ヒト膜蛋白質の機能および相互作用をプロファイリングするためのビリオンディスプレイアレイ

著者らは特許

A61B - 診断;手術;個人識別(生物学的材料の分析G01N,例.G01N33/48)
A61B17/34 - 套管針;刺針
A61B18/00 - 非機械的な形態のエネルギーを,身体へ,または身体から伝達する手術用機器,器具または方法(眼科手術用A61F9/007;耳科手術用A61F11/00)
A61B18/02 - 冷却することによる,例.極低温技術(身体の特定のつぼ部分を,細胞の生命限界内で冷却する装置A61H39/06)
C07K - ペプチド(β−ラクタム環含有ペプチドC07D;環状ジペプチドであって,その分子中にその環を形成するペプチド結合以外のペプチド結合を有しないもの,例.ピペラジン−2,5−ジオンC07D;環状ペプチド型の麦角アルカロイドC07D519/02;単細胞蛋白質,酵素C12N;ペプチドを得るための遺伝子工学的方法C12N15/00)
C07K1/04 - 担体上で
C12N - 微生物または酵素;その組成物(殺生物剤,有害生物忌避剤または誘引剤,または植物生長調節剤であって,微生物,ウイルス,微生物菌類,酵素,発酵生産物,または微生物または動物材料から生産されたまたは抽出された物質を含むものA01N63/00;医薬品製剤A61K;肥料C05F);微生物の増殖,保存,維持;突然変異または遺伝子工学;培地(微生物学的試験用の培地C12Q1/00)
G01N33/68 - 蛋白質またはペプチドまたはアミノ酸を含むもの

の所有者の特許 JP2016528486:

ザ ジョンズ ホプキンス ユニバーシティ

 

本明細書においては、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持するヒト膜結合蛋白質を含む組み換えビリオンアレイ、組み換えHSV−1ビリオン、ならびに使用の方法が提供され、ヒト膜結合蛋白質に結合するリガンドおよび/または薬物のスクリーニングのためのハイコンテント・ハイスループットアッセイ、診断アッセイ、プロテオームアッセイ、ならびにバイオセンサーアッセイを含む。それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む組み換えHSV−1ビリオン、さらには異種膜ポリペプチドをコードする組み換えHSV−1細菌人工染色体(BAC)クローンもまた提供される。

 

 

