リチウムイオンバッテリー用カソード組成物

 

カソード組成物が提供される。組成物は、式Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有し、式中0<x<0.3、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1、a/b≦1である粒子を含む。組成物は、式LiCo[PO1−f−g(0≦f<1、0≦g<1)を有するコーティング組成物を更に含む。コーティング組成物は粒子の外部表面上に配置される。
【選択図】図1A

 

 

(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年8月22日に出願された米国特許仮出願第61/868,905号の優先権を主張するものであり、その全開示内容が参照により本明細書に組み込まれる。
(政府の権利)
米国政府は、米国エネルギー省によって承諾された契約番号DE−EE0005499の条件下で本発明に対する特定の権利を有することができる。
(発明の分野)
本開示は、リチウムイオン電気化学電池用のカソードとして有用な組成物に関する。
様々なコーティングされたカソード組成物がリチウムイオン電気化学電池で用いるために導入されてきた。例えば、米国特許第6,489,060B1号では、異金属の1つ又は複数の化合物の分解化合物によってコーティングされたスピネル型構造化合物がバッテリーの容量減退率を低下させることが論じられている。
本開示の様々な実施形態についての以降の詳細な説明を添付の図面と共に検討することで、本開示はより完全に理解され得る。
30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例1及び比較実施例1の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例1及び比較実施例1の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例1、比較実施例1、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例1、比較実施例1、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例1、比較実施例1、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 走査電子顕微鏡によって得られた実施例1(800℃焼成)及び比較実施例1(500℃焼成)のモルホロジーをそれぞれ示す。 走査電子顕微鏡によって得られた実施例1(800℃焼成)及び比較実施例1(500℃焼成)のモルホロジーをそれぞれ示す。 実施例1及び比較実施例1のX線回折パターンをそれぞれ示す。 実施例1及び比較実施例1のX線回折パターンをそれぞれ示す。 4.6V及び50℃でカソード粉末に対するフローティング試験によって得られた容量損失データを提供するグラフである。(より少ない損失がより好ましい) Ni/Mn比に対する容量保持改善のプロットを示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vの実施例8及び比較実施例4の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vの実施例8及び比較実施例4の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例8、比較実施例4、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例8、比較実施例4、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例8、比較実施例4、及びBC−723Kの容量保持曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例3及び比較実施例5の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例3及び比較実施例5の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例2及び比較実施例6の電圧特性曲線をそれぞれ示す。 30℃でC/15(1C=200mAh/g)の電流を用いた、対Li/Li+で2.5〜4.7Vである実施例2及び比較実施例6の電圧特性曲線をそれぞれ示す。
本明細書で使用するとき、単数形の不定冠詞「a」、「an」、及び「the」は、文脈に明確に示されていない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の実施形態において使用する場合、用語「又は」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で用いられる。
本明細書で使用する場合、端点による数値範囲での記述には、その範囲内に包含されるあらゆる数値が含まれる(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5を含む)。
本明細書及び実施形態で使用される量又は成分、特性の測定などを表す全ての数は、別途記載のない限り、全ての場合において「約」という用語によって修正されることを理解されたい。したがって、特にそれとは反対の指示がない限り、先の明細書及び添付した実施形態の一覧に記載されている数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者により得ることが求められる所望の特性に応じて変化し得る。少なくとも、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数を考慮して、通常の四捨五入を適用することによって解釈されなければならない。
高エネルギーリチウムイオンバッテリーは、従来のリチウムイオンバッテリーよりも高い体積エネルギーの電極材料を必要とする。合金アノード材料をバッテリーに導入することにより、このようなアノード材料が高い可逆容量(従来のグラファイトに比べはるかに高い)を有するため、相応の高容量カソード材料が望ましい。
カソード材料からより高い容量を得るために、カソードをより広い電気化学窓に対してサイクルするのは1つの方法である。従来のカソードは、対Li/Li+で4.3Vに対してのみ、良好にサイクルする。一方、対Li/Li+で4.7V以上に対して良好にサイクルすることができたカソード組成物は、特に有利であり得る。高電圧でバッテリー減退を改善するために、高電圧安定度の化合物を用いた電極の表面処理又はコーティングが探求されてきた。しかしながら、これまで、かかる表面処理によって、ニッケル−マンガン−コバルト(NMC)カソード組成物を用いた電気化学電池の最適なサイクル寿命性能は達成されなかった。
一般に、本出願はリチウム金属酸化物粒子を有するカソード組成物に関する。粒子は、Ni、Mn、及びCoを含む場合があり、またその上に1つ又は複数のリン酸塩系コーティングを有する場合がある。かかるカソード組成物の場合、リン酸塩コーティングとNMCカソード組成物との特定の組み合わせに対して、及び/又は組成物を特定の処理条件(例えば焼成)にさらすことによって、驚くほど有益な結果が達成され得ることが判明した。
様々な実施形態において、本開示のリチウム遷移金属酸化物組成物は、以下の一般式、Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有する粒子を含み得、式中、0<x<0.3であり、0<a<1であり、0<b<1であり、0<c<1であり、a+b+c=1であり、a/b≦1又はa/b=1又はa/bは0.95〜1.05である。かかる組成の場合、有用なリン酸塩系コーティングとしては、式LiCoPO、LiCo[PO1−f−g、又はLi[PO1−f−gを有するものが挙げられる場合があり、式中、MはCo及び/又はNi及び/又はMnであり、0≦f<1であり、0≦g<1である。
いくつかの実施形態では、本開示のリチウム遷移金属酸化物組成物は、式Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有する粒子を含む場合があり、式中、0<x<0.3であり、0<a<1であり、0<b<1であり、0<c<1であり、a+b+c=1又は0.1≦a≦0.8、0.1≦b≦0.8、0.1≦c≦0.8である。かかる組成物の場合、有用なリン酸塩系コーティングとしては、式M[PO1−h(0<h<1)を有するものが挙げられ得、式中、MはCa、Sr、Ba、Y、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含み得る。例えば、リン酸塩系コーティングは式Ca1.5PO又はLaPOを有するものを含み得る。リン酸塩系コーティングを粒子に適用した後、いくつかの実施形態では、コーティングされた粒子を焼成プロセスにさらす場合があり、この焼成プロセスで粒子は少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃で少なくとも30分、少なくとも60分、又は少なくとも120分間加熱される。本開示のリン酸塩系コーティングのうち少なくともいくつかの場合、かかる処理工程は、バッテリーのサイクル寿命の改善に貢献するモルホロジー変化又はコーティング材料の組成若しくはバルク酸化物の表面組成に影響を及ぼすものと考えられる。
