リチウムイオン電池の電解質添加剤としてのアクリロニトリル誘導体

著者らは特許

H01M - 化学的エネルギーを電気的エネルギーに直接変換するための方法または手段,例.電池
H01M2/16 - 材質に特徴のあるもの
H01M4/02 - 活物質からなるまたは活物質を含有した電極
H01M4/04 - 製造方法一般
H01M4/131 - 複合酸化物または複合水酸化物,あるいは酸化物または水酸化物の混合物,例.LiCoOxを主成分とする電極
H01M4/133 - 炭素質材料,例.黒鉛層間化合物またはCFxを主成分とする電極
H01M4/1391 - 複合酸化物または複合水酸化物,あるいは酸化物または水酸化物の混合物,例.LiCoOx,を主成分とする電極の製造方法 
H01M4/505 - 軽金属を挿入するためのマンガンを含有する複合酸化物または複合水酸化物,例.LiMn2O4,LiMn2OxFy
H01M4/525 - 軽金属を挿入するための鉄,コバルトまたはニッケルを含有する複合酸化物または複合水酸化物,例.LiNiO2,LiCoO2,LiCoOxFy
H01M4/587 - 軽金属を挿入するためのもの
H01M4/62 - 固形活物質中の不活性材料成分の選択,例.結着剤,充填剤
H01M4/66 - 物質の選択
H01M10/0525 - ロッキングチェア電池,すなわち両方の電極でリチウムの挿入を伴うもの;リチウムイオン電池
H01M10/0567 - 添加剤に特徴があるもの
H01M10/0568 - 溶質に特徴があるもの
H01M10/0569 - 溶媒に特徴があるもの

の所有者の特許 JP2016528684:

ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se

 

(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
【化1】


[式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、YおよびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択される]
の少なくとも1種の化合物
を含有する電解質組成物(A)、ならびに電解質組成物(A)を含有する電気化学電池。

 

 

本発明は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
(式中、X、X、YおよびYは、以下に定義される)
の少なくとも1種の化合物、および
(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
を含有する、電解質組成物(A)に関する。
本発明は、電気化学電池の電解質添加剤として式(I)の化合物を使用する方法、ならびに上に記載の電解質組成物(A)、少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極(B)、および少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極(C)を含む電気化学電池にさらに関する。
電気エネルギーの保存は、依然として関心の高い問題である。電気エネルギーの効率的な保存により、電気エネルギーを、生成することが有利であるときに生成し、必要とされるときに使用することが可能となる。
蓄電池、例えば、鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池が何十年も前から知られている。しかし、公知の鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池は、比較的低いエネルギー密度、ならびに再充電能力を低下させ、したがって鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池の耐用年数を短縮させるメモリー効果という欠点を有している。
リチウムイオン電池ともしばしば称されるリチウムイオン蓄電池が、代替物として用いられる。それらは、鉛または比較的不活性な重金属に基づく蓄電池よりも高いエネルギー密度を提供する。
多くのリチウムイオン電池が、金属リチウムもしくは酸化状態0のリチウムを利用するか、またはそれを中間体として生成するため、リチウムイオン電池は水感受性である。さらに、使用する導電性塩、例えばLiFPは、長時間動作中、水感受性である。したがって、水は、リチウムイオン電池で用いられるリチウム塩のための溶媒として使用に適さない。その代わりに、有機カーボネート、エーテル、エステルおよびイオン性液体は、十分な極性溶媒として用いられる。最先端のリチウムイオン電池は、単一溶媒ではなく、様々な非プロトン性有機溶媒の溶媒混合物を一般に含む。リチウムイオン電池の充電および放電中、様々な反応が異なる電池電位で起こる。リチウムイオン電池の最初の充電プロセス中、通常、膜が負極に形成されることが知られている。この膜は、固体電解質界面(SEI)と呼ばれる場合が多い。SEIは、リチウムイオンに対し透過性であり、電解質が負極と直接接触するのを防ぎ、その逆もまた同様である。とりわけ、それは、負極活物質が黒鉛などの炭素質材料である場合、溶媒、例えばカーボネート、エステルおよびエーテル、ならびに導電性塩などの電解質組成物の成分の、負極表面での還元分解により形成される。正極からの一定量のリチウムは、SEIの形成のために不可逆的に消費され、置き換えることはできない。不可逆的に消費されるリチウムの量を低減させる1つの可能性としては、還元により負極で容易に分解され、それにより負極の表面に膜を形成する適当な化合物を添加することである。1つのとりわけよく適した化合物はビニレンカーボネートであり、例えばEP0683587B1およびUS6413678B1を参照されたい。ビニレンカーボネートにより、安定性のあるSEIがリチウムイオン電池の黒鉛負極に形成される。
他の膜形成添加剤、とりわけアクリロニトリルおよびその誘導体が公知である。Santnerら、J.Power Sources、2003年、119〜121、368〜372頁には、黒鉛負極およびLiMnを正極活物質として有するリチウムイオン二次電池の膜形成添加剤として、プロピレンカーボネート中でアクリロニトリルを使用することが報告されている。US2006/0194118A1には、遷移金属を含むキレート錯体を形成し、約2.5〜4.8Vの範囲の電圧で停滞することができる、少なくとも1種の第1の添加剤を含有するリチウムイオン電池のための電解質組成物が開示されている。前記第1の添加剤は、とりわけ1,2−ジシアノエチレンまたは1,2−ジシアノベンゼンであってよい。JP2012195223A2には、リチウムイオン電池の電解質において置換ベンゾニトリル誘導体を使用することが開示されている。EP2120279A1からは、メタクリロニトリル、2−フロニトリル、フマロニトリルおよびテトラシアノエチレンなどのアクリロニトリル誘導体を含有する二次電池の電解液が公知である。US7008728B2には、最初の充電中に有機SEIを負極に形成する添加剤として、アクリロニトリルまたはその誘導体を含有するリチウム二次電池の電解質が記載されている。US2004/0013946A1は、アセトニトリルまたは1,2−ジシアノベンゼンなどの少なくとも1種のニトリル化合物、および少なくとも1種のS=O基含有化合物を含有するリチウム電池の非水系電解液に関する。WO2012/029386A1には、2−フロニトリルなど、電解質組成物にアクリロニトリル化合物を含有するリチウムイオン電池について開示されている。US2011/207000A1からは、電気化学電池の電解質における添加剤としてベンゾニトリル誘導体、特にフッ素化ベンゾニトリルを使用することが公知である。JP2003−086248Aは、炭素−炭素不飽和結合と共役した求電子基を有する化合物を含有する二次電池の電解液に関する。これらの化合物は、とりわけアクリロニトリル、メタクリロニトリルおよび2−シアノアクリル酸エチルエステルから選択できる。
それにもかかわらず、二次電池の寿命を延ばすことが依然として必要とされており、リチウムイオン二次電池の長い寿命およびサイクル安定性をもたらす電解質添加剤が求められている。
EP0683587B1 US6413678B1 US2006/0194118A1 JP2012195223A2 EP2120279A1 US7008728B2 US2004/0013946A1 WO2012/029386A1 US2011/207000A1 JP2003−086248A
Santnerら、J.Power Sources、2003年、119〜121、368〜372頁