相互参照
本願は、2013年6月21日出願の米国仮特許出願第61/837,929号の優先権を請求し、この出願はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
連邦政府によって資金援助された研究または開発
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたGM076102、AI063182、RR020839、RC2CA148402、U54HG006434、およびU24CA160036の下で政府の援助によってなされた。政府はある権利を本発明に有する。
ヒトプロテオームのおよそ1/3は、種々の生化学的活性を有する蛋白質ファミリーに属する膜蛋白質、例えば輸送体、チャネル、受容体、認識分子、および接着分子からなる。膜蛋白質は細胞生存、細胞ホメオスタシスの維持、細胞シグナル伝達、免疫監視、分子輸送、および細胞−細胞情報伝達にとって決定的に重要な分子である。蛋白質のこのクラスは、全ての処方薬の治療標的の70%までに相当する。ゆえに、それらの生化学的活性について、活性立体配座の膜蛋白質をプロファイリングすることを可能にするハイスループットプラットフォームの開発は、低分子スクリーニング方法を合理化することによって創薬に重要な影響を有するであろう。しかしながら、膜蛋白質、とりわけマルチパス膜貫通(TM)ドメインを持つものは、悪名高いことに研究することが困難である。なぜなら、それらは固有の(native)立体配座を維持するためには膜中に埋め込まれなければならず、多くは、細胞の分泌経路を輸送中に起こるグリコシル化などの妥当な翻訳後修飾(PTM)を要求するからである。膜蛋白質マイクロアレイは以前に報告されているが、界面活性剤を用いる生化学的精製がスループットおよび爾後の操作を限定している(Fang et al. (2002) J. Am. Chem. Soc. 124:2394-5、Tang et al. (2006) Anal. Chem. 78:711-7 (2006))。
膜蛋白質に対する可能な限り最高品質の再現性ある抗体試薬を作る信頼できるテクノロジーには、生物医学コミュニティにおいて重要なニーズもまたある。このテクノロジーパイプラインの継続中の改善は、医療研究コミュニティおよびより大きい生物医学コミュニティに直接的に資するであろう。
シングルおよびマルチパス(mulipass)膜結合蛋白質を検出するための抗体の使用は、新たなバイオマーカーを同定および多くのアッセイを実施するために用いられ得る。例えば、抗体は、臨床医療のためなどの診断用途(例えば、ELISAおよび放射性免疫アッセイシステム)においてもまた広く用いられている。病理研究室における細胞および組織の分析は、組織切片およびフローサイトメトリー分析への抗体の使用を含んでいる。抗体は治療薬としてもまた有用である。
抗体の生産は費用がかかり且つ時間がかかり得、それゆえにより費用効果が高くてより時間がかからない抗体(特に膜蛋白質に対する高度に特異的な抗体)のハイスループット生産のための方法が望ましい。本開示はこれらのニーズを満たし、関連の利点を提供する。
いくつかの側面において、本開示の主題は、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを含むアレイを提供し、組み換えビリオンマイクロスポットは複数個の組み換えビリオンを含み、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを組み換えビリオンが含む。ある側面において、組み換えビリオンは組み換え単純ヘルペスウィルス(HSV)ビリオン、例えば単純ヘルペスウィルス1(HSV−1)ビリオンである。他の側面において、複数個の異種膜結合蛋白質はヒト膜結合蛋白質であり、単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質(例えばCD4)またはマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質(例えばGPR77)を含む。他の側面において、膜結合蛋白質はイオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、およびホルモン受容体からなる群から選択される。
他の側面において、アレイの基板はセラミック物質、ガラス、金属、結晶質材料、プラスチック、ポリマーまたはコポリマー、およびその組み合わせからなる群から選択される物質を含む。さらなる側面において、基板はチップ、スライド、またはマイクロプレートとして構成され得る。尚さらなる側面において、基板の表面はコーティングされ得、例えばコーティングは基板に対する組み換えビリオンマイクロスポットまたは膜結合蛋白質の親和性を増大させる材料であり得る。いくつかの側面において、コーティングはニトロセルロース、シラン、チオール、ジスルフィド、ポリマー、および共有結合したリンカー部分を含む誘導体化された単層または多層からなる群から選択され得る。特定の側面において、アレイの基板はガラスを含み、基板はスライドとして構成され得、基板の表面はニトロセルロースによってコーティングされ得る。
いくつかの側面において、アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンは異種膜結合蛋白質の1つの種類のみを含む。他の側面において、組み換えビリオンアレイは組み換えビリオンアレイの別個の位置に存在する複数個の異なる膜結合蛋白質を含む。さらなる側面において、アレイのマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれは異なる異種膜結合蛋白質を含む。尚さらなる側面において、アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンは、2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む組み換えビリオンを含み、2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質は、へテロ二量体対に含まれる2つの異なる膜結合蛋白質を含むことを含む。他の側面において、組み換えビリオンアレイの1つのマイクロスポット中の1つまたは2つ以上の組み換えビリオンのエンベロープは、組み換えビリオンアレイの1つまたは2つ以上の別個のマイクロスポット中の組み換えビリオンのエンベロープによって含まれる1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質と異なる膜結合蛋白質を含む。さらなる側面において、アレイの1つのマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質の種類は、同じアレイの1つまたは2つ以上の異なるマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質と異なる。別の側面において、アレイのマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれは同じ異種膜結合蛋白質の異なるバリアントを含む。尚さらなる側面において、アレイはマイクロスポットのサブアレイを含み、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットは異なる膜結合蛋白質を含み、サブアレイはより大きいアレイの一部として複数回反復される。他の側面において、1つのマイクロスポットの異種膜結合蛋白質は少なくとも1つの異なるマイクロスポットの異種膜結合蛋白質に関連し得、例えば、関連する異種膜結合蛋白質同士は同じ蛋白質ファミリーのメンバーであるか、および/または機能的に関連する。いくつかの側面において、膜結合蛋白質は2つまたは3つ以上のサブユニットを含む。いくつかの側面において、組み換えビリオンは、2つまたは3つ以上のサブユニットを発現する1つまたは2つ以上のウィルスに共感染した宿主細胞から作られ得る。いくつかの側面において、組み換えビリオンは2つまたは3つ以上のサブユニットを複合体として提示(ディスプレイ)する。いくつかの側面において、膜結合蛋白質は逆転したトポロジーを含む遺伝子操作された膜結合蛋白質であり得、その結果、遺伝子操作された膜結合蛋白質の細胞質ドメインが組み換えビリオンの外側に提示され得る。
いくつかの側面において、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを含むアレイ、アレイを作る方法が提供され、方法は、(a)表面を有する基板を提供することと、(b)複数個の組み換えビリオンを含む組み換えビリオン(組み換えビリオンは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む)、例えばHSVビリオン、例えばHSV−1ビリオンを含む溶液を提供することと、(c)溶液中にピンの先端を浸漬することと、(d)溶液から先端を除いて、先端に接着した溶液を提供することと、(e)表面と溶液を接触させて、それによって表面に先端から溶液をトランスファーすることと、(f)接触ステップを複数回反復して、表面上のアレイにパターニングされた組み換えビリオンマイクロスポットを提供するすることと、を含む。
他の側面においては、標的と異種膜結合蛋白質との間の結合イベントを検出するための方法が提供され、方法は、組み換えビリオンアレイと標的を含む溶液を含む試料を接触させることと、異種膜結合蛋白質の少なくとも1つまたは2つ以上と標的との間の結合イベントを検出することとを含む。標的は標識され得、検出ステップは光学的検出法によって標識の存在を検出することを含み得る。別の側面において、未標識標的とアレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質の対応する標識された標的と一緒にマイクロスポットのアレイがインキュベーションされ得、未標識標的と対応する標識された標的との間の競合を原因とする標識のシグナルの低下を測定することによって、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質と未標識標的との間の結合イベントが特定され得る。標的が未標識であり得るところでは、結合イベントは界面における物理的特性の変化によってまたは質量分析によって特定され得る。
いくつかの側面においては、組み換えビリオンアレイによって標的と異種膜結合蛋白質との間の結合イベントを検出するための方法が、リガンドおよび/または薬物をスクリーニングすることを含み、アレイ上の複数個の異種膜結合蛋白質と結合または別様に相互作用するその能力について、可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が直接的にスクリーニングされ得る。複数個の可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補は、アレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上の種類と結合または別様に相互作用するそれらの能力について、並行してスクリーニングされ得る。他の側面において、結合イベントを検出するための方法は、
(a)標的試料の特定の成分に結合するそれらの能力について複数個の蛋白質をスクリーニングし、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された特定の成分の存在または量について直接的または間接的に検出することを含み、任意に少なくとも1つのマイクロスポットに保持された特定の成分をキャラクタリゼーションする追加のステップをさらに含むこと、
(b)結合イベントを検出し、これが蛋白質−蛋白質結合相互作用についてアッセイすることを含み、結合についてアッセイされるべき少なくとも1つの蛋白質を含む試料を組み換えビリオンアレイに送達することと、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持され得る試料から蛋白質の存在または量について直接的または間接的に検出することとを含むこと、
(c)組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上と反応し得る試料中の複数個の標的の存在について並行してアッセイし、アレイに試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各組み換えビリオンマイクロスポットの異種膜結合蛋白質との標的の相互作用を検出することとを含むこと、
(d)組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上に結合し得る試料中の複数個の標的の存在について並行してアッセイし、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された標的の存在または量について直接的または間接的に検出することを含むこと、
(e)診断法(アッセイされようとする複数個の標的が対象中の病原体の存在または病態のしるしであり、例えばアレイに送達される試料が生体試料を含む)、ならびに/あるいは、
(f)アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質に特異的に結合する抗体を検出すること、
を含む。上に列挙されている方法のいずれかにおいて、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質によって結合されるべき標的を含む溶液を含む試料の送達は、ブロッキング溶液の送達によって先行され得る、後続され得る、および/または伴われ得る。
他の側面においては組み換えビリオンが提供され、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを組み換えビリオンが含み、例えば組み換えビリオンは組み換えHSVビリオンであり得、例えばHSVビリオンはHSV−1ビリオンであり得る。他の側面において、複数個の異種膜結合蛋白質はヒト膜結合蛋白質であり、単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質(例えばCD4)またはマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質(例えばGPR77)を含む。他の側面において、膜結合蛋白質はイオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、およびホルモン受容体からなる群から選択される。
さらなる側面において、異種膜ポリペプチドをコードする組み換えHSV−1細菌人工染色体(BAC)クローンが提供される。特定の側面において、HSV−1BACクローンの異種膜結合蛋白質はヒト膜結合蛋白質であり得、単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質(例えばCD4)またはマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質(例えばGPR77)を含む。他の側面において、膜結合蛋白質はイオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、およびホルモン受容体からなる群から選択される。
いくつかの側面において、抗体のライブラリーが提供され、複数個の異なる抗体を含み、複数個の少なくとも10%は膜結合蛋白質に対する抗体である。いくつかの側面において、複数個の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%は膜結合蛋白質に対する抗体である。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は単一特異的(monospecific)抗体であり得る。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は、その標的膜結合蛋白質に対して少なくとも10-7M(K)の結合親和性を有する。いくつかの側面において、結合親和性は少なくとも10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16Mであり得る。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体はその標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合する。
いくつかの側面において、複数個の抗体は少なくとも50個の異なる抗体を含む。いくつかの側面において、複数個の抗体は少なくとも75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、または1000個の異なる抗体を含む。
いくつかの側面において、複数個の抗体はヒト膜結合プロテオームまたはヒトプロテオームの少なくとも0.5%に結合する。いくつかの側面において、複数個の抗体はヒト膜結合プロテオームまたはヒトプロテオームの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%に結合する。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の別の抗体の結合親和性の少なくとも20%以内であり得るその標的に対する結合親和性を有する。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の別の抗体の結合親和性の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19%以内であり得るその標的に対する結合親和性を有する。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は免疫沈降抗体であり得る。いくつかの側面において、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体はIgG抗体であり得る。
いくつかの側面においてはアレイが提供され、本明細書に記載される抗体のライブラリーが提供され、少なくとも1つのまたは各抗体が基板上に固定化され得ることを含む。いくつかの側面において、基板は平面状であり得る。いくつかの側面において、基板は粒子であり得る。いくつかの側面において、基板は固体材料を含む。いくつかの側面において、基板は多孔質材料を含む。いくつかの側面において、固定化は可逆的であり得る。いくつかの側面において、固定化は不可逆的であり得る。
いくつかの側面において、本明細書に記載されるライブラリーを作る方法が提供され、a)1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質または膜結合蛋白質の抗原を含有する1つまたは2つ以上のビリオンによって動物を免疫することと、b)動物から抗体生成細胞を単離することと、c)抗体生成細胞から1つまたは2つ以上の抗体を単離することと、d)ヒトプロテオームアレイまたはヒト膜結合プロテオームアレイによってステップc)の1つまたは2つ以上の抗体をスクリーニングすることと、e)ヒトプロテオームアレイまたはヒト膜結合プロテオームアレイ上の単一の標的に単一特異的である抗体をライブラリーに選択することと、を含む。いくつかの側面において、方法は、抗体単離に先立って抗体生成細胞からの1つまたは2つ以上の抗体をプレスクリーニングすることをさらに含む。いくつかの側面において、プレスクリーニングは免疫細胞化学を実施することによっている。いくつかの側面において、プレスクリーニングは、1つまたは2つ以上の標的抗原を含む混合物との抗体生成細胞からの抗体の結合を特定することによっている。いくつかの側面において、混合物は粗ライセート、細胞、蛋白質、ペプチド、核酸、またはその組み合わせを含む。いくつかの側面において、混合物は生体試料を含む。いくつかの側面において、混合物はビリオンの混合物を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンは複数個の膜結合蛋白質を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンは膜結合蛋白質の複数個の抗原を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンは少なくとも100個の異なる膜結合蛋白質または膜結合蛋白質からの抗原を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンは少なくとも200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の異なる膜結合蛋白質または膜結合蛋白質からの抗原を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンはヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも0.5%を含む。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンはヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む。いくつかの側面において、抗体生成細胞はB細胞である。いくつかの側面において、基板に抗体を固定化することを含む。いくつかの側面において、基板は平面状であり得る。いくつかの側面において、基板は粒子であり得る。いくつかの側面において、基板は固体材料を含む。いくつかの側面において、基板は多孔質材料を含む。いくつかの側面において、固定化は可逆的であり得る。いくつかの側面において、固定化は不可逆的であり得る。いくつかの側面において、1つまたは2つ以上のビリオンは本明細書に記載される組み換えビリオンのいずれかを含む。
いくつかの側面においては、ヒト膜結合蛋白質に単一特異的な抗体を同定する方法が提供され、ヒト膜結合蛋白質を含む標的を含むヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイと複数個の抗体を接触させることと、ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上に存在する標的と複数個の抗体との間の結合を特定することと、ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上の単一の標的に抗体が結合するときに、単一特異的として抗体を同定し、ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上に存在する標的はビリオンのエンベロープ中に含まれることとを含む。いくつかの側面において、ヒトプロテオームアレイはヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも0.5%を含む。いくつかの側面において、ヒトプロテオームアレイはヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む。
いくつかの側面においては、標的に対する抗体を同定する方法が提供され、本明細書に記載される抗体のライブラリーとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がライブラリーの抗体に結合するときに、標的に対する抗体を同定することとを含む。
いくつかの側面においては、標的に対する抗体を同定する方法が提供され、本明細書に記載されるアレイとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がアレイの抗体に結合するときに、標的に対する抗体を同定することとを含む。
いくつかの側面においては、標的を同定する方法が提供され、本明細書に記載される抗体のライブラリーとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がライブラリーの抗体に結合するときに、標的を同定することとを含む。
いくつかの側面においては、標的を同定する方法が提供され、本明細書に記載されるアレイとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がアレイの抗体に結合するときに、標的を同定することとを含む。
いくつかの側面においては、標的膜結合蛋白質のリガンドを同定する方法が提供され、リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的膜結合蛋白質を接触させることと、リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がリガンドに結合するときに、標的の標的としてリガンドを同定することとを含む。
いくつかの側面においては、標的膜結合蛋白質のリガンドを同定する方法が、リガンドと本明細書に記載されるアレイを接触させることと、リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がリガンドに結合するときに、標的の標的としてリガンドを同定することとを含む。いくつかの側面において、リガンドはペプチド、脂質、脂肪酸、および低分子からなる群から選択される。いくつかの側面において、リガンドは標識を含む。いくつかの側面において、標識は蛍光色素および放射性同位体からなる群から選択される。いくつかの側面において、標識はFluo8、DiBAC4、およびANG−2からなる群から選択される蛍光色素であり得る。いくつかの側面において、同定することは、(a)の後にリガンドと抗体を接触させることをさらに含む。いくつかの側面において、それに結合したときにリガンドは標的の立体配座の変化を誘導する。いくつかの側面において、方法は、アレイと1つまたは2つ以上の抗体を接触させることをさらに含む。いくつかの側面において、方法は、誘導された立体配座の変化を含む標的に対する抗体として、1つまたは2つ以上の抗体の抗体を同定することをさらに含む。いくつかの側面において、リガンドは薬物であり得る。
本開示の主題のある側面を以上に述べた。これらは本開示の主題によって全体的または部分的に扱われる。他の側面は、記載が進むにつれて、本明細書において下で最良に記載される付随する実施例および図面と関連づけられるときに明らかになるであろう。
参照による組み込み
本明細書において引用される全ての文書または文書の部分(公刊物、特許、特許出願、記事、書籍、マニュアル、および論文を含むが、これに限定されない)は、これをもって、各個々の文書が参照によって組み込まれると具体的かつ個々に表された場合と同じ程度まで、いずれかの目的のためにそれらの全体が参照によって明白に組み込まれる。
例えば、本明細書において言及される全ての公刊物および特許は、公刊物に記載されているキット、組成物、および方法論を記載および開示する目的のためにそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれ、それらは本明細書に記載される方法、キット、および組成物と関連して用いられ得る。本明細書において論じられる文書は、もっぱら本明細書の出願日に先立つそれらの開示ゆえに提供される。本明細書においては、いかなることも、先行発明ゆえにまたはいずれかの他の理由でかかる開示に先んずる資格が本明細書に記載されている発明者にないという承認として解釈されるべきではない。
本開示の主題をここまで大まかに記載した。ここで付随する図面の参照がなされるが、それらは必ずしも一定の比率で引かれていない。
VirDアレイの開発を示している。(A)ビリオンディスプレイシステムに用いられた2つの戦略の図式。第1はgBプロモーターからのV5エピトープによってタグづけされたCD4またはGPR77分子の発現を利用し、第2は糖蛋白質CのTMおよびC末端にCD4またはGPR77のエクトドメインを融合することによるキメラ発現法を用いる。CD4およびGPR77シグナルペプチド(SP)が示されている。これらの遺伝子操作されたヒト遺伝子を発現する組み換えHSV−1ウィルスは、哺乳類細胞を感染させるために用いられ、ビリオンエンベロープ中にヒト膜蛋白質を組み込んでいるであろうこれらの細胞から放出されたウィルスは精製され、FASTスライド上に印刷された。(B)CD4およびGPR77の細胞表面発現を実証する、組み換えウィルスに感染したHFT細胞の共焦点分析。gDの細胞表面発現が類似の感染細胞について各パネルの差込図中に示されている。gBプロモーターから発現されたCD4およびGPR77の細胞内分布が、細胞の透過処理後の抗V5抗体による染色によって可視化された。倍率は100×であった。(C)感染細胞ライセート中のCD4およびGPR77の発現ならびに成熟ビリオン中へのこれらの蛋白質の組み込みが、抗V5抗体を用いるウェスタンブロット分析によって確認された。(D)ビリオン中へのCD4の組み込みおよび分子の立体配座が、抗CD4(PEコンジュゲーション)抗体による精製ビリオンの標識、その後のビリオンのFACS分析によって検討された。 VirDアレイによる機能および相互作用アッセイを示している。VirDアレイのレイアウトが図の中心に示されている。(A)VirDアレイ上に固定化されたビリオンのインテグリティが抗gDおよび抗VP5抗体によって確認された。全ての7つのビリオンは強い抗gDシグナルを示したが、よりずっと低い抗VP5シグナルを示した。1%NP40を用いる軽い界面活性剤処理は抗gDシグナルを著しく減少させ、VirDアレイ上の抗VP5シグナルを増大させた。(B)VirDアレイ上のレクチン−グリカン相互作用。蛍光標識されたレクチン(すなわち、SNA−II、PHA−L、CA、およびWGA)がプロービングされ、VirDアレイ上のグリカン構造をプロファイリングした。(C)抗CD4抗体染色。強い特異的なシグナルがgB:CD4およびCD4−gCビリオン上に観察された。(D)抗GPR77抗体染色およびGPR77−C5a相互作用。強い特異的なシグナルがgB:GPR77およびGPR77−gCビリオン上に観察され、Cy5標識C5aはGPR77−gCビリオンに対する強い結合活性およびgB:GPR77ビリオンに対するより弱い結合シグナルを示したが、他のビリオン上には検出可能なシグナルを示さなかった。 gB:CD4に感染したHFT細胞の共焦点分析を示しており、gDおよびCD4の細胞内分布を示している。CD4染色は抗CD4および抗V5抗体両方を用いてイメージングされ、細胞内のCD4の類似の分布を実証した。倍率は100×であった。 HSVビリオン中のこれらの分子の組み込みおよび正しい提示をさらに実証eするために、CD4およびGPR77のエクトドメインに対する抗体を用いるELISA実験が用いられたということを示している。 スポットあたり50,000まで低いビリオン(KOSプラーク形成単位)がVirDアレイ上において抗gD抗体によって検出され得、力価が>400,000ビリオンまで増大した後に抗gDシグナルが飽和に達し始めたということを示している。 抗gBおよび抗gC染色を示しており、それぞれgB:CD4/GPR77およびCD4/GPR77−gCビリオン中におけるgBおよびgC蛋白質の不在を確認している。NP40処理は抗gBおよび抗gCシグナルを大いに減少させた。 抗原としてヒトGPCRを発現する組み換えHSV−1ウィルスを用いて抗体生産のための宿主を感染させて、ヒトGPCRに対して生成した抗体を示している。
本開示の主題がここで付随する図面を参照して以下によりくわしく記載され、本開示の主題のいくつかの態様が示されるが、全ての態様は示されない。同様の数字は一貫して同様の要素を言う。本開示の主題は多くの異なる形態で実現され得、本明細書に記載される態様に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は本開示が適用可能な法律要件を満足するように提供される。実際に、前述の記載および結びついた図面に示される教示を利して、本開示の主題が関わる分野の業者には本明細書に記載される多くの改変および他の態様が思い浮かぶであろう。ゆえに、開示される具体的な態様に本開示の主題が限定されないということと、改変および他の態様は添付の請求項の範囲に含まれることを意図されているということとは理解されるはずである。
本明細書において用いられている項の見出しは構成上の目的のみのためであり、記載されている主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書に記載される方法および組成物は本明細書に記載される特定の方法論、プロトコール、細胞株、構築物、および試薬に限定されず、そのため、変わり得るということは理解されるはずである。本明細書において用いられる術語は特定の態様を記載する目的のみのためであり、本明細書に記載される方法および組成物の範囲を限定することは意図されておらず、それらは添付の請求項によってのみ限定されるであろうということもまた理解されるであろう。
いくつかの側面が、例示のための例の用途を参照して下に記載される。多数の具体的な詳細、関係、および方法は、本明細書に記載される特徴のくわしい理解を提供するために示されているということは理解されるはずである。しかしながら、具体的な詳細の1つまたは2つ以上なしにまたは他の方法によって本明細書に記載される特徴が実行され得るということを当業者は直ちに認識するであろう。本明細書に記載される特徴は行為またはイベントの例示される並びによって限定されず、いくつかの行為は異なる順序でおよび/または他の行為もしくはイベントと同時的に起こり得る。なおその上に、本明細書に記載される特徴に従う方法論を実装するためには、全ての例示された行為またはイベントが要求されるわけではない。
別様に定義されない限り、本明細書において用いられる全ての技術および科学用語は、請求される主題が属する分野の業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書の用語に複数個の定義がある場合には、この項のものが勝る。URLまたは他のかかる識別子もしくはアドレスの参照がなされるところでは、かかる識別子は変化し得、インターネット上の特定の情報は現れては消え得るが、同等の情報はインターネットを探索することによって見いだされ得るということは理解される。その参照はかかる情報の利用性および公への配布の証拠である。
前述の大まかな記載および以下の詳細な記載が例示的および説明的であるのみであり、請求されるいずれかの主題を制限しないということは理解されるはずである。本明細書において、具体的に別様に述べられない限り単数形の使用は複数形を含む。本明細書および添付の請求項において用いられる場合、文脈が明確に別様に指定しない限り単数形「a」、「an」、および「the」は複数の指示物を含むということに注意しなければならない。本明細書において、別様に述べられない限り「または」の使用は「および/または」を意味する。なおその上に、用語「含む(including)」、さらには他の形態、例えば「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれる(included)」の使用は、(用語「含む(comprising)」と類似に)限定するものではない。
用語「約」または「およそ」は、当業者によって特定される特定の値の許容される誤差の範囲内を意味し得、どのように値が測定または特定されるか、すなわち測定システムの制約に部分的に依存するであろう。例えば、「約」は当分野の慣行によって1または1標準偏差超を意味し得る。その代わりに、「約」は所与の値の20%まで、10%まで、5%まで、または1%までの範囲を意味し得る。その代わりに、例えば生体システムまたはプロセスに関して、用語は値の1桁以内、5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味し得る。特定の値が本明細書および請求項において記載されているところでは、別様に述べられない限り、特定の値について許容される誤差の範囲以内を意味する用語「約」が想定されるべきである。
さらに、用語「約」は、1つまたは2つ以上の数または数の範囲と関連して用いられるときに、全てのかかる数(範囲内の全ての数を含む)を言うと理解されるべきであり、示されている数値の上および下の境界を延ばすことによってその範囲を改変する。エンドポイントによる数の範囲の記述は、その範囲に入る全ての数(例えば整数(whole integer)。その画分を含む)(例えば、1〜5という記述は1、2、3、4、および5、さらにはその画分、例えば1.5、2.25、3.75、4.1、および同様のものを含む)、およびその範囲内のいずれかの範囲を含む。
I.組み換えビリオンアレイ
本開示の主題は、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持するヒト膜蛋白質を含む新規のマイクロアレイの開発に少なくとも部分的に関する。下でよりくわしく記載される通り、ある側面においては、シングルおよびマルチパスヒト膜蛋白質は両方ともビリオン(例えば単純ヘルペスビリオン)のエンベロープ中において提示されるように遺伝子操作され得、次に、精製されたビリオンが例えばガラススライド上に印刷されて高密度ビリオンディスプレイ(VirD)アレイを形成し得、その結果、提示された蛋白質がそれらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する。
したがって、1つの態様において、本開示の主題は、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを含むアレイを提供し、組み換えビリオンマイクロスポットは複数個の組み換えビリオンを含み、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを組み換えビリオンが含む。特定の態様において、異種膜結合蛋白質はヒト膜結合蛋白質である。
アレイ
アレイは、表面を覆う複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを有する表面を含む少なくとも1つの基板をそれぞれ含み得る。アレイ上の少なくとも1つのまたは各組み換えビリオンマイクロスポットは複数個の組み換えビリオンを含み、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質、例えばヒト膜結合蛋白質を含むエンベロープを組み換えビリオンが含む。アレイの基板の表面は複数個の組み換えビリオンを含まないマイクロスポットによってもまた覆われ得る。例えば、マイクロスポットは、校正スポット、コントロールスポット、および同様のものとして働く試薬、蛋白質、核酸、または他の物質を含み得る。
基板の表面上のマイクロスポットの全ての密度は少なくとも約1/cmもしくは少なくとも約10/cm、約1000/cmまで、または約500/cmまでであり得る。ある態様において、基板の表面上の全てのマイクロスポットの密度は約400/cmまで、約300/cmまで、約200/cmまで、約100/cmまで、約90/cmまで、約80/cmまで、約70/cmまで、約60/cmまで、または約50/cmまでであり得る。
アレイ上のマイクロスポットはいずれかの便利な形状であり得、環状、楕円体(elliptoid)、卵形、環状、またはいくつかの他の類似曲線形状を含み、形状はある態様においてはアレイを作るために使用された特定の方法の結果であり得る。マイクロスポットはアレイの表面を横切るまたはその一面のいずれかの便利なパターン、例えばグリッドを形成する横列および縦列、環状パターン、ならびに同様のもので配置され得、一般的にスポットのパターンは基板の表面を横切るグリッドの形態で存在するであろう。
アレイ中において、マイクロスポットは基板の表面と安定に結びついており得る。「安定に結びつく」によって、マイクロスポットが結合および/または洗浄条件下で基板に対するそれらの位置を維持する(例えば、気水界面中を引かれたときにマイクロスポットが位置に留まり、生体機能を保持する)ということが意味され得る。したがって、マイクロスポットによって含まれる組み換えビリオンまたは他の物質は、基板表面と非共有結合的または共有結合的に安定に結びついており得る。非共有結合的な結びつきの例は、非特異的な吸着、静電に基づく結合(例えばイオン、イオン対相互作用)、疎水性相互作用、水素結合相互作用、表面水和力、および同様のものを含む。共有結合の例は、基板の表面に存在する官能基(例えば−NH)と組み換えビリオンマイクロスポットとの間に形成される共有結合を含み、官能基は天然に存在または導入されたコーティング材料のメンバーとして存在し得る。
1つの態様においては、異種膜結合蛋白質の1つの種類のみが、アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれ得る。しかしながら、ある態様においては、単一のマイクロスポットは、複数の(すなわち2つまたは3つ以上の)異なる異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む組み換えビリオンを含み得る。例えば、へテロ二量体対に含まれる2つの異なる膜結合蛋白質は、1つのマイクロスポット中の組み換えビリオンのエンベロープ中に含まれ得る(例えばそれらの生体機能のためのいくつかのGPCRのへテロ二量体化、Angers et al. (2000) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97:3684-3689参照)。他の態様において、異種膜結合蛋白質の機能的な活性のためには、生体膜マイクロスポットは(例えばGPCR活性のための)必要なコエフェクター(co-effector)および/またはアダプターを含み得る。
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド
「遺伝子」は、本明細書において用いられる場合、転写および翻訳された後に特定の蛋白質をコードする能力がある少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含有するポリヌクレオチドを言う。
本明細書において用いられる場合、「核酸」または「ポリヌクレオチド」は、リボヌクレオシド(アデノシン、グアノシン、ウリジン、またはシチジン。「RNA分子」)もしくはデオキシリボヌクレオシド(デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、またはデオキシシチジン。「DNA分子」)のリン酸エステルポリマー形態、またはそのいずれかのホスホエステルアナログ(例えばホスホロチオエートおよびチオエステル)を一本鎖形態または二本鎖螺旋において言う。二本鎖DNA−DNA、DNA−RNA、およびRNA−RNAヘリックスが可能である。用語核酸分子、特にDNAまたはRNA分子は、分子の1次および2次構造のみを言い得、それをいずれかの特定の3次形態に限定しない。それゆえに、この用語は、中でも直線状または環状DNA分子(例えば制限断片)、プラスミド、および染色体中に見いだされる二本鎖DNAを含む。特定の二本鎖DNA分子の構造を論ずる際に、配列は、DNAの非転写鎖(すなわち、mRNAに相同な配列を有する鎖)に沿って5’から3’方向の配列のみを与える正常な慣例に従って本明細書に記載され得る。「組み換えDNA分子」は分子生物学的操作を受けたDNA分子であり得る。
ポリヌクレオチド断片は、参照核酸と実質的に同一のヌクレオチド配列を共通部分に渡って含む、参照核酸と比べて減少した長さのヌクレオチド配列を言う。本開示の主題に従うかかる核酸断片は、適切なところでは、それが構成要素であり得るより大きいポリヌクレオチド中に含まれ得る。かかる断片は、本開示の主題に従って、長さが核酸の少なくとも約6、8、9、10、12、15、18、20、21、22、23、24、25、30、39、40、42、45、48、50、51、54、57、60、63、66、70、75、78、80、90、100、105、120、135、150、200、300、500、720、900、1000、または1500個の一続きのヌクレオチドの範囲のオリゴヌクレオチドを含むか、またはその代わりにそれからなる。
用語「組み換えポリヌクレオチド」は、それらの元の天然環境中では一つながりのポリペプチド配列として見いだされない少なくとも約2つのポリヌクレオチド配列を含む、人工的に設計されたポリヌクレオチドを言う。または、組み換えポリヌクレオチドから発現されたポリペプチドを言う。
用語「精製ポリヌクレオチド」または「精製ポリヌクレオチドベクター」は、他の化合物(他の核酸、炭水化物、脂質、および蛋白質(例えば、ポリヌクレオチドの合成に用いられる酵素)を含むが、これに限定されない)から分離されたポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドベクター、または直線状ポリヌクレオチドからの共有結合的に閉じたポリヌクレオチドの分離を記載し得る。試料の少なくとも約50%、好ましくは60〜75%が単一のポリヌクレオチド配列および(直線状対共有結合的に閉じた)立体配座を見せるときに、ポリヌクレオチドは実質的に純粋であり得る。実質的に純粋なポリヌクレオチドは典型的には核酸試料の約50%、好ましくは60〜90%重量/重量、より通常は約95%を含み、好ましくは約99%超純粋である。ポリヌクレオチドの純度または均質性は、当分野において周知のいくつもの手段、例えば試料のアガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動、その後にゲルを染色することによって単一のポリヌクレオチドバンドを可視化することによって表され得る。ある目的のためには、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または当分野において周知の他の手段を用いることによってより高い分解能が提供され得る。
用語「ポリペプチド」はポリマーの長さにかかわらずアミノのポリマーを言う。それゆえに、ペプチド、オリゴペプチド、および蛋白質はポリペプチドの定義に含まれる。この用語はポリペプチドの翻訳後修飾をもまた指定または除外しない。例えば、グリコシル基、アセチル基、リン酸基、脂質基、および同様のものの共有結合的な取り付けを含むポリペプチドは用語ポリペプチドによって明白に包含される。アミノ酸の1つまたは2つ以上のアナログ(例えば、天然に存在しないアミノ酸、無関係の生体システム中にのみ天然に存在するアミノ酸、哺乳類システムからの修飾アミノ酸などを含む)を含有するポリペプチド、置換された連結部、さらには天然に存在するおよび天然に存在しない両方の当分野において公知の他の改変を有するポリペプチドもまた定義に含まれる。
用語「組み換えポリペプチド」は、それらの元の天然環境中では一つながりのポリペプチド配列として見いだされない少なくとも2つのポリペプチド配列を含む、人工的に設計されたポリペプチドを言い得る。または、組み換えポリヌクレオチドから発現されたポリペプチドを言う。
用語「精製ポリペプチド」は、他の化合物(核酸、脂質、炭水化物、および他の蛋白質を含むが、これに限定されない)から分離されたポリペプチドを記載し得る。試料が単一のポリペプチド配列の少なくとも約50%、好ましくは60〜75%を含有するときに、ポリペプチドは実質的に純粋であり得る。実質的に純粋なポリペプチドは、典型的には蛋白質試料の約50%、好ましくは60〜90%、より好ましくは95〜99%重量/重量を含む。ポリペプチドの純度または均質性は当分野において周知のいくつもの手段(例えば、試料のアガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動、その後に、ゲルを染色することによってポリペプチドバンドを可視化すること)によって表され得る。ある目的のためには、HPLCまたは当分野において周知の他の手段を用いることによってより高い分解能が提供され得る。
用語「単離」は、材料がその元々の環境(例えば、それが天然に存在する場合には天然環境)から除かれることを要求する。例えば、天然に存在するポリヌクレオチドまたは生体の動物中に存在するポリペプチドは単離されていないが、天然システム中で共存する材料のいくつかまたは全てから分離された同じポリヌクレオチドもしくはDNAまたはポリペプチドは単離されている。かかるポリヌクレオチドはベクターの一部であり得るか、および/またはかかるポリヌクレオチドもしくはポリペプチドは組成物の一部であり得、ベクターまたは組成物がその天然環境の一部でないという点では尚単離されており得る。
用語「精製」は絶対的な純度を要求せず、むしろ、相対的な定義として意図される。出発材料または天然の材料から少なくとも約1桁、好ましくは2または3桁、より好ましくは4または5桁までの精製が明白に考えられる。一例として、0.1%濃度から10%濃度への精製は2桁である。
