クロム−酸化クロム被覆基板を製造する方法

著者らは特許

C09D5/08 - 防食ペイント
C25D3/06 - 三価クロムの溶液から
C25D5/12 - 少なくとも一層がニッケルまたはクロムよりなるもの
C25D5/36 - 鉄または鋼
C25D5/50 - 熱処理
C25D9/08 - 陰極方法によるもの
C25D9/10 - 鉄または鋼
C25D17/10 - 電極

の所有者の特許 JP2016528378:

タタ、スティール、アイモイデン、ベスローテン、フェンノートシャップTata Steel Ijmuiden Bv

 

本発明は、三価クロム化合物とキレート化剤とを含む電解質溶液から、クロム金属−酸化クロム被覆を電気伝導性基板上に電解堆積させることによって、クロム金属−酸化クロム被覆基板を製造する方法であって、電解質溶液が、塩素イオンおよびホウ酸緩衝剤を含まず、電気伝導性基板はカソードとして作用し、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物の触媒被覆を含むアノードを選択して、Cr(III)イオンのCr(VI)イオンへの酸化を低減または排除する方法に関する。

 

 

本発明は、クロム−酸化クロム被覆基板を製造する方法、およびそのようにして製造されたクロム−酸化クロム基板に関する。本発明さらに、パッケージング用途における、クロム−酸化クロム被覆基板の使用に関する。
電解堆積は、堆積させることになる金属を含有する電解質溶液に電流を通すことにより、金属被覆を基板上に堆積させるプロセスである。
従来、クロムの電解堆積は、六価クロム(Cr(VI))を含有する電解質溶液に電流を通すことにより実現していた。しかしながら、Cr(VI)電解質溶液の使用は、毒性でカルコゲン的なCr(VI)化合物の性質の観点から、まもなく禁止になるであろう。したがって近年の研究は、Cr(VI)を基本にした電解質に代わる、好適な代替物質に焦点が当てられてきている。代替物質の一つは、三価クロムを基本にした電解質を準備することであるが、これは、そのような電解質の有する毒性が本質的にさらに低く、Cr(VI)電解質溶液から堆積したものと同様なクロム被覆が得られるからである。
三価クロム電解質の使用にもかかわらず、一つの主な懸念は、三価クロムがアノードで酸化して六価クロムになる可能性である。水のほかにも、幾分かのCr(III)が、意図せずにアノードで酸化されてCr(VI)になる可能性があり、その理由は、水が酸化して酸素になる、そしてCr(III)が酸化してCr(VI)になる電極電位が、非常に近いからである。
米国特許出願第2010/0108532号明細書には、クロムを三価クロムのメッキ浴からメッキするプロセスが開示されている。米国特許出願第2010/0108532号明細書によれば、その電解質は、塩基性の硫酸クロムとして添加したクロム金属、硫酸ナトリウム、ホウ酸、およびマレイン酸を含んでなる。電解質はさらに、過剰量の六価クロムの形成を低減させるためのマンガンイオンを含んでなる。過剰量の六価クロムの形成は回避されるものの、六価クロムはそれにもかかわらず依然として生じる。
米国特許出願第2010/0108532号明細書、欧州特許出願第0747510号明細書には、緩衝剤を添加しない三価クロム溶液から酸化クロムを堆積させる方法が記載されている。緩衝剤が存在しないことによってカソード膜におけるpHが増加し、これにより今度は、カソード上での酸化クロムの直接形成が可能になる。欧州特許出願第0747510号明細書によれば、アノードでの六価クロムの形成は、好適なアノード、例えば白金、白金化チタン、ニッケル‐クロム、または炭素を選択することにより、そして減極剤、例えば臭化カリウムを適用することにより、阻止または低減してもよい。しかしながら、欧州特許出願第0747510号明細書において適用される三価クロム電解質溶液は、塩化カリウムも含有しており、これは、電解堆積プロセスのさなかに塩素に転換される。塩素ガスは、環境に、そして作業者に潜在的に有害であり、したがって望ましくないものである。
米国特許出願第6004448号明細書によれば、三価のCr化学を介してECCSを製造するには、二つの異なる電解質が必要である。Cr金属は、ホウ酸緩衝剤を含む第1の電解質から堆積させ、そして引き続き、酸化Crは、ホウ酸緩衝剤を含まない第2の電解質から堆積させる。連続した高速ラインにおけるこの特許出願によれば問題が生じ、それは、第1の電解質からのホウ酸が、第1の電解質を含有する容器から引き出されて、第2の電解質を含有する容器内に入ることにより、第2の電解質にますます取り込まれることになり、その結果としてCr金属の堆積が増加し、酸化Crの堆積が減少または停止さえする。この問題は、取り込まれた緩衝剤を中和する錯形成剤を第2の電解質に添加することにより解決される。
発明を解決するための手段
本発明の目的は、六価クロムの形成を回避する三価クロム溶液から被覆を基板上に堆積させる方法を提供することである。
本発明の別の目的は、塩素ガスの形成を回避する三価クロム溶液から被覆を基板上に堆積させる方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、クロム−酸化クロム(Cr−CrOx)層を鋼基板上に、好ましくは単一のステップで、高速に、三価のCr化学に基づき緩衝剤を含まない単純な電解質から提供することである。
本発明の第1の態様は、三価クロム化合物とキレート化剤とを含む電解質溶液から、クロム金属−酸化クロム被覆を電気伝導性基板上に電解堆積させることによって、クロム金属−酸化クロム被覆基板を製造する方法に関するものであって、電解質溶液は、塩素イオンおよびホウ酸緩衝剤を含まず、電気伝導性基板はカソードとして作用し、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物の触媒被覆を含むアノードを選択して、Cr(IIi)イオンのCr(VI)イオンへの酸化を低減または排除する。
