能動的及び受動的過渡性のための材料、電子システム、及びモード

著者らは特許

A61B5/00 - 診断のための検出,測定または記録(放射線診断A61B6/00;超音波,音波または亜音波による診断のための測定A61B8/00);個体の識別
A61M5/44 - 装置または媒体を冷却または加熱するための手段を有するもの
G06K19/077 - 構造上の細部,例.担体内への回路の取付け
H01L - 半導体装置,他に属さない電気的固体装置(測定のための半導体装置の使用G01;抵抗一般H01C;磁石,インダクタ,トランスH01F;コンデンサー一般H01G;電解装置H01G9/00;電池,蓄電池H01M;導波管,導波管の共振器または線路H01P;電線接続器,集電装置H01R;誘導放出装置H01S;電気機械共振器H03H;スピーカー,マイクロフォン,蓄音機ピックアップまたは類似の音響電気機械変換器H04R;電気的光源一般H05B;印刷回路,ハイブリッド回路,電気装置の箱体または構造的細部,電気部品の組立体の製造H05K;特別な応用をする回路への半導体装置の使用は,応用サブクラスを参照)
H01L21/70 - 1つの共通基板内または上に形成された複数の固体構成部品または集積回路からなる装置またはその特定部品の製造または処理;集積回路装置またはその特定部品の製造(予め形成された電気的構成部品からなる組立体の製造H05K3/00,H05K13/00)
H01L23/57 - リードが基台と平行であるもの
H01L23/06 - 容器の材料またはその電気特性に特徴のあるもの
H05K - 印刷回路;電気装置の箱体または構造的細部,電気部品の組立体の製造(他に分類されない機械の細部またはその他の装置の類似の細部G12B;薄膜または厚膜回路H01L27/01,H01L27/13;印刷回路への,または印刷回路間の電気接続のための印刷によらない手段H01R;特殊型式の装置の箱体または構造的細部は関連するサブクラス参照;他に規定のある単一の技術,例.加熱,スプレイ,のみを含む方法は関連するクラス参照)
H05K1/02 - 細部
H05K1/03 - 基体用材料の使用
H05K3/22 - 印刷回路の2次的処理
H05K3/28 - 非金属質の保護被覆を施すこと
H05K5/06 - 密閉されたケース
H05K13/00 - 電気部品の組立体の製造または調整に特に適した装置または方法

の所有者の特許 JP2016528712:

ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ イリノイ

 

本発明は、少なくとも1つの内部及び/又は外部刺激の印加により電気的及び/又は物理的に変態する能動及び受動デバイス等の過渡デバイスを提供する。また、過渡エレクトロニクスの材料、モデリングツール、製造手法、デバイス設計、及びシステムレベルの実施形態を提供する。
【選択図】 図53B

 

 

