マルチスタック電気化学セルシステムおよび使用方法

 

電気化学セルスタックシステムは、複数の第一の導管により流体連結されてセルスタックのループを形成する、複数のセルスタックを包含し得る。少なくとも1つの第一の弁は、各第一の導管上に位置していてもよく、閉じた配置であってもよいし、開いた配置であってもよい。該セルスタックのそれぞれは、第一の流体を受けるための流入端および第二の流体を放出するための流出端を有していてもよい。本システムは、該流体源から該複数のセルスタックの第一のセルスタックの該流入端に、複数の流入ラインの第一の流入ラインを介して、該第一の流体を搬送することもでき、さらに、該複数のセルスタックの第二のセルスタックの該流出端から、複数の流出ラインの第一の流出ラインを介して、該第二の流体を受けることもできる。
【選択図】図2

 

 

[001]本特許出願は、合衆国法典第35巻第120条に基づき、その全体が参照により本明細書に組み入れられる2013年8月15日付けで出願された米国仮出願第61/866,149号の優先権の利益を主張する。
[002]本発明の開示の実施態様は、電気化学セルに関し、より特定には、効率的な燃料電池の作動を促進するための電気化学セルスタックシステムに関する。
[003]電気化学セル技術、例えば燃料電池および水素圧縮機は、例えば運搬用車両、携帯用電源、および固定式の電力生産などの様々な技術のための、従来の動力源、例えば化石燃料の有望な代替物を提供する。エネルギーキャリアーとしての水素の商業化の成功および「水素経済」の長期的持続可能性は、電気化学セルの効率、出力能力、および費用対効果、ならびに水素操作および管理システム(例えば、EHC)によって少なくとも部分的に決まる可能性がある。
[004]電気化学セルは、典型的には化学反応により電流を生成するために、または電流の流れを使用して化学反応を誘導することにより使用されるデバイスである。電気化学セルは、燃料(水素、天然ガス、メタノール、ガソリンなどのプロトン源)の化学エネルギーを、酸素または別の酸化剤との化学反応を介して電気に変換する。この化学反応は、典型的には、電気、熱および水を生じる。これを達成するために、基礎的な電気化学セルは、負電荷を有するアノード(anode)、正電荷を有するカソード(cathode)、および電解質と呼ばれるイオン伝導性材料を含む。様々な電気化学セル技術において様々な電解質材料が利用されている。プロトン交換膜(PEM)セルは、例えば、電解質として高分子のイオン伝導性膜を利用する。
[005]電気を生成するために、例えば水素などの燃料は、電気化学セルのアノード側に送られてもよい。ここで水素は、正電荷を有するプロトンと負電荷を有する電子とに分かれる可能性がある。アノードでの電気化学反応は、2H→4H+4eである。次いでプロトンは、電解質膜、例えばPEMを介してセルのカソード側に流動する可能性がある。PEMは、正電荷を有するプロトンのみがセルのカソード側を通過できるように設計されていてもよい。負電荷を有する電子は、外部の電気負荷回路を通過して、セルのカソード側に到達することもでき、そうすることによって、使用に適した電流を生成することもできる。酸素は、セルのカソード側に送られてもよく、そこで酸素はプロトンおよび電子と反応して、廃棄物として水分子および熱を形成する可能性がある。カソード側での発熱反応は、O+4H+4e→2HOである。
[006]個々の電気化学セルのカソード、電解質膜、およびアノードは、集合的に「膜電極接合体」(MEA)を形成することができ、これは、両側でバイポーラプレートにより支持されていてもよい。ガス、例えば水素および酸素は、バイポーラプレート中に形成されたチャネルまたは溝を介してMEAの電極に供給されてもよい。
[007]作動中、単一のセルは、一般的に、電流に応じて約0.2〜1ボルトの比較的小さい電位を生産することが可能である。全体の電圧出力を増加させるには、個々の電気化学セルを典型的には連続して一緒にスタックさせて、電気化学セルスタックを形成してもよい。スタック中に包含される個々のセルの数は、用途およびその用途に必要なスタックからの出力量によって決まる可能性がある。加えて、生成される出力を増加させるために、多数のスタックを連続して配列してもよい。
[008]電気化学セルスタックは、水素および酸素の流れを受け取ってもよく、この流れは、個々のセルに分配されるか、および/またはセルスタックからセルスタックに移る可能性がある。セルスタックの適切な作動は、セルスタックならびに個々のセルおよび構成要素への、反応物、例えば水素および酸素の有効な搬送を必要とする可能性がある。例えば、廃棄される水素ガスを最小化するために、セルスタックのシステムを、線形の「行き止まり」の様式で作動するように配列してもよい。行き止まりの様式では、「通り抜ける」様式とは対照的に、水素が行くべき他の場所がないため、システムに導入される実質的に全ての水素がセルおよび/またはスタックによって消費されなければならない。実用上の理由から、行き止まりの様式では、蓄積した汚染物質を取り除くために小規模なパージを包含する場合があるが、これは、多くの例においておよそ0.5%未満に維持することができる。しかしながら、アノードまたは低圧側に送られた水素ガスは、微量の水素以外の汚染物質、例えばCO、CO、N、He、Ar、O、CH、高級炭化水素、S、Cl、Br、Hg、VOC、HO、HCHO、HCOOH、NH、ハロゲン化化合物、および微粒子などを包含する可能性がある。電気化学セルスタック中、またはセルスタックシステム全体にこれらの汚染物質が蓄積すると、汚染物質は、水素分圧を低下させ、電圧の増加および圧縮の減少を引き起こす可能性がある。圧縮効率の減少は、最終的にはスタックを圧倒し、破損をもたらす可能性がある。したがって、汚染物質をセルスタックから定期的に除去して、効率および適切な作動を促進することが必要となり得る。
[009]加えて、電解質膜の適切な水和を維持するために、例えば低温のPEMのEHGにおいて、水蒸気を電気化学的スタックに、典型的には低圧の流入口で供給することが必要な場合もある。また水分子は、希釈剤としても作用し得るし、または汚染物質としても作用し得る。この水は、スタックの流れ場内で経時的に凝縮される可能性があり、さらにフラッディングにより性能を劣化させる可能性もある。したがって、水および/または水蒸気をシステムから除去して、効率および適切な作動を向上させることが必要であり得る。