本発明者らは、塩化物を含有する三価クロムを基本とする電解質からクロム−酸化クロム被覆を電解堆積させた場合に、触媒被覆材料(白金、酸化イリジウム、または混合金属酸化物)にはよらず、毒性の塩素ガスがアノードで形成されることを見いだした。減極剤、例えば臭化物が、この有害な副反応を強力に抑制することが見いだされたものの、塩素ガスの形成は完全には抑えることができなかった。アノードでの塩素ガスの発生を防止するために、塩化物を含有する化合物、例えば伝導度を向上させる塩類、例えば塩化カリウムは、三価クロムを基本にする電解質から除いた。
ホウ酸緩衝剤は、三価クロムを基本にする電解質から最初に除き、酸化クロムがカソード上で優先的に、すなわちクロム金属に優先して形成されるようにした。ホウ酸緩衝剤が電解質中に存在しないことは、アノードが非常に酸性になるという効果を有する:
2HO→4H+O(g)+4e
上の反応の結果として、Cr(III)のCr(VI)への酸化が回避されるまたは少なくとも抑制されることが理解された:
Cr3++4HO⇔HCrO+7H+3e
しかしながら、クロム−酸化クロム被覆の電解堆積を、本発明の電解質、すなわち、塩素イオンを含まない、そしてホウ酸緩衝剤を含まない電解質と、硫化物を含む伝導度を向上させる塩と、白金の触媒被覆を含んでなるアノードとの存在下で実行する場合には、顕著な量の六価クロムがアノードに観測された。意外なことに、白金の触媒被覆を、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物の触媒被覆に置き換えた場合には、六価クロムの形成は回避されることが見いだされた。しかしながら、塩化物を含まず三価クロムを基本にした上の電解質に、ホウ酸緩衝剤を再び導入すると、顕著な量の六価クロムが再びアノードで形成され、これは、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物の触媒被覆をアノードが含んでなる場合でさえそうであった。
電解質からホウ酸を除くこと、そして酸化イリジウムまたは混合金属酸化物で被覆されたアノードを選択することにはさらなる利点があり、それは、六価クロムの形成を抑制する、または回避するために、添加物、例えばMn2+イオンを含む電解質を準備しなくてもよいということである。
好ましい実施形態では、電解質は、伝導度を向上させる塩、好ましくはアルカリ金属硫化物、より好ましくは硫化カリウムを含んでなる。発明者らは、程度は下がるものの良好な電解質伝導度が依然として得られるという点で、アルカリ金属硫化物を基本にした伝導度を向上させる塩が、塩化物を基本にした伝導度を向上させる塩に対する置き換えとして好適であることを見いだした。さらなる利点は、そのような電解質を、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物のアノード被覆と組み合わせて使用することで、有害な副生成物、例えば六価クロムおよび塩素の形成が回避されることである。伝導度を向上させる塩として硫化カリウムを含む電解質が、電解質の伝導度を増加させるのに非常に好適であることが見いだされた。塩化物を用いない、リチウム、ナトリウム、またはアンモニウム塩もまた、電解質の伝導度を増加させるに非常に好適である。硫酸ナトリウムは特に好ましく、その理由は、硫酸ナトリウムの溶解度が、硫酸カリウムの溶解度よりも非常に高いからである。塩濃度が高いほど、電解質の動粘度が増加し、そしてクロム−酸化クロム被覆を堆積させるために使用する電流がさらに低くてもよくなる。電流密度を低下させることにより、望ましくない副反応、例えばCr3+のCr6+への酸化の危険性が減少し、そして触媒被覆の使用寿命が延びることもある。
好ましい実施形態では、キレート化剤は、アルカリ金属カチオンおよびカルボン酸塩を含んでなる。アルカリ金属カチオンを使用する利益は、その存在によって電解質の伝導度が大いに向上することである。カリウムカチオンが、この目的のために特に好ましく、それは、その他のアルカリ金属カチオンと比較して、得られる伝導度の向上が最高になるからである。カルボン酸アニオンであって、好ましくは1個と6個の間の炭素原子を有するカルボン酸アニオンを含んでなるキレート化剤を使用して、クロム−酸化クロム被覆の被覆特性を向上させた。好適なカルボン酸アニオンには、シュウ酸、マレイン酸、酢酸、およびギ酸のものが挙げられ、ギ酸のものが最も好ましく、それは、非常に良好な被覆特性が得られるからである。上のカルボン酸アニオンは、弱いキレート化剤であり、単独で、または組み合わせて使用してもよい。これらの弱いキレート化剤は、非常に安定なヘキサアクア錯体を不安定化させ、ここでLはキレート化剤配位子を表す:
Cr(HO)3++L⇔[Cr(HO)L]2+
電解質が硫酸ナトリウムを含んでなる場合には、硫酸ナトリウムを、例えば硫酸カリウムの代わりに使用することが好ましく、その理由は、これによって電解質組成が単純になるからである。
好ましい実施形態では、電解質溶液は緩衝剤を用いない。緩衝剤を電解質中に存在させないことにより、酸化クロムを、クロム金属に優先して堆積させ得ることが見いだされた。さらには、伝導度を向上させる塩としてアルカリ金属硫化物を電解質が含んでなる場合には、ホウ酸緩衝剤を電解質から除くことは、Cr(III)のCr(VI)への酸化が防止される、または少なくとも抑制されることを意味する。緩衝剤を電解質から除くことにより、カソードでの表面pHは、6.5と11.5の間にまで増加し、クロム金属に加えて酸化クロムが堆積することになる。