本発明の目的は、リチウムイオン電池の寿命を改善させる、電解質組成物を提供することにあった。本発明のさらなる目的は、良好な性能特性および長寿命を有する、高いエネルギー密度および/またはより高い動作電圧のリチウムイオン電池を提供することにあった。
この目的は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
[式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR、C(O)R、C(NR)RおよびC(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3a、OS(O)3a、S(O)3a、OR3a、C(O)R3a、C(O)OR3a、NR3a3bおよびNC(O)R3a3bから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
およびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択され、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、(ヘテロ)C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR10b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
、R、R3aおよびR3bは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3c、OS(O)3c、S(O)3c、OR3c、C(O)R3c、C(O)OR3c、NR3c3dおよびNC(O)R3c3dから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
3cおよびR3dは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
の少なくとも1種の化合物、および
(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
を含有する、電解質組成物(A)により達成される。
電気化学電池の電解質添加剤として式(I)の少なくとも1種の化合物を使用する方法、ならびに上に記載した電解質組成物(A)、少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極(B)および少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極(C)を含む電気化学電池により、問題はさらに解決される。
一般式(I)の少なくとも1種の化合物を、少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒またはその混合物および少なくとも1種の導電性塩を含むリチウムイオン二次電池の電解質に添加することにより、リチウムイオン二次電池の容量保持が改善される。
本発明の電解質組成物(A)は、動作条件で液体であることが好ましい。より好ましい電解質組成物は、1barおよび25℃で液体であり、より一層好ましい電解質組成物は、1barおよび−15℃で液体であり、特に、電解質組成物は、1barおよび−30℃で液体であり、より一層好ましい電解質組成物は、1barおよび−50℃で液体である。
電解質組成物(A)は、少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)、好ましくは少なくとも2種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有する。一実施形態によれば、電解質組成物(A)は、最大10種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有できる。
少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)は、
(a)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状有機カーボネート、
(b)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜C10アルキルエーテル、
(c)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルおよびポリエーテル、
(d)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状エーテル、
(e)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状アセタールおよびケタール、
(f)部分的にハロゲン化されていてもよい、オルトカルボン酸エステル、
(g)部分的にハロゲン化されていてもよい、カルボン酸の環状および非環状エステル、
(h)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状スルホン、
(i)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状ニトリルおよびジニトリル、ならびに
(j)部分的にハロゲン化されていてもよい、イオン性液体
から好ましくは選択される。
より好ましい少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)は、環状および非環状有機カーボネート(a)、ジ−C〜C10アルキルエーテル(b)、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルおよびポリエーテル(c)、ならびに環状および非環状アセタールおよびケタール(e)から選択され、より一層好ましい電解質組成物(A)は、環状および非環状有機カーボネート(a)から選択される少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有しており、最も好ましい電解質組成物(A)は、環状および非環状有機カーボネート(a)から選択される少なくとも2種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有しており、特に好ましい電解質組成物(A)は、環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性溶媒(i)および非環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有している。
非プロトン性有機溶媒(a)〜(j)は、部分的にハロゲン化されていてもよく、例えば、それらは、部分的にフッ素化、部分的に塩素化または部分的に臭素化されていてもよく、好ましくはそれらは部分的にフッ素化されていてよい。「部分的にハロゲン化」とは、各分子の1つまたは複数のHが、ハロゲン原子、例えばF、ClまたはBrによって置換されていることを意味する。Fによる置換が優先される。少なくとも1種の溶媒(i)は、部分的にハロゲン化されたおよびハロゲン化されていない非プロトン性有機溶媒(a)〜(j)から選択できる。即ち、電解質組成物は、部分的にハロゲン化されたおよびハロゲン化されていない非プロトン性有機溶媒の混合物を含有できる。
適当な有機カーボネート(a)の例としては、一般式(a1)、(a2)または(a3)、
(式中、R、RおよびRは、異なるかまたは同一であり、互いに独立に、水素;C〜Cアルキル、好ましくはメチル;F;および1つまたは複数のFによって置換されたC〜Cアルキル、例えばCFから選択される)
による環状有機カーボネートがある。
「C〜Cアルキル」とは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを含むことが意図される。
好ましい環状有機カーボネート(a)は、R、RおよびRがHである、一般式(a1)、(a2)または(a3)のものである。例としては、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートがある。好ましい環状有機カーボネート(a)は、エチレンカーボネートである。さらに好ましい環状有機カーボネート(a)は、ジフルオロエチレンカーボネート(a4)およびモノフルオロエチレンカーボネート(a5)
である。
適当な非環状有機カーボネート(a)の例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートおよびそれらの混合物がある。
本発明の一実施形態において、電解質組成物(A)は、非環状有機カーボネート(a)と環状有機カーボネート(a)との混合物を、1:10〜10:1、好ましくは3:1〜1:3の質量比で含有する。
適当な非環状ジ−C〜C10アルキルエーテル(b)の例としては、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびジ−n−ブチルエーテルがある。
ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテル(c)の例としては、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、テトラグリム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)およびジエチレングリコールジエチルエーテルがある。
適当なポリエーテル(c)の例としては、ポリアルキレングリコール、好ましくはポリ−C〜Cアルキレングリコール、とりわけポリエチレングリコールがある。ポリエチレングリコールは、共重合体において1種または複数のC〜Cアルキレングリコールを最大20mol%含むことができる。ポリアルキレングリコールは、好ましくはジメチル末端またはジエチル末端でキャップされたポリアルキレングリコールである。適当なポリアルキレングリコール、とりわけ適当なポリエチレングリコールの分子量Mは、少なくとも400g/molであり得る。適当なポリアルキレングリコール、とりわけ適当なポリエチレングリコールの分子量Mは、最大5000000g/mol、好ましくは最大2000000g/molであり得る。
適当な環状エーテル(d)の例としては、テトラヒドロフランおよび1,4−ジオキサンがある。
適当な非環状アセタール(e)の例としては、1,1−ジメトキシメタンおよび1,1−ジエトキシメタンがある。適当な環状アセタール(e)の例としては、1,3−ジオキサンおよび1,3−ジオキソランがある。
適当なオルトカルボン酸エステル(f)の例としては、トリ−C〜Cアルコキシメタン、特にトリメトキシメタンおよびトリエトキシメタンがある。
適当なカルボン酸の非環状エステル(g)の例としては、エチルアセテート、メチルブタノエート、および1,3−ジメチルプロパンジオエートなどのジカルボン酸エステルがある。適当なカルボン酸の環状エステル(ラクトン)の例としてはγ−ブチロラクトンがある。
適当な環状および非環状スルホン(h)の例としては、エチルメチルスルホンおよびテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドがある。
適当な環状および非環状ニトリルおよびジニトリル(i)の例としては、アジポニトリル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルがある。
