作製された少なくとも1つの表面を有するシンクロナイザーを有するトランスミッションを潤滑するのに有効である。中でも、使用され得る材料は炭素繊維、グラファイト炭素材料、セルロース系材料(これは典型的には、樹脂性マトリックス中に複合材の一部として存在させ得る)およびフェノール系樹脂である。一部の特定の実施形態では、非金属材料は、別の基材材料(これは樹脂性、セルロース系または金属またはその組合せであり得る)の表面上に存在し得る。一部の実施形態では、非金属表面は、少なくとも1マイクロメートルの厚さ、例えば、数個より多い(100個までの)原子の厚さのものであり得る。一部の実施形態では、シンクロナイザー表面は、金属粒子が包埋されたものであり得る非金属物質のものであり得る;かかる材料は本発明の技術の解釈上、非金属とみなされ得る。シンクロナイザーにおいて、一方のメイティング部品(典型的には、ギアコーン)はスチール製であり、他方の部品または表面(典型的には、シンクロナイザーリング)は、前述の材料のうちの1種類で作製されたもの、または該材料の表面を有するものである。任意選択で同様に存在させ得る別の表面としては金属材料、例えば、ソリッドブラス、焼結ブラス、ブロンズ(ソリッドブロンズおよび焼結ブロンズを含む)、モリブデンならびにアルミニウムが挙げられ得る。
非芳香族カルボン酸またはその塩はアルカリ土類金属清浄剤と、米国特許出願61/737,867(Cook,Friend,WalkerおよびDohnerによって2012年12月17日に出願)などの方法において共可溶化され得る。それに開示されたアルカリ土類金属清浄剤は、非芳香族カルボン酸またはその塩とアルカリ土類金属清浄剤を、清浄剤の形成中に接触させることにより調製され得る。アルカリ土類金属清浄剤と非芳香族カルボン酸またはその塩は:
(1)ヒドロカルビル置換有機スルホン酸、
ヒドロカルビル置換有機スルホン酸の混合物、
前記有機酸の金属塩、および
その混合物
からなる群より選択される有機酸を提供する工程、
(2)さらに、少なくとも1種類のモノアルコールを提供する工程;
(3)さらに、塩基性金属化合物を提供する工程;
(4)さらに、6〜30個の炭素原子を有するカルボン酸を提供する工程
(5)工程(4)の混合物を二酸化炭素と反応させて、炭酸化された過塩基化スルホン酸金属塩を形成する工程
を含む油性媒体中の過塩基化金属清浄剤を調製するためのプロセス中に接触させ得;
ここで、得られる過塩基化金属清浄剤は5:1〜27:1、または12〜25の金属金属比(metal metal ratio)を有するものである。
理論に拘束されないが、本発明によって規定されるアルカリ土類金属清浄剤;および8〜24個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩をこの方法のアルカリ土類金属清浄剤によって提供した場合、例えば、非芳香族カルボン酸は平衡状態で金属イオン(カルシウムまたはマグネシウムなど、典型的にはカルシウム)に結合して過塩基化材料が形成され得、非芳香族カルボン酸は塩形態、例えば非芳香族カルボン酸の金属カルボン酸塩にする。
典型的には、アルカリ土類金属清浄剤中の非芳香族カルボン酸またはその塩の量は約10重量パーセントまで、約7〜9重量パーセントであり得る。
次いで、アルカリ土類金属清浄剤と非芳香族カルボン酸またはその塩を米国特許出願61/737,867に記載のような作製中に接触させることにより調製される清浄剤により、非芳香族カルボン酸または塩成分が潤滑剤中に該潤滑組成物の0.01〜2wt%、または0.02〜1wt%、または0.05〜0.75wt%、または0.05〜0.5wt%の量で送達され得る。一実施形態では、潤滑剤中の非芳香族カルボン酸の量は潤滑組成物の0.05〜0.2wt%である。
あるいはまた、非芳香族カルボン酸またはその塩はアルカリ土類金属清浄剤と予め混合され得る。あるいはまた、アルカリ土類金属清浄剤を含む潤滑剤を非芳香族カルボン酸またはその塩で前処理(top treated)してもよい。