本発明者らはまた、三価のCr化学を介してのECCSの製造には、緩衝剤を含まないただ一つの単純な電解質しか必要でないことを見いだした。この単純な電解質は緩衝剤を含有していないものの、本発明者らは意外なことに、Cr酸化物がCr金属へ部分的に還元されるせいで、Cr金属もまたこの電解質から堆積することを見いだした。この発見により、ECCSの製造が全体として非常に単純化されるが、その理由は、米国特許出願第6004488号明細書により不当に仮定されているような、電解質Cr金属を堆積させるための緩衝剤を含む電解質は必要でなく、緩衝剤を含まないただ一つの単純な電解質のみが必要であるからであって、これにより、緩衝剤によるこの電解質の汚染という問題も解決される。
好ましい実施形態では、三価クロム化合物は、塩基性硫酸クロム(III)を含んでなる。塩基性硫酸クロムは、塩化物を含有するクロム化合物、例えば塩化クロム(III)の代替として非常に好適である。塩化物を含有するクロム化合物の代わりに、塩基性硫酸クロムを電解質中で使用することにより、塩素ガスがアノードで生じる危険性は回避される。その他の好ましい三価クロム塩は、ギ酸クロム(III)、シュウ酸クロム(III)、酢酸クロム(III)、クロム(III)シュウ酸カリウム、および硝酸クロム(III)を含んでなる。上の塩は、塩基性硫酸クロム(III)を含め、単独でまたは組み合わせで準備してもよい。
好ましい実施形態では、混合金属酸化物は、イリジウムおよびタンタルの酸化物を含んでなる。典型的には、アノードは、白金を基本にした電気触媒被覆を備えている。しかしながら本発明者らは、塩化物を用いない三価クロムを基本にした電解質にこのタイプのアノードを接触させると、六価クロムが生じることを見いだした。酸化イリジウムと酸化タンタルとの混合物を含んでなる電気触媒被覆は、塩化物を用いず三価クロムを基本にした電解質中にアノードを浸漬した場合に、アノードでの六価クロムの形成を引き起こさないことが見いだされた。
好ましい実施形態では、電解質溶液は、減極剤、好ましくは臭化カリウムを用いない。欧州特許出願第0747510号明細書によれば、三価クロムを基本にした電解質に減極剤、例えば臭化物が存在することにより、Cr(III)のCr(VI)への酸化が抑制される。しかしながら、本発明者らは、電解質が塩化物の三価クロムを基本にした電解質であった場合には、減極剤が電解質に存在しないにもかかわらず、六価クロムはアノード(白金で被覆されたもの)に形成されないことを見いだした。その代り、減極剤が塩素形成を抑制することが見いだされた。本発明者らはまた、本発明の三価クロムを基本にした電解質が、減極剤と、硫化物を基本にした伝導度を向上させる塩とを含んでなる場合には、顕著な量の六価クロムが、白金で被覆されたアノードに形成されることを見いだした。さらに、減極剤が臭化カリウムを含んでなる場合には、臭素ガスが形成されることが見いだされた。臭素ガスは、環境および作業者に潜在的に有害であり、したがって望ましくない。本発明者らは、硫化物を基本にした伝導度を向上させる塩を含んでなる、三価クロムを基本にした電解質と、混合金属酸化物で被覆されたアノードとの存在下で電解堆積を実行する場合に、六価クロムの形成を回避するためには、減極剤、例えばカリウム臭化物を準備しなくともよいことを見いだした。三価クロムを基本にした電解質に減極剤が存在しない場合には、六価クロムはまた、酸化イリジウムで被覆したアノードで形成されない。
好ましい実施形態では、電解質溶液のpHは、pH2.6とpH3.4との間、好ましくはpH2.8とpH3.0との間に調整する。電解質のpHは、クロム−酸化クロム被覆の組成、表面外観、例えば色、および表面形態に影響することが見いだされた。クロム−酸化クロム被覆の組成に及ぼすpHの効果に関しては、カソードに堆積するクロム金属の量は、pHがpH2.6と3.0との間である、三価クロムを基本にした電解質を準備することにより、増加し得ることが見いだされた。一方、もし電解質のpHをpH3.0超に調整するなら、酸化クロムが、クロム金属に優先して堆積する。
堆積させた被覆の表面外観に表面pHが効果を及ぼすことも理解される。この観点では、電解質pHが増加するにつれ、クロム−酸化クロム被覆の表面外観が、灰色から茶色がかった色に変化することが観測された。これは、低いpHではクロム金属(灰色)をより多く、そしてさらに高いpHでは酸化クロム(褐色)をより多く含有するクロム−酸化クロム被覆の組成に起因するものと考えられた。表面外観に関して、pHが2.6と3.0の間の電解質を準備し、色が主に灰色であるクロム−酸化クロム被覆を得るようにするのが好ましい。
電解質pHはまた、クロム−酸化クロム被覆の表面形態に直接影響を及ぼす。この点で、pHが3.0超の電解質を使用した結果、孔の比較的開いた粗い構造を有するクロム−酸化クロム被覆が得られた。対照的に、pHが、2.6と3.0の間、好ましくは2.8と3.0との間であった場合には、得られたクロム−酸化クロム被覆は、3.0超のpHで堆積させた被覆と比較して多孔性が減少したさらに密な被覆構造を特徴としていた。表面形態の視点から、pHが2.8と3.0との間である電解質を準備するのが好ましく、その理由は、そのような被覆の多孔性が減少するという点で、被覆の不動態化特性をさらに大きく向上させることができるからである。
クロム−酸化クロム被覆が基板上に堆積する速度に、電解質pHが影響を及ぼすことも見いだされた。このことは、酸化クロムの堆積機構を考えれば理解することができる。カソードでの酸化クロムの堆積は、6.5と11.5との間のpHで生じ、H(H)のH(g)への還元により駆動される。この機構を念頭に置いて、酸性pHを有する電解質を使用すると、クロム−酸化クロム被覆を堆積させるのに必要な電気分解時間が増加することになるが、その理由は、酸化クロムが堆積するように表面pHを6.5と11.5との間の値にまで増加させるには、もっと多くのHを還元する必要があるからである。電気分解時間が増加する結果、製造プロセスは高価になるので、pHが少なくとも3.4である電解質を準備するのが好ましい。しかしながら、堆積させたクロム−酸化クロム被覆の組成、外観、および形態に関連して上に言及した効果の観点から、少なくとも2.8の電解質pHが好ましい。