[010]さらに、電気化学セルによって生産される電圧の効率および量は、化学量論的な流速によって少なくとも部分的に決まる可能性がある。ガスの化学量論は、水素燃料と反応するのに必要な、電気化学セルに供給されるガスの比率である。より低いガスの化学量論の値は、反応部位における反応物の不足により電気化学セルの性能が低下する可能性がある。より高い化学量論およびガス速度の値は、電気化学セルスタックシステムから過量の水をパージするのに使用される可能性がある。例えば、低圧の流れ場では、流入口の流速のおよそ2倍に等しいかまたはそれより大きいガス速度(すなわち、2の化学量論)は、行き止まりの様式でセルスタックシステム中の水をパージするのに使用される可能性がある。このような速度は、例えば、能動的な再循環ポンプ、受動的なエジェクターまたは行き止まりのシステムの定期的なパルスパージによって提供される可能性がある。一方で、より高い化学量論の値は、膜の水分が抜け切ることによる不良な湿度制御と過量の圧縮エネルギーを引き起こす可能性がある。この方式で、ガス流速はまた、電気化学セルシステム中の水の量にも影響を与える可能性がある。したがって、ガス流および電気化学セルシステム中の蓄積物のパージを制御して管理することが望ましい可能性がある。本発明の開示の実施態様は、上記の問題の1つまたはそれより多くを解決することを目的とし得る。
[011]本発明の開示は、電気化学セルスタックシステムの設計および配列を対象とする。特定には、本発明の開示は、スタック全体にわたる効率的なガス流を促進するための、および汚染物質の蓄積を妨げるための、サイクル式のマルチスタックシステムを対象とする。このようなシステムおよび配置は、これらに限定されないが、水素ポンプ、水素圧縮機、燃料電池、電解セル、水素精製器、および水素エキスパンダーなどの、高差圧下で作動する電気化学セルで使用することができる。
[012]一実施態様によれば、電気化学セルスタックシステムは、それぞれ少なくとも2つのセルスタックを連結してセルスタックのループを形成する、複数の第一の導管により互いに流体連結された複数の電気化学セルスタックを包含していてもよく、複数のセルスタックのそれぞれは、第一の流体を受けるための流入端および第二の流体を放出するための流出端を有する。本システムは、複数の第一の弁をさらに包含していてもよく、少なくとも1つの第一の弁は各第一の導管上に位置しており、第一の弁は、流体の流動を実質的に阻止するための閉じた配置であってもよいし、流体の流動を許容するための開いた配置であってもよい。流体源は、複数の流入ラインにより、複数のセルスタックのそれぞれの流入端に流体連結されていてもよく、流体源は、第一の流体を含有するように設計されており、パージ機構は、複数の流出ラインにより、複数のセルスタックのそれぞれの流出端に流体連結されていてもよく、パージ機構は、第二の流体を受けるように設計されている。セルスタックシステムは、流体源から複数のセルスタックの第一のセルスタックの流入端に、複数の流入ラインの第一の流入ラインを介して、第一の流体を送るように設計されていてもよく、複数のセルスタックの第二のセルスタックの流出端から、複数の流出ラインの第一の流出ラインを介して、第二の流体を受けてもよい。
[013]本開示の様々な実施態様は、以下の形態の1つまたはそれより多くを包含していてもよい:複数のセルスタックのいずれかが、第一のセルスタックであってもよく、複数のセルスタックのいずれかが、第二のセルスタックであり得るように、本システムが設計されていてもよい;ある時点における複数の第一の弁の1つのみが、閉じた配置になるように設計されていてもよい;閉じた配置の第一の弁が、第一のセルスタックと第二のセルスタックとの間に位置していてもよい;本システムは、流入口弁を包含していてもよく、流入口弁は、流体源と複数の流入ラインとの間に位置しており、第一の流体を、第一の流体源から第一の流入ラインを介して第一のセルスタックに向かわせるように設計されている;本システムは、流出口弁を包含していてもよく、流出口弁は、複数の流出ラインとパージ機構との間に位置しており、第二の流体を、第二のセルスタックから第一の流出ラインを介してパージ機構に向かわせるように設計されている;本システムは、複数のセルスタックのうちどれが第一のセルスタックであり、複数のセルスタックのうちどれが第二のセルスタックであるかを定期的に変更するように設計されていてもよい;本システムは、制御器を包含していてもよく、制御器は、複数のセルスタックのうちどれが第一のセルスタックであり、複数のセルスタックのうちどれが第二のセルスタックであるかを制御し、さらに、第一のセルスタックがいつ変更されるのか、および第二のセルスタックがいつ変更されるのかを制御する;少なくとも1つの測定デバイスは、本システムの少なくとも1つのパラメーターを測定するように設計されていてもよい;制御器は、測定された少なくとも1つのパラメーターに基づき、第一のセルスタックと第二のセルスタックとを変更してもよい;第一の流体は、第二の流体と異なっていてもよい;および第一の流体は、第二の流体より低い濃度の非水素ガスを含有していてもよい。
[014]本発明の開示のいくつかの実施態様において、電気化学セルスタックシステムは、互いに流体連結されてループを形成する複数のセルスタックを包含していてもよく、流体が、ループ中の複数のセルスタック間を流動し、さらに、本システムは、セルスタックのいずれか2つの間における流体の流動を実質的に阻止するように設計されていてもよく、さらに、本システムは、複数のセルスタックのうちどの2つのセルスタックにおいて流体の流れがその間を流動することを阻止するかを切り換えるように設計されていてもよい。
[015]本開示の様々な実施態様は、以下の形態の1つまたはそれより多くを包含していてもよい:その間の流体の流動が所与の時点で実質的に阻止されているセルスタックは、第一のセルスタックおよび第二のセルスタックを包含していてもよく、第一のセルスタックは、流体源から第一の流体を受けるように設計されており、さらに第一の流体を隣のループ中の複数のセルスタックに連続的に放出するように設計されており、第二のセルスタックは、第一の流体を受けるためのループ中の最後のセルスタックであり、第二のセルスタックは、第二の流体をパージ弁に放出するように設計されている;第二の流体は、第一の流体より高濃度の汚染物質を包含していてもよい;複数のセルスタックのそれぞれは、ループ中で複数の導管により流体連結されていてもよく、複数の導管のそれぞれは、連結された燃料電池スタック間の流体の流動が実質的に阻止されている第一の配置と、連結された燃料電池スタック間の流体の流動が許容されている第二の配置とを切り換えるように設計された弁を包含していてもよい;流入口弁は、流体源を複数の流入口ラインに流体連結していてもよく、流入口弁は、複数のセルスタックのそれぞれに複数の流入口ラインの1つを介して流体連結されていてもよく、さらに、流体源から第一の流体を受けるように設計されていてもよく、さらに、第一の流体を、ある時点における複数の流入口ラインの1つを介して第一のセルスタックに送る;流出口弁は、パージ弁を複数の流出口ラインに流体連結していてもよく、流出口弁は、複数のセルスタックのそれぞれに複数の流出口ラインの1つを介して流体連結されていてもよいし、ある時点における複数の流出口ラインの1つを介して第二のセルスタックから第二の流体を受けて、第二の流体をパージ弁に送るように設計されていてもよい;制御器は、流入口弁および流出口弁に動作するように連結されていてもよいし、複数のセルスタックのうちどのセルスタックにおいて流体の流れがその間を流動することを阻止するかを切り換えるように設計されていてもよい;少なくとも1つの測定デバイスが、本システムの少なくとも1つのパラメーターを測定するように設計されていてもよく、制御器は、測定された少なくとも1つのパラメーターに基づき、複数のセルスタックのうちどのセルスタックにおいて流体の流れがその間を流動することを阻止するかを切り換える;および複数のセルスタックのそれぞれは、少なくとも3つの他のセルスタックに流体連結されていてもよい。