関連出願の相互参照
[001]本願は、2013年4月12日に出願された米国特許仮出願第61/811,603号、2013年5月30日に出願された米国特許仮出願第61/828,935号、及び2013年5月30日に出願された米国特許仮出願第61/829,028号の優先権の利益を主張し、本願の開示内容と矛盾しない範囲でそれぞれの内容を参照によって本明細書に援用する。
政府の資金提供を受けた研究等に関する記載
[002]本発明の少なくとも一部は、全米科学財団授与第1242240号及び国防総省国防高等研究事業局授与第W911NF−11−1−0254号の授与を受けた米国政府の支援により創案したものである。米国政府は、本発明の一定の権利を有する。
[003]本発明は、過渡デバイスの分野において、一般的には、プログラム可能に変態するように設計された受動及び能動デバイスに関する。
[004]過渡デバイスは、様々な重要用途に利用できる可能性がある。例えば、生態分解性の環境センサであれば、デバイス収集の必要がなくなり、分解して身体から除去される生体再吸収性の医療用デバイスであれば、毒性及び炎症が回避される。戦略上、事前選択時間後又は誘発刺激印加時に分解する軍事用デバイスであれば、情報又は材料が敵に渡ることが回避される。これら想定される用途はすべて重要であるが、過渡デバイスの実装は、設計戦略によって決まる。過渡デバイスの設計戦略では、(i)分解性のデバイスコンポーネント材料及び分解性の基板を用いてデバイスの製造を支援し、(ii)デバイスの実用寿命の正確な制御を可能とし、(iii)対象環境における所与の用途に対して適合するとともに適切に機能する材料を利用する場合がある。
[005]近年、多くの特許及び刊行物において、過渡特性を有するデバイスが開示されている。例えば、Kimらの「Silicon electronics on silk as a path to bioresorbable implantable devices」,Appl.Phys.Lett.95,133701(2009)、米国特許出願公開第2011/0230747号、及び国際公開第2008/085904号パンフレットは、生体分解性の半導体材料及び生体分解性の基板を具備し得る生体分解性の電子デバイスを開示している。Bettingerらの「Organic thin film transistors fabricated on resorbable biomaterial substrates」,Adv.Mater.,22(5),651−655(2010)、Bettingerらの「Biomaterial−based organic electronic devices」,Poly.Int.59(5),563−576(2010)、及びIrimai−Vladuの「Environmentally sustainable organic field effect transistors」,Organic Electronics,11,1974−1990(2010)は、生体分解性の有機導電材料及び生体分解性の基板を具備し得る生体分解性の電子デバイスを開示している。国際公開第2008/108838号パンフレットは、流体及び/又は生物材料を組織に送達する生体分解性のデバイスを開示している。米国特許出願公開第2008/0306359号は、診断及び治療用の取り込み可能なデバイスを開示している。Kozickiらの「Programmable metallization cell memory based on Ag−Ge−S and Cu−Ge−S solid electrolytes」,NonVolatile Memory Technology Symposium,83−89(2005)は、電解質内の金属イオンの還元又は酸化によって固体金属の相互接続を形成又は除去可能なメモリデバイスを開示している。
[006]本発明は、少なくとも1つの内部及び/又は外部刺激の印加により物理的、化学的、及び/又は電気的に変態する能動及び受動デバイスを具備した過渡デバイスを提供する。それぞれがプログラム可能、制御可能、及び/又は選択可能な分解速度を有する分解性のデバイスコンポーネント、分解性の基板、及び/又は分解性の封入材料を組み込むことによって、このデバイスを変態させる手段が得られる。例えば、いくつかの実施形態において、本発明の過渡デバイスは、分解性の高性能単結晶無機材料を分解性の基板と組み合わせる。分解性の単結晶無機材料を組み込むことによって、最先端の電子的及び機械的特性(例えば、曲げ剛性、ヤング率、曲率半径等)並びにデバイス属性(例えば、柔軟性、伸縮性等)が得られる。
[007]現代のシリコンは、その顕著な特徴として、多くの実用的な目的で機能的及び物理的な不変性を保つことができる。ここでは、その反対の挙動を示すシリコンベースの技術を紹介する。シリコンは、十分に制御・プログラムされた様態で時間とともに徐々に消失する。この意味で「過渡的」なデバイスは、従来のエレクトロニクスでは対処できない応用の可能性がある。本デバイスは、医学的に有用な時間枠にわたって存在した後、身体での再吸収により完全に分解して消滅する能動型インプラント等の用途に使用するようにしてもよい。この種の相補型金属酸化物半導体(CMOS)エレクトロニクスの一連の材料、製造方式、デバイスコンポーネント、及び理論的設計ツールについて、アドレス可能なアレイ、電源の選択肢、及び無線制御方式における様々な等級のセンサ及びアクチュエータと併せて報告する。プログラム可能な非抗生殺菌剤としての埋め込み可能なモードでの温熱治療を提供可能な過渡シリコンデバイス並びにその体外及び体内での実証によって、本技術のシステムレベルの一例を示す。
[008]ほぼ任意の新たな等級のエレクトロニクスの開発における包括的目標は、無視できるほどの変化を時間とともに起こす物理的形態において、高性能の動作を実現することである。この結果を得るため、能動及ぶ受動材料、デバイス及び回路レイアウト、並びにパッケージング方式をそれぞれ注意深く、個々に考案した後、まとめて構成する。ここに紹介する過渡的なエレクトロニクスの技術は、工学設計に対しても同様の配慮を伴うが、その背景は、所定の時間及び明確に規定された速度で全体又は一部が物理的に消滅又は変態するシステムである。利用シナリオは、生体(外在又は内在の人間/動物/昆虫/植物)との一体化から、建屋、道路、又は材料等の屋内/屋外環境にまで至る。使用可能なデバイスとしては、人体に埋め込まれた場合に完全に再吸収される(「生体再吸収性」)ことにより長期の悪影響が回避される医療用モニタ又は水に曝露された場合に分解する(「生態再吸収性」)ことにより収集及び回収が不要となる環境モニタが挙げられる。他の概念としては、時限の過渡性を有することにより、制御された機能の変態に影響を及ぼす方略的な領域を組み込んだ回路が挙げられる。
[009]本明細書は、過渡的なエレクトロニクスの一連の材料、モデリングツール、製造手法、デバイス設計、及びシステムレベルの例を提示する。この技術は、シリコンに基づくため、通常の方法でウェハ基板上に形成された非過渡的な同等物と整合可能な動作特性を有するデバイス及び回路設計の多くの確立された現代的側面を利用可能である。この結果、センサ、アクチュエータ、電源、及び無線制御における支援技術と併せて、特定の構成材料が水溶性である有機エレクトロニクス1−3又は生体再吸収性の基板上に形成された単純な非過渡性トランジスタの近年報告された形態により入手可能な能力よりも定性的に洗練された能力を得ることができる。
[010]本明細書においては、過渡デバイス並びに過渡デバイスを作製及び使用する方法を提供する。例えば、本発明のデバイスは、化学組成(例えば、バイオマーカ、タンパク質、炭水化物のpH、イオン強度、有無、又は濃度等)、電気化学パラメータ(例えば、電流又は電圧)、温度、及び/又は光学パラメータ(例えば、吸収、散乱等)といった環境に関連するパラメータの生体外すなわち体外又は体内センシングに有用である。
[011]一態様において、過渡電子デバイスは、基板と、当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであり、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、を備え、当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、当該EDRが、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択されている。例えば、一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを備える。
[012]一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの電気的分解速度(EDR)は、0.1nm/日〜10μm/sの範囲から選択されている。一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの電気的分解速度(EDR)は、0.01nm/日〜100μm/sの範囲から選択されているか、又は0.05nm/日〜50μm/sの範囲から選択されているか、又は0.07nm/日〜20μm/hrの範囲から選択されているか、又は0.1nm/日〜10μm/hrの範囲から選択されている。一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、Mg、Mg合金、及びZnから個々に選択され、EDRは、0.5〜3μm/時の範囲から選択されている。一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、W、Mo、及びFeから個々に選択され、EDRは、10−4〜0.02μm/時の範囲から選択されている。一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのEDRは、当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの腐食速度よりも高い。一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのEDRは、当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの腐食速度より少なくとも10倍高い。一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのEDRは、当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さの変化速度より少なくとも2倍高い。一実施形態において、EDRは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを形成する堆積技術によって決まる。例えば、堆積技術は、物理的気相成長、化学的気相成長、スパッタリング、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学析出、及び分子線エピタキシから成る群から選択されるようになっていてもよい。
[013]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、0.1g/cm〜25g/cmの範囲から選択されているか、又は0.5g/cm〜15g/cmの範囲から選択されているか、又は1g/cm〜10g/cmの範囲から選択された変態前密度を有する。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、0.01%〜99.9%の範囲から選択されているか、又は1%〜90%の範囲から選択されているか、又は5%〜80%の範囲から選択されているか、又は10%〜60%の範囲から選択されているか、又は15%〜40%の範囲から選択された変態前多孔率を有する。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、0.01%〜99.9%の範囲から選択されているか、又は1%〜90%の範囲から選択されているか、又は5%〜80%の範囲から選択されているか、又は10%〜60%の範囲から選択されているか、又は15%〜40%の範囲から選択された変態前結晶度を有する。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、1010/cm〜1025/cmの範囲から選択されているか、又は1012/cm〜1020/cmの範囲から選択されているか、又は1014/cm〜1018/cmの範囲から選択された変態前ドーパント濃度を有する。
[014]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、堆積技術によって、0.01nm/s〜100,000nm/sの範囲から選択されているか、又は1nm/s〜10,000nm/sの範囲から選択されているか、又は10nm/s〜1,000nm/sの範囲から選択された速度で堆積されている。例えば、堆積技術は、物理的気相成長、化学的気相成長、スパッタリング、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学析出、分子線エピタキシ、パルスレーザ堆積、及び有機金属気相エピタキシから成る群から選択されるようになっていてもよい。
[015]一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、Mg、Zn、W、Mo、又はこれらの合金を単独で含む。一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrから成る群から選択された1つ又は複数の付加的とのMgの合金を単独で含み、当該合金の1つ又は複数の付加的な材料は、10重量%以下の濃度を有する。
[016]一実施形態において、基板は、選択的に変態可能な材料を含む。
[017]一実施形態において、このデバイスは、基板により支持された1つ又は複数の誘電体コンポーネントをさらに備え、当該1つ又は複数の誘電体コンポーネントは、選択的に変態可能な材料を含む。一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントはそれぞれ、1つ又は複数の薄膜構造を含む。一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントはそれぞれ、1nm〜100μm又は10nm〜50μmの範囲で選択された厚さを有する。一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントは、Si、SiO、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PVA、及びPLGAから成る群から選択された1つ又は複数の材料を含む。
[018]一実施形態において、このデバイスは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを少なくとも部分的に封入する封入材料をさらに含み、当該封入材料は、外部又は内部刺激に応答して少なくとも部分的に除去されることにより、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等、下層の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを露出させる選択的に変態可能な材料を含む。一実施形態において、封入材料は、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、Si、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、及びポリリン酸から成る群から選択された材料を含む。
[019]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、1つ又は複数の薄膜構造を単独で含む。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントはそれぞれ、1nm〜100μm又は10nm〜100μmの範囲で選択された厚さを単独で有する。一実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントはそれぞれ、Si、Ga、GaAs、ZnO、又はこれらの任意の組み合わせを単独で含む。
[020]一実施形態において、この過渡電子デバイスは、通信システム、光デバイス、センサ、光電子デバイス、生物医学デバイス、温度センサ、光検出器、光起電デバイス、ひずみゲージ、撮像システム、無線送信機、アンテナ、バッテリ、ナノ電気機械システム、又はマイクロ電気機械システムである。
[021]一実施形態において、このデバイスは、反応によりある体積のガスを発生する化学試薬の容器をさらに備え、当該体積のガスは、容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで容器の当該部分における圧力を増大させる。一実施形態において、容器の上記部分の機械的故障は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを化学薬品に曝露する。一実施形態において、化学薬品は、水、非水溶媒、水溶液、酸、塩基、エッチャント、酸素、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されている。一実施形態において、上記ガスは、H、O、N、CO、CO、XeF、SF、CHF、CF、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されている。一実施形態において、化学試薬は、電気化学反応又は電気分解反応で反応する。
[022]一実施形態において、このデバイスは、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータをさらに備え、当該デバイスによる外部トリガ信号の受信により、アクチュエータは、内部又は外部刺激に応じた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、外部トリガ信号に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態は、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす。
[023]一実施形態において、このデバイスによるユーザ起動の外部トリガ信号の受信により、アクチュエータは、化学試薬を容器に分散し、当該化学試薬は、反応によりある体積のガスを発生し、当該体積のガスは、容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで容器の当該部分における圧力を増大させる。例えば、容器の上記部分の機械的故障は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを化学薬品に曝露する。一実施形態において、化学薬品は、水、非水溶媒、水溶液、酸、塩基、エッチャント、酸素、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されている。一実施形態において、上記ガスは、H、O、N、CO、CO、XeF、SF、CHF、CF、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されている。一実施形態において、化学試薬は、電気化学反応又は電気分解反応で反応する。
[024]一態様において、過渡電子デバイスを使用する方法は、基板と、当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントで、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントとを備えた上記過渡電子デバイスであり、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、EDRが、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択された、上記過渡電子デバイスを用意するステップと、上記過渡電子デバイスを外部又は内部刺激に曝露することによって、当該過渡電子デバイスをプログラム可能に変態させるステップと、を含む。例えば、一実施形態において、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを備える。
[025]一実施形態において、過渡電子デバイスを使用する方法は、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータを用意するステップであって、上記デバイスによる外部トリガ信号の受信により、アクチュエータが、内部又は外部刺激に応じた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、外部トリガ信号に応じた上記過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への上記過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、ステップと、ユーザ起動の外部トリガ信号を上記電子デバイスに供給するステップであって、アクチュエータが、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、プログラム可能な変態をもたらす、ステップと、をさらに含む。
[026]一態様において、過渡電子デバイスを作製する方法は、デバイス基板を用意するステップと、当該デバイス基板上に1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを設けるステップであって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での上記過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への上記過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、EDRが、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択された、ステップであり、これにより上記過渡電子デバイスを生成する、ステップと、を含む。
[027]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、事前選択過渡性プロファイルを与える上記EDRを決定するステップと、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの組成及び物理的寸法を選択して上記EDRを与えるステップと、をさらに含む。
[028]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さを選択して上記EDRを与えるステップをさらに含む。
[029]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの形態を選択して上記EDRを与えるステップをさらに含む。
[030]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの物理的状態を選択して上記EDRを与えるステップをさらに含む。
[031]一態様において、本発明は、(i)アノードと、(ii)カソードと、(iii)アノードとカソードとの間に設けられ、(例えば、アノードとカソードとの間で)電荷担体を伝導可能な電解質と、(iv)アノード、カソード、及び電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントと、を備えた過渡電気化学デバイスであって、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡電気化学デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡電気化学デバイスを提供する。例えば、一実施形態において、プログラム可能な変態は、事前選択時間若しくは事前選択速度を特徴とし、並びに/又は、選択的に変態可能な材料は、選択された過渡性プロファイルを特徴とする。
[032]一実施形態において、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントはそれぞれ、例えば遷移金属又は半導体膜、金属箔、ポリマー層等の選択的に変態可能な材料を単独で含む。例えば、一実施形態において、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントはそれぞれ、生体適合性、生体再吸収性、生体不活性、又は生態適合性の材料を単独で含む。一実施形態において、この電気化学デバイスは、完全過渡デバイスを備え、プログラム可能な変態は、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントそれぞれの分解を含む。
[033]例えば、一実施形態において、電解質は、カソード、アノード、又は両者と物理的に接触して設けられることにより、カソード、アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする外部又は内部刺激を与える。例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、電解質をカソード、アノード、又は両者から分離する少なくとも1つのシャッターをさらに備え、当該少なくとも1つのシャッターは、電解質のカソード、アノード、又は両者との物理的接触を選択的に変調することによって、カソード、アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする外部又は内部刺激を与えることができる。例えば、一実施形態において、カソード、アノード、又は両者の少なくとも一部の変態は、加水分解、崩壊、分解、又は腐食によって起こる。例えば、一実施形態においては、外部溶媒への曝露が、カソード、アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする外部又は内部刺激である。
[034]一実施形態において、アノードは、第1の選択的に変態可能な材料を含み、カソードは、第1の選択的に変態可能な材料と異なる第2の選択的に変態可能な材料を含む。例えば、一実施形態において、アノードの第1の選択的に変態可能な材料は、Mg又はZnを含み、カソードの第2の選択的に変態可能な材料は、Fe、W、Zn、Mo、及びこれらの任意の合金又は組み合わせから成る群から選択されている。例えば、一実施形態において、アノード、カソード、又は両者は単独で、0.5μm〜1cmの範囲から選択された厚さを有する金属箔又は金属若しくは半導体薄膜を含む選択的に変態可能な材料である。例えば、一実施形態において、アノード、カソード、又は両者は単独で、0.1μm〜100μmの範囲で選択された断面寸法を有する粒子を含む選択的に変態可能な材料である。例えば、一実施形態において、アノード、カソード、又は両者は単独で、マイクロ構造又はナノ構造の材料である。
[035]一実施形態において、電解質は、水性電解質又は非水電解質を含む。例えば、一実施形態において、電解質は、リン酸緩衝生理食塩水溶液を含む。例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、アノード、カソード、及び電解質を少なくとも部分的に囲む流体格納チャンバをさらに備え、任意選択として、流体格納チャンバは、選択的に変態可能な材料を単独で含む。例えば、一実施形態において、流体格納チャンバは、PDMS等のエラストマを含む。例えば、一実施形態において、パッケージングコンポーネントは、生体分解性のポリマーを含む。例えば、一実施形態において、パッケージングコンポーネントは、ポリ無水物を含む。
[036]例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、100μA/cm以上の放電電流密度を与える。例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、0.1V〜50Vの電圧を与える。例えば、一実施形態において、このデバイスは、1mW/cm〜100mW/cmの範囲から選択された電力を与える。
[037]例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、電気化学貯蔵デバイス又は電気化学変換デバイスを含む。例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、1次バッテリ、2次バッテリ、電気化学キャパシタ、電気化学スーパーキャパシタ、又は燃料電池を含む。例えば、一実施形態において、この電気化学デバイスは、当該過渡電気化学デバイスに対して電子的に接続された1つ又は複数の付加的な過渡電気化学デバイスをさらに備え、当該付加的な過渡電気化学デバイスはそれぞれ、(i)アノードと、(ii)カソードと、(iii)アノードとカソードとの間に設けられ、(例えば、アノードとカソードとの間で)電荷担体を伝導可能な電解質と、(iv)アノード、カソード、及び電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントと、を単独で備え、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つは、選択的に変態可能な材料を単独で含み、アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態は、外部又は内部刺激に応じた上記付加的な電気化学デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。例えば、一実施形態において、付加的な電気化学デバイスは、上記電気化学デバイスに対して直列又は並列に電子的に接続されている。一実施形態において、本発明の電気化学デバイスは、バッテリパックを備える。一態様において、バッテリシステムは、直列又は並列に電気的に接続された複数の過渡1次バッテリを備える。
[038]別の態様において、本発明は、(i)基板と、(ii)当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、(iii)当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して電気的に接続された1つ又は複数の伸縮性相互接続と、を備えた過渡伸縮性電子デバイスであって、基板、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び1つ又は複数の伸縮性相互接続のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、基板、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び1つ又は複数の伸縮性相互接続のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡伸縮性電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡伸縮性電子デバイスを提供する。
[039]別の態様において、本発明は、(i)基板と、(ii)当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、(iii)当該1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して電気的に接続された1つ又は複数のビア又はトレンチ構造と、を備えた過渡プリント配線板であって、基板、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び1つ又は複数のビア又はトレンチ構造のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、基板、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び1つ又は複数のビア又はトレンチ構造のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡プリント配線板のプログラム可能な変態をもたらす、過渡プリント配線板を提供する。
[040]別の態様において、本発明は、(i)基板と、(ii)当該基板により支持されたヒータと、(iii)1つ又は複数の治療又は診断薬を含む送達システムであり、温度の変化に応じて当該1つ又は複数の治療又は診断薬を放出するようにヒータと熱的に接触した、送達システムと、を備えた過渡生物医学送達デバイスであって、基板、ヒータ、及び送達システムのうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、基板、ヒータ、及び送達システムのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡生物医学送達デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡生物医学送達デバイスを提供する。例えば、一実施形態において、送達システムは、ヒドロゲル又はそれぞれが超分子集合体(例えば、ミセル、脂質二重層、ベシクル、リポソーム等)を単独で含む1つ若しくは複数のナノ粒子をさらに含み、当該ヒドロゲル又はナノ粒子は、上記治療又は診断薬を含む。例えば、一実施形態において、ヒータは、例えば0.1℃〜20℃、任意選択としていくつかの用途では0.1℃〜10℃、任意選択としていくつかの用途では0.1℃〜5℃の範囲から選択された温度の上昇等、当該ヒータによる温度の上昇によって治療又は診断薬が放出されるようにヒドロゲル又はナノ粒子と熱的に接触して設けられている。例えば、一実施形態において、温度の上昇は、ヒドロゲル又はナノ粒子の相変化を中断及び/又は発生させることによって、治療又は診断薬を放出させる。
[041]別の態様において、本発明は、(i)基板と、(ii)当該基板により支持された無線周波数識別(RFID)集積回路と、(iii)当該基板により支持されたRFIDアンテナと、(iv)RFID集積回路及びRFIDアンテナを電気的に接続する1つ又は複数の電気的相互接続と、を備えた過渡RFIDデバイスであって、基板、RFID集積回路、RFIDアンテナ、及び1つ又は複数の電気的相互接続のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、基板、RFID集積回路、RFIDアンテナ、及び1つ又は複数の電気的相互接続のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡無線周波数識別(RFID)デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡RFIDデバイスを提供する。
[042]別の態様において、本発明は、(i)基板と、(ii)当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであり、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、(iii)1つ又は複数の化学薬品を単独で含む1つ又は複数の容器と、(iv)1つ又は複数のチャンバと熱的に接触したヒータと、を備えた過渡電子デバイスであって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、ヒータが引き起こす1つ又は複数の容器の温度の変化に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、過渡電子デバイスを提供する。例えば、一実施形態において、ヒータは、例えば、0.1℃〜50℃の範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では0.1℃〜20℃の範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では0.1℃〜10℃の範囲から選択された温度の上昇等、1つ又は複数の容器の温度を上昇させるように構成されている。
[043]例えば、一実施形態において、温度の変化は、1つ又は複数の化学薬品の1つ又は複数の容器での放出をもたらす。例えば、一実施形態において、温度の変化は、1つ又は複数の容器における圧力の増大を生じる。例えば、一実施形態において、1つ又は複数の容器における圧力の増大は、1つ又は複数の容器における1つ又は複数の化学薬品の膨張、化学反応、電気分解、又は相変化を原因とする。例えば、一実施形態において、圧力の増大は、1つ又は複数の容器を破裂させることによって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを1つ又は複数の化学薬品又はその反応生成物に曝露する。例えば、一実施形態において、温度の変化は、1つ又は複数の化学薬品の化学的又は物理的変態を生じることによって、1つ又は複数の容器を破裂させる。
[044]例えば、一実施形態において、1つ又は複数の容器は、第1の化学薬品を含む第1の容器と、第2の化学薬品を含む第2の容器とを備え、上記温度の変化は、第1及び第2の容器の少なくとも一方の破裂並びに第1及び第2の化学薬品の混合をもたらすことによって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを第1及び第2の化学薬品の反応生成物に曝露する。例えば、一実施形態において、1つ又は複数の化学薬品は、液体、粉末、ジェル、又はこれらの任意の組み合わせを単独で含む。例えば、一実施形態において、化学薬品又はその反応生成物は、水、非水溶媒、水溶液、バイオポリマー含有溶液、酸、塩基、酵素溶液、PBS溶液、触媒含有溶液、エッチャント、ヒドロゲル、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
[045]例えば、一実施形態において、1つ又は複数の容器は、第1の化学薬品を含む第1の容器と、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと流体連通したマイクロ流体チャネルとを備える。例えば、一実施形態においては、第1の化学薬品が溶媒を放出し、それがマイクロ流体チャネルを案内されて1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに接触する。例えば、一実施形態において、マイクロ流体チャネルは、第2の化学薬品を含み、第1の化学薬品が溶媒を放出し、それがマイクロ流体チャネルを案内されて第2の化学薬品と反応することによって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと接触する反応生成物を生成する。例えば、一実施形態において、第2の化学薬品は、上記溶媒によって溶解される固体を含む。例えば、一実施形態において、このデバイスは、マイクロ流体チャネルの温度を上昇させるように当該マイクロ流体チャネルと熱的に接触した付加的なヒータをさらに備える。
[046]一態様において、本発明は、過渡電子デバイスを使用する方法であって、(i)(1)基板と、(2)当該基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントで、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、(3)1つ又は複数の化学薬品を単独で含む1つ又は複数の容器と、(4)1つ又は複数のチャンバと熱的に接触したヒータと、を備えた上記過渡電子デバイスであり、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、上記過渡電子デバイスを用意するステップと、(ii)ヒータを用いて1つ又は複数の容器の温度を上昇させることにより、外部又は内部刺激をもたらして、上記過渡電子デバイスのプログラム可能な変態を生じるステップと、を含む方法を提供する。
[047]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、完全な変態又は実質的に完全な変態を遂げることによって、受動又は能動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。完全な変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの完全な除去、完全な相変化、又は完全な化学的変化を特徴とする。「完全な変態」は、材料の100%が変態を遂げた場合に起こる。「実質的に完全な変態」は、材料の95%以上(例えば、97%、98%、99%、99.5%、又は99.9%)が除去、化学変換、相転移等の変態を遂げた場合に起こる。例えば、一実施形態において、実質的に完全な変態を遂げた材料は、例えば95%以上の導電率の低下又は抵抗の増加によって、95%以上の導電率又は抵抗等の物理的特性の変化も受ける。
[048]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数は、不完全な変態を遂げる。不完全な変態は、無機半導体コンポーネントの量の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%又は金属導体コンポーネントの量の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%の部分的な除去、相変化、又は化学的変化を特徴とすることによって、受動又は能動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらすようになっていてもよい。不完全な変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネントそれぞれの重量、体積、若しくは面積の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントそれぞれの重量、体積、若しくは面積の少なくとも20%、30%、50%、若しくは70%の部分的な除去、相変化、又は化学的変化を特徴とすることによって、受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらすようになっていてもよい。例えば、一実施形態において、不完全な変態を遂げた材料は、例えば20%(又は、いくつかの用途では30%、いくつかの用途では50%、若しくはいくつかの用途では70%)以上の導電率の低下又は抵抗の増加によって、20%(又は、いくつかの用途では30%、いくつかの用途では50%、若しくはいくつかの用途では70%)以上の導電率又は抵抗等の物理的特性の変化も受ける。
[049]一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、生体再吸収以外のプロセスによって起こる。例えば、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、位相変化により起こってもよく、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部は、少なくとも部分的な昇華又は融解を経ることによって、受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。
[050]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの溶媒中での少なくとも部分的な分解によって起こる。溶媒は、水性溶媒であってもよいし、非水溶媒であってもよい。「水性溶媒」は、主に水を含む、すなわち50%v/v超の水を含む298Kの液体である一方、「非水溶媒」は、主に水以外の(1つ又は複数の)液体を含む、すなわち50%v/v未満の水を含む298Kの液体である。例示的な水性溶媒としては、水、水性溶液、体液等が挙げられる。例示的な非水溶媒としては、有機溶媒(例えば、アルコール、エステル、エーテル、アルカン、ケトン)及びイオン液体が挙げられる。
[051]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも部分的な加水分解によって起こる。
[052]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも部分的なエッチング又は腐食によって起こる。
[053]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部が電磁放射を吸収して少なくとも部分的な化学的又は物理的変化を受ける光化学反応によって起こる。一実施形態において、光化学反応は、光分解プロセスである。
[054]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、電気化学反応によって起こる。例えば、電気化学反応は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも部分的なアノード分解であってもよい。
[055]別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の導電率が50%以上、任意選択としていくつかの実施形態では75%以上、任意選択としていくつかの95%以上低下する化学的又は物理的変化によって起こる。別の実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部が少なくとも部分的に、任意選択としては全体が絶縁体に変換されることによって受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態がもたらされる化学的又は物理的変化によって起こる。
[056]一態様において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、選択的に除去可能であり、除去、喪失、又は他の材料移動プロセス(例えば、剥離、離層、再配置、再位置決め等)を特徴とするプロセスを経る。例えば、いくつかの実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さが時間の関数として実質的に均一に(例えば、10%以内)減少するプロセス等、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの1つ又は複数の領域、例えば内部又は外部刺激に曝露される領域に関して実質的に均一な除去を特徴とするプロセスを経る。例えば、いくつかの実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが時間の関数として、粒界、欠陥サイト、ステップ端、相境界等のナノサイズ又はマイクロサイズの形体で優先的に(例えば、より迅速に)除去されるプロセス等、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの1つ又は複数の領域、例えば内部又は外部刺激に曝露される領域に関して実質的に不均一な除去を特徴とするプロセスを経る。例えば、一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、多孔質材料を生成することによって、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの電子的特性(例えば、導電率、抵抗等)に影響を及ぼすように実質的に不均一な除去を特徴とするプロセスを経る。例えば、一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、例えば材料中の亀裂、欠陥、及び/又は細孔の形成が当該材料の部分喪失(例えば、薄片)に至ることによって、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの電子的特性(例えば、導電率、抵抗等)に影響を及ぼす剥離を生じるように実質的に不均一な除去を特徴とするプロセスを経る。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、下層の基板又はデバイスコンポーネントからの少なくとも部分的、任意選択として完全な離層及び/又は分離を特徴とすることによって無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの電子的特性(例えば、導電率、抵抗等)に影響を及ぼすプロセスを経る。
[057]一実施形態において、過渡電子デバイスは、1ms〜5年、1ms〜2年、1ms〜1年、1ms〜6カ月、1ms〜1カ月、1ms〜1日、1ms〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択された期間にわたって発生することにより受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの変態を特徴とする事前選択過渡性プロファイルを有する。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、1ms〜5年、1ms〜2年、1ms〜1年、1ms〜6カ月、1ms〜1カ月、1ms〜1日、1ms〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択された期間にわたる1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの0.01%〜100%、0.1%〜70%、0.5%〜50%、1%〜20%、又は1%〜10%の変態を特徴とすることによって、受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、0.01nm/日〜100ミクロンs−1、0.01nm/日〜10ミクロンs−1、0.1nm/日〜1ミクロンs−1、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲で選択された速度での1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの平均厚さの減少を特徴とする。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、0.01nm/日〜10ミクロンs−1、0.1nm/日〜1ミクロンs−1、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲で選択された速度での1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの質量の減少を特徴とする。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、1010S・m−1−1〜1S・m−1−1、10S・m−1−1〜10S・m−1−1、又は10S・m−1−1〜100S・m−1−1の範囲で選択された速度での1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの導電率の低下を特徴とする。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、孔食、剥離、亀裂、及び均一分解から成る群から選択された、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの形態の変化を特徴とする。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、0.001%/日〜100%/msの範囲で選択されているか、0.01%/日〜10%/msの範囲で選択されているか、0.1%/日〜1%/msの範囲で選択されているか、又は1%/hr〜1%/sの範囲で選択された速度での1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの密度の低下を特徴とする。一実施形態において、事前選択過渡性プロファイルは、0.001%/日〜100%/msの範囲で選択されているか、0.01%/日〜10%/msの範囲で選択されているか、0.1%/日〜1%/msの範囲で選択されているか、又は1%/hr〜1%/sの範囲で選択された速度での1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの多孔率の増大を特徴とする。
[058]一実施形態において、このデバイスは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を監視する。例えば、このデバイスは、受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態の速度を監視するようにしてもよい。また、本発明のデバイスの自己監視によって、デバイス機能全体の制御若しくは変態の度合いを測定するユーザへの喚起のための情報伝達、プログラム可能な変態の時間枠、又は時間の関数としてのデバイス性能若しくは機能の特性化の基礎の提供等の機能強化を行うようにしてもよい。
[059]ユーザ起動の外部トリガ信号によって、電子デバイスのプログラム可能な変態を直接的又は間接的に誘発するようにしてもよい。例えば、ユーザ起動の外部トリガ信号は、電子信号、光信号、熱信号、磁気信号、音響信号、機械的信号、化学的信号、又は電気化学的信号であってもよい。いくつかの実施形態において、ユーザ起動の外部トリガ信号は、デバイスに与えられる電界のユーザ起動の印加、デバイスに与えられる電磁放射のユーザ起動の印加、デバイスに与えられるユーザ起動の機械的衝撃、デバイスに与えられるユーザ起動の熱流、デバイスからのユーザ起動の熱流、又はデバイスに与えられるRF電界のユーザ起動の印加である。本発明は、ユーザ起動のトリガ信号を受信するように構成されたデバイス、例えばユーザ起動のトリガ信号をデバイスに供給する送信機と連通した受信機及び/又はマイクロプロセッサコンポーネントを有するデバイスを含む。
[060]ユーザ起動の外部トリガ信号は、デバイスに対して、ユーザにより直接供給されるようになっていてもよいし、コンピュータ可読媒体に格納され、マイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアを介して間接的に供給されるようになっていてもよい。例えば、ソフトウェアは、ユーザ入力データ、デバイスのコンポーネントから取得されたデータ、及び/又はデバイスと継続的に連通したフィードバックループに応答するようになっていてもよい。例えば、過渡デバイスは、送信機と単方向又は双方向に連通し、送信機が、アクチュエータに動作可能に接続されたデバイスの受信機に対してユーザ起動の外部トリガ信号を供給するようになっていてもよい。
[061]いくつかの実施形態において、過渡デバイスは、ユーザ起動の外部トリガ信号を受信する受信機を備え、当該受信機は、ユーザ起動の外部トリガ信号の受信により1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を開始するように、アクチュエータに対して動作可能に接続されている。例えば、受信機は、ユーザ起動の外部トリガ信号を受信するためのアンテナ、電極、圧電素子、光活性材料、又は熱活性材料を具備していてもよい。
[062]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を開始するための受信機からの信号を受信するプロセッサを備える。
[063]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、少なくとも一部の変態を生じるように、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は基板に対して直接作用する。或いは、いくつかの実施形態において、アクチュエータは、少なくとも一部の変態を生じるように、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して間接的に作用する。
[064]一実施形態において、アクチュエータは、マイクロプロセッサを備える。例えば、マイクロプロセッサは、ユーザ起動の外部トリガ信号を受信するようになっていてもよく、マイクロプロセッサ内のコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアは、ユーザ起動の外部トリガ信号を解析することによって、電磁放射、音響エネルギー、熱エネルギー等のエネルギー源をデバイスのコンポーネントに供給すべきと判定するようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、ソフトウェアはその後、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を開始するように、マイクロプロセッサに命令を与えることによって、エネルギーをデバイスコンポーネントに供給するのに必要な機能を実行する。
[065]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を外部又は内部刺激に曝露することによって少なくとも一部の変態を生じるように、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた1つ又は複数の中間構造を少なくとも部分的に除去する。例えば、この1つ又は複数の中間構造は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料を含み、アクチュエータが、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを外部又は内部刺激に曝露するように、封入材料の少なくとも一部を除去するようになっていてもよい。例えば、封入材料は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネントの(1つ若しくは複数の)表面又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの(1つ若しくは複数の)表面に拘束された封入層、デバイスの上層上の封入被覆層、又はデバイス全体を囲む封入パッケージであってもよい。
[066]いくつかの実施形態において、過渡デバイスは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを少なくとも部分的に封入する被覆層を具備しており、当該被覆層は、化学薬品又は生物剤を含む1つ又は複数の容器を備えていてもよい。一実施形態において、アクチュエータは、この1つ又は複数の容器を有する被覆層を備える。一実施形態において、被覆層は、ポリマー層又はSiN層である。一実施形態において、1つ又は複数の容器は、被覆層に埋め込まれている。例えば、被覆層の1つ又は複数の容器は、外部又は内部刺激に応答して破裂することにより、化学薬品又は生物剤を解放するようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、被覆層の1つ又は複数の容器は、100nm〜10,000μm、500nm〜5,000μm、又は1μm〜1,000μmの範囲で選択された物理的寸法を単独で有する。例えば、これらの寸法を有する容器は、フォトリソグラフィ又はソフトリソグラフィ(例えば、マイクロ転写)により製造されていてもよい。
[067]いくつかの実施形態において、被覆層の1つ又は複数の容器は、機械的衝撃、圧力変化、電磁放射曝露、熱曝露、又は音響エネルギー曝露に応答して破裂することにより、化学薬品又は生物剤を解放する。例えば、解放によって化学薬品又は生物剤が分散され、無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、誘電体コンポーネント、封入層、基板等、1つ又は複数のデバイスコンポーネントと物理的に接触することにより、化学薬品又は生物剤と接触したデバイスコンポーネントの選択的な変態及び/又は選択的な除去を生じるようになっていてもよい。例示的な化学薬品又は生物剤としては、水、非水溶媒、水溶液、バイオポリマー含有溶液、酸、塩基、酵素溶液、PBS溶液、又は触媒含有溶液が挙げられる。
[068]いくつかの実施形態において、被覆層はシルク材料を含み、化学薬品又は生物剤は、プロテアーゼ含有溶液等のプロテアーゼ含有材料を含む。いくつかの実施形態においては、プロテアーゼ酵素がEDTA等の小分子阻害剤又は抗体と錯体を形成することによって、薬品が分散するまで活動を遮断するようになっていてもよい。
[069]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答して電磁放射、音響エネルギー、電界、磁界、熱、RF信号、電圧、化学的変化、又は生物学的変化を生成することにより、少なくとも一部の変態を開始する。例えば、アクチュエータは、ヒータ、化学的変化又は生物学的変化を起こし得る化学薬品を含む容器、電磁放射源、電界源、RFエネルギー源、又は音響エネルギー源を備えていてもよい。例示的なヒータとしては、受動ヒータ、抵抗ヒータ、及び能動ヒータが挙げられる。
[070]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを少なくとも部分的に封入する封入材料を含み、当該封入材料は、デバイスが外部トリガ信号を受信することにより少なくとも部分的に除去されて下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを内部又は外部刺激に曝露することにより少なくとも一部の変態を開始する選択的に除去可能な材料を含む。例えば、封入材料は、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答してアクチュエータが供給する化学薬品により少なくとも部分的に分解、加水分解、又は解重合することによって、下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させるようになっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態においては、選択的に変態可能な材料を含む1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント上に位置決めされた被覆層として選択的に除去可能な封入材料が設けられることにより、封入材料の被覆層の少なくとも部分的な除去によって、下層の1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントが環境刺激(例えば、溶媒、化学的環境、生物学的環境、大気圧、大気温度、大気電磁放射)等の内部又は外部刺激に曝露され、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を生じる。いくつかの実施形態において、封入材料の被覆層の除去は、環境刺激(例えば、溶媒、化学的環境、生物学的環境、大気圧、大気温度、大気電磁放射等)への曝露の結果として生じる。いくつかの実施形態において、封入材料の被覆層の除去は、例えば封入材料の少なくとも部分的な除去を生じ得る化学薬品又は生物剤の解放による封入材料の被覆層に対するデバイスのアクチュエータの作用の結果として生じる。いくつかの実施形態において、封入材料の被覆層の除去は、例えば封入材料の少なくとも部分的な除去を生じるエネルギー(例えば、電磁放射、音響エネルギー、熱エネルギー、機械的エネルギー等)の供給による封入材料の被覆層に対するデバイスのアクチュエータの作用の結果として生じる。
[071]別の例において、封入材料は、アクチュエータが生成した電磁放射に応答して光化学反応することにより下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させる感光材料であってもよい。例えば、アクチュエータは、電磁放射源であって、封入材料と光学的に連通して設けられていてもよい。
[072]さらに別の例において、封入材料は、アクチュエータが生成した熱に応答して相変化又は化学的変化することにより下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させる感熱材料である。例えば、アクチュエータは、電磁放射の吸収に応答する抵抗ヒータ又は受動ヒータ等、熱を供給するために封入材料と熱的に接触して設けられたヒータであってもよい。本発明は、封入材料を含む被覆層に埋め込まれたヒータを備えたデバイスを含み、当該ヒータは、例えばユーザ起動のトリガ信号に応答して、封入材料の少なくとも部分的な除去により選択的に変態可能な材料を含む下層の無機半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントを露出させる熱エネルギーを供給するように構成されている。
[073]いくつかの実施形態において、アクチュエータは、対向電極及び電解質を備え、当該電解質は、電極及び1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと接触して設けられており、ユーザ起動の外部トリガ信号は、対向電極に供給されて1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを分解する電圧又はRFエネルギーである。例えば、一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、電気化学セルの電極を備え、電解質と接触している。
[074]いくつかの実施形態においては、デバイスがユーザ起動の外部トリガ信号を受信することにより、電子回路の開放又は閉塞、発熱、電気の流れに対する抵抗、電磁放射の生成、音響エネルギーの生成、及び化学薬品又は生物剤の分散から成る群から選択された動作をアクチュエータが行う。
[075]アクチュエータが電気の流れに抵抗する場合は、デバイスの少なくとも一部の温度を少なくとも10℃上昇させることによって、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料の熱分解を開始することにより、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を内部又は外部刺激に曝露するようにしてもよい。
[076]アクチュエータが電磁放射を生成する場合は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料の光化学分解を開始することにより、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を内部又は外部刺激に曝露する。
[077]アクチュエータが化学薬品を分散させる場合は、例えば水、生理食塩水、酸、塩基、及び酵素から成る群から化学薬品を選択するようにしてもよく、アクチュエータは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料に化学薬品を送達することによって、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料の化学又は酵素分解を開始することにより、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を内部又は外部刺激に曝露する。本明細書において、化学薬品は、例えばデバイスの半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、誘電体コンポーネント、基板、及び/又は封入材料の少なくとも一部の変態等、材料の化学的又は物理的変化を開始可能な化合物又は化合物の混合物(例えば、溶液)を広く一般に表す。
[078]アクチュエータが生物剤を分散させる場合は、例えばタンパク質、変性タンパク質、ペプチド、変性ペプチド、オリゴヌクレオチド、及びヌクレオチドから成る群から生物剤を選択するようにしてもよく、アクチュエータは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料に生物剤を送達することによって、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント上に設けられた封入材料の化学又は酵素分解を開始することにより、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を内部又は外部刺激に曝露する。本明細書において、生物剤は、例えばデバイスの半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、誘電体コンポーネント、基板、及び/又は封入材料の少なくとも一部の変態等、材料の化学的又は物理的変化を開始可能な生体分子又は生体分子の混合物を広く一般に表す。
[079]一実施形態において、プログラム可能な変態は、動作可能な第1の状態から動作不可能な第2の状態への過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす。別の実施形態において、プログラム可能な変態は、第1の機能に対応した第1の状態から第1の機能と異なる第2の機能に対応した第2の状態への過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす。例えば、この機能は、電子的な機能であってもよい。いずれの実施形態においても、プログラム可能な変態は、互いに電気的に接触した2つ以上の無機半導体デバイスコンポーネント又は金属導体コンポーネントを特徴とする第1の状態から互いに電気的に接触していない上記2つ以上の無機半導体デバイスコンポーネント又は金属導体コンポーネントを特徴とする第2の状態への変化をもたらすようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、プログラム可能な変態は、過渡デバイスのコンポーネントを物理的及び/又は電子的に分離又は隔離することによって、過渡デバイスの機能を第1の状態から第2の状態へと変化させる。
[080]また、本発明における分解性又は変態性の材料の組み込みは、過渡デバイス及びそのコンポーネントの除去、分解、及び/又は撤去を容易化する様態で実施するようにしてもよい。一実施形態において、本発明のデバイスは、基板の少なくとも一部の分解又は変態によって、被験者又は環境により効率的に処理及び撤去される断片にデバイスが分割されるような組成、形状、及び/又は物理的寸法を有する。例えば、一実施形態において、このデバイスは、被験者又は環境による当該デバイスの処理及び撤去を容易化するように、基板の少なくとも一部の分解又は変態によって、100ミクロン未満、任意選択として10ミクロン未満、任意選択として1ミクロン未満の横方向及び厚さ寸法を有する断片に分割されるように構成されている。
[081]プログラム可能な変態は、予め設定されたプログラム可能な変態であってもよいし、実時間で誘発されるプログラム可能な変態であってもよい。例えば、予め設定された変態は、デバイスのタイマーにプログラムされた経過時間又は現在時間に発生するようになっていてもよい。この指定時間に、変態プロセスを開始させるユーザ起動の外部トリガ信号が生成されるようになっていてもよい。実時間変態は、例えば外部源により印加されたエネルギー又は外部源により送信され、デバイスにより受信された信号によって誘発されるようになっていてもよい。外部源からの信号の受信により、アクチュエータは、変態プロセスを開始するようにしてもよい。
[082]一実施形態において、プログラム可能な変態は、少なくとも1つの無機デバイスコンポーネント、少なくとも1つの金属導体コンポーネント、又は両者の完全な分解(dissolution、degradation)、除去、又は変態を含んでいてもよい。例えば、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントのプログラム可能な変態は、再吸収、生体再吸収、(化学又は酵素)加水分解、崩壊、解重合、分解、昇華、融解、エッチング、光分解、腐食、及びアノード分解から成る群から選択されたプロセスによって起こる。一実施形態において、プログラム可能な変態は、過渡電子デバイスの1つ若しくは複数の無機半導体デバイスコンポーネント又は金属導体コンポーネントを電子的に隔離することによって、過渡電子デバイスの機能を第1の状態から第2の状態へと変化させる。例えば、過渡電子デバイスの機能は、(i)NORゲートからNANDゲートへ、(ii)インバータから分離トランジスタへ、(iii)抵抗からダイオードへ、(iv)NANDゲートからインバータへ、(v)NORゲートから分離トランジスタへ、又は(vi)NANDゲートから分離トランジスタへと変態するようになっていてもよい。
[083]過渡電子デバイスは、受動電子デバイスであってもよいし、能動電子デバイスであってもよい。例えば、受動過渡電子デバイスは、通信システム、光デバイス、センサ、光電子デバイス、生物医学デバイス、温度センサ、光検出器、光起電デバイス、ひずみゲージ、撮像システム、無線送信機、アンテナ、ナノ電気機械システム、又はマイクロ電気機械システムであってもよい。特定の一実施形態において、受動過渡電子デバイスは、温度、ひずみ、圧力、電位、水和状態、入射電磁放射、又は化学組成を検出するセンサである。特定の一実施形態において、受動過渡電子デバイスは、水と接触した場合に完全に分解可能な通信システムである。特定の一実施形態において、受動過渡電子デバイスは、無線機又はアンテナである。特定の一実施形態において、受動過渡電子デバイスは、組織を搭載した生物医学デバイスである。例示的な過渡電子デバイスとしては、トランジスタ、ダイオード、CMOSデバイス、MOSFETデバイス、フォトダイオード、発光ダイオード、相補型論理回路、光センサ、温度センサ、化学センサ、機械センサ、電気センサ、磁気センサ、バッテリ、燃料電池、無線機、及び熱電又は圧電エネルギーハーベスタが挙げられるが、これらに限定されない。
[084]一実施形態において、受動又は能動過渡電子デバイスは、1000ミクロン、任意選択として100ミクロン、又は任意選択として10ミクロン以下の平均厚さを有する。
[085]有用な無機半導体コンポーネントとしては、可撓性の半導体構造、伸縮性の半導体構造、及び/又は環境の表面に適合するように形状の変化を受け得る半導体構造が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスは、複数の無機半導体コンポーネントを備えていてもよい。一実施形態において、無機半導体コンポーネントは、トランジスタ、トランジスタチャネル、ダイオード、p−n接合、フォトダイオード、発光ダイオード、レーザ、電極、集積電子デバイス、集積回路、アンテナ、インダクタ、抵抗、半導体を用いたセンサ、MESFET、MOSFET、又はこれらの組み合わせ及び/若しくはアレイ等の半導体デバイスを含む。
[086]いくつかの実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、ナノ構造の材料又はマイクロ構造の材料を単独で含む。例えば、一実施形態において、無機半導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントは、マイクロ若しくはナノリボン、マイクロ若しくはナノ膜、マイクロ若しくはナノワイヤ、又はマイクロ若しくはナノ多孔質材料等のマイクロ構造の材料又はナノ構造の材料を含む。本明細書において、用語「マイクロ構造」は、1ミクロン〜1000ミクロンの範囲で選択された少なくとも1つの物理的寸法を有する構造を表し、用語「ナノ構造」は、10ナノメートル〜1000ナノメートルの範囲で選択された少なくとも1つの物理的寸法を有する構造を表す。一実施形態において、本発明は、1μm〜1000μmの範囲から選択された断面寸法を有する複数の細孔が任意選択として規則的な網状に設けられたマイクロ多孔質材料を含むナノ構造の無機半導体コンポーネント、金属コンポーネント、又は誘電体コンポーネントを含む。一実施形態において、本発明は、1nm〜1000nmの範囲から選択された断面寸法を有する複数の細孔が任意選択として規則的な網状に設けられたナノ多孔質材料を含むナノ構造の無機半導体コンポーネント、金属コンポーネント、又は誘電体コンポーネントを含む。
[087]デバイス及びそのコンポーネントの物理的寸法及び形状は、特に所望の過渡性プロファイルの事前選択に関して、重要なパラメータである。薄い無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネント(例えば、100ミクロン以下の厚さ、任意選択として10ミクロン以下の厚さ、任意選択として1ミクロン以下の厚さ、任意選択として500ナノメートル以下の厚さ、任意選択として100ナノメートル以下の厚さ)を使用することは、所与のデバイス用途の事前選択過渡性及び/又は可撓性或いは変形性デバイス等の有用な機械的特性を提供するのに有益である。いくつかの実施形態において、無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントは、例えば分子線エピタキシ、原子層堆積、物理的若しくは化学的気相成長、又は当技術分野において既知の他の方法により堆積又は成長可能な1つ又は複数の薄膜構造を単独で備える。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントは、生体適合性、生体再吸収性、生体不活性、又は生態適合性の材料を単独で含む。いくつかの実施形態において、電子デバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、100ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途では10ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途では1ミクロン以下の厚さを有し、いくつかの用途では500ナノメートル以下の厚さを有し、いくつかの用途では100ナノメートル以下の厚さを有し、いくつかの用途では20ナノメートル以下の厚さを有する。いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、10nm〜100μmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では50nm〜10μmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では100nm〜1000nmの範囲から選択された厚さを単独で有する。例えば、一実施形態において、本発明のデバイスは、それぞれが10nm〜1000nm、任意選択としていくつかの用途では10nm〜100nm、任意選択としていくつかの用途では10nm〜30nmの範囲で選択された厚さを単独で有する1つ又は複数の無機半導体コンポーネントを備える。いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、10000μm以下の横方向物理的寸法(例えば、長さ、幅、直径等)を単独で有し、いくつかの用途では1000μm以下の横方向物理的寸法を単独で有し、いくつかの用途では100μm以下の横方向物理的寸法を単独で有し、いくつかの用途では1μm以下の横方向物理的寸法を単独で有する。いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、10nm〜10cmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では100nm〜10000μmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では500nm〜1000μmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では500nm〜100μmの範囲から選択され、任意選択としていくつかの用途では500nm〜10μmの範囲から選択された横方向物理的寸法を単独で有する。
[088]過渡デバイスの他のコンポーネントと同様に、無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントの物理的特性(例えば、ヤング率正味曲げ剛性、硬度、導電率、抵抗等)は、デバイスの性能及び過渡性に影響を及ぼす。例えば、いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、10GPa以下、任意選択としていくつかの用途では100MPa以下、任意選択としていくつかの用途では10MPa以下のヤング率を単独で有する。例えば、いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、0.5MPa〜10GPaの範囲で選択され、任意選択としていくつかの用途では0.5MPa〜100MPaの範囲で選択され、任意選択としていくつかの用途では0.5MPa〜10MPaの範囲で選択されたヤング率を有する。いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、1×10GPaμm以下、任意選択としていくつかの用途では5×10GPaμm以下、任意選択としていくつかの用途では1×10GPaμm以下の正味曲げ剛性を有する。いくつかの実施形態において、このデバイスの無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、0.1×10GPaμm〜1×10GPaμm、任意選択としていくつかの用途では0.1×10GPaμm〜5×10GPaμmの範囲で選択された正味曲げ剛性を有する。
[089]無機半導体コンポーネントの有用な材料としては、純粋な単結晶半導体材料及びドープした単結晶半導体材料を含む単結晶半導体材料等の高品質半導体材料が挙げられる。一実施形態において、無機半導体コンポーネントのすべては、単結晶半導体材料及び/又はドープした単結晶半導体材料、例えば高温鋳造処理に由来する単結晶シリコン及び/又はドープした単結晶シリコンを含む。単結晶半導体材料を過渡デバイスに統合することは、非常に良好な電子的特性を示すデバイスを提供するのに特に有益である。一実施形態において、半導体コンポーネントは、Si、Ge、Se、ダイヤモンド、フラーレン、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、AlSb、AlAs、AlIn、AlN、AlP、AlS、BN、BP、BAs、As、GaSb、GaAs、GaN、GaP、GaSe、InSb、InAs、InN、InP、CsSe、CdS、CdSe、CdTe、Cd、CdAs、CdSb、ZnO、ZnSe、ZnS、ZnTe、Zn、ZnAs、ZnSb、ZnSiP、CuCl、PbS、PbSe、PbTe、FeO、FeS、NiO、EuO、EuS、PtSi、TiBr、CrBr、SnS、SnTe、PbI、MoS、GaSe、CuO、CuO、HgS、HgSe、HgTe、HgI、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、SrS、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、SnO、TiO、TiO、Bi、Bi、BiTe、BiI、UO、UO、AgGaS、PbMnTe、BaTiO、SrTiO、LiNbO、LaCuO、La0.7Ca0.3MnO、CdZnTe、CdMnTe、CuInSe、銅・インジウム・ガリウム・セレン(CIGS)、HgCdTe、HgZnTe、HgZnSe、PbSnTe、TiSnTe、TiGeTe、AlGaAs、AlGaN、AlGaP、AlInAs、AlInSb、AlInP、AlInAsP、AlGaAsN、GaAsP、GaAsN、GaMnAs、GaAsSbN、GaInAs、GaInP、AlGaAsSb、AlGaAsP、AlGaInP、GaInAsP、InGaAs、InGaP、InGaN、InAsSb、InGaSb、InMnAs、InGaAsP、InGaAsN、InAlAsN、GaInNAsSb、GaInAsSbP、及びこれらの任意の組み合わせから成る群から選択された材料を含む。いくつかの実施形態において、無機半導体コンポーネントは、Si、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、及びこれらの任意の組み合わせから成る群から選択された材料を含む。いくつかの実施形態において、無機半導体コンポーネントは、単結晶シリコン、多孔質シリコン、及び/又は多結晶シリコンを単独で含む。いくつかの実施形態において、無機半導体コンポーネントは、多結晶半導体材料、単結晶半導体材料、又はドープした多結晶若しくは単結晶半導体材料を単独で含む。いくつかの実施形態において、無機半導体コンポーネントは、変態可能な材料である。変態可能な無機半導体コンポーネントの有用な材料としては、多孔質シリコン、多結晶シリコン、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
[090]いくつかの実施形態において、過渡デバイスは、電極、誘電体層、化学的又は生物学的センサ素子、pHセンサ、光学センサ、光源、温度センサ、及び容量センサから成る群から選択された1つ又は複数の付加的なデバイスコンポーネントを具備していてもよい。付加的なデバイスコンポーネントは、生体不活性の材料、分解性の材料、又は変態性の材料を含んでいてもよい。有用な生体不活性の材料としては、チタン、金、銀、白金、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。有用な分解性又は変態性の材料としては、鉄、マグネシウム、タングステン、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
[091]いくつかの実施形態において、電子デバイスは、1つ又は複数の相互接続されたアイランド及びブリッジ構造を備える。例えば、アイランド構造は、過渡デバイスの1つ又は複数の半導体回路コンポーネントを備えていてもよい。ブリッジ構造は、要素間、例えば異なるアイランド構造間を電気的に連通させる1つ又は複数の可撓性及び/又は伸縮性電気的相互接続を備えていてもよい。このように、本発明の電子デバイスは、1つ若しくは複数のアイランド構造並びに電気的相互接続(例えば、伸縮性電子的相互接続)を提供する1つ若しくは複数の可撓性及び/若しくは伸縮性のブリッジ構造を備えた複数の電気的に相互接続された無機半導体コンポーネントを有する伸縮性電子デバイスを含んでいてもよい。
[092]いくつかの実施形態において、複数の無機半導体コンポーネントのうちの少なくとも一部は、増幅回路、多重化回路、電流制限回路、集積回路、トランジスタ、又はトランジスタアレイのうちの1つ又は複数を備える。有用な多重化回路としては、分解性の基板上で空間的に配置された複数の電極それぞれに個別アドレスするように構成された回路が挙げられる。また、過渡デバイスは、電極、誘電体層、化学的又は生物学的センサ素子、pHセンサ、光学センサ、光源、温度センサ、及び容量センサから成る群から選択された1つ又は複数の付加的なデバイスコンポーネントをさらに備えていてもよい。付加的なデバイスコンポーネントのうちの少なくとも1つは、生体不活性の材料又は生体再吸収性の材料を含んでいてもよい。
[093]いくつかの実施形態において、過渡デバイス又はそのコンポーネントは、印刷又は成形を用いたプロセスを介して、例えば転写、乾燥接触転写、溶液ベース印刷、ソフトリソグラフィ印刷、レプリカ成形、インプリントリソグラフィ等により基板上に組み立てられている。このため、これら実施形態のうちのいくつかにおいて、デバイス又はそのコンポーネントは、印刷可能な半導体材料及び/又はデバイスを含む。印刷を用いた技術によりデバイス及び基板コンポーネントを統合することは、半導体デバイス/材料の独立処理及び基板の処理が可能となるため、いくつかの実施形態において有益である。例えば、印刷を用いた組み立て手法によれば、半導体デバイス/材料は、一部の基板には適合しない技術によって処理可能である。例えば、いくつかの実施形態において、半導体デバイス/材料は、初めに高温処理、物理的及び化学的堆積処理、エッチング並びに/又は水性処理(例えば、現像等)によって処理された後、印刷を用いた技術によって基板上に組み立てられる。この手法の利点は、例えば変態可能な基板の生体適合性、毒性、及び/又は分解特性(例えば、分解速度等)に対する悪影響によって基板の化学的及び/又は物理的特性に悪影響を及ぼす可能性がある基板上の半導体デバイス/材料の処理を回避できることである。例えば、いくつかの実施形態において、この手法によれば、変態可能な基板のエッチャント、剥離液、又は現像液に対する曝露を含む処理等の水性処理を基板に行うことなく、デバイスを効果的に製造可能である。
[094]いくつかの実施形態において、このデバイスの複数の無機半導体コンポーネントのうちの少なくとも一部、任意選択として全部は、基板に接合されている。デバイスと基板との間の接合は、層と材料間に共有及び非共有結合(例えば、ファンデルワールス力、水素結合、ロンドン分散力等)を直接含むことによって実現されていてもよい。或いは、デバイスと基板との間に設けられた接着層を組み込むことによって接合が実現されていてもよい。接合用の有用な接着層としては、ポリマー、エラストマ(例えば、PDMS)、プレポリマー、薄い金属層、シルク層等が挙げられる。
[095]例えば、いくつかの実施形態においては、封入材料がデバイスの一部又は全部を封入するように機能することで、局所環境への電流漏れ及び/又はデバイスの電気的短絡を防止する。一実施形態において、封入材料は、デバイスの無機半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントの少なくとも50%、任意選択としてデバイスの無機半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントの少なくとも90%、任意選択としてデバイスの無機半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントの全部を封入している。一実施形態において、封入材料は、過渡デバイスを完全に封入している。
[096]このデバイスの分解性の基板には、多様な材料が利用できる。一実施形態において、基板は、選択的に除去可能な材料を含む。一実施形態において、基板の選択的に除去可能な材料は、再吸収、生体再吸収、(化学又は酵素)加水分解、崩壊、解重合、分解、昇華、融解、エッチング、及び腐食から成る群から選択されたプロセスによって除去される。一実施形態において、基板は、生体適合性、生態再吸収性、又は生態適合性の材料を含む。基板の有用な材料としては、例えばバイオポリマー(例えば、タンパク質、ペプチド、炭水化物、ポリヌクレオチド等)、合成ポリマー、タンパク質、多糖類、シルク、ポリグリセロールセバシン酸(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、フィブロイン、ヒアルロン酸、プロテアーゼ粒子、フルオレセイン、ローズベンガル、ローダミン、リフレクチン、バクテリオロドプシン、ヘモグロビン、ポルフィリン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。生体再吸収性の基板の有用なシルク材料としては、例えばシルクフィブロイン、変性シルクフィブロイン、スパイダーシルク、昆虫シルク、組み換えシルク、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。本明細書において、変性シルクフィブロインは、シルクフィブロインの化学的修飾に由来するポリマー組成を表す。
[097]いくつかの実施形態において、基板及び/又は封入材料は、少なくとも一部が結晶状態となり得るシルクを含む。例えば、シルクは、55%未満すなわち0〜55%の範囲で選択された結晶度を有していてもよい。一実施形態において、基板は、シルク複合材料を含む。例えば、シルク複合材料は、シルク材料全体に分散した複数のナノ粒子を有するシルクを含み、当該ナノ粒子が、導体(例えば、金属)、半導体材料、ナノチューブ、ナノワイヤ、ナノシェル(誘電体コアを備えた金属シェル)、顔料、染料、及びこれらの組み合わせを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、Au、Ag、CsSe、及びCdTeから成る群から選択された材料を含む。通常、ナノ粒子は、1000nm以下の物理的寸法を有し、0.1nM〜100nMの範囲、0.5nM〜50nMの範囲、又は1nM〜25nMの範囲から選択された濃度でシルク材料中に存在する。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、電磁放射を吸収することによって、基板の選択的な除去を誘発可能な熱を生じる。熱分解プロセスを誘発する電磁エネルギーの吸収は、ナノ粒子の濃度及び印加される電磁エネルギーのパワーの両者によって決まる。一実施形態において、電磁放射の吸収は、プラズモン共鳴増強吸収である。
[098]いくつかの実施形態において、過渡基板又は封入材料は、高温への曝露によって変態するようになっていてもよい。例えば、シルクのガラス転移温度は約178℃であり、分解は約220℃で開始する。
[099]いくつかの実施形態において、基板又は封入材料の変態は、基板又は封入材料を透過する高濃度の特定の塩(例えば、リチウム塩、カルシウム塩)によって容易化又は促進されるようなっていてもよい。
[0100]いくつかの実施形態において、基板は、298Kにおける無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントの加水分解速度以上の速度で水性環境にて加水分解する材料である。いくつかの実施形態において、基板は、298Kにおける無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントの加水分解速度以下の速度で水性環境にて加水分解する材料である。他の実施形態において、基板は、273K以上の温度で昇華する材料である。
[0101]変態可能な基板の物理的寸法及び物理的特性は、様々なデバイス機能及び様々な環境との適合性に対応するための重要なパラメータである。いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、10,000μm以下、任意選択としていくつかの実施形態では1000μm以下、任意選択としていくつかの実施形態では100μm以下、任意選択としていくつかの実施形態では10μm以下、任意選択としていくつかの実施形態では1μm以下の厚さを有する。薄い変態可能な基板(例えば、100ミクロン以下、任意選択として10ミクロン以下、任意選択として1ミクロン以下の厚さ)を使用することは、複雑で大きく起伏した表面を有する環境等の広範な環境と共形接触し得る可撓性或いは変形性のデバイスを提供するのに有用である。いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、5ナノメートル〜200μmの範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では10ナノメートル〜100μmの範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では100ナノメートル〜10000μmの範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では1μm〜1000μmの範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では1μm〜10μmの範囲で選択された厚さを有する。変態可能な基板の厚さがわずか数ナノメートルである実施形態においては、支持基板が必要となる場合があるか、又は多層堆積技術によって支持可能性を改善するようにしてもよい。いくつかの実施形態において、変態可能な基板の組成及び物理的特性(例えば、ヤング率、正味曲げ剛性、硬度等)は、展開時に高度の共形接触を実現できるようにしつつ、デバイスコンポーネントの構造を十分に支持できるように選択されている。いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、低弾性層である。或いは、本発明は、高弾性層である変態可能な基板を有するデバイスを含む。例えば、いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、10GPa以下のヤング率、いくつかの用途で好ましくは100MPa以下のヤング率、任意選択としていくつかの用途では10MPa以下のヤング率を有する。例えば、いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、0.5MPa〜10GPaの範囲で選択され、任意選択としていくつかの用途では0.5MPa〜100MPaの範囲で選択され、任意選択としていくつかの用途では0.5MPa〜10MPaの範囲で選択されたヤング率を有する。例えば、いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、1×10GPaμm以下、任意選択としていくつかの用途では1×10GPaμm以下、任意選択としていくつかの用途では1×10GPaμm以下の正味曲げ剛性を有する。例えば、いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、0.1×10GPaμm〜1×10GPaμm、任意選択としていくつかの用途では0.1×10GPaμm〜5×10GPaμmの範囲で選択された正味曲げ剛性を有する。
[0102]本発明は、非晶質の材料、結晶性の材料、部分的に非晶質の材料、部分的に結晶性の材料、又はこれらの組み合わせを含む変態可能な基板を含む。一実施形態において、本発明の過渡デバイスは、少なくとも部分的に結晶性の材料を含み、変態可能な基板の結晶度は、選択された環境及びデバイス用途に対して有用及び/又は事前選択の変態速度を与えるように選択されている。いくつかの実施形態においては、変態可能な基板の結晶度が高いほど、環境と接触して設けられた場合の変態速度は低くなる。例えば、本発明は、結晶度が55%以下、任意選択として結晶度が30%以下、任意選択として結晶度が20%以下、任意選択として結晶度が5%以下の変態可能な基板を有する過渡デバイスを含む。例えば、本発明は、結晶度が0〜55%の範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では結晶度が1〜30%の範囲で選択され、任意選択としていくつかの実施形態では結晶度が5〜20%の範囲で選択された変態可能な基板を有する過渡デバイスを含む。本明細書において、0%の結晶化は、完全に非晶質の材料を表し、所与の結晶度は、材料の総量に対する結晶状態の材料の量に対応する。いくつかの実施形態において、例えばシルク基板を有する場合は、結晶度がシルク基板のベータシート含有量を表す。
[0103]いくつかの実施形態において、このデバイスは、環境と接触して設けられた場合にプログラム可能、制御可能、及び/又は選択可能な変態速度を有する変態可能な基板を具備する。本発明は、意図する用途、デバイス機能、寿命等に基づいて選択された様々な変態速度を示す変態可能な基板を有するデバイスを含む。例えば、いくつかの実施形態において、変態可能な基板は、例えば特定環境におけるデバイスの展開に有用な構造及び/又は形態の変化を促進するための管理に際して迅速且つ完全な変態を与えるように、高い変態速度を示す。例えば、他の実施形態において、変態可能な基板は、例えばデバイスの電子コンポーネントの封入並びに/又はデバイスの展開若しくは除去に有用な構造的特性の提供のための管理に際して低速及び/又は不完全な分解を与えるように、低い再吸収速度を示す。
[0104]一実施形態において、過渡電子デバイスは、再吸収、生体再吸収、加水分解、崩壊、解重合、分解、エッチング、又は腐食を加速するように設計された材料を含む無機半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントを備える。このように設計された材料は、例えば穿孔構造であってもよい。「穿孔構造」には、凹形体、孔、チャネル、亀裂、又は構造がその少なくとも1つの主面内で単一的且つ連続的とならないようする他の物理的欠陥を含んでいてもよい。一実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントは、1つ又は複数の穿孔構造を単独で備える。例えば、この1つ又は複数の穿孔構造は、10%〜80%、20%〜50%、又は30%〜40%の範囲から選択された多孔率(又は、空隙比)を有していてもよい。一実施形態において、穿孔構造は、20%超、30%超、50%超、又は70%超の多孔率を有していてもよい。「多孔率」は一般的に、材料のすべての細孔の容積の全体容積に対する割合を表す。当技術分野において既知の通り、多孔率は、百分率として表されていてもよい。
[0105]一実施形態において、1つ又は複数の穿孔構造は、複数の凹形体又はチャネルを有していてもよい。一実施形態において、凹形体又はチャネルは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さ全体に延びている。一実施形態において、凹形体又はチャネルは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さの0.1%〜100%、1%〜95%、5%〜85%、10%〜75%、又は25%〜50%だけ延びている。一実施形態において、凹形体又はチャネルは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さの10nm〜10mmの範囲で選択された長さだけ延びている。一実施形態において、凹形体又はチャネルは、0.1μm〜10cm、0.5μm〜5cm、1μm〜1cm、又は10μm〜0.1cmの範囲から選択された横方向断面寸法と、0.01μm〜10mm、0.05μm〜5mm、0.1μm〜1mm、又は10μm〜0.1mmの範囲から選択された垂直寸法とを有する。
[0106]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスは、特定波長の放射に曝露された場合に分解し易い材料で製造された容器を備える。容器中の水溶液又は他の(1つ又は複数の)化学物質は、放射の影響を受け易い材料の分解によって容器から漏出し、デバイスコンポーネントとの相互作用によりその分解又は変態を加速させるようになっていてもよい。
[0107]内部又は外部刺激は、例えば生物学的環境の変化、温度の変化、圧力の変化、電磁放射への曝露、化学薬品との接触、電界の印加、磁界の印加、溶媒への曝露、外部環境のpHの変化、外部環境の塩濃度の変化、又はアノード電圧の印加であってもよい。
[0108]一実施形態において、過渡電子デバイスは、選択的に変態可能な材料を含む無線電力コンポーネントを備える。一実施形態において、無線電力コンポーネントは、コイル、バッテリ、燃料電池、エネルギーハーベスタ、太陽電池、又はインダクタである。エネルギーハーベスタは、熱電コンポーネント及び圧電コンポーネントから選択されたものであってもよい。
[0109]一実施形態において、過渡電子デバイスは、センサ、電源、光電子デバイス、ナノ電気機械(NEM)デバイス、又はマイクロ電気機械(MEM)デバイスである。過渡電子デバイスがセンサである場合、当該センサは、光の強度変化、光の波長変化、温度変化、化学的変化、機械的変化、電気的変化、磁気的変化、及びこれらの組み合わせを検出するようになっていてもよい。過渡デバイスが電源である場合、当該電源は、コイル、バッテリ、燃料電池、又はエネルギーハーベスタであってもよい。エネルギーハーベスタは、熱電コンポーネント又は圧電コンポーネントから選択されたものであってもよい。
[0110]一実施形態において、無線電力コンポーネントは、光起電効果、非共鳴誘導結合、近接場相互インダクタンス結合、又はこれらの組み合わせによって、電磁エネルギーを変換する。無線電力コンポーネントは、光起電効果によって動作する場合、太陽電池又は太陽電池アレイであってもよい。無線電力コンポーネントは、非共鳴誘導結合によって動作する場合、交番磁界に応答して電流を流すインダクタであってもよい。給電されているデバイスコンポーネントは、インダクタと電気的に連通した抵抗であってもよい。抵抗は、電流がインダクタを流れた場合に熱を発生する。無線電力コンポーネントは、近接場相互インダクタンス結合によって動作する場合、捕捉整流器を具備する。捕捉整流器は、周囲の交流電流(AC)信号を収集する捕捉アンテナを通して無線エネルギーを吸収し、周囲のAC信号は、整流器によって直流(DC)信号に変換される。捕捉整流器の入力周波数は、およそ2.4GHzである。捕捉整流器の整流出力は、1V〜3Vの範囲から選択されている。
[0111]一実施形態において、このデバイスは、無線機として動作し、当該過渡電子デバイスの状態又は当該過渡電子デバイスの環境のパラメータを示す信号を送信する送信アンテナに結合された発振器をさらに備える。発振器の出力周波数は、およそ1GHzであってもよい。
[0112]一実施形態において、過渡電子デバイスは、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントを備える。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントはそれぞれ、例えば1000nm未満の厚さを有し得るナノ膜構造を単独で備える。一実施形態において、無機半導体コンポーネントはそれぞれ、Si、Ga、GaAs、ZnO、又はこれらの任意の組み合わせを単独で含み得る。一実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントは、ZnOを含む。
[0113]一実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントは、水性環境において298Kで10−10−1以上、298Kで10−8−1以上、298Kで10−5−1以上、又は298Kで10−2−1以上の速度で加水分解する半導体材料を単独で含む。
[0114]一実施形態において、過渡電子デバイスは、1つ又は複数の金属導体コンポーネントを備え、過渡電子デバイスの1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、Mg、W、Fe、又はこれらの合金を含んでいてもよい。特定の一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrから成る群から選択された1つ又は複数の付加的な材料とのMgの合金を単独で含み、当該合金の1つ又は複数の付加的な材料は、10重量%以下の濃度を有する。別の実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、1つ又は複数の希土類元素とのMgの合金を単独で含み、当該合金の1つ又は複数の希土類元素は、10重量%以下の濃度を有する。別の実施形態において、過渡電子デバイスは、ZnOを含む1つ又は複数の無機半導体コンポーネントと、Mg、Fe、W、又はこれらの合金を含む1つ又は複数の金属導体コンポーネントとを具備する。
[0115]一実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、水性環境において298Kで10−10−1以上、298Kで10−8−1以上、298Kで10−5−1以上、又は298Kで10−2−1以上の速度で加水分解する半導体材料を単独で含む。
[0116]一実施形態において、過渡電子デバイスは、基板により支持された1つ又は複数の誘電体コンポーネントを備え、当該1つ又は複数の誘電体コンポーネントが、選択的に除去可能な材料を含んでいてもよい。一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントの選択的に除去可能な材料は、再吸収、生体再吸収、加水分解、崩壊、解重合、分解、昇華、融解、エッチング、及び腐食から成る群から選択されたプロセスによって除去されるようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントは、生体適合性、生体再吸収性、又は生態適合性の材料を含む。いくつかの実施形態において、誘電体コンポーネントはそれぞれ、例えば分子線エピタキシ、原子層堆積、物理的若しくは化学的気相成長、又は当技術分野において既知の他の方法により堆積又は成長可能な1つ又は複数の薄膜構造を備える。通常、1つ又は複数の誘電体コンポーネントはそれぞれ、10nm〜50μmの範囲で選択された厚さ、100nm以下の厚さ、又は10nm以下の厚さを有する。
[0117]一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントは、SiO、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PVA、及びPLGAから成る群から選択された1つ又は複数の材料を含んでいてもよい。特定の一実施形態において、過渡電子デバイスは、ZnO及びSiから成る群から選択された1つ又は複数の無機半導体コンポーネントと、Mg、Fe、W、及びこれらの合金から成る群から選択された1つ又は複数の金属導体コンポーネントと、SiO及びMgOから成る群から選択された1つ又は複数の誘電体コンポーネントとを具備する。別の実施形態において、過渡電子デバイスは、ZnOを含む1つ又は複数の無機半導体コンポーネントと、Mg、Fe、W、及びこれらの合金から成る群から選択された1つ又は複数の金属導体コンポーネントと、MgOを含む1つ又は複数の誘電体コンポーネントとを具備する。一実施形態において、1つ又は複数の誘電体コンポーネントは、水性環境において298Kで10−10−1以上、298Kで10−8−1以上、298Kで10−5−1以上、又は298Kで10−2−1以上の速度で加水分解する材料を含む。
[0118]1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の誘電体コンポーネントは、マイクロ転写によって基板上に組み立てられていてもよい。
[0119]一実施形態において、基板、1つ又は複数の無機半導体コンポーネント、及び1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、選択的に除去可能な材料を単独で含む。
[0120]一実施形態において、過渡電子デバイスは、基板と金属導体コンポーネントの少なくとも一部との間に配設された固着促進層をさらに備えていてもよい。例えば、固着促進層は、酸化マグネシウム、チタン、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された材料を含んでいてもよい。
[0121]過渡電子デバイスは、中性機械的平面を有し、いくつかの実施形態において、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントの少なくとも一部、任意選択として全部は、中性機械的平面に近接して(例えば、10ミクロン以内、任意選択として1ミクロン以内)位置決めされている。変態可能な基板の厚さは、1つ又は複数の無機半導体コンポーネントの少なくとも一部が中性機械的平面に近接して位置決めされるように選択されていてもよい。無機半導体コンポーネントが中性機械的平面に近接して位置決めされた実施形態は、例えば非平面(例えば、屈曲、湾曲、凸状、凹状等)構造及び/又は伸張構造に設けられた場合のデバイスの構造的完全性を増強することによってデバイス展開時にその構造が大幅に変化する用途に有用である。
[0122]いくつかの実施形態において、過渡デバイスは、パッケージ材料に部分的又は完全に封入されていてもよい。一実施形態において、パッケージ材料は、縁部が合わせて積層された場合にデバイスを完全に封入する一対の架橋シルクシートを含む。例えば、シートは、鋳造及び剥離によって形成された後、縁部に沿って積層により封止された2つの自立シルクフィルムであってもよい。一般的に、シートは、1ミクロン〜200ミクロン、2ミクロン〜100ミクロン、又は5ミクロン〜50ミクロンの範囲から選択された厚さを有することになる。実用的な観点から、(自立するものの)1ミクロンよりも薄いフィルムでは、いくつかの技術での作製及び取り扱いが困難な場合がある一方、200ミクロンよりも厚いフィルムでは、柔軟性がなく、いくつかの技術での取り扱い時に亀裂の影響を受け易くなる場合がある。或いは、いくつかの実施形態において、パッケージ材料は、1ミクロン〜1センチメートル、任意選択としていくつかの用途では5ミクロン〜2ミリメートル、任意選択としていくつかの用途では10ミクロン〜50ミクロンの範囲で選択された厚さを有する予め形成された中空シルクチューブであってもよい。通常、パッケージ材料は、シート当たりおよそ20μmの厚さを有する。
[0123]一実施形態において、封入材料は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを少なくとも部分的に封入しており、少なくとも部分的に除去されることにより下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させる選択的に除去可能な材料を含む。
[0124]一実施形態において、封入材料は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント上に設けられた被覆層であり、当該被覆層は、10nm〜10mm、20nm〜1mm、又は50nm〜0.1mmの範囲で選択された厚さを有する。また、封入材料は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント上に直接設けられていてもよいし、当該封入材料と1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントとの間に1つ又は複数の中間構造/層を備えて間接的に設けられていてもよい。
[0125]一実施形態において、封入材料は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの事前選択過渡性プロファイルと異なる事前選択過渡性プロファイルを有する。例えば、一実施形態において、この過渡性プロファイルは、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの過渡性プロファイルより少なくとも1桁大きくてもよい。
[0126]一実施形態において、過渡性プロファイルは、1ms〜2年、1ms〜1年、1ms〜6カ月、1ms〜1カ月、1ms〜1日、1ms〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択された期間にわたって発生することにより下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させる封入材料の除去を特徴としていてもよい。例えば、過渡性プロファイルは、1ms〜2年、1ms〜1年、1ms〜6カ月、1ms〜1カ月、1ms〜1日、1ms〜1時間、又は1秒〜10分の範囲から選択された期間にわたる封入材料の0.01%〜100%、0.1%〜70%、0.5%〜50%、1%〜20%、又は1%〜10%の除去によって下層の無機半導体コンポーネント又は金属導体コンポーネントを露出させることを特徴としていてもよい。一実施形態において、過渡性プロファイルは、0.01nm/日〜10ミクロンs−1、0.1nm/日〜1ミクロンs−1、又は1nm/日〜0.5ミクロンs−1の範囲で選択された速度での封入材料の平均厚さの減少を特徴としていてもよい。
[0127]一実施形態において、封入材料は、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、及びポリリン酸から成る群から選択された材料を含む。一実施形態において、封入材料はシルクを含み、当該シルクは、少なくとも一部が結晶状態であってもよい。例えば、シルクは、55%未満すなわち1〜55%の範囲で選択された結晶度を有していてもよい。一実施形態において、封入材料は、縁部が合わせて積層された場合に過渡電子デバイスを完全に封入する一対の架橋シルクシートを含む。
[0128]いくつかの実施形態において、封入材料は、シルク複合材料を含む。シルク複合材料は、シルク全体に分散した複数のナノ粒子を有するシルクを含み、当該ナノ粒子がそれぞれ、導体又は半導体材料を単独で含んでいてもよい。例えば、ナノ粒子はそれぞれ、Au、Ag、CsSe、及びCdTeから成る群から選択された材料を単独で含んでいてもよい。通常、ナノ粒子は、1000nm以下の物理的寸法を有し、0.1nM〜100nMの範囲から選択された濃度でシルク中に存在する。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、電磁放射を吸収することによって、封入材料の選択的な除去を誘発可能な熱を生じる。例えば、電磁放射の吸収は、プラズモン共鳴増強吸収であってもよい。
[0129]いくつかの実施形態において、封入材料は、水性環境において298Kで10−10−1以上、298Kで10−8−1以上、298Kで10−5−1以上、又は298Kで10−2−1以上の速度で加水分解する材料である。他の実施形態において、封入材料は、273K以上の温度で昇華する材料である。例えば、昇華性の封入材料は、CO、I、ナフタレン、塩化アンモニウム、塩化鉄、塩化アルミニウム、メラミン、ニッケロセン、ショウノウ、及びカフェインから成る群から選択された材料であってもよい。
[0130]いくつかの実施形態において、封入材料は、非昇華性の材料に設けられた複数の昇華性の繊維を含む複合材料であり、当該昇華性の繊維の昇華によって、封入材料が選択的に除去される。複合材料は、例えば溶液鋳造、エレクトロスピニング、又はスピン鋳造材料であってもよい。
[0131]選択的に除去可能な材料の厚さがゼロとなる時間は、以下により与えられる。