電解質溶液の温度もまた、クロム−酸化クロム被覆の堆積反応と表面外観に影響を及ぼすことが見いだされた。温度が30℃と70℃との間である電解質溶液が、良好な表面外観を有するクロム−酸化クロム被覆の堆積に非常に好適であることが見いだされた。好ましくは電解質溶液の温度は、40℃と60℃との間であり、その理由は、これによって、さらに効率的な堆積反応がもたらされるからである。この温度範囲で、電解質溶液は良好な伝導性を示し、これは、クロム−酸化クロム被覆を堆積させるのに必要な電力がさらに小さくてもよいことを意味する。
好ましい実施形態では、スズの被覆を鋼基板の片側または両側上に電解堆積させ、このスズ被覆鋼を、拡散アニール処理に通して鋼上に鉄−スズ合金を形成させた電気伝導性基板が提供される。
好ましくは鋼基板は、第1の圧延処理と第2の圧延処理との間に再結晶アニール処理に通した、再結晶アニールされた単回還元鋼または二回還元鋼を含んでなる。スズ被覆は、スズ電気メッキのステップにおいて鋼基板の片側または両側に提供されてもよく、スズ被覆の重量は、基板表面について、多くとも1000mg/mであり、好ましくは少なくとも100および/または多くとも600mg/mの間である。還元雰囲気中、少なくとも513℃の温度でスズメッキされた基板を拡散アニールすることにより、スズ層は、少なくとも80重量パーセント(wt%)のFeSn(50at%の鉄、および50at%のスズ)を含有する鉄−スズ合金に転換する。続いてこの基板を、不活性で非酸化性の冷媒中で速やかに冷却するとともに、被覆基板を、冷却に先立って還元性または不活性ガス雰囲気中に維持して、堅固で安定な表面酸化物が得られるようにしてもよい。FeSn合金層は、その下にある鋼基板に腐食耐性を与える。これは一部には、基板が遮蔽されることにより実現されるものであり、その理由は、FeSn合金層が非常に高密度で多孔性が非常に低いためである。さらに、FeSn合金自体が本来、腐食耐性の非常に高いものである。
好ましい実施形態では、電気伝導性基板は、ブリキ原板またはブリキを含んでなる。本発明の方法は、クロム-酸化クロム被覆を、ブリキ原板(無被覆鋼としても知られるもの)、およびブリキの上に堆積させるのに非常に好適であることが見いだされ、これらは両方とも、パッケージング工業に広く使用されているものである。
好ましい実施形態では、有機物被覆は、クロム金属−酸化クロム被覆基板の片側または両側上に提供される。有機物被覆は、クロム−酸化クロム被覆上に容易に塗布できることが見いだされ、それ自体が電気伝導性基板を保護する不動態化層の作用をする。ブリキの、またはFeSn層を備えた鋼基板の場合には、クロム−酸化クロム被覆は、酸化スズの成長を防止するまたは少なくとも低減させる目的でスズ表面を不動態化させるために提供され、この酸化スズは、時間が経つにつれ、塗布された有機物被覆が基板から層剥離する原因となることがある。クロム−酸化クロム被覆はまた、電気伝導性基板への、そして引き続いて塗布された有機物被覆への良好な接着性を示す。有機物被覆は、ラッカー、または熱可塑性ポリマー被覆として提供されてもよい。好ましくは熱可塑性ポリマー被覆は、一つまたは複数の層の、熱可塑性樹脂、例えばポリエステル、またはポリオレフィンを含んでなる、しかし、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、フッ化炭素樹脂、ポリカーボネート、スチレン型の樹脂、ABS樹脂、塩素化ポリエーテル、アイオノマー、ウレタン樹脂、および官能化ポリマーもまた含み得るポリマー被覆系である。明確にすると:
− ポリエステルは、ジカルボン酸およびグリコールから構成されるポリマーである。好適なジカルボン酸の例には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。好適なグリコール類の例には、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。二種類より多いジカルボン酸またはグリコールを一緒に使用してもよい。
− ポリオレフィンには例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、または1−オクテンの、ポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
− アクリル樹脂には例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはアクリルアミドの、ポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
− ポリアミド樹脂には例えば、いわゆる、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、およびナイロン11が挙げられる。
− ポリ塩化ビニルには例えば、エチレンまたは酢酸ビニルとの、ホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。
− フッ化炭素樹脂には例えば、四フッ化ポリエチレン、三フッ化一塩化ポリエチレン、六フッ化エチレン−プロピレン樹脂、フッ化ポリビニル、およびフッ化ポリニリデンが挙げられる。
− 官能化ポリマー例えば、無水マレイン酸グラフト化によるものには例えば、修飾ポリエチレン、修飾ポリプロピレン、修飾エチレンアクリレートコポリマー、および修飾エチレン酢酸ビニルが挙げられる。