[016]実施態様の追加の目的および利点は、以下に続く説明で一部記載され、その記載から部分的に明白であり、または実施態様の実施から学ぶこともできる。実施態様の目的および利点は、特に添付の特許請求の範囲で指摘された要素および組合せによって理解され、達成されると予想される。
[017]前述の一般的な説明と以下の詳細な説明はいずれも単に典型的で説明的なものにすぎず、特許請求されたような発明を限定しないと理解されるものとする。
[018]添付の図面は、本明細書に取り入れられ本明細書の一部を構成するが、これらは本発明の実施態様を例示し、その記載と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
[019]図1は、本発明の開示の実施態様に係る例示的な電気化学セルの分解図を例示する。 [020]図2は、本発明の開示の実施態様に係る例示的な電気化学セルスタックシステムの概略図を例示する。
[021]以下、添付の図面で後述され例示される本発明の開示の例示的な実施態様について詳細に述べる。可能な限り、同じまたは類似の部品を指すために図面全体にわたり同じ参照番号を使用する。
[022]電気化学的な水素圧縮システムの例示的な実施態様を参照しながら本発明の開示を本明細書で説明するが、本発明の開示のデバイスおよび方法は、様々な種類の電気化学セル、これらに限定されないが、あらゆる好適な水素ポンプ、燃料電池、電解セル、水素精製器、および水素エキスパンダーなどと共に採用できることが理解される。当業界において通常の技術を有し、本明細書で示された教示を利用する機会のある者は、全て本開示の範囲内に含まれる追加の改変、用途、実施態様、および等価体の置換を認識している予想され、したがって、本開示は、前述または後述の説明によって限定されるとみなされないものとする。
[023]本発明の開示の他の機構および利点ならびに可能性のある使用は、添付の図面について述べた、本開示の以下に示す説明から当業者には明らかになる。
[024]図1は、本発明の開示の実施態様に係る個々の電気化学セル10を表す。図1に示される分解側面図において、セル10は、中央の電解質膜8を包含する。電解質膜8は、アノード7Aとカソード7Bとの間に位置していてもよい。電解質膜8、アノード7A、およびカソード7Bは一緒になって、MEA3を形成していてもよい。アノード7Aに供給された水素原子は、電気化学的に電子とプロトンとに分離する可能性がある。電子は、プロセス中に電気回路(示されていない)を介してカソード7Bに流動して、電気を発生させることができ、一方でプロトンは、電解質膜8を通過してカソード7Bに移動することができる。カソード7Bでは、プロトンは、カソード7Bに供給された電子および酸素と反応して、水および熱を生産することができる。
[025]電解質膜8は、アノード7Aをカソード7Bから電気的に絶縁することができる。電解質膜8は、例えばPEM膜などのあらゆる好適な膜であり得る。電解質膜8は、純粋な高分子膜または複合膜で形成されてもよく、このような膜としては、例えば、高分子マトリックス中に埋め込まれた、シリカ、ヘテロポリ酸、層状の金属リン酸塩、リン酸塩、およびリン酸ジルコニウムを挙げることができる。電解質膜8は、プロトンを透過させることができるが電子を伝達させないものでもよい。アノード7Aおよびカソード7Bとしては、触媒を含有する多孔質炭素電極を挙げることができる。触媒材料、例えば白金または他のあらゆる好適な材料は、酸素と燃料との反応速度を高めることができる。
[026]いくつかの実施態様において、電気化学セル10は、任意選択で、MEA3の両側に1つまたはそれより多くの導電性流路構造5を包含していてもよい。流路構造5は、セル10内でのガスおよび液体の輸送を可能にする拡散媒体として役立つ可能性がある。また流路構造5は、電気伝導を促進して、電気化学セル10からの熱および水の除去を助け、電解質膜8への機械的な支持体を提供することもできる。流路構造5としては、例えば、流れ場、ガス拡散層(GDL)、またはあらゆる好適なそれらの組み合わせを挙げることができる。流路構造5は、「フリット」タイプの焼結された金属や層状の構造(例えばスクリーンパックおよびエキスパンドメタル)、立体的な多孔質基板で形成されてもよい。例示的な多孔性金属基板は、異なる平均孔径を有する2つの別個の層からなっていてもよい。このような流路構造5は、あらゆる好適な材料で形成されてもよく、このような材料としては、例えば、金属または金属合金、例えばステンレス鋼、チタン、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニッケル−クロム合金、およびニッケル−スズ合金、またはそれらのあらゆる組み合わせもしくは合金が挙げられる。加えて、流路構造5は、好適なコーティング、例えば炭素、金、または窒化チタンのような耐食性コーティングを包含していてもよい。
[027]流路構造5およびMEA3を両側に有することに加え、セル10は、2つのバイポーラプレート2A、2Bを包含していてもよい。バイポーラプレート2A、2Bは、スタック中で、隣接する電気化学セル(示されていない)からセル10を隔てることができる。いくつかの実施態様において、電気化学セルスタック中の2つの隣接するセルは、共通のバイポーラプレートを共有していてもよい。
[028]バイポーラプレート2A、2Bは、集電装置として作用することができ、燃料および酸化体をそれぞれの電極表面に到達させるためのアクセスチャネルを提供することができ、排気ガスを用いて電気化学セル10の作動中に形成された水を除去するためのチャネルを提供することができる。またバイポーラプレート2A、2Bは、例えば水、グリコール、またはそれらの組み合わせなどの冷却流体のためのアクセスチャネルを提供することもできる。バイポーラプレート2A、2Bは、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、チタン、銅、ニッケル−クロム合金、グラファイト、または他のあらゆる好適な導電性材料もしくは材料の組み合わせで作製されていてもよい。