ここで、tは臨界時間、ρは材料の質量密度、M(HO)は水のモル質量、M(m)は材料のモル質量、hは材料の初期厚さ、Dは水の拡散率、kは分解反応の反応定数、wは水の初期濃度であり、kは、10〜10−10−1の範囲、10〜10−7−1の範囲、10〜10−4−1の範囲、又は10〜10−2−1の範囲から選択された値を有する。
[0132]一実施形態において、過渡デバイスの物理的特性(例えば、ヤング率、正味曲げ剛性、硬度等)は、デバイスが自立するとともに環境との高度な共形接触を可能とする剛性を与える。一実施形態において、基板、1つ又は複数の無機半導体コンポーネント及び1つ又は複数の金属導体コンポーネントを有するデバイスは、1×10GPaμm未満の過渡デバイスの正味曲げ剛性すなわち0.1×10GPaμm〜1×10GPaμm、任意選択として1×10GPaμm〜1×10GPaμmの範囲から選択された正味曲げ剛性を与える。いくつかの実施形態において、基板、無機半導体コンポーネント、及び1つ又は複数の金属導体コンポーネントはそれぞれ、変態可能な材料を単独で含む。
[0133]一実施形態において、過渡デバイス及び/又はそのコンポーネントは、可視及び/又は赤外電磁放射に対して少なくとも一部が光学的に透明である。例えば、一実施形態において、過渡デバイス、基板、無機半導体コンポーネント、及び/又は金属導体コンポーネントは、電磁スペクトルの可視領域において、70%以上、いくつかの用途では90%以上の光の百分率透過率を示す。少なくとも一部が光学的に透明なデバイスは、デバイスの管理及び/又は使用中の可視化及び/又は撮像に有用である。また、少なくとも一部が光学的に透明な本発明のデバイスは、当該デバイスへの電磁放射の結合及び/又は当該デバイスからの電磁放射の結合に有用である。本発明は、例えば環境照射又は光学センシングのためのLED又はレーザアレイコンポーネントを有するデバイスを含み、当該デバイスは、デバイスコンポーネントから基板等のデバイスの他のコンポーネントを通して光を伝送可能である。
[0134]体内生物学的環境等、いくつかの生物学的環境において、基板の分解は、例えばプロテアーゼ媒介分解等の酵素分解によって起こる。また、いくつかの実施形態において、分解は、組織及び/又は生体液との界面等、分解酵素が存在する生物学的環境に曝露された生体再吸収性の基板の表面から起こる。したがって、分解性の基板の特定のパラメータを選択することにより、分解速度を効果的に制御するようにしてもよい。一実施形態において、分解性の基板の化学組成、物理的状態、及び/又は厚さは、分解速度を制御するように選択されている。例えば、一実施形態において、分解性の基板は、選択された生物学的環境に対して有用な分解速度を示すバイオポリマーを含む。
[0135]いくつかの特定の実施形態において、本発明の過渡デバイスは、基板コンポーネントを具備しない。例えば、一実施形態において、本発明の過渡デバイスは、最初は基板コンポーネントを具備するが、展開及び/又は動作時に選択的に除去されて、基板を持たない過渡デバイスへと遷移する。この態様の一実施形態では、生物医学用途の過渡デバイスを含み、体内の組織又は細胞との接触等、生物学的環境との接触によって、生体再吸収により基板が失われる。
[0136]いくつかの態様のデバイスは一般的に、センシング、作動、撮像、及び/又は局所的な生物学的環境への治療薬の送達等の体内生物医学用途に有用である。例えば、一実施形態において、本発明のデバイスは、生物学的環境における対象組織の電気生理学的測定の実施又は生物学的環境における対象組織の電気生理学的作動に有用であり、当該生物学的環境は、体内生物学的環境であってもよく、対象組織は、心臓組織、脳組織、筋組織、神経組織、上皮組織、及び血管組織から選択されていてもよいが、これらに限定されない。
[0137]基板の形状及び/又は形態は、本デバイスの機能を確立するのに重要なその他の特性である。一実施形態において、基板は、略均一な厚さ(例えば、層の平均厚さの10%以内の厚さ)を有する連続層である。或いは、本発明は、不連続層及び/又は厚さプロファイルが不均一な層を備えた基板を有するデバイスを含む。また、本発明は、例えばデバイスコンポーネント(例えば、半導体、金属導体コンポーネント、誘電体等)の部分的若しくは完全な封入並びに/又は電子的隔離のための付加的な基板及び/又は層を有するデバイスを含む。
[0138]金属導体コンポーネントの物理的寸法、組成、及び形状は、本発明の電子デバイスの重要なパラメータである。一実施形態において、金属導体コンポーネントは、例えば金属薄膜(例えば、100ミクロン未満の厚さ)等の金属フィルムである。薄い金属導体コンポーネント(例えば、100ミクロン以下、任意選択として10ミクロン以下、任意選択として1ミクロン以下の厚さ)を使用することは、可撓性或いは変形性のデバイスを提供するのに有用である。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の金属導体コンポーネントは、例えば分子線エピタキシ、原子層堆積、物理的若しくは化学的気相成長、又は当技術分野において既知の他の方法により堆積又は成長可能な1つ又は複数の薄膜構造を備える。いくつかの実施形態において、金属導体コンポーネントは、生体適合性、生体再吸収性、又は生態適合性の材料を含む。一実施形態において、金属導体コンポーネントの少なくとも一部、任意選択として全部は、チタン、金、銀、白金、及びこれらの任意の組み合わせ等の生体適合性の材料を含む。一実施形態において、金属導体コンポーネントの少なくとも一部、任意選択として全部は、鉄、マグネシウム、タングステン、及びこれらの任意の組み合わせ等の変態可能な金属を含む。一実施形態において、金属導体コンポーネントはそれぞれ、10ミクロン以下の厚さを有する。任意選択として、金属導体コンポーネントはそれぞれ、1ミクロン以下の厚さを有する。任意選択として、金属導体コンポーネントはそれぞれ、500ナノメートル以下の厚さを有する。任意選択として、金属導体コンポーネントはそれぞれ、100nm以下の厚さを有する。任意選択として、金属導体コンポーネントはそれぞれ、20nm以下の厚さを有する。一実施形態において、金属導体コンポーネントはそれぞれ、10ナノメートル〜100ミクロンの範囲で選択された厚さ、任意選択として100ナノメートル〜1ミクロンの範囲で選択された厚さ、任意選択として100ナノメートル〜500ナノメートルの範囲で選択された厚さを有する。一実施形態において、金属導体コンポーネントはそれぞれ、10000ミクロン以下の横方向寸法、任意選択として1000ミクロン以下の横方向寸法、任意選択として100ミクロン以下の横方向寸法、任意選択として10ミクロン以下の横方向寸法を有する。一実施形態において、アレイ中の金属導体コンポーネントは、10ミクロン以上の距離、任意選択として100ミクロン以上の距離だけ、隣接する金属導体コンポーネントから離間している。一実施形態において、隣接する金属導体コンポーネントは、10ミクロン〜10ミリメートルの範囲、任意選択として10ミクロン〜1000ミクロンの範囲、任意選択として10〜100ミクロンの範囲から選択された距離だけ、互いに離間している。
[0139]基板の分解は、所与の環境における過渡デバイス(例えば、その表面、一部、及び/又はコンポーネント)の展開或いは位置決め、操作、及び/又は調和に有用である。例えば、いくつかの実施形態において、過渡デバイスは、例えば基板の分解又は変態を伴うプロセスによって環境と共形接触され、分解プロセスによって過渡デバイスが環境と接触(例えば、物理的、電気的、熱的等)し、任意選択としては、当該分解プロセスによって、過渡デバイスの環境との調和の助けとなる当該デバイスの構造及び/又は形態の変化が生じる。いくつかの実施形態において、このデバイスは、例えば基板の完全な分解又は変態を伴うプロセスによって環境に対する展開或いは位置決め、操作、及び/又は調和が行われることで、当該過渡デバイスが環境と物理的に接触、電気的に接触、又は光学的に連通する。このため、この態様のいくつかの実施形態において、分解性又は変態性の層は、過渡デバイスの環境との調和を促進するように、展開中の犠牲層として機能する。或いは、他の実施形態において、このデバイスは、例えば基板の部分的且つ不完全な分解又は変態を伴うプロセスによって環境に対する展開或いは位置決め、操作、及び/又は調和が行われることで、当該過渡デバイスが環境と物理的に接触、電気的に接触、又は光学的に連通する。このため、この態様のいくつかの実施形態において、分解性又は変態性の層は、展開中の部分的犠牲層として機能するが、使用時にはデバイスの構造及び/又は機能コンポーネントとして残る。例えば、いくつかの実施形態において、基板の部分的又は完全な分解又は変態は、環境との共形接触の確立を促進するように、過渡デバイスの物理的寸法、構造、形態、及び/又は形状を選択的に調整及び/又は操作する手段を提供する。いくつかの実施形態において、基板の部分的又は完全な分解又は変態は、望ましくない免疫反応及び/又は炎症の抑制等、適合的に環境との共形接触を確立するように、過渡デバイスの化学組成を選択的に調整する手段を提供する。
[0140]本明細書に開示の過渡電子デバイスを作製及び使用する方法を実施することによって、本明細書に開示の過渡電子デバイスのすべての実施形態を生成又は利用するようにしてもよい。
[0141]一態様において、受動過渡電子デバイスを使用する方法は、基板と、当該基板により支持された1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントで、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントとを備えた上記受動過渡電子デバイスであり、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントが、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを有しており、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での当該受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該受動過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、上記受動過渡電子デバイスを用意するステップと、上記受動過渡電子デバイスを外部又は内部刺激に曝露することによって、当該受動過渡電子デバイスをプログラム可能に変態させるステップと、を含む。
[0142]一態様において、能動誘発過渡電子デバイスを使用する方法は、基板と、当該基板により支持された1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントで、選択的に変態可能な材料を単独で含み、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを有する、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントと、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータとを備えた上記能動誘発過渡電子デバイスであり、当該デバイスによる外部トリガ信号の受信により、アクチュエータが、内部又は外部刺激に応じた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、外部トリガ信号に応じた当該能動誘発過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該能動誘発過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、上記能動過渡電子デバイスを用意するステップと、上記能動誘発過渡電子デバイスを外部又は内部刺激に曝露することによって、当該能動誘発過渡電子デバイスをプログラム可能に変態させるステップと、を含む。
[0143]一態様において、過渡電子デバイスを作製する方法は、デバイス基板を用意するステップと、当該デバイス基板上に1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを設けるステップであって、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを有する、ステップであり、これにより上記過渡電子デバイスを生成する、ステップと、を含み、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での上記受動過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、当該プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への上記受動過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす。
[0144]一実施形態において、選択的に変態可能な材料は、Mg、W、Fe、並びにAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrから成る群から選択された1つ又は複数の付加的な材料とのMgの合金であり、当該合金の1つ又は複数の付加的な材料が10重量%以下の濃度を有する、合金、及び1つ又は複数の希土類元素とのMgの合金であり、当該合金の1つ又は複数の希土類元素が10重量%以下の濃度を有する、合金から成る群から選択されている。
[0145]一実施形態において、選択的に変態可能な材料は、Si、Ga、GaAs、及びZnOから成る群から選択されている。
[0146]いくつかの製造プロセスにおいて、デバイス基板上に1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを設けるステップは、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造することであって、デバイスコンポーネントのアセンブリが、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の誘電体構造、又は1つ若しくは複数の金属導体構造を備えることと、デバイスコンポーネントのアセンブリの少なくとも一部を製造基板からデバイス基板に移送することとを含む。一実施形態において、製造基板上のデバイスコンポーネントは、単結晶Si、Ga、又はGaAsを含む。別の実施形態において、製造基板上のデバイスコンポーネントは、SiOを含む。
[0147]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、選択的に変態可能な材料を含む1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを、デバイスコンポーネントのアセンブリを有するデバイス基板上に設けるステップをさらに含む。例えば、一実施形態において、選択的に変態可能な材料を含む1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを、デバイスコンポーネントのアセンブリを有するデバイス基板上に設けるステップは、溶液処理技術を用いて実行する。別の実施形態において、選択的に変態可能な材料を含む1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを、デバイスコンポーネントのアセンブリを有するデバイス基板上に設けるステップは、電気流体力学印刷を用いて実行する。
[0148]いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、半導体製造工場において実行する。例えば、製造基板は、半導体ウェハ基板、ガラスプレート型基板、又はシリコンオンインシュレータ基板であってもよい。いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、化学的気相成長、物理的気相成長、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学析出、及び分子線エピタキシから成る群から選択された1つ又は複数の高温堆積技術を用いて実行する。デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、US FED STD 209E、ISO 14644−1、又はBS 5295クリーンルーム規格等の公認規格によるクリーンルーム条件下で実行するようにしてもよい。鋳造処理を用いる本発明の実施形態は、有用なデバイス形式及びレイアウトにて単結晶シリコン及びSiO等の高品質半導体及び誘電体材料を利用可能とするのに有益である。例えば、いくつかの実施形態において、本発明の方法は、製造工場において実行するいくつかの処理ステップ(例えば、特定のデバイス設計の高品質単結晶シリコン及びSiOデバイス要素の製造)と、溶液相処理等の非鋳造技術を用いて実行する他の処理ステップとを伴う混成プロセスを含む。この混成手法では、非鋳造技術により可能となった様々な選択的に変態可能な材料の統合の柔軟性によって、鋳造を用いた技術により生成された高品質材料の利用可能性を活用する。
[0149]いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、1つ若しくは複数の高温ドーピング技術並びに/又は1つ若しくは複数の高温アニーリング技術を用いて実行する。いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、製造基板により支持された完全処理の基本要素又は回路素子を生成することを含む。
[0150]いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、フォトリソグラフィ又はエッチング技術を用いて実行する。
[0151]いくつかの実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、それぞれ1ミクロン以下の厚さを単独で有する製造基板上の1つ又は複数の単結晶シリコン半導体構造、それぞれ1ミクロン以下の厚さを単独で有する製造基板上の1つ又は複数のSiO構造、及びそれぞれ5ミクロン以下の厚さを単独で有する製造基板上の1つ又は複数の金属構造から成る群から選択された1つ又は複数の構造を生成することを含む。一実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリを製造基板上に製造するステップは、(1)例えばフォトリソグラフィ及びエッチング処理によって、製造基板により支持された1つ又は複数の単結晶シリコン半導体構造を横方向に規定することと、(2)例えば化学的又は物理的堆積によって、1つ又は複数の金属構造を製造基板上に堆積させることと、(3)1つ又は複数のSiO構造を成長させることとを含む。
[0152]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の金属導体構造、又は1つ若しくは複数の誘電体構造の少なくとも一部を選択的に変態可能な材料で置き換えるステップをさらに含む。例えば、一実施形態において、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の金属導体構造、又は1つ若しくは複数の誘電体構造の少なくとも一部を選択的に変態可能な材料で置き換えるステップは、半導体製造工場において実行しない。
[0153]いくつかの実施形態において、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の金属導体構造、又は1つ若しくは複数の誘電体構造の少なくとも一部を選択的に変態可能な材料で置き換えるステップは、溶液処理を用いて実行する。他の実施形態において、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の金属導体構造、又は1つ若しくは複数の誘電体構造の少なくとも一部を選択的に変態可能な材料で置き換えるステップは、電気流体力学印刷を用いて実行する。
[0154]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部を1つ又は複数の選択的に変態可能な金属導体材料で置き換えるステップを含む。
[0155]いくつかの実施形態において、1つ又は複数の金属導体構造は、Mg、W、Fe、並びにAl、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrから成る群から選択された1つ又は複数の付加的な材料とのMgの合金であり、当該合金の1つ又は複数の付加的な材料が10重量%以下の濃度を有する、合金、及び1つ又は複数の希土類元素とのMgの合金であり、当該合金の1つ又は複数の希土類元素が10重量%以下の濃度を有する、合金から成る群から選択された選択的に変態可能な金属で置き換える。
[0156]一実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、Au又はAlを含む1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部を選択的に変態可能な材料で置き換えるステップを含む。
[0157]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、デバイスコンポーネントのアセンブリの少なくとも一部を製造基板から解放するステップをさらに含む。例えば、デバイスコンポーネントのアセンブリの少なくとも一部を製造基板から解放するステップは、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を少なくとも部分的に切り落とすことにより実行するようにしてもよい。切り落としは、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の直下のエッチングにより実現するようにしてもよい。
[0158]一実施形態において、製造基板は、シリコンオンインシュレータ基板であり、この方法は、シリコンオンインシュレータ基板の埋め込み酸化層を少なくとも部分的にエッチングすることによって、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を少なくとも部分的に切り落とすことを含む。
[0159]一実施形態において、デバイスコンポーネントのアセンブリの少なくとも一部を製造基板から解放するステップは、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部を製造基板から持ち上げるマイクロ転写によって実行する。いくつかの実施形態において、マイクロ転写では、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造を製造基板に接続している1つ又は複数のアンカーを粉砕することによって持ち上げを可能とする。
[0160]一実施形態において、マイクロ転写は、乾式の接触転写である。マイクロ転写技術は、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部を共形転写デバイスの接触面と接触させることであって、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部を接触面に付着させることと、接触面に付着した1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の当該部分を有する共形転写デバイスを移動させることによって持ち上げを可能とすることとを含んでいてもよい。
[0161]いくつかの実施形態において、マイクロ転写技術は、接触面に付着した1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造の少なくとも一部に対して、デバイス基板の受容面を接触させることと、共形転写デバイスの接触面と1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造とを分離することによって、1つ又は複数の単結晶無機半導体構造、1つ又は複数の誘電体構造、及び1つ又は複数の金属導体構造をデバイス基板の受容面に転写することとをさらに含む。いくつかの実施形態において、共形転写デバイスは、エラストマスタンプである。
[0162]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータを用意するステップをさらに含み、上記デバイスによる外部トリガ信号の受信により、アクチュエータは、内部又は外部刺激に応じた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、外部トリガ信号に応じた過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。
[0163]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、ユーザ起動の外部トリガ信号を受信する受信機を用意するステップをさらに含み、当該受信機は、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答して1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの少なくとも一部の変態を開始するようにアクチュエータに対して動作可能に接続されている。例えば、アクチュエータは、送信機と単方向又は双方向に連通し、送信機が、アクチュエータに動作可能に接続されたデバイスの受信機に対して、ユーザ起動の外部トリガ信号を供給するようになっていてもよい。
[0164]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、無機半導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数又は金属導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を用意することをさらに含む。例えば、無機半導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数又は金属導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数を少なくとも部分的に封入する封入材料を用意するステップは、溶液処理を用いて実行するか、又はスピン鋳造若しくはスピンコーティングを用いて実行する。
[0165]いくつかの実施形態において、封入材料は、選択的に除去可能な材料を含む。例示的な封入材料としては、MgO、シルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、及びポリリン酸から成る群から選択された材料が挙げられる。一実施形態において、封入材料は、シルクを含む。
[0166]いくつかの実施形態において、デバイス基板は、選択的に除去可能な材料を含む。例えば、デバイス基板は、生体適合性、生体再吸収性、又は生態適合性の材料を含んでいてもよい。一実施形態において、デバイス基板は、ポリマー、又はシルク、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、MgO、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、及びポリリン酸から成る群から選択された材料を含む。一実施形態において、デバイス基板は、シルクを含む。
[0167]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、事前選択過渡性プロファイルを決定するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの組成及び物理的寸法を選択することによって、事前選択過渡性プロファイルを提供するステップをさらに含む。
[0168]いくつかの実施形態において、過渡電子デバイスを作製する方法は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの厚さ又は形態を選択することによって、事前選択過渡性プロファイルを提供するステップをさらに含む。
[0169]いくつかの実施形態において、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントはそれぞれ、選択的に変態可能な材料を単独で含む。
[0170]本明細書において、「分解性の基板上で空間的に配置」は、基板の表面積全体で要素(例えば、デバイスコンポーネント)を分散させることによって、各要素が異なる位置となるようにすることを表す。要素間の間隔は、均一又は可変とすることができる。いくつかの実施形態において、要素は、例えば2D(2次元)アレイ等、要素間の間隔が等しい規則的なアレイパターンにて空間的に配置されている。いくつかの実施形態において、要素は、線状(例えば、1D(1次元)アレイ)にて空間的に配置されている。有用な空間配置としては、要素の規則的な分散及び不規則な分散が挙げられる。
[0171]いくつかの実施形態においては、過渡デバイスの形状を用いることにより、伸縮性、可撓性、一致性、及び/又は圧縮性を提供するようにしてもよい。一実施形態において、これらのデバイスは、材料自体を大きくひずませることなく大きな機械的変形を幾何学的に受け入れ可能な構造的形状に構成された無機半導体材料を展開するようにしてもよい。例えば、デバイスの固いアイランドを接続しているブリッジは、起伏、座屈、蛇行、又は曲折していてもよく、米国特許出願第11/851,182号(米国特許出願公開第2008/0157235号)、米国特許出願第12/405,475号(米国特許出願公開第2010/059863号)、及び米国特許出願第12/398,811号(米国特許出願公開第2010/0002402号)に詳しく記載されている通りであり、それぞれを本明細書に援用する。
[0172]一実施形態において、本明細書に開示のデバイスは、米国特許出願第11/851,182号、米国特許出願第12/405,475号、及び/又は米国特許出願第12/398,811号に開示されているような1つ又は複数の伸縮性コンポーネントを備え、これらに開示のプロセスのうちの1つ又は複数により作製される。米国特許出願第11/851,182号、米国特許出願第12/405,475号、及び米国特許出願第12/398,811号は、本明細書に援用する。
[0173]任意特定の理論による制約を望むことなく、本明細書に開示のデバイス及び方法に関する基本的な原理の信用又は理解に関し、本明細書において議論するようにしてもよい。任意の機構の説明又は仮説が究極的に正確であったとしても、本発明の一実施形態に効力があって、有用となり得ることが認識される。
ZnO、Mg、MgO、及びシルクに基づく過渡薄膜トランジスタ(TFT)及び機械的エネルギーハーベスタ(MEH)/ひずみゲージの材料及び設計を示した図であって、a)全体が水溶性の材料であるZnO(半導体/圧電)、Mg(導体)、MgO(絶縁体)、シルク(基板)から成る過渡ZnO TFT及びMEH/ひずみゲージの模式図、b)シルク基板上のZnO TFT及びMEHの集合の写真であり、ポリイミド(PI)フィルム(Kapton、12.5μm、Dupon、USA)製の高分解能シャドーマスクを通してすべての電子材料を堆積した、写真、c)室温での脱イオン水への浸漬後の様々な時間におけるシルク上のZnO TFT及びMEHのアレイの画像集合である。 水溶性の電子材料及びデバイスの分解動力学を示した図であって、a)室温で脱イオン水に浸漬した曲折トレースのZnO(200nm)の分解中の様々な時間において収集した一連の光学顕微鏡像、b)分解中の様々な時間における代表的なZnO TFTの画像であり、すべてのコンポーネントが完全に分解した、画像、c)水への浸漬後の様々な時間におけるMgO(500nm)で封入したZnO TFTの電気的特性における分解の実験結果であり、線形目盛りの伝達曲線(左)並びにドレイン電圧及びゲート電圧がそれぞれV=0.1V、V=5Vでのドレイン電流(I)及び最大相互コンダクタンス(左)によって、デバイスの動作が約3時間安定した後、特性が約45分で速やかに劣化したことを示した、結果である。 ZnO TFT及びMEHの電気的特性を示した図であって、a)シルク基板上のZnO TFTのアレイの画像であり、デバイスにMg(ソース、ドレイン、及びゲート電極)、ZnO(活性層)、及びMgO(ゲート誘電体)を用いた、画像、b)チャネル構成の規定後(上)及び製造完了後(下)のTFTの光学顕微鏡写真、c)様々なゲートバイアスにおける通常のデバイスの電流−電圧特性、d)様々なドレイン電圧における線形目盛りの伝達曲線(左)並びにドレイン電圧0.1V(右)での線形目盛り(赤)及び対数目盛り(青)の伝達曲線、e)シルク基板上のZnO MEHのアレイの光学像、f)曲げサイクル中の出力電圧対時間及び出力電流対時間、g)直列に接続されたZnOストリップ及び圧縮下のデバイスが座屈する理論的形状の模式図である。 a)様々な溶液であるリン酸緩衝液(PBS、pH4、青)、DI(脱イオン)水(黒)、ウシ血清(赤)における分解中の時間の関数としてのZnO薄膜の厚さの実験的(E)及び理論的(T)変化、b)デバイスレベルでの分解動力学を調査するためのZnO TFTの画像及び回路図、c)図2cの右枠の伝達曲線に対応する計算移動度(赤)及びオン/オフ比(青)、d)様々なチャネル長及びゲートバイアスにおける幅正規化オン状態抵抗を示した図である。 a)ZnOストリップのアレイの模式図、並びに単一ストリップの上面図及び側面図、b)シルク基板上のZnOストリップの座屈アレイの模式図、c)ZnO MEHの様々な層における膜系統及びデバイスの中性機械的平面の概略図である。 a)好適な配向を標識化(002)したZnO薄膜のX線回折パターン、b)スパッタリングしたZnO薄膜の上面走査型電子顕微鏡(SEM)像及びはめ込み断面像、c)d33測定の典型的なバイアスプロファイル(詳細はSI)、d)ZnO薄膜に印加された電圧の関数としての測定変位を示した図である。 ハンクス溶液(RT(室温)でpH5、7.4、及び8並びに37℃でpH7.4)及びDI水における分解中の時間の関数としての蛇行薄膜トレースの抵抗変化を示した図であって、(a)Mg(300nm)、(b)AZ31B Mg合金(300nm)、(c)スパッタリング堆積W(150nm)、(d)Zn(300nm)、(e)Mo(40nm)、(f)CVD W(150nm)、(g)Fe(150nm)の場合であり、(a)〜(g)が同じ凡例を共有した図、並びにRTでのDI水における分解中の時間の関数としての類似トレースの厚さ変化を示した図であって、(h)Mg、AZ31B Mg合金、及びZn、(i)スパッタリング堆積W、Mo、及びFeの場合である。 DI水におけるMg分解のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 DI水における分解中のAZ31B Mg合金のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 DI水におけるスパッタリングW分解のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 DI水におけるMo分解のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 DI水におけるZn分解のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 DI水におけるFe分解のマイクロ構造及び界面化学の変化を示した図であって、(a)〜(d)光学像、(e)〜(h)断面図をはめ込んだSEM像、(i)回折パターン及び格子縞を含むTEM明視野像、(j)、(k)XPSデータである。 (a)nチャネルMOSFETの形状、(b)〜(f)過渡金属コンタクトとしてMg、AZ31B Mg合金、Zn、W、及びMoをそれぞれ備えたnチャネルMOSFETの機能劣化を示した図である。 nチャネルMOSFETの金属コンタクトの分解を示した図であって、(a)Mg、(b)AZ31B Mg合金、(c)Zn、(d)W、(e)Moである。 ハンクス溶液(RTでpH7.4)における分解時のnチャネルMOSFETにおけるドープSi及びSiOゲート酸化物の厚さ変化を示した図である。 スパッタリング条件がW(150nm)の分解速度に及ぼす影響を示した図である。 (a)過渡1次バッテリシステムの模式図、(b)3つの異なる過渡金属カソードを備えたデバイスの予備性能、(c)直列に接続された4つの過渡Mg−Feバッテリにより給電された無線回路の出力、(d)時間の関数としてのMg−Feバッテリにより給電された無線回路の周波数及び電力を示した図である。 ビーコン回路におけるRF誘発機能過渡性を示した図である。 回路全体のRF誘発過渡性を示した図である。 (a)性能評価のための単一Mg−Xセルバッテリの構成、(b)定電流(0.1mA/cm)でのMg−Xバッテリの放電挙動、(c)放電電流密度がMg−Moバッテリの性能に及ぼす影響、(d)アノード−カソード間隔がMg−Moバッテリの性能に及ぼす影響、(e)Mg−Moバッテリの放電(放電電流密度0.1mA/cm)進行中の分解の様々な段階におけるMg箔の光学像を示した図である。 (a)4つの直列Mg−Moセルから成るバッテリパックの構成、(b)バッテリの光学像、(c)放電挙動(0.1mA/cm)、(d)電解質を閉じ込める上部多孔質ポリ無水物カバー、(e)バッテリの分解を示した図である。 アノード、カソード、及び電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントを備えた過渡電気化学デバイスの模式図であって、電解質区画と流体連通した貯蔵区画は、電気化学デバイスの放電前の電解質を保持することによって、分解反応に起因する過渡性を防止する。 (a)無線回路の設計、(b)信号解析器により無線で受信された無線信号、(c)無線回路のバッテリ給電動作、(d)赤色LEDのバッテリ給電動作を示した図である。 ポリ無水物の合成及び分解方法を示した図である。 (a)ポリ無水物フィルム(約80°)、(b)多孔質ポリ無水物フィルム(45°)の接触角測定結果と、(c)水バリアとしての多孔質ポリ無水物フィルムの有効性とを示した図であって、空気中に垂下したフィルムは、最大18時間にわたって漏れなく色付きリン酸緩衝生理食塩水を保持する(生理食塩水は、観察プロセス中に同時に、空気中に蒸散する)。 生理的温度(37℃)でのリン酸緩衝液(PBS、1M、pH7.4、Sigma−Aldrich、USA)における様々な浸漬時間としての0時間(左上)、8時間(左中)、16時間(左下)、及び24時間(右下)にわたり位相敏感顕微鏡法を用いて大面積で調査した単結晶シリコンナノ膜(Si NM、UIUCロゴ、約100nm厚)の分解挙動を示した図であって、測定の各段階のラインスキャンプロファイルを右中に示し、試験構造の分解模式図は、ガラス基板上のエポキシフィルム上のSi NMを示している(右上)。 (a)透過モードで動作する回折位相顕微鏡法(DPM)の実験設定を示した図である。 (a)様々な浸漬時間としての0時間(左上)、8時間(右上)、16時間(右下)、及び24時間(左下)それぞれにわたる体温(37℃)でのPBS(1M、pH7.4)におけるSi NM(正方形ドットのアレイ、3μm×3μm×100nm)の分解運動学を示したAFM像集合、(b)0時間(黒)、8時間(赤)、16時間(青)、及び濃シアン(24時間)それぞれについて(a)の結果から導出したSi NMの厚さプロファイルを示した図である。 (a)DPM及び(b)AFMにより測定した0時間(左上)、8時間(右上)、16時間(右下)、及び24時間(左下)それぞれにわたる生理的温度(37℃)でのウシ血清(pH約7.4)における分解の様々な段階でのSi NMの画像、(c)DPM像(a)及び(d)AFM像(b)から導出した厚さプロファイル(0時間(黒)、8時間(赤)、16時間(青)、24時間(濃シアン))、(e)体温(37℃)でのPBS(青、1M、pH約7.4)及びウシ血清(赤、pH約7.4)における様々な浸漬時間後の蛇行形状Si NM抵抗の理論的な抵抗変化(線)及び測定した抵抗変化(記号)を示した図である。 様々な溶液におけるSi NMの分解時間の関数としての理論的な厚さ変化(T、線)及び実験的な厚さ変化(E、記号)を示した図であって、(a)水道水(pH約7.8)、脱イオン水(DI、pH約8.1)、及び天然水(pH約7.4)、(b)室温でのコーク(pH約2.6)及び(c)牛乳(pH約6.4)、(d)日光(赤)及びUV光(青)への曝露中の分解挙動の調査結果である。 時間の関数としての厚さ変化により規定した、生理的温度(37℃)での緩衝水溶液(0.1M、pH7.4)におけるリン及びホウ素ドープSi NM(3μm×3μm×70nm)の分解動力学を示した図であって、(a)2次イオン質量分析法(SIMS)により測定したリン(左)及びホウ素(右)のドーパント濃度、(b)生理的温度(37℃)でのリン酸緩衝液(0.1M、pH7.4、Sigma−Aldrich、USA)における浸漬中のリン(左)及びホウ素(右)のドーパント濃度を変えた(1017cm−3(黒)、1019cm−3(赤)、1020cm−3(青))Si NMの分解速度の理論的結果(T、線)及び実験的結果(E、記号)、(c)ドーパント濃度の関数としてのリン(左)及びホウ素(右)の計算した分解速度(線、黒)及び測定した分解速度(星、赤)である。 (a)37℃でのリン酸緩衝液(0.1M、pH7.4)においてリンドープSi NM(約35nm)により形成した曲折トレースの抵抗変化、(b)様々な段階としてのSi 2p(左)及びO 1s(右)における体温(37℃)でのリン酸緩衝液(0.1M、pH7.4)における浸漬中のX線光電子分光法(XPS)によるリンドープSi NM(約35nm)の表面分析を示した図である。 Si NMに関連する分解及び細胞毒性の体外細胞培養評価を示した図であって、(a)Si NM上の細胞培養の試験構造の模式図、(b)乳がん細胞の培養中のSi NMの測定した厚さ変化、(c)(b)の結果に対応した4日間にわたる細胞付着Si NMの分解挙動を示した微分干渉コントラスト(DIC)像、(d)1日、5日、及び10日それぞれでのSi NM上の生死判定キットを用いた細胞生存性を表す蛍光像集合、(e)(d)の生死判定キットにより定量化した経時的な生存細胞(緑)及び死亡細胞(赤)の両者の数であり、細胞は、分裂するために数が増え、より密集することによって死亡細胞の数も増えることになる(総生存細胞の割合として計算した1日、5日、及び10日での細胞の生存性をはめ込み図示している)。 (a)麻酔をかけたBALB/cマウスの背面ポケットに過渡電子材料を埋め込む段階的手順としての切開(右上)、埋め込み(右下)、及び縫合(左下)を示した図、並びに(b)創傷治癒プロセスを示した画像集合である。 (a)BALB/cマウスの皮下背面領域に埋め込んだ過渡電子試験構造の画像、(b)実体顕微鏡を用いて収集した代表的な皮膚組織の顕微鏡像、(c)埋め込み後5週間のマウスからの皮膚片のH&E(ヘマトキシリン−エオジン)染色を示した図である。 5週間後のインプラント部位における組織の実体顕微鏡像であって、非手術(左上)、偽鍼手術(右上)、HDPE(高密度ポリエチレン)(左中、シルク)、HDPE(右中、シルク上のSi)、HDPE(左下、シルク上のMg)、及びHDPE(右下、シルク上のMgO)を示した図である。 5週間後に摘出し、マウスのHDPEにHDPE及びサンプルの両者を担持したインプラント部位における組織の切片を示した図であって、非手術(左上)、偽鍼手術(右上)、HDPE(左中、シルク)、HDPE(右中、シルク上のSi)、HDPE(左下、シルク上のMg)、及びHDPE(右下、シルク上のMgO)である。 (a)5群の動物からの皮膚片のH&E染色に基づく5週間での組織のスコア、(b)5週間の埋め込み期間(1群当たりn=8)後の偽鍼手術(黒)、シルク(緑)、シルク上のSi(赤)、シルク上のMg(青)、及びシルク上のMgO(紫)を埋め込んだマウスの体重変化、(c)腋窩及び鰓流入領域リンパ節(DLN)における細胞数を示した図である。 搬送用ウェハ上に完全に製造し、PDMSスタンプを用いて生体分解性のエラストマ上に転写した伸縮性の過渡電子回路を示した図であって、(a)搬送用ウェハ上に製造した後に切り落とし、(b)PDMSスタンプ等の転写デバイスにより取り上げ、スタックの底部からD−PI(希釈ポリイミド)を除去し、(c)スタックをPOC(生体分解性のエラストマ)に転写し、スタックの上部からD−PIを除去した状態の回路であり、添付の写真は、この技術を用いて製造したpMOS、nMOS、及びCMOSデバイスを示している。 例示的な過渡エレクトロニクスの伸縮性構造を示した図であって、(a)設計に対する30%の伸縮性を示す実験結果、(b)およそ47%までの良好な伸縮性を示すモデリングである。 伸縮性構造の調査に用いたある設計形状の(a)模式図及び(b)写真、(c)0%、10%、20%、及び30%まで伸ばした個々のアイランドの一連の写真(約38%まで伸ばしたアレイのモデリングでは、高ひずみ部は見られない)、(d)伸張を維持したpMOS及びnMOS過渡デバイスの性能を示したプロットである。 伸縮性の過渡pHセンサを示した図であって、(a)蛇行Mg相互接続によりACF接続部に接続されたMgコンタクト対、(b)生体分解性のエラストマ(POC)上に配設された複数のSiナノリボン(Si NR)に対してMgコンタクトが適用され、Mgコンタクト間の間隙により検知開口が形成された状態の分解図、(c)MgコンポーネントがSiO封入材により覆われた状態、(d)伸縮性の過渡pHセンサにより収集した実験データのプロット、(e)1時間にわたるPBS(pH7.4)でのpHセンサの分解を示した写真である。 完全生体分解性の薬物送達デバイスを示した図であって、(a)過渡加熱デバイス上に脂質安定薬を含む過渡薬物送達システムの模式図、(b)加熱デバイスがMg抵抗ヒータと、Mgマイクロ波アンテナに結合された受電コイルとを備えた図、(c)およそ90°Cの最大温度に到達した加熱デバイスの赤外線画像、(d)経時的な加熱により薬物を活性化した場合の蛍光強度の上昇を示した図である。 分子量を90KD〜700KDの範囲から選択したNa−CMCフィルムの良好な均一性を示した走査型電子顕微鏡画像であって、フィルムそれぞれは、1重量%のポリマー溶液として10μmの厚さまで鋳造している。 無線温度決定のための過渡PCB回路を示した図であって、(b)過渡PCB回路は、温度センサ及び電圧制御発振器に給電してアナログ信号をデジタル信号に変換する電力管理モジュールにエネルギーを供給するRF電力ハーベスタを具備し、(d)過渡PCB回路は、Na−CMC層間にポリオックス層を挟んで形成し、(a)ポリマースタックの両面には、Mg電極、SiO絶縁層、及び電子コンポーネントをパターン化し、(c)例えば電子コンポーネントのピンは、過渡導電性ペーストによってMg電極に接合している。 図45の過渡PCB回路のサイズ及び可撓性を示した写真である。 マイクロサイズの過渡金属粒子、水溶性の過渡ポリマー/樹脂、及び揮発性溶媒を含む過渡導電性ペーストの模式図であって、(a)過渡導電性ペーストを基板に塗布して硬化させ、当該硬化プロセスによりペーストの体積及び導電率を異方的に変化させた図、(b)タングステン又は亜鉛マイクロ粒子を含む過渡導電性ペーストの断面図及び上面図である。 伸縮性の導電性過渡相互接続、電気コンタクト、アンテナ、及び他の電気デバイスコンポーネントを形成するスクリーン印刷技術の模式図である。 (c)図45の過渡無線温度センサを用いて、12時間にわたるUrbana、Illinoisの屋外大気温度を監視した結果、(d)窓の内側で過渡回路から3メートル離して配置した(e)携帯型スペクトルアナライザのアンテナを通して捕捉した(a)、(b)無線センサからの電力及び周波数データを示した図である。 (a)過渡PCB回路から1メートル離して配置したアンテナにより監視した(b)周波数の関数としての過渡ハーベスタの電圧出力、(c)ハーベスタにより支持されたVCOの時間の関数としての電力及び周波数出力を示した図である。 溶液(例えば、水)中の15分間にわたる過渡PCB回路の分解の様子を示した図である。 液体−ガス実施形態において能動誘発過渡性を示すPDMSチャンバ中の複数の過渡電極に接続された3モードRFトリガ回路を示した図である。 (A)多区画実施形態、(B)単一区画実施形態において能動誘発過渡性を示す模式図、(C)能動誘発容器を備えた過渡電子デバイスを使用する方法のフローチャートである。 ヒドロゲル実施形態における能動誘発過渡性の模式図である。 過渡材料のみを使用する製造順序にて、シリコンオンインシュレータウェハを用いて製造工場でバッチ製造した受動RFID集積回路チップレットの(A)上面図及び(B)上面斜視図である。 RFIDチップレットをその元のウェハからPMMA及び希釈ポリイミド(d−PI)で被膜した仮ハンドルウェハ上に転写した図であって、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。 過渡金属の最下層を図56のd−PI層上に堆積してパターン化した図であって、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。 過渡平坦化誘電体層を図57のサンプル上にスピンコート(すなわち、ポリマー又はスピンオンガラス)又は堆積(すなわち、PECVD SiO)し、平坦化層を選択的にエッチングして相互接続点を広げた図であって、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。 アンテナを含む上部金属層を図58の平坦化誘電体層上に堆積してパターン化し、開口により上下金属間の電気的接触を可能とし、平坦化層を誘電体として利用することによりキャパシタを形成した図であって、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。 封入層をデバイス全体に堆積した後、d−PIの仮保護層をデバイス上にパターン化するとともにPMMAをアセトン中で切り落としてデバイスを過渡基板上に転写し、d−PI層をエッチング除去することにより完成した過渡RFIDタグを露出させた図であって、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。
[0235]一般的に、本明細書において使用する用語及び表現は、当業者に既知の標準テキスト、ジャーナル資料、及びコンテキストを参照することによって見出し得る当技術分野において承認されたそれぞれの意味を有する。以下の定義は、本発明の文脈におけるそれぞれの特定用途を明らかにするためのものである。
[0236]「電気的分解速度」(EDR)は、分解時の電気抵抗の変化から変換した、バルク材料層の有効厚さの変化速度を表す。EDRは、電気的特性の劣化を示すとともに実際の材料の構造的不規則性を考慮に入れた実効腐食速度であって、通例、電気的特性が腐食の不均一性の影響を受け易いため、従来の腐食速度からは逸脱する。「腐食速度」は、材料の一部がバルク材料から除去される速度を表す。例えば、腐食速度は、単位時間当たりに失われる材料の量(例えば、重量、体積、原子数、分子数等)として表されてもよい。腐食速度は、pH、温度、UV曝露、化学的曝露、電気的曝露、物理的摩耗等の周囲条件の影響を受ける場合がある。表現「前記選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を特徴とする」は、同じ外部又は内部刺激への曝露時等の類似条件下におけるEDRの腐食速度との比較を表す。
[0237]「機能層」は、何らかの機能をデバイスに付与する層を表す。例えば、機能層は、半導体コンポーネント、金属コンポーネント、誘電体コンポーネント、光学コンポーネント、圧電コンポーネント等を含んでいてもよい。或いは、機能層は、支持層により分離された複数の半導体層、金属層、又は誘電体層等の複数の層を含んでいてもよい。機能層は、電極又はアイランド間に延びる相互接続等の複数のパターン化要素を含んでいてもよい。また、機能層は、異成分から成っていてもよいし、不均質な1つ又は複数の特性を有していてもよい。「不均質な特性」は、空間的に変化し得ることによって、多層デバイス内の中性機械的平面の位置に影響を及ぼす物理的パラメータを表す。
[0238]「構造層」は、例えばデバイスコンポーネントを支持、固定、及び/又は封入することによる構造的機能を付与する層を表す。本発明は、封入層、埋め込み層、接着層、及び/又は基板層等の1つ又は複数の構造層を有する過渡デバイスを含む。
[0239]「半導体」は、極低温では絶縁体であるが、およそ300ケルビンの温度では相当な導電率を有する任意の材料を表す。本明細書において、半導体という用語を使用するのは、マイクロエレクトロニクス及び電子デバイスの技術分野におけるこの用語の使用と整合することを意図している。有用な半導体としては、シリコン、ゲルマニウム、及びダイヤモンド等の元素半導体、並びにSiC、SiGe等のIV族化合物半導体、AlSb、AlAs、AlN、AlP、BN、BP、BAs、GaSb、GaAs、GaN、GaP、InSb、InAs、InN、InP等のIII−V族半導体、AlGa1−xAs等のIII−V族三元半導体合金、CsSe、CdS、CdTe、ZnO、ZnSe、ZnS、ZnTe等のII−VI族半導体、CuCl等のI−VII族半導体、PbS、PbTe、SnS等のIV−VI族半導体、PbI、MoS、GaSe等の層半導体、及びCuO、CuO等の酸化物半導体等の化合物半導体が挙げられる。半導体という用語には、真性半導体と、p型ドープ材料及びn型ドープ材料を有する半導体等、1つ又は複数の選択材料をドープすることによって、所与の用途又はデバイスに役立つ有益な電子的特性を与える外因性半導体とを含む。また、半導体という用語には、半導体及び/又はドーパントの混合物を含む複合材料を含む。いくつかの実施形態に役立つ具体的な半導体材料としては、Si、Ge、Se、ダイヤモンド、フラーレン、SiC、SiGe、SiO、SiO、SiN、AlSb、AlAs、AlIn、AlN、AlP、AlS、BN、BP、BAs、As、GaSb、GaAs、GaN、GaP、GaSe、InSb、InAs、InN、InP、CsSe、CdS、CdSe、CdTe、Cd、CdAs、CdSb、ZnO、ZnSe、ZnS、ZnTe、Zn、ZnAs、ZnSb、ZnSiP、CuCl、PbS、PbSe、PbTe、FeO、FeS、NiO、EuO、EuS、PtSi、TiBr、CrBr、SnS、SnTe、PbI、MoS、GaSe、CuO、CuO、HgS、HgSe、HgTe、HgI、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、SrS、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、SnO、TiO、TiO、Bi、Bi、BiTe、BiI、UO、UO、AgGaS、PbMnTe、BaTiO、SrTiO、LiNbO、LaCuO、La0.7Ca0.3MnO、CdZnTe、CdMnTe、CuInSe、銅・インジウム・ガリウム・セレン(CIGS)、HgCdTe、HgZnTe、HgZnSe、PbSnTe、TlSnTe、TlGeTe、AlGaAs、AlGaN、AlGaP、AlInAs、AlInSb、AlInP、AlInAsP、AlGaAsN、GaAsP、GaAsN、GaMnAs、GaAsSbN、GaInAs、GaInP、AlGaAsSb、AlGaAsP、AlGaInP、GaInAsP、InGaAs、InGaP、InGaN、InAsSb、InGaSb、InMnAs、InGaAsP、InGaAsN、InAlAsN、GaInNAsSb、GaInAsSbP、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の態様には、多孔質シリコン半導体材料が有用である。半導体材料の不純物は、当該(1つ又は複数の)半導体材料自体又は当該半導体材料に与えられた任意のドーパント以外の原子、元素、イオン、及び/又は分子である。不純物は、半導体材料中に存在し、半導体材料の電子的特性に悪影響を及ぼし得る望ましくない材料であって、酸素、炭素、及び重金属を含む金属が挙げられるが、これらに限定されない。重金属不純物としては、周期表の銅と鉛との間の元素群、カルシウム、ナトリウム、並びにこれらのすべてのイオン、化合物、及び/若しくは錯体が挙げられるが、これらに限定されない。
[0240]「半導体コンポーネント」は、任意の半導体材料、組成、又は構造を広く表し、高品質の単結晶及び多結晶半導体、高温処理により製造された半導体材料、ドープ半導体材料、無機半導体、並びに複合半導体材料を明確に含む。
[0241]「コンポーネント」は、デバイスの個々の部分を表すのに広く用いている。「相互接続」は、コンポーネントの一例であって、別のコンポーネントとの電気的接続又はコンポーネント間の電気的接続を確立可能な導電性構造を表す。特に、相互接続は、別個のコンポーネント間の電気的接触を確立していてもよい。所望のデバイス仕様、動作、及び用途に応じて、相互接続は、適当な材料により作製される。適当な導電性材料としては、半導体及び金属導体が挙げられる。
[0242]他のコンポーネントとしては、薄膜トランジスタ(TFT)、トランジスタ、ダイオード、電極、集積回路、回路素子、制御素子、光起電素子、光起電素子(例えば、太陽電池)、センサ、発光素子、アクチュエータ、圧電素子、受信機、送信機、マイクロプロセッサ、トランスデューサ、アイランド、ブリッジ、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。当技術分野において知られているように、コンポーネントは、例えば金属蒸発、ワイヤボンディング、及び固体又は導電性ペーストの塗布等によって、1つ又は複数のコンタクトパッドに接続されていてもよい。本発明の電子デバイスは、任意選択として相互接続構成の1つ又は複数のコンポーネントを備えていてもよい。
[0243]「中性機械的平面」(NMP)は、デバイスの横方向b及び縦方向lに存在する仮想平面を表す。NMPは、デバイスの垂直軸hに沿ったより極端な位置及び/又はデバイスのより曲がり易い層内に存在する当該デバイスの他の平面よりも曲げ応力の影響を受け難い。このため、NMPの位置は、デバイスの厚さ及びデバイスの(1つ又は複数の)層を形成している材料の両者によって決まる。一実施形態において、本発明のデバイスは、その中性機械的平面と一致又は近接して設けられた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを具備する。
[0244]「一致」は、2つ以上の物体、平面、又は表面、例えば機能層、基板層等の層に位置決め又は隣接した中性機械的平面等の表面の相対位置を表す。一実施形態において、中性機械的平面は、層内の最もひずみの影響を受け易い層又は材料に対応するように位置決めされている。
[0245]「近接」は、2つ以上の物体、平面、又は表面、例えば機能層、基板層等の層の位置に密接に従う一方、ひずみの影響を受け易い材料の物理的特性への悪影響なく、依然として所望の一致性をもたらす中性機械的平面の相対位置を表す。「ひずみの影響を受け易い」は、比較的低レベルのひずみに応答して破砕或いは損傷する材料を表す。一般的に、ひずみの影響を大きく受け易く、最初に破砕する傾向にある層は、比較的脆弱な半導体又は他のひずみの影響を受け易いデバイス要素を含む機能層等に配置されている。ある層に近接した中性機械的平面は、当該層内に制約する必要はないが、デバイスが組織表面に適合された場合にひずみの影響を受け易いデバイス要素のひずみを低減する機能上の利益をもたらすように、当該層の近接又は十分近くに位置決めされていてもよい。いくつかの実施形態において、近接は、第2の要素の100ミクロン以内、任意選択としていくつかの実施形態では10ミクロン以内、又は任意選択としていくつかの実施形態では1ミクロン以内の第1の要素の位置を表す。
[0246]「電子デバイス」は一般的に、複数のコンポーネントを組み込んだデバイスを表し、大面積エレクトロニクス、プリント配線板、集積回路、コンポーネントアレイ、生物及び/又は化学センサ、物理センサ(例えば、温度、ひずみ等)、ナノ電気機械システム、マイクロ電気機械システム、光起電デバイス、通信システム、医療用デバイス、光デバイス、並びに電気光学デバイスが挙げられる。
[0247]「センシング」は、物理的及び/又は化学的特性の有無、量、大きさ、又は強度の検出を表す。有用なセンシング用電子デバイスコンポーネントとしては、電極素子、化学又は生物センサ素子、pHセンサ、温度センサ、ひずみセンサ、機械センサ、位置センサ、光学センサ、及び容量センサが挙げられるが、これらに限定されない。
[0248]「作動」は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は封入材料若しくは層等の構造、材料、又はデバイスコンポーネントに対する刺激、制御、或いは影響を表す。一実施形態において、作動は、構造又は材料が選択的に変態することにより、例えば材料又は構造の除去、喪失、又は変位等の化学的又は物理的変化を受けるプロセスを表す。有用な作動用電子デバイスコンポーネントとしては、電極素子、電磁放射素子、発光ダイオード、レーザ、磁気素子、音響素子、圧電素子、化学素子、生物素子、及び加熱素子が挙げられるが、これらに限定されない。
[0249]「アクチュエータ」は、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答して、例えば過渡電子デバイスの選択的に変態可能な材料の少なくとも一部の変態を開始することにより、過渡電子デバイスの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始するデバイスコンポーネントである。例えば、アクチュエータは、過渡デバイスに供給されたエネルギーを吸収し、当該デバイスの少なくとも一部の変態に影響を及ぼすエネルギーの利用又は変換によって、当該少なくとも一部の変態を開始するようにしてもよい。例えば、アクチュエータは、少なくとも一部の変態を生じる内部又は外部刺激に対して、選択的に変態可能な材料を含むデバイスコンポーネントを曝露することにより、過渡デバイスの少なくとも一部の変態を開始するようにしてもよい。例えば、アクチュエータは、封入材料、無機半導体コンポーネント、又は金属導体コンポーネントへのエネルギー供給等、過渡デバイスの少なくとも一部の変態に影響を及ぼす中間材料又はデバイスコンポーネントへのエネルギー(例えば、熱、電磁放射、音響、RFエネルギー等)を供給することにより、当該変態を開始するようにしてもよい。したがって、アクチュエータは、単独又は組み合わせにより過渡電子デバイスの変態を促進する単一又は複数のコンポーネントを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、本発明のアクチュエータは、例えば1つ又は複数の受信機デバイスコンポーネントを介し、送信機と単方向又は双方向に連通して直接的又は間接的に設けられている。
[0250]「ユーザ起動のトリガ信号」には、人が過渡デバイスのプログラム可能な変態を始動又は開始可能な、特定環境への過渡デバイスの単なる設置以外の任意の行動を含む。例示的な「ユーザ起動のトリガ信号」としては、デバイス又はデバイスと連通した送信機への実時間ユーザ入力データの供給(例えば、ボタンの押下、スイッチのオン、タイマーのセット等)、デバイスに対する少なくとも1つの非環境外部エネルギー源の直接的又は間接的な提供(例えば、電界、磁界、音響エネルギー、圧力、ひずみ、熱、光、機械的エネルギー等)、及び/又は例えばフィードバックループからのデータ等、デバイスから受信したデータに基づき得る、ソフトウェアのプログラミングによるコンピュータ可読命令の実行が挙げられる。一実施形態において、ユーザ起動の外部トリガ信号は、電子信号、光信号、熱信号、磁気信号、機械的信号、化学的信号、音響信号、又は電気化学的信号である。一実施形態において、本発明は、例えば送信機により供給され、デバイスの受信機コンポーネントにより受信するユーザ起動のトリガ信号等を受信するように構成された過渡電子デバイスを提供する。
[0251]「非環境外部エネルギー源」には、過渡デバイスを配置した環境に見られる同じ形態のユビキタスエネルギーより少なくとも10%、少なくとも25%、又は少なくとも50%大きなエネルギーを含む。
[0252]用語「直接的又は間接的」は、あるコンポーネントの別のコンポーネントに対する動作又は物理的位置を表す。例えば、あるコンポーネントが別のコンポーネントに対して「直接的に」動作又は接触することには、中間物の介在を伴わない。これに対して、あるコンポーネントが別のコンポーネントに対して「間接的に」動作又は接触することには、中間物(例えば、第3のコンポーネント)が介在する。
[0253]「アイランド」は、複数の半導体コンポーネントを備えた電子デバイスの比較的固いコンポーネントを表す。「ブリッジ」は、2つ以上のアイランドの相互接続又はあるアイランドの別のコンポーネントとの相互接続を行う構造を表す。具体的なブリッジ構造としては、半導体及び金属相互接続が挙げられる。一実施形態において、本発明の過渡デバイスは、トランジスタ、電気回路、又は集積回路等、電気的相互接続を備えた1つ又は複数のブリッジ構造を介して電気的に接続された1つ又は複数の半導体含有アイランド構造を備える。
[0254]「封入」は、基板、接着層、又は封入層等、1つ又は複数の他の構造によって少なくとも部分的に、場合によっては完全に囲まれたある構造の配向を表す。「部分的に封入」は、1つ又は複数の他の構造によって部分的に囲まれたある構造の配向を表し、例えば当該構造の外部表面の30%、任意選択として50%、又は任意選択として90%が1つ又は複数の構造によって囲まれている。「完全に封入」は、1つ又は複数の他の構造によって完全に囲まれたある構造の配向を表す。本発明は、例えばバイオポリマー、シルク、シルク複合材、又はエラストマ封入材等のポリマー封入材を組み込むことによって、部分的又は完全に封入された無機半導体コンポーネント、金属導体コンポーネント、及び/又は誘電体コンポーネントを有する過渡デバイスを含む。
[0255]「バリア層」は、2つ以上の他のコンポーネントの空間的な分離又はデバイス外部の構造、材料、流体、若しくは環境からのコンポーネントの空間的な分離を行うコンポーネントを表す。一実施形態において、バリア層は、1つ又は複数のコンポーネントを封入している。いくつかの実施形態において、バリア層は、水溶液、生物組織、又は両者から1つ又は複数のコンポーネントを分離している。本発明は、例えばデバイスの外部環境との界面に位置決めされた1つ又は複数のバリア層等を有するデバイスを含む。
[0256](1つ又は複数の)バリア層及び任意選択としての基板上の犠牲層をエッチングすることによって、(1つ又は複数の)バリア層及び任意選択としての基板上の犠牲層の少なくとも一部が除去された「メッシュ構造」を生成するようにしてもよい。例えば、無機半導体コンポーネント又は付加的なコンポーネントから略10ナノメートル以上のところにある(1つ又は複数の)バリア層の部分を除去する。(1つ又は複数の)バリア層及び任意選択としての基板上の犠牲層の少なくとも一部を除去することによって、(i)(1つ若しくは複数の)バリア層内の1つ若しくは複数の孔並びに/又は(ii)近位端で(1つ若しくは複数の)バリア層により物理的に接合され、遠位端で物理的に分離した電気コンポーネントが生成されるようになっていてもよい。一実施形態において、メッシュ構造は、環境中への展開時のデバイスの構造的支持となる連続基板上に配設されていてもよい。
[0257]「連続」は、全体として切れ目なく接触又は接続された材料又は層を表す。一実施形態において、埋め込み可能な生物医学デバイスの連続層は、最初に用意された材料又は層の相当部分(例えば、10%以上)を除去するようにエッチングされてはいない。
[0258]「能動回路」及び「能動電気回路」は、特定の機能を実行するように構成された1つ又は複数のコンポーネントを表す。有用な能動回路としては、増幅回路、多重化回路、電流制限回路、集積回路、トランジスタ、及びトランジスタアレイが挙げられるが、これらに限定されない。本発明は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、並びに/又は1つ若しくは複数の誘電体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが1つ又は複数の能動回路を備えたデバイスを含む。
[0259]「基板」は、1つ又は複数のコンポーネント又はデバイスを支持可能な受容面等の表面を有する材料、層、又は他の構造を表す。基板に「接合」されたコンポーネントは、基板と物理的に接触し、接合された基板表面に対して実質的に移動できないコンポーネントを表す。これに対して、制約のないコンポーネント又はコンポーネントの部分は、基板に対して実質的に移動可能である。一実施形態において、本発明は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、並びに/又は1つ若しくは複数の誘電体コンポーネントが基板に対して直接的又は間接的に接合されたデバイスを提供する。例えば、「基板」は、1つ又は複数のコンポーネント又はデバイスを支持可能な受容面等の表面を有する材料、層、又は他の構造を表す。基板に「接合」されたコンポーネントは、基板と物理的に接触し、接合された基板表面に対して実質的に移動できないコンポーネントを表す。これに対して、制約のないコンポーネント又はコンポーネントの部分は、基板に対して実質的に移動可能である。一実施形態において、本発明は、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、並びに/又は1つ若しくは複数の誘電体コンポーネントが例えば接着層又は固着層を介して基板に直接的又は間接的に接合されたデバイスを提供する。
[0260]「選択的に変態可能な材料」は、時間、圧力、温度、化学若しくは生物組成、並びに/又は電磁放射の条件等の事前選択及び/又は所定の条件下で物理的変化及び/又は化学的変化を受ける材料である。いくつかのデバイス用途に役立つ選択的に変態可能な材料は、融解、昇華等を含む相変化等、任意選択として事前選択時間若しくは事前選択速度での物理的変態又は事前選択条件集合若しくは条件変更に応じた物理的変態を遂げる。また、いくつかのデバイス用途に役立つ選択的に変態可能な材料は、分解(decomposition)、崩壊、分解(dissolution)、加水分解、再吸収、生体再吸収、光分解、解重合、エッチング、又は腐食等、任意選択として事前選択時間若しくは事前選択速度での化学的変態又は事前選択条件集合若しくは条件変更に応じた化学的変態を遂げる。(1つ又は複数の)事前選択条件は、例えばデバイス環境の条件(例えば、大気温度、圧力、化学的又は生物学的環境、自然電磁放射等)によって与えられることにより自然に発生するか、或いはユーザ又はデバイス起動の温度、圧力、化学的若しくは生物学的環境、電磁放射、磁気的状態、機械的ひずみ、若しくは電子的状態等、過渡電子デバイスに提供又は存在する(1つ又は複数の)人工条件により発生するようになっていてもよい。過渡電子デバイスの選択的に変態可能な材料は、材料の変態を開始する(1つ又は複数の)条件に曝露された場合、「事前選択時間」又は「事前選択速度」で実質的に完全又は完全に変態するようになっていてもよい。本発明のデバイスは、完全な変態、実質的に完全な変態、又は不完全な変態を遂げる選択的に変態可能な材料を含む。「実質的に完全な」変態を遂げる選択的に変態可能な材料は、95%の変態、98%の変態、99%の変態、99.9%の変態、又は99.99%の変態を遂げるが、完全な変態(すなわち、100%)は遂げない。いくつかの実施形態において、選択的に変態可能な材料は、任意選択として事前選択時間又は事前選択速度で、物理的、化学的、電子的、又は光電子的特性の変化に至る化学的変化を受ける。例えば、一実施形態において、選択的に変態可能な材料は、導電性又は半導電性の材料を特徴とする第1の組成から絶縁体として特性化された第2の組成への変化に至る化学的又は物理的変化を受ける。いくつかの実施形態において、選択的に変態可能な材料は、選択的に除去可能な材料である。
[0261]「選択的に除去可能な材料」は、時間、圧力、温度、化学若しくは生物組成、並びに/又は電磁放射の条件等の事前選択又は所定の条件下で物理的及び/又は化学的に除去される材料である。例えば、一実施形態において、選択的に除去可能な材料は、分解(decomposition)、崩壊、分解(dissolution)、加水分解、再吸収、生体再吸収、光分解、及び解重合から成る群から選択されたプロセスにより、任意選択として事前選択時間若しくは事前選択速度での除去又は事前選択条件集合若しくは条件変更に応じた除去が行われる。例えば、一実施形態において、選択的に除去可能な材料は、融解又は昇華等、材料の喪失又は再配置に至る、任意選択として事前選択時間若しくは事前選択速度での相変化又は事前選択条件集合若しくは条件変更に応じた相変化を受けることによって除去される。(1つ又は複数の)事前選択条件は、例えばデバイス環境の条件(例えば、大気温度、圧力、化学的又は生物学的環境、自然電磁放射等)によって与えられることにより自然に発生するか、或いはユーザ又はデバイス起動の温度、圧力、化学的若しくは生物学的環境、電磁放射、電子的状態等、過渡電子デバイスに提供又は存在する(1つ又は複数の)人工条件により発生するようになっていてもよい。過渡電子デバイスの選択的に除去可能な材料は、材料の除去を開始する(1つ又は複数の)条件に曝露された場合、「事前選択時間」又は「事前選択速度」で実質的に完全、完全、又は不完全に除去されるようになっていてもよい。「実質的に完全な」除去がなされる選択的に除去可能な材料は、95%の除去、98%の除去、99%の除去、99.9%の除去、又は99.99%の除去がなされるが、完全な除去(すなわち、100%)はなされない。
[0262]「事前選択時間」は、初期時間tからの経過時間を表す。例えば、事前選択時間は、コンポーネント/デバイスの製造又は展開から、例えば(1つ又は複数の)事前選択条件に曝露された選択的に除去可能な材料の厚さがゼロ又は実質的にゼロ(初期厚さの10%以下、初期厚さの5%以下、初期厚さの1%以下)に到達するか、或いは選択的に除去可能な材料の特性(例えば、コンダクタンス又は抵抗)が閾値に到達する(例えば50%、任意選択としていくつかの用途では80%、任意選択としていくつかの用途では95%に等しい導電率の低下等)か、或いは導電率が0に等しくなる臨界時間tまでの経過時間を表していてもよい。一実施形態において、事前選択時間は、以下により計算するようにしてもよい。