「精製ポリヌクレオチド」または「精製ポリヌクレオチドベクター」は、他の化合物(他の核酸、炭水化物、脂質、および蛋白質(例えば、ポリヌクレオチドの合成に用いられる酵素)を含むが、これに限定されない)から分離されたポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドベクター、または直線状ポリヌクレオチドからの共有結合的に閉じたポリヌクレオチドの分離を記載し得る。試料の少なくとも約50%、好ましくは60〜75%が単一のポリヌクレオチド配列および(直線状対共有結合的に閉じた)立体配座を見せるときに、ポリヌクレオチドは実質的に純粋であり得る。実質的に純粋なポリヌクレオチドは、典型的には核酸試料の約50%、好ましくは60〜90%重量/重量、より通常は約95%を含み、好ましくは約99%超純粋である。ポリヌクレオチドの純度または均質性は当分野において周知のいくつもの手段(例えば、試料のアガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動、その後にゲルを染色することによって単一のポリヌクレオチドバンドを可視化すること)によって表され得る。ある目的のためには、HPLCまたは当分野において周知の他の手段を用いることによってより高い分解能が提供され得る。
用語「精製ポリペプチド」は、他の化合物(核酸、脂質、炭水化物、および他の蛋白質を含むが、これに限定されない)から分離されたポリペプチドを記載し得る。試料が単一のポリペプチド配列の少なくとも約50%、好ましくは60〜75%を含有するときに、ポリペプチドは実質的に純粋であり得る。実質的に純粋なポリペプチドは典型的には蛋白質試料の約50%、好ましくは60〜90%、より好ましくは95〜99%重量/重量を含む。ポリペプチドの純度または均質性は当分野において周知のいくつもの手段(例えば試料のアガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動、その後に、ゲルを染色することによってポリペプチドバンドを可視化すること)によって表され得る。ある目的のためには、HPLCまたは当分野において周知の他の手段を用いることによってより高い分解能が提供され得る。
本明細書において、表現「ヌクレオチド配列」はポリヌクレオチドまたは核酸を無偏的に指すために使用され得る。より正確には、表現「ヌクレオチド配列」は核酸(nucleic)材料自体を包含し、それゆえに具体的なDNAまたはRNA分子を生化学的にキャラクタリゼーションする配列情報(すなわち、4つの塩基文字から選ばれる連続した文字)に制限されない。
用語「核酸」、「オリゴヌクレオチド」、および「ポリヌクレオチド」は本明細書において交換可能に用いられ、一本鎖または二本鎖形態の1ヌクレオチド超のRNA、DNA、またはRNA/DNAハイブリッド配列を含む。用語「ヌクレオチド」は、一本鎖または二本鎖形態のいずれかの長さのRNA、DNA、またはRNA/DNAハイブリッド配列を含む分子を記載するための形容詞として本明細書において用いられ得る。用語「ヌクレオチド」は、本明細書においては個々のヌクレオチドまたはヌクレオチドの変形を言う名詞としてもまた用いられ得、分子またはより大きい核酸分子中の個々の単位を意味し、プリンまたはピリミジン、リボースまたはデオキシリボース糖部分、およびリン酸基またはホスホジエステル連結部を、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド中のヌクレオチドの場合には含む。用語「ヌクレオチド」は、本明細書においては以下の改変の少なくとも1つを含む「改変ヌクレオチド」を包含するためにもまた用いられ得る。(a)代替的な連結基、(b)プリンの類縁形態、(c)ピリミジンの類縁形態、または(d)類縁糖。類縁の連結基、プリン、ピリミジン、および糖の例は、例えばPCT特許出願公開第WO95/04064号参照。ポリヌクレオチド配列はいずれかの公知の方法(合成、組み換え、エクスビボ生成、またはその組み合わせを含む)、さらには当分野において公知のいずれかの精製法を用いて調製され得る。
用語「プロモーター」は、コード配列または機能性RNAの発現をコントロールする能力があるDNA配列を言う。一般的に、コード配列はプロモーター配列の3’に位置し得る。プロモーターはそれらの全体が固有の遺伝子に由来し得、または天然に見いだされる異なるプロモーターに由来する異なるエレメント同士から構成され得、または合成DNAセグメントさえも含み得る。異なるプロモーターが、異なる組織もしくは細胞型または発生の異なるステージにおいて、あるいは異なる環境または生理学的条件に応答して、遺伝子の発現を導き得るということは当業者によって理解される。大部分の時に大部分の細胞型中で遺伝子を発現させるプロモーターは、普通には「構成的プロモーター」と言われる。特異的な細胞型中で遺伝子を発現させるプロモーターは、普通には「細胞特異的プロモーター」または「組織特異的プロモーター」と言われる。発生または細胞分化の特異的なステージで遺伝子を発現させるプロモーターは、普通には「発生特異的プロモーター」または「細胞分化特異的プロモーター」と言われる。プロモーターを誘導する因子、生体分子、薬品、リガンド、光、または同様のものによる細胞の暴露または処理後に誘導されて遺伝子を発現させるプロモーターは、普通には「誘導性プロモーター」または「制御型プロモーター」と言われる。大部分の場合には制御配列の厳密な境界は完全に画定されてはいないので、異なる長さのDNA断片同士が同一のプロモーター活性を有し得るということはさらに認識される。
「プロモーター配列」は、細胞中でRNAポリメラーゼに結合して下流(3’方向)のコード配列の転写を開始させる能力があるDNA制御領域であり得る。本開示の主題を定義する目的のために、プロモーター配列はその3’末端において転写開始部位と接しており得、上流(5’方向)に延びて、バックグラウンドを超える検出可能なレベルの転写を開始するために必要な塩基またはエレメントの最小数を含む。プロモーター配列内には、転写開始部位(便利には例えばヌクレアーゼS1によるマッピングによって画定される)、さらにはRNAポリメラーゼの結合の原因の蛋白質結合ドメイン(コンセンサス配列)が見いだされるであろう。
コード配列は細胞内で転写および翻訳コントロール配列の「コントロール下」にあり得、RNAポリメラーゼがコード配列をmRNAに転写し、これは次にトランスRNAスプライシングされて(コード配列がイントロンを含有する場合)、コード配列によってコードされる蛋白質に翻訳され得る。
「転写および翻訳コントロール配列」は、DNA制御配列、例えばプロモーター、エンハンサー、ターミネーター、および同様のものであり、宿主細胞中でのコード配列の発現を可能にする。真核細胞においては、ポリアデニル化シグナルはコントロール配列である。
用語「作動可能に連結」は、1つの機能がもう一方によって影響され得るような、単一の核酸断片上の核酸配列同士の結びつきを言う。例えば、それがコード配列の発現に影響する能力がある(すなわち、コード配列がプロモーターの転写コントロール下にあり得る)ときには、プロモーターはコード配列に作動可能に連結され得る。コード配列は、センスまたはアンチセンスの向きで制御配列に作動可能に連結され得る。
用語「3’非コード配列」または「3’非翻訳領域(UTR)」はコード配列の下流(3’)に位置するDNA配列を言い、ポリアデニル化[ポリ(A)]認識配列とmRNAプロセシングまたは遺伝子発現に影響する能力がある制御シグナルをコードする他の配列とを含み得る。ポリアデニル化シグナルは、mRNA前駆体の3’末端へのポリアデニル酸トラクトの付加に影響することによって通常はキャラクタリゼーションされる。
用語「制御領域」は、第2の核酸配列の発現を制御する核酸配列を意味する。制御領域は、天然に特定の核酸を発現する原因となる配列(相同領域)を含み得、または異なる蛋白質もしくは合成蛋白質(異種領域)さえも発現する原因となる異なる起源の配列を含み得る。特に、配列は、遺伝子の転写を特異的または非特異的に、誘導的または非誘導的に促進または抑制する、原核、真核、もしくはウィルス遺伝子の配列または由来する配列であり得る。制御領域は複製起点、RNAスプライシング部位、プロモーター、エンハンサー、転写終結配列、およびシグナル配列を含み、それらは標的細胞の分泌経路にポリペプチドを導く。
用語「プライマー」は、標的ヌクレオチド配列に相補的であり得、標的ヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションに用いられ得る特異的なオリゴヌクレオチド配列を意味する。プライマーは、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、または逆転写酵素によって触媒されるヌクレオチド重合の開始点として働く。
用語「プローブ」は、試料中に存在する特異的なポリヌクレオチド配列を同定するために用いられ得る画定された核酸セグメントを意味し、核酸セグメントは、同定されるべき特異的なポリヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含む。
用語「塩基対形成」および「ワトソン・クリック塩基対形成」は本明細書において交換可能に用いられ、二重螺旋DNA中に見いだされるものと同様にそれらの配列同一性ゆえに互いに水素結合し得るヌクレオチドを言い、チミンまたはウラシル残基が2つの水素結合によってアデニン残基と連結され、シトシンおよびグアニン残基が3つの水素結合によって連結される(Berg et al. (2011) Biochemistry, 7th revised international ed., ISBN-10:1429276355参照)。
用語「相補的」または「その相補物」は、相補的な領域の全体に渡って別の指定されたポリヌクレオチドとワトソン・クリック塩基対形成を形成する能力があるポリヌクレオチドの配列を言うために本明細書において用いられる。本開示の主題の目的のためには、第1のポリヌクレオチド中の各塩基がその相補的な塩基と対形成するときに、第1のポリヌクレオチドは第2のポリヌクレオチドに相補的だと判断される。相補的な塩基同士は一般的にAおよびT(またはAおよびU)またはCおよびGである。「相補物」は、「相補的なポリヌクレオチド」、「相補的な核酸」、および「相補的なヌクレオチド配列」からの同意語として本明細書において用いられ得る。これらの用語はポリヌクレオチドの対に適用され、2つのポリヌクレオチドが実際に結合するであろう条件のいずれかの特定のセットではなく、もっぱらそれらの配列に基づく。
本開示の主題は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドのバリアントおよび断片にもまた関する。ポリヌクレオチドのバリアントは、用語が本明細書において用いられ得る場合には、参照ポリヌクレオチドと異なるポリヌクレオチドである。ポリヌクレオチドのバリアントは天然に存在するバリアント(例えば天然に存在するアレルバリアント)であり得るか、または天然に存在することが公知でないバリアントであり得る。ポリヌクレオチドのかかる天然に存在しないバリアントは変異導入技術(ポリヌクレオチド、細胞、または生物に適用されるものを含む)によってつくられ得る。一般的に、違いは限定されており、その結果、参照およびバリアントのヌクレオチド配列は総合的に密に類似であり、多くの領域において同一である。
本開示の主題に従うポリヌクレオチドのバリアントは、参照ポリヌクレオチドの少なくとも約8つの一続きのヌクレオチドのいずれかのポリヌクレオチド断片または参照ポリヌクレオチドに少なくとも約70%同一、例えば少なくとも約75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一、好ましくは参照ポリヌクレオチドの少なくとも約8つの一続きのヌクレオチドのいずれかのポリヌクレオチド断片または参照ポリヌクレオチドに少なくとも約99.5%同一、より好ましくは少なくとも約99.8%同一であるヌクレオチド配列を含むが、これに限定されない。
バリアントポリヌクレオチド中に存在するヌクレオチドの変化はサイレントであり得、これはそれらがポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸を変えないということを意味する。しかしながら、ヌクレオチドの変化は、参照配列によってコードされるポリペプチド中のアミノ酸置換、追加、欠失、融合、および末端欠失をもまたもたらし得る。置換、欠失、または追加は1つまたは2つ以上のヌクレオチドを含み得る。バリアントはコードもしくは非コード領域または両方が変わっており得る。コード領域の変更は保存的または非保存的なアミノ酸置換、欠失、または追加を作り得る。
特に好ましい態様は、成熟膜結合蛋白質と実質的に同じ生体機能および/または活性を保持するポリペプチドをポリヌクレオチドがコードするものである。
ポリヌクレオチド断片は、参照核酸と実質的に同一のヌクレオチド配列を共通部分に渡って含む、参照核酸と比べて減少した長さのヌクレオチド配列を言う。本開示の主題に従うかかる核酸断片は、適切なところでは、それが構成要素であり得るより大きいポリヌクレオチド中に含まれ得る。かかる断片は、本開示の主題に従って、長さが核酸の少なくとも約6、8、9、10、12、15、18、20、21、22、23、24、25、30、39、40、42、45、48、50、51、54、57、60、63、66、70、75、78、80、90、100、105、120、135、150、200、300、500、720、900、1000、または1500個の一続きのヌクレオチドの範囲であるオリゴヌクレオチドを含むか、またはその代わりにそれからなる。
かかる断片は「自立して」おり得、すなわち他のポリヌクレオチドの一部ではないかもしくはそれと融合していないか、または、それらは、それらが一部もしくは領域を形成する単一のより大きいポリヌクレオチド内に含まれ得る。実際に、これらの断片のいくつかは単一のより大きいポリヌクレオチド内に存在し得る。
任意に、かかる断片は、長さが少なくとも約8、10、12、15、18、20、25、35、40、50、70、80、100、250、500、または1000ヌクレオチドの一つながりのスパンからなり得るか、または本質的になり得る。
本明細書に記載される場合、単離、精製、および組み換えポリペプチドは、参照配列の少なくとも約6アミノ酸、好ましくは少なくとも約8〜10アミノ酸、より好ましくは少なくとも約12、15、20、25、30、40、50、または100アミノ酸の一つながりのスパンを含み得る。他の好ましい態様において、アミノ酸の一つながりのストレッチは変異または機能上の変異の部位を含み、ポリペプチド配列中のアミノ酸の欠失、追加、スワッピング、または末端欠失を含む。
ポリペプチドは、ヒトもしくは哺乳類組織試料から単離またはヒトもしくは哺乳類遺伝子から発現され得る。ポリペプチドは当分野において公知のルーチン的な発現法によってつくられ得る。所望のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、いずれかの便利な宿主にとって好適な発現ベクター中にライゲーションされ得る。真核および原核宿主システムが両方とも組み換えポリペプチドを形成するために用いられ、より普通のシステムのいくつかの概要が本明細書において提供される。ポリペプチドはリシスされた細胞からまたは培養培地から単離され得、その意図される使用に必要とされる程度まで精製され得る。精製は当分野において公知のいずれかの技術、例えば差別的な抽出、塩分画、クロマトグラフィー、遠心分離、および同様のものによってであり得る(例えばAbbondanzo et al. (1993) Methods in Enzymology, Academic Press, New York. pp. 803-823参照)。
加えて、より短い蛋白質断片は化学合成によって作られ得る。その代わりに、蛋白質はヒトまたは非ヒト動物の細胞または組織から抽出される。蛋白質を精製するための方法は当分野において公知であり、粒子を破壊するための界面活性剤またはカオトロピック剤の使用、その後の例えばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、密度に従った沈降、およびゲル電気泳動によるポリペプチドの差別的な抽出および分離を含む。
ポリペプチドを発現するために参照cDNAが用いられ得る。発現されるべきポリペプチドをコードする核酸は、従来のクローニングテクノロジーを用いて発現ベクター中のプロモーターに作動可能に連結され得る。例えば、発現ベクター中の膜結合ポリペプチドはポリペプチドの全コード配列またはその部分を含み得る。例えば、インサートは膜結合ポリペプチドの少なくとも約10個の一続きのアミノ酸を含むポリペプチドをコードし得る。
用語「パーセント同一性」は、当分野において公知の通りであり、2つもしくは3つ以上のポリペプチド配列または2つもしくは3つ以上のポリヌクレオチド配列間の関係であり得、配列を比較することによって特定される。当分野において、「同一性」は、適宜、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度をもまた意味し、かかる配列のストリング間のマッチによって特定される。「同一性」および「類似性」は公知の方法によって直ちに計算され得、Computational Molecular Biology (Lesk, A. M., ed.) Oxford University Press, New York (1988)、Biocomputing: Informatics and Genome Projects (Smith, D. W., ed.) Academic Press, New York (1993)、Computer Analysis of Sequence Data, Part I (Griffin, A. M., and Griffin, H. G., eds.) Humana Press, New Jersey (1994)、Sequence Analysis in Molecular Biology (von Heinje, G., ed.) Academic Press (1987)、およびSequence Analysis Primer(Gribskov, M. and Devereux, J., eds.)Stockton Press, New York (1991)に記載されているものを含むが、これに限定されない。同一性を特定するための好ましい方法は、試験された配列間のベストマッチを与えるように設計される。同一性および類似性を特定するための方法は公に利用可能なコンピュータプログラムに編まれている。配列アラインメントおよびパーセント同一性計算は、LASERGENEバイオインフォマティクスコンピューティングスイート(DNASTAR Inc., Madison, Wis.)のMegalignプログラムを用いて実施され得る。配列のマルチプルアラインメントは、アラインメントのClustal法(Higgins and Sharp (1989) CABIOS. 5:151-153)を用いてデフォルトパラメータ(ペアワイズアラインメントのためのデフォルトパラメータを含む)によって実施され得る。
用語「配列分析ソフトウェア」は、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列の分析にとって有用であり得るいずれかのコンピュータアルゴリズムまたはソフトウェアプログラムを言う。「配列分析ソフトウェア」は市販または独立して開発され得る。典型的な配列分析ソフトウェアはプログラムのGCGスイート(Wisconsin Package バージョン 9.0, Genetics Computer Group (GCG), Madison, Wis.)、BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403-410、およびDNASTAR(DNASTAR, Inc., Madison, Wis.)を含むであろうが、これに限定されない。本明細書の文脈においては、配列分析ソフトウェアが分析に用いられるところでは、別様に指定されない限り、分析の結果は参照されるプログラムの「デフォルト値」に基づくであろうということが理解されよう。本明細書において用いられる場合、「デフォルト値」は、第1に初期化されたときにソフトウェアと一緒に元々読み込まれる値またはパラメータのいずれかのセットを意味するであろう。
膜結合蛋白質
用語「膜結合蛋白質」および「膜結合ポリペプチド」は、シングルおよびマルチプルパス膜結合蛋白質両方(例えばヒト膜結合蛋白質)を言うために本明細書において交換可能に用いられる。ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、さらにはかかるポリペプチドを含む融合ポリペプチドもまた一部を形成する。本開示の主題はヒトからの膜結合ポリペプチドを実現し、所与の膜結合ポリペプチドまたはそのバリアントもしくは断片の参照アミノ酸配列からなる、それから本質的になる、またはそれを含む単離または精製された膜結合ポリペプチドを含む。
1つの態様において、膜結合蛋白質はCD4であり得、これは単一のTMドメインを有する古典的なI型膜蛋白質である。CD4はTリンパ球の良くキャラクタリゼーションされた膜糖蛋白質であり、主要組織適合性複合体クラスII抗原と相互作用し、ヒト免疫不全ウィルスの受容体でもまたある(Carr et al. (1989) J. Biol. Chem. 264:21286-95)。
別の態様において、膜結合蛋白質はGPR77、マルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質であり得る。GPR77は自然免疫応答の補体システムに関与しており、カノニカルなリガンドが同定されている(すなわち補体成分C5a)(Cain & Monk (2002) J. Biol. Chem. 277:7165-9)。
追加の例示的な膜結合蛋白質はGPCR(例えば、アドレナリン受容体、アンジオテンシン受容体、コレシストキニン受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体、ニューロテンシン受容体、ガラニン受容体、ドーパミン受容体、オピオイド受容体、セロトニン(erotonin)受容体、ソマトスタチン受容体など)、イオンチャネル(ニコチン性アセチルコリン受容体、ナトリウムおよびカリウムチャネルなど)、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子およびホルモンの受容体(上皮増殖因子(EGF)受容体)、ならびに他の膜結合蛋白質を含むが、これに限定されない。かかる蛋白質の変異体または改変もまた用いられ得る。例えば、GPCRのいくつかの単一または複数の点変異は機能を保持し、疾患に関与し得る(例えばStadel et al. (1997) Trends in Pharmocological Review 18:430-437参照)。
1つの態様において、組み換えビリオンアレイ内の複数個の組み換えビリオンのエンベロープは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する異種膜結合蛋白質の1つの種類のみを含む。別の態様において、エンベロープは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する異種膜結合蛋白質の1つの種類よりも多くを含む。例えば、いくつかのGPCRはそれらの生体機能のためにはへテロ二量体化する(Angers et al. (2000) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97:3684-3689)。1つの態様において、組み換えビリオンアレイの1つの位置の複数個の組み換えビリオンの1つまたは2つ以上のエンベロープによって含まれる膜結合蛋白質は、組み換えビリオンアレイの1つまたは2つ以上の別個の位置の複数個の組み換えビリオンの1つまたは2つ以上のエンベロープによって含まれる膜結合蛋白質と異なる。したがって、別の態様においては、複数個の異なる膜結合蛋白質が組み換えビリオンアレイの別個の位置に存在し得る。いくつかの態様において、組み換えビリオンアレイは少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100個の異なる膜結合蛋白質を含む。他の態様において、組み換えビリオンアレイは約10個の異なる膜結合蛋白質よりも多くまたは約10個の異なる膜結合蛋白質よりも多くを含み、さらには任意に約10個の異なる膜結合蛋白質よりも多くを含み得る。
別の態様においては、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する異種膜結合蛋白質の1つの種類よりも多くをエンベロープが含み得るが、蛋白質同士は関連している。したがって、1つの態様において、エンベロープによって含まれる2つまたは3つ以上の異なる膜結合蛋白質は同じ蛋白質ファミリーのメンバーである。異なる膜結合蛋白質同士は機能的に関連し得るか、または単に機能的に関連すると疑われ得る。別の態様において、固定化された膜結合蛋白質の機能は不明であり得、組み換えビリオンアレイの別個の位置の異なる膜結合蛋白質同士が構造もしくは配列の類似性を共有するか、または単純に構造もしくは配列の類似性を共有することを疑われる。
別の代替的な態様においては、アレイのマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれが、問題の異種膜結合蛋白質の同じ種類を異なるバージョンで含む。例えば、アレイのマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれは、問題の同じ蛋白質の異なるバリアント(すなわち、異なる点変異、欠失、置換、および同様のものを有する)を含み、例えば、アレイのマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれが同じ異種膜結合蛋白質の異なるバリアントを含む。もたらされるアレイは異種膜結合蛋白質の構造および機能の関係を体系的に検討するために用いられ得る。
別の態様において、アレイは実質的に同一なマイクロスポット(例えば、異種膜結合蛋白質の同じ種類を含むマイクロスポット)であり得るか、または実質的に同一なマイクロスポットのシリーズを含み得るが、これが使用中には異なるアナライト(標的)によって処理される。例えば、アレイは例えば10、15、20、25、30、35、40、45、50、または51個以上のマイクロスポットの「サブアレイ」を含み得、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットが異なる膜結合蛋白質を含み、サブアレイはより大きいアレイの一部として複数回反復される。
別の態様においては、1つのマイクロスポットの異種膜結合蛋白質は別のマイクロスポットのものと異なり得るが、蛋白質同士は関連しており得る。例えば、1つの態様において、2つの異なる異種膜結合蛋白質は同じ蛋白質ファミリーのメンバーである。本発明アレイ上の異なる異種膜結合蛋白質同士は機能的に関連し得るか、または単に機能的に関連すると疑われ得る。しかしながら、別の態様においては、異種膜結合蛋白質の機能は不明であり得、アレイの異なるマイクロスポット上の異なる異種膜結合蛋白質同士は構造もしくは配列の類似性を共有するか、または構造もしくは配列の類似性を共有すると単純に疑われる。その代わりに、異種膜結合蛋白質は蛋白質ファミリーの異なるメンバーの断片であり得る。さらなる態様において、異種膜結合蛋白質同士は薬理学的および生理学的分布または役割の類似性を共有する。
組み換えビリオン
組み換えビリオンは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含み得る。ウィルスは、生物の生細胞内でのみ複製し得る小さい感染性因子であり得る。ウィルス粒子はビリオンとしてもまた公知であり、典型的にはいくつかのパーツ、1)DNAまたはRNAからつくられる遺伝物質、2)遺伝物質を守る蛋白質コート(典型的にはカプシドと呼ばれる)、および、いくつかの場合には、3)それらが細胞の外側にあるときに蛋白質コートを囲む脂質のエンベロープ、を含む。
アレイへの使用のためには、組み換えビリオンは、実施例に示されている通りに、または組み換えビリオンをつくる他の方法によって、多くの標準的な研究室マニュアル、例えばDavis et al., Basic Methods in Molecular Biology (1986)およびSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)に記載されている通りつくられ得る。類似の方法は、本明細書に記載される組み換えビリオンをつくる方法において問題の異種遺伝子を導入するために用いられる。例えば、組み換えビリオンはDNAコトランスフェクション後の相同組み換えを用いて構築され得る。細胞は問題の遺伝子を含有する少なくとも2つの異なるウィルスによってコトランスフェクションされ得、仔ウィルスプラークが精製され得る。組み換えビリオンの正しい遺伝子構成の最終的な検証は、核酸に対するプローブを用いるDNAハイブリダイゼーション研究によって検証され得る。異種膜結合蛋白質をコードする異種核酸配列はゲノムDNAライブラリーなどの天然のソースから標準的なクローニングおよびスクリーニング技術を用いて得られるか、または周知のおよび市販の技術を用いて合成され得る。
1つの態様において、異種膜結合蛋白質はヒト膜結合蛋白質であり、組み換えビリオンは組み換え単純ヘルペスウィルス(HSV)ビリオン、例えば単純ヘルペスウィルス1型(HSV−1)または2型(HSV−2)、例えばHSV−1である。ヘルペスウィルス科は比較的大きい複雑なゲノムを有する有エンベロープ二本鎖DNAウィルスのファミリーの名前であり得、ヒト、馬、ウシ、マウス、豚、ニワトリ、亀、トカゲ、魚、および牡蠣などのいくつかの無脊椎動物さえも含む実に広範な脊椎動物宿主の核内で複製する。全てのヘルペスウィルスビリオンは4つの構造エレメントを有する。1)二本鎖DNAの単一の直線状分子のコア、2)カプシド蛋白質コート、3)ウィルス酵素を含む蛋白質カプシドとDNAコアとの間の、非結晶質で場合によっては非対称な空間を含むテグメント、ならびに4)変更された宿主膜、さらにはいくつものウィルス糖蛋白質および他の膜蛋白質を含むエンベロープ。
HSVウィルスゲノムは良くキャラクタリゼーションされており、そのライフサイクルも同様であり、80個超の固有のコードポリヌクレオチドの機能は大体定義されている。HSVゲノムは非常に良くキャラクタリゼーションされているので、遺伝子トランスファーベクターとしての使用のために直ちに操作される。これは、HSV遺伝子が一般的に一つながりの直線状配列であるという事実によって増大する特徴である。なおその上に、その遺伝子のおおよそ半分は増殖にとって必須ではないので、トランスジェニック物質を収容するためにHSVゲノムの大きいセグメントを欠失させる可能性が存在する(Glorioso et al. in Virus Vectors, Academic Press, New York (Kaplitt & Loewy, eds.) 1-23 (1995))。
1次HSV感染は宿主細胞中にウィルスを導入することによって始まり、2つの別々のステージ(細胞表面へのウィルスの取り付きおよび細胞膜とのウィルスエンベロープの融合)を含むプロセスである。溶解感染の3つの別々の相において、ひとたびウィルスが細胞に侵入すると、それは核に輸送され得、そこでウィルスDNAは放出および転写され得る。HSV感染の取り付きおよび融合のステップは主としてウィルスエンベロープの成分によって媒介され、これは少なくとも約10個の糖蛋白質(gB、gC、gD、gE、gG、gH、gI、gJ、gL、およびgM)と4つの非グリコシル化内在性膜蛋白質(U20、U34、U45、およびU49.5)とを含有する膜状構造である。糖蛋白質のうち、gB、gD、gH、およびgLは野生型ヘルペスウィルスがそれらの宿主細胞に感染するのに必須である一方で、残りはウィルスの取り付きまたは内在化にとって必須ではない。HSV−1侵入に先立って、細胞膜上の露出されたグリコサミノグリカンへのgCおよびgBの結合を介してビリオンは細胞表面に吸着される。次にその対応する受容体の1つ(例えばヘルペスウィルス侵入メディエータ(HVEM)またはネクチン−1)とのgDの相互作用によって侵入プロセスが開始され得る。受容体結合はgDの立体配座の変化をもたらし、細胞膜とウィルスエンベロープとの間の融合のエフェクターとしての第4のエンベロープ糖蛋白質gHおよびgBの活性化を誘発する。
1つの態様において、HSV−1のKOS株は野生型ウィルスとして用いられ得る。
1つの態様において、組み換えビリオンは1つまたは2つ以上のトランスジーン発現カセット(すなわち、プロモーターに作動可能に連結された発現のためのポリヌクレオチド。任意にポリアデニル化配列または他のプロセシング配列を含む)を含む。かかるトランスジーン発現カセットは1つまたは2つ以上の異種膜結合蛋白質をコードするポリヌクレオチド配列を含む。
1つの態様において、組み換えビリオンアレイ中への使用のための組み換えHSV−1ビリオンは、HSV−1プロモーター配列に作動可能に連結され得るHSV−1ゲノムの座に、異種膜結合蛋白質をコードするポリヌクレオチド配列をクローニングすることによって作られ得る。例えば、ポリヌクレオチド配列は異種膜結合蛋白質をコードする全長ヒトオープンリーディングフレーム(ORF)であり得、異種膜結合蛋白質をコードするORFはgB座にクローニングされて、強いgBプロモーターのコントロール下で発現され得る。
別の態様において、組み換えビリオンアレイへの使用のための組み換えHSV−1ビリオンは、HSV−1プロモーター配列に作動可能に連結され得るHSV−1ゲノムの座に、融合またはキメラ蛋白質をコードするポリヌクレオチド配列をクローニングすることによって作られ得、融合蛋白質はHSV−1エンベロープ蛋白質またはその断片に融合した(または取り付けられた)異種膜結合蛋白質を含む。例えば、ポリヌクレオチド配列は、gCの膜貫通(TM)および細胞質ドメインをコードするヌクレオチド配列に融合した(または取り付けられた)異種膜結合蛋白質をコードする全長ヒトORFを含み得、融合蛋白質をコードするポリヌクレオチド配列はgC座にクローニングされて、gCプロモーターのコントロール下で発現され得る(例えばDolter et al. (1993) J. Virol. 67:189-95; Kouvatsis et al. (2007) Virus Res. 123:40-9参照)。
用語「融合」および「キメラ(chimeric)」または「キメラ(chimera)」は交換可能に用いられ、天然には一緒に繋がり合わさっていない2つもしくは3つ以上のポリペプチド配列を繋げ合わせることによって作出されたポリペプチドもしくは蛋白質、または天然には一緒に繋がり合わさっていない2つもしくは3つ以上のポリヌクレオチド配列を繋げ合わせることによって作出されたポリヌクレオチドもしくは遺伝子を言う。例えば、融合ポリペプチドをコードする単一の融合ポリヌクレオチドから融合ポリペプチドが発現され得る。
HSV−1エンベロープ糖蛋白質は、ウィルス外表面との接触にとって好適にエンベロープ中に天然に位置している。したがって、組み換えビリオンアレイへの使用のためのキメラエンベロープ蛋白質は好ましくは固有の糖蛋白質を含み得る。gB、gC、およびgDはそれぞれ細胞表面へのウィルスの取り付きを媒介するので、組み換えビリオンアレイへの使用のためのキメラ蛋白質は例えばgB、gC、および/もしくはgD、またはその断片を含み得る。
異種膜結合蛋白質を含むキメラ蛋白質は他の固有ではないエレメントも同様に含み得る。例えば、異種膜結合蛋白質は、リンカーまたはスペーサーポリペプチドに取り付けられたキメラ蛋白質中に組み込まれ得る。かかるスペーサーは、例えば、総合的な蛋白質構造をあまり撹乱することなしに蛋白質に異種膜結合蛋白質が追加されることをゆるし得る。
組み換えHSVビリオンは異種遺伝子(つまりHSVゲノム中に天然に存在するものより他の遺伝子)を持つように改変され得る。用語「異種遺伝子」は、問題の細胞または生物にとって固有でない(すなわち外来の)いずれかの遺伝子、例えばHSVにとって固有でない遺伝子を言う。異種遺伝子は野生型遺伝子のいずれかのアレルバリアントであり得るか、または変異体遺伝子であり得る。同様に、「異種蛋白質」または「異種ポリペプチド」は、問題の細胞または生物にとって固有でない(すなわち外来の)いずれかの蛋白質またはポリペプチド、例えばHSVにとって固有でない蛋白質またはポリペプチドであり得る。
例えばHSV配列によって挟まれている異種遺伝子を持つプラスミドベクターによるHSV株の相同組み換えによって、異種遺伝子がHSVゲノム中に挿入され得る。異種遺伝子は好適なプラスミドベクター中に導入されて、宿主細胞中に導入され得、宿主細胞がウィルスに感染させられて、異種膜蛋白質を含むビリオンを作り得る。異種遺伝子は当分野において周知のクローニング技術を用いてHSV配列を含む好適なプラスミドベクター中に導入され得る。異種遺伝子はHSVゲノム中にいずれかの位置で挿入され得るが、ただしウィルスは尚増殖し得、そのエンベロープは異種蛋白質を含むこととする。特定の態様において、異種遺伝子は内在性遺伝子の座に挿入され得、内在性遺伝子のプロモーターのコントロール下で発現され得る(例えば、gB座にクローニングされて、gBプロモーターのコントロール下で発現されるか、またはgC座にクローニングされて、gCプロモーターのコントロール下で発現される)。
異種遺伝子の転写される配列は、好ましくは、異種遺伝子の発現をゆるすコントロール配列に作動可能に連結され得る。ただしウィルスは尚増殖し得て、そのエンベロープは異種蛋白質を含むこととする。コントロール配列は、異種遺伝子の発現を許すプロモーターと転写の終結のためのシグナルとを含む。プロモーターは、選択されたビリオンにおいて機能的であるプロモーター(例えばHSV遺伝子のプロモーター)から選択され得る。
いくつかの態様において、問題のオープンリーディングフレーム(ORF)は、HSVゲノム中のヘルペスウィルスgBまたはgC遺伝子のコード領域と置き換わり得る。いくつかの態様において、問題のORFの発現はgBまたはgCプロモーターによって厳しくコントロールされ得る。いくつかの態様において、宿主中で少なくとも1つのまたは各組み換えウィルスによって作られるヒト蛋白質の量は約同じであり得る。いくつかのウィルスは、少なくとも1つのまたは各ビリオンへとアセンブリされるべきそれらのエンベロープ蛋白質のコピー数を厳しくコントロールする。ゆえに、ウィルスによって発現される蛋白質はビリオンあたりおおよそ同じコピー数を有し得る。
いくつかの態様において、アレイ上にスポットされたビリオン中に存在する蛋白質の量は、アレイ上の1つまたは2つ以上の他のビリオンの1つまたは2つ以上の他の蛋白質の量と約同等であり得る。例えば、アレイ上にスポットされたビリオン中に存在する蛋白質の量は、アレイ上の1つまたは2つ以上の他のビリオン中の1つまたは2つ以上の他の蛋白質の量の約50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%であり得る。
発現カセットは当業者に公知のルーチン的なクローニング技術を用いて構築され得る(例えばSambrook et al. (1989) Molecular Cloning - a laboratory manual; Cold Spring Harbor Press参照)。なおその上に、特定の組み換えHSVビリオンの構築が実施例に記載されている。
いくつかの態様において、複数の遺伝子の発現が有利であり得る。かかる用途のためにはHSVは特有に適切である。なぜなら、他のウィルスベクターシステムの限定されたパッケージング能力を有さないからである。それゆえに、複数の異種遺伝子がそのゲノム中に収容され得る。例えば、これが達成され得る少なくとも2つのやり方がある。例えば、1つの異種遺伝子よりも多くと、結びついたコントロール配列とが特定のHSV株中に導入され得る。反対向きに面したプロモーター(同じまたは異なるプロモーター)の対を用い、これらのプロモーターがそれぞれ上に記載されている通り異種遺伝子(同じまたは異なる異種遺伝子)の発現を駆動することもまた可能であろう。その代わりに、HSVゲノム中の複数の部位に異種遺伝子が挿入され得る。
GPCRなどの多くの膜蛋白質はへテロ二量体またはヘテロ多量体として機能する。いくつかの態様において、それらの特定の膜蛋白質を発現するウィルスによる細胞のコンビナトリアル共感染を用いて、分子のこれらの種類を提示するビリオンが用いられ得る。作られたこれらのビリオンは、細胞中での共発現中に作られ得る複合体としてGPCRなどの両方の膜蛋白質を提示し得る。
いくつかの態様において、マルチパス膜結合蛋白質、例えばGPCRおよびチャネルは、「ポジティブ・インサイド」ルールに基づいてそれらのトポロジーを逆転させるように遺伝子操作され得る。例えば、かかる遺伝子操作された膜蛋白質の細胞質ドメインは組み換えビリオン表面上にエクトドメインとして提示され得る。もたらされる組み換えウィルスは、これらの膜蛋白質の細胞質ドメインと相互作用する蛋白質または他の生体分子を同定するために用いられ得る。
哺乳類、酵母、昆虫、および細菌発現システムは当分野において公知である。市販のベクターおよび発現システムは種々のサプライヤーから利用可能であり、Genetics Institute(Cambridge, Mass.)、Stratagene(La Jolla, Calif)、Promega(Madison, Wis. )、およびInvitrogen(San Diego, Calif)を含む。所望の場合には、発現を増大させて妥当な蛋白質フォールディングを容易にするために、配列のコドンの文脈およびコドン対形成は、発現ベクターが導入され得る生物中での発現にとって最適化され得る。これはHatfield, et al., 米国特許第5,082,767号によって説明されている。
好ましい態様において、本開示の主題は異種膜ポリペプチドをコードする組み換えHSV−1細菌人工染色体(BAC)クローンに関する。ゲノムDNAの大きい断片(100〜300kb)を安定に維持するためにBACクローニングシステム(Shizuya et al. (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89:8794-8797)が開発された。
1つの態様においては、糖蛋白質B遺伝子のリンカー挿入変異体を遺伝子操作した後に、プラスミドpKΔ4B(Cai et al. (1988) J. Mol. Biol. 201:575-88)が用いられ得、gBのアミノ酸43〜711をコードするDNA配列は欠失し、BglII制限部位が追加されて蛋白質リーディングフレームを維持する(Cai et al. (1988) J. Mol. Biol. 201:575-88)。pKΔ4Bプラスミドは例えばXhoIおよびBglIIによって消化され、antarticホスファターゼ(NEB)によって処理され、1〜43の全てのgBアミノ酸を欠失するが(gBΔSS)gBプロモーター配列を保持するpKΔ4B(本明細書においてはプラスミドpKgBΔSSと言われる)から増幅されたXhoI−BglIIのPCR断片とライゲーションされ得る。711〜796にわたるgBアミノ酸の配列が次にカセットPCR変異導入によってpKgBΔSSから欠失させられ、PCR断片はBglII−BamH1としてpKgBΔSSにクローニングされ得、もたらされるプラスミドは本明細書においてはpKgBPRと言われる。異種膜結合蛋白質が次にプラスミドから、例えばUltimate ORFコレクション(Life Technologies)から増幅され得る。V5エピトープをコードする配列がリバースプライマー中に含まれ得る。最終的なgBプロモーターによって駆動される遺伝子プラスミドの配列分析はウィルスゲノム中への導入に先立ってなされ得、プラスミドは相同組み換えのためにBamH1によって直線状化され得る。次に、マーカーレスキューおよびマーカートランスファーアッセイ、例えばUL28のマーカーレスキューおよび異種膜結合蛋白質が作動可能に連結されたgBプロモーター配列のマーカートランスファーが、Desaiら(Desai et al. (1994) Virology 204:312-22)に記載されている方法を用いて実施され得る。A1.1細胞単層(UL27およびUL28によって形質転換された細胞。Tengelsen et al. (1993) J. Virol. 67:3470-80)が、感染細胞DNA(KΔ4BΧ)および直線状化されたプラスミドDNAによって例えばリン酸カルシウム沈殿法を用いてコトランスフェクションされ得る。プラークが見え始めたときに細胞単層が採取され、任意に凍結/融解されてソニケーションされ、総計の仔ウィルスが力価測定され得る。組み換えウィルスはD6細胞(UL27によって形質転換されている。Cai et al. (1987) J. Virol. 61:714-21)上のシングルプラーク精製によって単離され得、D6細胞株上での限界希釈によって追加のプラーク精製が行われ得る。
別の態様においては、KOS−BAC37ゲノム(Gierasch et al. (2006) J. Virol. Methods 135:197-206)がTOP10細胞(Stratagene)中にトランスファーされ得、HSV−1エンベロープ蛋白質またはその断片(例えばgC)に融合した異種膜結合蛋白質を含むキメラ融合蛋白質がウィルスゲノム中に導入され得る。Gene Bridges Red-ET法および提供されたプロトコールを用いた(Zhang et al. (2000) Nat. Biotechnol. 18:1314-7)。例えば、gC相同配列によって囲まれたカナマイシンカセットが増幅されて、カナマイシン遺伝子がKOS−BAC37中に導入され、gC遺伝子を置き換え得る。カナマイシンプレート上で育つコロニーがストレプトマイシン感受性についてスクリーニングされ得、gC融合遺伝子はオーバーラップPCR法(例えば、表1に列挙されているプライマーを用いる)を用いてつくられ得、gC融合ポリヌクレオチドはRedETプライマー(例えば表1に列挙されている)を用いて増幅されて、カナマイシン遺伝子を置き換えるために用いられ得る。正しい融合ポリヌクレオチドを持つ成功した分離株はPCRアッセによって同定され得、BACゲノム中の挿入された遺伝子は感染性ウィルスの再構成に先立ってシーケンシングされ得る。糖蛋白質Cキメラ遺伝子融合物を持つKOSバクミドはPureLink核酸精製キット(Life Technologies)を用いて調製され、バクミドDNAはLipofectamine 2000試薬(Life Technologies)を用いてベロ細胞にトランスフェクションされ得る。プラーク形成によって、gC融合ポリペプチドを含む組み換えHSV−1ウィルスのワーキングストックを増幅および調製するために感染細胞ライセートが用いられる。
したがって、異種遺伝子を発現する精製された組み換えHSVビリオン(例えば組み換えHSV−1ビリオン)が宿主細胞を感染させるために用いられ、宿主細胞から放出された組み換えHSVビリオンは、次に、本明細書において他所に記載される本開示のアレイの作製への使用のために(例えば、FASTスライド上への印刷のために)精製される。用語「精製される」は、他の化合物の存在を排除して絶対的な純度を見せる形態で材料が存在することは要求しない。少なくとも約1桁、好ましくは2または3桁、より好ましくは4または5桁までの出発材料または天然の材料の精製が明白に考えられる。一例として、0.1%濃度から10%濃度への精製は2桁である。
1つの態様において、宿主細胞はベロ細胞、形質転換ベロ細胞株、またはヒト包皮線維芽細胞(HFT)細胞である。しかしながら、HSVビリオン(例えばHSV−1ビリオン)の増殖の能力があるいずれかの宿主細胞が用いられ得る(例えば、シリアンハムスター腎臓細胞(BHK−21)、ヒト胚性肺細胞(HEL)、ヒト咽頭癌上皮細胞(Hep−2)、および同様のもの)。
