封止材への改善された接着を有するバックシート/フロントシート、及びそれから作製される太陽電池モジュール

 

150℃以上の融解温度を有する外層を有する、バックシートまたはフロントシートは、バックシートまたはフロントシートと封止材との間の接着を改善するための表面改質を含む、少なくとも1つの表面を含む。ラミネート加工後の、バックシートまたはフロントシートと封止材との接着力は、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。より好ましくは、接着力は、85℃及び85%の湿度の湿熱劣化の1,000時間、好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、さらにより好ましくは40N/cm、または接着不良なしである。
【選択図】なし

 

 

一態様では、本発明は、太陽電池モジュール中で、バックシート/フロントシートと封止材との間の接着を改善するために、表面改質を有する、バックシート/フロントシートに関し、一方で、別の態様では、本発明は、封止材との接着を改善するために、バックシート/フロントシートの機能性を高める方法に関する。
太陽電池(PV)モジュールは典型的に、順に、(i)通常、ガラスまたはポリマーフィルムを含む、受光及び透光トップシートまたはカバーシートフィルム(フロントシート)、(ii)前方封止材、(iii)太陽電池、(iv)後方封止材、及び(v)バックシートを含む。いくつかの接着機構は、封止材とバックシートまたはフロントシートとの間で作用する。共有結合、ファン・デル・ワールス力、極性−極性相互作用、分子間拡散/溶接、及び基板の界面における機械的連動は全て、フロント及びバックシートに封止材を接着させるために、一緒に作用する。
封止材は、主に、ポリオレフィン系またはエチレン−酢酸ビニル(EVA)系である。最小のシラン官能基を有する直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含む封止材など、ポリオレフィン系封止材は、EVA封止材に対していくつかの優位性を有する。ポリオレフィン系封止材は、より良好な電気抵抗、高い耐湿性、及び長期の信頼性を有する。しかしながら、低い表面エネルギー及び低い機能性のため、ポリオレフィン系封止材は、一部のバックシート/フロントシート、特にポリイミドまたはフッ素重合体シール層(封止材に接着される層)を含有するものに対して、不十分な接着性を有する。そのようなバックシートとしては、ポリアミド/ポリアミド/ポリアミド(AAA)バックシート、ポリ(フッ化ビニル)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリアミド(TPA)バックシート、フッ素重合体/ポリエチレンテレフタレート/ポリアミド(FPA)バックシート、ポリアミド/PET/ポリアミド(APA)バックシート、Tedlar(またはポリ(フッ化ビニル))/(PET)/Tedlar(またはポリ(フッ化ビニル))(TPT)バックシート、Kynar(またはポリ(フッ化ビニリデン))/PET/Kynar(またはポリ(フッ化ビニリデン))(KPK)バックシート、フッ素重合体/PET/フッ素重合体(FPF)が挙げられる。ポリオレフィン系封止材に対して不十分な接着性を有するフロントシートとしては、ポリ(エチレン−co−テトラフルオロエチレン)(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、及びポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF)など、フッ素重合体を含有するもの;ポリイミド;ならびにポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレート(PET/PEN)が挙げられ得る。ポリオレフィン系封止材とそのようなバックシート/フロントシートとの間の接着は、特に、長期の湿気及び熱劣化後に不十分になる可能性がある。PVモジュールに対して、一般的に、封止材のバックシート/フロントシートへの接着力は、85℃及び85%の湿度における湿気/熱劣化の1000時間、好ましくは2000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは40N/cm、または接着不良なしである。
市販のバックシート/フロントシートの表面は、何らかの機能性を含むように製造業者によって処理されるが、ポリオレフィン系封止材との必要とされる接着を達成するには十分ではない。85℃及び85%の湿度における湿気/熱劣化の1000時間、好ましくは2000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは40N/cm、または接着不良なしの、ポリオレフィン系封止材への接着性を有する、ポリオレフィン系封止材との改善された接着性を有する、バックシート/フロントシート、特に、AAA、TPA、FPA、APA、TPT、KPK、及びFPFバックシートならびにETFE、FEP、PVDF、PET/PEN、及びポリイミド含有フロントシートの必要性が残る。