ここで、tは臨界時間、ρは材料の質量密度、M(HO)は水のモル質量、M(m)は材料のモル質量、hは材料の初期厚さ、Dは水の拡散率、kは分解反応の反応定数、wは水の初期濃度である。
[0263]「事前選択速度」は、単位時間当たりにデバイス又はコンポーネントから除去される選択的に除去可能な材料の量を表す。事前選択速度は、(デバイス又はコンポーネントの寿命にわたる)平均速度又は瞬時速度として報告するようにしてもよい。速度の種類が規定されていない場合は、平均速度と仮定する。
[0264]「プログラム可能な変態」は、第1の状態から第2の状態への過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす当該デバイス内の事前選択又は所定の物理的、化学的、及び/又は電気的変化を表す。プログラム可能な変態は、コンポーネント/デバイスの製造又は展開の時点で予め設定されていてもよいし、デバイスが受信する信号を供給する送信機によって制御される実時間誘発のプログラム可能な変態であってもよい。
[0265]「過渡性プロファイル」は、例えば経時的に増加/減少した厚さ等、時間の関数としての材料の物理的パラメータ又は特性(例えば、厚さ、導電率、抵抗、質量、多孔率等)の変化を表す。過渡性プロファイルは、例えば選択的に変態可能な材料の物理的寸法(例えば、厚さ)又は物理的特性(例えば、質量、導電率、多孔率、抵抗等)の変化の速度等を特徴としていてもよい。本発明は、一定又は時間の関数として変化する物理的寸法(例えば、厚さ)又は物理的特性(例えば、質量、導電率等)の変化の速度等を特徴とする過渡性プロファイルを有する選択的に変態可能な材料を含む。
[0266]「分解性」は、より小さな部分へと化学的及び/又は物理的に分解され易い材料を表す。分解性の材料は、例えば分解(decompose)、再吸収、分解(dissolve)、吸収、腐食、解重合、及び/又は崩壊されるようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、本発明は、分解性のデバイスを提供する。
[0267]「生体再吸収性」は、生物学的環境に自然に存在する試薬によって、より低分子量の化学的部分へと化学的に分解され易い材料を表す。体内用途において、化学的部分は、ヒト組織又は動物組織に吸収されるようになっていてもよい。「実質的に完全な」再吸収がなされる生体再吸収性の材料は、高い再吸収(例えば、95%の再吸収、98%の再吸収、99%の再吸収、99.9%の再吸収、又は99.99%の再吸収)がなされるが、完全な再吸収(すなわち、100%)はなされない。いくつかの実施形態において、本発明は、生体再吸収性のデバイスを提供する。
[0268]「生体適合性」は、体内生物学的環境に置かれた場合に、免疫学的拒絶又は有害作用を生じない材料を表す。例えば、免疫反応を示す生物学的マーカは、生体適合性の材料が人間又は動物に埋め込まれた場合、基礎値から10%未満、20%未満、25%未満、40%未満、又は50%未満だけ変化する。いくつかの実施形態において、本発明は、生体適合性のデバイスを提供する。
[0269]「生体不活性」は、体内生物学的環境に置かれた場合に、人間又は動物からの免疫反応を生じない材料を表す。例えば、免疫反応を示す生物学的マーカは、生体不活性の材料が人間又は動物に埋め込まれた場合、実質的に一定(基礎値の±5%)を維持する。いくつかの実施形態において、本発明は、生体不活性のデバイスを提供する。
[0270]「生態適合性」は、環境中で自然に生じる1つ又は複数の化合物に分解(degrade、decompose)され得る点において、環境に無害の材料を表す。いくつかの実施形態において、本発明は、生態適合性のデバイスを提供する。
[0271]「ナノ構造材料」及び「マイクロ構造材料」は、1つ又は複数のナノメートルサイズ及びマイクロメートルサイズのチャネル、空隙、細孔、柱等、それぞれ1つ又は複数のナノメートルサイズ及びマイクロメートルサイズの物理的寸法(例えば、厚さ)又は凹状若しくは凸状形体等の形体を有する材料を表す。ナノ構造材料の凸状形体又は凹状形体は、1〜1000nmの範囲から選択された少なくとも1つの物理的寸法を有する一方、マイクロ構造材料の凸状形体又は凹状形体は、1〜1000μmの範囲から選択された少なくとも1つの物理的寸法を有する。ナノ構造及びマイクロ構造材料は、例えば薄膜(例えば、マイクロフィルム及びナノフィルム)、多孔質材料、凹状形体のパターン、凸状形体のパターン、摩耗又は粗い表面を有する材料等を含む。また、ナノフィルム構造はナノ構造材料の一例であり、マイクロフィルム構造はマイクロ構造材料の一例である。一実施形態において、本発明は、1つ若しくは複数のナノ構造若しくはマイクロ構造無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数のナノ構造若しくはマイクロ構造金属導体コンポーネント、1つ若しくは複数のナノ構造若しくはマイクロ構造誘電体コンポーネント、1つ若しくは複数のナノ構造若しくはマイクロ構造封入層、並びに/又は1つ若しくは複数のナノ構造若しくはマイクロ構造基板層を備えたデバイスを提供する。
[0272]「ナノ膜」は、例えばリボン、円筒、又は血小板の形態で設けられ、1〜1000nmの範囲から選択された厚さ、或いはいくつかの用途では1〜100nmの範囲から選択された厚さを有する構造である。いくつかの実施形態において、ナノリボンは、電子デバイスの半導体、誘電体、又は金属導体構造である。また、いくつかの実施形態において、ナノリボンは、1000nm未満、任意選択として100nm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態において、ナノリボンは、0.1〜0.0001の範囲から選択された横方向寸法(例えば、長さ又は幅)対厚さ比を有する。
[0273]「誘電体」は、非導電性又は絶縁性の材料を表す。一実施形態において、無機誘電体は、実質的に炭素を含まない誘電体材料を含む。無機誘電体材料の具体例としては、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、シルク、シルク複合材、エラストマ、及びポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
[0274]「ポリマー」は、化学的共有結合により接続された繰り返し構造単位で構成された巨大分子又は高分子量を特徴とする場合が多い1つ又は複数のモノマーの重合生成物を表す。ポリマーという用語には、ホモポリマーすなわち本質的に単一の繰り返しモノマー副単位から成るポリマーを含む。また、ポリマーという用語には、ランダム、ブロック、交互、セグメント化、グラフト、テーパード共重合体等、共重合体すなわち本質的に2つ以上のモノマー副単位から成るポリマーを含む。有用なポリマーとしては、非晶質、半非晶質、結晶、又は部分結晶状態の場合がある有機ポリマー又は無機ポリマーが挙げられる。連結モノマー鎖を有する架橋ポリマーは、いくつかの用途において特に有用である。これらの方法、デバイス、及びコンポーネントに使用可能なポリマーとしては、プラスチック、エラストマ、熱可塑性エラストマ、エラストプラスチック、熱可塑性プラスチック、及びアクリレート類が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なポリマーとしては、アセタール重合体、生分解性重合体、セルロース重合体、フッ素重合体、ナイロン、ポリアクリロニトリル重合体、ポリアミドイミド重合体、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリベンゾイミダゾール、ポリブチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、ポリエチレン共重合体及び変性ポリエチレン、ポリケトン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド及びポリフェニレンスルフィド、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、スチレン樹脂、スルホン系樹脂、ビニル系樹脂、ゴム(天然ゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、ネオプレン、エチレンプロピレン、ブチル、ニトリル、シリコンを含む)、アクリル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
[0275]「エラストマスタンプ」及び「エラストマ転写デバイス」は、区別なく用いており、材料の受容及び転写が可能な表面を有するエラストマ材料を表す。本発明のいくつかの方法に役立つ例示的な共形転写デバイスとしては、エラストマスタンプ、モールド、及びマスク等のエラストマ転写デバイスが挙げられる。転写デバイスは、提供材料から受容材料への材料転写に影響を及ぼすこと及び/又は材料転写を容易化することになる。一実施形態において、本発明の方法では、例えばマイクロ転写プロセスにおいてエラストマ転写デバイス(例えば、エラストマスタンプ)等の共形転写デバイスを用いることにより、1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の誘電体構造、並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体構造を製造基板からデバイス基板に転写する。
[0276]「エラストマ」は、実質的な永久変形を伴わずに伸張又は変形が可能であるとともにその元の形状に戻ることができるポリマー材料を表す。エラストマは通常、実質的に弾性的に変形する。有用なエラストマとしては、ポリマー、共重合体、ポリマーと共重合体との複合材料又は混合物を含むものが挙げられる。エラストマ層は、少なくとも1つのエラストマを含む層を表す。また、エラストマ層は、ドーパント及び他の非エラストマ材料を含んでいてもよい。有用なエラストマとしては、熱可塑性エラストマ、スチレン材料、オレフィン材料、ポリオレフィン、ポリウレタン熱可塑性エラストマ、ポリアミド、スチレンゴム、PDMS、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリ(スチレンブタジエンスチレン)、ポリウレタン、ポリクロロプレン、及びシリコンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、エラストマスタンプは、エラストマを含む。例示的なエラストマとしては、ポリ(ジメチルシロキサン)(すなわち、PDMS及びh−PDMS)、ポリ(メチルシロキサン)、部分アルキル化ポリ(メチルシロキサン)、ポリ(アルキルメチルシロキサン)、及びポリ(フェニルメチルシロキサン)を含むポリシロキサン等のシリコン含有ポリマー、シリコン変性エラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレン材料、オレフィン材料、ポリオレフィン、ポリウレタン熱可塑性エラストマ、ポリアミド、スチレンゴム、ポリイソブチレン、ポリ(スチレンブタジエンスチレン)、ポリウレタン、ポリクロロプレン、及びシリコンが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、ポリマーは、エラストマである。
[0277]「一致」は、例えば凸状形体のパターンを有する表面との共形接触を可能にする外形プロファイル等の任意所望の外形プロファイルを採用できるように十分低い曲げ剛性を有するデバイス、材料、又は基板を表す。特定の実施形態において、所望の外形プロファイルは、生物学的環境における組織の外形プロファイルである。
[0278]「共形接触」は、デバイスと受容面との間に確立された接触を表す。一態様において、共形接触には、ある表面の全体形状に対するデバイスの1つ又は複数の表面(例えば、接触面)の巨視的な適応を伴う。別の態様において、共形接触には、実質的に空隙のない密接な接触に至る、ある表面に対するデバイスの1つ又は複数の表面(例えば、接触面)の巨視的な適応を伴う。一実施形態において、共形接触には、(1つ又は複数の)受容面に対するデバイスの(1つ又は複数の)接触面の適応を伴うことにより、例えば受容面と物理的に接触しないデバイスの接触面の表面積が20%未満であるか、又は任意選択として受容面と物理的に接触しないデバイスの接触面が10%未満であるか、又は任意選択として受容面と物理的に接触しないデバイスの接触面が5%未満である密接な接触が実現される。一実施形態において、本発明の方法は、例えば乾式の接触転写等のマイクロ転写プロセスにおける共形転写デバイスと1つ若しくは複数の単結晶無機半導体構造、1つ若しくは複数の誘電体構造、並びに/又は1つ若しくは複数の金属導体構造との間の共形接触の確立を含む。
[0279]「ヤング率」は、所与の物質の応力対ひずみ比を表す材料、デバイス、又は層の機械的特性である。ヤング率は、以下の式により与えることができる。

ここで、Eはヤング率、Lは平衡長、ΔLは印加応力下での長さ変化、Fは印加力、Aは力印加面積である。また、ヤング率は、以下の方程式により、ラメ定数に関して表すこともできる。