[029]電圧の出力を増加させるために、個々の燃料電池10を連続してスタックして電気化学セルスタックを形成してもよい。電気化学セルスタックは、あらゆる好適な数のセル10で構成されていてもよい。さらに、上記で論じられたように、出力を増加させるために、複数のスタックが、セルスタックシステム中で動作するように連結されていてもよい。従来のスタックは、線形の行き止まりの様式で配列される可能性がある。このような様式において、水素ガスは、第一のセルスタックに直列でフィードされて、連続したスタックを通って最終的な行き止まりのスタックに移動し得る。汚染物質は、特に最後の行き止まりのスタックで経時的に蓄積する可能性があり、そのため結果的に定期的なパージが必要になる可能性がある。
[030]本発明の開示は、2またはそれより多くの燃料電池スタックを含有するセルスタックシステムを通る流れとそのパージを管理するための代替方法を提示する。
[031]図2は、マルチスタックシステム40の例示的な実施態様を例示する。システム40は、1つより多いあらゆる数のセルスタックを包含していてもよく、図2の実施態様においてシステム40は、5つのセルスタック11、12、13、14および15を包含する。スタック11、12、13、14および15は、低圧側において、それに続くセルスタックに直列で流体連結されて、各スタック連結部の間には弁が位置していてもよい。例えば、流体逆止弁16は、スタック11と12との間に位置しており、流体逆止弁17は、スタック12と13との間に位置しており、流体逆止弁18は、スタック13と14との間に位置しており、流体逆止弁19は、スタック14と15との間に位置しており、流体逆止弁20は、スタック15と11との間に位置している。スタック11、12、13、14および15がこの方式で連結されると、水素ガスはスタック11に提供される可能性があり、さらに水素ガスは、スタック12にフィードされ、順にスタック13にフィードされ、順にスタック14にフィードされ、順にスタック15にフィードされる可能性がある。最終的にスタック15がスタック11にフィードして、低圧ループが完了する。
[032]またシステム40は、各セルスタックの低圧の流入口側に流体連結された流入口選択弁32を包含していてもよい。流入口ライン21は、弁32をスタック11に連結し、流入口ライン22は、弁32をスタック12に連結し、流入口ライン23は、弁32をスタック13に連結し、流入口ライン24は、弁32をスタック14に連結し、流入口ライン25は、弁32をスタック15に連結する。弁32はまた、流入口ライン31によって水素源にも連結されており、水素源は、弁32およびシステム40に水素ガスまたは他の好適な反応物を提供するように設計されていてもよい。弁32は、多分岐弁であってもよいし、または多数の別々の弁からなっていてもよく、弁32に関して可能性な配置の数は、システム40に提供されるセルスタックの数に対応していてもよいし、またはそれより多くてもよい。例えば、図2の5つのセルスタックを含有するシステムにおいて、弁32は、5分岐選択弁であってもよく、したがって5つの別々の配置が可能である。いくつかの実施態様において、弁32は、弁32への水素の流入に対して制御を行うために6分岐弁であってもよいし、または例えば複数の水素源間で選択したりまたはシステム40に冗長性を付与したりする能力を提供するために追加の配置を有していてもよい。
[033]システム40は、各セルスタックの流出口側に流体連結された流出口弁33をさらに包含する。流出口ライン26は、弁33をスタック11に連結し、流出口ライン27は、弁33をスタック12に連結し、流出口ライン28は、弁33をスタック13に連結し、流出口ライン29は、弁33をスタック14に連結し、流出口ライン30は、弁33をスタック15に連結する。弁33はまた、パージライン34にも連結されており、パージライン34は、システム40からの汚染物質または流出をパージするように設計されていてもよい。パージライン34は、パージライン34を介したシステム40からの流体の流動を実質的に阻止または許容する、1つまたはそれより多くの弁35をさらに包含していてもよい。弁33は、多分岐弁であってもよいし、または多数の別々の弁からなっていてもよく、各弁に関して可能性な配置の数は、システム40に提供されるセルスタックの数に対応していてもよいし、またはそれより多くてもよい。例えば、図2の5つのセルスタックを含有するシステムにおいて、弁33は、5分岐選択弁であってもよく、したがって5つの別々の配置が可能である。いくつかの実施態様において、弁33は、弁33からの流体のパージへの制御を行うために6分岐弁であってもよいし、または複数のパージ位置間で選択したりまたはシステム40に冗長性を付与したりする能力を提供するために追加の配置を有し得る。
[034]流体逆止弁16、17、18、19、20、32、33、および35は、好適であればどのような弁であってもよい。これらは、一方向弁であってもよいし、または多分岐弁であってもよい。例えば、多分岐選択弁の代わりに、弁32および33は、選択の機能を果たし様々な配置を達成するために、流入口または流出口に一連の別々の一方向弁をその代わりに包含していてもよい。いくつかの実施態様において、選択の機能は、計器の示す位置が実質的に同期される個々のマルチポート弁を介して実現されてもよい。弁としては、当業界において公知のあらゆる好適な弁または弁の組み合わせであってもよく、例えば、ボール弁、逆止弁、および/またはバタフライ弁、安全圧力開放弁、自力式弁、遮断弁、過流防止弁などが挙げられる。さらに、システム40のあらゆる部分(例えば、ラインまたは供給源)が、あらゆる好適な数の弁を包含していてもよい。加えて、本開示の目的に関して、流体は、液体、ガス、または液体とガスとの混合物のいずれかを指す場合もある。
[035]流入口選択弁32が、ライン21を介してスタック11に水素を提供するように設計され、流出口選択弁33が、スタック15からの流出を受けるように設計されている場合、水素は、スタック11に供給され、結果得られたスタックのチェーン全体にわたる圧力差が、逆止弁20の閉鎖を引き起こして、それによりスタック15からスタック11への逆流を阻止することができる。それにより、スタック11から、スタック12へ、スタック13へ、スタック14へ、およびスタック15へ水素を流動させることができる。弁20の閉鎖は、水素のセル11への流動を阻止する可能性がある。パージ弁35が閉じられ、スタック15でプロセスが止まると、システム40は、この配置で、正味の行き止まりのシステムとして作動する可能性があり、ここでスタック15はスタックのチェーンの末端である。