組み換えHSVビリオン、例えば組み換えHSV−1ビリオンが好ましくあり得るが、他の有エンベロープウィルスもまた組み換えビリオンアレイに用いられ得る。本明細書において用いられる場合、有エンベロープウィルスはそれらの蛋白質カプシドを覆うウィルスエンベロープを有し、典型的にはリン脂質および蛋白質からなり、ウィルス糖蛋白質を含む。HSV−1およびHSV−2に加えて、組み換えビリオンアレイへの使用のための追加の例示的な有エンベロープウィルスは以下のウィルスファミリーおよびウィルスを含み得るが、これに限定されない。レトロウィルス科(すなわちレンチウィルス亜科)、例えばヒト免疫不全ウィルス(HIV)、フラビウィルス科、例えば黄熱ウィルス(YFV)およびデングウィルスのようなフラビウィルス、C型肝炎ウィルス(HCV)のようなヘパシウィルス、およびウシウィルス性下痢ウィルス(BVDV)のようなペスティウィルス、痘帯状疱疹ウィルス(VZV)、サイトメガロウィルス(CMV)、またはヒトヘルペスウィルス6型(HHV−6)、ポックスウィルス科、例えばワクシニア、ヘパドナウィルス科、例えばB型肝炎ウィルス(HBV)、コロナウィルス科、例えばSARS−CoV、オルソミクソウィルス科、例えばインフルエンザウィルスA、B、およびC、トガウィルス科、アレナウィルス科、例えばアレナウィルス、ブニヤウィルス科、例えばプンタトロ、パラミクソウィルス科、例えばRSウィルス(RSV)またはパラインフルエンザ−3ウィルス、ならびにラブドウィルス科。
基板
アレイの基板は、組み換えビリオンマイクロスポットのパターンが存在し得る少なくとも1つの表面(すなわち、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポット)を含み得る。1つの態様において、基板はガラス、例えばニトロセルロースによってコーティングされたガラス、例えばニトロセルロースコーティングスライド(すなわちFASTスライド)であり得る。
他の態様において、基板はセラミック物質、ガラス、金属、結晶質材料、プラスチック、ポリマーまたはコポリマー、およびその組み合わせからなる群から選択される物質を含む。かかる基板は、例えば(準)貴金属、例えば金もしくは銀、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、vycorガラス、石英ガラス、金属もしくは非金属酸化物、ケイ素、リン酸一アンモウム、および他のかかる結晶質材料、遷移金属、プラスチックもしくはポリマー(樹状ポリマー、例えばポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ビニルアセテート−マレイン酸無水物)、ポリ(ジメチルシロキサン)モノメタクリレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンイミン、コポリマー、例えばポリ(ビニルアセテート−コ−マレイン酸無水物)、ポリ(スチレン−コ−マレイン酸無水物)、ポリ(エチレン−コ−アクリル酸)、もしくはこれらの誘導体を含む)、または同様のものを含むが、これに限定されない。
基板は、アレイの意図される使用に依存して単純〜複雑の範囲の種々の構成をとり得る。それゆえに、基板は総合的なスライドまたはプレート構成、例えば長方形状またはディスク状の構成を有し得る。標準的なマイクロプレート構成が用いられ得る。ある態様において、基板は長方形状の断面形状を有し得、約10mm〜200mm、通常は約40〜150mm、より通常は約75〜125mmの長さと、約10mm〜200mm、通常は約20mm〜120mm、より通常は約25〜80mmの幅と、約0.01mm〜5.0mm、通常は約0.1mm〜2mm、より通常は約0.2〜1mmの厚さとを有する。
いくつかの態様において、表面は平滑または実質的に平面状であり得るか、または凸凹(例えば窪みもしくは隆起)を有し得る。さらに、マイクロスポットのパターンが存在し得る表面は、望ましく表面の特性を改変するために働く1つまたは2つ以上の異なる化合物層またはコーティングによって改変され得る。
したがって、アレイは、組み換えビリオンマイクロスポットを含む基板の表面の全体または部分の上にコーティング材料をさらに含み得る。好ましくは、コーティング材料は、基板に対する組み換えビリオンマイクロスポットの親和性を増大させる。
1つの態様において、コーティング材料はニトロセルロースであり得る。他の態様において、コーティング材料はシラン、チオール、ジスルフィド、またはポリマーであり得る。材料がチオールであり得るときには、基板は金コーティング表面を含み得、ならびに/またはチオールは疎水性および親水性部分を含む。コーティング材料がシランであり得るときには、基板はガラスを含み、シランは、例えばヒドロキシル、カルボキシル、リン酸、グリシドキシ、スルホン酸、イソシアネート、チオール、またはアミノ基を含む末端部分を示し得る。
代替的な態様において、コーティング材料は共有結合したリンカー部分を有する誘導体化された単層または多層であり得る。単層コーティング(例えば長鎖炭化水素部分を含む)はチオール(例えばチオアルキル)、ジスルフィド、またはシラン基を有し得、これらが基板への化学的または物理化学的結合を作る。基板への単層の取り付けは非共有結合的な相互作用によってまたは共有結合的な反応によって達成され得る。
1つの態様において、チオールはチオアルキル化合物であり得、チオアルキル酸、チオアルキルアルコール、チオアルキルアミン、および水素含有チオアルキル化合物からなる群から選択される。例えば、チオアルキル化合物はチオアルキル酸、例えば16−メルカプトヘキサデカン酸であり得る。
基板への取り付け後に、単層は少なくとも1つの反応性の官能基を含み得る。単層コーティング上の反応性の官能基の例は、カルボキシル、イソシアネート、ハロゲン、アミン、またはヒドロキシル基を含むが、これに限定されない。1つの態様において、単層コーティング上のこれらの反応性の官能基は標準的な化学技術によって活性化させられて、単層コーティング上で対応する活性化された官能基になり得る(例えば、カルボキシル基から酸無水物または酸ハロゲン化物などへの変換)。基板上の単層コーティングの活性化された官能基は酸無水物、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、または他の普通の活性化されたエステルもしくは酸ハロゲン化物(リンカー化合物の末端アミノ基への共有結合的なカップリングのため)であり得るが、これに限定されない。別の態様において、単層コーティング上の活性化された官能基は、リンカー化合物の末端ヒドロキシル基とのカップリングのための酸無水物誘導体、リンカー化合物の酸化糖残基上でのカップリングのためのヒドラジン誘導体、またはリンカー化合物のチオール基への共有結合的な取り付けのためのマレイミド誘導体であり得るが、これに限定されない。誘導体化された単層コーティングを作るためには、単層コーティング上の少なくとも1つの末端カルボキシル基が第1に活性化されて酸無水物基になり、次にリンカー化合物と反応させられ得る。その代わりに、単層コーティング上の反応性のアミノ基との共有結合的なカップリングのための活性化された官能基(例えば、これに限定されないが、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、酸ハロゲン化物、酸無水物、およびイソシアネート)を有するリンカー化合物と、単層コーティング上の反応性の官能基が反応させられ得る。
1つの態様において、リンカー化合物は1つの末端官能基、スペーサー領域、および膜結合蛋白質接着領域を有する。活性化された単層コーティング上の活性化された官能基を反応するための末端官能基は例えばハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、またはチオール基であるが、これに限定されない。ある態様において、末端官能基はカルボン酸、ハロゲン、アミン、チオール、アルケン、アクリレート、酸無水物、エステル、酸ハロゲン化物、イソシアネート、ヒドラジン、マレイミド、およびヒドロキシル基からなる群から選択される。
スペーサー領域はオリゴ/ポリエーテル、オリゴ/ポリペプチド、オリゴ/ポリアミド、オリゴ/ポリアミン、オリゴ/ポリエステル、オリゴ/多糖、ポリオール、複数の荷電種、またはいずれかの他のその組み合わせを含み得るが、これに限定されない。例は、エチレングリコールのオリゴマー、ペプチド、グリセロール、エタノールアミン、セリン、イノシトールなどを含むが、これに限定されず、膜結合蛋白質がリンカー部分の接着領域に自由に接着するようなものである。スペーサー領域は天然に親水性であり得る。1つの態様において、スペーサーはn個のオキシエチレン基を有し、nは2〜25であり得る。他の態様において、リンカー化合物の膜接着領域または「疎水性尾部」は疎水性または両親媒性であり得、直鎖または分岐鎖アルキル、アルキニル、アルケニル、アリール、アラルキル(araalkyl)、ヘテロアルキル、ヘテロアルキニル、ヘテロアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルを有する。別の態様において、膜結合蛋白質接着領域はC10〜C25直鎖または分岐鎖アルキルまたはヘテロアルキル疎水性尾部を含む。最も好ましい態様において、疎水性尾部はC10〜C20直鎖または分岐鎖アルキル断片を含む。
別の態様において、リンカー化合物は、末端官能基を1つの末端に、スペーサー、リンカー/膜結合蛋白質接着領域、および親水性基を別の末端に有する。リンカー化合物の1つの末端の親水基は単一の基または複数の親水基の直鎖もしくは分岐鎖であり得、単一のヒドロキシル基または複数のエチレングリコール単位の鎖を含むが、これに限定されない。
いくつかの態様において、本発明は、膜結合蛋白質抗体のライブラリーと基板とを含むアレイ(またはマイクロアレイ)を提供する。いくつかの態様において本発明は、膜結合蛋白質を発現または含有するビリオンのライブラリーと基板とを含むアレイ(またはマイクロアレイ)を提供する。いくつかの態様において、少なくとも1つのまたは各膜結合蛋白質抗体またはビリオンは基板上に固定化され得る。膜結合蛋白質抗体またはビリオンは基板上に可逆的または不可逆的に固定化され得る。基板は平面状または粒子であり得、固体または多孔質材料を含み得る。基板は有機もしくは無機、生体もしくは非生体、またはこれらの材料のいずれかの組み合わせであり得る。
1つの態様において、基板は透明または半透明であり得る。パッチがある基板の表面の部分は好ましくは平板で強固または半強固であり得る。多数の材料が基板としての使用にとって好適である。基板はケイ素、シリカ、ガラス、またはポリマーを含み得る。たとえば、基板はケイ素、シリカ、石英、ガラス、CPG、カーボン、アルミナ、二酸化チタン、ゲルマニウム、窒化ケイ素、ゼオライト、およびヒ化ガリウムからなる群から選択される材料を含み得る。多くの金属、例えば金、白金、アルミニウム、銅、チタン、およびそれらの合金もまたアレイの基板の選択肢である。加えて、多くのセラミックおよびポリマーもまた基板として用いられ得る。基板として用いられ得るポリマーは以下を含むが、これに限定されない。ポリスチレン、ポリ(テトラ)フルオロエチレン(fluorethylene)、(ポリ)ビニリデンジフルオリド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルエチレン、ポリエチレンイミン、ポリ(エーテルエーテル)ケトン、ポリオキシメチレン(POM)、ポリビニルフェノール、ポリラクチド、ポリメタクリルイミド(PMI)、ポリアルケンスルホン(PAS)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ブロックコポリマー、およびEupergit(登録商標)。フォトレジスト、重合Langmuir-Blodgettフィルム、およびLIGA構造もまた本発明において基板として働き得る。
1つの態様においては、ポリカチオン性ポリマーによってコーティングされたガラススライド上に別々の抗体またはビリオンのマイクロアレイが結合され得る。基板は本発明の別の側面に従って形成されて、1つまたは2つ以上の別々の膜結合蛋白質抗体への標的膜貫通分子の結合を検出することへの使用を意図され得る。1つの態様において、基板は、ポリカチオン性ポリマー(好ましくはカチオン性ポリペプチド、例えばポリリシンまたはポリアルギニン)のコーティングがその表面に形成されたガラス基板を含む。ポリカチオン性コーティング上には、領域などの既知の選択されたアレイ領域にそれぞれ局在する別々のバイオポリマーのマイクロアレイが形成され得る。
スライドは、スライドの表面にポリカチオン性ポリマー(例えばポリ−l−リシン)の均一厚フィルムを置き、フィルムを乾燥して乾燥コーティングを形成することによってコーティングされ得る。追加されるポリカチオン性ポリマーの量は、ガラス表面上にポリマーの少なくとも単層を形成するのに十分であり得る。ポリマーフィルムは表面の負のシリル−OH基とポリマー中の荷電アミン基との間の静電結合を介して表面に結合され得る。ポリ−l−リシンコーティングガラススライドは例えばSigma Chemical Co.(St. Louis, Mo.)から商業的に得られる。
好適なマイクロアレイ基板はガラスの化学的誘導体化によってもまたつくられ得る。末端Si上に適切な脱離基を有するシラン化合物はガラス表面に共有結合するであろう。誘導体化分子は、ガラス基板の表面に所望の化学的性質を付与するように設計され得る。かかる二官能性試薬の例はアミノプロピルトリ(エトキシ)シランであり得、これは分子のトリ(エトキシ)シラン部分においてガラス表面と反応する一方で、脱離分子のアミノ部分は自由なままにする。末端アミノ基を有する表面はポリリシンコーティングスライドと同じくバイオポリマーの吸着にとって好適である。末端表面基のアイデンティティはさらなる化学反応によって改変され得る。例えば、グルタルアルデヒドとの上の例の末端アミンの反応は末端アルデヒド基をもたらす。マイクロアレイをスポットする前に、例えばシリル化(silynated)ガラスへのプロテインAまたはプロテインG溶液の塗布によって、改変のさらなる何層もが適用されて所望の反応性を達成し得る。ビリオンおよび/またはポリペプチドに結合する追加の表面はニトロセルロースコーティングガラススライド(Schleicher and Schuellから市販)およびビリオン/蛋白質結合プラスチック、例えばポリスチレンである。
スポットされた抗体またはビリオンは非共有結合または共有結合によって取り付けられ得る。吸着は、スポットされたポリペプチドとアレイ基板との間の静電、疎水性、ファンデルワールス、または水素結合相互作用によって起こる。水系環境での表面へのポリペプチドまたはビリオン溶液の単純な塗布は、ポリペプチドまたはビリオンを吸着するのに十分であり得る。共有結合的な取り付けは、化学的に活性化された表面とのポリペプチドまたはビリオン上の官能基の反応によって達成され得る。例えば、アルデヒドまたはスクシンイミド基などの高度に反応性の求電子基によって表面が活性化されている場合には、ビリオンの未修飾のポリペプチドまたはポリペプチドはアミン基において(リシン残基または末端アミンにおいて)反応して、共有結合を形成する。
エポキシ(expoy)およびアルデヒドグラフト表面などの共有結合的な表面が用いられるときには、ビリオンは表面糖蛋白質の第1級アミン(例えばリシン残基)を介して表面に共有結合的にクロスリンクされ得る。ニトロセルロースコーティング表面(例えばFASTスライド)が用いられ得るときには、ビリオンは多孔質表面に吸着または取り込みされ得る。HSV−1ビリオンはいずれかのプラスチックまたはコーティング表面に効率的に吸着し得る。
いくつかの態様においては、共有結合的な表面取り付けが厳しい条件下での結合にとって有用であり得る。いくつかの態様において、共有結合的な表面取り付けは、厳しい条件での結合にとって非共有結合的な表面取り付けよりも有用であり得る。いくつかの態様において、アレイ上のスポットあたり非共有結合的に固定化されたビリオンの量と比較して、アレイ上のスポットあたりビリオンの減少した量が共有結合的に固定化される。いくつかの態様において、アレイ上のスポットあたり共有結合的に固定化されたビリオンの量と比較して、アレイ上のスポットあたりビリオンの増大した量が非共有結合的に固定化される。いくつかの態様において、共有結合的な表面が用いられて、低いバックグラウンドシグナルを維持し得る(例えば、Cy3およびより短い波長の他のチャネル)。いくつかの態様においては、リン酸化などのアッセイのある種類のために共有結合的な表面取り付けが使用される。いくつかの態様において、非共有結合的な表面、例えばFASTスライドは、共有結合的な表面上のスポットあたり吸着されるビリオン数よりもスポットあたり多くのビリオンを吸着し得る。いくつかの態様において、非共有結合的な表面は、低い親和性の結合イベントを検出するためには共有結合的な表面よりも良好な表面である。
マイクロアレイを形成するためには、別々のバイオポリマーの画定された体積が、当分野において公知のいずれかの好適な方法によってポリマーコーティングスライド上に堆積する。基板の重要な特徴に従えば、基板アレイ中の対応する結合パートナーとの試料中の標識されたリガンドの結合を許す条件下で基板に水系試料が塗布され得るときに、堆積した抗体またはビリオンは非共有結合的にコーティングスライド表面に結合したままである。
いくつかの態様において、少なくとも1つのまたは各マイクロアレイは、少なくとも約50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、または1000個の別々の抗体を約1cm未満の表面積あたり含有する。いくつかの態様において、少なくとも1つのまたは各マイクロアレイは、少なくとも約50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、または1000個の別々のビリオンを約1cm未満の表面積あたり含有する。1つの態様において、マイクロアレイは50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、または400個の領域を約16mmの面積中に、または2.5×10個の領域/cmを含有する。好ましい態様において、少なくとも1つのまたは各マイクロアレイ領域中の抗体は約0.1フェムトモル〜100ナノモルの画定された量でもまた存在する。好ましい態様において、少なくとも1つのまたは各マイクロアレイ領域中のビリオンは約0.1フェムトモル〜100ナノモルの画定された量でもまた存在する。
好ましい態様においては、バイオポリマーは少なくとも約約50単位(例えばアミノ酸、ヌクレオチドなど)の長さをもまた有し、すなわち様々なインサイチュ合成スキームによって高密度アレイに形成され得るポリマーよりも実質的に長い。
作製方法
本開示の主題は、少なくとも部分的に、本明細書に開示される通り、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを含むアレイを作製する方法にもまた関する。アレイは当分野において周知のマイクロパターニング技術を用いて調製され得る。かかる技術は例えばマイクロスタンプ(米国特許第5,731,152号)、PDMSスタンプを用いるマイクロコンタクト印刷(Hovis et al. (2000) Langmuir 16:894-897)、キャピラリー分注デバイス(米国特許第5,807,522号)、およびマイクロピペッティングデバイス(米国特許第5,601,980号)を含み得る。
1つの態様において、プローブの先端(「ピン」ともまた言われる)は組み換えビリオンの溶液中に浸漬され得る。先端が溶液から除かれて、先端に接着した組み換えビリオンを含む溶液を提供し得る。組み換えビリオンを含む溶液が基板の表面と接触させられて、それによって基板の表面に先端から組み換えビリオンを含む溶液をトランスファーし得る。
本開示の主題中に用いられる「ピン」は、いずれかの形状、サイズ、および次元であり得る。例えば、ピンプリントプロセスはリング形状ピン、スクエアピン、またはポイントピン、および同様のものを含み得る。別の態様において、ダイレクトコンタクト印刷はシングルピン印刷またはマルチピン印刷(すなわち、ソースプレートを含むシングルピン印刷法、またはいずれかのフォーマットにパターニングされた複数のピンのレイアウトアレイを用いるマルチピン印刷)を含み得る。
印刷装置は、プリントヘッド、プレート、基板操作ユニット、XYまたはXYZ移動ステージ、環境コントロール、機器コントロールソフトウェア、試料トラッキングソフトウェアなどを含み得る。かかる装置は例えばCartesian Technologies, Inc.によって販売されているquill pinプリンタを含む。
高密度アレイのためには、複数個の組み換えビリオンを含む組み換えビリオンマイクロスポットのマトリックスを有する組み換えビリオンマイクロスポット印刷アレイが用いられて、対応するソースウェル(例えばマイクロタイタープレートのウェル)にマトリックスからの少なくとも1つのまたは各組み換えビリオンマイクロスポットをアラインメントおよびフィッティングし得る。
II.使用の方法
本開示の主題は、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットを含むアレイのための使用の方法にもまた関し、組み換えビリオンマイクロスポットは複数個の組み換えビリオンを含み、組み換えビリオンは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質(例えばヒト膜結合蛋白質)を含むエンベロープを含む。使用のこれらの方法は、膜結合蛋白質、例えばヒト膜結合蛋白質に結合するリガンドおよび/または薬物をスクリーニングするためのハイコンテント・ハイスループットアッセイを含むが、これに限定されない。使用の追加の方法は医学的診断、プロテオーム、およびバイオセンサーアッセイを含む。
方法への使用のためには、試料は典型的にはアレイに送達され得、試料は典型的には流体試料、例えば、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質によって結合されるべき蛋白質、ポリペプチド、その断片、もしくは問題のいずれかの他のアナライト(または「標的」)を含む溶液であり得る。ある態様において、試料は下にさらに記載される通り生体試料を含み得る。
アレイに用いられるアッセイは直接的な非競合アッセイまたは間接的な競合アッセイであり得る。非競合法において、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質上の結合部位に対する親和性は直接的に特定され得る。この方法において、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質はアナライト(または「標的」)に直接的に暴露される。アナライトは標識されるかまたは未標識であり得る。アナライトが標識され得る場合には、検出の方法は蛍光、冷光、放射能、および同様のものを含み得る。アナライトが未標識である場合には、結合の検出は、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質の表面におけるいくつかの物理的特性の変化に基づくであろう。かかる物理的特性は例えば屈折率または電気インピーダンスを含み得る。未標識標的の結合の検出は例えば質量分析を含み得る。競合法においては、結合部位の占有は間接的に特定され得る。この方法においては、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質は、未標識標的とアレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質の対応する標識された標的またはリガンドとを含有する溶液に暴露される。標識された対応するリガンドおよび未標識標的は、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質上の結合部位について競合する。組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質に対する標的の親和性が、対応するリガンドと相対的に、標識されたリガンドの結合の量の低下によって特定され得る。標的の結合の検出はサンドイッチアッセイを用いて行われ得、最初の結合後に、結合した標的に対する親和性を有する標識抗体などの分子を含有する第2の溶液と一緒にアレイがインキュベーションされ得、異種膜結合蛋白質−標的複合体との標識抗体の結合の量に基づいて標的の結合の量が特定され得る。標的の結合の検出は置換(displacement)アッセイを用いて行われ得、標識リガンドの最初の結合後に、問題の化合物を含有する第2の溶液と一緒にアレイがインキュベーションされ得る。標的の結合能力および結合の量は、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質中の予め結合した標識リガンドの数の低下に基づいて特定される。
1つの態様において、アレイはリガンドおよび/または薬物をスクリーニングするための方法に用いられ得、アレイ上の複数個の異種膜結合蛋白質と結合または別様に相互作用するその能力について、可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が直接的にスクリーニングされ得る。その代わりに、アレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上の種類と結合または別様に相互作用するそれらの能力について、複数個の可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が並行してスクリーニングされ得る。リガンドおよび/または薬物スクリーニングプロセスは、可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補の存在下および非存在下の両方で、アレイ上の1つまたは2つ以上の異種膜結合蛋白質との少なくとも1つのアナライトまたは試料の成分の相互作用(例えば結合)についてアッセイすることを任意に含み得る。これは、元々アッセイされようとしていた相互作用(単数または複数)の阻害剤として作用するその能力について、可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が試験されることを許す。
別の態様において、アレイは、標的試料の特定の成分に結合するそれらの能力について複数個の蛋白質をスクリーニングするための方法に用いられ得る。この方法は、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質を含むアレイに試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された特定の成分の存在または量について直接的または間接的に検出することとを含む。好ましい態様において、方法は、検出ステップ前にアレイから試料のいずれかの結合していないまたは非特異的に結合した成分を除くために、アレイを洗浄する中間ステップをさらに含む。別の態様において、方法は、少なくとも1つのマイクロスポット上に保持された特定の成分をさらにキャラクタリゼーションする追加のステップをさらに含む。
別の態様において、蛋白質−蛋白質結合相互作用をアッセイする方法が提供され、以下のステップを含む。第1に、結合についてアッセイされるべき少なくとも1つの蛋白質を含む試料を組み換えビリオンアレイに送達することと、次に、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持され得る試料から蛋白質の存在または量について直接的または間接的に検出すること。
別の態様は、組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上と反応し得る試料中の複数個のアナライトの存在について、並行してアッセイする方法を提供する。この方法は、アレイに試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各組み換えビリオンマイクロスポットにおける異種膜結合蛋白質とのアナライトの相互作用を検出することとを含む。
まだ別の態様において、組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上に結合し得る試料中の複数個のアナライトの存在について並行してアッセイする方法が、アレイに流体試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持されたアナライトの存在または量について直接的または間接的に検出することとを含む。好ましい態様において、方法は、アレイから試料のいずれかの結合していないまたは非特異的に結合した成分を除くためにアレイを洗浄するステップをさらに含む。
別の態様において、組み換えビリオンアレイは診断的に用いられ得、アッセイされようとする複数個のアナライトが生物中の病原体の存在または病態のしるしである。かかる態様において、次に、アレイに送達され得る試料は典型的には生体試料を含むであろう。本明細書において用いられる場合、表現「生体試料」は、手順に有用な、対象から得られる種々の試料種類を包含する。1つの態様において、生体試料は全血、血球、血清、または血漿を含む。生体試料が固体組織試料を含むところでは、当分野において公知の様々な手段(ホモジナイズ、消化、および/または抽出を含む)によって液体試料が固体組織に由来し得る。したがって、生体組織試料は固体組織試料、液体組織試料、生体液、吸引液、細胞、および細胞断片を含み得る。生体試料の具体的な例は、外科切除、病理検体、保存試料、またはバイオプシー検体によって得られた固体組織試料、組織培養物またはそれに由来する細胞およびその子孫、ならびにこれらのソースのいずれかから調製された切片またはスメアを含むが、これに限定されない。生体試料の限定しない例は、乳部組織、リンパ節、および乳部腫瘍から得られた試料を含む。生体試料は脊椎動物の体に由来するいずれかの材料をもまた含み、血液、脳脊髄液、血清、血漿、尿、乳頭吸引液、穿刺吸引液、組織洗浄液、例えば乳管洗浄液、唾液、痰、腹水、肝臓、腎臓、乳部、骨、骨髄、精巣、脳、卵巣、皮膚、肺、前立腺、甲状腺、膵臓、子宮頸部、胃、腸、大腸、脳、膀胱、結腸、鼻孔、子宮、精液、リンパ液、膣内貯留液、滑液、脊髄液、頭部および頸部、上咽頭腫瘍、羊水、母乳、肺痰またはサーファクタント、尿、糞便、および生物起源の他の液体試料を含むが、これに限定されない。
それらの多くの態様において本開示の方法によって診断される対象は望ましくはヒト対象であり得るが、本明細書に記載される方法が全ての脊椎動物種に関して有効であるということは理解されるはずであり、それらは用語「対象」を含むことが意図される。したがって、「対象」は、ヒト対象を医学的目的のために(例えば、既存の疾患、障害、もしくは状態の診断もしくは処置、または疾患、障害、もしくは状態の初期を予防するための予防診断もしくは処置のために)、または動物対象を医学的、獣医学的目的、もしくは開発目的のために含み得る。好適な動物対象は哺乳動物を含み、霊長類、例えばヒト、猿、類人猿、テナガザル、チンパンジー、オランウータン、マカクザル、および同様のもの、ウシ属、例えばウシ、オックス、および同様のもの、ヒツジ属、例えばヒツジおよび同様のもの、ヤギ類、例えばヤギおよび同様のもの、ブタ類、例えば子豚、親豚、および同様のもの、ウマ科、例えば馬、ロバ、シマウマ、および同様のもの、ネコ科(野生および飼い猫を含む)、イヌ科(犬を含む)、ウサギ目(ウサギ、野うさぎ、および同様のものを含む)、ならびにげっ歯類(マウス、ラット、モルモット、および同様のものを含む)を含むが、これに限定されない。動物はトランスジェニック動物であり得る。いくつかの態様において、対象はヒトであり得、胎児、新生児、小児、若年者、および成人対象を含むが、これに限定されない。さらに、「対象」は、疾患、障害、または状態に罹患しているかまたは罹患していると疑われる患者を含み得る。それゆえに、用語「対象」および「患者」は本明細書において交換可能に用いられる。対象は動物疾患モデル(例えば、実験に用いられるラットまたはマウス、および同様のもの)をもまた含む。
一般的に、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質によって結合されるべき蛋白質を含有する溶液を試料が含む試料の送達は、任意にブロッキング溶液の送達によって先行され得る、後続され得る、または伴われ得る。ブロッキング溶液は、アレイ上の非特異的な結合の部位に接着するであろう蛋白質または別の部分を含有する。例えば、ウシ血清アルブミン、粉乳、ポリグルタミン酸、DNA分子、またはレクチンの溶液がブロッキング剤として用いられ得る。
広範な検出方法が方法に適用可能である。検出は定量的、半定量的、または定性的のいずれかであり得る。本開示のアレイは光学的検出法、例えば可視または赤外範囲の吸収、化学発光、および蛍光(寿命、偏光、蛍光相関分光法(FCS)、および蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を含む)と接続され得る。なおその上に、検出の他のモード、例えば光導波路(PCT公開WO96/26432および米国特許第5,677,196号)、表面プラズモン共鳴、表面電荷センサー、および表面力センサーに基づくものが多くの態様と適合性である。
別の態様において、本開示の主題は、アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質に特異的に結合する抗体を検出する方法を対象とする。用語「特異的に結合する」は、いずれかの非標的と比較して少なくとも約5倍の親和性(例えば少なくとも約10、20、50、または100倍の親和性)で標的(例えば蛋白質)に結合する分子または化合物を言う。組み換えビリオンアレイは、可溶性抗体のライブラリーからまたはファージディスプレイもしくはリボソームディスプレイライブラリーから抗体を選択するために用いられ得る。組み換えビリオンアレイは、感染中または自己免疫状態などの患者血清の小量中の抗体を分析するためにもまた用いられ得る。
本明細書において用いられる場合、用語「抗体」は、少なくとも1つの結合ドメインからなるポリペプチドまたはポリペプチドの群を言い、抗体の結合ドメインは抗体分子の可変ドメインのフォールディングから形成されて、抗原の抗原性決定基の特徴に相補的な内部表面形状および電荷分布を有する3次元結合空間を形成し得、これが抗原との免疫反応を許す。抗体は組み換え蛋白質を含み、結合ドメイン、さらには断片を含む(Fab、Fab’、F(ab)、およびF(ab’)断片を含む)。本明細書において用いられる場合、「抗原性決定基」は抗原分子の部分、この場合には抗原−抗体反応の特異性を特定する異種膜結合ポリペプチドであり得る。「エピトープ」はポリペプチドの抗原性決定基を言う。エピトープは、エピトープに特有な空間立体配座中の少なくは3アミノ酸を含み得る。一般的に、エピトープは少なくとも約6つのかかるアミノ酸、より通常は少なくとも約8〜10個のかかるアミノ酸からなる。エピトープをつくっているアミノ酸を特定するための方法は、x線結晶解析、2次元核磁気共鳴、およびエピトープマッピング(例えば、H. Mario Geysen et al. (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 81:3998-4002、PCT特許公開第WO84/03564号、およびPCT特許公開第WO84/03506号によって記載されているPepscan法)を含む。
膜蛋白質に対する抗体および抗体ライブラリー
本発明は膜蛋白質に対する抗体のライブラリーにもまた関し、抗体を作る、生成する、キャラクタリゼーションする、および利用するための方法およびシステムを含む。抗体は膜蛋白質に高度に特異的であり得る。ライブラリーは膜蛋白質に対する複数個の異なる抗体を含み得、抗体が同じプラットフォームによって作られる。ライブラリーは複数個の異なる抗体を含み得、複数個または複数個の部分集合のうち、各抗体は膜蛋白質に対する単一特異的抗体であり得るか、その標的膜蛋白質の固有の形態に結合するか、膜蛋白質に対するモノクローナル抗体であり得るか、膜蛋白質免疫沈降抗体であり得るか、膜蛋白質に対するIgG抗体または膜蛋白質に対するIgGアイソタイプ抗体の抗体であり得るか、複数個の抗体の別の抗体のものと類似であり得るその標的膜蛋白質に対する結合親和性を有するか、その標的膜蛋白質に対して少なくとも10-7M(K)の結合親和性を有するか、あるいはそのいずれかの組み合わせである。
プラットフォーム
抗体のライブラリーは、同じプラットフォームによって作られた膜蛋白質に対する複数個の異なる抗体を含み得る。1つの態様において、抗体のライブラリーは膜蛋白質に対する複数個の異なる抗体を含み、複数個の少なくとも約10%が同じプラットフォームによって作られ得る。例えば、ライブラリーは膜蛋白質に対する複数個の異なる抗体を含み得、複数個の少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%が、同じプラットフォームによって作られた膜蛋白質に対する抗体である。
第1の抗体および第2の抗体が同じプロトコールから作られ得るときには、抗体同士は同じプラットフォームによって作られると見なされる。例えば、膜蛋白質に対する複数個の抗体がプラットフォームによって作られ得る。1つの態様において、本明細書に記載される異なる膜蛋白質を発現する複数個のビリオンによって動物が免疫され得る。動物は非ヒト動物、例えばウシ属、鳥類、イヌ科、ウマ科、ネコ科、ヒツジ属、ブタ類、または霊長類動物であり得る。動物は哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、またはヤギであり得る。
異なる膜蛋白質を発現する複数個のビリオンは単離または非単離ビリオンまたはその断片、例えば1つまたは2つ以上の異種膜結合蛋白質を発現または含有する単離ビリオンを含み得る。別の態様において、複数個のビリオンは非単離ビリオンを含み得る。
複数個のビリオンは生体試料を含み得る。例えば、複数個のビリオンは、本明細書に記載される方法によってまたは生物もしくは細胞から作られた単一のビリオンまたは複数のビリオンを含み得る。生物または細胞はヒトまたは非ヒトであり得る。非ヒト生物または細胞は哺乳動物または哺乳類、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、またはヤギであり得る。生体試料は組織、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液(CSF)、痰、唾液、骨髄、滑液、房水、羊水、耳垢、母乳、気管支肺胞(broncheoalveolar)洗浄液、精液、前立腺液、カウパー液、尿道球腺液、潮、汗、涙、嚢胞液、胸膜液、腹腔液、心嚢液、リンパ液、キームス、乳糜、胆汁、間質液、経血、膿、皮脂、膣分泌物、粘膜分泌物、水様便、膵液、鼻腔洗浄液、気管支肺吸引液、卵割腔(blastocyl cavity)液、またはビリオンを含有する臍帯血であり得る。1つの態様において、生体試料は普通の血清蛋白質(例えば、これに限定されないがアルブミンまたはIgG)を実質的に除去され得る。除去は濾過、分画、またはアフィニティー精製を含み得る。
生体試料は、異種膜蛋白質を含有するビリオンまたはウィルス、例えば有エンベロープウィルス、例えば免疫不全ウィルス、例えばヒト免疫不全ウィルス(HIV)、Tリンパ好性ウィルス、例えばヒトTリンパ好性ウィルス(HTLV)、サル免疫不全ウィルス(SIV)、ヘルペスウィルス、例えば単純ヘルペスウィルス(HSV)、麻疹ウィルス、パピローマウィルス(HPV)、アデノウィルス、ワクシニアウィルス、レトロウィルス科(例えばヒト免疫不全ウィルス、例えばHIV−1(HTLV−III、LAVもしくはHTLV−III/LAV、またはHTV−IIIともまた言われる)、および他の分離株、例えばHIV−LP)、ピコルナウィルス科(例えばポリオウィルス、A型肝炎ウィルス、エンテロウィルス、ヒトコクサッキーウィルス、ライノウィルス、エコーウィルス)、カリシ(Calci)ウィルス科(例えば胃腸炎を引き起こす株)、トガウィルス科(例えばウマ脳炎ウィルス、風疹ウィルス)、フラビ(Fla)ウィルス科(例えばデングウィルス、脳炎ウィルス、黄熱ウィルス)、コロナ(Corono)ウィルス科(例えばコロナウィルス)、ラブドウィルス科(viradae)(例えば水疱性口内炎ウィルス、狂犬病ウィルス)、フィロウィルス科(例えばエボラウィルス)、パラミクソウィルス科(例えばパラインフルエンザウィルス、ムンプスウィルス、麻疹ウィルス、RSウィルス)、オルソミクソウィルス科(例えばインフルエンザウィルス)、ブニヤ(Bunga)ウィルス科(例えばハンタウィルス、ブニヤ(Bunga)ウィルス、フレボウィルスおよびナイロウィルス)、アレナウィルス科(出血熱ウィルス)、レオウィルス科(例えばレオウィルス、オルビウィルス、およびロタウィルス)、ビルナウィルス科、ヘパドナウィルス科(B型肝炎ウィルス)、パルボウィルス科(パルボウィルス)、パポーバウィルス科(パピローマウィルス、ポリオーマウィルス)、アデノウィルス科(大部分のアデノウィルス)、ヘルペスウィルス科(単純ヘルペスウィルス(HSV)1および2、痘帯状疱疹ウィルス、サイトメガロウィルス(CMV)、ヘルペスウィルス)、ポックスウィルス科(天然痘ウィルス、ワクシニアウィルス、ポックスウィルス)、ならびにイリドウィルス科、ならびに未分類ウィルス(例えば海綿状脳症の病因性因子、デルタ肝炎の因子、ノーウォークおよび関連するウィルス、アストロウィルス、またはインフルエンザウィルスを含み得る。
好ましい態様においては、本明細書に記載される組み換えビリオンを作るためにHSV−1が利用され得る。しかしながら、他のヘルペスウィルスもまた用いられ得る。HSV−1は正常時には宿主細胞にトランスフェクションされたときに潜伏をせず、それをビリオン生産にとって便利にしている。HSV−1の遺伝学はヒト遺伝子を遺伝子操作することについて他のウィルスよりも優れている。他のシステム、例えばバキュロウィルスおよびレトロウィルスに基づくものは、アレイをつくるためには非理想的なビリオン構造(HSV−1は印刷にとって理想的な球形ビリオンを作る)、間違った翻訳後修飾、宿主由来の膜蛋白質を組み込むより低い効率または不能、および組み込まれた分子のより少数を含む欠点を有する。
予測されるαヘリックス膜貫通領域(単数または複数)を有する膜蛋白質をコードするヒト遺伝子の数は5,600個くらいと見積もられ、ヒトの蛋白質コード遺伝子のおよそ26%に対応する。これらの蛋白質の最も大きい画分は1つの予測される膜貫通領域のみを有するが、7つの予測される膜貫通領域を有する多くの蛋白質もまたあり、G蛋白質共役受容体を含む。複数個のビリオンは膜貫通ドメインを有する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。例えば、膜貫通蛋白質は少なくとも約100個の膜貫通ドメインを有する膜結合蛋白質、例えば少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の膜貫通ドメインを有する異なる膜結合蛋白質を含み得る。
ビリオンのライブラリーは膜貫通ドメインを有する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。例えば、ビリオンのライブラリーは少なくとも約100個の膜貫通ドメインを有する膜結合蛋白質、例えば少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の膜貫通ドメインを有する異なる膜結合蛋白質を含み得る。ビリオンのライブラリーは生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、または60%に相当し得る。ビリオンのライブラリーは生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、または60%、70%、80%、90%、または100%に相当し得る。ビリオンのライブラリーは、かなりの部分または全体の生物の膜結合プロテオーム(例えば細菌、ウィルス、または真菌プロテオーム)に相当する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。ビリオンのライブラリーは、昆虫または哺乳動物(例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒト)のかなりの部分または全体のプロテオームに相当する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。未精製の形態の生物の膜結合プロテオームに相当する融合蛋白質ライブラリー(例えば過剰発現ビリオンのコレクション)をもまた含み得る、ライブラリーまたは複数個の膜結合蛋白質。
プロービングは、融合蛋白質などの異種膜結合蛋白質を過剰発現または含有するビリオンをアレイ化することと、アレイ化されたビリオンに対して抗体またはハイブリドーマ上清を試験することとによって実施され得る。プロービングは蛍光フローサイトメトリーによってもまた実施され得、膜結合蛋白質標的はビリオン中の組み換えDNAのPCRまたは配列分析によって同定され得る。
抗体は選択され得、選択された抗体は、1つの膜貫通標的のみを認識しかつ生物のプロテオームライブラリー中の他の膜貫通もしくは非膜蛋白質標的と交差反応しない高度に特異的なモノクローナル抗体であり得る。これらのモノクローナル抗体を分泌する作られた細胞株は増殖させられ得る。同じプラットフォームまたはプロトコールによって作られる膜結合蛋白質抗体は、膜結合蛋白質抗体のライブラリーを作るかまたは形成するために用いられ得る。
膜結合蛋白質抗体は、抗体が同じ方法またはプロトコール(例えば、ライブラリーを作る方法において下にさらに記載される)によって作られるときにもまた、同じプラットフォームから作られ得る。
単一特異性(monospecificity)
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、少なくとも1つのまたは各抗体が、その膜結合蛋白質標的に対して特定の結合特異性を有する。例えば、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、膜結合蛋白質抗体が単一特異的である。1つの態様において、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み、複数個の膜結合蛋白質抗体の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%が単一特異的であり得る。
膜結合蛋白質抗体は、複数個の膜結合蛋白質を含むアレイ上でインキュベーションされたときに、膜結合蛋白質抗体が6超のA値および3超のS値を膜結合蛋白質に対して有する場合に単一特異的であり得る。膜結合蛋白質抗体は、複数個の非膜結合蛋白質を含むアレイ上でインキュベーションされたときに、膜結合蛋白質抗体が6超のA値および3超のS値を膜結合蛋白質に対して有する場合に単一特異的であり得る。膜結合蛋白質抗体は、複数個の膜貫通および非膜結合蛋白質を含むアレイ上でインキュベーションされたときに、膜結合蛋白質抗体が6超のA値および3超のS値を膜結合蛋白質に対して有する場合に単一特異的であり得る。膜結合蛋白質抗体についてアレイ全体の平均シグナル強度を超える標準偏差の数は、Aと呼称される値であり得る。アレイ全体に対して膜結合蛋白質抗体についてシグナル強度が順位づけされたときのアレイ上の最高のシグナルと2番目に高いシグナルとの間の違いが、S値であり得る。例えば、AおよびS値は、12×12の2次元プールのセットに膜結合蛋白質抗体産生細胞またはハイブリドーマからの個々の上清を組み合わせることによって計算され得、これらのプールはアレイ(例えばヒト膜結合プロテオームマイクロアレイ)上でインキュベーションされ、膜結合蛋白質抗体は(例えば、Cy5カップリング抗IgG2次抗体、または抗体を検出するいずれかの他の方法によって)標識される。洗浄およびスキャン後に、少なくとも1つのまたは各スポットのシグナル強度(アレイ上の蛋白質または抗原との膜結合蛋白質抗体結合に相当する)を、フォアグラウンド対バックグラウンドシグナルの比として。アレイ全体の平均シグナル強度を超える標準偏差の数がAと呼称される値であり得る。A>3の二重スポット(蛋白質または抗原の各二重対)にフラグが立てられ、結果がデコンボリューションされて、単一の水平方向および単一の垂直方向プールの交点に存在し、それゆえに個々のモノクローナル抗体によって認識される蛋白質または抗原を同定する。各候補の高度に特異的なモノクローナル膜結合蛋白質抗体(すなわちA>3)はアレイ全体に対して個々に試験され得、Aが各スポット蛋白質について測定され得る。シグナル強度は次に順位づけされ、アレイ上の最高のシグナルと2番目に高いシグナルとの間の違いが計算されて、S値を与え得る。A>6およびS>3の膜結合蛋白質モノクローナル抗体が単一特異的膜結合蛋白質モノクローナル抗体(mMAb)として同定される。二特異的な膜結合蛋白質モノクローナル抗体(dMAb)はアレイ上の2つの異なる蛋白質に強度に結合し、A>6およびS<3を有する。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質mMAbは6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100超のA値および/または3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100超のS値を有し得る。