ここで、λ及びμは、ラメ定数である。高ヤング率(又は「高弾性率」)及び低ヤング率(又は「低弾性率」)は、所与の材料、層、又はデバイスにおけるヤング率の大きさの相対的な記述子である。いくつかの実施形態において、低ヤング率に対する高ヤング率の大きさは、いくつかの用途ではおよそ10倍であることが好ましく、他の用途ではおよそ100倍であることがより好ましく、さらに他の用途ではおよそ1000倍であることがさらに好ましい。一実施形態において、低弾性率層は、100MPa未満、任意選択として10MPa未満、任意選択として0.1MPa〜50MPaの範囲から選択されたヤング率を有する。一実施形態において、高弾性率層は、100MPa超、任意選択として10MPa超、任意選択として1GPa〜100GPaの範囲から選択されたヤング率を有する。一実施形態において、本発明のデバイスは、低ヤング率の基板、封入層、無機半導体構造、誘電体構造、及び/又は金属導体構造等の1つ又は複数のコンポーネントを有する。一実施形態において、本発明のデバイスは、全体として低いヤング率を有する。
[0280]「不均質なヤング率」は、空間的に異なる(例えば、表面位置に応じて変化する)ヤング率を有する材料を表す。不均質なヤング率を有する材料は、任意選択として、材料全体の「バルク」又は「平均」ヤング率に関して記述するようにしてもよい。
[0281]「低弾性率」は、10MPa以下、5MPa以下、又は1MPa以下のヤング率を有する材料を表す。
[0282]「曲げ剛性」は、印加曲げモーメントに対する抵抗を記述した材料、デバイス、又は層の機械的特性である。一般的に、曲げ剛性は、材料、デバイス、又は層の弾性率と面積慣性モーメントとの積として定義される。不均質な曲げ剛性を有する材料は、任意選択として、材料の層全体の「バルク」又は「平均」曲げ剛性に関して記述するようにしてもよい。
[0283]以下、図面を参照して、過渡デバイス並びに当該デバイスを作製及び使用する方法を説明する。明瞭化のため、図中の複数の項目に標識を付さず、図面を縮尺通りに描画していない場合がある。
[0284]いくつかの実施形態において、埋め込み可能な生物医学デバイスは、生体再吸収性の基板としてシルクを利用するのが好都合である。シルクは、薄膜形態で生体適合性であり、FDAの承認を受け、光学的に透明、機械的に堅牢(高い機械的弾性率及び靱性)、且つ柔軟である。また、水性処理に適合するため、繊細な電子的機能が保存されるとともに、化学的及び生物学的な機能化の影響を受け易くなる。多様なアミノ酸側鎖が存在することから、シルクの機能化のための結合化学が促進される。また、シルクは、分単位から時間単位、年単位の範囲において、タンパク質生体分解(非炎症性のアミノ酸を生じる)のプログラム可能な速度で水溶性である。
[0285]シルクと同様又は類似の特性を示すその他の天然ポリマーとしては、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、アガロース、キチン、ポリヒドロキシアルカノエート、プルラン、デンプン(アミロースアミロペクチン)、セルロース、ヒアルロン酸、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
[0286]シルクは、例えばカイコ(Bombyx mori)又はクモ(Nephila clavipes)といった様々な天然源から得られる。本発明の実施形態に従って使用するシルク溶液は、例えば溶解した(例えば、Bombyx moriからの)カイコシルク、溶解した(例えば、Nephila clavipesからの)クモシルクを含む溶液、又はバクテリア、酵母、哺乳類細胞、形質転換動物、若しくは形質転換植物等の組み換えシルクを含む溶液から得られる。
[0287]一実施形態において、生体再吸収性の基板のシルクは、逆平行ベータシートの層から成り、主に循環アミノ酸配列(Gly−Ser−Gly−Ala−Gly−Ala)から成る1次構造を有するシルクフィブロインタンパク質であってもよい。フィブロインは、それ自体をシルクI、II、及びIIIと称する3つの構造に配置することが知られている。シルクIは、Bombyx moriの絹糸腺から放出された天然で非晶質のフィブロイン形態である。シルクIIは、スパンシルク中のフィブロイン分子の結晶性配置を表し、より高い強度を有する。シルクIIIは主として、フィブロインの溶液中の界面(すなわち、空気−水界面、水−油界面等)で形成される。開示の過渡デバイスにおいては、シルクI、II、及び/又はIIIを使用するようにしてもよい。
[0288]シルク基板は、公開された手順に従って、Bombyx moriの繭から得られる材料により作成するようにしてもよい(Sofia,S.、McCarthy,M.B.、Gronowicz,G.、及びKaplan,D.L.の「Functionalized silk−based biomaterials for bone formation」,J.Biomed.Mater.Res.54,139−148(2001)、Perry,H.、Gopinath,A.、Kaplan,D.L.、Negro,L.D.、及びOmenetto,F.G.の「Nano− and micropatterning of optically transparent, mechanically robust, biocompatible silk fibroin films」,Adv.Mater.20,3070−3072(2008)、及び国際公開第2008/108838号パンフレットを参照)。簡潔には、炭酸ナトリウムの0.02M水溶液中で繭を60分間煮沸することにより、繭中でフィブロインフィラメントを結着しているものの望ましくない免疫反応を示し得る水溶性の糖タンパク質であるセリシンを除去した。また、60℃の臭化リチウムの水溶液によって、シルクフィブロイン繊維を溶かした後、透析によって臭化リチウムを除去した。遠心分離とその後の精密濾過によって微粒子を取り除くことにより、汚染物質を最小限に抑えた8〜10%のシルクフィブロイン溶液を得た。
[0289]別の方法により、有機溶媒を用いてシルク溶液を作成するようにしてもよく、これは国際公開第2008/108838号パンフレットに記載の通りであって、その全内容を本明細書に援用する。シルク材料の作成に有機溶媒を使用することによって、シルク材料の生体適合性及び物理的特性が変化する可能性がある。例えば、メタノール等の有機溶媒にシルクフィルムを浸漬することにより、水和構造又は膨潤構造の脱水による結晶化が起こって、水への溶解性が失われる場合がある。さらに、有機溶媒を使用することによって、シルク材料の分解性が低下する可能性がある。
[0290]上述の通り、水性溶媒と比較して、シルク溶液中に有機溶媒が存在することにより、非晶質構造と比較してより結晶性の構造を有するシルク基板が生成される場合がある。この現象を用いることにより、例えばシルクの生体再吸収又は分解の速度を制御するようにしてもよい。このため、所望の再吸収又は分解速度に応じて、例えば100%水、およそ80%水、およそ60%水、およそ50%水、およそ40%水、およそ20%水、又はおよそ10%水等、任意適当な水溶液対有機溶液比を用いることによりシルク溶液を作成するようにしてもよい。
[0291]また、別の技術を用いることにより、シルク基板の分解速度を制御するようにしてもよい。例えば、基板材料、基板厚さ、架橋、鎖間水素結合若しくはファンデルワールス力の度合い、並びに/又は分子整列を(例えば、1軸若しくは2軸延伸、繊維へのスピニング、並びに/又は織り込みにより)変化させることによって、分解が起こる速度を調整するようにしてもよい。
[0292]分解性の基板として単独で使用可能な別の生体再吸収性のポリマーとしては、バイオポリマー、合成ポリマー、タンパク質、多糖類、ポリ(グリセロールセバシン酸)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(乳酸−グリコール酸共重合体)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、コラーゲン、キトサン、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。或いは、上記のような生体再吸収性のポリマーをシルク溶液に追加することによって、複合シルク基板を生成するようにしてもよい。一実施形態において、基板は、およそ50〜およそ99.99体積部(体積%)のシルクタンパク質溶液と、およそ0.01〜およそ50体積%の付加的なポリマーとを含む。
[0293]いくつかの態様において、本明細書に記載の過渡デバイスは、薬物送達に使用してもよい。一実施形態においては、基板の分解により患者に投与される液体、ジェル、分散固体、又は他の任意適当な物理的形態として、1つ又は複数の治療薬が基板材料内に封入されていてもよい。これらの治療上改良された基板材料を形成するため、基板の形成前に、分解性のポリマー溶液を1つ又は複数の治療薬、及び任意選択として医薬的に許容範囲内の担体と混合するようにしてもよい。医薬担体としては、分解性の材料を分解しない任意のものを使用するようにしてもよい。
[0294]いくつかの実施形態においては、本発明の過渡デバイスを用いることにより、被験者に与える治療薬の管理、送達、及び/又は活性化を行う。この態様の一実施形態において、分解性の基板は、生物学的環境への投与及び/又は対象組織との接触時に治療薬を解放する多機能コンポーネントである。本発明は、例えば薬物(例えば、小分子治療剤)等の治療薬、ナノ粒子、及び/又はタンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチド(例えば、DNA又はRNA)等の生体分子が埋め込まれた分解性の基板を含む。本発明のこの態様は、治療薬の制御された解放及び/又は選択組織種に対する治療薬の標的投与等、様々な治療用途に有用となる場合がある。これらの実施形態において、治療薬の解放は、対象組織と接触した分解性の基板の再吸収を介して行われるプロセスにより発生する。本発明は、例えば分解性の基板等の埋め込み可能なデバイスのコンポーネントの局所的な加熱による熱的手段を介した分解性の基板からの治療薬の解放を電子デバイスコンポーネントが仲介する当該埋め込み可能なデバイス及びシステムを含む。また、本発明は、タンパク質又はペプチドの解放のための電気泳動プロセス等、局所的な電界の発生及び制御によって引き起こされるプロセスを介した分解性の基板からの治療薬の解放を電子デバイスコンポーネントが仲介する埋め込み可能なデバイス及びシステムを含む。また、本発明は、電磁放射の吸収よって引き起こされるプロセスを介した分解性の基板からの治療薬の解放及び/又は活性化を電子デバイスコンポーネントが仲介する埋め込み可能なデバイス及びシステムを含む。一実施形態において、埋め込み可能なデバイスは、分解性の基板からの解放中及び/又は解放時に治療薬を光学的に活性化可能なレーザ又はLEDアレイ等の電子デバイスコンポーネントを具備する。本発明のこの態様は、光線療法等の治療用途に有用である。
[0295]本明細書に記載のデバイスと併せて使用可能な治療薬としては、小分子、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、核酸、炭水化物、単糖、細胞、遺伝子、抗血栓剤、代謝拮抗剤、抗凝血剤、抗有糸分裂剤、線維素溶解剤、抗炎症ステロイド、モノクローナル抗体、ビタミン、鎮静剤、ステロイド、催眠剤、抗生剤及び抗ウイルス薬等の抗感染剤、化学療法剤(抗がん剤)、プロスタグランジン、放射性医薬品、拒絶反応抑制剤、鎮痛剤、抗炎症薬、ステロイド等のホルモン、上皮細胞増殖因子、線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インスリン様増殖因子、形質転換増殖因子、及び血管内皮細胞増殖因子等の増殖因子(抑制剤及び促進剤)、エンドスタチン等の抗血管新生剤、多糖類、糖タンパク質、リポタンパク質、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
[0296]例えば、体内生物学的環境を循環する治療薬は、治療部位に埋め込まれた生物医学デバイスからの電磁放射を受けた場合に活性化されるようになっていてもよい。特に、電磁スペクトルの紫外及び可視領域のエネルギーを使用するようにしてもよい。
[0297]本発明は、以下の非限定的な実施例によって、より深く理解可能である。
実施例1:ZnOに基づく過渡生体適合性エレクトロニクス及びエネルギーハーベスタ
[0298]アクティブマトリクスディスプレイ背面板用の薄膜トランジスタのシリコンの代替として、半導体酸化物への関心が高まっており、透明で柔軟なエレクトロニクス及びエネルギーハーベスタにも利用できる可能性がある。特に酸化亜鉛(ZnO)は、可視波長域における優れた透明性[1]、高い電子移動度[2]、及び強い圧電応答[3]等の有利な組み合わせ特性を有する。その結果、ZnOは、フィルムからワイヤ及びロッドに至る形態において、センシング[4〜6]、触媒[7、8]、発光[9、10]、圧電変換[11]、及び作動[12]の分野で研究がなされてきた。また、以前の研究から、ZnOが生体適合性であり[13〜15]、そのため人体上又は人体中に統合されるデバイスに適することが示唆されている。ここでは、重要な特性として水中又は生物流体中で完全に分解し得るZnOベースの電子デバイスの分類を導入する。このように、ZnOは、エネルギーハーベスティング、発光等における拡張能力を有することから、エレクトロニクス及びセンサの物理的過渡形態に関して、シリコン[11]又は有機半導体[17、20]の代替となり得る。ZnOのほか、ここに提示するデバイスの他の構成材料としては、電極及び相互接続用のマグネシウム(Mg)、誘電体用の二酸化ケイ素(SiO)又は酸化マグネシウム(MgO)、並びに基板及びパッケージ用のシルクフィブロイン膜のフィルムが挙げられる。そこで、ZnO薄膜トランジスタ及び機械的エネルギーハーベスタ(ひずみゲージとしても使用可能)の具体的な設計及び製造方法について報告する。詳細な調査によって、分解動力学と、この動力学を制御するための材料及び設計選択肢を利用可能であることとを明らかにする。また、実験的研究/理論的研究の組み合わせによって、デバイスの重要な動作の特徴を示す。
[0299]図1a及び図1bは、水溶性のZnO薄膜トランジスタ(TFT)及び機械的エネルギーハーベスタ(MEH)/ひずみゲージの模式図及び画像を提供している。シルクフィブロインのシートが基板を提供しており、場合によっては、封入層も提供している。また、ポリイミド(PI)フィルム(Kapton、12.5μm、Dupon、USA)製の細線ステンシルマスクを通して電子ビーム蒸着によりパターン化されたマグネシウムが電極及び相互接続として機能している(厚さ200〜500nm)。Mgの第1の層は、TFTのソース/ドレイン電極(ひいてはチャネル長Lch)及びMEHの底面電極を規定している。また、PIマスクを通したZnO薄膜(厚さ350〜500nm)のスパッタリング堆積によって、デバイスの半導体及び圧電コンポーネントを形成している。ZnOフィルムの幅は、トランジスタのチャネル幅(W)を規定している。また、PIマスクを通して電子ビーム蒸着により堆積させたMgO層(厚さ100〜150nm)がTFTのゲート誘電体層を形成している。さらに、Mg(約400nm)をパターン化堆積させることによって、MEHの上部電極並びにTFTのソース、ドレイン、及びゲートコンタクトを形成している。シルクの上部封入層は、スピン鋳造により適用可能である。すべての構成材料すなわちMg(電極、コンタクト、及び相互接続)、MgO(ゲート及び層間誘電体)、ZnO(TFT及びエネルギーハーベスタ/ひずみゲージの活物質)、及びシルク(基板及び封入材)は、水に分解する。この分解の生成物には、Mg(OH)、Si(OH)、及びZn(OH)が含まれる。以前の調査から、これらの生成物及びデバイス材料自体が生体適合性であり、環境に無害であることが示唆されている[21〜23]。図1cは、室温での脱イオン水(DI)における分解中の時間順に収集した画像集合を含んでいる。シルク基板(約25μm)は、本実施例に使用する構成では、単純な分解によって迅速に消滅する。このプロセスにより、デバイス構造は、物理的に崩壊する。その後、以下の各項及び以前の各報告に記載されている通り、残存している各材料が異なる速度で加水分解により消滅する[24〜28]。分解の時間枠は、封入及びパッケージング方法のみならず、デバイス構造の材料の寸法、厚さ、及び構成の選定によってプログラム可能である。
[0300]シルク以外の構成材料の分解には、加水分解を伴うことにより、金属水酸化物が生成される。ZnOの場合、この生成物は、ZnO+HO⇔Zn(OH)という反応の結果としての水酸化亜鉛(Zn(OH))である。図2aは、加水分解中の様々な時間における曲折トレースのZnO(200nm)の画像集合を示している。トレースは、室温でのDI水において、15時間後に完全に消滅している。ZnOの分解のメカニズムは、材料中への水の拡散が律速プロセスである反応拡散モデルによって、分析的に記述することができる。以前の報告には、ZnOの分解挙動並びにpH、温度、寸法、及び表面構造依存性が詳しく記載されている[21、29〜32]。PBS、血清等の様々な種類の溶液中への浸漬の時間の関数として厚さを測定することにより監視した分解に関する付加的な実験及びその結果の理論的モデル(詳細はSI参照)との比較については、図4aに示す。図2bに提示するように、光学顕微鏡写真の集合から、完全に形成されたZnO TFTが類似の条件下で分解していることが分かる。すべての電子材料すなわちMg、MgO、及びZnOは、亀裂、剥離、又は離層を伴うことなく、制御された様態にて、室温でのDI水への浸漬後15時間で完全に分解している。ここで調査したデバイス寸法に関しては、主として層の厚さにより分解の時間スケールが決まる。
[0301]図2cは、ZnO TFTの分解時の電気的特性の時間的変化をまとめている(デバイスの画像及び図形については、図4aを参照)。この場合は、ガラス板が基板として機能しており、電子ビーム蒸着により堆積させたMgO層(500nm)が、浸漬しないソース、ドレイン、及びゲート電極のコンタクトを除くシステム全体を封入している。測定した伝達曲線、ドレイン電流(I)、及び最大相互コンダクタンスから、約3時間の安定動作の後、次の約45分間で急速に劣化していることが分かる。この第1及び第2の時間スケールは、封入材及びデバイス材料(この場合は主にMg)によって規定される。図2cの結果は、代表例に過ぎない。封入材料及び厚さは、特定用途の要件に合致するデバイス動作の安定期間を実現するように選択可能である。
[0302]過渡ZnO TFT及びMEHに関する完全な電気的及び機械的測定結果を図3に示す。ここで、TFTには、Mg(150nm、ソース、ドレイン、及びゲート電極)、ZnO(200nm、活性層)、MgO(100nm、ゲート誘電体)を使用している。図3bは、チャネル構成の規定後(上)及び製造完了後(下)に収集した典型的なTFTの光学顕微鏡写真をさらに詳しく示している。典型的なデバイス(チャネル長(Lch)及び幅(W)がそれぞれ20μm及び500μm)の電流−電圧(I−V)特性並びに線形及び対数目盛りの伝達曲線(図3c、図3d)は、約0.95cm/V・sの移動度、103を超えるオン/オフ比、約1V/dec(V=0.1V)の閾値下の振れ、及び約1Vの閾値電圧を示している(図4bのMgの接触抵抗に関する詳細を参照)。これらの特性は、以前に報告された非過渡的な同等物の特性に類似している[33〜36]。
[0303]図3eは、それぞれの形状がキャパシタ型のMEHアレイの画像を提示している。ZnO層(500nm)は、Mgの底面電極(300nm)及び上部電極(500nm)間に横たわっており、50μm×2mmの活性化領域を規定している。MEHは、6つのデバイス群から成り、各群は、電気的に平行に接続された10個の独立したキャパシタ構造を具備する。6つの群は、直列に接続されている。IPC Flexural Endurance Tester(型式:CK−700FET)によれば、曲げ状態の特性を正確に評価可能である。試験構成には、器具の2つの摺動治具に固定されたサンプルの2つの縁部を含む。圧縮中、サンプルは機械的に上方へと座屈することで、特定の不均一な曲げモーメントが生じる。座屈応力の印加及び解放(デバイス位置での引っ張り)に伴って、正負の電圧出力ピークそれぞれの周期的変化が発生する。図3fに示すように、MEHの電圧及び電流出力は、約1.14V及び約0.55nAである。また、最大電力密度は、約1nW/cmである。図3gは、直列に接続されたZnOフィルムの狭隘ストリップの模式図と、座屈デバイスの理論的予測形状とを提示している。
[0304]機械的変形と圧電効果とを結合する分析モデルによって、挙動をさらに洞察可能である。長さLsilkのシルク基板は、圧縮により、w=A[1+cos(2πx/Lsilk)]/2という代表的な面外変位を伴って座屈する。ここで、座標xの原点はシルク基板の中心であり、振幅Aはシルク基板の2つの端部間の圧縮ΔLと以下のような関係にある(詳細はSI参照)。

ZnOストリップは、上部及び底面電極と併せて、座屈シルク基板とともに曲がる。ZnOのひずみは、膜ひずみ及び曲げひずみから成る。膜ひずみは、以下により分析的に与えられる[37](詳細はSI参照)。

ここで、

及び

はそれぞれ、シルク基板並びにZnOストリップの電極及びシルク基板との複合構造の曲げ剛性である。hは、ZnOストリップの中心と複合構造の中性機械的平面との間の距離である(図5)。曲げひずみは、シルク基板の表面上のZnOストリップが非常に薄いため、膜ひずみよりもはるかに小さい。結果として、総ひずみは本質的に、膜ひずみと同じである。また、曲げひずみは、ZnOストリップの中心の上下で符号が逆であるため、MEHの電圧及び電流出力に寄与しない(詳細はSI参照)。
[0305]ZnOストリップは、弾性定数、圧電定数、及び誘電率がそれぞれcij、eij、及びkijの横等方性である。極性方向xは、ストリップの表面及びシルク基板の表面に垂直である。平面ひずみ変形(ε22=0)の場合、極性方向xに沿ったひずみε33及び電界Eは、構成関係0=c11ε11+c13ε33−e31及びD=e31ε11+e33ε33−k33を満たす。ここで、極性方向に沿った電気的変位Dは、決定すべき定数である。電流の測定の場合は、図5bに示すように、上部及び底面電極を電流計に接続する。電流計の電気抵抗は無視できるため、電圧降下も無視できる。(電極及び電流計を通る)電流は、上部及び底面電極間に電圧がなくてもZnOのひずみ(すなわち、圧電効果)により誘発される移動電荷の結果である。各ZnOストリップの上部及び底面電極間のゼロ電圧は、上記方程式と併せて、以下を与える。

ここで、

は、上記方程式と併せて、以下を与える実効圧電定数である。

ここで、

は、実効圧電定数である。直列の各デバイス群について、電流Iは、I=−AZnOで与えられる。ここで、AZnOは、各群におけるZnOストリップの総面積である。最大圧縮がΔLmaxで期間がTの代表的な圧縮ΔL=ΔLmax[1−cos(2πt/T)]/4に関して、最大電流は、以下のように求められる。

[0306]ΔLmax=1.5cm、実験のようなT=2.3秒及びLsilk=3cm、

、試料形状のh=5.5μm及びAZnO=1.08mm(詳細はSI参照)、並びに文献の値[38、39]と同じ桁である

の場合、式(1)は、最大電流Imax=0.55nAを与え、図3fに示す実験結果とよく合致している。
[0307]電圧の測定の場合、直列のn群のデバイスの総電圧をVが示すものとした場合、各群の電圧は、V/nである。電気的変位は、以下のようになる。

ここで、

は、実効誘電率であり、tZnOはZnOストリップの厚さである。また、電流I=−AZnOは、電圧V及び電圧計の抵抗RとI=V/Rという関係にあり、V/R=−AZnO又は同等に以下を与える。

[0308]ΔL=ΔLmax[1−cos(2πt/T)]/4及び初期条件V(t=0)=0の場合、最大電圧は、以下により与えられる。

[0309]実験のR=2.3×10Ωに対して、理論上の最大電圧は1.1Vであり、これは、1.14Vという実験結果とよく合致している。デバイスの電気的特性化に加えて、スパッタリングシステムによる活性層ZnO薄膜の固有の圧電特性及び形態学的特性をAFM、SEM、及びXRD技術により詳しく調査した(図6)。
[0310]ここに提示する結果は、すべての構成要素が水に完全に分解する過渡エレクトロニクスのほか、エネルギーハーベスティング及びひずみ検知デバイスに対して、ZnOを活物質として有効に使用可能であることを示す。シリコンと比較して、ZnOは、幅広い直接バンドギャップ及び圧電応答等、過渡デバイスの能力を拡張し得る特徴を有する。この材料を単独又はシリコンとの異種構成で用いることにより、生物医学から環境モニタ及び特定分野のコンシューマエレクトロニクスに至る分野において、過渡技術のさらなる適用の可能性が広がる。
実験項
[0311]ZnO TFT及びMEHの製造:ポリイミド(PI)フィルム(Kapton、12.5μm、Dupon、USA)製の高分解能ステンシルマスクを通して、すべての電子材料を直接シルク上に堆積させた。これらの材料は、ZnO(半導体)、Mg(導体)、MgO(絶縁体)、シルク(基板)から成る。また、電子ビーム蒸着(Temescal)により堆積させたMg層(150nm)によって、TFTのソース及びドレイン電極を規定した。半導体としては、PIマスクを通してRFマグネトロンスパッタリング(AJA)により堆積させたZnO(200nm)が機能するようにした。また、Ar(99.99%):O=2:1(sccm)ガス混合物により維持した状態で、高純度のZnOターゲットを基準圧2×10−6torr及び作動圧15mTorrで使用した(99.99%)。スパッタリングは、Arプラズマで5分間にわたりターゲットを洗浄した直後、室温(RT)で250WのRF電力により行った。堆積速度は、約150nm/時であった。また、PIマスクを通したMgO(100nm)の電子ビーム蒸着によって、ゲート誘電体を規定した。ゲートは、ソース及びドレインと同様の方法を用いて堆積及びパターン化されたMg(300nm)から成るものとした。
[0312]ZnO MEHは、それぞれ10個の独立したデバイス(形状がキャパシタ型で、上部及び底部にMg電極を備えたZnOストリップ)を含む6つの群に設計した。各群のデバイスは平行に接続し、6つの群自体は直列に接続した。製造は、PIシャドーマスクを通した電子ビーム蒸着によるMg(300nm)の堆積によって底面電極を形成することから始めた。そして、上述の条件下でRFスパッタリングによりZnOの層(400〜500nm)を上部に形成した。ZnOは、Mg底面電極と位置合わせしたシャドーマスクを通して堆積させた。また、底面電極と同様に、Mgの上部電極(約500nm)を形成した。そして、個々のZnOストリップにより、50μm×2mmの活性化領域を規定した。また、それぞれの端部の正方形パッドによって、電気的な上部及び底面電極コンタクトを製造した。図5に示すように、ZnO層は、底面電極よりもわずかに大きな形状に形成することによって、上部が底部と短絡するのを回避するようにした。
[0313]ZnO薄膜の特性調査及びデバイス分析:X線回折(XRD、Philips X’pert)によって、フィルムが好適な配向(002)の六角形ZnOから成ることを明らかにした。また、走査型電子顕微鏡(SEM、Hitachi S4800)撮像によって、表面形状を確定するとともに、フィルムの断面図を提供した。さらに、電圧誘起のZnO薄膜の変位を原子間力顕微鏡法(AFM、Asylum Cypher、USA)によって測定した。TFT及びMEHの電気的特性の測定には、半導体パラメータ分析器(4155C、Agilent)を使用した。
[0314]エネルギーハーベスタ/ひずみゲージの曲げ試験:市販の器具(IPC Flexural Endurance Tester(型式:CK−700FET))を用いて、曲げ実験を行った。この試験は、2つの固定縁部間におけるデバイスシートの圧縮を伴い、その結果は、圧縮の度合いによって曲率が規定される座屈構造である。また、電気的測定によって、このような座屈応力の印加及び解放に対応する電圧及び電流出力の正負の振れを明らかにした。さらに、機械的変形及び関連する圧電効果の分析モデルによって、実験的観察を取り込んだ。
[0315]分解実験:デバイスの分解挙動及び材料除去の動力学を調査するため、分解試験を行った。ZnOの分解を観察するため、ガラス基板上の曲折トレースのZnO(200nm)を室温でDI水に沈めた。9時間後、光学的に大きな変化が観察され、15時間以内に完全に消滅した。同様に、デバイスレベルでの様々な分解段階を示すため、ガラス上のMg、MgO、及びZnOから成るZnOトランジスタを使用した。ほとんどのコンポーネントが8時間以内に消滅し、15時間以内に完全に消滅した。また、電気的特性の変化の測定結果によって、デバイス機能の時間スケールを規定した。上述したものと類似の設計のトランジスタを作成した後、MgO層(500nm)で封入した。そして、測定及び計算した特性により、2段階の動力学を明らかにした。1つ目は封入層によって決まり、2つ目は主としてMg電極によって決まっていた。
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酸化亜鉛の分解
[0316]ZnOフィルムの分解メカニズムを理解するため、様々な溶液(例えば、PBS、DI水、及びウシ血清)における時間の関数としてのフィルム厚を調査した。分解に際して、ZnOは、ZnO+HO⇔Zn(OH)という平衡に従って、水酸化亜鉛を形成する[1]。ZnOフィルムの初期厚さtZnOは、その幅/長さよりもはるかに小さく、厚さ方向xの1次元反応拡散方程式[2]がZnO加水分解の挙動の主要因となる。ZnOフィルムの底面をx=0に設定すると、時間tにおけるZnOフィルム中の水の濃度wは、反応拡散方程式D∂w/∂x−kw=∂w/∂t[2]を満足する。ここで、D及びkはそれぞれ、拡散定数及び反応定数である。水の濃度は、ZnOフィルムの上面で一定であり、

フィルムの底部における境界条件は、水流ゼロである。

上記方程式は、変数分離法によって解くことができる。位置x及び時間tにおいては、kw個の水分子がZnOと反応し、1つの水分子が1つのZnO原子と反応する。これを厚さ及び時間で積分することにより、分解したZnOの質量(単位断面積当たり)が得られ、これにより、ZnOの残留厚さ

が得られ、以下のように初期厚さtZnOで正規化される。

ここで、

は、厚さがゼロに到達する場合の臨界時間、M及び

はそれぞれ、ZnO及び水のモル質量、ρはZnOの質量密度である。ZnOスパッタリング膜における水の拡散率は、pH値と無関係であり、結晶性ZnOにおける拡散率よりも大きい[3]。拡散率D>2.0×10−13cm/s(並びに、実験のようなtZnO=300nm及び大きな範囲の反応定数k)の場合、式(S2)の臨界時間は本質的に、Dと無関係である。これは、比較的高速の拡散の場合、(厚さ全体にわたる)反応が分解を支配するためである。式(S1)により与えられる残留厚さは、リン酸緩衝液(PBS、pH4)、DI水、及びウシ血清それぞれにおける反応定数が3.6×10−4/s、1.8×10−5/s、4.7×10−6/sの場合の実験の測定結果とよく合致している。式(S2)は、PBS、DI水、及びウシ血清溶液それぞれの場合に、1h、19h、及び73hの臨界時間を与えており、図4aの実験結果とかなりよく合致している。そして、分解速度は、以下のように求められる。

[0317]これは、PBS、DI水、及びウシ血清それぞれにおいて313nm/h、15.7nm/h、及び4.09nm/hを与えており、以前の実験結果に報告された値[4]と整合している。
曲げ状態のZnOストリップの圧電解析
構造解析
[0318]平面ひずみ分析(ε22=0)の図3gに示す面外変位、w=A[1+cos(2πx/Lsilk)]/2に関して、シルク基板中の曲げエネルギーは、曲率w”と以下のような関係にある。

ここで、

は、シルク基板の平面ひずみ曲げ剛性であり、その積分は、シルク基板の長さで行う。膜エネルギーは、Songらの同じ手法に従って求めることができる[5]。総エネルギー(曲げエネルギー及び膜エネルギーの合計)を最小化することによって、振幅Aは以下のようになる。

ここで、tsilkはシルク基板の厚さであり、最後の近似は、シルク基板の圧縮ΔLが座屈開始の臨界値

よりもはるかに大きい場合に適用できる。25μm厚及び3cm長のシルク基板の場合は、実験の圧縮ΔL=1.5cmと比較して、

を無視することができる。
[0319]シルク基板の曲げモーメントMは、曲率w”と以下のような関係にある。

ここで、

は、シルク基板の曲げ剛性であり、

は、平面ひずみ弾性率である。ZnOストリップにより覆われたシルク基板の部分(図5c)については、ZnOストリップの付加的な曲げ剛性によって、局所的な曲率が

まで小さくなる。ここで、

は、第1の層(i=1)及び全n層の和としてのシルク基板を含む多層構造(図5c)の実効曲げ剛性であり、

及びtはそれぞれ、i番目の層の平面ひずみ弾性率及び厚さであり、

は、中性機械的平面から第1の(シルク)層の底部までの距離である。ZnOの膜ひずみは、ZnOストリップの中間面における軸方向ひずみであり、以下により与えられる。

ここで、hは、ZnOストリップの中間面と中性機械的平面との間の距離である。ZnOストリップの長さがシルク基板の長さよりもはるかに短い場合、w”は、ZnOストリップの中心x=0で以下のように評価される。

図5cに示す構造の場合、シルクは

及びt=25μmであり、シルクとZnOストリップとの間のMg層は

及びt=0.5μmであり、ZnOは

及びt=0.5μmであり、上部Mg層はt=0.3μmである。これらにより、

、yneutral=20.2μm、及びh=(t+t+t/2)−yneutral=5.52μmが与えられる。
圧電解析
[0320]圧電材料の構成モデルは、応力σij、ひずみεij、電界E、及び電気的変位D間の関係として、以下を与える。

[0321]ZnOストリップの平面ひずみ条件ε22=0は、構造上面の摩擦がないことによるσ33=0と併せて、以下を与える。

ここで、

及び

は、実効圧電定数である。さらに、電気的変位は、電荷方程式dD/dx=0及び電界と電位との間の関係E=−∂φ/∂xから、以下のように求めることができる。

この時の境界条件は、φ(x=tZnO/2)−φ(x=−tZnO/2)=−V/nであり、ここでVは、直列のn群のZnOストリップの2つの端部間の総電圧、tはZnOストリップの厚さである。式(S8)は、電気的変位がZnOストリップの膜ひずみと線形であり、曲げひずみと無関係であることを示している。したがって、曲げひずみは、以下に与えるMEHの電圧及び電流出力に寄与しない。
電流
[0322]ZnOストリップが電流計に接続された後、直列のn群のZnOストリップの2つの端部間の電圧Vは、ゼロである(図5b)。そして、式(S8)の電気的変位は、以下のようになる。

ここで、εは、式(S5)の通りである。この速度により、以下の電流が与えられる。

ここで、AZnO=m(wZnO,1ZnO,1+wZnO,2ZnO,2)は、各群のZnOストリップの総面積であり、m=10は各群のZnOストリップの数であり、wZnO,1=50μm、wZnO,2=90μm、lZnO,1=2mm、及びlZnO,2=90μmはそれぞれ、各ZnOストリップの2つの矩形部分の幅及び長さである(図5a)。本文中の代表的なΔLを上式に代入すると、電流、特に式(1)の最大電流が与えられる。
電圧
[0323]電圧測定の場合、直列のn群のZnOストリップの2つの端部間の電圧V(式(S8))は、ZnOストリップが電圧計に接続された後もゼロではない(図5b)。式(S8)の変位の速度によって、以下の電流が与えられ、

オームの法則と併せて、本文中の式(2)が与えられる。本文中の代表的なΔLを式(2)の解に代入すると、電圧、特に式(3)の最大電圧が与えられる。
[0324]図6は、スパッタリングシステムによるZnO薄膜の固有の特性を示している。図6aに示すX線回折(XRD、Philips X’pert)パターンを用いて、スパッタリングZnOフィルムの配向及び結晶構造を評価した。解析は、2θ/ωスキャンを行うことにより実施した。ここで、ωは表面に対する入射角であり、2θは回折角である。回折パターンにより、六角形構造の(001)配向が明らかとなり、(002)ZnOに属する主ピークがはっきりと視認できる。この結晶構造は、上記報告と整合している[6、7]。シェラーの式を用いてXRDピークの幅から推定される推定粒径は、約25nmである[8]。図6bは、上面視及び断面視の典型的なZnO薄膜の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示している。
[0325]市販のAFM(Cypher、Asylum Research、USA)を用いて、Pt底部を備えたZnO薄膜の圧電応答力顕微鏡法(PFM)調査を実行した。チップ半径が28±10nmの導電性Pt被膜チップ(Olympus AC240TMカンチレバー(接触共鳴周波数320kHz、バネ定数2N/m))を使用した。そして、図6cに示すように、方形波電位をサンプルに印加した。圧電応答は、デュアルAC共振トラッキング(DART)PFM技術を用いることにより、重畳ACバイアスで測定した(図6d参照)[9]。ZnO薄膜の実効圧電係数d33は、14pm/Vであることが分かった。
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実施例2:過渡エレクトロニクス用の分解性金属
[0326]脱イオン(DI)水及び模擬体液(ハンクス溶液、pH5〜8)におけるMg、AZ31B Mg合金、Zn、Fe、W、及びMo薄膜の電気的特性の観点での分解挙動を系統的に調査した。また、DI水における分解中の種々金属の界面化学及びマイクロ構造についても調査した。その結果、界面化学が類似しているものの、薄膜の電気的分解速度は、報告されているバルク材料の腐食速度と異なった。これは主に、フィルムの不均一性(ピンホール、多孔性、及び孔食)が導電率に顕著な影響を及ぼすためである。そこで、過渡金属上に構築されたシリコン金属酸化物電界効果トランジスタ(MOSFET)が過渡エレクトロニクスに適していることを実証した。
1.緒言
[0327]過渡エレクトロニクスは、機能を果たした後に制御された様態で全部又は一部が物理的に消滅することが重要な特性である新興の技術分類を表す[1]。この特性を備えたデバイスは、従来の集積回路を補完する能力を提供する。可能な用途は、生体分解性の電子医療インプラントから、消失環境センサ及び廃棄物ゼロのコンシューマエレクトロニクスにまで至る[1]。構成材料は、生物流体又は地下水への分解等、所望の過渡プロセスに適合するように注意深く策定する必要がある。ここで、基本的な水性条件で加水分解するシリコンは、半導体として魅力的な選択肢である[1]。別の可能性として、酸化亜鉛及び特定の有機半導体がある[2]。如何なる場合も、適合性の導電性材料が必須である。導電性ポリマーとの比較により、従来の金属は、抵抗が低く、特性が安定し、市販デバイスにおける役割が確立されていることから魅力的である。シリコン過渡エレクトロニクスの初期の報告では、処理の容易性、迅速な加水分解、及び生体適合性が組み合わさっていることから、マグネシウム(Mg)を用いていた[1]。これらの特性の一部を共有する別の金属としては、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)が挙げられる。これらの材料はそれぞれ、W(一部の種の通性生体元素)を除いて[3]、生物学的機能に必須であり、日々の推奨摂取量が約0.05〜400mg/日の範囲である[4、5]。また、Mg、Mg合金、及びFeについては、生体適合性及び好ましい機械的特性のため、生体再吸収性のインプラント(例えば、血管ステント)での使用が調査されている[6〜9]。Mgは、模擬体液(SBF)及び生理的状態において、約0.05〜0.5μm/時の速度で分解し、水溶性のMg(OH)を形成する[10〜13]。少量のアルミニウム(3重量%〜9重量%)を添加することによって、これらの速度を約0.02〜0.10μm/時に落とすことができる[11、12、14]。関連する条件において、Feは、約0.02μm/時で分解して水酸化物(Fe(OH))及び酸化物(Fe又はFe)を形成する[15〜17]が、この速度は、体内で評価されるFeステントにおいて大幅に低速となる可能性がある[18]。Mgとは対照的に、Feは、溶解性が非常に低い特定の反応生成物(Fe及びFe)を伴って、空間的に不均一に分解する[6、19]。Bowenらは近年、体内分解速度(約5×10−3μm/時)が許容範囲内であり、分解生成物ZnOが溶解性である[21]ことから、再吸収性のステントの代替金属としてZnを使用することを提案している[20]
[0328]生体適合性に関するデータが包括性に劣る金属についても、検討する価値がある。例えば、W及びMoに関する公開結果は、これらが生理溶液に分解してWO及びMoOという錯体を形成可能であることを示唆している[22〜24]。Wで作られた神経センサワイヤは、室温(RT)でのSBFにおいて、約0.02〜0.06μm/時の速度で分解する[22]。さらに、Wの塞栓コイルの体内試験は、明らかな生物学的悪影響を示しておらず、濃度に対する最小毒性は<50μg/mlである[25、26]。純粋なMoの体内分解速度は報告されていないが、pH7の緩衝液又はNaCl溶液中のMoの分解速度は、RTで約10−4〜10−3μm/時であることが分かっている[23]。電極と内部組織との間の継続的な接触が求められるデバイスの分類では、このような低速度が重要となる可能性がある。
[0329]これらの検討により、Mg、Mo、W、Fe、及びZnは、薄膜、過渡電子インプラント用のパターン化トレース、環境モニタ等としての追加調査の有望な候補となる。バルク形態のこれら材料の腐食に関連しては、広範な知識体系が存在するものの、挙動が大きく異なり得る薄膜に関しては、利用可能な情報がはるかに少ない。例えば、フィルム及びバルクサンプル中の粒径は通常、質的に異なる集団に属しており、有意な結果となっている[27]。さらに、フィルムのピンホール、孔食、多孔性等の側面は、特にパターン化された薄膜トレースの抵抗の時間依存性変化において、過渡エレクトロニクスでの使用に関連した特定の特性に支配的な影響を及ぼす。以下では、脱イオン(DI)水及び模擬体液(ハンクス溶液)におけるMg、AZ31B(3重量%Al及び1重量%Zn)Mg合金、Zn、Fe、W、及びMo薄膜並びに蛇行ワイヤの導電率、厚さ、形態、及び界面化学の観点での分解挙動の系統的調査の概要を説明する。また、これらの種々金属を形成した電極を用いて構築されたシリコン金属酸化物電界効果トランジスタ(MOSFET)によって、過渡エレクトロニクスにおけるそれぞれの有用性を実証する。
2.結果及び考察
2.1 分解動力学
[0330]図7(a)〜図7(g)は、室温(RT)及び体温(37℃)の両者でのDI水及びハンクス溶液(pH値5〜8)における様々な金属薄膜の時間の関数としての抵抗変化の観点での代表的な分解挙動をまとめている。分解蛇行パターンの形状は図7(b)に示しており、幅300μm、全長45mmで、上部プロービングパッドを備えている。抵抗変化は、蛇行パターンの全長45mmで正規化している。RTでのDI水における分解の経時的な厚さの変化については、図7(h)及び図7(i)に示す。如何なる場合も、Crの極薄層(約10nm)がガラス基板に対する接着促進剤として機能する。この層によって、収率が向上するとともに、フィルムの離層により分解動力学が阻害されることはない(Crを用いない対照実験によって、離層がない場合に、この層が分解プロセスに対して測定可能な影響を及ぼさないことを証明している)。
[0331]反応拡散モデル(後述)によって分解時の電気抵抗変化を変換した有効厚さの変化速度により規定される電気的分解速度(EDR)を表1に示す。ここに報告する各EDRは、少なくとも3つのデータ集合の平均に相当する。全体として、(i)Mg、AZ31B Mg合金、及びZnのEDR値は、W、Mo、及びFeよりもはるかに高く、(ii)Moを除いて、EDRは、食塩水中で高くなり、(iii)EDRは、W、Mo、及びFeの場合に高温(37℃)で高くなるが、Mg、AZ31B Mg合金、及びZnの場合は有意ではない。詳細な分解化学については、第2.2項で論じる。
[0332]図7(a)、図7(b)、及び表1に示すように、AZ31B Mg合金のEDRは、DI水におけるMgのEDRよりも約3倍低く、Mg(OH)が分解生成物である。一方、Mg及びMg合金の両者のEDRは、pH及び温度とは無関係に、ハンクス溶液中でかなり高くなる(10倍超)。これは、迅速な腐食を促進する塩化物(Cl)が存在することによる可能性が高く、バルクMg材料中における質量損失の腐食調査に報告されている通りである[28]。pH値5〜8に対する依存性が弱いのは、NaCl溶液中のバルクMg合金に関する知見と整合している[29]。これとは対照的に、バルクMg材料の場合のはるかに強いpHの影響については、ハンクス溶液において報告されており、その分解速度は、pH8よりもpH5.5の溶液中で約300倍も高い[13]
[0333]Mgの場合と質的に類似する傾向において、Znは、食塩水よりもDI水中でおよそ3倍低いEDRを示している。これは、おそらく塩化物(Cl)が存在することによる[30]。分解生成物は主として、ZnO及びZn(OH)である。異なるpH値及び温度の食塩水間のEDRは類似しており、これは、NaCl溶液中のバルクZnの腐食に関連した質量損失の報告と整合している[30]
[0334]Mg及びZnと異なり、Mo(図7(e)及び表1)は、室温での食塩水よりも高い(約2〜5倍)DI水中のEDRを示し、表面上に複合Mo酸化物を形成している。このような傾向は、バルクMo材料に見られる[31]。この差は、水溶液中の酸素溶解度に対するMo分解の強い依存性による可能性が高く、その速度は、酸素溶解度とともに高くなる[32]。イオン(例えば、Na、Cl)の存在[31、33]によって、酸素溶解度が低くなることが知られている。Moにおけるこの影響は、塩化物に関連する腐食電位の上昇の影響よりも支配的である。図7(e)及び表1に示すように、MoのEDRは、pH5よりもpH7.4及び8の溶液中で3倍低い。薄膜Moの分解速度は、中性(pH7)又は酸性溶液(pH2)よりも強アルカリ性溶液(pH12)中で10倍前後高いことが報告されている[34]ものの、塩基性の上昇に伴う酸素溶解度の予想される低下は、ここでも、この範囲のpHの影響を上回る可能性がある[31、33]。また、MoのEDRは、pH7.4のハンクス溶液の場合、室温よりも37℃でおよそ5倍高い。
[0335]図7(c)及び表1に示すように、Wは、塩基性溶液(pH7.4〜8)よりも酸性の食塩水(pH5)において4倍低いEDRを示し、W酸化物を形成している。この傾向は、バルクW材料の腐食挙動と整合している[24]。DI水におけるWのEDRは、pH7.4〜8の溶液中のEDRに類似している。高温(37℃)では、EDRも高くなる。Wの分解に関連するさらに重要な観察結果として、速度は、その他の金属よりも堆積条件の影響を受け易い。その例を図7(c)〜図7(f)及び表1に示す。この場合、化学的気相成長(CVD)により形成したWのEDRは、スパッタリングWの値よりもおよそ10倍低い。また、pHに対する依存性は、質的に同様である。スパッタリングW薄膜の品質は、スパッタリング電力、アルゴン圧力、及び真空度によって調整することも可能である(図17)。
[0336]図7(g)及び表1に示すように、FeのEDRは、37℃(高温)でのpH5溶液(酸性溶液)及びpH7.4溶液において最も高いが、その他の溶液では低くなり、如何なる場合も、表面上に厚い鉄酸化物が形成される。さらに、時間の関数としての抵抗は、特定の場合、特にDI水中のFeの場合に停滞を示し、分解は一見したところ、120時間後に停止となる。このような現象は、以下に論じるように、分解の不均一性、全体的に遅い動力学、及び鉄酸化物の保護特性によるものと考えられる。
[0337]DI水における分解中の対応する厚さ変化を図7(h)及び図7(i)に示す。分解初期段階の線形フィットにより推定される見掛けの形態学的分解速度によって、EDRとの定量比較が可能となる(分解後期には、多孔性、不均一性、及び残留酸化物による大きな寄与を伴う可能性が高い)。Zn及びFeの場合は、酸化物によって、厚さが増大する可能性がある。ここで、Znの平均形態学的分解速度は単純に、初期厚さ300nmを完全分解の時間で除算したものとして規定される。Fe(150nm)については、750時間後の測定厚さがほぼ不変であることから、平均速度は、2×10−4μm/時と推定される。表1に示す3つの結果から、厚さの減少が抵抗の増加より遅れていることが分かる。これは主に、(i)特にZn及びFeの場合の測定厚さに対する残留絶縁酸化物の寄与、(ii)局所的な不均一性、ピンホール、及び多孔性に対する抵抗の感度の上昇に起因する。当然のことながら、過渡エレクトロニクスの最も重要なパラメータは抵抗であり、その結果は、厚さが適当な代替ではないことを示している。例えば、図7(h)及び図7(i)に示すように、Mg、Mg合金、及びZnのフィルムの厚さは、電気的導通が完全になくなって数日後にゼロに到達する。W及びMoの場合は、最初の4日間で厚さが急激に減少した後、酸化生成物がゆっくりと分解する。Feの場合は、1カ月経っても酸化物は分解しない。このような腐食生成物の滞留は、Feステントの体内試験においても発生する[6]
[0338]中性に近い溶液中でのバルク材料の質量損失によって規定され、文献報告もなされている腐食速度についても表1にまとめている。Mg、Mg合金、Zn、及びMo薄膜のEDRは、類似条件下の腐食速度よりも(10倍以上)高い。W、特にFeの場合、EDRは、はるかに低い(条件により約10〜100倍)。これらの差を理解するには、少なくとも3つの検討が重要である。第1に、PVD技術により堆積させた薄膜は一般的に、従来の冶金プロセスにより得られたバルク材料よりも高い純度を有する。その結果、Mg及びZnにとってのFe及び銅(Cu)、Feにとっての炭素(C)等の不純物が存在しないことから、薄膜の場合の材料自体が、改善された腐食抵抗を示すことが予想される[14、30、35]。第2に、薄膜は、ナノ結晶(約20〜200nm)から成り、粒径がはるかに大きなバルク材料よりも腐食抵抗が改善される可能性がある[27]。これは、おそらくバリア品質が増強された表面酸化物層が形成されることによる。Mg、Fe、Zn、W、及びMoナノ結晶フィルムに関する腐食調査の以前の結果は、粒径が小さくなるとともに分解速度も約2〜10倍低くなる可能性があることを示している[15、34〜38]。これに対して、Mg合金は、粒径の影響がほとんどない[39]。第3に、これが最も重要と思われるが、薄膜の抵抗測定結果は、上述の通り、不均一性の影響を受け易い。したがって、EDR値は、文献報告の腐食速度よりも高くなることが予想される。1つの結論として、不均一性(大規模又は微小規模のいずれでも)が重要な場合は、Mg、Mg合金、Zn、及びMoに関して、EDRが腐食速度よりも高くなる。これについては、以下に詳しく論じる。一方、粒径又は純度の影響が顕著な場合、W及びFeについては、EDRを積極的に低くすることができる。そして、結論としては、厚さ変化及び腐食速度が重要となり得るものの、過渡エレクトロニクス用の薄膜での使用に関しては、両者とも特徴的であり、EDRとは異なる。以下の各項では、分解に関わる詳細なマイクロ構造/界面化学の系統的調査をまとめている。
[0339]また、簡潔且つ分析的な反応拡散モデルを埋め込むことによって、図7の実線のように分解挙動を模擬する[40]。このモデルでは、表面反応定数k及び拡散率Dという2つの自由パラメータを組み込むことによって、表面反応及び金属フィルム内の水の拡散の両者を考慮している。図7に示すように、モデルは、大きな不均一挙動のためにFeは除いて、その他すべての金属薄膜の分散挙動と合致している。場合により、このようなモデルを用いて、現在利用可能なデータに基づき様々な厚さ及びpH値での金属フィルムの分解速度を推定するとともに、より複雑な過渡エレクトロニクスシステムの合理的な理論的予測を提供することができる。