[036]この配置において、スタック11は、より高い化学量論のガスを受ける可能性があり、化学量論は、スタックチェーンに沿って減少していてもよい。例えば、いくつかの実施態様において、スタック11は、およそ5の化学量論を受ける可能性があり、スタック12は、およそ4の化学量論を受ける可能性があり、スタック13は、およそ3の化学量論を受ける可能性があり、スタック14は、およそ2の化学量論を受ける可能性があり、スタック15は、およそ1の化学量論を受ける可能性がある。このような条件下で、チェーン中最後のスタックのみ、この場合ではスタック15のみが、水蒸気などの汚染物質の実質的な蓄積を受ける可能性があるが、チェーン中の他のスタックは、比較的高い化学量論のために実質的によくパージされたままであり得る。
[037]システム40は、複数の配置をとることもでき、したがって、スタックのチェーンが、どのスタックでも始まったり終わったりできるように、本システム中のいずれかのスタックに水素を流入してもよいし、本システム中のいずれかのスタックから蓄積物を出してもよい。例えば、流入口選択弁32が、ライン22を介してスタック12に水素を提供するように設計され、流出口選択弁33が、スタック11からの流出を受けるように設計されている場合、水素は、スタック12に供給され、次いでスタック13、14、15を介して、最終的にスタック11に流動する。弁16を閉じてスタック11からスタック12への水素の流動を阻止し、さらに、パージ弁35を閉じてプロセスをスタック11で止めてもよく、ここでシステム40は正味の行き止まりのシステムとして作動することができ、スタック11がチェーンの末端になり、スタック12がチェーンの先頭になる。この方式で、システム40は、いずれかのスタックをスタックのチェーンの先頭として、さらにいずれかのスタックをチェーンの末端として作動するように設計されていてもよい。
[038]いくつかの実施態様において、チェーンの先頭およびチェーンの末端におけるスタックは、ローテーションされてもよい。例えば、チェーンの末端におけるスタック中の汚染物質の蓄積がある特定の予め決められたレベルを超えたら、末端のスタックをパージしてもよいし、流入口弁32および流出口弁33が、新しいスタックがチェーンの末端として選択されるように設計されていてもよい。
[039]いくつかの実施態様において、システム40は、スタック、ライン、および/もしくは弁をモニタリングしたり、および/またはスタック、ライン、および/もしくは弁の1つまたはそれより多くのパラメーターを測定したりするための、1つまたはそれより多くのデバイス44を包含していてもよい。例えば、スタックによる電圧の出力は、スタック中の汚染物質の量と少なくとも部分的に相関する可能性がある。例えば、スタック中の汚染物質の蓄積が増加するにつれて、電圧も増加する可能性がある。いくつかの実施態様において、末端のスタックの電圧を連続的または定期的に測定してもよいし、電圧が予め決められた閾値を超える場合、汚染パージ弁35を開いて末端のスタックをパージしてもよいし、流入口弁32および流出口弁33が、その時点で新しいスタックが末端のスタックになるように、システム40中の先頭のスタックと末端のスタックとを入れ替えるように設計されていてもよい。
[040]いくつかの実施態様において、システム40の他のパラメーターを測定して、スタックの配置をいつ切り換えるかを決定してもよい。例えば、圧力、温度、電流の流速、湿度、またはシステム40の他の条件を測定してもよいし、または複数のパラメーターを測定してもよい。いくつかの実施態様において、スタックの配置を、予め決められた期間後に切り換えてもよい。さらに、測定値は、手動または自動のいずれかで定期的または連続的に得ることができる。例えば、使用者が読み取りを手動で開始して、その読み取り値がシステム40の切り換えを許容するかどうかを決定してもよい。いくつかの実施態様において、測定値は、自動的に得ることができ、システム40は、例えば測定と予め決められた閾値との関係に応じて自動的に切り換えることができる。いくつかの自動の実施態様において、システム40は、使用者が任意選択でシステム40の自動制御を制御したりまたは止めたりすることを可能にする手動の無効化機構を包含していてもよい。いくつかの実施態様において、システム40は、システム40のモニタリングおよび切り換えを制御するために、制御器45、例えばコンピューターを包含していてもよい。制御器45としては、例えば、プログラマブル論理制御装置(PLC)、プログラマブルロジックリレー(PLR)、遠隔端末装置(RTU)、分散制御システム(DCS)、印刷回路基板(PCB)、またはシステム40を制御することができる他のあらゆるタイプのプロセッサーを挙げることができ、制御器45は、システム40にワイヤレスで連結されていてもよいし、または直接連結されていてもよい。いくつかの実施態様において、システム40は、システム40の1つまたはそれより多くのパラメーター、測定、または条件を出力するための1つまたはそれより多くのディスプレイをさらに包含していてもよい。ディスプレイは、情報を視覚的に表すことができるあらゆる好適なデバイス(例えば、CRTモニター、LCDスクリーンなど)を包含していてもよい。いくつかの実施態様において、システム40は、1つまたはそれより多くのパラメーターが予め決められた許容できる作動範囲を逸脱した場合、手動の無効化機構、またはシステム40の作動を止めるように設計されている自動停止装置を包含していてもよい。
[041]例示的な実施態様の一つにおいて、システム40は、最初のうちは、スタックのチェーンの先頭でスタック11およびスタックのチェーンの末端でスタック15を用いて作動するように設計されていてもよい。スタック15の電圧は、スタック15の汚染のインジケーターとして測定されモニタリングされてもよい。電圧は、絶対電圧の直流、またはシステム40中の他のスタックの1つまたはそれより多くに対する相対値のいずれかで測定されてもよい。電圧は、特定のセルスタック、セルスタックの個々のセル、セルスタックの一部または全部の平均、セルスタックの個々のセルの一部または全部の平均、もしくはセルスタックのセルの最大電圧、またはそれらのあらゆる好適な組み合わせに関してモニタリングされてもよい。電圧(絶対、平均、またはそれ以外)が、予め決められたレベルまたは予め決められた相対レベルに一致するかまたはそれを超える場合、汚染パージ弁35を開いて、手動的または自動的のいずれかでスタック15をパージしてもよい。パージ後、流入口弁32および流出口弁33は、スタック12がチェーン中の第一のスタックになり、スタック11がチェーン中の末端のスタックになるように設計されていてもよく、これは、水素がライン22を介して提供されるように流入口弁32を設計し、ライン26からの流出を受けるように流出口弁33を設計することによってなされる。プロセス全体を繰り返してもよく、新しい末端のスタック11の電圧がその時点で測定されモニタリングされる。以下の表は、ラインが、流入口弁32および流出口弁33が連通するように設計されていると予想されること、およびこの実施態様における各スタックがチェーンの先頭およびチェーンの末端として例示的な実施態様に従いローテーションされるときに、逆止弁が開閉すると予想されることを実証する。