1つの態様において、膜結合蛋白質抗体の単一特異性を特定するためのアレイは、生物のプロテオームライブラリー、例えば生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む。1つの態様において、膜結合蛋白質抗体の単一特異性を特定するためのアレイは、生物の膜結合プロテオームライブラリー、例えば生物の膜貫通プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む。抗原のライブラリーは、かなりの部分または全体の生物のプロテオームまたは膜貫通プロテオーム、例えば細菌、ウィルス、真菌プロテオームに相当し得る。抗原のライブラリーは、昆虫または哺乳動物(例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒト)のかなりの部分または全体のプロテオームまたは膜貫通プロテオームに相当し得る。例えば、生物のプロテオームライブラリーは少なくとも約11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、または20,000個の異なる抗原を含み得る。例えば、生物の膜結合プロテオームライブラリーは少なくとも約少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の膜貫通ドメインを有する異なる膜蛋白質を含み得る。
結合親和性
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、特定の結合親和性その膜結合蛋白質標的を有する。例えば、ライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、複数個の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%が特定の結合親和性を有する。例えば、複数個の膜結合蛋白質抗体は、その標的膜結合蛋白質に対して少なくとも約10-7M(例えば、少なくとも約10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16M)のその解離定数(K)によって特定される結合親和性を有し得る。
複数個の膜結合蛋白質抗体はその会合速度定数(kon)によって測定される結合親和性を有し得、複数個の抗体が少なくとも約10-1-1、少なくとも約5×10-1-1、少なくとも約10-1-1、少なくとも約5×10-1-1、少なくとも約10-1-1、少なくとも約5×10-1-1、少なくとも約10-1-1、少なくとも約5×10-1-1、または少なくとも約10-1-1の結合親和性を有する。複数個の抗体はその解離速度定数(koff)によって測定される結合親和性を有し得、複数個の抗体が10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、または10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、10-1-1未満、5×10-1-1未満、または1010-1-1未満の結合親和性を有する。
結合親和性は、表面プラズモン共鳴、クロマトグラフィー、または当分野において公知のいずれかの他の方法によって特定され得る。結合親和性は、例えば生体分子相互作用を検出するリアルタイムおよび/または無標識法を用いることによって、光学的にもまた特定され得る。1つの態様において、斜め入射反射率差(different)(OIRD)が用いられ得る。
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは、その標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合する複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得る。例えば、ライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、複数個の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%がその標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合する。1つの態様において、その標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合する複数個の膜結合蛋白質抗体は、同じ結合条件下でその標的膜結合蛋白質の変性した形態には結合しない。
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、ライブラリーの1つまたは2つ以上の抗体は、複数個の別の膜結合蛋白質抗体の結合親和性に類似であり得るその標的膜結合蛋白質に対する結合親和性を有する。例えば、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは第1の膜結合蛋白質抗体および第2の膜結合蛋白質抗体を含み得、第1の膜結合蛋白質抗体は、第2の膜結合蛋白質に対する第2の膜結合蛋白質抗体の結合親和性に類似の第1の膜結合蛋白質に対する結合親和性を有する。ライブラリーの1つの膜結合蛋白質抗体は、ライブラリーの1つまたは2つ以上の他の膜結合蛋白質抗体の結合親和性の少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または20%以内であり得るその標的膜結合蛋白質に対する結合親和性を有し得る。ライブラリーの第1の膜結合蛋白質抗体は、ライブラリーの1つまたは2つ以上の他の膜結合蛋白質抗体の結合親和性の少なくとも約20%以内であり得るその標的膜結合蛋白質に対する結合親和性を有し得る。1つの態様において、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、異なる膜結合蛋白質抗体の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%は、それらのそれぞれの標的膜結合蛋白質に対する複数個の異なる膜結合蛋白質抗体の残りの結合親和性の少なくとも約20%以内であり得るその標的膜結合蛋白質に対する結合親和性を有する。
プロテオーム
本明細書においては、生物の膜結合プロテオームの部分に結合する複数個の異なる抗体を含み得る膜結合蛋白質抗体のライブラリーもまた提供される。複数個の異なる膜結合蛋白質抗体は生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%に結合し得る。例えば、複数個の異なる膜結合蛋白質抗体は生物の少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の膜結合蛋白質に結合し得る。膜結合プロテオームは細菌、ウィルス、真菌プロテオームのものであり得る。膜結合プロテオームは昆虫または哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒトのものであり得る。いくつかの態様において、膜結合プロテオームはヒト膜結合プロテオームであり得る。
例えば、複数個の異なる膜結合蛋白質抗体はヒト膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%に結合し得る。1つの態様において、複数個の異なる膜結合蛋白質抗体はヒト膜結合プロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%に結合し得る。
他の抗体の特質
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体をもまた含み得、膜結合蛋白質抗体がIgG抗体(例えば、IgGアイソタイプの膜結合蛋白質抗体)である。例えば、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、膜結合蛋白質抗体の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%がIgG膜結合蛋白質抗体またはIgGアイソタイプの膜結合蛋白質抗体であり得る。
膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体をもまた含み得、膜結合蛋白質抗体が免疫沈降膜結合蛋白質抗体である。例えば、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、抗体の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%は膜結合蛋白質免疫沈降抗体であり得る。免疫沈降膜結合蛋白質膜結合蛋白質抗体は、抗体なしのネガティブコントロールおよび抗V5抗体ポジティブコントロールと比較して、細胞ホモジネートから標的膜結合蛋白質を免疫沈降し得る膜結合蛋白質抗体であり得る。免疫沈降された標的膜結合蛋白質の検出はウェスタンブロットによってであり得る。免疫沈降は清澄化細胞ライセートと膜結合蛋白質抗体のおよそ2μgとによって行われ得、その後に4℃で2時間インキュベーションし、次にいずれかの膜結合蛋白質抗体−蛋白質複合体を結合するための基板の追加(例えばプロテインGのDynabead)を行い、次に4℃で追加の2時間インキュベーションする。インキュベーション後に、基板は例えば氷冷TBSTによって2回洗浄され得、基板は新たな反応容器にトランスファーされ、氷冷TBSTによって再び洗浄された後に、SDS−PAGEおよびウェスタンブロット分析に供され得る。
膜結合蛋白質のクラス
1つの側面において、本発明は、膜結合蛋白質の特定のクラスの膜結合蛋白質に特異的である複数個の膜結合蛋白質抗体を含む膜結合蛋白質抗体のライブラリーに関する。膜結合蛋白質同士は、構造上またはトポロジー上の特徴の1つまたは2つ以上の属性をそれらが共通に共有するときに、膜結合蛋白質の1つのクラスに属する。これは、構造上またはトポロジー上の特徴のセットに画定された特質をアサインメントするコレクションである。膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、1つまたは2つ以上の構造上またはトポロジー上の特徴を共有する遺伝子を探索することによって同定され得る。共通の属性は例えば共通の構造的特徴、膜貫通スパンドメインの特定の数、共通のトポロジー、共通の生体プロセス、または共通の分子機能であり得る。
ヒト膜結合蛋白質遺伝子および膜貫通蛋白質の機能に係る公刊された査読済み文献中に存在する豊富な情報が体系化および管理されている。ヒトゲノム中のおよそ40,000個の転写単位のうち、それらのおよそ5,600個がアノテーションされた膜結合蛋白質をコードしている。
いくつかの態様において、蛋白質のクラスに属する蛋白質は、膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、膜貫通スパンドメインの特定の数を含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、単一の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、2つまたは3つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、3つまたは4つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、4つまたは5つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、5つまたは6つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、6つまたは7つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、7つまたは8つ以上の膜貫通スパンドメインを含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっているサブユニットの特定の数を含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている単一のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている2つまたは3つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている3つまたは4つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている4つまたは5つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている5つまたは6つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている6つまたは7つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている7つまたは8つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、機能的な膜結合蛋白質をつくっている8つまたは9つ以上のサブユニットを含有する膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、疎水性残基の単一のTMストレッチを有し、TMドメインのNH末端側のポリペプチドの部分が膜の外側に露出し、COOH末端部分が細胞質側に露出している膜結合蛋白質、例えばI型膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質はIa型(切断可能なシグナル配列)およびIb型(切断可能なシグナル配列なし)にさらに分けられる。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、疎水性残基の単一のTMストレッチを有し、TMドメインのCOOH末端側のポリペプチドの部分が膜の外側に露出し、NH末端部分が細胞質側に露出している膜結合蛋白質、例えばI型膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、単一のポリペプチド鎖中に複数の膜貫通ドメインを有する膜結合蛋白質、例えばIII型膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質はaおよびbにさらに分けられる。IIIa型分子が切断可能なシグナル配列を有し得る一方で、IIIb型は膜の外表面に露出されたそれらのアミノ末端を有し得るが、切断可能なシグナル配列を有さない。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、膜に複数回跨がる(スパンする)アセンブリをつくっている複数の相同ドメインを有する膜結合蛋白質、例えばIV型膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、ドメインは単一のポリペプチド鎖上にある。いくつかの態様において、ドメインは1つの個々の鎖よりも多くの上にある。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はαヘリックス膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はβバレル膜結合蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は、吸光駆動型輸送体、例えばバクテリオロドプシン様蛋白質(ロドプシンを含む)、細菌光合成反応中心と光化学系IおよびII、ならびに細菌および葉緑体からの集光性複合体である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は酸化還元駆動型輸送体、例えば膜貫通シトクロムb様蛋白質:補酵素Q−シトクロムcレダクターゼ(シトクロムbc1)、シトクロムb6f複合体、ギ酸デヒドロゲナーゼ、呼吸系硝酸レダクターゼ、コハク酸−補酵素Qレダクターゼ(フマル酸レダクターゼ)、およびコハク酸デヒドロゲナーゼ、または細菌およびミトコンドリアからのシトクロムcオキシダーゼである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は電気化学ポテンシャル駆動型輸送体、例えばプロトンまたはナトリウムトランスロケーションF型およびV型ATPアーゼである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はP−P結合加水分解駆動輸送体、例えばP型カルシウムATPアーゼ、カルシウムATPアーゼ制御因子ホスホランバンおよびサルコリピン、ABC輸送体(BtuCD、多剤輸送体、およびモリブデン酸取り込み輸送体)、ならびに一般的な分泌経路のトランスロカーゼである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は輸送体(単輸送体、共輸送体、対向輸送体)、例えばミトコンドリアキャリア蛋白質、メジャーファシリテータースーパーファミリー(グリセロール−3−リン酸輸送体、ラクトースパーミアーゼ、および多剤輸送体EmrD)、耐性−根粒形成−細胞分裂(多剤排出輸送体AcrB)、ジカルボン酸/アミノ酸:カチオン共輸送体(プロトングルタミン酸共輸送体)、一価カチオン/プロトン対向輸送体(ナトリウム/プロトン対向輸送体1、NhaA)、神経伝達物質ナトリウム共輸送体、アンモニア輸送体、および薬物/代謝物質輸送体(小型多剤耐性輸送体EmrE)である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はαヘリックスチャネルであり、イオンチャネル、例えば電位開口型イオンチャネル様(カリウムチャネルKcsAおよびKvAPならびに内向き整流性カリウムイオンチャネルKirbacを含む)、大コンダクタンス機械受容チャネルMscL、小コンダクタンス機械受容イオンチャネル(MscS)、corA金属イオン輸送体、神経伝達物質受容体のリガンド開口型イオンチャネル(アセチルコリン受容体)、アクアポリン、塩化物チャネル、および外膜補助蛋白質(多糖輸送体)および細菌外膜からのαヘリックス膜結合蛋白質を含む。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は酵素、例えばメタンモノオキシゲナーゼ、rhomboidプロテアーゼ、およびジスルフィド結合形成蛋白質(DsbA−DsbB複合体)である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はαヘリックス膜貫通アンカーを有する蛋白質、例えばT細胞受容体膜貫通二量体化ドメイン、シトクロムc亜硝酸レダクターゼ複合体、ステリル硫酸スルホヒドロラーゼ、stannin、グリコホリンA二量体、イノウィルス(繊維状ファージ)主要コート蛋白質、ピリン、肺サーファクタント関連蛋白質、モノアミンオキシダーゼAおよびB、脂肪酸アミドヒドロラーゼ、シトクロムP450オキシダーゼ、コルチコステロイド11β−デヒドロゲナーゼ、シグナルペプチドペプチダーゼ、ならびにストマチンホモログに特異的な膜プロテアーゼである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は単一のポリペプチド鎖から構成されるβバレル、例えば10というずれ数(shear number)を有する8つのβストランドのβバレル、ompA様膜貫通ドメイン(OmpA)、病原性関連外膜蛋白質ファミリー(OmpX)、外膜蛋白質Wファミリー(OmpW)、抗微生物ペプチド耐性および脂質Aアシル化蛋白質ファミリー(PagP)、脂質AデアシラーゼPagL、およびopacityファミリーポリン(NspA)、オートトランスポータードメイン、fadL外膜蛋白質輸送ファミリー(脂肪酸輸送体FadLを含む)、一般的な細菌ポリンファミリー(三量体ポリンとして公知)、マルトポリン、または糖ポリン、ヌクレオシド特異的ポリン、外膜ホスホリパーゼA1、tonB依存型受容体、ならびにそれらのプラグドメインである。これらはリガンド開口型外膜チャネル、外膜蛋白質OpcAファミリー、および外膜蛋白質Gポリンファミリーである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はいくつかのポリペプチド鎖から構成されるβバレル、例えば三量体オートトランスポーター、外膜排出蛋白質(TolCおよび多剤耐性蛋白質を含み、三量体外膜因子としてもまた公知)およびmspAポリン、ならびにα−ヘモリシンである。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は内在性膜蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は脂質(ipid)に連結された蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は表在性膜蛋白質である。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は開いた立体配座(confirmation)にある。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は閉じた立体配座(confirmation)にある。
いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は原形質膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は核膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は核外膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は核内膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はミトコンドリア膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はミトコンドリア外膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はミトコンドリア内膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質は小胞体膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はゴルジ複合体膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はエンドソーム膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はペルオキシソーム膜結合蛋白質である。いくつかの態様において、膜結合蛋白質のクラスに属する膜結合蛋白質はリソソーム膜結合蛋白質である。
本発明は、複数個の膜結合蛋白質に特異的な複数個の膜結合蛋白質抗体を含むライブラリーをもまた提供し、そのうち膜結合蛋白質の少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%、または100%は、上に記載されているもののいずれかなどの特定のクラスである。
抗体のライブラリーを作る方法
本明細書においては、抗体のライブラリーを作る方法もまた提供される。1つの態様において、方法は、(a)1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質を発現または含有するビリオンまたは複数個のビリオンによって動物を免疫することと、(b)動物から膜結合蛋白質抗体生成細胞を単離することと、(c)膜結合蛋白質抗体生成細胞から1つまたは複数個の膜結合蛋白質抗体を単離することと、(d)蛋白質アレイ(例えばヒトプロテオームアレイまたはヒト膜結合プロテオームアレイ)によってステップc)の1つまたは複数個の膜結合蛋白質抗体をスクリーニングすることと、(e)プロテオームアレイ上の単一の標的に単一特異的であり得る膜結合蛋白質抗体を選択することと、を含む。1つの態様において、方法は、ステップc)に先立って膜結合蛋白質抗体生成細胞からの1つまたは複数個の膜結合蛋白質抗体をプレスクリーニングすることをさらに含み得る。
動物は非ヒト動物、例えばウシ属、鳥類、イヌ科、ウマ科、ネコ科、ヒツジ属、ブタ類、または霊長類動物であり得る。動物は哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、またはヤギであり得る。
動物は1つまたは複数個の膜結合蛋白質によって免疫され得、膜結合蛋白質はビリオン内に含有され、例えばビリオンのエンベロープ内に含有される。
抗体のライブラリーは複数個の抗体を含み得、複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は複数個の膜結合蛋白質に特異的に結合し得る。いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも約1%〜100%は、本明細書に記載される方法のいずれかによって作られたかまたは検証された抗体であり得る。いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも約1%〜100%は本明細書に記載される方法よりも他の方法によって作られた抗体である。本明細書に記載されるライブラリーまたは複数の抗体のいずれかの中の1つもしくは2つ以上の抗体または抗体の少なくとも約1%〜100%を検証する方法は、免疫沈降(IP)、免疫組織化学(IHC)、ウェスタンブロット(WB)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、免疫蛍光(IF)、免疫細胞化学(ICC)、siRNAノックダウン、またはそのいずれかの組み合わせを含む群から選択される方法によって1つまたは2つ以上の抗体を分析することを含み得る。
いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は単一特異的であり得る。いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも約1%〜100%は単一特異的であり得る。ライブラリー中の抗体の少なくとも1つは単一特異的であり得る。ライブラリー中の抗体の少なくとも約1%は単一特異的であり得る。例えば、ライブラリー中の抗体の少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%が単一特異的であり得る。1つの態様において、ライブラリー中の抗体または複数個の抗体の少なくとも1つまたはそれぞれが単一特異的であり得る。アレイ中の抗体の少なくとも約1つが単一特異的であり得る。例えば、アレイ中の抗体の少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上が単一特異的であり得る。
いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体は膜結合蛋白質に対して少なくとも約10-7M(K)の結合親和性を有し得る。いくつかの態様において、複数個の抗体の少なくとも約1%〜100%は膜結合蛋白質に対して少なくとも約10-7M(K)の結合親和性を有し得る。ライブラリー中の抗体の少なくとも約1つは少なくとも約10-7M(K)、例えば少なくとも約10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16Mの結合親和性をその標的に対して有し得る。ライブラリー中の抗体の少なくとも約1%は単一特異的であり得、ライブラリー中の抗体の少なくとも約1つは少なくとも約10-7M(K)の結合親和性を有し得る。例えば、ライブラリー中の抗体の少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%は単一特異的であり得、ライブラリー中の抗体の少なくとも約1つは少なくとも約少なくとも約10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16Mの結合親和性を有し得る。
複数個の抗体は少なくとも約50個の異なる抗体を含み得る。例えば、複数個の抗体は少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の異なる抗体を含み得る。例えば、抗体のライブラリーは少なくとも約75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、または1000個の抗体を含み得る。
いくつかの態様において、抗体のライブラリーは同じ1つまたは2つ以上の抗体の少なくとも約2つを含み得る。例えば、抗体のライブラリーは同じ1つまたは2つ以上の抗体の少なくとも約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、または1000個を含み得る。
1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質を含有するビリオンのライブラリー。例えば、ビリオンのライブラリーは少なくとも約100個の膜貫通ドメインを有する膜蛋白質、例えば少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の膜貫通ドメインを有する異なる膜蛋白質を含み得る。ビリオンのライブラリーは生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、または60%に相当し得る。ビリオンのライブラリーは生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、または60%、70%、80%、90%、または100%に相当し得る。ビリオンのライブラリーは、かなりの部分または全体の生物の膜結合プロテオーム、例えば細菌、ウィルス、または真菌プロテオームに相当する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。ビリオンのライブラリーは、昆虫または哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒトのかなりの部分または全体のプロテオームに相当する複数個の膜結合蛋白質を含み得る。未精製形態の生物の膜結合プロテオームに相当する融合蛋白質ライブラリー(例えば過剰発現ビリオンのコレクション)をもまた含み得る、複数個の膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのライブラリー。
動物からの膜結合蛋白質抗体生成細胞はリンパ球細胞、例えばB細胞であり得る。膜結合蛋白質抗体生成細胞はハイブリドーマを生成するために用いられ得、例えばミエローマ細胞などの不死細胞と融合されて、ハイブリドーマを作出し得る。
1つの態様においてはプレスクリーニングステップが実施され得、膜結合蛋白質抗体生成細胞からの複数個の膜結合蛋白質抗体が膜結合蛋白質抗体生成細胞から複数個の膜結合蛋白質抗体を単離することに先立ってスクリーニングされる。1つまたは2つ以上の標的膜結合蛋白質(例えば固有の膜結合蛋白質)を含む混合物との膜結合蛋白質抗体生成細胞からの膜結合蛋白質抗体の結合を特定するために、血清または膜結合蛋白質抗体産生細胞の上清を用いてプレスクリーニングが実施され得る。プレスクリーニングは、免疫組織化学、免疫細胞化学、ELISA、クロマトグラフィー、または結合を特定するための当分野において公知のいずれかの他の好適な方法を用いて実施され得る。プレスクリーニングが用いられて、膜結合蛋白質抗体生成細胞(これは、不死化細胞と融合した膜結合蛋白質抗体分泌細胞、例えばハイブリドーマを含み得る)を、例えば本明細書に記載されるプロテオームアレイまたは膜結合プロテオームアレイによるさらなるスクリーニングのために選択し得る。
膜結合蛋白質抗体生成細胞からの複数個の膜結合蛋白質抗体は以前のプレスクリーニングステップありまたはなしに単離された後に、生物のプロテオームまたは膜結合プロテオームの全体または部分によるスクリーニングに供され得る。例えば、単離された膜結合蛋白質抗体は生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%によってスクリーニングされ得る。例えば、単離された膜結合蛋白質抗体は生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%によってスクリーニングされ得る。例えば、単離された抗体は生物の少なくとも約11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、または20,000個の蛋白質によってスクリーニングされ得る。例えば、単離された抗体は生物の少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、または5,600個の膜結合蛋白質によってスクリーニングされ得る。プロテオームまたは膜結合プロテオームは細菌、ウィルス、真菌プロテオームであり得る。プロテオームまたは膜結合プロテオームは、昆虫または哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒトのものであり得る。いくつかの態様において、プロテオームまたは膜結合プロテオームはヒトのものであり得る
例えば、単離された膜結合蛋白質抗体はヒトプロテオームの少なくとも約0.5%によってスクリーニングされ得る。1つの態様において、単離された抗体はヒトプロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%によってスクリーニングされ得る。例えば、単離された膜結合蛋白質抗体はヒト膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%によってスクリーニングされ得る。1つの態様において、単離された抗体はヒト膜結合プロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%によってスクリーニングされ得る。プロテオーム、膜結合プロテオーム、またはその部分は、膜結合蛋白質抗体をスクリーニングするために用いられ得、アレイ上に存在し得る。
スクリーニング後に、膜結合蛋白質抗体はその結合プロファイルに基づいて選択され得る。例えば、膜結合蛋白質抗体は、それがプロテオームまたは膜結合プロテオームの単一の標的に(例えば、ヒトプロテオームアレイの単一の標的に)結合する場合に、本明細書に記載されるライブラリーに選択され得る。
方法は、膜結合蛋白質抗体のハイスループット生産を実施するために用いられ得る。例えば、マウスを免疫するためのビリオンがハイスループット的に作られ得る。これは1)遺伝子発現ライブラリーからの異種膜結合蛋白質を含有するビリオンの指向型生産によってなされ得、問題の膜結合蛋白質は必要に応じてビリオン中に発現され得る。注射のための膜結合蛋白質を含有するビリオンは細胞成分、例えば細胞および細胞内膜、オルガネラ、粒子、または蛋白質複合体を含み得、差別的な遠心分離または他の周知の方法を用いて調製され得る。脂質二重層中の膜結合蛋白質の複雑な混合物によるこれらの免疫は、最も高度に免疫原性の膜結合蛋白質に対する膜結合蛋白質抗体を最終的に作り得る。この場合には、ビリオンのソースは以前に単離された抗体を用いて免疫除去されて、いずれかのとりわけ抗原性の膜結合蛋白質を除き得る。加えて、膜蛋白質はそれらの固有のまたは変性した状態(単数または複数)で、サイズ排除、イオン交換、疎水性もしくはアフィニティークロマトグラフィーによって、または個々に集められた小画分を用いることによってクロマトグラフィーされて、膜結合蛋白質の数十〜数千ではなく数百によって免疫し得る。膜結合蛋白質の具体的なクラスを標的とするための具体的な技術が用いられ得る。例えば、SNOシグナル伝達に関与する膜結合蛋白質を含有するビリオンは固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)によって精製され得、膜結合蛋白質を含有する溶出された金属不含ビリオンが次に抗原として免疫のために用いられ得るか、または膜貫通リン酸化蛋白質を含有するビリオンがTiOアフィニティーマトリックスに結合させられて、それによって大いに濃縮され得る。生体のまたは固定されたビリオンから直接的に単離または得られた固有の蛋白質は、免疫原の好ましいソースであり得る。
ハイスループット法は、膜結合蛋白質抗体を分泌するリンパ球細胞を作るための短いタイムスケールの免疫をもまた含み得る。例えば、動物は複数の膜結合蛋白質を含有する複数のビリオンとアジュバント調製物とによって後足蹠に免疫され得る。膝窩リンパ節が免疫後の7〜21日に集められる。免疫された動物のリンパ節は足蹠へのエバンスブルーの注射によって直接的に明らかにされる。
ハイスループット法は、融合タグ寛容マウス中で膜結合蛋白質抗体を生成することをもまた含み得る。多くの膜結合蛋白質はタグづけ融合物として発現されるので、融合タグ発現マウス(融合タグを活発に発現するマウス)のラインが用いられて、融合膜結合蛋白質の非融合タグ成分に対して生ずる特異的な膜結合蛋白質抗体の収率を増大させ、抗融合タグ抗体の生成を排除し得る。
膜結合蛋白質抗体を作るためのハイスループット法は、膜結合蛋白質抗体生産のための細胞融合物/ハイブリドーマの作出をもまた含み得る。プライミングしたリンパ球細胞およびミエローマ細胞は融合され、融合産物は、免疫グロブリン分子の所望のサブクラスを認識する蛍光タグづけ膜結合蛋白質抗体を含有する半固形培地(メチルセルロース)上に、または所望の膜結合蛋白質抗体を分泌する細胞をマーキングするであろう異種膜結合蛋白質を含有する蛍光タグづけビリオンを含有する半固形培地にプレーティングされる。上の方法の組み合わせもまた用いられ得る。蛍光マーキングされたコロニーは、ドラモンド毛細管およびドラモンドWireTrolデバイスを用いるハンドピッキングと組み合わせて倒立蛍光顕微鏡を用いて半固形培地から液体培地にレスキューされ、その後に個々のクローンのアウトグロースを行う。
本明細書に開示される抗体を生成するためにはいずれかの好適な方法が用いられ得る。例えば、異種膜結合蛋白質または複数個の異種膜結合蛋白質を含むビリオンが、例えば当分野において公知のいずれかの組み換え方法によってインビトロで作られ得る。ビリオン組成物は好適な担体または希釈剤をさらに含み得、抗体の生産をゆるす条件下で動物に投与され得る。動物の抗体生産能力を増大させるために、完全または不完全フロイントアジュバントもまた投与され得る。ビリオン組成物は、1日1回または週に1もしくは2回以上、例えば週に1、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回、もしくは週に7回、または2〜4週毎、例えば2週、3週、4週、5週、6週、7週、8週、または9週以上毎に投与され得る。ビリオン組成物は1回または総計約2回〜約10回投与され得る。ビリオン組成物は2、3、4、5、6、7、8、9、10、または11回以上の回数で投与され得る。投与は当分野において公知のいずれかの方法(例えば、これに限定されないが、皮下、腹腔内(intraperitonealy)、静脈内、足蹠、および同様のものの投与)によってであり得る。
モノクローナル抗体産生細胞を調製するためには、抗体力価が確認された個々の動物が選択され得、最終免疫の後(例えば2〜5日後)、その脾臓またはリンパ節が採取され得、それに含有される抗体産生細胞がミエローマ細胞と融合されて、所望のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製し得る。
ハイブリドーマは2つの細胞型、例えば免疫B細胞および培養安定なミエローマ細胞株を融合することによって生成され得る。これはPEGなどの融合活性化合物の存在下で行われ得る。所望のハイブリッド細胞産物は、ピリミジン/プリン合成、デノボおよびスカベンジング経路という2つの代謝経路の存在を利することによって未融合細胞の中から選択され得る。8−アザグアニンおよび6−チオグアニンに対する耐性によって選択されて来た通り、普通に用いられるミエローマ細胞株はサルベージ経路が欠損しており、それゆえにヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)が欠損している。生存能のためのサルベージ経路を有さないので、これらの細胞はデノボ経路を要求するが、しかしながらこれはアミノプテリンによってブロッキングされ得る。B細胞ミエローマハイブリッドはアミノプテリンの存在下で育ち得る。なぜなら、免疫B細胞は野生型HPRT酵素を供与し、これはスカベンジングされたヒポキサンチン(H)およびチミジン(T)のプロセシングを支持するからである。融合反応はそれゆえにHAT培地にプレーティングされて未融合の免疫細胞およびミエローマ細胞を排除し得るが、ハイブリドーマのアウトグロースを許容し得る。最も有用なミエローマ細胞株は、X63−Ag8.653、NSW、およびSp2/0−Ag−14などであり、これらはB細胞によって寄与された産物をコンタミネーションさせるであろうそれら自身の免疫グロブリン重または軽鎖を分子しない。ミエローマ細胞の例はNS−1、P3U1、SP2/0、AP−1、および同様の細胞を含むが、これに限定されない。細胞融合は公知の方法に従って行われ得る。
抗血清中の抗体力価の測定は、例えば標識蛋白質および抗血清を反応させ、次に抗体に結合した標識因子の活性を測定することによって行われ得る。用いられるべき抗体産生細胞(脾細胞)の数およびミエローマ細胞の数の割合は当分野において公知の方法によって最適化および実施され得る。用いられるべき抗体産生細胞(脾細胞)の数およびミエローマ細胞の数の割合は約1:1〜約20:1であり得、例えば約2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、または20:1の比が用いられ得る。PEG1000〜PEG6000などのPEGが約10%〜約80%、例えば10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%の濃度で追加され得る。細胞融合は、両方の細胞の混合物を約20℃〜約40℃、例えば約30℃〜約37℃で約1分〜10分間インキュベーションすることによって効率的に行われ得る。例えば、両方の細胞の混合物は約20℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、または40℃で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10分間インキュベーションされ得る。
当分野において公知の通り、異種蛋白質(例えばビリオンの異種膜結合蛋白質)に対する抗体を作るハイブリドーマをスクリーニングするためには、様々な方法が用いられ得る。例えば、ハイブリドーマの上清が固相(例えばマイクロプレート)に追加され得、これに抗体が直接的にまたは担体と一緒に吸着され得、次に、放射性物質または酵素によって標識された抗免疫グロブリン抗体(例えば、マウス細胞が細胞融合に用いられる場合には、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられ得る)またはプロテインAもしくはプロテインGが、固相に結合したビリオンの膜結合蛋白質に対するモノクローナル抗体を検出するために追加され得る。それに代わって、ハイブリドーマの上清が固相に追加され得、これに抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAが吸着され得、次に、放射性物質または酵素によって標識された蛋白質が、固相に結合したビリオンの膜結合蛋白質に対するモノクローナル抗体を検出するために追加され得る。
モノクローナル抗体の選択はいずれかの公知の方法またはその改変に従って行われ得る。HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン)が追加される動物細胞のための培地が使用され得る。いずれかの選択および増殖培地は、ハイブリドーマが育ち得るのであれば使用され得る。例えば、約1%〜20%、例えば1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または20%のFBSまたはFCSを含有するRPMI1640培地またはGIT培地、ハイブリドーマの培養のための血清不含培地(SFM-101, Nisei Seiyaku)、および同様のものが用いられ得る。培養は20℃〜40℃、例えば約20℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、または40℃で約5日間〜3週間、例えば約5日間、6日間、1週間、2週間、または3週間、約1〜10%COガス下、例えば約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%COガス下で行われ得る。ハイブリドーマ培養物の上清の抗体力価は、抗血清中の抗蛋白質の抗体力価に関して上で記載されたものと同じやり方に従って測定され得る。
バイオマーカーに対するモノクローナル抗体の分離および精製は、従来のポリクローナル抗体のものと同じやり方、例えば免疫グロブリンの分離および精製((例えば塩析、アルコール沈殿、等電点沈殿、電気泳動、イオン交換体による吸着および脱着)(例えばDEAE))、超遠心分離、ゲル濾過、または特異的精製法に従って行われ得、抗体は抗原結合固相、プロテインA、またはプロテインGなどの活性吸着剤によって集められ、結合を解離させて抗体を得られる。
ポリクローナル抗体はいずれかの公知の方法またはこれらの方法の改変によって調製され得る。例えば、バイオマーカーおよび担体蛋白質を含むバイオマーカー組成物がされ得、動物は記載される通りにビリオン組成物によって免疫され得る。ビリオンの膜結合蛋白質に対する抗体を含有する材料が免疫された動物から回収され得、抗体が分離および精製され得る。
本明細書に記載されるビリオンを用いてハイスループット法で生成したモノクローナル膜結合蛋白質抗体については、蛋白質マイクロアレイデコンボリューションによって原因の膜結合蛋白質抗原が同定され得る。シングルステップデコンボリューションが実施され得る。
例えば、ハイブリドーマを生成するために複数の膜結合蛋白質を含有する複数のビリオンが用いられ、少なくとも1つのまたは各モノクローナル膜結合蛋白質抗体が認識するであろう膜結合蛋白質抗原のアイデンティティを明らかにするために2次元プール化戦略が使用され得る。ハイブリドーマの上清が2次元グリッドにアレイ化され、3×3〜100×100プールサイズで水平方向および垂直方向の両方でプール化される。3次元プール化戦略もまた実施され得、ハイブリドーマがプレートセットにアレイ化されて、プレートプールならびに水平方向および垂直方向プールを3×3×3〜100×100×100フォーマットで生成する。もたらされるプールは蛋白質マイクロアレイに対して個々にハイブリダイゼーションされ、マイクロアレイ分析ソフトウェアを用いてスコアリングされる。各水平方向および垂直方向対の共有されるポジティブ(ヒット)、またはプレート、水平方向および垂直方向プールの各3方向(トリオと呼ばれる)の交点のものが、それぞれ2および3次元設計において、同じ対またはトリオの交点のモノクローナル膜結合蛋白質抗体によって認識される膜結合蛋白質抗原として同定される。必要であるときには、同定された膜結合蛋白質抗原は、対応する膜結合蛋白質抗体によってマイクロアレイをプロービングすることによって検証される。プール化戦略は、膜結合蛋白質抗体をキャラクタリゼーションするまたは作るコストを減少させ得る。なぜならアレイのコストは高くあり得、例えば10×10プールの使用は100クローンを分析するために必要とされるアレイ数を100から20に減少させ、20×20プールでは必要とされるアレイ数を400から40に減少させるからである。3次元プールは例えば4096個のハイブリドーマのプールをスクリーニングし得る一方で、16×16×16の3D戦略は48個のアレイのみを要求する。10×10戦略を用いて、820アレイが用いられ得る。
ハイスループット法で生成したモノクローナル膜結合蛋白質抗体のキャラクタリゼーションは、全プロテオームまたは全膜結合プロテオームマイクロアレイを用いて実施され得る。マイクロアレイは、所与のモノクローナル膜結合蛋白質抗体が結合する特異的な膜結合蛋白質抗原を特定するために用いられ得る。モノクローナル膜結合蛋白質抗体の親和性、可能性のある交差反応性、または他の抗原もしくは膜結合蛋白質抗原との交差反応性の欠如についての決定的な品質の情報は、全てアレイ分析によって提供される。