2.2 金属薄膜の分解に関するマイクロ構造及び界面化学
[0340]基本的なメカニズム及び影響を証明するため、DI水中の金属フィルムに関する詳細な調査を行う。如何なる場合も、(i)主として微細孔及び/又は窪みの形成のため、EDRよりも低い速度で質量損失が発生し、(ii)分解生成物としての酸化物が表面上に現れ、下層の金属の分解を遅らせる部分的保護層として機能を果たすことができ、(iii)残留酸化物層が金属よりもはるかにゆっくりと分解する。
2.2.1 Mg及びAZ31B Mg合金
[0341]Mg及びMg合金のDI水における分解中のマイクロ構造及び界面化学の変化をそれぞれ図8及び図9に示す。巨視的な規模において、Mg及びAZ31B Mg合金ともに分解は均一である(図8(a)〜図8(d)及び図9(a)〜図9(d))。分解が進むと、微細孔が成長して、表面が粗く、不均一になる(図8(f)、図8(g)、図9(f)、及び図9(g))。針状の生成物が表面上に現れる(図8(f)、図8(g)、図9(f)、及び図9(g))が、これは、模擬生体液におけるバルクMg及びAZ31B合金サンプルに関する以前の報告と整合している[43、44]。図8(j)、図8(k)、図9(j)、及び図9(k)は、Liuらによるデータを基準としてピークを識別したXPSデータを提示している[45]。割り当てられた結合エネルギーは、Mg 2pがMg(49.9eV)、Mg−(OH)(50.5eV)、及び炭酸塩(51.5eV)であり、O 1sがMg−O(531.0eV)、Mg−OH(532.1eV)、及び炭酸塩(532.8eV)である。AZ31B Mg合金に割り当てられた結合エネルギーは、Mg 2pがMg(49.5eV)、Mg−(OH)(51.0eV)、及び炭酸塩(52.8eV)であり、O 1sがMg−O(531.0eV)、Mg−OH(532.5eV)、及び炭酸塩(533.5eV)である。水酸基及び炭酸塩の場合のAZ31B Mg合金の高値までの結合エネルギーのシフトは、Alの存在による可能性が高い[45]。浸漬前であっても、フィルム上には表面酸化物/水酸化物/炭酸塩が見られるが、これは、大気中の水蒸気及び二酸化炭素の存在に起因する。分解中、外表面は主にMg(OH)から成り、場合によっては少量のMgO及び炭酸塩を含む(図8(j)、図8(k)、図9(j)、及び図9(k))が、これはバルクサンプルについて以前に報告されている通りである[45、46]。Mg(OH)の層は、XPS技術のプロービング深さ及び金属Mgのピークが存在しないことに基づいて、10nm超の厚さを有するものと推定される。他の研究者が報告している通り[47〜49]、Mg(OH)は、一般的な生体液におけるMg腐食の主要な表面生成物であり、これらの溶液中にNa、Cl、PO3−、及びCO2−が存在することによって、表面層にリン酸塩及び炭酸塩を導入することができる。TEM明視野像(図8(i)及び図9(i))は、SEM像と整合した金属Mg及び針状酸化生成物を示している。また、TEM回折パターン及び格子縞は、結晶性MgOの存在を示しており、外側Mg(OH)層の非晶質性の可能性を示唆している[50]。これらの結果は、水又はNaCl溶液中に分解したバルクMgの提案された2層表面酸化物構造と整合しており、結晶性MgO薄膜の上で厚い外側層がMg(OH)を多く含んでいる[48、50]。MgOは、未使用の金属表面を大気中の酸素に曝露した直後に形成される可能性が高い。分解が進むと、自然MgO層の水和及びその後の素地金属を犠牲にした分解・沈殿メカニズムによって、Mg(OH)層の厚さが増大する[50]。上の表1に示したように、EDRは、Mg及びMg合金の両者の厚さの変化速度よりも約5倍高い。特に、図7(a)及び図7(b)に示すように、Mg及びAZ31B Mg合金の300nm厚フィルムは、それぞれ約1.5時間及び約3時間で電気的に不連続となる。ただし、図8(c)、図8(g)、図9(c)、及び図9(g)は、この時点でいくらかの素地金属が依然として存在することを示している。時間が進むと、残った金属が反応して、残留Mg(OH)及びMgOのみが残る。水中でのMg(OH)及びMgOの溶解度が比較的高い[51]ことから、酸化物は最終的に、2〜3日後には完全に消滅し、XPSデータ(図8(d)、図8(h)、図8(j)、図8(k)、図9(d)、図9(h)、図9(j)、及び図9(k))で確認できるように、Cr接着層のみが残る。Mg酸化物/水酸化物の分解速度は、図7(h)の分解後期のフィットにより、概ね約5〜7nm/日と推定される。
2.2.2 W及びMo
[0342]DI水中のスパッタリング堆積W及びMoの分解の結果を図10及び図11に示す。W及びMoは、周期表の同じ列の遷移金属であるため、界面化学が類似且つ複雑であるものと予想される。図示のように、分解中のW及びMoの表面形態は、光学的観察結果(図10(a)〜図10(d)及び図11(a)〜図11(d))に基づくと、大部分が均一である。ただし、SEMの結果(図10(f)、図10(g)、図11(f)、及び図11(g))では、微細孔がはっきりとしており、TEM明視野像(図10(i)及び図11(i))ではさらに明確である。
[0343]XPS解析によれば、Wフィルムが初期自然酸化物として、大部分がWOを有することが明らかである(図10(j)及び図10(k))。分解が進むと、表面でのW酸化物の混合(W4+、W5+、及びW6+)が生じる。酸化物の厚さは、XPSスペクトルにおける金属W信号の消失によって推定されるように、約32時間後に10nmを超える値まで増大する。さらに反応が進むと、W4+及びW6+酸化物が除去され、W5+酸化物のみが残る(図10(j)及び図10(k))。図10(k)におけるWの酸素ピークは、表面における水酸基(OH)及び吸収した水の存在を示唆している[52]。割り当てられた結合エネルギーは、W 4f7/2がW(31.8eV)、W4+(32.7eV)、W5+(33.8eV)、及びW6+(36.2eV)であり、O 1sがO2−(530.8eV)、OH(531.9eV)、及びHO(533.2eV)である[52〜54]。また、TEM回折パターン及び格子縞は、分解生成物としてのWOの存在を示唆している(図10(i))。このような表面構造は、Lillardらによる報告の通り、酸性溶液に曝露されたバルクW材料と類似しており、この場合は、内側WO層及び外側の境界が曖昧なW水酸化物層が生じる[55]
[0344]図11(j)及び図11(k)に示すように、Moの界面化学の変化は、Wと類似しており、分解生成物として初期のMoO自然酸化物、その後、価数が混ざり合った酸化物(Mo4+、Mo5+、及びMo6+)が生じ、最終的なMo5+酸化物の形成は80日後である。また、XPSのO 1sデータ(図11(k))に基づくと、Mo表面上には、水酸化物及び場合により吸収した水の存在が観察される。割り当てられた結合エネルギーは、Mo 4d5/2がMo(228.7eV)、Mo4+(229.5eV)、Mo5+(230.9eV)、及びMo6+(233.0eV)であり、O 1sがO2−(530.7eV)、OH(531.8eV)、及びHO(533.0eV)である[31、56]。図11(i)のMoのTEM結果は、MoO及びMoOの存在を裏付けている。これらの結果は、水溶液中のバルクMo材料に関する報告された分解界面化学と整合している[31、57]。pH値が異なる食塩水中のW及びMoの分解は、DI水における場合と同様の分解パターンに従う。pH値は、価数が混ざり合った様々な表面酸化物の相対濃度に影響を及ぼし、これにより、分解速度が変化する可能性がある[24、57、58]
[0345]WO及びMoOの溶解性[23、59]によって、W及びMoの両者は、水中でゆっくりと分解可能である。EDRは、微細孔の形成(図10(c)、図10(g)、図10(i)、図11(c)、図11(g)、及び図11(i))のため、厚さの変化速度よりも約2〜10倍高い。腐食生成物WO及びMoOは、材料の消滅後、十分に分解するための時間を要する。塩基性が上昇すると、速度も高くなる[23、59、60]。図10(j)及び図11(j)に示すように、W及びMoの背景XPS信号へとピークがゆっくり低下することから、DI水中におけるWO及びMoOの緩やかな分解が示唆され、約70日後の残留厚さは、XPS信号が継続して存在する点から、10〜20nmと推定される。これらの酸化物は、十分に長い時間を与えることにより、完全に消滅するものと予想される。W及びMo酸化物の分解速度は、約0.2〜0.5nm/日と推定される。
2.2.3 Zn及びFe
[0346]図12(a)〜図12(d)及び図13(a)〜図13(d)に示すように、DI水中のZn及びFe薄膜の場合は、不均一な分解が支配的である。孔食は、ランダムな位置を核とし、フィルム全体に拡がっている。このような種類の腐食は、水溶液中のバルクZn及びFe材料の両者に一般的と報告されている[30、61、62]
[0347]Znの表面形態変化を図12(e)〜図12(h)に示すが、花弁状及び繊維状の分解生成物が観察されている。図12(j)及び図12(k)に示すXPSデータのように、表面生成物は、形態とは無関係に主として、一定量の炭酸塩が偶発的に存在するZnO及びZn(OH)であると識別される。O 1sの割り当てられた結合エネルギーは、Zn−O(530.4eV)、Zn−(OH)(531.8eV)、及び炭酸塩(530.0eV)である[63]。Zn 2p3/2のピーク(1021.8eVのまま)は、図12(j)に示すようにO 1sに従ってシフトしないため、一義的にデコンボリューションできない。図12(j)におけるZn 2pの標識を付した結合エネルギーは、Zn(1021.6eV)、Zn−O(1021.7eV)、及びZn−OH(1022.4eV)である[63、64]。TEM回折パターン及び格子縞により、表面でのZnOの存在が確認される(図12(i))。また、TEM明視野像は、表面酸化物の多孔質形態及び不均一分布を示しており、画像の左側部分により多くのZnOが存在する(図12(i))。ハンクス溶液におけるZn薄膜の分解も類似の不均一挙動を示し、この場合も、分解生成物は主に、バルクZn材料に関してはZnO及びZn(OH)と推定される[30]。このようなZn酸化物層は、一部のみ保護するため、水溶液中で比較的高い溶解度を有する[30]
[0348]Feの場合の分解生成物の表面形態を図13(f)〜図13(h)に示す。XPSデータ(図13(j)及び図13(k))は、表面層がFe及び水酸化物になることを示唆しており、Fe 2p3/2がFe(706.9eV)、O 1sがFe(529.8eV)及び水酸化物(531.2eV)である[65、66]。TEM回折パターン及び格子縞(図13(i))は、過剰な酸素の存在下での水酸化物の堆積後にFeが一般的な腐食生成物であることを示している[17]。Fe酸化物が存在することによって、窪みの広がりを抑止すると同時に、分解速度を低下させるのに役立つ可能性がある。様々な位置における孔食開始の長い潜伏及び抑止効果によって、観察された停滞は、抵抗の時間依存となる場合がある(図7(g))。また、Znは、不均一な分解パターンを示しているものの、窪みの容易な開始及び高い反応速度によって、分解の停滞は取り除かれる(図7(d))。ハンクス溶液中のFeの分解挙動は、酸性環境により明らかな表面酸化物が存在しない状態での均一分解が観察されるpH5を除いて、DI水中での挙動と類似している。
[0349]Zn薄膜は、他の過渡金属と同様に、厚さがゼロまで減少するかなり前(約50倍速く)に、電気的に連続ではなくなる(表1、図7(d)、及び図12(c))。加水分解生成物は、およそ5〜7日後に完全に分解する(図12(d)、図12(h)、及び図12(j))。Zn酸化物の分解速度は、概ね約120〜170nm/日と推定される。これに対して、Fe酸化物は、最大1カ月にわたって監視したものの分解しないようである。また、結果的な合計厚は、Feフィルムの元の厚さの10倍超であり(図7(i))、過渡電子システムには望ましくない。このようなFe酸化物の滞留は、体内試験でも観察された[6]
2.3 過渡金属コンタクトを備えた薄膜トランジスタの分解
[0350]Cr接着層のないMg(300nm)、AZ31B Mg合金(300nm)、Zn(300nm)、W(150nm)、及びMo(80nm)をnチャネルMOSFETの金属コンタクトとして用いることにより、これらの過渡金属に基づく過渡システムの構築の実現可能性を実証する。極薄シリコンオンインシュレータ(SOI)ウェハ上に構築された長さ(L)50μm及び幅(W)400μmの薄膜トランジスタ(TFT)の形状を図14(a)に示す。これらTFTの典型的なオン/オフ比及び移動度は、金属の種類に関わらず、それぞれ10超及び250cm−1−1である。
[0351]様々な過渡金属についてのDI水中におけるこれらTFTの機能劣化を図14(b)〜図14(f)に示すとともに、金属コンタクトの分解の画像を図15に示す。金属コンタクトの分解速度(約5×10−3〜0.3μm/時)がシリコン及びシリコン酸化物(約10−3〜10−4μm/日)よりもはるかに高い[1]ことから、TFT機能の劣化は主として、分解進展時の金属コンタクトの導電性喪失に起因する。図14に見られるように、Mg、AZ31B合金、及びZnコンタクトを備えたTFTは、約2〜8時間(EDR約0.04〜0.15μm/時に相当)で機能を失っている。一方、W及びMoコンタクトを備えたTFTはそれぞれ、封入なしでも12時間及び25時間前後の安定した動作期間を有することができ、その後、およそ15時間(EDR約(2〜5)×10−3μm/時)でそれぞれの機能を徐々に失っている。これらの結果は、上述の金属トレースの分解速度と整合している。
[0352]金属及びその残留酸化物が消滅した後は、薄膜シリコン及びシリコン酸化物がゆっくりと分解除去可能である[1、40]。また、厚さ変化の観点でのRTにおけるハンクス溶液pH7.4中のドープSi及びSiOゲート酸化物の分解を本調査で測定し、図16に示す。この図は、ドープSi及びSiOそれぞれの約0.8及び0.3nm/日というかなりゆっくりとした分解を示している。
[0353]全体として、様々な過渡金属及び封入技術を組み合わせることにより、デバイスレベルで機能時間を「時間」から「週」まで調整することができる。このようなTFTを分解性の基板に転写することにより、Hwangらによる報告の通り、寿命を調節できる完全に分解可能なデバイスを実現することができる[1、40]
3.結論
[0354]脱イオン(DI)水及び模擬体液(ハンクス溶液、pH5〜8)におけるMg、AZ31B Mg合金、Zn、Fe、W、及びMo薄膜の電気的分解挙動を系統的に調査した。過渡金属コンタクトを備えたN型シリコン薄膜トランジスタのデバイスレベルでの過渡挙動についても調査した。その結果、以下の結論が得られた。
[0355](1)Mg、AZ31B Mg合金、及びZnの導電率の観点での分解速度(約0.5〜3μm/時)は、W、Mo、及びFe(約10−4〜0.02μm/時)よりもはるかに高い。このような速度は、薄膜の性質(純度、粒径、及び不均一性に対する感度)のため、バルク材料の質量損失の観点での一般的な腐食速度とは異なる。ただし、pH及び温度の依存性は整合している。金属の厚さ及び多孔形成の両者の減少は、分解時の金属薄膜の導電性喪失に寄与する。
[0356](2)薄膜表面上には、分解生成物としての酸化物が常に見られ、その化学及び酸化物構造は、バルク材料と同様である。
[0357](3)金属薄膜の分解は、素地金属の比較的高速な分解及びその後の残留酸化物のはるかに遅い分解という2つの段階から成る。300nmのMg、AZ31B Mg合金、及びZnの残留酸化物は、DI水中で1週間以内に完全に消滅可能である。一方、W(150nm)及びMo(40nm)は、数カ月後に完全分解することが予想される残留酸化物約20〜40nmを有する。これに対して、鉄酸化物は、不溶性のようであるため、過渡エレクトロニクスに適していない。
[0358](4)Mg、AZ31B Mg合金、Zn、W、及びMoは、TFT用の過渡コンタクトとして実現可能であることを実証した。
4.実験項
[0359]電子ビーム蒸着(Fe)又はマグネトロンスパッタリング(その他すべて)により堆積させた金属薄膜(40nm〜300nm)をガラス基板上でフォトリソグラフィ(AZ(登録商標)nLOF(商標)2070フォトレジスト)によりパターン化し、リフトオフした。堆積条件は、Feが1A/s、Mg及びAZ31B Mg合金が50W、3mT、Znが100W、100mT、Wが150W、5mT、Moが150W、3mTである。これらの条件は、薄膜の品質及び堆積の収率を維持しつつ離層を最小限に抑えるように選定した。金属堆積の真空度は、すべて5×10−5Torrを下回る。如何なる場合も、スパッタリング又は電子ビーム蒸着により堆積させたCr層(10nm)が接触促進剤として機能することにより、分解試験中の離層が起こらないようにした。
[0360]DI水及びハンクス溶液(H8264、Sigma−Aldrich(登録商標)、St.Louis、MO)における分解挙動を調査した。pHの制御は、少量のNaOH及びHClをハンクス溶液に添加して行った。また、Hanna HI 9126携帯型pH/ORP計(HANNA instruments、Smithfield、RI)を用いて、分解中の様々な時間におけるpHを監視することにより、実験中に値が一定を維持するようにした(±0.2pH単位)。電気的プロービングは、溶液の外側に配置された2つのパッドへの接触により行った。
[0361]シリコンオンインシュレータ(SOI)ウェハ(320nm上部シリコン層、p型、SOITEC、France)上にNチャネルMOSFETを作成した。ソース及びドレイン領域は、5分間にわたって高温(約1000℃)でリンを拡散させることによりドープした。上部デバイスシリコンは、六フッ化硫黄(SF)ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)によりパターン化した。ゲート誘電体(SiO)約130nmは、250℃でのプラズマ増強化学的気相成長(PECVD)により形成し、フォトリソグラフィによるパターン化及び緩衝酸化物エッチャント(BOE)中でのエッチングを行った。金属コンタクトは、上記と同じ方法(ただし、Cr接着層はなし)により堆積させた。MOSFETの過渡電気的特性は、プローブステーション及び半導体パラメータ分析器を用いて評価した。
[0362]Hitachi S−4800高分解能走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社日立ハイテクノロジーズ、日本)を用い、10kVの印加電圧及び4mmの作動距離にて、DI水中の分解の様々な段階における金属フィルムの表面及び断面形態を例示した。界面化学は、X線光電子分光法(XPS)を用いて追跡した。また、JEOL 2010LaB透過型電子顕微鏡(TEM、JEOL USA,Inc.、Peabody、MA)により、分解生成物及びフィルム形態を調査した。TEMサンプルは、100nmのMg及びAZ31B Mg合金並びに50nmのZn、W、Mo、及びFeを15nmの窒化ケイ素格子(Ted Pella,Inc.、Redding、CA)上に堆積させることにより作成した。TEM分析前に、これらのサンプルをDI水に0.5時間(Mg)、1時間(AZ31B Mg合金)、10時間(W)、40時間(Mo)、2時間(Zn)、及び2日間(Fe)浸漬した。Sloan Dektak表面形状測定装置を用いて、DI水中の分解の様々な段階における金属薄膜金属の厚さの変化を測定した。また、原子間力顕微鏡(AFM、Cypher、Asylum Research、Santa Barbara、CA)によって、RTでのハンクス溶液pH7.4における分解時のMOSFETのドープSi及びSiOゲート酸化物の厚さ変化を測定した。報告データは、10カ所の異なる位置において評価した厚さの平均に対応している。これらデータの標準偏差をエラーバーとして使用した。
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実施例3:過渡1次バッテリ
[0363]バッテリは、RFによる電力取り扱いの重要な選択肢である。本実施例は、過渡1次バッテリの開発に焦点を当てている。マグネシウムは、エネルギー密度が高く、保存可能期間が長く、コスト効率が良いため、魅力的なアノード材料であり、既に、ソノブイ、電動魚雷、海空救助機器等の高エネルギー密度水活性化1次バッテリに広く使用されている。マグネシウムの生体・CMOS組み合わせ適合性によって、この材料選定の魅力はさらに高くなる。過渡1次バッテリの一構成を図18(a)に示す。ここで、Mg箔はアノードとして機能し、Fe、W、又はZnから選択された別の過渡金属箔はカソードとして機能する。これらの電極を水性電解質とともに過渡パッケージにケーシングすることによって、システムが完成する。駆動反応は、負極Mg→Mg2++2e、正極H+e→H、全体反応Mg+HO→Mg(OH)+Hである。総容量は、Mgの量によって直接的に決まる。3つの異なるデバイスすなわちMg−Fe、Mg−W、及びMg−Znにおけるバッテリ性能の結果を図18(b)に提示する。出力は、一定の放電電流密度約100μA/cmに関し、電圧はMg−Feの約0.6VとMg−Znの約0.2Vとの間である。測定結果から、Mg−Feシステムが少なくとも3時間にわたって電流を供給していることが分かり、表面生成物(例えば、Mg(OH))が性能を制限しないことが示唆されている。Mg箔の構造化によって設計を最適化することにより、面積及び形状を改善して反応流を促進するようにしてもよい。データから、このようなバッテリにより約60mW/cmの電力を発生可能であることが示唆されている。バッテリを直列に接続することによって、出力電圧を改善することも可能である。これらの設計において、バッテリは、RF送信システムを動作させるのに十分な電力及び電圧を供給する。その出力を図18(c)に示す。出力は、電解質が最終的に使い果たされるまで安定している(図18(d))。
実施例4:過渡エレクトロニクス
[0364]本実施例では、過渡電子デバイスの一部又は過渡電子デバイスに対して動作可能に接続された(例えば、過渡電子デバイスと流体連通した)別個のデバイスとして、反応によりある体積のガスを発生する化学試薬の容器を用意することにより当該過渡電子デバイスを変態させる例示的な形態を説明する。ガスの体積が増加すると、容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで、当該部分での圧力が増大する。例えば、機械的故障は、亀裂、粉砕、引き裂き、吹き出し、又は容器の開口或いは容器の構造的完全性の低下(例えば、連続材料から非連続材料への容器の変態)をもたらすその他任意の作用であってもよい。容器の当該部分の機械的故障によって、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントが化学薬品に曝露される。例えば、化学薬品は、水、非水溶媒、水溶液、酸、塩基、エッチャント、酸素、又はこれらの組み合わせであってもよい。本実施例に記載の変態の実行には、半導体コンポーネント及び/又は金属導体コンポーネントを分解(dissolve、degrade)、エッチング、或いは変態可能な任意の化学薬品が適している。
[0365]通常は、少なくとも2つの化学試薬が電気化学反応又は電気分解反応することによって、容器内の圧力を増大させるガスを発生する。このガスは、例えばH、O、N、CO、CO、XeF、SF、CHF、CF、又はこれらの組み合わせであってもよい。一実施形態において、化学試薬はそれぞれ、事前選択時間まで容器の独立した部分に保持することによって、ガスを発生する試薬の混合を防止するようにしてもよい。例えば、化学試薬はそれぞれ、当該化学試薬がある時間にわたって変態させることにより容器の反応チャンバに到達可能となる選択的に変態可能な材料を含む容器の内壁の背後に保持されていてもよい。
[0366]別の実施形態において、このデバイスは、ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータを具備する。デバイスが外部トリガ信号を受信した場合、アクチュエータは、内部又は外部刺激に応じた1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等の1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、外部トリガ信号に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。例えば、ユーザ起動の外部トリガ信号は、デバイスに与えられる電界のユーザ起動の印加、デバイスに与えられる電磁放射のユーザ起動の印加、デバイスに与えられるユーザ起動の機械的衝撃、デバイスに与えられるユーザ起動の熱流、デバイスからのユーザ起動の熱流、又はデバイスに与えられるRF電界のユーザ起動の印加である。例えば、このデバイスは、送信機と単方向又は双方向に連通し、送信機が、アクチュエータに動作可能に接続された当該デバイスの受信機に対して、ユーザ起動の外部トリガ信号を供給することにより、ユーザ起動の外部トリガ信号の受信に際して、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント等、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を開始するようにしてもよい。例えば、一実施形態において、デバイスがユーザ起動の外部トリガ信号を受信した場合、アクチュエータは、化学試薬を容器に分散し、当該化学試薬は、反応によって、容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで当該部分での圧力を増大させるある体積のガスを発生する。別の実施形態において、ユーザ起動の外部トリガ信号は、デバイスへのRF電界の印加であり、デバイスは、エネルギーを受け取って電気分解反応に利用する。
[0367]図19は、ビーコン回路におけるRF誘発機能過渡性を示している。電気化学セルには、回路全体の一部である導電トレースを組み込んでいる。RF放射は、このトレースが消滅するまでの電気化学エッチングを含む。結果として、システムは機能停止する。
[0368]図20は、破壊/除去/エッチング可能なバリアを有する水又はエッチャント容器を用いた回路全体のRF誘発過渡性を示している。このバリアを取り除くことにより、エッチャントが溢れ出て、過渡回路の全体又は一部を覆う。本実施形態においては、RFを用いて、水容器中の電気分解を開始する。水素及び酸素の解放により増大した圧力によって、例えばSiN膜等の薄いバリア膜が破砕される。この破裂によって、下にある水溶性の回路上に水が流れる。
実施例5:完全生体分解性の1次バッテリの材料、設計、及び動作特性
[0369]過渡エレクトロニクスは、安定動作の期間後に制御された様態で全部又は一部が物理的に消滅可能であることを重要な特性とする新興の技術である[1]。用途としては、廃棄物ゼロの環境センサ、ハードウェア安全なメモリモジュール、及び仮生物医学インプラントが挙げられる。この第3の例の場合、水溶性且つ生体適合性の能動及び受動材料を用いて構築された生体分解性のエレクトロニクスは、創傷治癒等の過渡生物学的事象を支援するための多機能動作を提供する[1〜5]。生体分解性の電源は、このような多くのシステムに必須のコンポーネントである。実証された方式は、分解性の無線周波数送電モジュール[6]からシリコンベースの太陽電池[1]及び機械的エネルギーハーベスタ[7]にまで及ぶ。1次バッテリは、これら及び他の可能性を補完可能な多用途の選択肢を表す。ある設計には、構成材料が過渡的である水活性化バッテリ技術の適応版を含む[8、9]。Kimらは近年、生物学的に生成されたメラニンを電極とする食用のナトリウムイオンバッテリ[8]を報告している[10]。利用できる技術内容はほとんどないものの、近年の発表は、消化管への曝露により活性化される摂取可能な薬剤用の小容量電源としての隔離電解Mg対及び銅塩の使用を示唆している[11]。ただし、その構造には、従来の意味での適正なバッテリが備わっておらず、また、一般的な分類の生体再吸収性のエレクトロニクスに有用な出力が得られていない。一方、マグネシウム(Mg)は、エネルギー密度が高く、保存可能期間が長く、生体適合性に優れているため、魅力的なアノード材料である[12〜14]。従来のMg1次バッテリには、非分解性、有毒、及び/又は環境的に危険なカソード材料を使用している(例えば、高性能化のための非導電性AgCl、CuCl、及びMnO、又は長寿命化のための銅、炭素、及びステンレス鋼[13、15])。このようなデバイスは、長持ちする集電体及びパッケージも含んでいる[13、16]。パッケージング用の生体分解性のポリマー(例えば、ポリ無水物)[21]と併せて、カソード材料を生体分解性の金属[17〜20](例えば、鉄(Fe)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo))で置き換えると、生物流体又は地下水に害なく分解可能な完全過渡バッテリを構成する機会が得られる。この設計において、金属カソード代替物は、動作電圧及び電流密度を低下させるが、直列のセルスタックの一体統合による電圧の上昇及び/又は電極面積の拡大による出力電流の増大によって、全体性能は補償可能である。さらに、金属カソードには、組み立てプロセスが単純になるという別の利点もある。ここで、金属自体が集電体として機能することにより、AgCl又はCuCl等の標準的な材料に必要な導電性結着剤を削除することができる。
[0370]ここで報告する水活性化1次バッテリは、すべて分解性、環境に無害、且つ生体適合性の構成材料を含む。マグネシウム箔がアノードとして機能する一方、Fe、W、又はMoに基づく金属箔がカソードとして機能する。パッケージは、ポリ無水物で構成されている[22〜24](合成方法に関する関連情報として図24を参照)。また、系統的な調査によって、単セル中のアノード分解に関する実現可能な性能及びメカニズムが明らかとなっている。Mg及びMo箔を使用する多セルパッケージは、電力の拡張可能性を示すとともに、発光ダイオード(LED)及び無線送信機への給電を実証可能である。
[0371]Mg−X(X=Fe、W、又はMo)金属箔から成る単セルバッテリの性能は、電解質としてリン酸緩衝生理食塩水を充填したPDMS液体チャンバを使用することにより、最も都合良く評価可能である。試験構造を図21(a)に示す。また、一定の放電電流密度(0.1mA/cm)の場合について、アノード−カソード間隔が約2mmの状態の放電挙動を図21(b)にまとめている。動作電圧は、Fe、W、及びMoそれぞれについて、約0.75V、約0.65V、及び約0.45Vである。いずれの場合にも、電圧は、少なくとも24時間にわたって安定している。寿命は、活物質(Mg)の消耗によって制限される。放電電流が同様のレベルである場合、観察される出力電圧は、ステンレス鋼カソードを備えたMg深海水バッテリに匹敵する[15]が、Mg/AgCl又はMg/CuClを用いる従来のデバイスの電圧(約1.5〜1.6V)よりは低い[13]
[0372]このバッテリの原理的な電気化学反応は、以下の通りである[15、16]
[0373](i)アノード
[0374]Mg→Mg2++2e (1)
[0375]同時に、以下の副反応が起こる。
[0376]Mg+2HO→Mg(OH)+H (2)
[0377](ii)カソード
[0378]O+2HO+4e→4OH(酸素還元) (3)
[0379]又は
[0380]2HO+2e→H+2OH(水素放出) (4)
[0381]カソード側の酸素還元によって、水素還元よりも高い電位が得られる。電解質は通常、少量の酸素を含むため、関連する電流密度は、カソード表面への酸素の拡散によって制限される。水素放出によって電流密度を高くすることができるが、出力電圧は低下する。Mg−X(X=Fe、W、又はMo)のカソード反応の電気化学的測定により、放電電流密度0.1mA/cmでのAg/AgClに対する電位約−0.7Vが与えられる。この電位は、酸素還元電位(Ag/AgClに対して0.179V)よりも低く、水素放出電位(Ag/AgClに対して−1.05V)よりも高くて、いずれの種類の反応も起こり得ることを示唆している。カソード反応は、電流密度1mA/cmで完全に水素放出(Ag/AgClに対して約1.2V)へと移行し、カソードにおいて視認できる水素気泡の量が大幅に増大する。Mg−Moに関する図1(c)に示すように、放電電流密度を高くすると、カソード反応の移行及び電極/電解質界面における過電位の増加によって、出力電圧は予想通り低くなる。アノードとカソード間の間隔を1mmから4mmに大きくしても、観察される挙動は目立って変化しない(図21(d))。また、図21(e)に示すように、放電中(Mg−Moバッテリ、0.1mA/cm)、Mgは、動作に伴う反応のほか、腐食に起因する反応(自己放電)によって、徐々に分解する。図1(e)から分かる通り、Mgの分解は不均一(孔食型の腐食)である。箔表面には、Mg(OH)に相当する白色の堆積物が現れることが多い[25]
[0382]活性化領域が1cm、Mg箔の厚さが50μm、Mo箔の厚さが8μmであるこの種のバッテリは、8.7mgのMg及び8.2mgのMoを含み、比容量約276mAhg−1(アノード質量で正規化)に相当する測定容量約2.4mAh(24時間にわたり0.1mA/cm)を示す。Mgの量は、単一の生体分解性のMg冠動脈ステントにおける量(約3〜6mg)に匹敵する。自己放電を加速させる場合がある不純物と併せて、動作中のMg箔の腐食により、測定容量は、Mgの理論容量(2.2Ahg−1)より低い。それでもなお、近年報告された生体分解性のメラニンナトリウムイオンバッテリ[10]と比較して、Mgバッテリは、わずかに高い安定電圧(約0.4〜0.7V)、より高い放電電流密度(0.1mA/cm)、より長い寿命(少なくとも24時間)、及びより高い比容量(約276mAhg−1)を示す。非活性のMgバッテリの保管寿命は、空気中のMg酸化に対する適度な抵抗のため、長くすることができる[14]。バッテリは、PBSにより活性化された場合、Mg箔の腐食のため、1〜3日でその容量の概ね半分を失うことになる[26、27]
[0383]個々のMgセルを直列にスタックすることによって、出力電圧を高くすることができる。Mg−Moバッテリセルの4セルスタックの構成を図22−1(a)に示し、実際のバッテリを図22−1(b)に示す。ここで、各金属箔の寸法は、3×1.3cmであり、3.9cmの面積に相当する。各Mg−Moセルのアノード−カソード間隔は、約4mmである。スタックしたバッテリの総重量は、約3.5gであり、0.14gのMg、0.13gのMo、及びケーシング材料を含む。ポリ無水物の薄層がスペーサ(約0.5mm)として機能することにより、単セル間の電気的短絡を防止して、各チャンバの電解質を物理的に分離している。また、Mo粉末及び水溶性のカルボキシメチルセルロースナトリウム接着剤で作られたMoペーストによって、ポリ無水物ケーシングに埋め込まれた個々のセル間の電気的接続を提供することにより、短絡を防止している。図22−1(c)に示すように、バッテリを一定の電流密度(0.1mA/cm)で放電すると、最大6時間にわたって安定した電圧出力約1.5〜1.6Vが得られる。この期間に続くゆっくりとした電圧の劣化は、おそらく箔の孔食腐食及び/又は無水物スペーサの水浸透若しくは分解によって生じ得るセル間のわずかな漏れによって、単一のバッテリセルよりも早い時間に起こっている。図22−1(c)に示すように、多孔質の薄いポリ無水物フィルム(約0.5mm)を上部カバーとして用いることにより、電解質を閉じ込めることができる。このフィルム中の小さな細孔(約0.5mm)によって、水素ガスの解放が可能となるものの、ポリ無水物の正の接触角(約45°)(図25)により、電解質を保持するバリアとして機能し続ける。図22−1(e)は、このバッテリの過渡性を実証している。37℃のPBSにおいて11日経過後、ポリ無水物ケーシングが最初に分解して、部分的に分解したMg及びMo箔が残っている。温度を85℃まで高くして分解を加速させると、さらに8日後にMo箔がなくなっている。
[0384]図22−2は、アノード、カソード、及びアノードとカソードとの間で電荷担体を伝導可能な電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントを備えた過渡電気化学デバイスの模式図である。アノード、カソード、電解質、及びパッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つが選択的に変態可能な材料を単独で含んでいる。一実施形態においては、分解反応に起因する放電前の電気化学デバイスの変態を防止するため、選択的に変態可能な(1つ又は複数の)材料から離れた貯蔵区画に電解質が格納されている。この電気化学デバイスの使用に向けた準備においては、アノードとカソードとの間の電解質区画に電解質を移動させる。例えば、電解質は、シャッター及び任意選択としてチューブを通して供給される流体であってもよい。電解質区画には、貯蔵区画から直接供給されるようになっていてもよいし、カソード又はアノード(例えば、多孔質のカソード又はアノード)を介して移動するようになっていてもよい。アノードとカソードとの間の電気回路は、外部配線によって完成となる。
[0385]図23(d)に示すように、スタックしたMg−Moバッテリは、従来のLED(閾値電圧約1.6V)に給電可能である。図23(a)に示すように、簡単なコルピッツ発振器回路を設計して、58MHzの無線周波数を生成し、小さな電気ダイポールアンテナから信号を送信する。このような回路に給電するには、1.5Vの電圧及び約0.7mAの総電流が必要である。したがって、図23(c)に示すように、Mg−Moスタックバッテリの電極面積は、3×3.5cm(10.5cm)まで大きくなる。このようなバッテリにより給電された無線回路は、周波数が略30MHzの信号を発生可能であるが、これは、回路中の受動コンポーネントの周波数依存値に起因して、設計周波数よりも低い。図23(b)に示すように、手巻きのホイップアンテナによって接続した信号解析器により、−60dBmのレベルで約2cm離れてこの信号を捕捉可能である。無線回路及び信号解析器の両者における適正なインピーダンス整合によって、より長い送信距離を実現可能である。
[0386]ここに提示する結果は、水溶性の金属を電極とし、生体分解性のポリマーをバリア層及びケーシングとする過渡バッテリの様々な選択肢を示している。実現可能な電圧及び電流レベルによって、生体分解性のエレクトロニクスにとって潜在的に実用上重要な実際のデバイスを動作させることができる。将来的な開発の機会としては、過渡時間を制御するように設計された厚さ又は/及び表面性状を有する箔、全体的な寿命を維持するためのバッテリのプログラム可能な活性化/非活性化の方法、並びに埋め込み可能なセンサに用いる小規模セルが挙げられる。これら如何なる場合も、ここに記載の基本的な材料及び構成によって、生体適合性且つ環境に無害の電源を提供する単純且つ拡張可能な解決手段としてのバッテリが得られる。
実験項
[0387]単セルバッテリには、Mg(50μm厚)、Fe(25μm厚)、W(25μm厚)、及びMo(25μm厚)から選択された金属箔を含めた。Mg箔は、GalliumSource,LLC、Scotts Valley、CAから購入し、Fe、W、及びMo箔は、Goodfellow Corporation、Coraopolis、PAから購入した。これらの箔は、1cm×2cmのストリップに切断した。PDMSは、チャンバ材料として機能し、金属箔をガラス上に固定する。また、金属箔の背面もPDMSで覆うことにより、露出領域を規定した。アノード−カソード間隔は、PDMSスペーサにより制御した。4つのMg−Moセルを接続することにより、このような単セルバッテリのスタックを製造した。また、箔を3×1.3cmに切断し、ポリ無水物スペーサ層をセル間に積層した。また、ポリ無水物を用いて、PDMSモールドを用いた鋳造のプロセスにより、金属箔をケーシングするとともに電解質チャンバを形成した。ペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオン酸)、4−ペンテン酸無水物、及びポリ(エチレングリコール)ジアクリレート(モル比5:7:3)を混合し、非開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(0.4重量%)を添加することによって、UV硬化性ポリ無水物の予備硬化ポリマーを作成した(化学薬品はすべて、Sigma−Aldrich Corporation、St.Louis、MOから購入した)。予備硬化ポリマーは、PDMSモールドを用いて成形し、UV光(6mW/cm)の下で10分間にわたり硬化させた。個々のセルの接続にペーストは使用しなかった。これらの接続部は、ポリ無水物ケーシングに埋め込むことにより、電気的短絡を防止するようにした。Moペーストは、Mo粉末(10μm)及びMw約250000のカルボキシメチルセルロースナトリウム(Sigma−Aldrich Corporation、St.Louis、MO)を混合することにより作製した。複数の細孔を有する上部ポリ無水物カバー(0.5mm)は、PDMSモールドに対する鋳造によって作製した。単一のバッテリセル及び複数のスタックセルの両者において、リン酸緩衝生理食塩水が電解質として機能するようにし、注射器でチャンバに注入した。スタックしたバッテリシステムの分解は、37℃のホットプレート上のPBS(毎日再生)中で実行し、その後85℃で実行することにより、分解を加速させた。スタックバッテリには、厚さ8μmのMo箔(Goodfellow Corporation、Coraopolis、PA)を用いて、分解時間を短縮した。
[0388]バッテリ性能は、2電極構成の定電流放電モジュールの下、Gamry potentialstat Reference 600(商標)(Gamry Instruments、Warminster、PA)により測定した。カソード反応は、Ag/AgClを基準電極(Bioanalytical Systems,Inc.、West Lafayette、IN)とし、バッテリのカソードを作動電極とし、Mgを対向電極とする3電極構成により評価した。
[0389]無線回路及びLED回路は、Cr/Au二重層(50nm/200nm)をガラス基板上にパターン化することによって製造した。Auパッド上には、銀ペーストにより電子コンポーネント(Digi−Key Corporation、Thief River Falls、MN)を搭載して、機能回路を構築した。無線信号は、CXA N9000A信号解析器(Agilent Technologies、Santa Clara、CA)により受信した。
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実施例6:過渡エレクトロニクス用の単結晶シリコンナノ膜及び関連材料の化学及び生体適合性
背景及び動機
[0390]単結晶シリコンナノ膜(Si NM)は、水及び/又は生物流体に浸漬した場合に完全に制御分解可能であって、場合により一種の「過渡」エレクトロニクスと称する高性能形態のエレクトロニクスに用いる非常に重要な分類の材料を表す。ここで報告する結果には、様々な関連pH値及び温度による生物流体及び種々水溶液中のSi NMの加水分解の動力学のほか、ドーパントの種類及び濃度の影響を含む。Si NM及び他の過渡電子材料の体外及び体内調査により生体適合性及び生体再吸収性を実証することによって、生体分解性の能動電子インプラントにおいて想定される用途の可能性を提案する。
緒言
[0391]過去数十年にわたる開発により、シリコン集積回路は、日常生活のほぼすべての局面で使用されるようになった。歴史的に、工学的な重点は、信頼性のある高性能動作に向けて最適化された材料及び設計に置かれてきた。現在では、数十年単位の期間にわたって時不変の挙動が可能である。近年の研究では、デバイスが機能停止するのみならず、制御された様態において、明確に規定されているものの比較的短い時間枠で完全に消滅する反対の挙動も関心を集め得ることが実証されている。潜在的な用途は、仮生物医学インプラントから再吸収性の環境モニタ、使い捨てのエレクトロニクス、及び回収不能の秘密コンポーネントにまで及ぶ。このような技術の一分類には、水又は生物流体中で分解又は加水分解可能な機能材料、基板、及び封入層を含む。この特定形態の「過渡」エレクトロニクスに関する初期の試みでは、水溶性の基板上の極小規模なコンポーネント[1、2]と、これとは別の再吸収性の有機電子材料[3〜5]とを使用していた。近年の進歩により、多様で高度な動作モードを伴う完全過渡無機半導体デバイス及びシステムへの道筋が築かれている[6〜10]。ここで、能動半導体材料は、極薄Si及びZnO等の選択肢を含む。ゲート/層間誘電体は、MgO及びSiOを含む。金属相互接続及び電極は、Mg、Fe、W、及びZnを含む。基板及び封入材料は、シルクフィブロインからポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)及びポリグリコール酸(PGA)の共重合体、PLA、ポリカプロラクトン(PCL)、ひいては藁紙にまで及ぶ。太陽電池、光検出器、及びその他多くのデバイス等の高性能エレクトロニクスの場合は、ナノ膜(NM)の形態の単結晶シリコンが最適な材料である。Si NM及びその反応生成物の分解のメカニズム及び動力学並びに生体適合性は、生体再吸収性の医療用デバイス、環境に優しいエレクトロニクス、及び環境センサにおける潜在的な用途の半導体デバイスにおけるこの分類の材料の本来の役割から、すべて重要である。シリコンにおける加水分解の以前の調査では、エレクトロニクスにはほとんど関係しないが生体適合性に関する何らかの背景及び知見を提供する量子ドット[11、12]、多孔質ナノ粒子/膜[13〜18]、バルクシリコン[18]等の材料形態に焦点を当てていた。ここに提示する結果は、様々な条件の下、様々な手順で測定し、体外及び体内の両者の毒性を評価した単結晶Si NMの加水分解のメカニズムの詳細な調査に焦点を当てている。
結果及び考察
[0392]以前の研究[6]から、単純な正方形状の比較的小さな材料片(例えば、数平方マイクロメートル)に関して原子間力顕微鏡(AFM)撮像により行った時系列の厚さ測定の結果を用いたSi NMの加水分解の動力学が明らかとなっている。図26は、生理的温度(37℃)でのリン酸緩衝液(PBS、1M、pH7.4、Sigma−Aldrich、USA)における様々な浸漬時間(0時間(左上)、8時間(左中)、16時間(左下)、24時間(右下))で評価した大きく複雑なパターン(UIUCロゴ)のSi NM(約100nm厚)の透過モードレーザ回折位相顕微鏡法(DPM)[11〜13]により得られた画像集合を示している。DPMシステムの詳細は、図27及び実験項に示す。Si NM試験構造としては、1100℃での反復熱酸化により300nmから100nmまで薄くした後、フッ酸(HF、49%電子グレード、ScienceLab、USA)中で湿式化学エッチングを行ったシリコンオンインシュレータウェハ(SOI、SOITEC、France)の上部シリコン層を使用した。また、HFを用いたエッチングによる埋め込み酸化物の除去によって、SOIからSi NMを解放し、ガラス基板上のスピン鋳造エポキシフィルム(SU−8 2、MicroChem、USA)上への転写を可能とした。そして、フォトリソグラフィ及び六フッ化硫黄(SF)ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE、Plasmatherm、USA)により、図26の右上枠に示すように、「UIUC」パターンを規定した。DPMデータから抽出した断面プロファイル(右中)は、97±2.6nm(0時間)、62±3.4nm(8時間)、29±6.1nm(16時間)、及び0±1.5nm(24時間)の厚さを示している。これらの結果は、明確に規定された線形の動力学によって、加水分解による空間的に均一なシリコンの除去を示しており、図28のAFM結果とすべて整合している。
[0393]Si NMの分解挙動は、埋め込み可能な生物医学デバイスにおいて想定される用途に関連した生物流体において特に重要である。図29a及び図29bは、体温(37℃)でのウシ血清(pH約7.4、Sigma−Aldrich、USA)における加水分解での分解中にDPM及びAFMにより得られた画像集合を提供しており、各データから抽出された対応する厚さプロファイルは、図29c及び図29dに示す。結果として、PBSにおける調査に基づいて予想された範囲内の分解速度が時間的及び空間的に良好な均一度にあることが確認される。また、曲折形状にパターン化し、同じ条件下で同種の溶液に浸漬したSi NM(少量のホウ素ドープ約1016/cm、抵抗率10〜20Ω・cm)の電気抵抗の測定結果は、厚さの時間依存変化による予想に基づく結果と一致することが明らかである(図29e)。PBS溶液のデータは、速度の対応を示している。如何なる場合も、実験においては、溶液からサンプルを取り出して測定した後、未使用の溶液に戻して分解を継続した。
[0394]加水分解のプロセスは、溶液の化学組成、温度、並びにSi NMのドーピングの種類及び濃度に大きく依存する。図30aは、水道水(pH約7.8)、脱イオン水(DI、pH約8.1)、及び天然水(pH約7.4)等の様々な種類の水において室温でAFMにより測定した分解速度をまとめている。これらの結果は、いずれの場合にも、緩衝液を用いた同様のpH値での観察結果よりも幾分遅い速度を示しており、イオン含有量の差に起因する可能性が高い。コカ・コーラ(pH約2.6、図43b)及び牛乳(pH約6.4、図30c)における分解は、同様のpHの緩衝液よりもはるかに高い分解速度で起こる。また、露光により半導体材料をエッチング除去(すなわち、光電気化学エッチング)する確立された方法[14〜17]では、光が分解速度に及ぼす潜在的な影響を示唆している。考え得る影響を調べるため、室温のPBS(0.1M、pH約7.4)にサンプルを浸漬し、自然照明及び紫外光(UV、λ=365nm、距離7cmでl=590μW/cm)に曝露した。その結果、分解速度の有意な変化は観察されなかった(図30d)。このような影響は、ここで調べた照明レベル(590μW/cm)よりも高い照明レベル(例えば、約1mW/cm〜500mW/cm[14〜17]に関係している可能性がある。
[0395]Si NMのドーパントの種類及び濃度が重要となる可能性がある。この影響を調べるため、スピンオンドーパント(SOD、Filmtronics、USA)を用いて、3つの異なる濃度(1017cm−3(黒)、1019cm−3(赤)、1020cm−3(青))でSi NMにリン及びホウ素をドープした。これらの場合のドーパントの深さプロファイルについて、2次イオン質量分析法(SIMS)により評価した結果を図27aに示す。図31bは、AFMにより測定した生理的温度(37℃)でのリン酸緩衝液(0.1M、pH7.4、Sigma−Aldrich、USA)におけるリン(左)及びホウ素(右)ドープSi NMの分解動力学の理論的結果(T、線(他に記載の単純な反応拡散モデルに基づく))[6、18]及び実験的結果(E、記号)を示している。これらの結果は、20℃〜115℃におけるKOH(10〜57%)、NaOH(24%)、エチレンジアミンベースの溶液(EDP)等の異なるpH及び温度の集団でのシリコンエッチングに関する以前の調査[19]に基づいて予想される通り、1020cm−3等の特定レベルを超えるドーパント濃度での大きな速度低下を示している。ドーパント濃度に対する速度の変化(図31bに示す理論的結果から抽出)を図31cに示す。速度は、臨界ドーパント濃度(C)まで一定である(R)。Cを上回ると、高pH条件下でのシリコンの調査[19]により確立された形式による、ドーパント濃度(C)の4乗に反比例する急激な低下が発生している。