[042]システム40は、チェーン中の第一および最後のスタックを逐次的にローテーションしてもよいし(例えば、スタック11がチェーン中で第一のスタックになり、それに続いてスタック12、スタック13、スタック14、スタック15が第一のスタックになる)、またはシステム40は、スタックを逆方向に逐次的にローテーションしてもよいし(例えば、スタック15が、チェーン中で第一のスタックになり、それに続いてスタック14、スタック13、スタック12、およびスタック11が第一のスタックになる)、またはシステム40は、チェーン中の第一および最後のスタックを、無作為に、ばらばらに、または何らかの他の条件に従って切り換えてもよい(例えば、スタック14が第一のスタックとなってもよいし、それに続いてスタック11、スタック13、スタック12、およびスタック15が第一のスタックとなってもよい)。例えば、一実施態様において、先頭のスタックおよび末端のスタックは、他のスタックに対するその相対的な物理的位置の代わりに、測定されたパラメーターの読み取りに基づき選択されてもよい。当業者は、システム40のループする性質のために、スタック11、12、13、14および15についてどのようなローテーションスケジュールが使用されたとしても、あらゆるスタックを先頭のスタックとして最初に使用することができ、あらゆるスタックをチェーン中の末端のスタックとして最初に使用することができることを理解しているものと予想される。
[043]システム40は、スタックを1回ローテーションするように設計されていてもよく、すなわち、システム中の各スタックが一度は第一のスタックとなり、システム中の各スタックが、一度はチェーン中の最後のスタックとして作動するように設計されていてもよい。このような実施態様において、システム40中の各スタックは、その作動寿命の20%分だけおよそ1の化学量論のガス流を受けてもよい。このパーセンテージは、システム40中に包含されるスタックの数に応じて変動すると予想される。いくつかの実施態様において、システム40は、スタックを1回より多くローテーションすることができる。例えば、いくつかの実施態様において、システム40は、ローテーションされた先頭のスタックまたは末端のスタックのパラメーターが、予め決められたレベルに一致する、それを超過する、またはそれ未満に低下するまでスタックをローテーションしてもよい。いくつかの実施態様において、ローテーションされた新しい先頭のスタックまたは新しい末端のスタックが、予め決められたレベルに一致する、それを超過する、またはそれ未満に低下するとシステム40が感知した場合、システム40は、先頭または末端のスタックとしてそのスタックをバイパスして、次のスタックを先頭のスタックまたは末端のスタックにするように自動的に切り換えるように設計されていてもよい。
[044]いくつかの実施態様において、スタック11、12、13、14および15は、隣接するスタックに直列で流体連結されてもよいし、他のスタックのそれぞれに連結させて弁を各スタックの連結部間に位置させてもよい。この方式で、システム40は、あらゆる所与の順番でそのシステム中でスタックをローテーションするように設計されていてもよいし、いくつかの実施態様において、選択される順番は、1つまたはそれより多くのスタックの1つまたはそれより多くのパラメーターによって少なくとも部分的に決まる可能性がある。他の実施態様において、最後のスタックのパラメーターが予め決められた閾値に一致する、それを超過する、またはそれ未満に低下したら、チェーン中の最後のスタックをパージすることに加えて、またはその代わりに、システム40は、そのスタックを他のスタックと連結する弁を閉じて、そのスタックをバイパスし、効果的にスタックのチェーンからそれを切り離すように設計されていてもよい。このような実施態様において、スタックのチェーンは、先頭および末端のスタックがローテーションされるときにスタックの数を減少させることもできる。例えば、いくつかの実施態様において、スタックのパラメーターが正常な作動範囲から外れていると感知された場合、例えば、ベントの後でさえも電圧がある特定の閾値を超える場合、そのスタックをチェーンから切り離して隔離してもよい。
[045]システム40は、あらゆる好適なコネクターまたは導管、例えば流入口、流出口、または供給ライン、およびあらゆる好適な弁、またはノズル、または流体の流動を制御するためのデバイスを包含していてもよい。さらに、ガス管理およびシステム効率をさらに促進するために、システム40中に、1つまたはそれより多くの加湿器もしくは圧縮機、またはあらゆる好適なデバイスが包含されていてもよい。加えて、システム40は、デバイス44を使用してとられた測定値がシステム40の配置を制御するのに使用されるかどうかにかかわらず、あらゆる好適なパラメーター、例えば圧力、湿度、流速、温度、電圧、電流、またはシステム40からの流体の流入もしくは流出の量を測定するために、あらゆる好適な測定デバイス44を包含していてもよい。さらに、図2には、セルスタック11に機能するようにカップリングされたデバイス44が示されているが、1つまたはそれより多くのデバイス44が、システム40のあらゆる部分または構成要素に機能するようにカップリングされていてもよい。例えば、デバイス44は、各セルスタック、あらゆる流入または流出ライン、弁、供給源、パージベントなどに機能するようにカップリングされていてもよい。
[046]本発明の開示の実施態様は、再循環デバイス、例えば能動的なポンプまたは受動的なエジェクターを必要とすることなく、システム40から汚染を効果的にパージすることができる。これは、1つまたはそれより多くの方式で達成することができる。第一に、切り換えは、スタック寿命のより長い期間にわたりスタックが受ける平均の有効化学量論を増加させることができ、それによりスタックの有効な加湿を促進し、汚染への曝露および汚染の蓄積を妨げることができる。第二に、チェーン中の末端のスタックごとの各パージ事象中、パージ弁35を開いたときに平均化学量論を増加させることができ、それにより末端のスタックからのガス状の汚染物質および液状の水の有効なパージを促進することができる。例えば、上記で論じられた例示的な5スタックの配列において、パージ弁35を開けることは、末端のスタックにおける化学量論をおよそ1つからおよそ5に増加させることができる。
[047]加えて、チェーン中の最後のスタックが、実質的に汚染物質の蓄積の影響を受ける唯一のスタックであってもよい。それゆえに、他のスタックは、予測される性能に関する参照値を提供することができ、例えば、スタックの経過時間として、または動作条件(例えば、周囲温度、湿度、または圧力)の変化としてそれをシステムに学習および調整させることができる。
[048]本発明の開示の多くの特徴および利点は、詳細な明細書から明白であり、したがって、添付の特許請求の範囲によって、本発明の開示の真の本質および範囲内に含まれる本発明の開示の全てのこのような機構および利点が包含されることが意図される。さらに、当業者であれば多数の改変およびバリエーションを容易に思いつくと予想されると予想されることから、例示され説明された正確な構築および操作に本発明の開示を限定することは望ましくなく、したがって、全ての好適な改変および等価体は、本発明の開示によって決まり、その範囲内に含まれ得る。
[049]さらに当業者は、本開示が基礎とする概念は、本発明の開示の数々の目的を実行するための他の構造、方法、およびシステムを設計するための基礎として容易に使用できることを理解しているものと予想される。したがって、特許請求の範囲は、前述の説明によって限定されるとみなされないものとする。
2A、2B バイポーラプレート
3 MEA
5 流路構造
7A アノード
7B カソード
8 電解質膜
10 電気化学セル
11、12、13、14、15 セルスタック
16、17、18、19、20 流体逆止弁
21、22、23、24、25、31 流入口ライン
26、27、28、29、30 流出口ライン
32 流入口選択弁
33 流出口弁
34 パージライン
35 パージ弁
40 マルチスタックシステム
44 デバイス
45 制御器