本発明の電解質組成物の含水量は、電解質組成物の質量に対して好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm未満、最も好ましくは30ppm未満である。含水量は、例えばDIN51777またはISO760:1978に詳細に記載されているカールフィッシャー滴定により決定できる。
本発明の電解質組成物のHF含有量は、電解質組成物の質量に対して好ましくは60ppm未満、より好ましくは40ppm未満、最も好ましくは20ppm未満である。HF含有量は、ポテンショメトリックまたはポテンショグラフ滴定法による滴定により決定できる。
本発明の電解質組成物(A)は、少なくとも1種の導電性塩(ii)をさらに含有する。電解質組成物(A)は、電気化学電池で起こる電気化学反応に関与するイオンを移動させる媒体として機能する。電解質に存在する導電性塩(複数可)(ii)は、非プロトン性有機溶媒(複数可)(i)中で通常溶媒和される。好ましくは、導電性塩(ii)は、リチウム塩である。導電性塩は、好ましくは、
・Li[F6−xP(C2y+1](式中、xは、0〜6の範囲の整数であり、yは1〜20の範囲の整数である);
Li[B(R]、Li[B(R(ORIIO)]およびLi[B(ORIIO)][式中、各Rは、互いに独立に、F、Cl、Br、I、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、1つまたは複数のORIIIによって置換されていてもよく、RIIIは、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、
(ORIIO)は、1,2−ジオールもしくは1,3−ジオール、1,2−ジカルボン酸もしくは1,3−ジカルボン酸、または1,2−ヒドロキシカルボン酸もしくは1,3−ヒドロキシカルボン酸から誘導される二価基であり、二価基は、中心のB原子と共に両方の酸素原子を介して5員環または6員環を形成する];
・LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiSiF、LiSbF、LiAlCl、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート;ならびに
・一般式Li[Z(C2n+1SO](式中、mおよびnは、以下のとおり定義される:
Zが酸素および硫黄から選択されるとき、m=1であり、
Zが窒素およびリンから選択されるとき、m=2であり、
Zが炭素およびケイ素から選択されるとき、m=3であり、
nは、1〜20の範囲の整数である)
の塩
からなる群から選択される。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ジオールおよび1,3−ジオールは、脂肪族または芳香族であってよく、例えば、1,2−ジヒドロキシベンゼン、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、シクロヘキシルトランス−1,2−ジオールおよびナフタレン−2,3−ジオールから選択でき、これらは、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。このような1,2−ジオールまたは1,3−ジオールの例としては、1,1,2,2−テトラ(トリフルオロメチル)−1,2−エタンジオールがある。
「完全フッ素化C〜Cアルキル基」とは、アルキル基のH原子がすべて、Fによって置換されていることを意味する。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ジカルボン酸または1,3−ジカルボン酸は、脂肪族または芳香族、例えば、シュウ酸、マロン酸(プロパン−1,3−ジカルボン酸)、フタル酸またはイソフタル酸であってよく、シュウ酸が好ましい。1,2−ジカルボン酸または1,3−ジカルボン酸は、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ヒドロキシカルボン酸または1,3−ヒドロキシカルボン酸は、脂肪族または芳香族、例えば、サリチル酸、テトラヒドロサリチル酸、リンゴ酸および2−ヒドロキシ酢酸であってよく、これらは、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。このような1,2−ヒドロキシカルボン酸または1,3−ヒドロキシカルボン酸の例としては、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ酢酸がある。
Li[B(R]、Li[B(R(ORIIO)]およびLi[B(ORIIO)]の例としては、LiBF、リチウムジフルオロオキサラトボレートおよびリチウムジオキサラトボレートがある。
好ましくは、少なくとも1種の導電性塩(ii)は、LiAsF、Li[N(FSO]、Li[N(CFSO]、LiClO、LiPF、LiBFおよびLiPF(CFCFから選択され、より好ましい導電性塩(ii)は、LiPFおよびLiBFから選択され、最も好ましい導電性塩(ii)は、LiPFである。
少なくとも1種の導電性塩(ii)は、電解質組成物の総質量に対して少なくとも0.01質量%、好ましくは少なくとも1質量%、より好ましくは少なくとも5質量%の最低濃度で通常存在する。通常、少なくとも1種の導電性塩(ii)の上限濃度は、電解質組成物の総質量に対して25質量%である。
本発明の電解質組成物(A)は、成分(iii)として、式(I)
[式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、好ましくは、XおよびXは、互いに独立に、N(R)およびOから選択され、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR、C(O)R、C(NR)RおよびC(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3a、OS(O)3a、S(O)3a、OR3a、C(O)R3a、C(O)OR3a、NR3a3bおよびNC(O)R3a3bから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
およびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択され、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、(ヘテロ)C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR10b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
、R、R3aおよびR3bは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3c、OS(O)3c、S(O)3c、OR3c、C(O)R3c、C(O)OR3c、NR3c3dおよびNC(O)R3c3dから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
3cおよびR3dは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
の少なくとも1種の化合物を含有する。
本明細書では「C〜C10アルキル」という用語は、1つの自由原子価を有し、1〜10個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の飽和炭化水素基を意味する。C〜C10アルキルの好ましい例としては、C〜Cアルキルがあり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。C〜Cアルキル基が好ましく、2−プロピル、メチルおよびエチルが最も好ましい。C〜C10アルキルは、CN、F、OR3aから選択される1つもしくは複数の基もしくは原子によって置換されていてもよく、および/またはC〜C10アルキルの1つもしくは複数の非隣接C原子は、酸素もしくは硫黄によって置き換えられていてもよい。C〜C10アルキルにおいて、C原子が、酸素または硫黄によって置き換えられていないことが好ましい。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)シクロアルキル」という用語は、1つの自由原子価を有し、3〜6個の炭素原子を含む、環状飽和炭化水素基を意味し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。C〜Cシクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられ、シクロヘキシルが好ましい。C〜Cヘテロシクロアルキルの例としては、オキシラニルおよびテトラヒドロフリルが挙げられ、オキシラニルが好ましい。
本明細書では「C〜C10アルケニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、2〜10個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の不飽和炭化水素基を指す。不飽和とは、アルケニル基が少なくとも1つのC−C二重結合を含有することを意味する。C〜C10アルケニルの好ましい例としては、例えばエチレンビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−n−ブテニル、2−n−ブテニル、イソブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニルなどを含む、C〜Cアルケニルがある。C〜Cアルケニル基、特にエテニルおよびプロペニルが好ましく、好ましいプロペニルは、アリルとも称される1−プロペン−3−イルである。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、3〜6個の炭素原子を含む、環状不飽和炭化水素基を指し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。不飽和とは、シクロアルケニルが少なくとも1つのC−C二重結合を含有することを意味する。C〜C(ヘテロ)シクロアルケニルの例としては、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテンおよびシクロヘキセンがある。
本明細書では「C〜Cアルキニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、2〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の不飽和炭化水素基を指し、炭化水素基は、少なくとも1つのC−C三重結合を含有する。C〜C10アルキニルとしては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−n−ブチニル、2−n−ブチニル、イソブチニル、1−ペンチニル、1−ヘキシニルなどが挙げられる。C〜Cアルキニル、特にプロピニルが好ましい。好ましいプロペニルは、プロパルギルとも称される1−プロピン−3−イルである。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)アリール」という用語は、1つの自由原子価を有し、5〜7員芳香族炭化水素環を指し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。C〜Cアリールの例としては、フェニルがあり、C〜Cヘテロアリールの例としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピリジニル、ピラニルおよびチオピラニルがある。