一実施形態では、本発明は、150℃以上の融解温度と、表面改質を含む、少なくとも1つの表面とを有する、外層を有する、多層フィルムである。表面改質を含有する表面は、ポリオレフィン系封止材フィルムと接着接触するように構成される。ラミネート加工後の、多層フィルムと封止材との接着力は、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。より好ましくは、接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、より好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、さらにより好ましくは40N/cm、または接着不良なしである。
別の実施形態では、本発明は、ポリオレフィン系封止材と、表面改質を有する表面を有する、バックシートまたはフロントシートのうちの少なくとも1つとを含む、電子デバイスである。バックシートまたはフロントシートの改質表面は、ポリオレフィン系封止材と接着接触するように構成される。ラミネート加工後の、バックシートまたはフロントシートと封止材との接着力は、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。より好ましくは、接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、より好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、さらにより好ましくは40N/cm、または接着不良なしである。
別の実施形態では、本発明は、ポリオレフィン系封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の接着を改善するための方法であって、封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の共有結合または分子間拡散を増加させるために、少なくとも1つの機能分子または官能基を表面に導入するために、バックシートまたはフロントシートの表面を改質するステップを含む。ラミネート加工後の、表面改質バックシートまたはフロントシートと封止材との接着力は、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。より好ましくは、接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、より好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、さらにより好ましくは40N/cm、または接着不良なしである。
定義
本開示における数値範囲は近似であり、したがって、別段の指示がない限り、その範囲外の値も含み得る。数値範囲は、任意の下方値と任意の上方値との間に少なくとも2単位の隔たりがあるという条件で、1単位の増分で、下方値及び上方値を含む全ての値を含む。一例として、例えば、分子量、粘度、メルトインデックスなどの組成的、物理的、または他の特性が、100〜1,000である場合、100、101、102などの全ての個々の値、及び100〜144、155〜170、197〜200などの部分範囲が明示的に列挙されることが意図される。1未満である値を含有する、または1よりも大きい分数(例えば、1.1、1.5など)を含有する範囲に対して、1単位は、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01、または0.1であると見なされる。10未満(例えば、1〜5)の1桁の数を含有する範囲に対して、1単位は典型的に、0.1であると見なされる。これらは、具体的に意図されるものの例にすぎず、列挙される最低値と最高値との間の数値の全ての可能な組み合わせが、本開示において明示的に記述されていると見なされるものである。反対の記述がある、文脈から黙示的である、または当該技術分野において慣習的である場合を除き、全ての部及び百分率は重量によるものであり、全ての試験方法は、本開示の出願日現在のものである。
本明細書で使用される場合、用語「接着接触」及び「接着接触している」は、層またはフィルムが、力を使用することなく、または一方もしくは両方の層もしくはフィルムを損傷することなく、初期に分離可能ではないように、1つの層またはフィルムの1つの表面及び別の層またはフィルムの1つの表面が、互いに接触及び結合接触している、ことを意味する。「接着接触」及び「接着接触している」はまた、力及び損傷がほとんどなく、層の剥離が生じたとしても、層またはフィルムが(ラミネート加工後等に)分離できないものであることを目的とすることを示すために使用される。