ハイスループット法におけるモノクローナル膜結合蛋白質抗体の生産は融合クローンからであり得る。モノクローナル膜結合蛋白質抗体はインビトロまたはインビボで所望の量作られる。これらは様々な良く確立された方法を用いて精製され得る。
蛋白質マイクロアレイを用いるモノクローナル膜結合蛋白質抗体のキャラクタリゼーションに基づいて、高品質(例えば、高い親和性および低い交差反応性)のモノクローナル膜結合蛋白質抗体が選択されて、抗体アレイを作るために用いられ得る。膜結合蛋白質抗体が選択され、それらの濃度は類似の力価に対して正規化される。それらはマルチウェルフォーマット(例えば96、384、または1562ウェル)中に妥当なポジティブ(例えば希釈ヒトIgG)およびネガティブ(例えばヒトGimpおよびBSA)コントロールと一緒にアレイ化されて、マイクロアレイロボット(例えばNan print, Array It, Inc.)を用いて抗体マイクロアレイを作製し得る。異なるマイクロアレイ構成中のモノクローナル膜結合蛋白質抗体の配置は、広範なプロテオームワイドまたは膜結合プロテオームワイド研究を容易にするためにカスタマイズされ得る。
膜蛋白質抗体のライブラリーを用いる方法
本明細書においては、膜結合蛋白質標的に対する膜結合蛋白質抗体を同定する方法もまた提供され、抗体のライブラリーと膜結合蛋白質標的を含有するビリオンを接触させることと、複数個の膜結合蛋白質抗体とビリオン中の膜結合蛋白質標的との間の結合を特定することと、ビリオンの膜結合蛋白質がライブラリーの膜結合蛋白質抗体に結合するときに、ビリオンの膜結合蛋白質に対する膜結合蛋白質抗体を同定することとを含む。膜結合蛋白質標的を同定する方法もまた提供され、膜結合蛋白質抗体のライブラリーと膜結合蛋白質標的を含有するビリオンを接触させることと、複数個の膜結合蛋白質抗体とビリオンの膜結合蛋白質標的との間の結合を特定することと、ビリオンの膜結合蛋白質標的がライブラリーの膜結合蛋白質抗体に結合するときに膜結合蛋白質標的抗体を同定することと、を含む。膜結合蛋白質抗体のライブラリーは基板に取り付けされ得、その結果、膜結合蛋白質抗体のライブラリーを含むアレイと膜結合蛋白質標的が接触させられ得る。
ライブラリーは例えば上に記載された複数個の異なる膜結合蛋白質抗体からなり得る。例えば、膜結合蛋白質抗体のライブラリーは、同じプラットフォームによって作られる膜結合蛋白質抗体を含み得る。ライブラリーは複数個の異なる膜結合蛋白質抗体を含み得、複数個または複数個の部分集合のうち(例えば、複数個の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%)、膜結合蛋白質抗体は同じプラットフォームによって作られるか、単一特異的であるか、その標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合するか、モノクローナルであるか、免疫沈降膜結合蛋白質抗体であるか、IgG膜結合蛋白質抗体(例えばIgGアイソタイプの膜結合蛋白質抗体)であるか、複数個の膜結合蛋白質抗体の別の膜結合蛋白質抗体のものに類似(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20%以内)であり得るその膜結合蛋白質標的に対する結合親和性を有するか、少なくとも1つのまたは各膜結合蛋白質抗体が少なくとも約10-7M(K)の結合親和性(例えば、少なくとも約10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16Mなどの)をその膜結合蛋白質標的に対して有するか、またはそのいずれかの組み合わせである。ライブラリーは少なくとも約50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、もしくは1000個の異なるモノクローナル膜結合蛋白質抗体を含み得るか、生物のプロテオーム(例えばヒトプロテオーム)の少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは100%に結合し得るか、生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは100%に結合し得るか、またはそのいずれかの組み合わせである。
本明細書においては、ヒト膜結合蛋白質などの膜結合蛋白質に単一特異的な膜結合蛋白質抗体を同定する方法もまた提供され、複数個の膜結合蛋白質抗体をプロテオームまたは膜結合プロテオームアレイ、例えばヒトプロテオームまたは膜結合プロテオームアレイと接触させることと、プロテオームアレイ上に存在する標的と複数個の膜結合蛋白質抗体との間の結合を特定することと、膜結合蛋白質抗体を単一特異的として同定することとを含む。アレイは、生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む複数個の蛋白質を含み得る。例えば、プロテオームアレイは生物の少なくとも約11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、または20,000個の蛋白質を含み得る。アレイは、生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む複数個の膜結合蛋白質抗原または膜結合蛋白質を含み得る。例えば、プロテオームアレイは生物の少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、または5,600個の膜結合蛋白質を含み得る。生物は細菌、ウィルス、または真菌であり得る。生物は昆虫または哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒトであり得る。例えば、プロテオームはヒトプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含み得る。例えば、膜結合プロテオームはヒト膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含み得る。
結合は、当分野において公知の技術、例えば放射性免疫アッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫放射定量アッセイ、ゲル拡散沈殿反応、免疫拡散アッセイ、インサイチュ免疫アッセイ(例えば、例えば金コロイド、酵素、または放射性同位体標識を用いる)、ウェスタンブロット、沈殿反応、凝集アッセイ(例えば、ゲル凝集アッセイ、赤血球凝集アッセイなど)、補体固定アッセイ、免疫光アッセイ、プロテインAアッセイ、および免疫電気泳動アッセイによって検出され得る。
抗体結合は、1次抗体上の標識を検出することによって検出され得る。その代わりに、1次抗体への2次抗体または試薬の結合を検出することによって1次抗体が検出され得る。例えば2次抗体は標識され得る。いくつかの態様においては、自動検出アッセイまたはハイスループットシステムが利用され得る。例えば、キャプチャーマイクロ酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)において、抗体/抗原反応は、抗体の固定化と、結合した標識抗原の爾後の直接的または間接的な比色分析、蛍光、冷光、または放射性検出とによって測定可能となされ得る。例えば、抗原がビオチンまたは他の標識によって標識され得、これが下流の検出を許すであろう。
固定化された膜結合蛋白質抗体は、存在する単一の抗原性決定基に一般的に結合するであろう。抗原性決定基は、例えば抗原性決定基を含むバイオマーカーの標識によって標識され得る。この反応の特異性はELISA測定での定量をゆるすであろう。ELISA反応は、以下のステップによって全てのハイブリドーマ上清をスクリーニングするためのハイスループットフォーマットに用いられ得る。ELISAよりも他の原理を基礎とするスクリーニングアッセイが活用され得る(例えば、抗体マイクロアレイ、MALDI/MSに基づくハイスループットスクリーニング、および/またはマルチチャネルキャピラリー電気泳動)。ELISAまたはマイクロアレイデータは例えば公開された方法によって評価され得る。データ分析プロセスの目標は、重要な臨床パラメータの最良のコレクションを示し、かつアナライト群の1つに特異的であるハイブリドーマ上清の選択であり得る。
マイクロアレイの使用
本発明のマイクロアレイは医学的診断法、創薬、分子生物学、免疫学、および毒物学に用いられ得る。
本発明に従って調製された固定化された抗体またはビリオンのマイクロアレイは、多数の診断およびスクリーニング用途において大スケール結合アッセイのために用いられ得る。大量の標的(例えば膜結合蛋白質)のレベルの定量的バリエーションの多重測定は、いくつか〜多くの異なる標的(例えば膜結合蛋白質)によって定義されるパターンの認識を許す。多くの生理学的パラメータおよび疾患特異的パターンを同時に評価し得る。
固定化されたビリオンのアレイは、受容体蛋白質、例えばGPCR、チャネル、受容体チロシンキナーゼ、および輸送体のリガンド、例えばペプチド、脂質、脂肪酸、低分子などを同定するためにもまた用いられ得る。蛍光色素および/または放射性同位体が用いられて、リガンドの結合活性および特異性を検出するためにそれらのリガンドを標識し得る。それらのリガンドを特異的に認識する抗体は、固定化されたビリオンのアレイ上においてリガンド−受容体結合活性を特定するための検出試薬としてもまた用いられ得る。レポーター分子、例えば蛍光色素(例えばFluo8、DiBAC4、およびANG−2)とカップリングされて、固定化されたビリオンのアレイは、膜蛋白質、例えばチャネル蛋白質に対する薬物スクリーンをスクリーニングするためにもまた用いられ得る。たとえば、少なくとも1つまたはそれぞれが特定のヒトイオンチャネルを提示する複数のビリオン種が96、384、1536ウェルフォーマットディッシュ中にアレイ化され得、その結果、1つの薬物が複数の(例えば2〜200個の)チャネル蛋白質に対して同時にアッセイされ得る。例えば、固定化されたビリオンのアレイ上で公知のリガンドがプレインキュベーションされ得、その後に抗体結合アッセイを行う。このやり方で、そのリガンドへの結合を原因とする膜蛋白質の特定の立体配座を特異的に認識する抗体が直ちに同定され得る。
固定化されたビリオンのアレイは、膜結合蛋白質のエクトドメインを特異的に認識し得る抗体をスクリーニングするためにもまた用いられ得る。例えば、組み換えビリオンによってマウスを免疫することによって生成されたモノクローナル抗体は、固定化されたビリオンのアレイ上でインキュベーションされ得、その後に標識2次抗体による検出ステップを行う。
固定化されたビリオンのアレイは、膜結合蛋白質の細胞内ドメインを特異的に認識またはそれと相互作用し得る抗体、リガンド、および結合パートナーをスクリーニングするためにもまた用いられ得る。例えば、組み換えビリオンによってマウスを免疫することによって生成したモノクローナル抗体が固定化されたビリオンのアレイ上でインキュベーションされ得(ビリオンは異種膜結合蛋白質の細胞内ドメインの1つまたは2つ以上を提示する)、その後に標識2次抗体による検出ステップを行う。例えば、Nout−Cinトポロジーの所与のマルチパス膜結合蛋白質が遺伝子操作されてその細胞質ループから正電荷を除き得、正常時には細胞の外側に提示されるそのN末端ループ領域に1つまたは2つ以上の正荷電残基(例えばリシンおよびアルギニン)が追加され得る。例えば、かかる例示的な遺伝子操作されたマルチパス膜結合蛋白質がERにおいて翻訳されるときには、正荷電N末端ループは細胞質基質に面したままにされ、Nin−Coutトポロジーをもたらすであろう。ゆえに、遺伝子操作されたマルチパス蛋白質のエンドドメインはビリオンの外側に提示され得る。
1つの態様は、生体試料中に存在する膜結合蛋白質の分離、同定、およびキャラクタリゼーションを含む。例えば、疾患およびコントロール試料の比較によって、「疾患特異的膜結合蛋白質」を同定することが可能であり得る。これらの膜結合蛋白質は薬物開発の標的としてまたは疾患の分子マーカーとして用いられ得る。
抗体アレイは試料中の膜結合蛋白質の発現レベルをモニタリングするために用いられ得、かかる試料は問題の組織のバイオプシー、培養細胞、微生物細胞集団、生体液(血液、血漿、リンパ液、滑液、脳脊髄液、細胞ライセート、培養上清、羊水などを含む)、およびその誘導体を含み得る。生体液の臨床試料は特に重要であり、血液およびその誘導体、脳脊髄液、尿、唾液、リンパ液、滑液などを含む。かかる測定は定量的、半定量的、または定性的であり得る。アッセイが定量的または半定量的であるところでは、好ましくは例えば標識および未標識試料の間または差別的に標識された試料の間の競合型フォーマットを含むであろう。
固定化された膜貫通ポリペプチドにとっての標的分子の存在を検出するためのアッセイは以下の通り実施され得るが、方法は本明細書において示されるものに限定される必要はなく、当分野において公知のいずれかの好適な方法を含む。
試料、画分、またはそのアリコートが、抗体を含むマイクロアレイに追加される。試料は上に記載されている実にいろいろな生体液または抽出物を含み得る。好ましくは、コントロールリガンド(単数または複数)の既知の濃度を含有する標準のシリーズが試料またはそのアリコートと並行してアッセイされて、コントロールとして働き得る。インキュベーション時間は標的分子がポリペプチドに結合するのに十分であるべきであり、一般的に約0.1〜3hr、通常は1hr、しかし長くは1日または2日以上であり得る。
インキュベーション後に、不溶性支持体は結合していない成分を一般的に洗浄され得る。一般的に、適切なpH(一般的に7〜8)での希釈非イオン性界面活性剤媒質が洗浄媒質として用いられ得る。試料中に存在する非特異的に結合した蛋白質を徹底的に洗浄するのに十分な体積で、1〜6回の洗浄が使用され得る。
結合した標的の存在を検出するためには、種々の方法が用いられ得る。これらは3つの一般的な群に分けられる。標的自体は検出可能な標識によって標識され得、結合した標識の量が直接的に測定され得る。その代わりに、競合アッセイにおいては差別的に標識されたまたは未標識の試料と標識試料が混合され得る。まだ別の態様において、試料自体は未標識であり得るが、存在するリガンドの量を定量するために第2ステージ標識試薬が追加され得る。
リガンド結合の直接的測定をゆるす標識の例は、放射性標識、例えばHまたは125I、蛍光物質(fluorescer)、色素、ビーズ、化学発光物質(chemilumninescer)、コロイド粒子、および同様のものを含む。好適な蛍光色素は当分野において公知であり、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミンおよびローダミン誘導体、テキサスレッド、フィコエリトリン、アロフィコシアニン、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシ−2’,4’,7’,4,7−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM)、Ν,Ν,Ν’,Ν’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)、スルホン化ローダミン、Cy3、Cy5などを含む。好ましくは、標識されるべき化合物は、リガンド上に存在する基(例えばアミン基、チオール基、アルデヒド基など)と反応する活性化された色素と組み合わされ得る。
例えば膜貫通標的を認識する標識膜貫通抗体の追加によって第2ステージ検出が実施され得るところでは、標識は、好適な基質の追加後に検出可能な産物シグナルを提供する能力がある共有結合した酵素であり得る。コンジュゲートへの使用のための好適な酵素の例は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、および同様のものを含む。市販でないところでは、かかる抗体−酵素コンジュゲートは当業者に公知の技術によって直ちに作られ得る。第2ステージ結合試薬は、存在する他の成分から見分けられ得るような十分な特異性で膜貫通標的分子に結合するいずれかの化合物であり得る。好ましい態様において、第2ステージ結合試薬はリガンドに特異的な抗体、モノクローナルまたはポリクローナル血清、例えばマウス抗ヒト抗体などである。
シグナルの増幅のためには、リガンドはビオチン、ジゴキシゲニンなどの因子によって標識され得、第2ステージ試薬はアビジン、ストレプトアビジン、抗ジゴキシゲニン抗体などを標識にとって適切に含む。
例えば走査レーザー顕微鏡を用いることによって、蛍光分光、改良ELISAプレートリーダーなどによって、リガンドの結合を検出するためにマイクロアレイがスキャンされ得る。例えば、走査レーザー顕微鏡は、用いられるフルオロフォアのそれぞれについて適切な励起ラインを用いてセパレートスキャン(separate scan)を実施し得る。スキャンから生成したデジタルイメージは次に爾後の分析のために組み合わされる。いずれかの特定のアレイエレメントについて、1つの標識の蛍光シグナルの比がもう片方の標識DNAからの蛍光シグナルと比較され得、相対的な存在量が特定され得る。
マイクロアレイおよび標的膜貫通分子を検出する方法はいくつものスクリーニング、研究、および診断アッセイのために用いられ得る。1つの用途において、膜貫通抗体のアレイは、研究または診断目的のために膜結合蛋白質発現をモニタリングするために生物からの総蛋白質に結合させられ得る。1つの有色フルオロフォアによって正常細胞からの総蛋白質を、別の有色フルオロフォアによって疾患細胞からの総蛋白質を標識して、同じアレイに2つの試料を同時に結合させることは、差別的な膜結合蛋白質発現が2つのフルオロフォア強度の比として測定されることを許す。この2色実験は、異なる組織型における発現、疾患状態、薬物に対する応答、または環境因子に対する応答をモニタリングするために用いられ得る。
スクリーニングアッセイにおいて、例えば膜結合蛋白質(単数または複数)が疾患経路に関係または疾患特異的表現型と相関しているかどうかを特定するために、培養細胞から測定がなされ得る。かかる細胞は、問題の標的または経路に作用する薬理活性因子の追加によって実験操作され得る。この用途は生体機能の解明または治療標的の発見にとって重要であり得る。
多くの診断および研究目的のためには、血液または血清中の標的膜貫通分子(例えば膜結合蛋白質)の測定レベルに有用であり得る。この用途は、特定の診断または予後と相関する臨床的に有用な膜貫通マーカーの発見および診断にとって重要であり得る。例えば、広範な抗体またはT細胞受容体特異性を並行してモニタリングすることによって、膜貫通抗体のレベルおよび動態を自己免疫疾患の経過中、感染中、移植片拒絶中などに特定し得る。その代わりに、問題の疾患と結びついた新規の膜結合蛋白質マーカーが正常および疾患血液試料の比較によってまたは疾患の異なるステージの臨床試料の比較によって開発され得る。
生物のゲノム中の膜結合蛋白質発現の情報は実にいろいろな用途を有し得、表現型との結びつきによる個別化的な疾患(例えば疾患の初期、進行、疾患耐性、易罹患性、または薬物応答)の診断および処置(「個別化医療」としてもまた公知)を含むが、これに限定されない。細胞または組織特異性の点で生物のゲノム中の生体経路にとって意義のある膜結合蛋白質の同定およびキャラクタリゼーションは、増大した治療有効性および減少した副作用を有する治療法のためのトランスジェニック発現構築物の設計にもまた役立ち得る。細胞または組織特異性の点での膜結合蛋白質発現の同定およびキャラクタリゼーションは、疾患の診断、予防、および処置のための機能マーカーの開発にもまた役立ち得る。「疾患」は、変化させることが望ましくあり得る生物のいずれかの状態、形質、または特質を含むが、これに限定されない。例えば、状態は物理的、生理学的、または精神的であり得、有症状または無症状であり得る。
本発明の別の態様において、抗体アレイは膜結合蛋白質中の翻訳後修飾を検出するために用いられ、これはシグナル伝達経路および細胞制御を研究する際に重要であり得る。翻訳後修飾は蛋白質の特定の状態(例えば、リン酸化されている、グリコシル化されている、ファルネシル化されているなど)に特異的な抗体を用いて検出され得る。
リガンドと膜貫通ポリペプチドとの間のこれらの相互作用の検出は医学的診断につながり得る。例えば、病原性微生物のアイデンティティは、公知の病原性膜貫通抗原に特異的な膜貫通抗体の多くの種類を含有するアレイとの不明な病原体の試料の結合によって一義的に確立され得る。
キット
1つの態様において、膜貫通抗体のライブラリーを含むキットが提供される。1つの態様において、膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのライブラリーを含むキットが提供される。いくつかの態様において、膜貫通抗体またはビリオンのライブラリーは支持体(例えば96または384ウェル)中にアレイ化され得る。1つの態様において、キットは膜貫通抗体のマイクロアレイを含む。1つの態様において、キットは膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのマイクロアレイを含む。キットは、レポーターアッセイ基質、特定の生体経路の誘導または抑制のための試薬(サイトカインまたは他の精製蛋白質、低分子、cDNA、siRNAなど)、および/またはデータ分析ソフトウェアをさらに含み得る。
加えて、本発明の方法を実施するための、あるいは本発明の組成物、ライブラリー、アレイ、もしくは物品のアセンブリのいずれかを利用する試験またはアッセイを実施するための試薬および取扱説明書を含むキットが提供される。キットは、緩衝液、酵素、アダプター、標識、2次抗体、およびキットの使用に必要な取扱説明書をさらに含み得、任意にトラブルシューティング情報を含む。
まだ別の態様において、キットは、例えば本明細書に記載される膜貫通抗体のライブラリーと、生物のプロテオームまたは膜結合プロテオームなどの膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのライブラリーとを含み得る。キットは、生物のプロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含み得る。キットは生物の膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含み得る。膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのライブラリーは、かなりの部分または全体の生物のプロテオーム、例えば細菌、ウィルス、真菌プロテオームに相当し得る。膜結合蛋白質を含有または発現するビリオンのライブラリーは、昆虫または哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、猫、犬、猿、ヤギ、またはヒトのかなりの部分または全体のプロテオームまたは膜結合プロテオームに相当し得る。例えば、生物のプロテオームライブラリーは少なくとも約11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、または20,000個の異なる抗原を含み得る。例えば、生物のプロテオームライブラリーは少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、または5,600個の膜結合蛋白質を含み得る。
本明細書においては、本明細書に開示されている方法および組成物に用いられ得る、それと併せて用いられ得る、その調製に用いられ得る、またはその産物である分子、材料、組成物、および成分が開示されている。これらの材料の組み合わせ、部分集合、相互作用、群などが開示されるときに、これらの分子および化合物の各様々な個々のおよび集合的な組み合わせおよび並べ替えの具体的な参照は明示的に開示され得ない一方で、それぞれは本明細書において具体的に考えられて記載されているということは理解される。例えば、ヌクレオチドまたは核酸が開示されて論じられて、ヌクレオチドまたは核酸を含むいくつもの分子になされ得るいくつもの改変が論じられる場合には、具体的にそれに反して表されていない限り、ヌクレオチドまたは核酸および可能な改変のどの組み合わせおよび並べ替えもそれぞれが具体的に考えられる。この考え方は本明細書の全ての側面(開示されている方法および組成物をつくり用いる方法のステップを含むが、これに限定されない)に当てはまる。それゆえに、実施され得る種々の追加のステップがある場合には、それらの追加のステップのそれぞれは開示される方法のいずれかの具体的な態様または態様の組み合わせによって実施され得るということ、各かかる組み合わせは具体的に考えられ、開示されたと見なされるべきであるということは理解される。
本明細書に記載されるいくつかの態様が本明細書において示され記載された一方で、かかる態様は例としてのみ提供されている。多数のバリエーション、変化、および置換は、本明細書において提供される開示から逸脱することなしにここで当業者には思い浮かぶであろう。本明細書に記載される態様の様々な代替が本明細書に記載される方法を実行する際に使用され得るということは理解されるはずである。
別様に説明されない限り、本明細書において用いられる全ての技術および科学用語は、本開示が属する分野の業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。以下の参照は本明細書において用いられ得る方法および組成物の態様を含む。The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 18th Edition, published by Merck Research Laboratories, 2006 (ISBN 0-9119102) 、Benjamin Lewin, Genes IX, published by Jones & Bartlett Publishing, 2007 (ISBN-13: 9780763740634)、Kendrew et al. (eds.), The Encyclopedia of Mol. Biology, published by Blackwell Science Ltd., 1994 (ISBN 0-632-02182-9)、およびRobert A. Meyers (ed.), Mol. Biology and Biotechnology: a Comprehensive Desk Reference, published by VCH Publishers, Inc., 1995 (ISBN 1-56081-569-8)。
本開示の標準的な手順は例えばManiatis et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., USA (1982)、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2 ed.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., USA (1989)、Davis et al., Basic Methods in Molecular Biology, Elsevier Science Publishing, Inc., New York, USA (1986)、またはMethods in Enzymology: Guide to Molecular Cloning Techniques Vol. 152, S. L. Berger and A. R. Kimmerl (eds.), Academic Press Inc., San Diego, USA (1987))、 Current Protocols in Molecular Biology (CPMB) (Fred M. Ausubel, et al. ed., John Wiley and Sons, Inc.)、Current Protocols in Protein Science (CPPS) (John E. Coligan, et. al., ed., John Wiley and Sons, Inc.)、Current Protocols in Immunology (CPI) (John E. Coligan, et. al., ed. John Wiley and Sons, Inc.)、Current Protocols in Cell Biology (CPCB) (Juan S. Bonifacino et. al. ed., John Wiley and Sons, Inc.)、Culture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique by R. Ian Freshney, Publisher: Wiley-Liss; 5th edition (2005)、およびAnimal Cell Culture Methods (Methods in Cell Biology, Vol. 57, Jennie P. Mather and David Barnes editors, Academic Press, 1st edition, 1998) に記載されている。
以下の例は本明細書に記載される特定の方法論、プロトコール、および組成物などに対して限定するものとして解釈されるべきではなく、そのため、変わり得るということが理解されるはずである。本明細書において用いられる以下の用語は特定の態様を記載する目的のみのためであり、本明細書において開示される態様の範囲を限定することは意図されていない。
実施例
以下の例は、代表的な態様を実行するための当業者の手引きを提供するために含まれている。本開示および当分野の技術の一般的なレベルに照らして、以下の例が例示的であることのみを意図されているということと、多数の変化、改変、および修正が本開示の主題の範囲から逸脱することなしに使用され得るということとを当業者は認め得る。以下の総合的な記載および具体例は例示の目的のためのみを意図されており、他の方法によって開示の化合物をつくるいかなるやり方においても限定するものとして解釈されるべきではない。
例1
それらの固有の立体配座にあるヒト膜蛋白質を提示する新たなハイスループットプラットフォームを開発するために、ビリオンディスプレイマイクロアレイ(VirDアレイと名付ける)を作製するためのビヒクルとしてヘルペスウィルスビリオンを利用した。ヘルペスウィルス、例えば単純ヘルペスウィルス1型(HSV−1)は大きい有膜エンベロープビリオンを作り、これはウィルス糖蛋白質、例えば3つの主要糖蛋白質gB、gC、およびgDの高コピーを含有し、それらは環状ビリオン構造中に規則的に分布する。加えて、このウィルスDNAゲノムが遺伝子操作されて、外来蛋白質をそれらの固有の構成でまたはウィルス蛋白質との融合物として発現し得る。VirDアレイのためには2つの戦略を探った。1)全長ヒトオープンリーディングフレーム(ORF)をgB座にクローニングし、強いgBプロモーターのコントロール下で遺伝子を発現する。2)gCの膜貫通(TM)および細胞質ドメインにヒトORFを融合し、gCプロモーターのコントロール下のgC座においてこのキメラ遺伝子を発現する(図1a)。以前の研究もまたgCキメラ手法(C型肝炎ウィルス糖蛋白質E2)さらにはgC座からの発現(CD4)を利用して、HSV−1ビリオン中に外来蛋白質を組み込んでいる(Dolter et al. (1993) J. Virol. 67:189-95、Kouvatsis et al. (2007) Virus Res. 123:40-9)。gBまたはgCの不在は、感染細胞中で成熟有エンベロープビリオンをアセンブリするウィルスの能力に影響しない(Cai et al. (1987) J. Virol. 61:714-21、Holland et al. (1984) J. Virol. 52:566-74、Homa et al. (1986) J. Virol. 58:281-9)。2つの手法の実現可能性を試験するために、単一のTMドメインを有する古典的なI型膜蛋白質としてCD4、マルチスパンG蛋白質共役受容体膜蛋白質の代表としてGPR77を選んだ。CD4はTリンパ球の良くキャラクタリゼーションされた膜糖蛋白質であり、主要組織適合性複合体クラスII抗原と相互作用し、ヒト免疫不全ウィルスの受容体でもまたある(Carr et al. (1989) J. Biol. Chem. 264:21286-95)。GPR77は自然免疫応答の補体システムに関与しており、カノニカルなリガンドが同定されている(すなわち補体成分C5a)(Cain & Monk (2002) J. Biol. Chem. 277:7165-9)。HSV−1ビリオン中にこれらの2つのヒト膜蛋白質を発現および提示するために両方の戦略を使用した。1つの目標は、HSV−1ビリオン中へのこれらのヒト膜蛋白質の発現および組み込みを検討することであり、高密度でガラス表面上に固定化された精製ビリオン中において、それらの固有の形態でこれらのヒト膜蛋白質が維持されるかどうかを特定することであった。
組み換え法を用いて4つのウィルスを生成した(詳細は下の補足の材料および方法参照)。組み換えウィルスgB:CD4およびgB:GPR77は、固有のgBプロモーターのコントロール下でgB座において全長ヒト膜蛋白質を発現する。生化学的検出目的のために、両方の蛋白質のC末端にV5エピトープタグをもまた組み込んだ。ウィルスはCD4−gCおよびGPR77−gCとラベリングされ、ウィルステグメントへのアンカリングのために要求されるTMおよび短い細胞質ドメインを含有するgCのC末端ドメイン(すなわち497〜511aa)に融合したヒト膜蛋白質を発現する。gB座にクローニングされたヒト遺伝子のように、固有のgCプロモーターのコントロール下のgC座にgCキメラをクローニングした。
CD4およびGPR77が発現されて分泌経路中で正しくプロセシングされたかどうかを検討するために、組み換えおよび親ウィルスに感染したヒト線維芽細胞を、HSV−1のgD、GPR77、およびCD4のエクトドメインに対する抗体によって細胞表面局在について染色した(図1b)。gDは感染細胞の表面に検出された(図1b、差込図)。gBプロモーターからまたはgCキメラ蛋白質として発現されたCD4は、細胞表面に類似の強いシグナルを示した。GPR77は細胞表面に検出されたが、gBプロモーターから発現されたかまたはgCキメラとして発現されたかに依存して異なる分布を有した。これらの結果は、CD4およびGPR77がgDのようにHSV−1ゲノムから発現され、カノニカルな分泌経路を介して原形質膜の表面に送達されたということを示している。CD4およびGPR77は、V5抗体による染色によって判定される予想される細胞内分布をもまた提示する(図1b、右パネル)。CD4の細胞内分布は抗CD4または抗V5抗体によって染色されたときに類似であった(図3)。
少なくともV5タグづけヒト蛋白質の発現のさらなる生化学的証拠は、感染細胞の総ライセートのイミュノブロット分析を用いて得られた(図1c、左パネル)。これらのヒト膜蛋白質のビリオン組み込みもまた検討した。野生型およびgBヌル(K082)ビリオン(Cai et al. (1987) J. Virol. 61:714-21)、さらにはgB:CD4、gB:GPR77ビリオンを精製し、抗V5抗体による同じイミュノブロット分析に供した。gB:CD4およびgB:GPR77ビリオンは両方ともCD4およびGPR77の予想分子量の強い抗V5反応性を示した一方で、他のビリオンにおいては検出可能なシグナルは観察されなかった(図1c、右パネル)。抗gD抗体はローディングコントロールとして用いた。一緒にすると、これらのデータからは、CD4およびGPR77が両方とも合成されて、感染ヒト細胞中で作られたビリオン中に組み込まれたということが確認された。
ヒト蛋白質がビリオン組み込み後に正しい向きで提示され得るということを実証するために、CD4のエクトドメインを認識するPE標識抗体によって染色された精製ビリオンのフローサイトメトリー分析を実施した(図1d)。カプシド中にVenus蛍光蛋白質を組み込んでいるHSV−1組み換えウィルスを用いて、精製ビリオンを同定およびゲーティングした(下の補足の材料および方法参照)。K082ビリオンは抗体結合特異性のネガティブコントロールとして用いた。ゲーティングされたビリオン集団中に検出されたPE蛍光の量から判定して、gB:CD4ビリオンの85.5%がPE抗体によって標識されており、やや多くCD4−gCビリオンの96.1%がPE抗体に結合していた。これらの結果は、類似の実験条件を用いる異なるビリオン調製物からのデータと矛盾しなかった。この観察は、検出のために化学発光基質を用いる標準的なELISA分析を用いてさらに確認された(図4)。全てのビリオン調製物は予想される通り抗gD抗体によって染色された。CD4またはGPR77を発現するビリオンをそれぞれの抗体によって染色した。KOSまたはK082ビリオンではCD4およびGPR77抗体の反応性はほとなどまたは全くなかった。その抗原に対するこのモノクローナル抗体のより高い親和性ゆえに、抗gD抗体によって観察されたシグナルは著しくより高かった。まとめると、これらの結果からは、これらの蛋白質の細胞外ドメインを認識する抗体によって認識され得る正しい向きでヒト膜蛋白質が組み込まれたということが実証され、それらの固有の立体配座でビリオンエンベロープ中に埋め込まれたということを示した。
これらの組み換えビリオンがそれらの機能的インテグリティを維持する一方で、高密度でマイクロアレイフォーマットで固定化され得るかどうかを試験するために、組み換えビリオンを様々な力価で異なるガラス表面上にスポットした。抗gD抗体を用いて、スポットあたり50,000ビリオン(KOSプラーク形成単位)ほども低い最適な検出がニトロセルロースコーティングスライド(すなわちFAST)によって提供され、力価が>400,000ビリオンまで増大した後に抗gDシグナルが飽和に達し始めるということが特定された(図5)。ゆえに、4×4フォーマットでスポットあたり800,000ビリオン(KOSプラーク形成単位)の力価で7つの異なるウィルス調製物によってVirDアレイを構築することを決定した。
ガラス上の固定化されたビリオンのインテグリティを可視化および検討するために、これらのアレイを抗gDエクトドメインおよび抗VP5抗体によって染色した。これらの後者は主要カプシド蛋白質VP5を認識する。全ての7つのビリオンは強い抗gDシグナルを示したが、よりずっと低い抗VP5シグナルを示し、固定化されたビリオンの大多数がインタクトであるということを表した(図2a、左パネル)。この結論は、NP40を用いる軽い界面活性剤処理によってビリオンエンベロープをストリッピングした後にVirDアレイ上の抗gDシグナルが大いに減少したという観察によってさらに支持された(図2a、右パネル)。対照的に、強い抗VP5シグナルがこの処理後の全ての7つのビリオンにおいて見られた。その上、抗gBおよびgC抗体によってVirDアレイを染色することによって、それぞれgB:CD4/GPR77およびCD4/GPR77−gCにおいてgBおよびgC蛋白質の不在が確認された(図6)。
グリコシル化はヒト膜蛋白質活性にとって重要であるので、VirDアレイ上でグリカン構造をプロファイリングするために蛍光標識レクチンを使用した(すなわち、SNA−II、PHA−L、CA、およびWGA)(Tao et al. (2008) Glycobiology 18:761-9、Kung et al. (2009) Mol. Syst. Biol. 5:308)。野生型、gB−KO(K082)、およびgC−KO(gCΔ39)(Homa et al. (1986) J. Virol. 58:281-9)ビリオンの間のレクチン染色パターンの比較から、gCがgBよりも重度にグリコシル化されていることが示された。なぜなら、すべての4つのレクチンはよりずっと弱い結合シグナルをgC−KOビリオンに対して示したからである(図2b)。レクチンCA染色パターンのより入念な分析(Galβ(1−4)GlcNAc、GalNAcβ(1−4)GlcNAc、またはNeuAcα(2−6)Galβ(l−4)GlcNAcを認識する)から、CD4が非常に高い可能性でグリコシル化されているということが明らかにされた。これは、CD4−gC(すなわちgC−)ビリオンがgC−KOおよびGPR77−gC(すなわちgC−)ビリオン両方よりも著しく高いシグナルを示したからである。この観察は、同じSNA−II(末端Galβ、GalNAcβ、またはNeuAcα(2−6)Galβ(1−4)GlcNAcを認識する)染色パターンによってさらに支持された。なぜなら、Consortium for Functional Glycomics(CFG)ゲートウェイのレクチン特異性のデータベース(ISSN:1752−184X)に基づくと、SNA−IIはCAと同じグリカン構造または部分的なグリカン構造を認識するはずだということが公知だからである(図2b)。興味深いことに、非常に類似のグリカン構造NeuAcα(2−3)Galβ(1−4)GlcNAcが質量分析手法を用いてCHO細胞内で発現されたマウスCD4上に以前に同定されており、本観察が間接的に支持される(Carr et al. (1989) J. Biol. Chem. 264:21286-95)。ゆえに、ヒトCD4はNeuAcα(2−6)Galβ(1−4)GlcNAcによってグリコシル化されている可能性が非常に高い。しかしながら、GPR77と結びついた具体的なグリカン構造は、恐らくこの研究において用いられたレクチンの限定された数を原因としてはっきりとは特定され得なかった。それにもかかわらず、上の結果からは、ビリオンディスプレイされたヒト膜蛋白質が予想されるグリコシル化を示したということが示唆される。
ガラス表面に固定化されたビリオンの表面に提示されたヒトCD4およびGPR77蛋白質が正しい向きにあるかどうかを特定するために、CD4またはGPR77のエクトドメインをそれぞれ認識する抗体によってVirDアレイを染色した(図2cおよび2d)。強い特異的な染色シグナルがそれぞれgB:CD4およびCD4−gC、gB:GPR77およびGPR77−gCビリオン中に観察された。これは、これらの蛋白質が正しい向きにあり、両方の膜蛋白質提示戦略が成功したことを表している。
最後に、ビリオンディスプレイされたヒト膜蛋白質が活性立体配座にあるということを実証するために、VirDアレイをGPR77の蛍光標識されたカノニカルなリガンド(補体アナフィラトキシンC5a)によってプロービングした(より詳細は下の補足の材料および方法参照)。図2dの右パネルに示されている通り、Cy5標識C5aは、gB:GPR77ビリオンに対してはより弱い結合シグナルだが、アレイ上のGPR77−gCビリオンに対しては強い結合活性を示した。検出可能なシグナルは他のビリオンでは観察されず、VirDアレイ上のGPR77とC5aとの間の相互作用が高度に特異的であるということが示唆された。まとめると、これらの結果から、GPR77がビリオン上に正しく提示されており、VirDアレイ上でその機能的な立体配座を維持しているということが実証された。
異なる担体システムを用いて、様々なフォーマットでの可溶性ペプチドまたは蛋白質の提示が有効であった(Li (2000) Nat. Biotechnol. 18:1251-6)。この研究においては、固体ガラス表面に高密度に固定化された遺伝子操作されたHSV−1ビリオンのエンベロープ上にヒト膜蛋白質を提示するVirDアレイの作製を実証した。抗体およびレクチンを用いて、2つのヒト膜蛋白質CD4およびGPR77が正しい向きにあり、可能性としてグリコシル化されているということが示された。ビリオンによって提示されたGPR77がその活性立体配座にあるということが、その対応するリガンドC5aとの結合アッセイによってさらに実証された。VirDアレイ手法は、以下を含むがこれに限定されない利点を有する。1)提示されたヒト膜蛋白質はヒト細胞膜(それらの固有の立体配座を維持することを助け得るより生理学的に意義のある環境)中に埋め込まれており、2)GPR77で実証された通り、複数のTMドメインを有する膜蛋白質はビリオンエンベロープ中で正しくフォールディングする可能性が高く、3)ウィルスはヒト分泌経路を使うので、提示されたヒト蛋白質は分泌経路を輸送されることでそれらのカノニカルな翻訳後修飾(PTM)を維持する可能性が高く、これはレクチン結合アッセイによって実証されており、4)VirDアレイは直ちにハイコンテントプラットフォームへと変形されると予想され、これは単一のガラススライド上においてそれらの固有の立体配座に近いヒト膜蛋白質のほぼ全てを提示し得る。ひとたびかかるハイスループットプラットフォームが確立されると、膜蛋白質に対する新規の薬物標的同定のためのハイスループットスクリーニングの性能によって、受容体の様々な種類のリガンドを同定することと、膜蛋白質のPTMをプロファイリングすることとが許されるであろう。
補足の材料および方法
細胞およびウィルス.ベロ細胞、形質転換ベロ細胞株、およびヒト包皮線維芽細胞(HFT)は10%FCSを補ったα培地(Gibco-Invitrogen)の最小必須培地で育て、Desaiら(Desai et al. (1998) Virology 247:115-24)によって記載されている通り継代した。HFTは不死化細胞株であり、ヒトテロメラーゼを発現するレトロウィルスによってトランスダクションされている(Hahn et al. (1999) Nature 400:464-8)。D6(UL27形質転換)を、gB座から遺伝子を発現する組み換えウィルスの増殖のための宿主細胞として用いた(Cai et al. (1987) J. Virol. 61:714-21)。A1.1(UL27およびUL28形質転換)細胞株(Tengelsen et al. (1993) J. Virol. 67:3470-80)をマーカーレスキュー/マーカートランスファー法に用いて、クローニングされたヒト遺伝子をgB座に導入し(Desai et al. (1994) Virology 204:312-22)、ピッツバーグ大のFred Homaからの厚意によるギフトであった。野生型親ウィルス株KOS(HSV−1)ならびに変異体および組み換えウィルスのストックは以前に記載されている通り調製した(Desai et al. (1998) Virology 247:115-24)。
抗体.ヒトCD4およびGPR77に対して反応性の抗体はSanta Cruz BiotechnologyおよびSigma-Aldrichから購入した。フローサイトメトリー分析に用いたPEコンジュゲーション抗CD4抗体はBD Biosciencesから得た。V5モノクローナル抗体はInvitrogen Life Technologiesから購入した。抗HSV−1−gB抗体クローンB6および抗gC抗体はJoseph Glorioso(ピッツバーグ大)からの厚意によるギフトであった。抗HSV−1−gD抗体DL6はDavid Johnson(OHSC)ならびにGary CohenおよびRoz Eisenberg(ペンシルベニア大)からの寛大なギフトであった。VP5抗体LP12はTony Minson(ケンブリッジ大, UK)によって厚意により提供された。
プラスミド.プラスミドpKΔ4BはCaiら(Cai et al. (1988) J. Mol. Biol. 201:575-88)に由来し、その後に糖蛋白質B遺伝子のリンカー挿入変異体の遺伝子操作を行った。gBのアミノ酸43〜711をコードするDNA配列を欠失させ、蛋白質リーディングフレームを維持するようにBglII制限部位を追加した(Cai et al. (1988) J. Mol. Biol. 201:575-88)。pKΔ4BをXhoIおよびBglIIによって消化し、antarticホスファターゼ(NEB)によって処理し、1〜43の全てのgBアミノ酸を欠失する(gBΔSS)がgBプロモーター配列を保持するpKΔ4Bから増幅したXhoI−BglIIのPCR断片とライゲーションした(表1)。このプラスミドはpKgBΔSSと名づけた。711〜796にわたるgBアミノ酸の配列をカセットPCR変異導入によってpKgBΔSSから欠失させた。PCR断片をBglII−BamHIとしてpKgBΔSSにクローニングし、もたらされたプラスミドはpKgBPRとラベリングした。ヒトCD4およびGPR77配列をUltimate ORFコレクション(Life Technologies)からのプラスミドから増幅した。V5エピトープをコードする配列はリバースプライマー中に含まれた(表1)。最終的なgBプロモーターによって駆動される遺伝子プラスミドはpKgB:CD4およびpKgB:GPCR77とラベリングした。ウィルスゲノム中への導入に先立って異なるプラスミドの配列分析を行った。プラスミドを相同組み換えのためにBamHIによって直線状化した。