本明細書では「C〜C13アラルキル」という用語は、1つまたは複数のC〜Cアルキルによって置換されている5〜7員芳香族炭化水素環を指す。C〜C13アラルキル基は、合計7〜13個のC原子を含有し、1つの自由原子価を有する。自由原子価は、芳香族環またはC〜Cアルキル基に位置していてもよい。即ち、C〜C13アラルキル基は、該基の芳香族部分またはアルキル部分を介して結合できる。C〜C13アラルキルの例としては、メチルフェニル、1,2−ジメチルフェニル、1,3−ジメチルフェニル、1,4−ジメチルフェニル、エチルフェニル、2−プロピルフェニルなどがある。
本発明の一実施形態によれば、式(I)の少なくとも1種の化合物は、
およびXが、互いに独立に、N(R)から選択され、
が、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、アルケニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルが、F、CN、C〜Cアルキル、OR3a、C(O)R3a、C(O)OR3a、S(O)OR3aおよびOS(O)OR3aから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR10b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
、RおよびR3aは、H、C〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルから選択され、アルキルおよびアルケニルは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
本発明の別の実施形態によれば、式(I)の少なくとも1種の化合物は、YおよびYがいずれも同一であり、各々(O)およびNRから選択される式(I)の化合物から選択される。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、式(I)の少なくとも1種の化合物は、式(Ia)
[式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、好ましくはXおよびXは、互いに独立に、N(R)およびOから選択され、
およびAは、結合し、XおよびXならびにC−C二重結合と一緒になって、6員不飽和ヘテロ環を形成し、
およびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択され、
は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR2b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
の化合物から選択される。
式(Ia)の好ましい化合物は、
およびXが、互いに独立に、N(R)であり、
およびYが、(O)である
化合物である。
式(Ia)のより好ましい化合物は、
およびXが、互いに独立に、N(R)であり、
各Rが、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルが、F、CN、OS(O)3a、S(O)3a、OR3a、C(O)R3aおよびC(O)OR3aから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
3aが、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルが、F、CNおよびOR3cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
3cが、HおよびC〜Cアルキルから選択され、アルキルが、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
およびYが、(O)である
化合物である。
式(Ia)の化合物の特に好ましい例としては、化合物(I.1)
がある。
電解質組成物(A)は、ビニレンカーボネートおよびその誘導体、ビニルエチレンカーボネートおよびその誘導体、メチルエチレンカーボネートおよびその誘導体、リチウム(ビスオキサラト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、環状エキソメチレンカーボネート、スルトン、環状および非環状スルホネート、環状および非環状スルファイト、環状および非環状スルフィネート、無機酸の有機エステル、1barで少なくとも36℃の沸点を有する非環状および環状アルカン、ならびに芳香族化合物、任意にハロゲン化された環状および非環状スルホニルイミド、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフェートエステル、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフィン、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファイト、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファゼン、任意にハロゲン化された環状および非環状シリルアミン、任意にハロゲン化された環状および非環状ハロゲン化エステル、任意にハロゲン化された環状および非環状アミド、任意にハロゲン化された環状および非環状無水物、イオン性液体ならびに任意にハロゲン化された有機ヘテロ環からなる群から選択される、少なくとも1種のさらなる添加剤(iv)を含有できる。添加剤(iv)は、各電解質組成物(A)に存在する導電性塩(ii)として選択される化合物とは異なるように選択されることが好ましい。添加剤(iv)は、各電解質組成物(A)に存在する少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)とも異なることが好ましい。
本発明による好ましいイオン性液体は、式[K][L]のイオン性液体から選択され、
[K]は、一般式(II)〜(IX)
[式中、Rは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニルおよびフェニル、好ましくはメチル、エチルおよびプロピルを示し、
は−(CH−O−C(O)−R、−(CH−C(O)−OR、−(CH−S(O)−OR、−(CH−O−S(O)−R、−(CH−O−S(O)−OR、−(CH−O−C(O)−OR、−(CH−HC=CH−R、−(CH−CN
(式中、各CH基は、O、SまたはNRによって置き換えられていてもよく、s=1〜8、好ましくはs=1〜3である)
を示し、
はCH、O、SまたはNRを示し、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、フェニル、ならびに−(CH−CN(s=1〜8、好ましくはs=1〜3)を示し、Rはメチル、エチル、プロピルまたはHであることが好ましい]
のカチオン基から選択される好ましくは還元安定性のカチオンを示し、
[L]は、BF、PF、[B(C、[FB(C)]、[N(S(O)F)、[FP(C2q+16−p、[N(S(O)2q+1、[(C2q+1P(O)O)]、[C2q+1P(O)O2−、[OC(O)C2q+1、[OS(O)2q+1、[N(C(O)C2q+1、[N(C(O)C2q+1)(S(O)2q+1)]、[N(C(O)C2q+1)(C(O))F]、[N(S(O)2q+1)(S(O)F)]、[C(C(O)C2q+1および[C(S(O)2q+1N(SOCFからなる群から選択されるアニオンを示し、pは、0〜6の範囲の整数であり、qは1〜20の範囲の整数であり、好ましくはqは1〜4の範囲の整数である。
添加剤(iv)として使用するのに好ましいイオン性液体は、[K]が、式(II)(XがCHであり、sが1〜3の範囲の整数である)のピロリジニウムカチオンから選択され、[L]が、BF、PF、[B(C、[FB(C)]、[N(S(O)F)、[N(SO、[FP(Cおよび[FP(Cからなる群から選択される、式[K][L]のイオン性液体である。
1種または複数のさらなる添加剤(iv)が、電解質組成物(A)に存在する場合、さらなる添加剤(iv)の合計濃度は、電解質組成物(A)の総質量に対して少なくとも0.001質量%、好ましくは0.005〜5質量%、最も好ましくは0.01〜2質量%である。
本発明のさらなる目的は、上に定義した式(I)の少なくとも1種の化合物を電気化学電池、好ましくはリチウムイオン二次電気化学電池の電解質添加剤として使用する方法である。
一般式(I)の化合物は、電気化学電池の膜形成添加剤としてよく適している。膜は、負極および/または正極に形成され得る。好ましくは、一般式(I)の化合物を、リチウムイオン二次電気化学電池の膜形成添加剤として、特にリチウムイオン二次電気化学電池の正極に膜を形成する添加剤として使用する。
一般式(I)の化合物は、電解質組成物(A)の総質量に対して0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.01〜<1質量%、最も好ましくは0.01〜0.9質量%、特に0.01〜0.75質量%の濃度を生成するために電解質組成物に通常加えられる。
本発明の別の目的は、
(A)上に記載した電解質組成物、
(B)少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極、および
(C)少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極
を含む電気化学電池にある。
好ましくは、電気化学電池は、リチウムイオン二次電気化学電池、即ち、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極、ならびにリチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極を含む、リチウムイオン二次電気化学電池である。「リチウムイオン二次電気化学電池」および「リチウムイオン(二次)電池」という用語は、本発明内で互換的に用いられる。
少なくとも1種の正極活物質は、リチウム化遷移金属ホスフェートおよびリチウムイオン挿入遷移金属酸化物から選択されるリチウムイオンを吸蔵および放出できる材料を好ましくは含む。
リチウム化遷移金属ホスフェートの例としては、LiFeOおよびLiCoPOがあり、リチウムイオン挿入遷移金属酸化物の例としては、一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0〜0.3であり、a,bおよびcは、同一でも異なっていてもよく、独立に0〜0.8であり、a+b+c=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物、ならびに一般式(XI)Li1+t2−t4−d(式中、dは0〜0.4であり、tは0〜0.4であり、Mは、MnならびにCoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる金属である)およびLi(1+g)[NiCoAl(1−g)2+kのマンガン含有スピネルがある。g、h、l、jおよびkの代表的な値は、g=0、h=0.8〜0.85、i=0.15〜0.20、j=0.02〜0.03およびk=0である。