本開示はリン酸塩コーティングに関するが、その他のコーティング、例えばMSO4(1−m)(式中、MはCa、Sr、Ba、Y、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含み得、0<m<1である)も用いられ得ることを理解されたい。
前述の実施形態の組成物は、O3結晶構造を有する単相形状であってよい。組成物がリチウムイオンバッテリーに組み込まれ、30℃及び30mA/gの放電電流を使用した130mAh/g超の最終容量で少なくとも40回のフル充放電サイクルをサイクルするとき、スピネル結晶構造に相変化しない場合がある。
本明細書で使用するとき、用語「O3結晶構造」とは、リチウム原子、遷移金属原子、及び酸素原子が交互になる層からなる結晶構造を有するリチウム金属酸化物組成物を指す。これらの層状カソード材料の中で、遷移金属原子は、酸素層の間の8面体位置に位置してMO2シートを作製し、そのMO2シートがLiなどのアルカリ金属の層によって分離されている。これらは、層状AxMO2青銅の構造によってグループ(P2、O2、O6、P3、O3)に分類される。文字は、アルカリ金属Aの位置配位(角柱(P)又は8面体(O))を示し、数字は単位格子内のMO2シート(M)遷移金属の数を表わす。O3型構造は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Zhonghua Lu、R.A.Donaberger、及びJ.R.Dahnの「Superlattice Ordering of Mn,Ni,and Co in Layered Alkali Transition Metal Oxides with P2,P3,and O3 Structures」(Chem.Mater.2000,12,3583−3590)で概して説明されている。一例として、α−NaFeO(R−3m)構造はO3型構造である(多くの場合、遷移金属層内の超格子規則化がその対称性群をC2/mに還元する)。用語「O3構造」は、LiCoOに見られる層状酸素構造を意味することにも頻繁に用いられる。
本開示の組成物は、上述の化学式を有する。化学式それ自体は、発見された一定の基準を示し、性能を最大化するために役立つ。まず、組成物は、概してリチウム−酸素−金属−酸素−リチウムの配列に配置される層を特徴とするO3結晶構造を採用する。この結晶構造は、組成物が、リチウムイオンバッテリーに組み込まれ、30mA/gの放電電流を用いて30℃及び130mAh/g超の最終容量において、少なくとも40回のフル充放電サイクルに対してサイクルするとき、これらの条件下でスピネル型結晶構造に変化せずに、保持される。
上記のカソード組成物は、最初にジェット微粉砕して、又は金属元素の前駆体(例えば、水酸化物、硝酸塩など)を配合して、続いて加熱してカソード粒子を生成することによって合成され得る。加熱は少なくとも約600℃又は少なくとも800℃の気温で実施され得る。続いて粒子を、最初にコーティング材料を溶液(例えば、脱イオン水)に溶解させ、続いてカソード粒子を溶液に組み込むことによってコーティングし得る。続いて、コーティングされた粒子に焼成プロセスを施してもよく、粒子は少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃の温度で少なくとも30分間、少なくとも60分間、又は少なくとも120分間加熱される。あるいは、カソード粒子の生成及び表面コーティングは、少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃の温度で少なくとも30分間、少なくとも60分間、又は少なくとも120分間の単一の焼成工程によって完了してもよい。
更なる実施形態では、本開示のリチウム遷移金属酸化物組成物は、「コア−シェル」型の構造を有する粒子を含む場合がある。コアは、O3結晶構造を有する層状リチウム金属酸化物を含み得る。層状リチウム金属酸化物がリチウムイオン電池のカソードに組み込まれ、リチウムイオン電池が対Li/Li+で少なくとも4.6ボルトまで充電されてから放電された場合は、層状リチウム金属酸化物は3.5ボルト未満のdQ/dVピークを示さない。一般に、Mn及びNiの両方が存在する場合、かかる材料は1以下のMn:Niのモル比を有する。
コアのための層状リチウム金属酸化物の例としては、Li[LiNiMnCo]Oが挙げられるがこれに限定されず、式中MはLi、Ni、Mn、又はCoを除く金属であり、0<w,1/3であり、0≦x≦1であり、0≦y≦2/3であり、0≦z≦1であり、0≦p<0.15;であり、w+x+y+z+p=1であり、ブラケット内の金属の平均酸化状態は3であり、Li[Ni0.5Mn0.5]O及び2/3Mn1/3]Oを含む。当該技術分野で周知されるX線回折(XRD)を用いて、材料が層状構造を有するか否かを確認することができる。
特定のリチウム遷移金属酸化物は、多量の追加の過剰リチウムを容易に受け入れることがなく、4.6Vを超える電圧まで充電されたときに、よく特徴付けられた酸素欠損のプラトーを示すことがなく、放電時にdQ/dVにおいて3.5V未満に還元ピークを示すことがない。例としては、Li[Ni2/3Mn1/3]O、Li[Ni0.42Mn0.42Co0.16]O、及びLi[Ni0.5Mn0.5]Oが挙げられる。かかる酸化物はコア材料として有用であり得る。
いくつかの実施形態では、コアは複合粒子原子の合計モルを基準に30〜85モル%、50〜85モル%、又は60〜80若しくは85モル%の複合粒子を含む場合がある。
様々な実施形態では、コア−シェル構造体のシェル層は、O3結晶構造形態を有する酸素欠損の層状リチウム金属酸化物を含む場合がある。いくつかの実施形態では、酸素欠損の層状金属酸化物は、複合金属酸化物のコバルト総含量が20モル%未満となるような量でリチウム、ニッケル、マンガン、及びコバルトを含む。例としては、特定の強い酸素欠損特性を示さないコア材料の定義に従う上記の材料を除くLi[Li1/3Mn2/3]O及びLi[NiMnCo]O(式中、0≦x≦1であり、0≦y≦1であり、0≦z≦0.2であり、x+y+z=1であり、遷移金属の平均酸化状態は3である)の固溶体が挙げられるが、これらに限定されない。有用なシェル材料としては、例えば、Li[Li0.2Mn0.54Ni0.13Co0.13]O及びLi[Li0.06Mn0.525Ni0.415]O、並びにLuらのJournal of The Electrochemical Society,149(6),A778−A791(2002)及びArunkumarらのChemistry of Materials,19,3067−3073(2007)で説明される追加的材料が挙げられ得る。一般に、Mn及びNiの両方が存在する場合、かかる材料は1以上のMn:Niのモル比を有する。
いくつかの例示的実施形態では、シェル層は複合粒子原子の合計モルを基準に15〜70モル%、15〜50モル%、又は15若しく20〜40モル%の複合粒子を含む場合がある。
シェル層は、上記の複合粒子の組成上の制約に従う任意の厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、シェル層の厚さは、0.5〜20マイクロメートルの範囲である。
本開示の複合粒子は任意の大きさを有し得るが、いくつかの実施形態では、1〜25マイクロメートルの範囲の平均粒径を有する。
いくつかの実施形態では、複合粒子の電荷容量は、コアの容量よりも高い。
様々な実施形態では、上記のコア−シェル型粒子に有用なコーティング組成物は、次の式Li(3−2k)PO(式中、MはNi、Co、Mn、又はこれらの組み合わせであり、0≦k≦1.5である)、又はLi[PO1−f−g(式中、MはCo及び/又はNi及び/又はMnであり、0≦f<1であり、0≦g<1である)、又はM[PO1−h(0<h<1)(式中、MはCa、Sr、Ba、Y、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含み得る)を有するものを含み得る。例えば、式LiCoPOを有するコーティング組成物が用いられ得る。上述の実施形態と同様に、リン酸塩系コーティングをコア−シェル粒子に適用した後、粒子を焼成プロセスにさらしてもよく、この焼成プロセスで粒子は少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃で少なくとも30分、少なくとも60分、又は少なくとも120分間加熱される。