マーカーレスキュー/マーカートランスファーアッセイ.UL28のマーカーレスキューおよびgB:ヒトORF遺伝子のマーカートランスファーは、Desaiら(Desai et al. (1994) Virology 204:312-22)に記載された方法を用いて達成した。60mmペトリ皿のA1.1細胞単層(1×10)を、25μlの感染細胞DNA(KΔ4BΧ)および0.1〜0.05μgの直線状化されたプラスミドDNAによってリン酸カルシウム沈殿法を用いてコトランスフェクションした。プラークが見え始めたときに(トランスフェクションの72h後)、細胞単層を採取し、1回凍結/融解し、ソニケーションし、総計の仔ウィルスを力価測定した。D6細胞上でのシングルプラーク精製によって組み換えウィルスを単離した。追加のプラーク精製はD6細胞株上での限界希釈によって行った。
Red-ET組み換え.KOS−BAC37ゲノム(Gierasch et al. (2006) J. Virol. Methods 135:197-206)をこの方法のためにTOP10細胞(Stratagene)にトランスファーした。KOS−BAC37はDavid Leib(ダートマス大, NH)によって厚意により提供された。gCキメラ融合物を遺伝子操作してウィルスゲノム中に入れる手順は、Gene Bridges Red-ET法および提供されたプロトコールを用いた(Zhang et al. (2000) Nat. Biotechnol. 18:1314-7)。gC相同配列によって囲まれたカナマイシンカセットを、gC-Kan-FおよびgC-Kan-RプライマーならびにpRPSL-neoを鋳型として用いて増幅した。このカナマイシン遺伝子をKOS−BAC37中に導入し、gC遺伝子を置き換えた。カナマイシンプレート上で育ったコロニーを、次ステップの前にストレプトマイシン感受性についてスクリーニングした。CD4−gCおよびGPR77−gC融合遺伝子は表1に列挙されたプライマーを用いてオーバーラップPCR法を用いてつくられた。CD4−gCおよびGPR77−gCキメラ融合物は表1に列挙されたRedETプライマーを用いて増幅し、カナマイシン遺伝子を置き換えるために用いた。正しいキメラ遺伝子を持つ成功した分離株をPCRアッセイによって同定し、感染性ウィルスの再構成に先立ってBACゲノム中の挿入遺伝子をシーケンシングした。
感染性ウィルスを再構成するためのバクミドDNAのトランスフェクション.糖蛋白質Cキメラ遺伝子融合物を持つKOSバクミドを、PureLink核酸精製キット(Life Technologies)を用いて調製した。Lipofectamine 2000試薬(Life Technologies)を用いて12ウェルトレイ中のベロ細胞(5×10)にバクミドDNAをトランスフェクションした。プラークは一般的に3日後に見え始め、この感染細胞ライセートを用いて、gCキメラウィルスのそれぞれのワーキングストックを増幅および調製した。
ウェスタンブロット分析.感染細胞抽出物をSDS−PAGEによってMES緩衝液中で分解し、メーカーのプロトコールに従ってiBlot装置(Life Technologies)を用いてiBlot膜(Life Technologies)にトランスファーした。トランスファーした膜を穏やかな振とうをしながら1時間室温でブロッキング緩衝液(5%無脂肪乳を含むTBS)によってブロッキングし、次に、穏やかな振とうをしながら1時間室温で1次抗体(ブロッキング緩衝液中の1:5000希釈物)と一緒にインキュベーションした。振とうしながら3回TBS+0.1%Tween20(TBST)緩衝液によって5min膜を洗浄した。穏やかな振とうをしながら1時間、ブロッキング緩衝液中において5,000倍希釈で、膜と一緒にHRPコンジュゲーション抗マウス抗体(GEヘルスケア)をインキュベーションした。振とうしながら3回、TBST緩衝液によって5min膜を洗浄し、ECL Plusウェスタンブロット検出試薬(GEヘルスケア)と一緒に5minインキュベーションした後に、ImageQuant LAS 4000イメージングシステム(GEヘルスケア)によってシグナルを可視化した。
免疫蛍光および共焦点分析.LabTek(#1ホウケイ酸ガラス)4ウェルチャンバースライド中のHFT細胞(6×10細胞)を、細胞あたり10プラーク形成単位(PFU)の多重感染度(MOI)で感染させた。感染細胞をDPBS(ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水)によって2×洗浄し、DPBS中の4%パラホルムアルデヒドによって25min固定し、DPBSによって2×洗浄して、DPBS中の0.25%トリトンX−100によって30min透過処理した。透過処理後に、細胞をDPBS中の3%BSAによって2×洗浄し、非特異的な反応性を同じ緩衝液中で30minブロッキングした。細胞表面標識のためには、界面活性剤透過処理ステップを省略し、細胞をブロッキング緩衝液と一緒にインキュベーションした。1次抗体を3%BSA/DPBS中で希釈し、250μlを各チャンバーウェルに60min追加した(室温)。続いて、細胞を3%BSA/DPBSによって3×洗浄し、次にCy3標識2次抗体(Jackson Laboratories)と一緒に45minインキュベーションした(室温)。細胞を3%BSA/DPBSによって3×洗浄し、次にイメージングに先立ってFluormount G(EMS)中でインキュベーションした。染色された感染細胞をZeiss LSM510共焦点顕微鏡で分析した。大部分のイメージは1エアリー単位に設定されたピンホールによって集められた。
ビリオン調製.細胞外ビリオンはHFT細胞から調製した。一般的に、100mmペトリ皿中の8.6×10細胞を10PFU/細胞のMOIで感染させた。培養培地を感染後72hに採取し、遠心分離によって3500rpmで30min、4℃で清澄化した。上清を20%ショ糖クッション(W/V、増殖培地中)上に積層し、Beckman SW41(39K、30min)またはSW32(24K、60min)によって遠心分離した。ビリオンペレットをPBS中に4℃で一晩再懸濁し、次に爾後の分析のために用いた。VirDアレイ印刷のために、ビリオン調製物をPBS+35%グリセロール中に再懸濁した。
フローサイトメトリー.細胞外ビリオン(150μlの体積)をPEコンジュゲーションflow抗体(20μl)と一緒にインキュベーションし、暗所で1時間、室温(チューブ振とう機)でインキュベーションした。ビリオン(PBSによって体積を500μlに調整)を、次に60min、16000gでエッペンドルフチューブ中の20%ショ糖クッション(250μl)中を沈降させた。上清を捨て、ウィルスペレットを200μlのPBS中に再懸濁した。標識されたビリオンを、DIVAソフトウェア(バージョン6.1.3)を用いてBD FACSARIA II機で分析した。
酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA).ビリオンの段階希釈物をNunc MaxiSorp平底96ウェル白色プレート中でインキュベーションした。シールしたプレートを4℃で2日間インキュベーションした。ウェルを各回プラットフォームシェイカー上で5min、3×、PBS+0.02%Tween−20(PBS+T20)によって洗浄し、次に室温で60min、PBS+T20中の2%BSAによってブロッキングした。1次抗体希釈物をブロッキング緩衝液中で一般的に1:2000〜1:250につくり、60minインキュベーションした。2次HRPコンジュゲーションマウス抗体は1:1000濃度で用いた。プレートは、1次および2次抗体結合両方の後に各洗浄5minでPBS+T20によって3×洗浄した。反応をSuperSignal ELISA Pico(Pierce)化学発光基質を用いてメーカーの手順に従って定量し、プレートをGlomaxルミノメータによって読み取り、RLU(425nm)を特定した。
VirDアレイ作製.精製ビリオンを384ウェルプレートにアレイ化し、ネガティブコントロールとしてのBSAと並べて4×4パターンでFASTスライド(Whatman)上にスポットした。印刷したアレイは-80℃で保管した。
VirDアレイ上での抗体アッセイ.VirDアレイをブロッキング緩衝液(3%BSAを含むTBS)によって室温で1時間穏やかな振とうをしながらブロッキングし、次に、穏やかな振とうをしながら1時間、室温で1次抗体(1:1000希釈、ブロッキング緩衝液中)と一緒にインキュベーションした。アレイを振とうしながら3回、TBS+0.1%Tween20(TBST)緩衝液によって5min洗浄した。ヒトまたはウィルス蛋白質の存在を可視化するために、Cy5標識抗マウス抗体(The Jackson Laboratory)をブロッキング緩衝液中において1,000倍希釈でアレイ上でインキュベーションした。アレイを振とうしながら3回TBST緩衝液によって5min洗浄し、水で手短かに濯ぎ、遠心によって乾燥した。スライドをGenePix 4000Bスキャナ(MDS Analytical Technologies)によって最後にスキャンした。
VirDアレイ上でのリガンド結合アッセイ.VirDアレイを穏やかな振とうをしながら室温で1h、1%BSAを含むTBST中でブロッキングした。C5a(Abcam)をCy5 NHS Easter(GEヘルスケア)によって標識し、穏やかな振とうをしながら1h、室温のリガンド結合緩衝液(1mMのMgCl、2mMのCalCl、0.2%BSA、および25mMのHEPES、pH7.4)中において1μΜでVirDアレイ上でインキュベーションした。アレイを振とうしながら3回、氷冷洗浄緩衝液(0.5MのNaCl、10mMのHEPES中、pH7.4)中で5min洗浄し、遠心によって乾燥し、上に記載されている通りスキャンした。
VirDアレイ上でのレクチン結合アッセイ.VirDアレイを穏やかな振とうをしながら1h、1%BSAを含むPBS中でブロッキングした。レクチン(EY Laboratories)をCy5 NHS Easter(GEヘルスケア)によって標識し、穏やかな振とうをしながら1h、室温の0.5mMのCaClおよび1%BSAを含むPBS中において1μg/mlでVirDアレイ上でインキュベーションした。アレイを振とうしながら3回PBST中で5min洗浄し、遠心によって乾燥し、上に記載されている通りスキャンした。
例2
発現ベクターに膜結合蛋白質をコードするヒトORFをサブクローニングすること.
膜結合蛋白質をコードするヒトORFのライブラリーの実にいろいろなデスティネーションベクターへの高度に効率的なサブクローニング(全てイン・フレーム、制限酵素の使用なし)のためには、ファージλインテグレーション蛋白質に基づくGATEWAY(商標)テクノロジーが利用される(図20)。膜結合蛋白質をコードするヒトORFに相当するコレクションをGateway(商標)エントリーベクターにクローニングする。これは様々なGateway(商標)デスティネーションベクターへのインサートの便利なサブクローニングを許し、種々の宿主(ビリオン、E.coli(図24)、酵母、バキュロウィルス、CHO細胞、および哺乳類細胞株を含む)、さらには無細胞転写および翻訳共役システムにおける標的蛋白質の発現および機能分析のために用いられる。ライブラリーを入手した後に、ヒト膜結合蛋白質発現ライブラリーをビリオンにサブクローニングし、ほとんど完全なヒト膜結合プロテオームマイクロアレイ(Hu−MBPM)の構築を可能にする。
続いて、膜結合蛋白質をコードする全てのヒトORF(約5,600)をサブクローニングし、成功率を制限消化によって確認する。蛋白質を発現する発現ベクターまたはビリオンを生成するために用いられる全ての出発クローンは、それらのORFを完全にシーケンシングする。200個のランダムに選択されたビリオンクローンのスポットシーケンシングは、ウェルの100%正しいアサインメントを示しており、すなわちコレクションの品質の非常に高い信頼性が提供される。そのコレクション全体の5’ジャンクションを検証ステップとしてシーケンシングする。コレクションの3つのレプリケートを調製し、その1つからエントリープラスミドDNAを抽出し、このプラスミドDNAの品質をアガロースゲル上で特定する。もたらされる組み換え体を次に細菌に形質転換し、シングルコロニーをAmp含有LB寒天プレート上で選択する。各組み換えについて、4つのシングルコロニーをピッキングしてグリセロールストックを生成し、その2つをさらにプロセシングして96ウェルフォーマットでプラスミドDNAを抽出する。抽出したプラスミドDNAを制限酵素によって消化し、インサートを放出し、アガロースゲルに流して、成功したサブクローニングの指標としてベクターおよびインサートのサイズを検討する。各制限消化は予想されるインサートサイズに基づいてスコアリングし、成功率を特定する。検証は200個のランダムに選択されたLRクローンに対してシーケンシングによって実施される。確認したLR構築物を再アレイ化して、ビリオンのための発現クローンのマスターセットを生成する。類似の大スケールクローニングが細菌発現ベクターにおいて完了している。この実験は、ヒト膜結合蛋白質発現ライブラリー全体の5’ジャンクションシーケンシングを完了したヒト発現ベクターによって反復される。