一つの好ましい実施形態において、正極活物質は、LiCoPOから選択される。正極活物質としてLiCoPOを含有する正極は、LiCoPO正極とも称され得る。LiCoPOは、Fe、Mn、Ni、V、Mg、Al、Zr、Nb、Tl、Ti、K、Na、Ca、Si、Sn、Ge、Ga、B、As、Cr、Srまたは希土類元素、即ち、ランタノイド、スカンジウムおよびイットリウムでドープされていてよい。オリビン構造を有するLiCoPOは、その高い動作電圧(Li/Liに対して4.8Vのレドックス電位)、平坦な電圧プロファイルおよび約170mAh/gの高い理論容量により本発明に特に適している。正極は、LiCoPO/C複合材料を含むことができる。LiCoPO/C複合材料を含む、適した正極の製造は、Scharabiら、2011年およびMarkevichら、2012年に記載されている。
本発明の別の好ましい実施形態において、正極活物質は、一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0〜0.3であり、a,bおよびcは、同一でも異なっていてもよく、独立に0〜0.8であり、a+b+c=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物から選択される。一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0.05〜0.3であり、a=0.2〜0.5、b=0〜0.3およびc=0.4〜0.8であり、a+b+cは=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物が好ましい。本発明の一実施形態において、一般式(X)の層構造を備えた遷移金属酸化物は、[NiCoMn]が、Ni0.33CoMn0.66、Ni0.25CoMn0.75、Ni0.35Co0.15Mn0.5、Ni0.21Co0.08Mn0.71およびNi0.22Co0.12Mn0.66から選択され、特に好ましくは、Ni0.21Co0.08Mn0.71およびNi0.22Co0.12Mn0.66であるものから選択される。一般式(X)の遷移金属酸化物は、通常のNCMよりも高いエネルギー密度を有するため、高エネルギーNCM(HE−NCM)とも呼ばれる。HE−NCMおよびNCMはいずれも、Li/Liに対して約3.3〜3.8Vの動作電圧を有するが、高カットオフ電圧(>4.6V)を使用して、HE−NCMを充電し、フル充電を実際に実現し、それらの高エネルギー密度から利益を得る必要がある。
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、正極活物質は、一般式(XI)Li1+t2−t4−d(式中、dは0〜0.4であり、tは0〜0.4であり、Mは、MnならびにCoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる金属である)のマンガン含有スピネルから選択される。一般式(XI)の適したマンガン含有スピネルの一例としては、LiNi0.5Mn1.54−dがある。これらのスピネルは、HV(高圧)スピネルとも呼ばれる。
多くの元素が遍在している。例えば、ナトリウム、カリウムおよび塩化物が、実質的にすべての無機材料中に、ある種の非常に小さな比率で検出できる。本発明の文脈において、0.5質量%未満のカチオンまたはアニオンの比率は無視される。即ち、0.5質量%未満のカチオンまたはアニオンの量は、有意でないとみなされる。したがって、0.5質量%未満のナトリウムを含む任意のリチウムイオン含有遷移金属酸化物は、本発明の文脈においてナトリウム非含有と解釈される。相応に、0.5質量%未満のサルフェートイオンを含む任意のリチウムイオン含有混合遷移金属酸化物は、本発明の文脈においてサルフェート非含有と解釈される。
正極は、導電性カーボンなどの導電性材料およびバインダーなどの通常の成分をさらに含むことができる。導電性材料およびバインダーとして適した化合物は、当業者に公知である。例えば、正極は、黒鉛、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラフェン、または前記物質の少なくとも2種の混合物から選択される、導電性多形体のカーボンを含むことができる。さらに、正極は、1種または複数のバインダー、例えば、1種または複数の有機ポリマー、例えばポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイソプレン、ならびにエチレン、プロピレン、スチレン、(メタ)アクリロニトリルおよび1,3−ブタジエンから選択される少なくとも2種のコモノマーのコポリマー、特にスチレンブタジエンコポリマー、ポリビニリデンクロリド、ポリビニルクロリド、ポリビニルフルオリド、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレンなどのハロゲン化コポリマー、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびビニリデンフルオリドのコポリマー、ならびにポリアクリルニトリルなどを含むことができる。
さらに、正極は、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい電流コレクタを含むことができる。適した金属箔はアルミニウム箔である。
本発明の一実施形態によれば、正極は、電流コレクタの厚さを含まない正極の全厚に対して25〜200μm、好ましくは30〜100μmの厚さを有する。
本発明のリチウムイオン二次電池内に含まれる負極(C)は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む。特に、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる炭素質材料は、負極活物質として使用できる。適した炭素質材料としては、結晶性炭素、例えば、黒鉛材料、より特に天然黒鉛、黒鉛化コークス、黒鉛化MCMBおよび黒鉛化MPCF;非晶質炭素、例えばコークス、1500℃未満で焼成されたメソカーボンマイクロビーズ(MCMB);メソフェーズピッチカーボンファイバー(MPCF);硬質炭素および炭素系負極活物質(熱分解炭素、コークス、黒鉛)、例えば炭素複合材、燃焼有機ポリマーおよび炭素繊維がある。
さらなる負極活物質は、リチウム金属、またはリチウムを含む合金を形成できる元素を含有する材料である。リチウムを含む合金を形成できる元素を含有する材料の非限定的例としては、金属、半金属、またはそれらの合金が挙げられる。本明細書では「合金」という用語は、2種以上の金属の合金と、1種または複数の金属と1種または複数の半金属の合金の両方を指す。合金が、全体として金属特性を有する場合、合金は非金属元素を含有できる。合金の構造において、固溶体、共晶(共晶混合物)、金属間化合物またはそれらの2つ以上が同時に存在する。このような金属元素または半金属元素の例としては、それだけに限らないが、チタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)およびケイ素(Si)が挙げられる。長周期型元素周期表の第4族または第14族の金属元素および半金属元素が好ましく、とりわけチタン、ケイ素およびスズ、特にケイ素が好ましい。スズ合金の例としては、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロム(Cr)からなる群から選択される、1つまたは複数の元素を有するものが挙げられる。ケイ素合金の例としては、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムからなる群から選択される1つまたは複数の元素を有するものが挙げられる。
さらに可能な負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵できるケイ素がある。ケイ素は、様々な形態、例えばナノワイヤー、ナノチューブ、ナノ粒子、膜、ナノ多孔質ケイ素またはケイ素ナノチューブの形態で使用できる。ケイ素は、電流コレクタ上に析出され得る。電流コレクタは、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい。好ましい電流コレクタは金属箔、例えば銅箔である。薄膜のケイ素を、当業者に公知の任意の技術、例えばスパッタリング技術により金属箔上に析出させてもよい。Si薄膜電極を製造する1つの可能性は、R.Elazariら;Electrochem.Comm.2012年、14、21〜24に記載されている。本発明による負極活物質としてケイ素/炭素複合材を使用することもできる。
別の可能な負極活物質は、リチウムイオン挿入Ti酸化物である。
好ましくは、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる炭素質材料から選択され、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる特に好ましい炭素質材料は、結晶性炭素、硬質炭素および非晶質炭素から選択され、特に好ましくは、黒鉛である。別の好ましい実施形態において、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できるケイ素から選択され、好ましくは、負極は、薄膜のケイ素またはケイ素/炭素複合材を含む。さらに好ましい実施形態において、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオン挿入Ti酸化物から選択される。
負極および正極は、所望される場合、溶媒に、電極活物質、バインダー、任意に導電材および増粘剤を分散させることにより電極スラリー組成物を製造し、電流コレクタ上にそのスラリー組成物を塗布することにより作製できる。電流コレクタは、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい。好ましい電流コレクタは金属箔、例えば銅箔またはアルミニウム箔である。本発明のリチウムイオン電池は、それ自体慣用のさらなる構成成分、例えばセパレータ、筐体、ケーブル接続などを含有できる。筐体は、任意の形状、例えば立方体状、もしくは円筒状、プリズム形状であってよく、または使用する筐体は、袋状に加工された金属プラスチック複合膜である。適したセパレータは、例えばガラス繊維セパレータ、およびポリオレフィンセパレータなどのポリマーセパレータである。
いくつかの本発明のリチウムイオン電池は、例えば直列接続または並列接続で互いに結合できる。直列接続が好ましい。本発明は、機器、とりわけ携帯機器で上に記載した本発明のリチウムイオン電池を使用する方法をさらに提供する。携帯機器の例としては、車、例えば、自動車、自転車、航空機または船舶、例えば、ボートもしくは船がある。携帯機器の他の例としては、持ち運びできるもの、例えばコンピューター、とりわけラップトップ、電話、または電動工具、例えば建設事業向けのもの、とりわけドリル、電池駆動式スクリュードライバーもしくは電池駆動式ステープラーがある。しかし、本発明のリチウムイオン電池は、据置型エネルギー貯蔵にも使用できる。
本発明を、以下の実施例により例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.化合物の起源
化合物8:ジアミノマレオニトリル
Aldrichから購入した。
化合物(I.1):1,4,5,6−テトラヒドロ−5,6−ジオキソ−2,3−ピラジンジカルボニトリル
TCI Europeから購入した。
化合物8および化合物(I.1)を表1に示す。