二つ以上の樹脂の混合物を使用することができる。さらには、樹脂は、抗酸化剤、熱安定剤、UV吸収剤、可塑剤、顔料、核形成剤、帯電防止剤、離型剤、ブロッキング防止剤等と混合してもよい。そのような熱可塑性ポリマー被覆系の使用により、缶の製造、および缶の使用における優れた性能、例えば品質保持期間が得られることが示されている。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に従って製造した、クロム金属−酸化クロム被覆基板に関する。本発明の第1の態様に関連して記載した一つまたは複数の実施形態の利点は、本発明の第2の態様に同様に当てはまる。
炭化クロムが、カソードに隣接するクロム金属層中のクロム−酸化クロム被覆中に存在した(これは、酸化クロム層内には見いだされなかった)。キレート化剤のアニオン、例えばギ酸アニオンが、この炭化物の源でありうるということが理解される。クロム金属中の炭化クロムの存在により、基板に対して上方への成長が促進されると考えられる。
有機物炭素は、大部分が酸化クロム中に見いだされたが、クロム金属層中、より詳細にはクロム金属層中にあるクロム金属のグレインどうしの間にも見いだされた。これらのグレイン境界に炭化クロムを見いだすことができた。
硫酸クロムもまた、クロム−酸化クロム被覆中に見いだされた。より詳細には硫化物は、酸化クロム層中に存在し、これは、硫黄が酸化クロム層に、その形成中に取り込まれ(結合し)ていることを示している。
本発明の第3の態様は、パッケージング用途における、クロム金属−酸化クロム被覆基板の使用に関する。
本発明は、以下、いくつかの実施例を通じて明らかにされるであろう。これらの実施例は、当業者が本発明を実施することが意図されており、請求項により定義された本発明の範囲をいかようにも限定するものではない。
パッケージング鋼試料(一般に使用する低炭素鋼グレードおよび調質度から成るもの)を、市販のアルカリ洗浄剤(フォスター・ケミカルズ(Foster Chemicals)から供給されるChela Clean KC−25)中で洗浄し、脱イオン水中ですすぎ、5%の硫酸溶液中に、25℃で10秒間浸し、再びすすいだ。この試料を、連続メッキラインにおいてブリキに一般に使用されるMSA(メタンスルホン酸)浴からスズ被覆(600mg/m)でメッキした。10A/dmの電流密度を1秒間、印加した。
鋼上に鉄−スズ合金を形成するため、スズメッキした鋼試料を還元ガス雰囲気中で、H(g)5%を含有するHNXを使用してアニールした。試料はその後、室温から600℃まで、100℃/sの加熱速度で加熱した。試料が600℃というそのピーク温度に達した直後、試料を、水による急冷により80℃の温度にまで1秒で冷却した。形成した鉄−スズ合金層は、90%超のFeSn合金相を含有していた。
FeSn合金層を含む鋼試料を、試料とアノードを保持するため側壁に沿って溝を有する矩形のめっき槽中に準備した。クロム−酸化クロム被覆を、120g/lの塩基性硫酸クロム、80g/lの硫酸カリウム、および51g/lのギ酸カリウムを含有する電解質から堆積させた。この電解質溶液は、塩化物、緩衝剤、例えばホウ酸、および減極剤、例えば臭化カリウムを使用しないものであった。この電解質のpHは、およそ3.85であった。電解質溶液の温度は50℃であった。
クロム−酸化クロム被覆を堆積させる際の、電気分解時間、電流密度、および色に及ぼすpHの効果を決定する目的で、電解質のpHを段階的に、pH3.85から、3.4、3.2、3.0、2.8、および2.6に、それぞれ硫酸(98wt%)を添加することにより調整した。それぞれのpHで、約60mg/mの総Cr被覆重量を堆積させる電気分解時間を決定したが、この被覆重量は、Si−ドリフト検出器を備えたSPECTRO XEPOS XRFスペクトロメーターを使用してX線蛍光(XRF)分析により決定したものである。
同様に、電気分解時間を1秒に固定して電流密度を決定した。これらの各実験において、クロム−酸化クロム被覆の色を、周知のCIELab系に従って、Minolta CM−2002分光計を使用して決定した。CIELab系は、色を記述するのにL、a、およびbの三つの色値を使用するが、これらは、いわゆる三刺激値、X、Y、およびZから計算する。Lは、色の明度(L=0からは黒色が得られ、L=100は、つやのない白色を示す)を表す。a値は、CIELab色空間における、緑色−赤のクロマ軸を表す。b値は青色−黄色のクロマ軸を表す。堆積実験および色測定の結果を表1に示す。
結果からは、電解質がより酸性になると、同一量のクロムを堆積させるには、より長い電気分解時間、またはより高い電流密度のいずれかが必要であることが示された。色測定の結果から、pHが増加するにつれ、クロム−酸化クロム堆積物の色が、純粋な灰色から茶色がかった色に変化するのも見られた。上の実験から、およそ3.0のpHを有する電解質を使用することにより、堆積速度と外観との間の最良の妥協点が得られるように見える。被覆の外観がそれほど重要でない場合の用途では、電解質のpHを高めてさらに塩基性のpHにし、電気分解時間、または電流密度を低減させることになる。そうする場合には、さらに、対費用効果の高い製造プロセスが得られるであろう。
表面形態に及ぼすpHの効果を調査する実験もまた、Zeiss−Ultra 55 FEG−SEM(電界放射電子銃型の走査型電子顕微鏡)を使用して行った。試料の外面上での最良の画像分解能を得るため、1kVという低い加速電圧を、短い作動距離、および小さい開口と組み合わせて使用した。
クロム−酸化クロム層の表面形態の変化が、電解質pHの調整時に観測された。この点において、電解質のpHを3.0超に調整した場合に孔の比較的開いた粗な被覆構造が得られた。対照的に、電解質pHを2.6と3.0との間に調整した場合には、良好な不動態特性を示す、比較的密で非多孔質の被覆が得られた。