本開示のコア−シェル型粒子は様々な方法で作られ得る。1つの方法において、第1の金属塩を含むコア前駆体粒子が形成され、それをコア前駆体粒子の少なくとも一部の上に付着した第2の金属塩を含むシェル層のシード粒子として使用し、複合粒子前駆体粒子を提供する。この方法では、第1及び第2の金属塩は異なるものである。乾燥した複合粒子前駆体粒子を得るために、複合粒子前駆体粒子を乾燥させ、乾燥した複合粒子前駆体粒子をリチウム原料と組み合わせて、粉末混合物を提供する。続いて粉末混合物は焼成され(つまり、粉末を空気又は酸素中で酸化させるのに十分な温度で加熱され)、本開示の複合リチウム金属酸化物粒子を提供する。
例えば、コア前駆体粒子、そして複合粒子前駆体は、最終組成物(リチウム及び酸素を除く)において望ましい金属の水溶性塩の化学量論量を用い、これら塩を水溶液中に溶解させ、所望の組成物の1つ以上の金属酸化物前駆体を段階的に共沈殿させることによって形成され得る(最初にコアを形成した後、シェル層を形成する)。例として、金属の硫酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、及びハロゲン化物塩を利用することができる。金属酸化物前駆体として有用な代表的な硫酸塩としては、硫酸マンガン、硫酸ニッケル、及び硫酸コバルトが挙げられる。沈殿は、その水溶液を水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウムの溶液と一緒に、不活性雰囲気下で、加熱した攪拌槽型反応器にゆっくりと加えることによって達成される。塩基の添加は、一定のpHを維持するように注意深く制御される。更に、当業者には既知であるように、沈殿粒子のモルホロジーを制御するため、水酸化アンモニウムをキレート剤として添加してもよい。得られた金属水酸化物又は炭酸塩の沈殿物を、濾過して、洗浄して、続いて十分に乾燥させて、粉末を形成することができる。この粉末に炭酸リチウム又は水酸化リチウムを加えて、混合物を形成することができる。混合物は、例えば、500℃〜750℃の温度で1〜10時間加熱することによって焼結され得る。続いて混合物は、安定な組成物が形成されるまで、空気又は酸素中で700℃〜約1000℃超の温度で更なる時間焼成することによって酸化され得る。本方法は、例えば、米国特許出願公開第2004/0179993号(Dahnら)に開示されており、当業者には既知である。
第2の方法では、複合粒子前駆体粒子を提供するために、金属塩を含むシェル層は、層状リチウム金属酸化物を含む予め形成されたコア粒子の少なくとも一部の上に付着される。次に、乾燥した複合粒子前駆体粒子を得るために、複合粒子前駆体粒子を乾燥させ、乾燥した複合粒子前駆体粒子をリチウムイオン原料と組み合わせて、粉末混合物を提供する。続いて粉末混合物を空気又は酸素中で焼成してコア−シェル型粒子を提供する。
いくつかの実施形態では、リン酸塩系コーティングは上記と同じ方法でコア−シェル型粒子に塗布され得る。つまり、最初にコーティング材料を溶液(例えば、脱イオン水)に溶解させ、続いて粒子を溶液に組み込むことによってである。続いて、コーティングされた粒子に焼成プロセスを施してもよく、粒子は少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃の温度で少なくとも30分間、少なくとも60分間、又は少なくとも120分間加熱される。あるいは、カソード粒子の生成及び表面コーティングは、少なくとも700℃、少なくとも750℃、又は少なくとも800℃の温度で少なくとも30分間、少なくとも60分間、又は少なくとも120分間の単一の焼成工程にて完了してもよい。
上記の実施形態のいずれにおいても、コーティングは粒子表面に、少なくとも1.0ナノメートルであるが4マイクロメートル以下の平均厚さで存在し得る。コーティングは粒子状に、コーティングされた粒子の総重量を基準に0.5〜10重量%、0.5〜7重量%、又は0.5〜5重量%で存在し得る。
いくつかの実施形態では、本開示のカソード組成物からカソードを生成するために、カソード組成物、及び結合剤(例えば、ポリマー結合剤)、導電性希釈剤(例えば、炭素)、充填剤、接着促進剤、カルボキシメチルセルロースなどのコーティング粘度を変化させるための増粘剤、又は当業者に既知の他の添加剤などの選択された添加剤を、水又はN−メチルピロリドン(NMP)のような好適なコーティング溶媒中で混合して、コーティング分散液又はコーティング混合物を形成することができる。コーティング分散液又はコーティング混合物は十分に混合して、続いてナイフコーティング、切欠き棒コーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、電気スプレーコーティング、又はグラビアコーティングのような任意の適切なコーティング技術によって箔集電器に塗布することができる。集電器は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、又はニッケル箔などの導電金属の薄箔であり得る。スラリーを集電器箔上にコーティングして、続いて空気中で乾燥させ、続いて加熱したオーブン内で典型的には約80℃〜約300℃にて約1時間乾燥させて、溶媒を全て取り除くことができる。
本開示は、更にリチウムイオンバッテリーに関する。いくつかの実施形態において、本開示のカソード組成物は、アノード及び電解質と組み合わされてリチウムイオンバッテリーを形成し得る。好適なアノードの例は、リチウム金属、炭素質材料、ケイ素合金組成物、及びリチウム合金組成物を含む。代表的な炭素質材料としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)(E−One Moli/Energy Canada Ltd.(Vancouver,BC)から入手可能)のような合成グラファイト、SLP30(TimCal Ltd.(Bodio Switzerland)から入手可能)、天然グラファイト及び硬質炭素を挙げることができる。また、有用なアノード材料は、合金粉末又は薄膜を含むことができる。このような合金は、ケイ素、スズ、アルミニウム、ガリウム、インジウム、鉛、ビスマス、及び亜鉛のような電気化学的に活性の成分を含んでもよく、更に、鉄、コバルト、遷移金属ケイ化物及び遷移金属アルミナイドのような電気化学的に不活性な成分を含んでもよい。
本開示のリチウムイオンバッテリーは、電解質を含んでよい。代表的な電解質は、固体、液体又はゲルの形態であることができる。例示的固体電解質としては、ポリエチレンオキシド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素含有コポリマー、ポリアクリロニトリル、これらの組み合わせ、及び当業者によく知られるその他の固体媒体のような、高分子媒体が挙げられる。液体電解質の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、フルオロプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン(butylrolactone)、メチルジフルオロアセテート、エチルジフルオロアセテート、ジメトキシエタン、ジグリム(ビス(2−メトキシエチル)エーテル)、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、これらの組み合わせ及び当業者によく知られる他の媒体が挙げられる。電解質は、リチウム電解質塩によって供給されてもよい。電解質は、当業者によく知られているその他の添加剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本開示のリチウムイオンバッテリーは、上記のような正極及び負極をそれぞれ少なくとも1種を取り、電解質中に定置することにより、生成できる。CELGARD 2400微多孔性材料(Celgard LLC(Charlotte,N.C.)から入手可能)のような微多孔性セパレータを使用して、負極が正極に直接接触するのを防ぐことができる。
本開示の作用を以下の詳細な実施例に関して更に詳細に説明する。これらの実施例は、種々の具体的な好ましい実施形態及び技術を更に示すために提供される。しかしながら、本開示の範囲内で多くの変更及び改変がなされ得ることは理解されるべきである。
本明細書全体を通し、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「実施形態」への言及は、「実施形態」という用語の前に「例示的(代表的)」という用語が含まれているかどうかに関わらず、その実施形態の、特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の多数の実施形態の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえに、本明細書全体を通して様々な箇所にある「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」、又は「ある実施形態では」といった句の出現は、必ずしも本開示の多数の実施形態の同一の実施形態に言及しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の好適な方法で1つ又は複数の実施形態に組み合わされてもよい。