2.電気化学電池
袋状電池を使用して、電気化学電池を製造した。高圧スピネル(LiNi0.5Mn1.5、BASF SE)を正極活物質として使用した。N−エチル−2−ピロリドン(NEP)中カーボンブラック、黒鉛、バインダーおよびHVスピネルからなるスラリーを遠心分離で製造した。スラリーをアルミニウム箔に塗布し、次いで該アルミニウム箔を乾燥し、寸法切断した。電極を、アルゴン雰囲気下でグローブボックスに挿入し、真空オーブンで120℃で乾燥した。負極は、黒鉛負極(Enertek、韓国、ドイツ)であり、ガラス繊維セパレータ(Whatman GF/A)を使用した。
基礎電解質組成物(LP57)は、溶媒としてエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(質量で3:7)、および導電性塩としてリチウムヘキサフルオロホスフェート12.7質量%を含有していた。各添加剤を基礎電解質組成物に溶解させた。電池当たりの電解質組成物の使用量は105μlであった。
電気化学的試験を、Maccorポテンショスタットシリーズ4000で25℃にて行った。サイクル測定は、最高電圧4.8Vおよび最低電圧3.3Vまで行われた。第1のサイクルは、C/10の速度で行われた。1Cの電流を148mA/gとして定義した。サイクルは、1回の充電および1回の放電の工程からなる。充電は、定電流−定電圧モード(CCCV)で行われた。このモードにおいて、4.8Vの電池電圧に達するまで、定電流を電気化学電池に流す。次いで、残留電流が元の値の10分の1に低下するまで、または30分が経過したら、電圧を4.8Vで一定に保つ。放電は、定電流モードで行われる。3.3Vの電池電位に達するまで、定電流を電気化学電池に流した。使用したサイクルプログラムを表2に示す。「サイクル」の下に列挙された工程を数回繰り返した。即ち、1Cでの50サイクルが終了した後、サイクルプログラムを、1Cでの3サイクル、次いで2Cでの3サイクルなどから開始して繰り返した。サイクル実験の結果を表3に示す。