これらの試料の化学的情報を得るために、エネルギー分散X線(EDX)分析を、15kVの標準加速電圧、標準の作動距離および開口を用いて実行した。これらの設定の結果、不感時間は0〜35%の間であった。すべての試料について、平均EDXスペクトルを、1000μm×750μmの面積上で50秒間、収集した。
得られたEDXスペクトルからは、クロム−酸化クロム被覆中の酸素の量が、pHの増加とともに増加することが示されており、このことは、電解質の酸性が弱まるにつれて、酸化クロムが、クロム金属に優先的して堆積することを示している。EDXスペクトルからはまた、クロム−酸化クロム被覆中の硫酸クロムの存在が明らかになった。
X線光電子分光法(XPS)も使用して、試料の特性評価を行った(表2)。XPSスペクトルと深さプロファイルを、1253.6eVであるMgのK_X線を使用して、Kratos Axis Ultra上で記録した。測定したスポットサイズは、700μm×300μmであった。深さプロファイルは、4keVのArイオンを使用し、3mm×3mmのスパッター・クレーターを生成させて記録した。スパッター速度は、Ta上30nmのTaのBCR標準を使用して較正し、2.15nm/分であった。Cr種についてのスパッター速度は、Taと同様であると予想される。
堆積する酸化クロムの量は、SEM/EDX分析と一致して、電解質のpHがpH3.0超である場合に顕著に増加する。XPS測定からはまた、さらに高いpHでは、一定の電流密度を使用する場合には、電流密度を変化させ電気分解時間を一定に保つ場合と比較して、堆積した酸化クロムの量の増加がさらに大きいことを示した。これらの同一の傾向は、堆積した被覆中の硫化物含有量を分析した場合に、そして硫化物が酸化クロム層全体を通して存在する場合に観測されており、このことは、硫化物が酸化クロムに結合しているのであって、単にその中に分散しているのではないことを示している。このことは、試料を引き続き脱イオン水ですすぎ、硫化物含有量の顕著な減少が観測されなかった時点で確認された。酸化クロムは、堆積のさなかに形成されるのであって、その後の、試料が雰囲気に曝露される時点で形成されるものではない、すなわち空気によるクロム金属の酸化により形成されるものではないことも見いだされた。
クロム金属および炭化クロムの両方がいっしょに堆積したこと、そしてクロム金属含有量が、pHの酸性が弱まるにつれ、特にpHが3.0超で、減少したことも見られた。さらには、炭化クロムが、鉄−スズ合金に隣接するクロム金属層中に圧倒的に見いだされた。キレート化剤が電解質から除かれている場合には、炭化クロムはクロム層中に観測されず、キレート化剤、この場合にはギ酸カリウムが、炭化物の源であることを示している。有機物炭素、すなわち炭化物の形態でない炭素が、酸化クロム層中に見いだされた。
被覆の多孔性もまた、被覆の最外部3.2nmにわたってSn+Fe/Crの原子百分率(XPSにより決定されるもの)を積分することにより決定した。それぞれの被覆は、pH2.6での異常値を例外として、3.0%未満の多孔性を示した。