本明細書は、特定の実施形態に関して詳細を述べているが、当業者は、上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の代替物、変更物、及び均等物を容易に想起することができるであろう。したがって、本開示は上述の例示的実施形態に過度に限定されないものと理解されたい。
様々な代表的実施形態を上記で説明した。これら及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内である。
電極の調製
活性電極材料をSuper P導電性カーボンブラック(MMM Carbon(Belgium)より入手)とブレンドした。ポリビニリデン(Polyvinylidine)ジフルオライド(PVDF)(Aldrich Chemical Coより入手)をN−メチルピロリドン(NMP)溶液(Aldrich Chemical Coより入手)に溶解して濃度約7重量%のPVDF溶液を作製した。PVDF溶液及びN−メチルピロリドン(NMP)溶剤を、活性電極材料及びSuper Pの混合物に添加し、続いて遊星形ミキサー/脱気装置Kurabo Mazerustar KK−50S(Kurabo Industries Ltdから入手)を用いてスラリー分散液を形成した。分散スラリーをコーティングバーを用いて金属箔(カソード活性材料にAl、グラファイト又は合金などのアノード材料にCu)にコーティングし、110℃で4時間乾燥させて複合電極コーティングを形成した。コーティングは、90重量%の活性材料、5重量%のSuper P、及び5重量%のPVDFからなっていた。活性カソードの使用量は約8mg/cm2である。MCMB型のグラファイト(E−One Moli Energy Ltdから入手した)を活性アノード材料として用いた。活性アノードの使用量は約9.4mg/cm2である。
コア−シェル型NMC酸化物の調製
10リットルの閉鎖型攪拌槽型反応器は、3つの入口、ガス出口、加熱マントル、及びpHプローブを備えた。この槽に、1Mの脱気した水酸化アンモニウム溶液を4リットル加えた。攪拌を開始し、温度を60℃に維持した。槽はアルゴン流により不活性に維持された。1つの入口を介して、NiSO6HO及びMnSOH2O(Ni/Mnモル比2:1)の2M溶液を4ml/分の速度で注入した。第2の入口を介して、NaOHの50パーセント水溶液を、槽内を10.0の一定pHに維持する速度で加えた。第3の入口を介して、1MのNHOH濃度を維持するように調整された速度で、濃水酸化アンモニウム水溶液(concentrated aqueous ammonium hydroxide)を反応器に添加した。1000rpmの攪拌を維持した。10時間後、硫酸塩及び水酸化アンモニウム流を止め、pHを10.0に制御しながら60℃及び1000rpmにて12時間にわたって反応を維持した。生じた沈殿物を濾過し、慎重に数回洗浄し、110℃にて10時間にわたり乾燥させて、球状粒子の形態の乾燥金属水酸化物を得た。
アンモニアフィードを閉じたままとしたことを除いて、攪拌槽型反応器を上記と同様に設定した。脱気した水酸化アンモニウム(4リットル、0.2M)を加えた。攪拌を1000rpmに維持し、温度を60℃に維持した。槽はアルゴン流により不活性に維持された。上記の金属水酸化物材料(200g)をシード粒子として添加した。1つの入口を介して、流量2ml/分で、NiSO6HO、MnSOH2O、及びCoSO・7HO(金属原子比Mn/Ni/Co=67.5/16.25/16.25)の2M溶液を注入した。第2の入口を介して、NaOHの50パーセント水溶液を、槽内を10.0の一定pHに維持する速度で加えた。6時間後、硫酸塩流を止め、pHを10.0に維持しながら60℃及び1000rpmにて12時間にわたって反応を維持した。このプロセスの間に、シード粒子の周りにシェルコーティングを形成した。生じた沈殿物を濾過し、慎重に数回洗浄し、110℃にて10時間にわたり乾燥させて、球状複合粒子としての乾燥金属水酸化物を得た。エネルギー分散型X線分光分析(EDX)に基づいて、コア/シェルモル比は67/33であると推定された。
複合粒子の一部分(10g)と適切な量のLiOH・HOとを乳鉢内で正確に混合して、焼成後はLi[Li0.2Mn0.54Ni0.13Co0.13]O(33モル%シェル)を有する、Li[Ni2/3Mn1/3]O2(67モル%コア)を形成した。混合した粉末を500℃で4時間焼成した後に900℃で12時間焼成して、コア及びシェルがそれぞれO3結晶構造を有する層状リチウム金属酸化物を有する複合粒子を形成した。誘導結合プラズマ(ICP)解析に基づき、コア/シェルモル比は67/33であった。
コイン電池の組み立て及びサイクリング:
当業者に既知の通り、カソード電極及びアノード電極を円形状に打ち抜いて、2325コイン電池に組み込んだ。アノードはMCMB型グラファイト又はリチウム金属箔であった。CELGARD 2325微多孔性膜(PP/PE/PP)(厚さ25ミクロン、Celgard,Charlotte(North Carolina)から入手)の1層を用いてカソードとアノードとを分離した。カソード、膜、及びアノードが確実に濡れるように、100μLの電解質を添加した。コイン電池を封止して、続いてMaccor series 2000電池サイクラー(Maccor Inc.(Tulsa,Oklahoma,USA)から入手)を用いて30℃又は50℃の温度でサイクルした。
(実施例1)
実施例1のカソード粉末(3重量%のLaPOで表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。166.99gのLa(NO.6HO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)及び51.023gのNHHPO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)をステンレス鋼製の円筒形容器内で800mlの脱イオン(DI)水に溶解して2時間攪拌した。続いて3.0kgのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。スラリーを一晩攪拌した後、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで攪拌しながら約80℃までゆっくりと加熱した。続いてオーブン内で容器を100℃で一晩加熱して、水分を完全に乾燥させた。容器(contanied)内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で4時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
比較実施例1
比較実施例1のカソード粉末を、粉末を500℃で4時間焼成した以外は実施例1と同じ方法で調製した。
電極の調製及びコイン電池の組み立ての項で開示したプロセスに従い、実施例1及び比較実施例1をカソードとしてコイン電池内で試験した。リチウム金属箔はアノードとして用いた。電解質は、EC:DEC(容積比1:2)(EC=エチレンカーボネート、DEC=ジエチルカーボネート)の1MのLiPF6であった。これらのコイン電池は、30℃で、対Li/Li+で2.5〜4.7Vの範囲でサイクルされた。図1は、2.5〜4.7Vで定電流C/15を用いてサイクルされた、実施例1及び比較実施例1の電圧プロファイルを示す。(1C=200mAh/g)。実施例1は比較実施例1と比べて不可逆容量損失がより小さいことが明らかである。図2は、対サイクル数の容量保持力を示す。実施例1は、比較実施例1又は元の粉末BC−723Kと比べてより高い可逆容量及びより良好な容量保持力を有していたことが確認された。
図3(a)及び(b)は実施例1及び比較実施例1の粒子モルホロジーを示す。実施例1の粒子上にコーティングされた材料の結晶子サイズは比較実施例1の粒子上にコーティングされた材料の結晶子サイズよりも大きいことが明らかであった。これは、熱処理温度の差と関連し得る。
図4は、実施例1及び比較実施例1のX線回折パターンを示す。いずれの材料もO3型層状構造を採用した。格子定数を図4に更に示した。元の試料BC−723Kの場合、格子定数は、(a=2.872Å、c=14.263Å)であった。比較実施例1は、元の未処理材料に近い格子定数を有していたが、実施例1はそうではなかった。X線回折パターンは、800℃の処理温度と組み合わせたLaPO型のコーティングがNMC442(BC−723K)の構造を変化させたことを示した。更に、実施例1の20〜50℃の間でいくつかの更なる小さなピークが観察された。最も強い更なるピークは、30〜40℃の間に位置しており、これには十字記号がつけられていた。
表1(a)及び(b)は、実施例1及び比較実施例1のエネルギー分散型X線分光法による要素解析を示す。粒子表面にLa及びPO4が検出されたことが明らかである。