比較例1の第13サイクルの放電能力(LP57、いかなる添加剤もなしでの基礎電解質溶液)を、表3に示されたすべての放電能力の基本的値とみなした。少量のアクリロニトリルが、放電能力に有益な効果を有するが、この効果は、300サイクル後非常に小さいことが分かる。本発明による1,4,5,6−テトラヒドロ−5,6−ジオキソ−2,3−ピラジンジカルボニトリル(化合物I.1)の添加により、同量のアクリロニトリルを含有する電解質組成物と比較して、300サイクル後も放電能力が顕著に高まる結果となる。



  1. (i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
    (ii)少なくとも1種の導電性塩、
    (iii)式(I)
    [式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、
    は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR、C(O)R、C(NR)RおよびC(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3a、OS(O)3a、S(O)3a、OR3a、C(O)R3a、C(O)OR3a、NR3a3bおよびNC(O)R3a3bから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    およびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択され、
    は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、(ヘテロ)C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR2b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    、R、R3aおよびR3bは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3c、OS(O)3c、S(O)3c、OR3c、C(O)R3c、C(O)OR3c、NR3c3dおよびNC(O)R3c3dから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    3cおよびR3dは、互いに独立に、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
    の少なくとも1種の化合物、および
    (iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
    を含有する、電解質組成物(A)。