六価クロム、および/またはその他の有害な副生成物が、いかなる環境下でアノードに形成したかを理解するための調査を実行した。それぞれの電解質は、120g/lの塩基性硫酸クロムを含有していた。アノードの電気的に活性な表面積は、122mm×10mmであった。アノードの電流密度は60A/dmであった。溶液上の周囲空気は、塩素0.2/aのドレーゲル検知管(Drager Tube(登録商標))により分析した。Cr(III)電解質中のCr(VI)濃度は、示差パルスポーラログラフ(DPP)法により分析した。5時間の電気分解の後での調査の結果を、以下の表3に示す。
結果は、電解質が塩素イオンを含有する場合(試験番号1と番号2)に、塩素ガスがアノードに発生すること、そして電解質中に減極剤、例えば臭化物が存在することにより、この有害な副反応が抑制されるが、除去はされないことを示している(試験番号1)。結果はまた、電解質が塩素イオンを含有する場合には、電解質中の臭化物の存在が、アノードでの六価クロムの形成を防止するのになんら役割を果たしていないことを示している(試験番号1と試験番号2の比較)。
伝導度を向上させる塩が、塩化物の代わりに硫化物を含んでなる場合には、アノードが白金の触媒被覆を含んでなる場合に、顕著な量の六価クロムがアノードに形成される(試験番号3と番号4の比較)。硫化物を含有する電解質中の臭化物の存在により、六価クロムの形成が増加しさえすることが見られる。しかしながら、白金の触媒被覆が、酸化タンタルと酸化イリジウムの混合金属酸化物の触媒被覆に置き換わった場合には、六価クロムはアノードに形成されなかった(試験番号5と番号6)。電解質中の臭化カリウムの存在(試験番号5)は、六価クロムの形成を防止すのになんら役割を果たしていないように見えた。アノードでの六価クロムの形成は、アノードが酸化イリジウム触媒被覆を含んでなる場合にも、回避された(試験番号7と番号8)。しかしながら、塩化物を用いない電解質が、硫化物とホウ酸を含んでなる場合には、アノードでの六価クロムが再び観測された(試験番号9)。これらの結果からは、電解質が(アノードで塩素の形成を回避するために)塩素イオンを用いず、伝導度を向上させる塩としてアルカリ金属硫化物を使用する場合には、電解質は、ホウ酸緩衝剤を使用すべきでなく、アノードは、(アノードでの六価クロムの形成を回避するために)白金または白金を基本にした触媒被覆を含んでなるべきでないことが示唆される。
クロム−酸化クロム被覆の組成を調査する実験も行ったが、これらの被覆は(i)本発明の方法(1ステッププロセス)に従って堆積させたもの、または(ii)欧州特許出願第0747510号明細書の方法(2ステッププロセス)に準拠して堆積させたものである。1ステップまたは2ステップの堆積プロセスを使用することにより、堆積したクロム−酸化クロム被覆の組成が影響されることが見いだされた。具体的には、2ステッププロセスから得られたクロム−酸化クロム被覆は、含有する酸化クロムが、1テッププロセスから得られたクロム−酸化クロム被覆よりも少なかった。
さらに、2ステップ堆積プロセスを使用した場合には、クロム−酸化クロム被覆の表面に酸化クロムが濃集する割合が大きかったが、その一方で、1ステップ堆積プロセスから得られたクロム−酸化クロム被覆のほうは、全体にわたって、酸化クロムがより均一に分布していた。炭化クロム含有量は、1ステッププロセスから得られたものと比較して、2ステッププロセスから得られたクロム−酸化クロム被覆のほうが、顕著に高いことも見いだされた。