(実施例2)
実施例2のカソード粉末(3重量%のLiCoPOで表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。162.93gのCo(NO・6HO(Sigma−Aldrichから入手)及び73.895gの(NHHPO(Sigma−Aldrichから入手)をステンレス鋼製の円筒形容器の800mlの脱イオン水に溶解して、続いて一晩攪拌した。実施例1にある通りの3.0kgのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。滑らかな攪拌を維持するため、必要に応じて少量の脱イオン水を添加した。約30分間の攪拌後、20.685gのLiCO(Sigma−Aldrichから入手)を容器に添加した。スラリーを、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで攪拌しながら約80℃で加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で4時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
(実施例3)
実施例3のカソード粉末(3重量%のLaPOで表面処理したNMC532(Li[Li(Ni0.50Mn0.30Co0.201−x]O(xは〜0.03))を実施例1と同じ方法で調製した。NMC532はUmicore KoreaからTX10として入手した。
(実施例4)
実施例4のカソード粉末(3重量%のLiCoPOで表面処理したNMC532(Li[Li(Ni0.50Mn0.30Co0.201−x]O(xは〜0.03))を実施例2と同じ方法で調製した。NMC532はUmicore KoreaからTX10として入手した。
(実施例5)
実施例5のカソード粉末(3重量%のLaPOで表面処理したNMC111(Li[Li(Ni0.333Mn0.333Co0.3331−x]O(xは〜0.03))を実施例1と同じ方法で調製した。NMC111は3MからBC−618Kとして入手した。
(実施例6)
実施例6のカソード粉末(3重量%のLiCoPOで表面処理したNMC111(Li[Li(Ni0.333Mn0.333Co0.3331−x]O(xは〜0.03))を実施例2と同じ方法で調製した。NMC111は3MからBC−618Kとして入手した。
(実施例7)
実施例7のカソード粉末(3重量%のLiCoPOで表面処理したNi0.56Mn0.40Co0.04(Li[Li(Ni0.56Mn0.40Co0.041−x]O(xは〜0.09))を、実施例2と同じ方法で調製した。Ni0.56Mn0.40Co0.04酸化物(Li[Li(Ni0.56Mn0.40Co0.041−x]O(xは〜0.09))を、下記のプロセスによって得た。
最初に、下記の方法で[Ni0.56Mn0.40Co0.04](OH)を得た。0.4MのNH溶液50lを直径60cmの化学反応器に添加しながら、反応器内のすべての空気又は酸素を除去するためにN気体でパージし、反応器を50℃に加熱して50℃の一定温度に維持した。反応器の内部の攪拌を動作させ、周波数60Hzのモーターによって駆動した。続いて2Mの[Ni0.56Mn0.40Co0.04]SO溶液を約20ml/分の速度で反応器に注入し、同時に更に約14.8MのNH溶液を約0.67ml/分の速度で反応器に注入した。反応器内で安定したpHを10.5〜10.9の間で維持するため、更に50重量%のNaOH溶液をpHメーターによって定められたポンプ速度で反応器に注入した。約20時間後、好適な粒径のNi0.56Mn0.40Co0.04](OH)が得られた。水酸化物を濾過してから0.5MのNaOHを用いて1回洗浄し、続いて水を用いて5回洗浄して、全ての硫酸塩不純物を除去した。最後に、これを濾過してから約120℃で一晩乾燥させた。
1.0kgの乾燥したNi0.56Mn0.40Co0.04](OH)を552gのLiOH.HOで約30分間ブレンドした。続いて混合物を大型のアルミナベースのるつぼに移動させて、480℃で3時間焼成し、続いて880℃で12時間焼成した。焼成した試料を約6時間以内に室温まで冷却した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。このプロセスによって、粉末Li[Li(Ni0.56Mn0.40Co0.041−x]O(xは〜0.09)が製造された。
(実施例8)
実施例8のカソード粉末(3重量%のCa1.5POで表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。6.85gのCa(NO・4HO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)及び2.55gのNHHPO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)をステンレス鋼製の円筒形容器の約80mlの脱イオン水に溶解した。2時間攪拌した後、100gのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。一晩攪拌した後、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで攪拌しながら容器を約80℃までゆっくりと加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で2時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
(実施例9)
実施例9のカソード粉末(1.5重量%のLaPO4で表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。83.89gのLa(NO3.6HO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)及び25.452gのNHHPO(≧98%、Sigma−Aldrichより入手)をステンレス鋼製の円筒形容器の800mlの脱イオン水に溶解して2時間攪拌した。3.0kgのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。一晩攪拌した後、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで、攪拌しながら容器を約80℃までゆっくりと加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で4時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
(実施例10)
実施例10のカソード粉末(1.5重量%のLiCoPOで表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。2.714gのCo(NO2.6HO(Sigma−Aldrichから入手)及び1.242gのNH)2HPO(Sigma−Aldrichから入手)をステンレス鋼製の円筒形容器内で約80mlの脱イオン水に溶解して一晩攪拌した。実施例1にある通りの100gのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。約30分間の攪拌後、0.348gのLiCO(Sigma−Aldrichから入手)を容器に添加した。攪拌しながら、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで、容器を約80℃までゆっくりと加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で4時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
比較実施例2
比較実施例2のカソード粉末(3重量%のLaF3で表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。6.63gのLa(NO・6H2O(≧98%、Sigma−Aldrichから入手)及び1.70gの(NH4)F(≧98%、Sigma−Aldrichから入手)をステンレス鋼製の円筒形容器内で約100mlの脱イオン水に溶解して2時間攪拌した。100gのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。一晩攪拌した後、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで、攪拌しながら容器を約80℃までゆっくりと加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で2時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
比較実施例3
比較実施例3のカソード粉末(3重量%のCaF2で表面処理したNMC442(Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(xは〜0.05))を以下のように調製した。9.07gのCa(NO・4HO(≧98%、Sigma−Aldrichから入手)及び2.85gの(NH4)F(≧98%、Sigma−Aldrichから入手)をステンレス鋼製の円筒形容器内の約100mlの脱イオン水に溶解して2時間攪拌した。100gのカソード粉末NMC442(3MからBC−723Kとして入手可能、Li[Li(Ni0.42Mn0.42Co0.161−x]O(Xは〜0.05))を容器に少しずつ添加してスラリーを作製した。必要に応じて、滑らかなスラリーの攪拌を維持するために少量の脱イオン水を添加した。一晩攪拌した後、水分がほとんど乾燥して攪拌が停止されるまで、攪拌しながら容器を約80℃までゆっくりと加熱した。続いて容器を100℃のオーブン内に一晩配置して、水分を完全に乾燥させた。容器内の粉末を混転してゆるませ、続いて800℃で2時間焼成した。使用前に粉末を孔径75μmの篩に通した。
比較実施例4
比較実施例4のカソード粉末を、粉末を500℃で焼成した以外は実施例8と同じ方法で調製した。
比較実施例5
比較実施例4のカソード粉末を、粉末を500℃で焼成した以外は実施例8と同じ方法で調製した。
比較実施例6
比較実施例6のカソード粉末を、粉末を500℃で焼成した以外は実施例2と同じ方法で調製した。
上記の実施例を表2にまとめた。