  1. 電気化学セルスタックシステムであって、該セルスタックシステムは、
    複数の第一の導管により互いに流体連結された複数の電気化学セルスタックであり、各第一の導管は、少なくとも2つのセルスタックを連結してセルスタックのループを形成し、該複数のセルスタックのそれぞれは、第一の流体を受けるための流入端および第二の流体を放出するための流出端を有する、電気化学セルスタック;
    複数の第一の弁であり、少なくとも1つの第一の弁は、各第一の導管上に位置し、該第一の弁は、流体の流動を実質的に阻止するための閉じた配置であってもよいし、流体の流動を許容するための開いた配置であってもよい、第一の弁;
    複数の流入ラインにより、該複数のセルスタックのそれぞれの該流入端に流体連結され、該第一の流体を含有するように設計されている、流体源;
    複数の流出ラインにより、該複数のセルスタックのそれぞれの該流出端に流体連結され、該第二の流体を受けるように設計されている、パージ機構
    を含み、
    該セルスタックシステムは、該流体源から該複数のセルスタックの第一のセルスタックの該流入端に、該複数の流入ラインの第一の流入ラインを介して、該第一の流体を送るように設計されており、さらに、該複数のセルスタックの第二のセルスタックの該流出端から、該複数の流出ラインの第一の流出ラインを介して、該第二の流体を受けるように設計されている、上記電気化学セルスタックシステム。