一実施形態では、アルカリ土類金属清浄剤は非芳香族カルボン酸と、例えば8〜24個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル脂肪酸と共可溶化される。非芳香族カルボン酸はステアリン酸であり得る。しかしながら、他の型の酸、例えば、カプリン酸、デカン酸、デセン酸、ドデカン酸、ドデセン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸またはその混合物も使用され得る。典型的には、非芳香族カルボン酸はオレイン酸、ステアリン酸またはその混合物であり得る。アルカリ土類金属清浄剤を非芳香族カルボン酸と共可溶化することにより、得られた潤滑剤で、カーボンシンクロナイザーを用いて数回のサイクルの持続期間にわたって試験した場合、所望の摩擦特性および摩擦の耐久性がもたらされた。
以下の実施例は本発明の実例を示したものである。本実施例は非網羅的であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例
比較例1(CE1)は、PAO−100基油、ホウ酸塩化スクシンイミド分散剤、ビス(4−ノニルフェニル)アミン、5−ビス(ノニルジスルファニル)−1,3,4−チアジアゾールおよび亜リン酸水素ジブチルが含まれており、清浄剤とステアリン酸は含まれていないものである。
比較例2(CE2)は、PAO−100基油、ホウ酸塩化スクシンイミド分散剤、ビス(4−ノニルフェニル)アミン、5−ビス(ノニルジスルファニル)−1,3,4−チアジアゾールおよび亜リン酸水素ジブチルが含まれており、清浄剤は含まれておらず、0.09wt%のステアリン酸が含まれているものである。
比較例3(CE3)は、PAO−100基油、ホウ酸塩化スクシンイミド分散剤、ビス(4−ノニルフェニル)アミン、5−ビス(ノニルジスルファニル)−1,3,4−チアジアゾールおよび亜リン酸水素ジブチルおよび0.58wt%の400 TBNのエチレン由来スルホン酸カルシウム清浄剤(約22.4の金属比)が含まれており、ステアリン酸は含まれていないものである。
本発明の実施例(IE1)は、PAO−100基油、ホウ酸塩化スクシンイミド分散剤、ビス(4−ノニルフェニル)アミン、5−ビス(ノニルジスルファニル)−1,3,4−チアジアゾールおよび亜リン酸水素ジブチルおよび0.58wt%の400 TBNのエチレン由来スルホン酸カルシウム清浄剤(約22.4の金属比)、ならびに0.53wt%のステアリン酸が含まれているものである。
本発明の実施例(IE2)は、PAO−100基油、ホウ酸塩化スクシンイミド分散剤、ビス(4−ノニルフェニル)アミン、5−ビス(ノニルジスルファニル)−1,3,4−チアジアゾールおよび亜リン酸水素ジブチルおよび8%のステアリン酸と共可溶化した400の全塩基価(TBN)のエチレン由来スルホン酸カルシウム清浄剤(米国特許出願61/737,867の実施例5に記載のとおりであるが、各工程で添加するステアリン酸の量を、実施例5に報告された7%ではなく、清浄剤が8.19%を有することが確実になるように前処理(uptreated)する)が含まれているものである。スルホン酸塩清浄剤は、0.53wt%のステアリン酸が潤滑剤に送達されるのに充分な量で存在させ;金属比は約22.4である。
配合物を調製し、「耐久性試験」においてシンクロナイザー試験リグで試験する。これは、クラッチシンクロナイザーの摩擦および耐久性の特性を評価するために慣用的に使用されているスクリーニング試験である。試験リグは、典型的にはシンクロナイザー部品の完全な係合がシミュレーションされるものではないが、シンクロナイザーリングとギアコーン間の摩擦が測定される。リグは、内部で部品が組み立てられる試験リグ槽を備えている。
Automax(登録商標)リグは、内部で部品が組み立てられる試験リグ槽を備えている。シンクロナイザーはチャンバの片側の試験リグキーに取り付けられ、コーンは反対側の試験リグジグに一体化される。使用した試験条件を以下の表に示す。フルードを80℃に維持し、シンクロナイザーは典型的には1000rpmで回転させる。各試験において、最初に100回の係合サイクルのブレークイン段階を設ける。その後の多数回の係合サイクルは、0.2秒間の接触後、5秒間の分離からなり、1000r.p.m.で80℃にて運転し、接触中の負荷は981N(100kg)にする。