本明細書で使用される場合、用語「バックシート」は、PVモジュールの最外層を指す。バックシートは典型的には、ラミネート加工または共押出によって作製される、多層フィルムである。
本明細書で使用される場合、用語「コーティング」は、封止材、バックシートまたはフロントシートなど、フィルムの表面に適用される層を指すために使用される。コーティングは、側定可能な厚さを有する。
「備える」、「含む」、「有する」、及び同様の用語は、任意の追加の構成要素、ステップ、または手順が具体的に開示されているどうかにかかわらず、それらの存在を除外することを目的としていない。いかなる疑いも回避するために、用語「備える」を用いて請求される全ての過程は、反対の記述がない限り、1つ以上の追加のステップ、装置の部品もしくは構成部分、及び/または材料を含み得る。対照的に、用語「から本質的になる」は、実施可能性に不可欠であるものを除いて、任意の他の構成要素、ステップ、または手順を、任意の後に続く列挙から除外する。用語「からなる」は、具体的に記述又は列挙されていない任意の構成要素、ステップ、または手順を除外する。用語「または」は、特に指定のない限り、個々に、ならびに任意の組み合わせで、列挙された要素を指す。
本明細書で使用される場合、用語「対応するフィルム」は、フィルムの対、バックシート/封止材またはフロントシート/封止材を指す。
本明細書で使用される場合、用語「電子デバイス」は、少なくとも2つのフィルム層間に包囲される電子構成要素を有する、任意のデバイスを指す。電子デバイスとしては、例えば、液晶パネル、太陽光電池、太陽電池、太陽電池モジュール、エレクトロルミネセントデバイス、及びプラズマ表示装置が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「封止材」は、PVモジュール中で封止層として使用される、ポリオレフィン系フィルムを指す。
本明細書で使用される場合、用語「フロントシート」は、日光に直接曝露されるPVモジュールの受光及び透光層を指す。
本明細書で使用される場合、用語「官能化された」は、少なくとも1つの表面上に導入される、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、エステル、及びシラン基などの官能基を有するフィルムを指す。
本明細書で使用される場合、用語「オレフィン系ポリマー」は、重合した形態で、過半量のオレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレン(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意に、1つ以上のコモノマーを含んでもよい、ポリマーを指す。
本明細書で使用される場合、用語「表面改質」は、バックシート、フロントシート、または封止材の表面機能性の変化を指す。表面改質は、バックシート、フロントシート、または封止材フィルムの表面の化学的または物理的変化であり得、同一であるが未改質の対応するフィルムの対と比較して、改質したバックシート、フロントシート、または封止材と対応するフィルムとの間の改善された接着をもたらす。
表面改質バックシート、フロントシート、及び封止材
概して、接着強度に影響を及ぼす、2つの基板間の4つの接着機構がある:(1)共有結合、(2)ファン・デル・ワールス力及び極性−極性相互作用、(3)分子間拡散/溶接、ならびに(4)界面における機械的連動。85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1000時間、及び好ましくは2000時間後に、少なくとも40N/cm(または接着不良なし)の接着を有するために、封止材とバックシートと、または封止材とフロントシートとの界面における結合は、共有結合及び/または分子間溶接のいずれかを含まなければならない。
ポリオレフィン系封止材ならびにバックシート及びフロントシート、特に、例えば、AAA、TPT、及びKPKバックシートならびにETFE含有フロントシートは、限られた表面機能性を有する。バックシート/フロントシート中に存在する官能基は、ポリオレフィン系封止材の官能基と相互作用しない。共有結合を高めるために、特定の官能基が、バックシート/フロントシート、封止材、または両方の表面に導入されなければならない。また、ポリオレフィン系封止材と一部のバックシート/フロントシートとの間には、分子間拡散/溶接がほとんどない。一部のフロントシート及びバックシート、特に、例えば、AAA、TPT、及びKPKバックシートは、ラミネート加工中に使用される温度よりも高い温度で融解する。融解なしでは、分子間拡散は極端に遅い。ラミネート加工温度は、140〜160℃に及び、ポリイミドまたはフッ素重合体シール層を含有するほとんどのバックシート及びフロントシートは、150℃以上の融解温度を有する。