[0396]両ドーパントについてC=1020cm−3であり、リン及びホウ素それぞれについてR=3.08nm/日及びR=2.95nm/日である場合、式1の結果は、図31cに示すように、測定結果とよく合致したものとなる。リンよりもホウ素の低下が大きいのは、従来のシリコンエッチングの調査の通り、高ホウ素濃度では伝導帯に電子が存在しないためと考えられる[19]。同様の挙動は、AFMではなく、抵抗構成のリンドープSi NM(約35nm)の電気的測定によっても明らかにすることができる。同様の溶液条件(0.1M、pH7.4、37℃)の場合の結果を図32aに示す。また、緩衝液(0.1M、pH7.4、37℃)への浸漬後のリンドープSi NMの界面化学をX線光電子分光法(XPS)により調べた。その結果、化学には有意な変化がないことが明らかとなった(図32b)。
[0397]完全な分解の時間枠並びに各元素すなわち本目的の場合のシリコン、リン、及びホウ素の総質量含有率は、Si NMのナノスケールの構成によって決まる。例えば、標準的なシリコンウェハプラットフォーム(約700μm厚)の推定分解時間は、本調査のSi NMで観察された反応速度論に基づいて、数百年である。最終生成物の濃度も、同様のスケーリングに従う。1mlの水に分解した高ドープノード(リン/ホウ素を約1020/cmドープ)のSi NM(1mm×1mm×100nm)は、Siが0.2ppm、リンが0.0005ppm、及びホウ素が0.0002ppmの濃度となる。これらのレベルは、自然生理値を十分に下回る。横方向寸法が同様のSiウェハ片の場合の対応する濃度は、用途によっては数千倍高く、生物学的及び/又は環境的応答において潜在的に重要である。詳細を表3に示す。

[0398]シリコンベースの過渡エレクトロニクスに想定される多くの用途では、生体適合性を調査する必要がある。細胞毒性及び分解挙動の体外評価の場合は、図33aに示すように、PDMSベースのマイクロ培養チャンバを用いて、転移性乳がん細胞株からの細胞(MDA−MB−231)をSi NMのパターン化アレイ状で培養した。この乳がん細胞は、増殖及び培養が速いために選択した。固体基板に対してPDMSチャンバを消毒及び封止することにより、複数日にわたる培養に適した条件を維持した。数日間連続してSi NM上の培養を行った後、トリプシンを用いて表面から細胞を取り外すことにより、AFMによるSi NMの厚さ変化の測定を可能とした(図33b)。図46cの一連の微分コントラスト像(DIC)は、4日間にわたる細胞の成長及び増殖挙動を示している。4日目には、正方形のSi NMアレイが見えなくなっており、図33bのデータと整合している。染色した細胞の蛍光像集合により分かるように、生死判定キットによって、1日、5日、及び10日の生存性を明らかにした。ここでは、生きている生存細胞を緑色、死亡細胞を赤色で示している。図33eは、生存細胞及び死亡細胞の数の変化を提示している。挿入図は、生存性の基準としての生存細胞の割合を示している。1日目、5日目、及び10日目の細胞生存性はそれぞれ、0.98±0.11、0.95±0.08、及び0.93±0.04である。5日目及び10日目に死亡細胞がわずかに増加しているのは、培養が高密集となった場合に自然に起こる細胞死による可能性が高い。細胞培養及び関連する手順についての別途詳細は、実験項に示す。
[0399]Si NM及び他の過渡電子材料(シルク、Mg、及びMgO)の体内毒性及び生体分解性調査は、仮インプラントの用途に重要である。Institutional Animal Care and Use Committee(IACUC)の手順に従い、エチレンオキシドに曝露して消毒した様々な試験サンプル(シルク、シルク上のSi NM、シルク上のMg、及びシルク上のMgO)をBalb/cマウスの皮下背面領域に埋め込むことにより実験を行った。背面皮膚を(縦方向に約1cm)切開して、皮下ポケットを作成した。そして、試験サンプルを対照材料(高密度ポリエチレン(HDPE)、FDA承認)とともにポケットに埋め込んだ(図34a)。皮膚切開を消毒したクリップで閉じ、分析を行うまでマウスを動物施設に戻した(図34b)。図35aは、過渡サンプルを皮下に埋め込んだマウスの埋め込み後5週間の背面図である。肉眼では、インプラント部位に残留物は見られない。別途情報を提供するため、皮膚片をヘマトキシリン−エオジン(H&E)で染色し、実体顕微鏡法により調査した。インプラント部位を広くスキャンした結果、何も材料が残っていないことが明らかとなった(図35b及び図36)。埋め込み領域に存在する多形核細胞(PMN)、リンパ球、及び形質細胞の数は、HDPEの対応する対照サンプルに匹敵していた(図35c及び図37)。対照群と比較して、多形核細胞(PMN)、リンパ球、及び形質細胞の有意な組織学的応答は観察されなかった。コラーゲン繊維の厚さにより測定した線維症の度合いは、HDPEを埋め込んだ組織片でわずかに上昇していた。これは、埋め込み領域におけるコラーゲン産生線維芽細胞の浸潤に起因する(図38a)[20]。シルク及びシルク上のSi NMにおける線維症の度合いは、対照HDPEに見られたもの匹敵しており、両者とも、シルク上のMg及びシルク上のMgOのサンプルよりも幾分高い。偽鍼手術(すなわち、インプラントなし)の対照群と比較した場合、5週間の埋め込み期間中のすべての場合のマウスについて、有意な体重の減少は観察されなかった(図38b)。また、腋窩及び鰓流入領域リンパ節(DLN)からの1次免疫細胞を用いた免疫染色では、4つの異類のサンプルの細胞毒性は観察されなかった(図38c)。以上を総合して、これらの結果は、ここで調査した過渡電子材料が生体適合性であり、数カ月から数年の長期間の埋め込みに使用できる可能性がある。
結論
[0400]要約すると、Si NMのナノスケールの寸法は、生体適合性の過渡エレクトロニクスへの使用において非常に重要である。これは単に、分解の時間スケール及び反応生成物の総質量含有率を規定する際に重要となるためである。Si NMの加水分解に関する大面積の調査によって、広範な水溶液における空間的に均一で制御された分解が実証されている。また、電気的測定によって、顕微鏡法による結果と整合した結果が明らかとなっている。ドーパントの種類及び特にドーパントの濃度は、速度に大きな影響を及ぼす。一方、想定される用途で予想される強度範囲での光への曝露は、あまり影響しない。また、体外及び体内調査によって、皮下インプラントとしての高性能無機過渡エレクトロニクスの重要な材料の生体適合性が証明されている。身体のその他様々な臓器内又は臓器上において、十分に機能的なシステムに関わる調査をさらに行うことによって、別の洞察がもたらされることになる。
[0401]水溶性且つ生体分解性のエレクトロニクスの分類について、様々なpH値及び温度における種々水溶液中でのシリコンナノ膜の加水分解の動力学に関する包括的な体外及び体内調査を提示した。加水分解に伴う電気的特性の変化は、エレクトロニクスの用途に直接関係するデータを与えており、顕微鏡調査によるデータを補完する洞察をもたらしている。その結果、ドーパントの種類及び濃度がシリコンの加水分解に大きく影響することが示されている。また、体外及び体内評価により、仮生物医学インプラント等の分野においてシリコンナノ膜等の過渡電子材料を実際に使用できる可能性が示唆されている。
実験項
[0402]レーザ回折位相顕微鏡法(DPM)システム:532nm周波数倍化Nd:YAGレーザの出力を単一モードファイバ(SMF)に結合し、コリメートすることによって完全な空間的コヒーレンスを保証した。そして、このビームを顕微鏡の入力ポートに合わせた。平行ビームは、集光レンズを通過して、開いた状態のコンデンサ絞りに集まった。集光レンズは、サンプル平面において平行ビームを形成していた。散乱場及び非散乱場の両者を対物レンズが捕捉し、後焦点面に集中させた。そして、ビームスプリッタが光をチューブレンズに通すことによって、顕微鏡の出力像面における像を含む平行ビームを形成した。顕微鏡の出力像面に置かれた回折格子は、異なる角度で像のコピーを複数生成した。そして、格子から距離fに配置したレンズ(L)でいくつかの次数を集光することにより、レンズ背後の距離fで像のフーリエ変換を行った。ここで、1次ビームは、10μm直径のピンホールを用いて空間的にフィルタリングすることにより、第2のレンズ(L)通過後の場が平面波に近づくようにした。このビームは、干渉計の基準として機能していた。また、大きな半円によって、全0次がウィンドウ効果なくフィルタを通過できるようにした。0次を像として用いると、光軸に沿ってレンズの中心を通過することから、これにより収差を防止した。また、+1次が最も明るくなるブレーズド回折格子を採用した。このように、フィルタの後段で2つの次数の強度を厳密に一致させることによって、最適な縞視認性を保証した。そして、焦点距離が異なる第2の2fシステムを用いて、別の空間フーリエ変換を行うことにより、CCD面に像を再生した。フーリエ面からの2つのビームは、カメラ面でインターフェログラムを形成していた。また、ヒルベルト変換により位相情報を抽出する[11]ことによって、表面プロファイルを再構成した[12、13]
[0403]分解実験:単結晶シリコンナノ膜(Si NM)の試験構造(正方形アレイ、3μm×3μm×70〜100nm)を製造するため、1100℃での反復乾式酸化プロセスとその後のフッ酸(HF、49%電子グレード、ScienceLab、USA)中での湿式エッチングとによって、シリコンオンインシュレータ(SOI、SOITEC、France)ウェハの上部シリコンの厚さを減少させた。リン及びホウ素のドーピングには、異なる温度のスピンオンドーパント(SOD、Filmtronics、USA)を用いて濃度を制御した(1016/cm〜1020/cm)。また、六フッ化硫黄(SF)ガスを用いたパターン化反応性イオンエッチング(RIE、Plasmatherm、USA)により、正方形アレイのSi NMを規定した。サンプルは、室温又は生理的温度(37℃)において、水性緩衝液(Sigma−Aldrich、USA)、水道水/脱イオン(DI)水/天然水、コカ・コーラ、及び牛乳等の様々な溶液に浸漬した。そして、サンプルを取り除き、レーザ回折位相顕微鏡法(DPM)及び原子間力顕微鏡法(AFM、Asylum Research MFP−3D、USA)によってSi NMの厚さを測定した後、再び溶液に挿入して、2日ごとに取り換えた。
[0404]細胞培養実験:Si NM上での付着細胞の播種及び培養のため、200μLマイクロ培養ウェルを各サンプルに直接取り付けた。ウェルすなわち培養チャンバを規定するため、6mmの経皮生検パンチをポリジメチルシロキサン(PDMS)片に押し通した。また、PDMSによって、培養ウェルをカバースリップで可逆的に封止することにより、37℃での拡張培養を可能とした。細胞播種に先立ち、ウェルに70%エタノールを充填することによって、サンプルの消毒を行った。そして、10%のウシ胎仔血清及び1%のペニシリンストレプトマイシンを含むLeibovitz’s L−15 Medium(Sigma−Aldrich)において、人間の高転移性の乳腺がん細胞(MDA−MB−231 ATCC#HTB−26)を培養した。播種のため、0.25%のトリプシン−EDTA(Gibco)を含むT−25フラスコから細胞を放出した。細胞は、3〜5mLの培地を含む懸濁液を1000rpmで6分間にわたり遠心力を作用させることによって、トリプシンから分離した。そして、細胞を再懸濁、希釈し、PDMSマイクロ培養ウェルを通して300個/mmの密度でサンプル上に蒔いた。細胞が落ち着くまで15分間放置した後、カバースリップでウェルを封止した。拡張オンチップ培養の後、生死判定キット(Invitrogen、Carlsbad、CA)を用いて、細胞の生存性を試験した。付着細胞を含む試験サンプルは、カルセインのアセトメトキシ誘導体1μM(カルセインAM、緑、生存)及びエチジウムホモ二量体2μM(赤、死亡)により、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で35分間培養した。そして、PBSで細胞を2回洗浄し、サンプルを直ちに撮像した。緑色の蛍光発光が生存細胞を示し、赤色が死亡細胞を示している。また、画像を用いて、フルオレセインイソチオシアネート(FITC、緑、生存)及びテトラメチルローダミン(TRITC、赤、死亡)チャネルにおける細胞の密度の計数及び計算を行った。TRITCチャネルに対するFITCチャネルの積分密度の比によって、細胞の生存性を規定した。
[0405]体内組織生体適合性試験:国及び機関の指針並びにKorea Universityによる承認手順に基づく実験動物のGuide for the Care and Use Committees(KUIACUC−2013−93)に従って、動物実験を行った。マウスは、30mg/kgのゾラゼパム水酸化物(Zoletil 50、Virbac、Sao Paulo、Brazil)及び10mg/kgのザイラジン水酸化物(Rumpun、Bayer、Shawnee Mission、KS)の腹腔内注射によって麻酔をかけた。そして、マウスの背面ポケットに、5週間にわたって、2つの無菌サンプル(一方が試験サンプル、他方が対照サンプル)を皮下に埋め込んだ。マウスをCO窒息で安楽死させ、埋め込んだサンプル及び周囲の組織を摘出した。そして、組織サンプルを10%の中性緩衝ホルマリン中に固定した後、4μmの厚さにスライスしたパラフィンに埋め込み、ヘマトキシリン−エオジン(H&E)で染色した。H&E染色したスライスを光学顕微鏡法により撮像した。また、Leicaアプリケーションパッケージver.3.4.1ソフトウェアプログラムを用いて、LEICA DFC310FXカメラを搭載したLeica M165 FC実体顕微鏡により組織の画像を取得した。
[0406]統計:すべてのデータは、3回の反復による3つの同一実験の平均±SEMとして表す。統計的有意性は、一元配置分散分析(ANOVA)とその後のDunnettの多重比較試験とによって判定した。有意性は、p<0.05に帰するものとした。すべての分析は、Prismソフトウェア(Graph Pad Prism 5.0)を用いて実行した。
[0407]参考文献
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実施例7:伸縮性過渡エレクトロニクス
[0408]図39に示すように、伸縮性の過渡電子回路を搬送用ウェハ上に完全に製造し、PDMSスタンプを用いて、生体分解性のエラストマ上に転写した。回路は、(a)搬送用ウェハ上に製造した後に切り落とし、(b)PDMSスタンプ等の転写デバイスにより取り上げ、スタックの底部からD−PIを除去し、(c)スタックをPOCに転写した。そして、スタックの上部からD−PIを除去した。添付の写真に示すように、この技術を用いて、pMOS、nMOS、及びCMOSデバイスを製造した。
[0409]図40は、例示的な過渡エレクトロニクスの伸縮性構造を示している。実験結果(a)は、設計に対する30%の伸縮性を示しており、モデリング(b)は、およそ47%までの良好な伸縮性を示している。
[0410]図41は、伸縮性構造の調査に用いたある設計形状の(a)模式図及び(b)写真を提供している。図39に示す方法に従って、ドープしたシリコンナノ膜(Si NM)デバイスのアレイを生体分解性のエラストマ(POC)上に形成した。Si NMは、第2のSiO封入材層で覆ったMg電極から当該Si NMを絶縁するSiOゲート誘電体材料で覆った。両SiOはそれぞれ、各隅部でアイランドが蛇行相互接続を有するアイランド相互接続形状に形成した。図41cは、0%、10%、20%、及び30%まで伸ばした個々のアイランドの一連の写真を示している(約38%まで伸ばしたアレイのモデリングでは、高ひずみ部は見られない)。図41dは、pMOS及びnMOS過渡デバイスの性能が伸張下で維持されていることを示している。
伸縮性過渡pHセンサ
[0411]伸縮性の過渡pHセンサについても、製造及び試験を行った。図42(a)は、蛇行Mg相互接続によりACF接続部に接続されたMgコンタクト対を示している。図42(b)の分解図に示すように、Mgコンタクトは、生体分解性のエラストマ(POC)上に配設された複数のSiナノリボン(Si NR)に適用している。また、Mgコンタクト間の間隙によって、検知開口を形成している。そして、Mgコンポーネントは、SiO封入材により覆っている(図42(c))。図42(d)は、伸縮性の過渡pHセンサにより収集した実験データのプロットを示している。図42(e)は、1時間にわたるPBS(pH7.4)でのpHセンサの分解を示した写真を提供している。
過渡薬物送達システム
[0412]完全生体分解性の薬物送達デバイスの製造及び試験を生体外で行った。図43(a)は、過渡加熱デバイス上に脂質安定薬を含む過渡薬物送達システムの模式図である。加熱デバイス(図43(b))は、Mg抵抗ヒータと、Mgマイクロ波アンテナに結合された受電コイルとを備える。また、加熱デバイスは、生体分解性のエラストマ上に配設し、アンテナと当該加熱デバイスとの間の接触領域を除いて、SiO封入材により覆っている。第2のSiO封入層がMgアンテナを覆い、薬物を含むとともに安定化させる脂質二重層を支持している。図43(c)は、およそ90°の最大温度に到達した加熱デバイスの赤外線画像を提供している。図43(d)は、経時的な加熱により薬物を放出した場合の蛍光強度の上昇を示している。
[0413]本実施例は、脂質二重層による薬物の安定化を示しているが、他の安定化構成も考えられる。例えば、ミセル、ベシクル、及びリポソームを用いることにより、内部又は外部刺激により破壊されるまで薬物を安定化させるようにしてもよい。
実施例8:過渡PCB回路及び印刷可能な過渡ペースト
[0414]本実施例では、過渡プリント配線板(PCB)回路を作製するのに適した材料及び方法を開示する。一実施形態においては、過渡導電性ペーストを開発し、過渡PCB回路の製造に利用した。いくつかの例示的な過渡導電性ペーストは、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na−CMC)、ポリ(エチレン)オキシド(ポリオックス)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、又はポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)とした。これらのポリマーはすべて、水溶性であり、FDAの承認を受けている。硬化Na−CMCポリマーフィルムは、機械的強度及び柔軟性に優れており、基板材料として有用である。硬化ポリオックスフィルムは、弾力性及び種々表面との接着性に優れており、結着剤として有用である。