(実施例11)
実施例11のカソード粉末(3重量%のLiCoPOで表面処理したコア−シェル型NMC酸化物(コアとしてLi[Li0.091Ni0.606Mn0.303]Oが67モル%、及びシェルとしてLi[Li0.091Ni0.15Co0.15Mn0.609]Oが33モル%))を、実施例2と同じ方法で調製した。コア−シェル型NMC酸化物は、PCT特許出願第WO 2012/112316 A1号(参照により本願に組み込まれる)で開示される、上述のプロセスに基づいて得られた。
(実施例12)
実施例12のカソード粉末(2重量%のLiCoPO4で表面処理したコア−シェル型NMC酸化物(コアとしてLi[Li0.091Ni0.606Mn0.303]Oが67モル%、及びシェルとしてLi[Li0.091Ni0.15Co0.15Mn0.609]Oが33モル%))を、上述され、かつPCT特許出願第WO 2012/112316 A1号に開示されるコア−シェル型NMC水酸化物を用いて以下の通り調製した。
0.543gのCo(NO.6HO(Sigma−Aldrichから入手)をガラスビーカー内の約100mlの脱イオン水に溶解した。9.486gのコア−シェル水酸化物(コアとして[Ni0.667Mn0.333](OH)を67モル%、及びシェルとしてNi0.165Co0.165Mn0.67](OH)を33モル%)をCo(NO).6HO溶液に投入してスラリーを形成した。スラリーを約1時間攪拌してから、0.164gの(NHHPO(Sigma−Aldrichから入手)を添加した。更に1時間攪拌した後、攪拌しながら約90℃で乾燥させることによって粉末を回収した。9.715gの回収された粉末及び5.299gのLiOH.HO(Sigma−Aldrichから入手)をブレンダー内で1分間混合した。混合物を500℃で4時間加熱し、続いて900℃で12時間最終か焼した。得られた粉末を、使用前に106μmのメッシュで篩にかけた。
(実施例13)
実施例13のカソード粉末(2重量%のLi(3−2x)PO(MはNi、Co、Mn又は任意の組み合わせ)で表面処理したコア−シェル型NMC酸化物(コアとしてLi[Li0.091Ni0.606Mn0.303]Oを67モル%、及びシェルとしてLi[Li0.091Ni0.15Co0.15Mn0.609]Oを33モル%)を、上述され、かつPCT特許出願第WO 2012/112316 A1号に開示されるコア−シェル型NMC水酸化物を用いて以下の通り調製した。
0.164gの(NHHPO(Sigma−Aldrichから入手)を、ガラスビーカー内の約100mlの脱イオン水に溶解した。9.486gのコア−シェル水酸化物(コアとして[Ni0.667Mn0.333](OH)を67モル%、及びシェルとしてNi0.165Co0.165Mn0.67](OH)を33モル%)を(NHHPO溶液に投入して、1時間攪拌した後にスラリーを形成した。攪拌しながら、スラリーを約90℃で乾燥させて粉末を回収した。9.652gの回収された粉末と5.299gのLiOH.H2O(Sigma−Aldrichから入手)とをブレンダー内で1分間混合した。混合物を500℃で4時間加熱し、続いて900℃で12時間最終か焼した。得られた粉末を、使用前に106μmのメッシュで篩にかけた。
上記の実施例及び比較実施例の全てをカソード電極としてのコイン電池内でフローティング試験によって試験した。MCMB型グラファイト(E−one Moli Energy Ltdから入手)をアノードとして用いた。電解質は以下の通りであった。92重量%のEC:EMC(容積で3:7)中の1MのLiPF6+6重量%のPC+2重量%のFEC。(EC:エチレンカーボネート、EMC:エチルメチルカーボネート、PC:プロピレンカーボネート、FEC:フルオロエチレンカーボネート)。すべてのコイン電池は50℃で試験された。最初に、電池を3.0〜4.6Vの間で3サイクルをサイクルして可逆容量を得た。(0.3mAを用いた定電流/定電圧モード充電、0.1mA未満のカットオフ電流、0.3mAhを用いた定電流放電)。続いて電池を4.6Vまで充電して4.6Vのまま200時間保持した(これはフローティング試験と呼ばれる)。フローティングの後、電池を更に4サイクルをサイクルして可逆容量を得て、続いてこれをフローティング前の可逆容量と比較して不可逆容量損失を測定した。実施例1〜9及び11〜13並びに比較実施例2〜3の容量損失を図5に示した。
驚くべきことに、図5は、NMC442に対するLiCoPO、Ca1.5PO、又はLaPO型の表面処理は高電圧・高温フローティング試験における容量保持に対する効果を有するが、NMC442に対するLaF又はCaF型の表面処理はほとんど効果を有さないことを示している。全ての表面処理が容量保持に効果があるということが確信された。更に、LiCoPO型の表面処理の効果はNi:Mn比に強く左右されることも結論付けられた。NMC532又はNi0.56Mn0.40Co0.04の場合、LiCoPO型の表面処理の効果は非常に少ないか、又はむしろ悪化する。更に、LiCoPO型のコーティング又は類似のリン酸塩コーティングも、コア−シェル構造のNMC酸化物の高温・高電圧容量保持に効果がある。コア−シェル型NMC酸化物の表面の原子比はNi/Mn<1であった。
図6は、Ni/Mn比の関数としての容量保持の改善(LiCoPOで表面処理する前及び後の容量損失の差として定義された)を示す。驚くべきことに、図6はLiCoPO型のコーティングはNi/Mn≦1の場合に顕著な効果を有する。LaPO型の表面処理の場合、Ni/Mn比に対する容量保持改善効果の依存ははるかに少ない。
LiCoPO型の表面処理の場合、800℃で焼成された後、表面処理された化合物「LiCoPO」と母化合物NMC(Li[Li(NiMnCo1−x]O(x>0、a>0、b>0、c>0、a+b+c=1である))との間で相互に部分的な拡散が存在するものと考えられる。しかしながら、大きさ及び充電状態のために、各要素の拡散深度は同じではない。この場合、コーティング組成物「LiCoPO」は、Li[PO1−f−g(M=Co及び/又はNi及び/又はMnの組み合わせ)(0≦f<1、0≦g<1である)になる可能性があり得る。最高の性能のために、表面処理されたNMC酸化物は800℃などの高温焼成プロセスを受ける必要がある。実施例11で示す通り、LiCoPO型で表面処理されたNMCをNMC水酸化物、LiCO、Co(NO3).6HO、及び(NHHPOから開始する一工程の高温焼結工程で得ることが可能である。
LaPO型の表面処理の場合、800℃で焼成した後、標的コーティング組成物LaPOはLa[PO1−h(0<h<1)になることが可能である。
Ca1.5PO型の表面処理の場合、800℃で焼成した後、標的コーティング組成物Ca1.5POはCa[PO1−h(0<h<1)となることが可能である。
図7〜10に示すサイクルのデータは、800℃などの高温で焼成された表面コーティングされた試料の場合、500℃などの低焼成温度と比較してより高い電気化学的性能が得られることの更なる証拠を提供した。