  2. およびYの両者が同一であり、各々(O)およびNRから選択される、請求項1に記載の電解質組成物(A)。

  3. 前記式(I)の少なくとも1種の化合物が、化合物(I.1)
    である、請求項1または2に記載の電解質組成物(A)。

  4. 前記式(I)の少なくとも1種の化合物は、XおよびXが、互いに独立に、N(R)およびOから選択される式(I)の化合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  5. 前記非プロトン性有機溶媒(i)が、
    (a)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状有機カーボネート、
    (b)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜C10アルキルエーテル、
    (c)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルおよびポリエーテル、
    (d)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状エーテル、
    (e)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状アセタールおよびケタール、
    (f)部分的にハロゲン化されていてもよい、オルトカルボン酸エステル、
    (g)部分的にハロゲン化されていてもよい、カルボン酸の環状および非環状エステル、
    (h)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状スルホン、
    (i)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状ニトリルおよびジニトリル、ならびに
    (j)部分的にハロゲン化されていてもよい、イオン性液体
    から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  6. 環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性溶媒(i)および非環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  7. 前記導電性塩(ii)が、
    Li[F6−xP(C2y+1](式中、xは、0〜6の範囲の整数であり、yは1〜20の範囲の整数である);
    Li[B(R]、Li[B(R(ORIIO)]およびLi[B(ORIIO)](式中、各Rは、互いに独立に、F、Cl、Br、I、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、1つまたは複数のORIIIによって置換されていてもよく、RIIIは、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、
    (ORIIO)は、1,2−ジオールもしくは1,3−ジオール、1,2−ジカルボン酸もしくは1,3−ジカルボン酸、または1,2−ヒドロキシカルボン酸もしくは1,3−ヒドロキシカルボン酸から誘導される二価基であり、二価基は、中心のB原子と共に両方の酸素原子を介して5員環または6員環を形成する);
    LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiSiF、LiSbF、LiAlCl、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート;ならびに
    一般式Li[Z(C2n+1SO](式中、mおよびnは、以下のとおり定義される:
    Zが酸素および硫黄から選択されるとき、m=1であり、
    Zが窒素およびリンから選択されるとき、m=2であり、
    Zが炭素およびケイ素から選択されるとき、m=3であり、
    nは、1〜20の範囲の整数である)
    の塩
    からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  8. ビニレンカーボネートおよびその誘導体、ビニルエチレンカーボネートおよびその誘導体、メチルエチレンカーボネートおよびその誘導体、リチウム(ビスオキサラト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、環状エキソメチレンカーボネート、スルトン、無機酸の有機エステル、1barで少なくとも36℃の沸点を有する非環状および環状アルカン、ならびに芳香族化合物、任意にハロゲン化された環状および非環状スルホニルイミド、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフェートエステル、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフィン、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファイト、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファゼン、任意にハロゲン化された環状および非環状シリルアミン、任意にハロゲン化された環状および非環状ハロゲン化エステル、任意にハロゲン化された環状および非環状アミド、任意にハロゲン化された環状および非環状無水物、イオン性液体ならびに任意にハロゲン化された有機ヘテロ環からなる群から選択される、少なくとも1種のさらなる添加剤(iv)を含有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  9. 前記式(I)の少なくとも1種の化合物の濃度が、前記電解質組成物(A)の総質量に対して0.001〜10質量%である、請求項1から8のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  10. 前記式(I)の少なくとも1種の化合物の濃度が、前記電解質組成物(A)の総質量に対して0.01〜2質量%である、請求項1から9のいずれか一項に記載の電解質組成物(A)。

  11. 式(I)
    [式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、
    は、H、C〜C10アルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜C10アルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR、C(O)R、C(NR)RおよびC(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3a、OS(O)3a、S(O)3a、OR3a、C(O)R3a、C(O)OR3a、NR3a3bおよびNC(O)R3a3bから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    およびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択され、
    は、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、(ヘテロ)C〜Cシクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、OR2aおよびC(O)R2aから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR2b、OS(O)2b、S(O)2b、OR2b、C(O)R2b、C(O)OR2b、NR2b2cおよびNC(O)R2b2cから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    2a、R2bおよびR2cは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    、R、R3aおよびR3bは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニル、(ヘテロ)アリールおよびアラルキルは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、S(O)OR3c、OS(O)3c、S(O)3c、OR3c、C(O)R3c、C(O)OR3c、NR3c3dおよびNC(O)R3c3dから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
    3cおよびR3dは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜C(ヘテロ)アリールから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アルケニルおよび(ヘテロ)アリールは、FおよびCNから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
    の化合物を、電気化学電池の電解質添加剤として使用する方法。

  12. (A)請求項1から10のいずれか一項に記載の電解質組成物、
    (B)少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極および
    (C)少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極
    を含む、電気化学電池。

  13. 前記電気化学電池がリチウムイオン二次電池である、請求項12に記載の電気化学電池。

  14. 少なくとも1種の正極活物質が、リチウム化遷移金属ホスフェートおよびリチウムイオン挿入遷移金属酸化物から選択される、リチウムイオンを吸蔵および放出できる材料を含む、請求項12または13に記載の電気化学電池。

  15. 前記少なくとも1種の負極活物質が、リチウムイオン挿入炭素質材料、リチウムイオン挿入Ti酸化物およびリチウムイオン吸蔵ケイ素から選択されるリチウムイオン挿入材料を含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の電気化学電池。

 

 

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類似の特許
本発明は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
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【化1】


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リチウム二次電池 // JP2016526772
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非水性電解質組成物 // JP2016519400
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