この実験で使用したシンクロナイザーの主な特長を以下の表にまとめる。他のパーツはすべて、標準的な車両に使用されている相手先商標製造会社の製品パーツである:

試験のデータにより、候補の摩擦性能の比較を可能にするいくつかの主なパラメータが得られる。種々の候補の相対的な耐久性およびシフトクオリティの比較をいくつかのパラメータに基づいて、例えば、動摩擦レベル(耐久性試験中の摩擦値によって評価される)、摩擦耐久性(安定性によって評価される)および耐久性段階時の平均摩擦値の傾向に基づいて行なう。
シフトクオリティは、回転速度による摩擦の変動を示す性能試験プロフィールを調べることによって評価される。横ばい状態の摩擦プロフィールが得られることが望ましく、低速度において摩擦が水平であるかまたは若干低下していることにより、改善されたシンクロナイザー係合および改善されたシフトクオリティがもたらされる。
動摩擦係数はサイクル数の関数として示され得る。性能の定量的表示は、安定するまでのサイクル数を計算することにより得られ得る。理想的には、フルードは、試験の持続期間全体を通して安定な摩擦を示すものであるのがよい。一部のフルードは、試験の開始時、安定する前から多数のサイクル後の最終値までにおいて摩擦が変動し得る。他の一部のフルードは全く安定しないものであり得、摩擦は10,000サイクル後も依然として増大または低下し続けるものであり得る。動摩擦の評価方法の一例は、10,000サイクル試験中の摩擦値の平均と標準偏差を評価することである。
個々の係合のシフトクオリティを評価するためには速度に対する摩擦の関係を評価することが必要である。有用な方法パラメータの1つは速度−摩擦の関係の曲率を評価することである。これを行なうためには、50rpmのμ値と1000rpmのμ値間に弦を引く。実際のμと弦間の差の面積により、直線の曲率と称される値が得られる。大きくマイナスの曲率値は低品質の結果を表し、ゼロに近いかまたはプラスの値は良好な性能を示す。
性能曲線の評価に使用した他の要約統計値は、線形回帰により計算される直線の全傾きである。曲率がゼロからほど遠い試験では、回帰直線自体のフィッティングが明白に不充分である。しかしながら、それでもなお、この直線の傾きは速度が低下したとき摩擦が急激に上昇したかどうかを示す。CE1〜CE3およびIE1〜IE2について得られた結果は以下のとおりである:

実験データは、主に非金属表面を有する炭素複合材シンクロナイザーの試験において、動摩擦はすべての潤滑剤で同等であるが、本発明の実施例では低い静止摩擦が示され、これにより、シフトクオリティおよびシンクロナイザー係合解除(または解放)が補助され、個々の係合曲線の形状における改善(曲率および傾き勾配の低減によって示される)がもたらされていることを示す。また、動摩擦の安定性は本発明の実施例では改善されており、これは、本発明の実施例の方が10,000サイクル試験過程での動摩擦の標準偏差が小さいことによって示される。
本明細書に記載の各化学成分の量は、特に記載のない限り、市販の材料中に慣用的に存在し得る溶媒または希釈油(あれば)を除いて、すなわち活性化学物質ベースで示している。しかしながら、特に記載のない限り、本明細書で言及している各化学物質または組成物は市販品等級の材料であり、異性体、副生成物、誘導体、および市販品等級品に存在していると通常理解されている他のかかる材料を含有している場合があり得ると解釈されたい。
本明細書で用いる場合、用語「ヒドロカルビル置換基」または「ヒドロカルビル基」は、その通常の意味で用いており、当業者によく知られている。具体的には、これは、分子の残部に直接結合される炭素原子を有し、主として炭化水素の特性を有する基をいう。ヒドロカルビル基の例としては:炭化水素置換基、すなわち、脂肪族(例えば、アルキルまたはアルケニル)、脂環式(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、ならびに芳香族置換、脂肪族置換および脂環式置換芳香族置換基、ならびに環が分子の別の部分によって完成している環状置換基(例えば、2つの置換基が一体になって環を形成している);置換炭化水素置換基、すなわち、非炭化水素基(これは、本発明の解釈上、該置換基の主として炭化水素の性質を改変しないものである)(例えば、ハロ(特に、クロロおよびフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソならびにスルホキシ)を含有している置換基;ヘテロ置換基、すなわち、本発明の解釈上主として炭化水素の特性を有しているが、炭素原子から構成される環もしくは鎖において炭素原子以外を含み、ピリジル、フリル、チエニルおよびイミダゾリルなどの置換基が包含される置換基が挙げられる。ヘテロ原子としてはイオウ、酸素および窒素が挙げられる。一般に、2つより多くない、または1つより多くない非炭化水素置換基がヒドロカルビル基内の炭素原子10個毎に存在する;あるいはまた、ヒドロカルビル基に非炭化水素置換基が存在していなくてもよい。
上記の材料のうち一部のものは、最終配合物中で相互作用する場合があり得ることが知られており、そのため、最終配合物の成分が最初に添加したものと異なっている場合があり得る。かくして形成された生成物、例えば、本発明の潤滑剤組成物をその意図された用途に使用して形成された生成物は説明が容易にできない場合があり得る。とはいえ、かかる変形例および反応生成物はすべて本発明の範囲に含まれ;本発明は、上記の成分を混合することにより調製される潤滑剤組成物を包含している。
上記で言及した文献は各々、引用により本明細書に組み込まれる。本実施例を除き、またはそうでないことを明示している場合を除き、材料の量、反応条件、分子量、炭素原子の数などを指定する本記載における数量はすべて、「約」という語で修飾されていると理解されたい。特に記載のない限り、本明細書で言及している各化学物質または組成物は、異性体、副生成物、誘導体および市販品等級品に存在していると通常理解されている他のかかる材料を含有している場合があり得る市販品等級の材料であると解釈されたい。しかしながら、特に記載のない限り、各化学成分の量は、市販の材料中に慣用的に存在し得る溶媒または希釈油(あれば)を除いて示している。本明細書に示した量、範囲および比率の上限値および下限値は独立して組み合わされ得ることを理解されたい。同様に、本発明の各要素に関する範囲および量は、任意のその他の要素に関する範囲または量と一緒に使用され得る。
本発明をその好ましい実施形態に関して説明したが、当業者には、本明細書を読むとその種々の変形例が自明となることは理解されよう。したがって、本明細書に開示した発明は、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれるかかる変形例も包含していることを意図していることは理解されよう。






  1. 非金属表面を有するシンクロナイザーを含むトランスミッションの潤滑方法であって、該トランスミッションに:
    (a)潤滑粘度の油;
    (b)アルカリ土類金属清浄剤;および
    (c)8〜24個の炭素原子を有する非芳香族カルボン酸またはその塩
    を含む潤滑剤を供給する工程を含む方法。

  2. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が前記アルカリ土類金属清浄剤と予め混合されている、請求項1に記載の方法。