一実施形態では、バックシート、フロントシート、または封止材などの多層フィルムは、表面改質を有する、少なくとも1つの表面を備える。改質表面は、封止材中のポリオレフィン系(すなわち、改質フィルムがバックシートもしくはフロントシートである場合)、またはバックシートもしくはフロントシート(すなわち、改質フィルムが封止材である場合)のいずれかと接着接触するように構成される。ラミネート加工後のフィルム間の接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。
一実施形態では、表面改質は、少なくとも1つの官能基または機能分子である。官能基または機能分子は、コーティングとして、または大気プラズマ処理を通して適用されてもよい。バックシート、フロントシート、及び封止材を改質するために使用される、特定の官能基または機能分子は、バックシート、フロントシート、または封止材がラミネート加工される、対応する表面の機能性に基づき異なる。
好ましい実施形態では、封止材は、最小の(2%未満の)ビニルトリメチルシロキサンを含有する、ポリオレフィン系封止材であり、バックシートまたはフロントシートは、AAA、TPT、もしくはKPKバックシートまたはETFE含有フロントシートから選択される。封止材が改質されるとき、封止材の表面上に組み込まれる官能基としては、アミン、カルボン酸、エステル、無水マレイン酸、エポキシ、及び過酸化物基が挙げられる。追加される特定の官能基は、封止材がラミネート加工されるバックシートまたはフロントシート上に、何の官能基が存在するかによる。
バックシートまたはフロントシートが改質されるとき、バックシートまたはフロントシートの表面上に組み込まれる官能基は、封止材、及びバックシート/フロントシート上にすでに存在する官能基に基づき、具体的に選択される。例えば、封止材が2%未満のビニルトリメトキシシロキサンを含有するLLDPEであり、バックシートがAAA、TPT、またはKPKバックシートから選択されるとき、バックシートに導入される官能基としては、ヒドロキシル、カルボン酸、またはシラン/シラノールが挙げられる。封止材が2%未満のビニルトリメトキシシロキサンを含有するLLDPEであり、フロントシートがETFE含有フロントシートであるとき、フロントシートに導入される官能基としては、ヒドロキシル、カルボン酸、またはシラン/シラノールが挙げられる。
バックシート、フロントシート、または封止材の表面への官能基または機能分子の導入は、フィルムの対間の共有結合を改善する。改善された共有結合は、ラミネート加工後のフィルムの対間の接着性を高める。しかしながら、フィルムの対間の接着はまた、フィルムの対間の分子拡散を高めることによっても改善され得る。
さらなる実施形態では、バックシート、フロントシート、または封止材、好ましくは、150℃以上の融解温度を有するバックシートまたはフロントシートは、分子拡散/溶接を高めるために、ラミネート加工中に使用されるものを下回る融解温度で、官能化ポリオレフィンのコーティングを含むように改質されてもよい。例示的な官能化ポリオレフィンとしては、無水マレイン酸、アミン、ヒドロキシル、カルボン酸などの官能基で修飾された、EVA、エチレンアクリレートコポリマー、エチレン酸コポリマー、塩化ポリエチレン、及びポリエチレンが挙げられる。いくつかの実施形態では、上記の通り、共有結合を高めるために使用される、官能基または機能分子を含有する同じコーティングは、ラミネート加工温度を下回る融解温度を有してもよい。そのようなコーティングはまた、分子拡散を高める働きもする。
上記の通り、表面改質を有するバックシートまたはフロントシートと封止材との間の接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の少なくとも1,000時間、好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。
接着を改善する方法
一実施形態では、ポリオレフィン系封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の接着を改善する方法が提供される。ポリオレフィン系封止材は、ポリエチレン系封止材であり、少量の官能基を含んでもよい。好ましくは、ポリオレフィン系封止材は、2%未満のビニルトリメチルシロキサンでグラフト化された、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)である。
本方法の実施で使用されるバックシート及びフロントシートは、典型的には、高い融解温度(≧150℃)で、表面及びシール層上に限られた機能性を有する。バックシート/フロントシートは、好ましくは、AAAバックシート、TPAバックシート、FPAバックシート、APAバックシート、TPTバックシート、KPKバックシート、FPFバックシート、フッ素重合体含有フロントシート(すなわち、ETFE、FEP、及びPVDF含有フロントシート)、ならびにPET/PEN及びポリイミド含有フロントシートからなる群から選択される。