  2. 前記複数のセルスタックのいずれかが、前記第一のセルスタックであってもよく、前記複数のセルスタックのいずれかが、前記第二のセルスタックであり得るように、前記システムが設計されている、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  3. ある時点における前記複数の第一の弁の1つのみが、前記閉じた配置になるように設計されている、請求項2に記載の電気化学セルスタックシステム。

  4. 前記閉じた配置の前記第一の弁が、前記第一のセルスタックと前記第二のセルスタックとの間に位置している、請求項3に記載の電気化学セルスタックシステム。

  5. 流入口弁をさらに含み、該流入口弁は、前記流体源と前記複数の流入ラインとの間に位置しており、前記第一の流体を、前記第一の流体源から前記第一の流入ラインを介して前記第一のセルスタックに向かわせるように設計されている、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  6. 流出口弁をさらに含み、該流出口弁は、前記複数の流出ラインと前記パージ機構との間に位置しており、前記第二の流体を、前記第二のセルスタックから前記第一の流出ラインを介して前記パージ機構に向かわせるように設計されている、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  7. 前記システムが、前記複数のセルスタックのうちどれが前記第一のセルスタックであり、前記複数のセルスタックのうちどれが前記第二のセルスタックであるかを定期的に変更するように設計されている、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  8. 制御器をさらに含み、該制御器は、前記複数のセルスタックのうちどれが前記第一のセルスタックであり、前記複数のセルスタックのうちどれが前記第二のセルスタックであるかを制御し、さらに、前記第一のセルスタックがいつ変更されるか、および前記第二のセルスタックがいつ変更されるかを制御する、請求項7に記載の電気化学セルスタックシステム。

  9. 前記システムの少なくとも1つのパラメーターを測定するように設計された、少なくとも1つの測定デバイスをさらに含む、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  10. 前記システムの少なくとも1つのパラメーターを測定するように設計された、少なくとも1つの測定デバイスをさらに含み、測定された該少なくとも1つのパラメーターに基づき、前記制御器が、前記第一のセルスタックと前記第二のセルスタックとを変更する、請求項8に記載の電気化学セルスタックシステム。

  11. 前記第一の流体が、前記第二の流体と異なっている、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  12. 前記第一の流体が、前記第二の流体より低い濃度の非水素ガスを含有する、請求項1に記載の電気化学セルスタックシステム。

  13. 互いに流体連結されてループを形成する複数のセルスタック
    を含む電気化学セルスタックシステムであって、
    流体が、該ループ中の該複数のセルスタック間を流動し、さらに、該システムは、該セルスタックのいずれか2つの間における該流体の流動を実質的に阻止するように設計されており、さらに、該システムは、該複数のセルスタックのうちどの2つのセルスタックにおいて該流体の流れがその間を流動することを阻止するかを切り換えるように設計されている、上記電気化学セルスタックシステム。

  14. その間の流体の流動が所与の時点で実質的に阻止されている前記セルスタックが、第一のセルスタックおよび第二のセルスタックを包含し、該第一のセルスタックは、流体源から第一の流体を受けるように設計されており、さらに該第一の流体を隣の前記ループ中の複数のセルスタックに連続的に放出するように設計されており、該第二のセルスタックは、該第一の流体を受けるための前記ループ中の最後のセルスタックであり、該第二のセルスタックは、第二の流体をパージ弁に放出するように設計されている、請求項13に記載の電気化学セルスタックシステム。

  15. 前記第二の流体が、前記第一の流体より高濃度の汚染物質を包含する、請求項14に記載の電気化学セルスタックシステム。

  16. 前記複数のセルスタックのそれぞれが、前記ループ中で複数の導管により流体連結されており、該複数の導管のそれぞれが、連結された燃料電池スタック間の流体の流動が実質的に阻止されている第一の配置と、連結された燃料電池スタック間の流体の流動が許容されている第二の配置とを切り換えるように設計された弁を包含する、請求項14に記載の電気化学セルスタックシステム。

  17. 前記流体源を複数の流入口ラインに流体連結する流入口弁をさらに含み、該流入口弁は、前記複数のセルスタックのそれぞれに該複数の流入口ラインの1つを介して流体連結されており、さらに、前記流体源から前記第一の流体を受けて、前記第一の流体を、ある時点における該複数の流入口ラインの1つを介して前記第一のセルスタックに送るように設計されている、請求項14に記載の電気化学セルスタックシステム。

  18. 前記パージ弁を複数の流出口ラインに流体連結する流出口弁をさらに含み、該流出口弁は、前記複数のセルスタックのそれぞれに該複数の流出口ラインの1つを介して流体連結されており、さらに、ある時点における該複数の流出口ラインの1つを介して前記第二のセルスタックから前記第二の流体を受けて、前記第二の流体を前記パージ弁に送るように設計されている、請求項14に記載の電気化学セルシステム。

  19. 制御器をさらに含み、該制御器は、前記流入口弁および前記流出口弁に機能するように連結されており、前記流体の流れがその間を流動することを阻止されている前記複数のセルスタックのセルスタックを切り換えるように設計されている、請求項14に記載の電気化学セルスタックシステム。

  20. 前記システムの少なくとも1つのパラメーターを測定するように設計された、少なくとも1つの測定デバイスをさらに含み、測定された前記少なくとも1つのパラメーターに基づき、前記制御器が、前記複数のセルスタックのうちどのセルスタックにおいて前記流体の流れがその間を流動することを阻止するかを切り換える、請求項19に記載の電気化学セルスタックシステム。

  21. 前記少なくとも1つのパラメーターが、電圧を包含する、請求項20に記載の電気化学セルスタックシステム。

  22. 前記セルスタックのそれぞれが、複数の個々のセルを包含し、電圧が、セルスタック中の該複数の個々のセルの1つ、セルスタック中の該個々のセルの平均電圧、またはセルスタックの該複数の個々のセルの最大電圧に基づき測定される、請求項21に記載の電気化学セルスタックシステム。

  23. 前記複数のセルスタックのそれぞれが、少なくとも3つの他のセルスタックに流体連結されている、請求項13に記載の電気化学セルスタックシステム。

  24. 前記複数のセルスタックが、水素圧縮機または水素精製器の少なくとも1つを包含する、請求項13に記載の電気化学セルスタックシステム。

 

 

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