  3. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩および前記アルカリ土類金属清浄剤を:
    (1)ヒドロカルビル置換有機スルホン酸、
    ヒドロカルビル置換有機スルホン酸の混合物、
    該有機酸の金属塩、および
    その混合物
    からなる群より選択される有機酸を提供する工程、
    (2)さらに、少なくとも1種類のモノアルコールを提供する工程;
    (3)さらに、塩基性金属化合物を提供する工程;
    (4)さらに、6〜30個の炭素原子を有するカルボン酸を提供する工程
    (5)工程(4)の混合物を二酸化炭素と反応させて、炭酸化された過塩基化スルホン酸金属塩を形成する工程
    を含む油性媒体中の過塩基化金属清浄剤を調製するためのプロセス中に接触させ、
    ここで、得られる過塩基化金属清浄剤は5:1〜27:1または12〜25の金属比を有する、請求項1に記載の方法。

  4. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が12〜22個の炭素原子を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  5. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が14〜20個の炭素原子を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  6. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が16〜18個の炭素原子を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  7. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が、8〜24個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル脂肪酸である、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  8. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が、カプリン酸、デカン酸、デセン酸、ドデカン酸、ドデセン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸またはその混合物である、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  9. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩が、オレイン酸、ステアリン酸またはその混合物である、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  10. 前記非芳香族カルボン酸またはその塩がステアリン酸である、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  11. 前記アルカリ土類金属清浄剤中の前記非芳香族カルボン酸またはその塩の量が約10重量パーセントまでである、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  12. 前記アルカリ土類金属清浄剤中の非芳香族カルボン酸またはその塩の量が約7〜9重量パーセントである、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  13. 前記潤滑剤中の非芳香族カルボン酸の量が、前記潤滑組成物の0.01〜2wt%、または0.02〜1wt%、または0.05〜0.75wt%、または0.05〜0.5wt%である、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  14. 前記非芳香族カルボン酸の塩が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムまたは亜鉛のいずれかである、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  15. 前記非芳香族カルボン酸の塩がアミンである、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  16. 前記アルカリ土類金属清浄剤がカルシウムを含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  17. 前記アルカリ土類金属清浄剤が、過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤または炭酸化石炭酸カルシウム清浄剤である、請求項16に記載の方法。

  18. 前記アリールスルホン酸塩清浄剤が、アルキル基が線状であるアルキルアリールスルホン酸塩アニオンを含む、請求項17に記載の方法。

  19. 前記アリールスルホン酸塩清浄剤が、アルキル基が分枝状であるアルキルアリールスルホン酸塩アニオンを含む、請求項17に記載の方法。

  20. 前記アリールスルホン酸塩清浄剤が、アルキル基が環状であるアルキルアリールスルホン酸塩アニオンを含む、請求項17に記載の方法。

  21. 前記アリールスルホン酸塩清浄剤が、アルキルアリールスルホン酸塩アニオンであって、アルキル基が約12〜約36個の炭素原子を含むアルキルアリールスルホン酸塩アニオンを含む、請求項16〜20のいずれかに記載の方法。

  22. 前記アリールスルホン酸塩が、アルキル置換ベンゼンスルホン酸塩またはアルキル置換トルエンスルホン酸塩である、請求項16〜21のいずれかに記載の方法。

  23. 前記潤滑剤中のカルシウムの量が約0.03〜約1.0重量パーセントである、請求項16〜22のいずれかに記載の方法。

  24. 前記潤滑剤中の前記過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤の量が、約0.14重量パーセント〜約4重量パーセントまたは約0.14重量パーセント〜約3重量パーセントである、請求項17〜23のいずれかに記載の方法。

  25. 前記潤滑剤中の前記過塩基化炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤の量が少なくとも約1.0重量パーセントである、請求項17〜24のいずれかに記載の方法。

  26. 前記炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤が、オイルを含まないものに基づいて計算したとき少なくとも約640のTBNを有する、請求項16〜25のいずれかに記載の方法。