  1. 基板と、基板の表面と安定に結びついた複数個の組み換えビリオンマイクロスポットとを含むアレイであって、組み換えビリオンマイクロスポットが複数個の組み換えビリオンを含み、組み換えビリオンがそれらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む、前記アレイ。

  2. 組み換えビリオンが、組み換え単純ヘルペスウィルス(HSV)ビリオンである、請求項1に記載のアレイ。

  3. 組み換えHSVビリオンが、単純ヘルペスウィルス1(HSV−1)ビリオンを含む、請求項2に記載のアレイ。

  4. 複数個の異種膜結合蛋白質が、ヒト膜結合蛋白質である、請求項3に記載のアレイ。

  5. 膜結合蛋白質が、単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質を含む、請求項4に記載のアレイ。

  6. 古典的なI型膜蛋白質がCD4を含む、請求項5に記載のアレイ。

  7. 膜結合蛋白質が、マルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質を含む、請求項4に記載のアレイ。

  8. GPCRがGPR77を含む、請求項7に記載のアレイ。

  9. 膜結合蛋白質が、イオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、ホルモン受容体、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項4に記載のアレイ。

  10. 基板が、セラミック物質、ガラス、金属、結晶質材料、プラスチック、ポリマーまたはコポリマー、およびその組み合わせからなる群から選択される物質を含む、請求項1に記載のアレイ。

  11. 基板がガラスを含む、請求項10に記載のアレイ。

  12. 基板が、チップ、スライド、またはマイクロプレートとして構成される、請求項4に記載のアレイ。

  13. 基板の表面がコーティングされる、請求項4に記載のアレイ。

  14. コーティングが、基板に対する組み換えビリオンマイクロスポットまたは膜結合蛋白質の親和性を増大させる材料である、請求項13に記載のアレイ。

  15. コーティングが、ニトロセルロース、シラン、チオール、ジスルフィド、ポリマー、共有結合したリンカー部分を含む誘導体化された単層または多層、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載のアレイ。

  16. 基板がガラスを含み、スライドとして構成され、基板の表面またはその部分がニトロセルロースによってコーティングされる、請求項4に記載のアレイ。

  17. アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンが、異種膜結合蛋白質の1つの種類のみを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のアレイ。

  18. 組み換えビリオンアレイが、該組み換えビリオンアレイの別個の位置に存在する複数個の異なる膜結合蛋白質を含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のアレイ。

  19. アレイのマイクロスポットの少なくとも2つまたはそれぞれが、異なる異種膜結合蛋白質を含む、請求項18に記載のアレイ。

  20. アレイの少なくとも2つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンが、2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む組み換えビリオンを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のアレイ。

  21. 2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質が2つの異なる膜結合蛋白質を含み、へテロ二量体対を含む、請求項20に記載のアレイ。

  22. 組み換えビリオンアレイの1つのマイクロスポット中の1つまたは2つ以上の組み換えビリオンのエンベロープが、組み換えビリオンアレイの1つまたは2つ以上の別個のマイクロスポット中の組み換えビリオンのエンベロープによって含まれる1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質と異なる膜結合蛋白質を含む、請求項19に記載のアレイ。

  23. アレイの1つのマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質の種類が、同じアレイの1つまたは2つ以上の異なるマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質と異なる、請求項1〜16のいずれか一項に記載のアレイ。

  24. アレイのマイクロスポットの少なくとも2つまたはそれぞれが、同じ異種膜結合蛋白質の異なるバリアントを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のアレイ。

  25. アレイがマイクロスポットのサブアレイを含み、サブアレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポットが異なる膜結合蛋白質を含み、サブアレイがより大きいアレイの一部として複数回反復される、請求項1〜24のいずれか一項に記載のアレイ。

  26. 1つのマイクロスポットの異種膜結合蛋白質が少なくとも1つの異なるマイクロスポットの異種膜結合蛋白質に関連する、請求項23に記載のアレイ。

  27. 関連する異種膜結合蛋白質同士が同じ蛋白質ファミリーのメンバーである、請求項26に記載のアレイ。

  28. 関連する異種膜結合蛋白質同士が機能的に関連する、請求項26に記載のアレイ。

  29. 基板を含むアレイを作るための方法であって、
    (a)基板の表面に複数個の組み換えビリオンを含む組み換えビリオンを含む溶液を接触させて、それによって表面に溶液をトランスファーし、組み換えビリオンは、それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含むことと、
    (b)任意に接触ステップを複数回反復して、表面上のアレイにパターニングされた組み換えビリオンマイクロスポットを提供することと、
    を含む、前記方法。

  30. 組み換えビリオンが組み換え単純ヘルペスウィルス(HSV)ビリオンである、請求項29に記載の方法。

  31. 組み換えHSVビリオンが単純ヘルペスウィルス1(HSV−1)ビリオンである、請求項30に記載の方法。

  32. 複数個の異種膜結合蛋白質がヒト膜結合蛋白質である、請求項31に記載の方法。

  33. 膜結合蛋白質が単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質である、請求項32に記載の方法。

  34. 古典的なI型膜蛋白質がCD4である、請求項33に記載の方法。

  35. 膜結合蛋白質がマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質である、請求項32に記載の方法。

  36. GPCRがGPR77である、請求項35に記載の方法。

  37. 膜結合蛋白質の少なくとも1つまたはそれぞれが、独立して、イオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、ホルモン受容体、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項32に記載の方法。

  38. 基板が、セラミック物質、ガラス、金属、結晶質材料、プラスチック、ポリマーまたはコポリマー、およびその組み合わせからなる群から選択される物質を含む、請求項31に記載の方法。

  39. 基板がガラスを含む、請求項38に記載の方法。

  40. 基板が、チップ、スライド、またはマイクロプレートとして構成される、請求項32に記載の方法。

  41. 基板の表面の少なくとも一部がコーティングされる、請求項32に記載の方法。

  42. コーティングが、基板に対する組み換えビリオンマイクロスポット、膜結合蛋白質、または両方の親和性を増大させる材料である、請求項41に記載の方法。

  43. コーティングが、ニトロセルロース、シラン、チオール、ジスルフィド、ポリマー、共有結合したリンカー部分を含む誘導体化された単層または多層、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項42に記載の方法。

  44. 基板が、ガラスを含み、スライドとして構成され、基板の表面がニトロセルロースによってコーティングされる、請求項32に記載の方法。

  45. アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンが異種膜結合蛋白質の1つの種類のみを含む、請求項29〜44のいずれか一項に記載の方法。

  46. 組み換えビリオンアレイが、該組み換えビリオンアレイの別個の位置に存在する複数個の異なる膜結合蛋白質を含む、請求項29〜44のいずれか一項に記載の方法。

  47. アレイのマイクロスポットの少なくとも2つまたはそれぞれが、異なる異種膜結合蛋白質を含む、請求項46に記載の方法。

  48. アレイの少なくとも1つのまたは各マイクロスポット中の組み換えビリオンが、2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを含む組み換えビリオンを含む、請求項29〜44のいずれか一項に記載の方法。

  49. 2つまたは3つ以上の異なる異種膜結合蛋白質が、へテロ二量体対に含まれる2つの異なる膜結合蛋白質を含む、請求項45に記載の方法。

  50. 組み換えビリオンアレイの1つのマイクロスポット中の1つまたは2つ以上の組み換えビリオンのエンベロープが、組み換えビリオンアレイの1つまたは2つ以上の別個のマイクロスポット中の組み換えビリオンのエンベロープによって含まれる1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質と異なる膜結合蛋白質を含む、請求項47に記載の方法。

  51. アレイの1つのマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質が、同じアレイの1つまたは2つ以上の異なるマイクロスポット中の組み換えビリオンによって含まれる異種膜結合蛋白質とは異なる種類である、請求項29〜44のいずれか一項に記載の方法。

  52. アレイのマイクロスポットの少なくとも2つまたはそれぞれが、同じ異種膜結合蛋白質の異なるバリアントを含む、請求項29〜44のいずれか一項に記載の方法。

  53. アレイがマイクロスポットのサブアレイを含み、少なくとも2つのまたは各サブアレイマイクロスポットは異なる膜結合蛋白質を含み、サブアレイはより大きいアレイの一部として複数回反復される、請求項29〜52のいずれか一項に記載の方法。

  54. 1つのマイクロスポットの異種膜結合蛋白質が少なくとも1つの異なるマイクロスポットの異種膜結合蛋白質に関連する、請求項51に記載の方法。

  55. 関連する異種膜結合蛋白質同士が同じ蛋白質ファミリーのメンバーである、請求項54に記載の方法。

  56. 関連する異種膜結合蛋白質同士が機能的に関連する、請求項54に記載の方法。

  57. 方法が、請求項1〜28のいずれか一項に記載のアレイと標的を含む溶液を含む試料を接触させることと、標的と異種膜結合蛋白質の少なくとも1つまたは2つ以上との間の結合イベントを検出することとを含む、標的と異種膜結合蛋白質との間の結合イベントを検出するための方法。

  58. 標的が標識され、検出が標識の存在を検出することを含む、請求項57に記載の方法。

  59. 可視または赤外範囲の吸収、化学発光、蛍光、光導波路、表面プラズモン共鳴、表面電荷センサー、表面力センサー、またはその組み合わせを含む光学的検出法によって標識の検出が行われる、請求項58に記載の方法。

  60. 検出に先立って、結合していない標的を基板から洗浄することをさらに含む、請求項58に記載の方法。

  61. マイクロスポットのアレイが、アレイの組み換えビリオンマイクロスポットの少なくとも1つまたはそれぞれの中の異種膜結合蛋白質の対応する標識された標的、および、未標識標的と一緒にインキュベーションされ、対応する標識された標的と未標識標的との間の競合を原因とする標識のシグナルの低下を測定することによって、組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質と未標識標的との間の結合イベントが特定される、請求項57に記載の方法。

  62. 標識された対応する標的が、未標識標的とのインキュベーション前にアレイと一緒にインキュベーションされる、請求項61に記載の方法。

  63. 標的が未標識であり、結合イベントが界面における物理的特性の変化によって特定される、請求項61に記載の方法。

  64. 界面における物理的特性の変化が、屈折率または電気インピーダンスの変化である、請求項63に記載の方法。

  65. 標的が未標識であり、標的の結合が質量分析によって検出される、請求項57に記載の方法。

  66. 異種膜結合蛋白質が、単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質である、請求項57に記載の方法。

  67. 異種膜結合蛋白質が、マルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質である、請求項57に記載の方法。

  68. 異種膜結合蛋白質が、イオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、およびホルモン受容体からなる群から選択される、請求項57に記載の方法。

  69. 方法が、リガンドおよび/または薬物をスクリーニングすることを含み、アレイ上の複数個の異種膜結合蛋白質の少なくとも1つまたはそれぞれと結合または別様に相互作用するその能力について、可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が直接的にスクリーニングされる、請求項57〜68のいずれか一項に記載の方法。

  70. アレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上の種類と結合または別様に相互作用するそれらの能力について、複数個の可能性のあるリガンドおよび/または薬物の候補が並行してスクリーニングされる、請求項69に記載の方法。

  71. 方法が、標的試料の特定の成分と結合するそれらの能力について複数個の蛋白質をスクリーニングすることを含み、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された特定の成分の存在または量について直接的または間接的に検出することを含む、請求項57〜68のいずれか一項に記載の方法。

  72. 少なくとも1つのマイクロスポット上に保持された特定の成分をキャラクタリゼーションする追加のステップをさらに含む、請求項71に記載の方法。

  73. 方法が、蛋白質−蛋白質結合相互作用についてアッセイすることを含み、組み換えビリオンアレイに結合についてアッセイされるべき少なくとも1つの蛋白質を含む試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された試料から蛋白質の存在または量について直接的または間接的に検出することとを含む、請求項57〜68のいずれか一項の請求項に記載の方法。

  74. 方法が、組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上と反応し得る試料中の複数個の標的の存在について並行してアッセイすることを含み、アレイに試料を送達することと、少なくとも1つのまたは各組み換えビリオンマイクロスポットの異種膜結合蛋白質との標的の相互作用を検出することとを含む、請求項57〜68のいずれか一項の請求項に記載の方法。

  75. 方法が、組み換えビリオンアレイ上の異種膜結合蛋白質の1つまたは2つ以上に結合し得る試料中の複数個の標的の存在について並行してアッセイすることを含み、少なくとも1つのまたは各マイクロスポットに保持された標的の存在または量について直接的または間接的に検出することを含む、請求項57〜68のいずれか一項の請求項に記載の方法。

  76. 方法が診断法を含み、アッセイされようとする複数個の標的の少なくとも1つまたはそれぞれが対象中の病原体の存在または病態のしるしである、請求項57〜68のいずれか一項の請求項に記載の方法。

  77. アレイに送達される試料が生体試料を含む、請求項76に記載の方法。

  78. 方法が、アレイの組み換えビリオンマイクロスポットの異種膜結合蛋白質に特異的に結合する抗体を検出することを含む、請求項57〜68のいずれか一項の請求項に記載の方法。

  79. アレイの組み換えビリオンマイクロスポット中の異種膜結合蛋白質によって結合されるべき標的を含む溶液を含む試料の送達が、ブロッキング溶液の送達によって先行される、後続される、および/または伴われる、請求項57〜78のいずれか一項に記載の方法。

  80. それらの固有の立体配座および/または相互作用を保持する複数個の異種膜結合蛋白質を含むエンベロープを組み換えビリオンが含む、組み換えビリオン。

  81. 組み換えビリオンが組み換え単純ヘルペスウィルス(HSV)ビリオンである、請求項80に記載の組み換えビリオン。

  82. 組み換えHSVビリオンが単純ヘルペスウィルス1(HSV−1)ビリオンである、請求項81に記載の組み換えビリオン。

  83. 複数個の異種膜結合蛋白質がヒト膜結合蛋白質である、請求項82に記載の組み換えビリオン。

  84. 異種膜結合蛋白質が単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質である、請求項83に記載の組み換えビリオン。

  85. 古典的なI型膜蛋白質がCD4である、請求項84に記載の組み換えビリオン。

  86. 異種膜結合蛋白質がマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質である、請求項83に記載の組み換えビリオン。

  87. GPCRがGPR77である、請求項86に記載の組み換えビリオン。

  88. 異種膜結合蛋白質がイオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、およびホルモン受容体からなる群から選択される、請求項83に記載の組み換えビリオン。

  89. 異種膜ポリペプチドをコードする組み換えHSV−1細菌人工染色体(BAC)クローン。

  90. 異種膜結合蛋白質がヒト膜結合蛋白質である、請求項89に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  91. 異種膜結合蛋白質が単一の膜貫通ドメインを有する古典的なI型膜蛋白質である、請求項90に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  92. 古典的なI型膜蛋白質がCD4である、請求項91に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  93. 異種膜結合蛋白質がマルチスパンG蛋白質共役受容体(GPCR)膜蛋白質である、請求項90に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  94. GPCRがGPR77である、請求項93に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  95. 異種膜結合蛋白質がイオンチャネル、受容体チロシンキナーゼ、受容体セリン/トレオニンキナーゼ、受容体グアニル酸シクラーゼ、増殖因子受容体、ホルモン受容体、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項90に記載の組み換えHSV−1BACクローン。

  96. 複数個の異なる抗体を含み、複数個の少なくとも約10%が膜結合蛋白質に対する抗体である、抗体のライブラリー。

  97. 複数個の少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%が膜結合蛋白質に対する抗体である、請求項96に記載のライブラリー。

  98. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体が単一特異的抗体である、請求項96または97に記載のライブラリー。

  99. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体がその標的膜結合蛋白質に対して少なくとも約10-7M(K)の結合親和性を有する、請求項96〜98に記載のライブラリー。

  100. 結合親和性が少なくとも約10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、10-12M、10-13M、10-14M、10-15M、または10-16Mである、請求項99に記載のライブラリー。

  101. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体がその標的膜結合蛋白質の固有の形態に結合する、請求項96〜100に記載のライブラリー。

  102. 複数個が少なくとも約50個の異なる抗体を含む、請求項96〜101に記載のライブラリー。

  103. 複数個が少なくとも約75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、または1000個の異なる抗体を含む、請求項102に記載のライブラリー。

  104. 複数個がヒト膜結合プロテオームまたはヒトプロテオームの少なくとも約0.5%に結合する、請求項96〜103に記載のライブラリー。

  105. 複数個がヒト膜結合プロテオームまたはヒトプロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%に結合する、請求項104に記載のライブラリー。

  106. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体が、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の別の抗体の結合親和性の少なくとも約20%以内であるその標的に対する結合親和性を有する、請求項96〜105に記載のライブラリー。

  107. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体が、膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の別の抗体の結合親和性の少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19%以内であるその標的に対する結合親和性を有する、請求項106に記載のライブラリー。

  108. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体、請求項96〜107に記載のライブラリー。

  109. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体が免疫沈降抗体である、請求項96〜108に記載のライブラリー。

  110. 膜結合蛋白質に対する複数個の抗体の少なくとも1つのまたは各抗体がIgG抗体である、請求項96〜109に記載のライブラリー。

  111. 少なくとも1つのまたは各抗体が基板上に固定化される、請求項96〜110に記載の抗体のライブラリーを含むアレイ。

  112. 基板が平面状である、請求項111に記載のアレイ。

  113. 基板が粒子である、請求項111に記載のアレイ。

  114. 基板が固体材料を含む、請求項111〜113に記載のアレイ。

  115. 基板が多孔質材料を含む、請求項111〜113に記載のアレイ。

  116. 固定化が可逆的である、請求項111〜115に記載のアレイ。

  117. 固定化が不可逆的である、請求項111〜115に記載のアレイ。

  118. (a)ヒトプロテオームアレイまたはヒト膜結合プロテオームアレイによって、1つまたは2つ以上の膜結合蛋白質または膜結合蛋白質の抗原を含有する1つまたは2つ以上のビリオンによって免疫された動物から単離された抗体生成細胞から単離された1つまたは2つ以上の抗体をスクリーニングすることと、
    (b)ヒトプロテオームアレイまたはヒト膜結合プロテオームアレイ上の単一の標的に単一特異的である抗体を、ライブラリーに選択することと、
    を含む、請求項96〜110に記載のライブラリーを作る方法。

  119. 先立つ抗体生成細胞からの1つまたは2つ以上の抗体をプレスクリーニングすることをさらに含む、請求項118に記載の方法。

  120. プレスクリーニングが、免疫細胞化学を実施することによっている、請求項119に記載の方法。

  121. プレスクリーニングが、1つまたは2つ以上の標的抗原を含む混合物との抗体生成細胞からの抗体の結合を特定することによっている、請求項119に記載の方法。

  122. 混合物が粗ライセート、細胞、蛋白質、ペプチド、核酸、またはその組み合わせを含む、請求項121に記載の方法。

  123. 混合物が生体試料を含む、請求項121に記載の方法。

  124. 混合物がビリオンの混合物を含む、請求項121に記載の方法。

  125. 1つまたは2つ以上のビリオンが複数個の膜結合蛋白質を含む、請求項119〜124に記載の方法。

  126. 1つまたは2つ以上のビリオンが膜結合蛋白質の複数個の抗原を含む、請求項119〜124に記載の方法。

  127. 1つまたは2つ以上のビリオンが、少なくとも約100個の異なる膜結合蛋白質または膜結合蛋白質からの抗原を含む、請求項119〜124に記載の方法。

  128. 1つまたは2つ以上のビリオンが少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、5,500、5,600、または5,601個以上の異なる膜結合蛋白質または膜結合蛋白質からの抗原を含む、請求項127に記載の方法。

  129. 1つまたは2つ以上のビリオンがヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%を含む、請求項119〜128に記載の方法。

  130. 1つまたは2つ以上のビリオンがヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む、請求項129に記載の方法。

  131. 抗体生成細胞がB細胞である、請求項119〜130に記載の方法。

  132. 基板に抗体を固定化することをさらに含む、請求項119〜131に記載の方法。

  133. 基板が平面状である、請求項132に記載の方法。

  134. 基板が粒子である、請求項132に記載の方法。

  135. 基板が固体材料を含む、請求項132〜134に記載の方法。

  136. 基板が多孔質材料を含む、請求項132〜134に記載の方法。

  137. 固定化が可逆的である、請求項132〜136に記載の方法。

  138. 固定化が不可逆的である、請求項132〜136に記載の方法。

  139. 1つまたは2つ以上のビリオンが請求項80〜88に記載の組み換えビリオンを含む、請求項119〜138に記載の方法。

  140. (a)ヒト膜結合蛋白質を含む標的を含むヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイと複数個の抗体を接触させることと、
    (b)ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上に存在する標的と複数個の抗体との間の結合を特定することと、
    (c)ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上の単一の標的に抗体が結合するときに、単一特異的として抗体を同定し、ヒト膜結合プロテオームアレイまたはヒトプロテオームアレイ上に存在する標的がビリオンのエンベロープ中に含まれることと、
    を含む、ヒト膜結合蛋白質に単一特異的な抗体を同定する方法。

  141. ヒトプロテオームアレイがヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも約0.5%を含む、請求項118〜140に記載の方法。

  142. ヒトプロテオームアレイがヒトプロテオームまたはヒト膜結合プロテオームの少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%を含む、請求項141に記載の方法。

  143. (a)請求項96〜110に記載の抗体のライブラリーとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、
    (b)複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がライブラリーの抗体に結合するときに、標的に対する抗体を同定することと、
    を含む、標的に対する抗体を同定する方法。

  144. (a)請求項111〜117に記載のアレイとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、
    (b)複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がアレイの抗体に結合するときに、標的に対する抗体を同定することと、
    を含む、標的に対する抗体を同定する方法。

  145. (a)請求項96〜110に記載の抗体のライブラリーとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、
    (b)複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がライブラリーの抗体に結合するときに、標的を同定することと、
    を含む、標的を同定する方法。

  146. (a)請求項111〜117に記載のアレイとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的を接触させることと、
    (b)複数個の抗体とビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がアレイの抗体に結合するときに、標的を同定することと、
    を含む、標的を同定する方法。

  147. (a)リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的膜結合蛋白質を接触させることと、
    (b)リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がリガンドに結合するときに、標的の標的としてリガンドを同定することと、
    を含む、標的膜結合蛋白質のリガンドを同定する方法。

  148. (a)リガンドと請求項1〜28に記載のアレイを接触させることと、
    (b)リガンドとビリオンのエンベロープ中に含まれる標的との間の結合を特定することと、
    (c)ビリオンのエンベロープ中に含まれる標的がリガンドに結合するときに、標的の標的としてリガンドを同定することと、
    を含む、標的膜結合蛋白質のリガンドを同定する方法。

  149. リガンドがペプチド、脂質、脂肪酸、炭水化物、低分子、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項147または148に記載の方法。

  150. リガンドが標識を含む、請求項147〜149に記載の方法。

  151. 標識が蛍光色素および放射性同位体からなる群から選択される、請求項150に記載の方法。

  152. 標識がFluo8、DiBAC4、およびANG−2からなる群から選択される蛍光色素である、請求項147〜151に記載の方法。

  153. 同定することが、(a)の後にリガンドと抗体を接触させることをさらに含む、請求項147〜152に記載の方法。

  154. それに結合したときにリガンドが標的の立体配座の変化を誘導する、請求項147〜153に記載の方法。

  155. アレイと1つまたは2つ以上の抗体を接触させることをさらに含む、請求項154に記載の方法。

  156. 誘導された立体配座の変化を含む標的に対する抗体として、1つまたは2つ以上の抗体の抗体を同定することをさらに含む、請求項155に記載の方法。

  157. リガンドが薬物である、請求項147〜156に記載の方法。

  158. 膜結合蛋白質が2つまたは3つ以上のサブユニットを含む、請求項80〜88に記載の組み換えビリオン。

  159. 2つまたは3つ以上のサブユニットを発現する1つまたは2つ以上のウィルスに共感染した宿主細胞から組み換えビリオンが作られる、請求項158に記載の組み換えビリオン。

  160. 組み換えビリオンが2つまたは3つ以上のサブユニットを複合体として提示する、請求項159に記載の組み換えビリオン。

  161. 膜結合蛋白質が逆転したトポロジーを含む遺伝子操作された膜結合蛋白質であり、その結果、遺伝子操作された膜結合蛋白質の細胞質ドメインが組み換えビリオンの外側に提示される、請求項80〜88または157〜160に記載の組み換えビリオン。

 

 

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