  1. カソード組成物であって、
    式Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有し、式中0<x<0.3、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1、a/b≦1である粒子と、
    LiCo[PO1−f−g(0≦f<1、0≦g<1)を含み、前記粒子の外部表面上に配置されているコーティング組成物と、を含み、
    前記組成物がO3型構造を有し、
    前記コーティング組成物を含む前記カソード組成物が、750℃以上の温度で少なくとも30分間焼成された、カソード組成物。

  2. カソード組成物であって、
    式Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有し、式中0<x<0.3、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1である粒子と、
    [PO1−h(0<h<1)を含み、式中MがCa、Sr、Ba、Y、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含み、前記粒子の外部表面上に配置されているコーティング組成物と、を含み、
    前記粒子がO3型構造を有し、
    前記コーティング組成物を含む前記カソード組成物が、750℃以上の温度で少なくとも30分間焼成された、カソード組成物。

  3. 前記リン酸塩系コーティングが式Ca[PO1−hを有する材料を含み、式中0<h<1である、請求項2に記載のカソード組成物。

  4. 前記リン酸塩系コーティングが式La[PO1−hを有する材料を含み、式中0<h<1である、請求項2に記載のカソード組成物。

  5. 前記組成物が単相の形態である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウム遷移金属酸化物組成物。

  6. カソード組成物であって、
    複合粒子であって、
    O3結晶構造を有する層状リチウム金属酸化物を含むコアであって、
    前記層状リチウム金属酸化物がニッケル、マンガン、又はコバルトを含み、
    前記層状リチウム金属酸化物がリチウムイオン電池のカソードに組み込まれ、前記リチウムイオン電池が対Li/Liで少なくとも4.6ボルトまで充電され、続いて放電された場合に、前記層状リチウム金属酸化物が3.5ボルト未満でdQ/dVピークを示さず、
    前記コアが前記複合粒子の原子の合計モルを基準に、前記複合粒子の30〜85モル%を構成するコアと、
    前記コアを包囲するO3結晶構造を有するシェル層であって、
    前記シェル層が酸素欠損層状リチウム金属酸化物、及びLi[PO1−f−g(式中MがCo、Ni、若しくはMn又はこれらの組み合わせであり、0≦f<1、0≦g<1である)、又は
    [PO1−h(0<h<1)(式中MがCa、Sr、Ba、Y、La、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含む)から選択されるコーティング組成物を含むシェル層と、を含む複合粒子を含み、
    前記コーティング組成物が前記粒子の外部表面上に配置されており、
    前記コーティング組成物を含む前記カソード組成物が、750℃以上の温度で少なくとも30分間焼成された、カソード組成物。

  7. 前記シェル組成物が1以下のNi/Mn原子比を有する、請求項6に記載のカソード組成物。

  8. 前記複合粒子の容量が前記コアの容量よりも大きい、請求項6に記載のカソード組成物。

  9. 前記シェル層が、Li[Li0.2Mn0.54Ni0.13Co0.13]O及びLi[Li0.06Mn0.525Ni0.415]Oからなる群から選択される、請求項6〜8のいずれか一項に記載のカソード組成物。

  10. カソード組成物を作製する方法であって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のカソード組成物を形成する工程と、
    前記カソード組成物を750℃以上の温度で少なくとも30分間加熱する工程と、を含む、方法。

  11. アノードと、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物を含むカソードと、
    電解質と、を含む、リチウムイオンバッテリー。