  27. 前記炭酸化アリールスルホン酸カルシウム清浄剤が約650〜約1000のTBNを有する、請求項16〜26のいずれかに記載の方法。

  28. 前記炭酸化石炭酸塩清浄剤が、オイルを含まないものに基づいて計算したとき少なくとも255のTBNを有する、請求項16に記載の方法。

  29. 前記アルカリ土類金属清浄剤が、5〜40または10〜40または11〜30の範囲の金属比を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  30. 前記アルカリ土類金属清浄剤が12〜25の金属比を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  31. 前記潤滑剤がさらにジアルキルホスファイトを含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  32. 前記潤滑剤がさらにスクシンイミド分散剤を含み、該スクシンイミド分散剤がホウ酸塩化(borating)剤およびテレフタル酸のうちの少なくとも一方で処理されている、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  33. 前記シンクロナイザーの少なくとも1つの被潤滑非金属表面が、炭素繊維、フェノール系樹脂、グラファイト炭素材料またはセルロース系材料のうちの1種類を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。

  34. 潤滑粘度の前記油が、APIグループI〜IVの鉱油、エステルもしくは合成油またはその混合物である、前記請求項のいずれかに記載の方法。


 

 

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冷蔵、空気調節、ヒートポンプ、又はパワーサイクルシステムにおける混和性を改善する方法であって、冷蔵、空気調節、又はヒートポンプシステムに冷媒組成物を装入することを含み、その冷媒組成物が、少なくとも1つの冷媒と、少なくとも1つのペルフルオロポリエーテル及び少なくとも1つの非フッ化潤滑剤を含む潤滑剤とを含むが、但し、その冷媒組成物が、その組成の範囲にわたって且つ約−40C〜約+60Cの温度の範囲にわたって2つを超える液相を有しないことを条件とする、方法が、本明細書で開示される。また、該冷媒組成物を含有する冷蔵、空気調節、ヒートポンプ、又はパワーサイクルシステムも開示される。
本発明は、(a)100℃で2.8〜3.6cSt(mm/s)の動粘度および104〜130の粘度指数を有する潤滑粘度の油、(b)硫黄またはリン部分でさらに官能化されている1.2〜5.0wt%の少なくとも1種のホウ化分散剤、(c)少なくとも110ppm〜700ppmのカルシウムをもたらす量で存在するカルシウム含有清浄剤、(d)360〜950ppmのリンをもたらす量で存在する少なくとも2種のリン含有化合物、および(e)0.1wt%〜5wt%の分散剤機能性を有する線状ポリマー粘度調整剤を含む潤滑組成物に関する。本発明は、変速機を本明細書で開示された潤滑組成物で潤滑する方法をさらに提供する。
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本発明は一般的に、改善された低温流動性及び改善されたノアックを有するジエステル系基油及び基油ブレンドを目的とする。使用されたジエステルは潤滑剤用途において多くの性能利点を有する。その中には、生分解性、非常に高い温度特性、酸化安定性、添加剤並びに堆積物及びスラッジ前駆体の溶解性、引火点及び発火点がある。しかし、潤滑剤へのエステルの使用は、高価なため非常に制限されてきた。我々は、伝統的なジエステルとは構造的に異なり、脂肪酸とアルファオレフィンから簡単な処理工程で作られるが、より多くの伝統的な潤滑剤エステルに類似した特徴的性能を有する新規な独自のジエステルを使用する。
本発明は、特定のカルボジイミドを用いる安定化油配合物の新規な調製方法に関する。
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本発明は、金属熱間加工のスケール保護用および潤滑剤としての組成物であって、微粉末材料の混合物からなり、前記混合物が少なくとも:
(a)0〜15重量%の第二または第三リン酸カルシウム化合物、ヒドロキシアパタイト、またはその混合物;
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1〜30重量%のNaO;
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