[0415]図44は、分子量を90KD〜700KDの範囲から選択したNa−CMCフィルムの良好な均一性を示している。フィルムはそれぞれ、1重量%のポリマー溶液として10μmの厚さまで鋳造した。
[0416]図45(a)〜図45(d)に示すように、無線温度決定のための過渡PCB回路を製造した。過渡PCB回路は、温度センサ及び電圧制御発振器に給電してアナログ信号をデジタル信号に変換する電力管理モジュールにエネルギーを供給するRF電力ハーベスタを具備するものとした(図45(b))。過渡PCB回路は、Na−CMC層間にポリオックス層を挟んで形成した(図45(d))。ポリマースタックの両面には、Mg電極、SiO絶縁層、及び電子コンポーネントをパターン化した(図45(a))。例えば電子コンポーネントのピンは、過渡導電性ペーストによってMg電極に接合した(図45(c))。図46は、過渡PCB回路のサイズ及び可撓性を示した写真である。
[0417]過渡PCB回路の製造に用いた過渡導電性ペーストは、マイクロサイズの過渡金属粒子、ポリオックス等の水溶性の過渡ポリマー/樹脂、及びメタノール、エタノール、アセトン等の揮発性溶媒を含むものとした。図47(a)に示すように、過渡導電性ペーストをNa−CMC等の基板に塗布して硬化させた。一実施形態において、硬化には、溶媒の蒸発及び/又はペーストから基板への水の吸収を伴う。硬化は、室温で行ってもよい。この硬化プロセスによって、ペーストの体積及び導電率を異方的に変化する。例えば、ペーストの体積は、横方向寸法又は周方向寸法よりも垂直方向寸法として大きく減少する。同様に、硬化後の導電率は、横方向寸法又は周方向寸法よりも垂直方向寸法として高くなる。図47(b)は、タングステン又は亜鉛マイクロ粒子を含む過渡導電性ペーストの断面図及び上面図である。過渡導電性ペーストは、ステンシル上でスキージーを移動させることにより基板上にスクリーン印刷することによって、伸縮性、導電性、及び過渡性の相互接続、電気的コンタクト、アンテナ、及び他の電気デバイスコンポーネントを作製することも可能である(図48)。いくつかの実施形態においては、過渡導電性ペーストを用いることにより、プリント配線板のトレンチ及び/又はビアを共形充填できて都合が良かった。平面状の金属コンタクト及び/又は相互接続は概して、過渡導電性ペーストを用いたスクリーン印刷又は蒸着若しくはスパッタリング等の従来の堆積方法により形成した。
[0418]図45の過渡無線温度センサを用いて、12時間にわたるUrbana、Illinoisの屋外大気温度を監視した(図49(c))。窓の内側で過渡回路から3メートル離して配置した(図49(d))携帯型スペクトルアナライザ(図49(e))のアンテナを通して無線センサからの電力及び周波数データ(図49(a)及び図49(b))を捕捉した。周波数の関数としての過渡ハーベスタの電圧出力(図50(b))及びハーベスタにより支持されたVCOの時間の関数としての電力及び周波数出力(図50(c))を過渡PCB回路から1メートル離して配置したアンテナにより監視した(図50(a))。図51は、溶液(例えば、水)中の15分間にわたる過渡PCB回路の分解の様子を示している。
実施例9:液体−ガス実施形態における能動誘発過渡性
[0419]図52は、液体−ガス実施形態において能動誘発過渡性を示すPDMSチャンバ中の3つの過渡電極に接続された3モードRFトリガ回路を示している。PDMSチャンバは、固体(例えば、粉末反応剤)、液体(例えば、水、酸、塩基等)、又はガス等の反応剤を含む複数の容器を備える。図示の例において、容器は電極の背面に配置され、各容器が水を含んでいる。また、電極の前面に金属薄膜を適用することにより、容器を封止している。電流の形態の能動トリガを印加すると、容器中の水が加水分解されて水素と酸素になる。容器中では、気泡の形成及び蓄積が始まる。十分なガス圧となったら、金属薄膜が破裂して、電極の前面から水が解放される。また、金属フィルムの破裂によって、過渡電極コンポーネントが環境に曝露され、分解(decomposition、dissolution)が加速される。
実施例10:多チャンバ又は単チャンバ実施形態における能動誘発過渡性
[0420]図53Aは、固体−液体実施形態における能動誘発過渡性の模式図である。図示の実施形態において、第1の容器集合(円)は、少なくとも1つの液体を含み、容器中又は容器外のいずれかに存在し得る熱膨張性のポリマーと物理的に接触している。ヒータライン1に熱を印加すると、熱膨張性のポリマーが膨張して、容器から流体チャネルを通り、エッチャント粉末(A、B、C・・・)等の固体を含む第2の容器集合へと液体を押し込む。エッチャント粉末は、ヒータライン2により加熱されて温度が上昇し、この混合ゾーンで液体と混合される。次に、エッチャント溶液はすべて、ヒータライン3により温度制御された加熱ゾーンの共通容器へと移動される。エッチャント溶液は、共通容器から出口を通って放出され、過渡性を有する対象デバイス又はコンポーネントへと向かうようになっていてもよい。
[0421]図53Bに示す実施形態において、能動誘発デバイス5300は、ヒータ5306と容器5308との間に位置決めされた熱膨張性のポリマー5304を封入する1つ又は複数の層の基板5302を備える。容器5308は、薄膜材料5310が覆っている。この薄層は、例えば圧力の印加により破裂可能な薄い金属箔又はポリマー層であってもよい。熱膨張性のポリマー5304は、膨張して容器5308に圧入することで、層5310に形成された開口5312を通して容器5308の内容物(ガス、液体、及び/又は固体)を強制的に追い出す。追い出された容器5308の内容物は、基板5302の表面上の電子デバイス又はコンポーネント5314と自由に相互作用する。一実施形態においては、基板5302の表面上方の任意選択としてのカバー5316によって、追い出された容器5308の内容物をデバイス5300の表面及び電子デバイス又はコンポーネント5314の近くに保持する。
[0422]別の実施形態においては、図53Aに示す実施形態と同様に、(1つ又は複数の)熱膨張性のポリマーが1つ又は複数の第1の容器から1つ又は複数のマイクロ流体チャネルに液体を押し通す。混合ゾーンでは、1つ又は複数の第1の容器からの液体が1つ又は複数の第2の容器の第2の組成物と接触することにより溶液が形成される。この溶液は、熱膨張性のポリマーが圧力を印加して容器を覆う薄層を破裂させる図53Bのメカニズムによって、1つ又は複数の第2の容器から追い出されるようになっていてもよい。或いは、図53Bに示すメカニズムにより容器を覆う薄層を介して溶液が排出される前に、第2の容器からの溶液が第3の溶液に移動するようになっていてもよい。
[0423]上記実施形態のいずれにおいても、容器内に含まれるガス、液体、又は固体は、医薬組成物、生物学的組成物、電解質、農薬、除草剤、化学兵器、殺菌薬、又は所定期間にわたって容器に含み得るその他任意の化合物であってもよい。
[0424]図53Cは、能動誘発容器を備えた過渡電子デバイスを使用する方法のフローチャートを提供している。まず、ステップ5350においては、過渡電子デバイスを用意する。過渡電子デバイスは、基板と、基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであって、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、1つ又は複数の化学薬品を単独で含む1つ又は複数の容器と、1つ又は複数の容器と熱的に接触したヒータとを備える。ステップ5352においては、ヒータの温度を高くすることによって、1つ又は複数の容器から1つ又は複数の化学薬品を放出させる。任意選択としてのステップ5354に示す一実施形態においては、磁界、電界、音場、又は発熱化学反応を適用することによって温度を高くする。ステップ5356においては、化学薬品の放出により外部又は内部刺激をもたらすことによって、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部を変態させ、これにより過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす。
実施例11:ヒドロゲル実施形態における能動誘発過渡性
[0425]能動誘発過渡システムの課題として、腐食性及び/又は毒性の溶液(例えば、KOH、HF)の長期にわたる容器保管が容器材料の固有特性の制約を受けることが挙げられる。この問題に対処するため、図54には、ヒドロゲル実施形態における能動誘発過渡性の模式図を示しており、水及び/又は別の溶媒が容器、ヒドロゲル、又は熱膨潤性のポリマーに格納されている。容器、ヒドロゲル、又は熱膨潤性のポリマーに近接したヒータ1を加熱すると、水がマイクロ流体チャネルに移動する。水は、高温で固体反応剤(例えば、KOHペレット又は粉末)と混ぜ合わされる。そして、(1つ又は複数の)固体反応剤に近接したヒータ2による加熱が行われる。混合溶液は、出口を通って放出し、過渡性を有する対象デバイス又はコンポーネント(例えば、メモリデバイス)へと向かわせることができる。一実施形態においては、パリレンを用いることによって、水の蒸発及び固体反応剤によるデバイスコンポーネント(例えば、ヒータ)の腐食を防止するようにしてもよい。
[0426]ヒドロゲル実施形態における能動誘発過渡性の別の実施形態において、ヒドロゲル送達デバイスは、分解した医薬品又は調合薬を格納していてもよい。ヒドロゲルに近接したヒータを加熱すると、ヒドロゲルが固体から液体へと相変化し、医薬品を含む液体がマイクロ流体チャネルを通って対象組織へと移動する。
[0427]いくつかの実施形態において、薬物は、容器アレイ内に独立して格納し得る別の医薬品、賦形剤、希釈剤、緩衝剤、安定剤、充填剤等と混ぜ合わせてもよい。一実施形態において、容器の内容物は、一連の容器及びマイクロ流体チャネルを通して順次放出されるようになっていてもよい。
実施例12:無線周波数識別(RFID)タグ
[0428]図55(A)及び図55(B)はそれぞれ、過渡材料のみを使用する製造順序にて、シリコンオンインシュレータウェハを用いて製造工場でバッチ製造した受動RFID集積回路チップレットの上面図及び上面斜視図である。各チップ上の取り回し及び相互接続には、タングステン又は別の過渡導電材料を用いている。また、転写の準備として、ベアダイのRFID ICをハンドルウェハから切り落としている。
[0429]図56は、元のウェハからPMMA及び希釈ポリイミド(d−PI)で被膜した仮ハンドルウェハ上に転写した図55のRFIDチップレットを示しており、(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、並びに(B)上面斜視図である。
[0430]図57は、図56のd−PI層上に堆積してパターン化した過渡金属の最下層を示している。この金属層を用いることにより、アンテナの端子を接続するブリッジを形成するとともに、共振キャパシタの底部金属電極を形成する。(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。
[0431]図58は、図57のサンプル上にスピンコート(すなわち、ポリマー又はスピンオンガラス)又は堆積(すなわち、PECVD SiO)した過渡平坦化誘電体層を示している。平坦化層を選択的にエッチングすることにより、相互接続点を広げている。(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。
[0432]図59は、図58の平坦化誘電体層上に堆積してパターン化したアンテナを含む上部金属層を示している。例えば、一実施形態において、アンテナは、過渡導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成されていてもよい。開口によって、上下金属間の電気的接触を可能としている。また、平坦化層を誘電体として利用することによりキャパシタを形成している。(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。
[0433]図60は、デバイス全体に堆積した封入層を示している。その後、d−PIの仮保護層をデバイス上にパターン化するとともにPMMAをアセトン中で切り落として、デバイスを過渡基板上に転写している。d−PI層をエッチング除去することによって、完成した過渡RFIDタグを露出させている。(A)上面図、分解上面図、及び分解図に示す点線に沿った断面図、(B)上面斜視図である。
援用及び変形例に関する記述
[0434]例えば発行若しくは付与された特許若しくは同等物を含む特許文献、特許出願公開、及び非特許文献又は他の原資料等、本願全体に引用するすべての参考文献は、各参考文献が本願の開示内容と少なくとも部分的に矛盾しない範囲で、個別援用の如く、そのすべてを本明細書に援用する(例えば、部分的に矛盾する参考文献は、その部分的に矛盾する部分を除いて援用する)。
[0435]2013年4月12日に出願された米国特許仮出願第61/811,603号は、そのすべてを本明細書に援用する。
[0436]以下の参考文献は概して、可撓性及び/又は伸縮性の半導体材料及びデバイスに関連しており、そのすべてを本明細書に援用する:2010年5月12日に出願された米国特許出願第12/778,588号、2005年6月2日に出願され、2005年12月22日に国際公開第2005/122285号として公開された国際出願第PCT/US05/19354号、2010年3月12日に出願された米国特許仮出願第61/313,397号、2007年9月6日に出願され、2008年7月3日に第2008/0157235号として公開された米国特許出願第11/851,182号、及び2007年9月6日に出願され、2008年3月13日に国際公開第2008/030960号として公開された国際出願第PCT/US07/77759号。
[0437]以下の参考文献は概して、生体再吸収性の基板及び生体再吸収性の基板を作製する方法に関連しており、そのすべてを本明細書に援用する:2003年6月24日出願された国際出願PCT/US03/19968号、2004年1月7日に出願された国際出願PCT/US04/000255号、2004年4月12日に出願された国際出願PCT/US04/11199号、2005年6月13日に出願された国際出願PCT/US05/20844号、及び2006年7月28日に出願された国際出願PCT/US06/029826号。
[0438]以下の参考文献は概して、過渡電子デバイス及び方法に関連しており、そのすべてを本明細書に援用する:2011年12月1日に出願された米国特許仮出願第61/565,907号、2012年4月20日に出願された米国特許仮出願第61/636,510号、2012年9月21日に出願された米国特許出願第13/624,096号、及び2012年9月21日に出願された国際出願PCT/US2012/056538号。
[0439]本明細書に採用した用語及び表現は、説明の用語として使用しており、何ら制限を与えるものではない。また、このような用語及び表現の使用によって、図示及び記載した特徴又はその一部の如何なる均等物も除外することを意図しておらず、特許請求の範囲に係る本発明の範囲内で種々改良が可能であることが認識される。したがって、好適な実施形態、例示的な実施形態、及び任意選択としての特徴により本発明を具体的に開示したものの、当業者であれば、本明細書に開示の概念を改良及び変形可能であり、このような改良及び変形についても、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内にあるものと考え得ることが了解されるべきである。本明細書に提供の具体的な実施形態は、本発明の有用な実施形態の例であり、当業者には、本明細書に記載のデバイス、デバイスコンポーネント、及び方法ステップの多くの変形例を用いて本発明を実行可能であることが明らかとなるであろう。当業者には明らかとなろうが、方法及び当該方法に有用なデバイスは、任意選択としての多くの構成及び処理要素並びにステップを含むことができる。
[0440]本明細書において、置換基群を開示している場合は、当該群要素の任意の異性体、鏡像体、及びジアステレオマーを含めて、当該群及びすべての下位群のすべての個別要素を別個に開示していることが了解される。本明細書において、マーカッシュ群等の分類を用いている場合は、当該群のすべての個別要素及び当該群に可能なすべての組み合わせ及び副組み合わせが本開示に個別に含まれることを意図している。本明細書において、例えば化学式又は化学名にて、特定の異性体、鏡像体、又はジアステレオマーが指定されずに化合物が記載されている場合、その記載は、個別又は任意の組み合わせで記載の当該化合物の各異性体及び鏡像体を含むことを意図している。また、特別の定めのない限り、本明細書に開示の化合物のすべての同位体異形は、本開示に包含されるものである。例えば、開示の分子中の1つ又は複数の任意の水素は、重水素又は三重水素で置換可能であることが了解されよう。分子の同位体異形は一般的に、当該分子の分析及び当該分子又はその使用に関する化学的及び生物学的研究における基準として有用である。このような同位体異形を作製する方法は、当技術分野において既知である。化合物の具体名は、例示的なものである。当業者であれば、同じ化合物に別の名称を付与可能であることが知られているためである。
[0441]以下の参考文献は概して、電子デバイスを作製する製造方法、構造、及びシステムに関連しており、本願の開示内容と矛盾しない範囲で本明細書に援用する。
[0442]本明細書及び添付の特許請求の範囲において、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上の別段の明確な指示がない限り、複数形も含むことに留意する必要がある。したがって、例えば、「a cell」と言及している場合は、複数のこのような細胞(cell)及び当業者が把握しているその均等物等を含む。同様に、本明細書においては、用語「a」(又は、「an」)、「1つ又は複数の(one or more)」、及び「少なくとも1つの(at least one)」を区別なく使用可能である。また、用語「備える(comprising)」、「具備する(including)」、及び「有する(having)」についても区別なく使用可能である。表現「請求項XX〜YYのいずれか一項に記載の(of any of claims XX−YY)」(XX及びYYは、請求項番号を表す)は、選択方式の多項従属請求項を提供することを意図しており、いくつかの実施形態においては、表現「as in any one of claims XX−YY」に置き換え可能である。

[0443]別段の規定のない限り、本明細書に用いるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解しているものと同じ意味を有する。本発明の実施及び試験においては、本明細書に記載したものと同様又は均等な任意の方法及び材料を使用可能であるが、ここでは好適な方法及び材料を記載している。本明細書においては、先行発明を理由として、本発明がこのような開示に先行する権利が与えられていないことが了解されているものと解釈すべきではない。
[0444]例えば整数の範囲、温度の範囲、時間の範囲、組成の範囲、又は濃度の範囲等、本明細書において範囲を与えている場合はいつでも、すべての中間範囲及び部分的範囲のほか、与えられた範囲に含まれるすべての個別値が本開示に含まれることを意図している。本明細書において、範囲は、当該範囲の終点値として与えられた値を明確に含む。本明細書において、範囲は、当該範囲のすべての整数値を明確に含む。例えば、1〜100という範囲は、1及び100という終点値を明確に含む。本明細書の記述に含まれるある範囲又は部分的範囲の任意の部分的範囲又は個別値は、特許請求の範囲から除外可能であることが了解されよう。
[0445]本明細書において、「備える(comprising)」は、「具備する(including)」、「含む(containing)」、又は「特徴とする(characterized by)」と同義であるため区別なく使用可能であり、包含的すなわちオープンエンドであるため付加的な列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書において、「から成る(consisting of)」は、特許請求の範囲の要素に指定されていない如何なる要素、ステップ、又は成分も除外する。本明細書において、「から本質的に成る(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲の基本的及び新規な特性に対して実質的な影響を及ぼさない材料又はステップを除外しない。本明細書の如何なる場合も、用語「備える(comprising)」、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、及び「から成る(consisting of)」はそれぞれ、その他2つの用語のいずれかと置き換え可能である。本明細書において説明的に記載した本発明は、本明細書に具体的に開示されていない如何なる(1つ又は複数の)要素、限定がなくても、適切に実施可能である。
[0446]当業者には当然のことながら、具体的に例示されていない出発物質、生物材料、試薬、合成方法、精製方法、分析方法、検査方法、及び生物学的方法は、必要以上の実験を行うことなく本発明の実施に採用可能である。このような任意の材料及び方法に関して当技術分野で既知のすべての機能的均等物は、本発明に含まれるものである。上記採用した用語及び表現は、説明の用語として使用しており、何ら制限を与えるものではない。また、このような用語及び表現の使用によって、図示及び記載した特徴又はその一部の如何なる均等物も除外することを意図しておらず、特許請求の範囲に係る本発明の範囲内で種々改良が可能であることが認識される。したがって、好適な実施形態及び任意選択としての特徴により本発明を具体的に開示したものの、当業者であれば、本明細書に開示の概念を改良及び変形可能であり、このような改良及び変形についても、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内にあるものと考え得ることが了解されるべきである。



  1. 基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであり、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、を備えた過渡電子デバイスであって、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、前記選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、前記EDRが、前記外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択された、過渡電子デバイス。

  2. 前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを備えた、請求項1に記載の過渡電子デバイス。

  3. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記EDRが、0.1nm/日〜10μm/sの範囲から選択された、請求項1又は2に記載の過渡電子デバイス。

  4. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記EDRが、0.01nm/日〜100μm/sの範囲から選択された、請求項1又は2に記載の過渡電子デバイス。

  5. 前記1つ又は複数の金属導体コンポーネントが、Mg、Mg合金、及びZnから個々に選択され、前記EDRが、0.5〜3μm/時の範囲から選択された、請求項2に記載の過渡電子デバイス。

  6. 前記1つ又は複数の金属導体コンポーネントが、W、Mo、及びFeから個々に選択され、前記EDRが、10−4〜0.02μm/時の範囲から選択された、請求項2に記載の過渡電子デバイス。

  7. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記EDRが、前記選択的に変態可能な材料の前記腐食速度より少なくとも10倍高い、請求項1又は2に記載の過渡電子デバイス。

  8. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記EDRが、厚さの変化速度より少なくとも2倍高い、請求項1又は2に記載の過渡電子デバイス。

  9. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数が、0.1g/cm〜25g/cmの範囲から選択された変態前密度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  10. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数が、0.01%〜99.9%の範囲から選択された変態前多孔率を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  11. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数が、0.01%〜99.9%の範囲から選択された変態前結晶度を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  12. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数が、1010/cm〜1025/cmの範囲から選択された変態前ドーパント濃度を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  13. 前記無機半導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数又は前記金属導体コンポーネントのうちの1つ若しくは複数が、堆積技術によって、0.01nm/s〜100,000nm/sの範囲から選択された速度で堆積された、請求項2に記載の過渡電子デバイス。

  14. 前記堆積技術が、物理的気相成長、化学的気相成長、スパッタリング、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学析出、分子線エピタキシ、パルスレーザ堆積、及び有機金属気相エピタキシから成る群から選択された、請求項13に記載の過渡電子デバイス。

  15. 前記事前選択過渡性プロファイルが、1ms〜5年の範囲から選択された期間にわたる前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの0.01%〜100%の変態によって、当該過渡電子デバイスの前記プログラム可能な変態をもたらすことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  16. 前記事前選択過渡性プロファイルが、0.01nm/日〜100ミクロンs−1の範囲で選択された速度での前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの平均厚さの減少を特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  17. 前記事前選択過渡性プロファイルが、1010S・m−1−1〜1S・m−1−1の範囲で選択された速度での前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの導電率の低下を特徴とする、請求項2〜16のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  18. 前記事前選択過渡性プロファイルが、前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの形態の変化を特徴とし、前記形態の変化が、孔食、剥離、亀裂、及び均一分解から成る群から選択された、請求項2〜17のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  19. 前記事前選択過渡性プロファイルが、0.001%/日〜100%/msの範囲で選択された速度での前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの密度の低下を特徴とする、請求項2〜18のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  20. 前記事前選択過渡性プロファイルが、0.001%/日〜100%/msの範囲で選択された速度での前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの多孔率の増大を特徴とする、請求項2〜19のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  21. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記EDRが、前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを形成する堆積技術によって決まる、請求項2〜20のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  22. 前記堆積技術が、物理的気相成長、化学的気相成長、スパッタリング、エピタキシャル成長、原子層堆積、電気化学析出、分子線エピタキシ、パルスレーザ堆積、及び有機金属気相エピタキシから成る群から選択された、請求項21に記載の過渡電子デバイス。

  23. 前記1つ又は複数の金属導体コンポーネントが、Mg、Zn、W、Mo、又はこれらの合金を単独で含む、請求項2に記載の過渡電子デバイス。

  24. 前記1つ又は複数の金属導体コンポーネントが、Al、Ag、Ca、Li、Mn、Si、Sn、Y、Zn、及びZrから成る群から選択された1つ又は複数の付加的な材料とのMgの合金を単独で含み、前記合金の1つ又は複数の付加的な材料が10%重量以下の濃度を有する、請求項2に記載の過渡電子デバイス。

  25. 前記基板が、選択的に変態可能な材料を単独で含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  26. 前記基板により支持された1つ又は複数の誘電体コンポーネントをさらに備え、前記1つ又は複数の誘電体コンポーネントが、選択的に変態可能な材料を単独で含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  27. 前記1つ又は複数の誘電体コンポーネントがそれぞれ、1つ又は複数の薄膜構造を含む、請求項26に記載の過渡電子デバイス。

  28. 前記1つ又は複数の誘電体コンポーネントがそれぞれ、1nm〜1000μmの範囲で選択された厚さを有する、請求項26又は27に記載の過渡電子デバイス。

  29. 前記1つ又は複数の誘電体コンポーネントが、Si、SiO、MgO、コラーゲン、ゼラチン、PVA、及びPLGAから成る群から選択された1つ又は複数の材料を含む、請求項26〜28のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  30. 前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントのうちの1つ又は複数を少なくとも部分的に封入する封入材料をさらに含み、前記封入材料が、前記外部又は内部刺激に応答して少なくとも部分的に除去されることにより下層の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを露出させる選択的に変態可能な材料を単独で含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  31. 前記封入材料が、MgO、コラーゲン、ゼラチン、PLGA、ポリビニルアルコール(PVA)、PLA、Si、SiO、ポリ無水物(ポリエステル)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、及びポリリン酸から成る群から選択された材料を含む、請求項30に記載の過渡電子デバイス。

  32. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントが、1つ又は複数の薄膜構造を単独で含む、請求項2〜31のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  33. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントがそれぞれ、1nm〜100μmの範囲で選択された厚さを単独で有する、請求項2〜32のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  34. 前記1つ又は複数の無機半導体コンポーネントがそれぞれ、Si、Ga、GaAs、ZnO、又はこれらの任意の組み合わせを単独で含む、請求項2〜33のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  35. 通信システム、光デバイス、センサ、光電子デバイス、生物医学デバイス、温度センサ、光検出器、光起電デバイス、ひずみゲージ、撮像システム、無線送信機、アンテナ、バッテリ、アクチュエータ、エネルギー貯蔵システム、ナノ電気機械システム、又はマイクロ電気機械システムである、請求項1〜34のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  36. 反応によりある体積のガスを発生する1つ又は複数の化学試薬を含む1つ又は複数の容器をさらに備え、前記体積のガスが、前記1つ又は複数の容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで前記容器の前記部分における圧力を増大させる、請求項1〜35のいずれか一項に記載の過渡電子デバイス。

  37. 前記1つ又は複数の容器の前記部分の前記機械的故障が、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを化学薬品に曝露する、請求項36に記載の過渡電子デバイス。

  38. 前記化学薬品が、水、非水溶媒、水溶液、酸、塩基、エッチャント、酸素、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された、請求項37に記載の過渡電子デバイス。

  39. 前記ガスが、H、O、N、CO、CO、XeF、SF、CHF、CF、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された、請求項36に記載の過渡電子デバイス。

  40. 前記化学試薬が、電気化学反応又は電気分解反応で反応する、請求項36に記載の過渡電子デバイス。

  41. ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータをさらに備え、当該デバイスによる前記外部トリガ信号の受信により、前記アクチュエータが、前記内部又は外部刺激に応じた前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、前記外部トリガ信号に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、請求項36に記載の過渡電子デバイス。

  42. 前記ユーザ起動の外部トリガ信号が、当該デバイスに与えられる電界のユーザ起動の印加、当該デバイスに与えられる電磁放射のユーザ起動の印加、当該デバイスに与えられるユーザ起動の機械的衝撃、当該デバイスに与えられるユーザ起動の熱流、当該デバイスからのユーザ起動の熱流、又は当該デバイスに与えられるRF電界のユーザ起動の印加である、請求項41に記載の過渡電子デバイス。

  43. 送信機と単方向又は双方向に連通し、前記送信機が、前記アクチュエータに動作可能に接続された当該デバイスの受信機に対して、前記ユーザ起動の外部トリガ信号を供給する、請求項41に記載の過渡電子デバイス。

  44. 前記ユーザ起動の外部トリガ信号を受信する受信機をさらに備え、前記受信機が、前記ユーザ起動の外部トリガ信号の受信により前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記少なくとも一部の変態を開始するように前記アクチュエータに対して動作可能に接続された、請求項41に記載の過渡電子デバイス。

  45. 当該デバイスによる前記ユーザ起動の外部トリガ信号の受信により、前記アクチュエータが、化学試薬を1つ又は複数の容器に分散し、前記化学試薬が、反応によりある体積のガスを発生し、前記体積のガスが、前記1つ又は複数の容器の少なくとも一部が機械的故障に至るまで前記容器の前記部分における圧力を増大させる、請求項41に記載の過渡電子デバイス。

  46. 前記1つ又は複数の容器の前記部分の前記機械的故障が、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを化学薬品に曝露する、請求項45に記載の過渡電子デバイス。

  47. 前記化学薬品が、水、非水溶媒、水溶液、酸、塩基、エッチャント、酸素、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された、請求項46に記載の過渡電子デバイス。

  48. 前記ガスが、H、O、N、CO、CO、XeF、SF、CHF、CF、及びこれらの組み合わせから成る群から選択された、請求項45に記載の過渡電子デバイス。

  49. 前記化学試薬が、電気化学反応又は電気分解反応で反応する、請求項45に記載の過渡電子デバイス。

  50. 過渡電子デバイスを使用する方法であって、
    基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであって、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、
    を備えた前記過渡電子デバイスであり、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、
    前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、前記選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、前記EDRが、前記外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択された、前記過渡電子デバイスを用意するステップと、
    前記過渡電子デバイスを前記外部又は内部刺激に曝露することによって、前記過渡電子デバイスをプログラム可能に変態させるステップと、
    を含む、方法。

  51. ユーザ起動の外部トリガ信号に応答するとともに、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して動作可能に接続されたアクチュエータを用意するステップであって、前記デバイスによる前記外部トリガ信号の受信により、前記アクチュエータが、前記内部又は外部刺激に応じた前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの前記少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、前記外部トリガ信号に応じた前記過渡電子デバイスの前記プログラム可能な変態をもたらし、前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への前記過渡電子デバイスの前記機能の前記変化をもたらす、ステップと、
    前記ユーザ起動の外部トリガ信号を前記電子デバイスに供給するステップであって、前記アクチュエータが、前記能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態を直接的又は間接的に開始することによって、前記プログラム可能な変態をもたらす、ステップと、
    をさらに含む、請求項50に記載の方法。

  52. 過渡電子デバイスを作製する方法であって、
    デバイス基板を用意するステップと、
    前記デバイス基板上に1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを設けるステップであって、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた事前選択時間又は事前選択速度での前記過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への前記過渡電子デバイスの機能の変化をもたらし、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、前記選択的に変態可能な材料の腐食速度よりも高い電気的分解速度(EDR)を単独で特徴とし、前記EDRが、前記外部又は内部刺激に応答して事前選択過渡性プロファイルを提供するように選択された、ステップであり、これにより前記過渡電子デバイスを生成する、ステップと、
    を含む、方法。

  53. 前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントが、1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント、1つ若しくは複数の金属導体コンポーネント、又は1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント及び1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントを備えた、請求項52に記載の方法。

  54. 前記事前選択過渡性プロファイルを与える前記EDRを決定するステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

  55. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの組成及び物理的寸法を選択して前記EDRを与えるステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

  56. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの厚さを選択して前記EDRを与えるステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

  57. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの形態を選択して前記EDRを与えるステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

  58. 前記1つ若しくは複数の無機半導体コンポーネント又は前記1つ若しくは複数の金属導体コンポーネントの物理的状態を選択して前記EDRを与えるステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。

  59. アノードと、
    カソードと、
    前記アノードとカソードとの間に設けられ、電荷担体を伝導可能な電解質と、
    前記アノード、前記カソード、及び前記電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントと、を備えた過渡電気化学デバイスであって、
    前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡電気化学デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡電気化学デバイス。

  60. 前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントがそれぞれ、選択的に変態可能な材料を単独で含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  61. 前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントがそれぞれ、生体適合性、生体再吸収性、生体不活性、又は生態適合性の材料を単独で含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  62. 完全過渡デバイスを備え、前記プログラム可能な変態が、前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントそれぞれの分解を含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  63. 前記電解質が、前記カソード、前記アノード、又は両者と物理的に接触して設けられることにより、前記カソード、前記アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする前記外部又は内部刺激を与える、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  64. 前記電解質を前記カソード、前記アノード、又は両者から分離する少なくとも1つのシャッターをさらに備え、前記少なくとも1つのシャッターが、前記電解質の前記カソード、前記アノード、又は両者との物理的接触を選択的に変調することによって、前記カソード、前記アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする前記外部又は内部刺激を与えることができる、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  65. 前記カソード、前記アノード、又は両者の前記少なくとも一部の変態が、加水分解、崩壊、分解、又は腐食によって起こる、請求項63又は64に記載の過渡電気化学デバイス。

  66. 外部溶媒への曝露が、前記カソード、前記アノード、又は両者の少なくとも一部の変態を可能にする前記外部又は内部刺激である、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  67. 前記アノードが、第1の選択的に変態可能な材料を含み、前記カソードが、前記第1の選択的に変態可能な材料と異なる第2の選択的に変態可能な材料を含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  68. 前記第1の選択的に変態可能な材料が、Mg又はZnを含み、前記第2の選択的に変態可能な材料が、Fe、W、Zn、Mo、及びこれらの任意の合金又は組み合わせから成る群から選択された、請求項67に記載の過渡電気化学デバイス。

  69. 前記アノード、前記カソード、又は両者が単独で、0.5μm〜1cmの範囲から選択された厚さを有する金属箔又は金属若しくは半導体薄膜を含む選択的に変態可能な材料である、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  70. 前記アノード、前記カソード、又は両者が単独で、0.1μm〜100μmの範囲で選択された断面寸法を有する粒子を含む選択的に変態可能な材料である、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  71. 前記電解質が、水性電解質又は非水電解質を含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  72. 前記電解質が、リン酸緩衝生理食塩水溶液を含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  73. 前記アノード、前記カソード、及び前記電解質を少なくとも部分的に囲む流体格納チャンバをさらに備えた、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  74. 前記流体格納チャンバが、選択的に変態可能な材料を単独で含む、請求項73に記載の過渡電気化学デバイス。

  75. 前記流体格納チャンバが、エラストマを含む、請求項73に記載の過渡電気化学デバイス。

  76. 前記パッケージングコンポーネントが、生体分解性のポリマーを含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  77. 前記パッケージングコンポーネントが、ポリ無水物を含む、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  78. 100μA/cm以上の放電電流密度を与える、請求項59〜77のいずれか一項に記載の過渡電気化学デバイス。

  79. 0.1V〜50Vの電圧を与える、請求項59〜78のいずれか一項に記載の過渡電気化学デバイス。

  80. 1mW/cm〜100mW/cmの範囲から選択された電力を与える、請求項59〜79のいずれか一項に記載の過渡電気化学デバイス。

  81. 電気化学貯蔵デバイス又は電気化学変換デバイスを含む、請求項59〜80のいずれか一項に記載の過渡電気化学デバイス。

  82. 1次バッテリ、2次バッテリ、電気化学キャパシタ、電気化学スーパーキャパシタ、又は燃料電池を含む、請求項59〜81のいずれか一項に記載の過渡電気化学デバイス。

  83. 当該過渡電気化学デバイスに対して電子的に接続された1つ又は複数の付加的な過渡電気化学デバイスをさらに備え、前記付加的な過渡電気化学デバイスがそれぞれ、
    アノードと、
    カソードと、
    前記アノードと前記カソードとの間に設けられ、電荷担体を伝導可能な電解質と、
    前記アノード、前記カソード、及び前記電解質を少なくとも部分的に囲むパッケージングコンポーネントと、を単独で備え
    前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記アノード、前記カソード、前記電解質、及び前記パッケージングコンポーネントのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた前記付加的な電気化学デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  84. バッテリパックを備えた、請求項59に記載の過渡電気化学デバイス。

  85. 基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して電気的に接続された1つ又は複数の伸縮性相互接続と、を備えた過渡伸縮性電子デバイスであって、
    前記基板、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び前記1つ又は複数の伸縮性相互接続のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記基板、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び前記1つ又は複数の伸縮性相互接続のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡伸縮性電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡伸縮性電子デバイス。

  86. 基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに対して電気的に接続された1つ又は複数のビア又はトレンチ構造と、を備えた過渡プリント配線板であって、
    前記基板、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び前記1つ又は複数のビア又はトレンチ構造のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記基板、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネント、及び前記1つ又は複数のビア又はトレンチ構造のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡プリント配線板のプログラム可能な変態をもたらす、過渡プリント配線板。

  87. 基板と、
    前記基板により支持されたヒータと、
    1つ又は複数の治療又は診断薬を含む送達システムであり、温度の変化に応じて前記1つ又は複数の治療又は診断薬を放出するように前記ヒータと熱的に接触した、送達システムと、を備えた過渡生物医学送達デバイスであって、
    前記基板、前記ヒータ、及び前記送達システムのうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記基板、前記ヒータ、及び前記送達システムのうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡生物医学送達デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡生物医学送達デバイス。

  88. 基板と、
    前記基板により支持された無線周波数識別(RFID)集積回路と、
    前記基板により支持されたRFIDアンテナと、
    前記RFID集積回路及び前記RFIDアンテナを電気的に接続する1つ又は複数の電気的相互接続と、を備えた過渡RFIDデバイスであって、
    前記基板、前記RFID集積回路、前記RFIDアンテナ、及び前記1つ又は複数の電気的相互接続のうちの少なくとも1つが、選択的に変態可能な材料を単独で含み、
    前記基板、前記RFID集積回路、前記RFIDアンテナ、及び前記1つ又は複数の電気的相互接続のうちの少なくとも1つの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡無線周波数識別(RFID)デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、過渡RFIDデバイス。

  89. 基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであり、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、
    1つ又は複数の化学薬品を単独で含む1つ又は複数の容器と、
    前記1つ又は複数の容器と熱的に接触したヒータと、を備えた過渡電子デバイスであって、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、前記ヒータが引き起こす前記1つ又は複数の容器の温度の変化に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらし、前記プログラム可能な変態が、第1の状態から第2の状態への当該過渡電子デバイスの機能の変化をもたらす、過渡電子デバイス。

  90. 前記温度の変化が、前記1つ又は複数の化学薬品の前記1つ又は複数の容器での放出をもたらす、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  91. 前記温度の変化が、前記1つ又は複数の容器における圧力の増大を生じる、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  92. 前記1つ又は複数の容器における前記圧力の増大が、前記1つ又は複数の容器における前記1つ又は複数の化学薬品の膨張、化学反応、電気分解、又は相変化を原因とする、請求項91に記載の過渡電子デバイス。

  93. 前記圧力の増大が、前記1つ又は複数の容器を破裂させることによって、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを前記1つ又は複数の化学薬品又はその反応生成物に曝露する、請求項91に記載の過渡電子デバイス。

  94. 前記温度の変化が、前記1つ又は複数の化学薬品の化学的又は物理的変態を生じることによって、前記1つ又は複数の容器を破裂させる、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  95. 前記1つ又は複数の容器が、第1の化学薬品を含む第1の容器と、第2の化学薬品を含む第2の容器とを備え、前記温度の変化が、前記第1及び第2の容器の少なくとも一方の破裂並びに前記第1及び第2の化学薬品の混合をもたらすことによって、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントを前記第1及び第2の化学薬品の反応生成物に曝露する、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  96. 前記1つ又は複数の化学薬品が、液体、粉末、ジェル、又はこれらの任意の組み合わせを単独で含む、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  97. 前記化学薬品又はその反応生成物が、水、非水溶媒、水溶液、バイオポリマー含有溶液、酸、塩基、酵素溶液、PBS溶液、触媒含有溶液、エッチャント、ヒドロゲル、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  98. 前記1つ又は複数の容器が、第1の化学薬品を含む第1の容器と、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと流体連通したマイクロ流体チャネルとを備えた、請求項89に記載の過渡電子デバイス。

  99. 前記第1の化学薬品が溶媒を放出し、それが前記マイクロ流体チャネル内を案内されて前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントに接触する、請求項98に記載の過渡電子デバイス。

  100. 前記マイクロ流体チャネルが、第2の化学薬品を含み、前記第1の化学薬品が溶媒を放出し、それが前記マイクロ流体チャネル内を案内されて前記第2の化学薬品と反応することによって、前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと接触する反応生成物を生成する、請求項99に記載の過渡電子デバイス。

  101. 前記第2の化学薬品が、前記溶媒によって溶解される固体を含む、請求項99に記載の過渡電子デバイス。

  102. 前記マイクロ流体チャネルの温度を上昇させるように前記マイクロ流体チャネルと熱的に接触した付加的なヒータをさらに備えた、請求項101に記載の過渡電子デバイス。

  103. 過渡電子デバイスを使用する方法であって、
    基板と、
    前記基板により支持された1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントであって、選択的に変態可能な材料を単独で含む、1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントと、
    1つ又は複数の化学薬品を単独で含む1つ又は複数の容器と、
    前記1つ又は複数のチャンバと熱的に接触したヒータと、
    を備えた前記過渡電子デバイスであり、
    前記1つ又は複数の能動又は受動電子デバイスコンポーネントの少なくとも一部の変態が、外部又は内部刺激に応じた当該過渡電子デバイスのプログラム可能な変態をもたらす、前記過渡電子デバイスを用意するステップと、
    前記ヒータを用いて前記1つ又は複数の容器の温度を上昇させることにより、前記外部又は内部刺激をもたらして、前記過渡電子デバイスの前記プログラム可能な変態を生じるステップと、
    を含む、方法。

 

 

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モジュール式の電子デバイスをシャーシから取り外す装置及びその組み立て方法が提供される。モジュール式の電子デバイスをシャーシから取り外す装置は、シャーシに旋回的に連結されるドアと、ドアと摺動可能に係合する摺動要素と、排出アクチュエータと、摺動要素を排出アクチュエータと接続するリンク要素とを含み、排出アクチュエータは、排出アクチュエータに並びにシャーシの後方に接続されるバネ部材を含む。加えて、モジュール式の電子デバイスをシャーシから取り外す装置は、モジュール式の電子デバイスを案内し且つ排出アクチュエータをシャーシ筐体に沿って案内するよう、シャーシ筐体内に配置されるガイドレールを含む。
本発明は、磁界を受け取り、磁気誘導により電気エネルギーを生成する受け取り装置(1)に関し、
− 受け取り装置(1)は、電線のコイル(33、35、37)を少なくとも1つ備え、磁界は動作中にコイル(33、35、37)に電圧を誘起し、コイル(33、35、37)はインダクタンスを備え、
− 受け取り装置(1)及びコイル(33、35、37)は受け取り側から磁界を受け取るように適合され、
− 受け取り装置(1)は少なくとも1つのコイル(33、35、37)及び受け取り装置(1)の更なる部品を囲むケース(2、3)を備え、
− 受け取り装置(1)は、キャパシタンスを有する少なくとも1つのキャパシタ(115)を備え、キャパシタ(115)は、コイルまたはコイル(33、35、37)の少なくとも1つに電気的に接続されて、コイル(群)(33、35、37)のインダクタンス(群)及びキャパシタ(群)(115)のキャパシタンス(群)に応じた共振周波数を有する電気回路(111)を形成し、
− 少なくとも1つのキャパシタ(115)はケース(2、3)の凸部(5)の中の受け取り側の反対側に配置される。
【選択図】図3
電気刺激リードを製造する方法は、プレ電極をリード本体に取り付ける段階を含む。プレ電極は、リング形状外部と区別がつかない単一の単体構成物である。本方法は、プレ電極に複数の導線を取り付ける段階と、リード本体に結合した後に、プレ電極の外側部分を除去してプレ電極の残留部分をリード本体の周囲の周りに離間した複数の分割電極に分離する段階とを更に含む。分離された時に、分割電極の各々は、本体と、本体から内向きに延びる少なくとも1つの脚とを含む。本体は、外部刺激面を定め、少なくとも1つの脚の各々は、外面を有する。少なくとも1つの脚のうちの少なくとも1つに関して、脚の外面は、本体の外部刺激面と非垂直角度を形成する。
【選択図】 図4A
本開示は、画像を表示するためのシステム、方法、および装置を提供する。いくつかのそのような装置は、透明な基板と、基板上に形成される表示素子と、基板上に形成されるアンカーによって基板の上方で支持される遮光高設開口層(EAL)と、電気信号を表示素子に伝えるためのEAL上に配設される電気配線とを含む。電気配線は、データ電圧配線、走査線配線、またはグローバル配線の1つまたは複数を含み得る。いくつかの実装形態では、誘電体層は、電気配線をEALから分離することができる。EALは、EALを貫通して形成される、表示素子に対応する開口を含み得る。いくつかの実装形態では、基板上に配設された第2の電気配線は、複数の表示素子に電気的に結合され得る。
基板(23)上に粘性媒体の液滴(22)を噴射するための排出部(1)が開示される。その排出部は、ノズル空間(3)及びノズル出口(4)を有する噴射ノズル(2)と、粘性媒体の液滴がノズル空間からノズル出口を通して基板に向けて噴射されるように、ある体積の粘性媒体をノズル空間において押圧するためのインパクト装置(6)とを備える。その排出部は、また、噴射方向において噴射ノズルの後にセンサ・アレンジメント(5)が配置されており、そのセンサ・アレンジメントは、それによって通過する粘性媒体の噴射液滴を検出するように構成されている。
液体熱媒体を使用してPWBから電子チップおよびその他の構成部品を除去するシステムおよび方法を一般的に記述する。本明細書に記述される、このシステムおよび方法は、PWBから、ハンダ、電子チップ(シリコンのような半導体材料の部品上に集積回路が配置されたものを含む)、および/またはその他の電子構成部品を除去するのに使用することができる。いくつかのそのような態様においては、液体熱媒体は、少なくとも部分的にはハンダから分離させてもよく、場合によっては、液体熱媒体が格納されている容器にリサイクルして戻してもよい。PWBは、いくつかの態様においては、その中でハンダが除去される、液体熱伝達媒体に浸漬される前に、予備加熱してもよい。ある態様においては、追加の液体熱媒体を使用して、PWBからアンダーフィルを除去してもよい。ある態様においては、PWBから分離された電子構成部品は、寸法、密度、および/または光学特性に応じて、少なくとも部分的に分離させてもよい。
細長い部材をルーティングし、電磁干渉から保護するための自己巻付型織物スリーブ、およびその作成方法が提供される。スリーブは、織り交ぜられた糸から作成された細長い壁を有する。糸のうちの少なくとも1本は熱硬化性ポリマー糸として提供され、該熱硬化性ポリマー糸は熱硬化され、壁をスリーブの長手方向中心軸を中心とする自己巻付型構成となるように付勢して、両縁が互いに重なり合う関係になるようにして、細長い部材を受ける略管状の空洞を提供する。また、糸のうちの少なくとも1本は、アルミニウムのコアと銅の外層とを有する二成分金属ワイヤとして提供される。
材料アプリケーターの検査、位置合わせ及び動作のための3次元画像データを取り込むためのシステム及び方法が、電子基板の3次元画像データを取り込むように構成される撮像システムを含む。撮像システムは、光のスペクトルを実質的に第1の軸に沿ってある角度で電子基板の表面に投影するように構成される1つ又は複数の照明装置を含む。撮像システムは、電子基板表面から反射される光のスペクトルを検出するように構成されるイメージセンサー組立体を更に含み、イメージセンサー組立体は視認面を含む。材料塗布は、撮像システムに結合されるコントローラーを含む。コントローラーは、撮像システムの動きを制御し、かつイメージセンサー組立体と通信して電子基板の表面構造の3次元画像を生成するように構成される。
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