  12. 式Li[Li(NiMnCo1−x]Oを有し、式中0<x<0.3、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1である粒子と、
    [PO1−h(0<h<1)を含み、式中MがCa、Sr、Ba、Y、任意の希土類元素(REE)、又はこれらの組み合わせを含み、前記粒子の外部表面上に配置されているコーティング組成物と、を含み、
    前記粒子がO3型構造を有し、
    Cu−Ka波長を用いたX線回折パターンにおいて30〜35°の間で観察される回折ピークが存在する、カソード組成物。

 

 

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類似の特許
リチウム二次電池 // JP2016528706
本発明は、負極及び正極を含むリチウム二次電池であって、前記負極は、炭素系物質からなる第1負極活物質、及び前記第1負極活物質より初期充放電効率が低い第2負極活物質を含み、前記負極の初期充放電効率は正極の初期充放電効率より低いことを特徴とするリチウム二次電池に関する。
本発明は、低い領域の充電状態(soc:state of charge)で抵抗を大きく減少させることにより、高出力を具現することができるリチウム二次電池を提供する。
本発明は、リチウムイオン電池のための正電極を製造するための方法に関し、少なくとも一種の活性物質、少なくとも一種の電極バインダー、少なくとも一種の導電性改良剤、及び溶媒及び/又は懸濁媒体としての水を含有する組成物を準備すること;アルミニウム又はアルミニウム合金から構成される表面を有する電流コレクターを準備すること;組成物を電流コレクターの表面に付与することを含む。組成物は、少なくとも一種の塩基の添加によってアルカリ性に変性されている。さらに、本発明は、この方法によって製造された電極、及びかかる電極を有する電池に関する。
【選択図】なし
本発明は、正極活物質及びそれを含むリチウム二次電池とその製造方法であって、
(a)下記化学式1のリチウム金属酸化物を製造するステップと、
Li1+zNiMnCo1−(a+b) (1)
(上記式中、0≦z≦0.1、0.1≦a≦0.8、0.1≦b≦0.8及びa+b<1である。)
(b)前記リチウム金属酸化物とジルコニウム及びフッ素含有前駆体とを乾式混合するステップと、
(c)ステップ(b)の乾式混合後に熱処理して、ジルコニウム及びフッ素含有前駆体をZrOに変換させ、酸素(O)アニオンの一部がFで置換されるステップと、
を含むことを特徴とする、ZrO及びFがコーティングされた正極活物質の製造方法及びそれを用いて製造される正極活物質を提供する。
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
【化1】


[式中、XおよびXは、互いに独立に、N(R)、P(R)、OおよびSから選択され、YおよびYは、互いに独立に、(O)、(S)、(PR)および(NR)から選択される]
の少なくとも1種の化合物
を含有する電解質組成物(A)、ならびに電解質組成物(A)を含有する電気化学電池。
電気化学システムと、これに関連する電気化学システム形成方法及び使用方法を開示する。本発明の電気化学システムは、電源の性能を向上させる、特に、比エネルギーを高め、放電レート能力を実用的にし、サイクル寿命を良好にするのに有効な、新規なセル形態及び複合カーボンのナノ材料ベースの設計戦略を実施する。本発明の電気化学システムは多用途に適しており、携帯電子装置への使用を含む一連の重要な適用分野に有用な、シリコン‐硫黄リチウムイオン電池のような二次のリチウムイオンセルを含んでいる。又、本発明の電気化学セルは、プレリチオ化した活物質を用いて金属リチウムの使用を排除するとともに、カーボンナノチューブとグラフェンとの双方又は何れか一方の複合電極構造を導入して、充放電中の活物質の膨張及び収縮により生じる残留応力及び機械的歪みに対処することにより、リチウムイオン二次電池技術の従来の状態に比べて安全性及び安定性を高める。
【選択図】図1A
リチウムイオン正極材料の調製方法に属する常圧で結晶水無しのナノリン酸鉄リチウムの水相合成法であり、この調製過程は、リン酸リチウムを調製する工程と、リン酸リチウムの水懸濁液を調製する工程と、亜鉄酸塩溶液を調合する工程と、結晶水無しのナノリン酸鉄リチウムを調製する工程とリン酸鉄リチウム母液からリチウムを回収及・再利用する工程を含み、本発明の有益な効果としては、反応条件が穏やかで、時間が短く、エネルギー消費が低く、母液におけるリチウムの回収及・再利用によってコストを下げることができ、バッチが安定で、粒度が均一でかつ制御可能であり、産業化に有利であることである。
【選択図】図1
本発明は、(メタ)ストレンジャイト構造型を有する結晶性鉄リン酸塩または金属ドープされた結晶性鉄リン酸塩を前駆体とするリチウム金属リン酸化物(LMP)の製造方法に関し、スラリー状またはケーキ状の結晶性鉄リン酸塩とリチウム原料物質を混合するステップ、および前記混合物を熱処理するステップを含む。前記方法は、結晶性鉄リン酸塩をスラリー状またはケーキ状態でリチウム(Li)原料物質およびカーボン(C)コーティング物質と混合することによってLi、Fe、PおよびC元素が均一に混合されるようにし、その後に前記元素が同時に乾燥されるようにすることによって高品質のLMPを製造することができる。したがって、本発明によれば、リチウム金属リン酸化物の製造工程上、便利であることは勿論、電池特性に優れたリチウム二次電池の正極活物質を提供することができる。
本発明は、リチウムイオンホスフェート型電極材料の製造方法に関する。その方法は、水、少なくとも2個のカルボキシル基を含む少なくとも1種のカルボン酸、及び一般式(I)の化合物を製造するために必要な前駆体を含む混合物であって、少なくとも1種のカルボン酸及び少なくとも1種の水溶性又は水膨張性の有機ポリマーの質量比が、80:20〜20:80である混合物を製造する工程、この混合物を乾燥する工程、及びその乾燥した混合物を300℃を超える温度に加熱する工程を含む。
本発明は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
【化1】


の少なくとも1種の化合物、および
(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
を含有する、電解質組成物(A)に関する。
ケーブル型二次電池 // JP2016527681
内部集電体及び前記内部集電体の外面を囲んで形成された内部電極活物質層を備える内部電極;前記内部電極の外面を囲んで、前記内部電極が内部に挿入されるように形成された分離層;前記分離層の外面を囲んで、前記分離層が内部に挿入されるように形成された外部電極活物質構造体であって、多孔性ポリマー支持体、及び前記多孔性ポリマー支持体の上面及び下面の少なくとも1つの上に形成された外部電極活物質層を備える外部電極活物質構造体;並びに前記外部電極活物質構造体を囲んで、前記外部電極活物質構造体が内部に挿入されるように形成された外部集電体を備える外部電極;を備えるケーブル型二次電池が提供される。
【選択図】 図1
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