  1. 三価クロム化合物とキレート化剤とを含む電解質溶液から、クロム金属−酸化クロム被覆を電気伝導性基板上に電解堆積させることによって、クロム金属−酸化クロム被覆基板を製造する方法であって、前記電解質溶液が、塩素イオンおよびホウ酸緩衝剤物質を含まず、前記電気伝導性基板はカソードとして作用し、酸化イリジウムまたは混合金属酸化物の触媒被覆を含むアノードを選択して、Cr(III)イオンのCr(VI)イオンへの酸化を低減または排除する、方法。

  2. 前記電解質が、伝導度を向上させる塩、好ましくはアルカリ金属硫酸塩、より好ましくは硫酸カリウムまたは硫酸ナトリウムを含んでなる、請求項1に記載の方法。

  3. 前記キレート化剤が、アルカリ金属カルボン酸塩、好ましくはギ酸カリウムまたはギ酸ナトリウムを含んでなる、請求項1または請求項2に記載の方法。

  4. 前記電解質溶液が、緩衝剤を含まない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

  5. 前記三価クロム化合物が、塩基性の硫酸クロム(III)を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

  6. 前記混合金属酸化物が、イリジウムおよびタンタルの酸化物を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

  7. 前記電解質溶液が、減極剤、好ましくは臭化カリウムを含まない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

  8. 前記電解質溶液のpHが、pH2.6とpH3.4との間、好ましくはpH2.8とpH3.0との間に調整される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。

  9. スズ被覆を鋼基板の片側または両側の上に電解堆積し、前記スズ被覆鋼を拡散アニール処理に通して、前記鋼上に鉄−スズ合金を形成させることによって、前記電気伝導性基板を提供する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。

  10. 前記電気伝導性基板が、ブリキ原板またはブリキを含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。

  11. 有機物被覆を、前記クロム金属−酸化クロム被覆基板の片側または両側の上に提供する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法により製造されたクロム金属−酸化クロム被覆基板であって、前記被覆が、炭化クロムをさらに含んでなる、クロム金属−酸化クロム被覆基板。

  13. 前記被覆が、有機物炭素をさらに含んでなる、請求項12に記載のクロム金属−酸化クロム被覆基板。

  14. 前記被覆が、硫酸クロムをさらに含んでなる、請求項12または13に記載のクロム金属−酸化クロム被覆基板。

  15. 請求項12〜14のいずれか一項に記載のクロム金属−酸化クロム被覆基板の、パッケージング用途における、使用。

 

 

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