一実施形態では、バックシートまたはフロントシートへのポリオレフィン系封止材の接着を改善する方法は、(A)バックシート、フロントシート、または封止材のうちの少なくとも1つの表面を改質するステップを含む。好ましくは、バックシートまたはフロントシートへのポリオレフィン系封止材の接着を改善するための方法は、(A)バックシートまたはフロントシートの表面を改質するステップを含む。より好ましくは、(A)バックシートまたはフロントシートの表面を改質するステップは、封止材と表面改質バックシートまたはフロントシートとの間の共有結合または分子拡散を改善するために、バックシートまたはフロントシートの表面に、特定の少なくとも1つの官能基または機能分子を導入することを含む。封止材と表面改質バックシートまたはフロントシートとの間の接着は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしである。
一実施形態では、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質するステップは、バックシート、フロントシート、または封止材に機能化コーティングを適用することを含む。コーティングは、従来のコーティング方法を使用して、または共押出もしくは熱ラミネート加工によって、バックシート、フロントシート、または封止材に官能化層を導入することによって、適用されてもよい。代替の実施形態では、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質するステップは、フィルムの表面に少なくとも1つの官能基または機能分子を導入するために、バックシート、フロントシート、または封止材を大気プラズマ処理に供することを含む。官能基はまた、機能性材料を使用して生産または製造中に、バックシート、フロントシート、または封止材に導入され得る。
上記の実施形態のそれぞれにおいて、バックシート、フロントシート、または封止材は、フィルムの表面に官能基または機能分子を導入するために改質される。例示的な実施形態では、官能基は、ヒドロキシル、シラン/シラノール、カルボン酸、アミン、エステル、無水マレイン酸、エポキシ、及び過酸化物からなる群から選択される。一実施形態では、機能分子は、無水マレイン酸、アミン、ヒドロキシル、またはカルボン酸基で修飾された、EVA、エチレンアクリレートコポリマー、エチレン酸コポリマー、塩化ポリエチレン、及びポリエチレンからなる群から選択される。
一実施形態では、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質するステップは、バックシート、フロントシート、または封止材の表面にコーティングを適用することを含む。例示的なコーティングは、ヒドロキシル、シラン、シラノール、アミノ、エポキシ、エステル、カルボン酸、無水マレイン酸、過酸化物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つの官能基を含む。他の実施形態では、コーティングは、官能化ポリオレフィンなど、少なくとも1つの機能分子を含む。例示的な官能化ポリオレフィンは、ポリ(エチレン酢酸ビニル);エチレンアクリレートコポリマー;エチレン酸コポリマー;塩素化ポリオレフィン;アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、及び無水マレイン酸改質ポリオレフィン、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される。
好ましい実施形態では、バックシートまたはフロントシートは改質され、AAAバックシート、FPAバックシート、TPAバックシート、APAバックシート、TPTバックシート、KPKバックシート、FPFバックシート、EFTE含有フロントシート、FEP含有フロントシート、PVDF含有フロントシート、ポリイミド含有フロントシート、及びPET/PENフロントシートからなる群から選択される。好ましくは、バックシートが改質されるとき、バックシートは、AAA、TPT、またはKPKバックシートであり、表面改質は、ヒドロキシル、カルボン酸、及びシラン/シラノール基からなる群から選択される官能基である。フロントシートが改質されるとき、フロントシートは、好ましくは、ETFE含有フロントシートであり、官能基は、ヒドロキシル、カルボン酸、及びシラン/シラノール基からなる群から選択される。
バックシートまたはフロントシートへのポリオレフィン系封止材の接着を改善する方法はまた、(B)ラミネート構造を生成するために、封止材及びバックシートまたはフロントシートをラミネート加工するステップを含んでもよい。ラミネート加工するステップは、好ましくは、2〜6分間の真空及び5〜12分間の圧力で、140〜160℃の温度で完了する。
本明細書に記載される方法によって改善された接着を有するラミネート構造は、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしの、封止材とバックシート/フロントシートとの間の接着力を有する。好ましくは、封止材とフロントシートまたはバックシートとの間の接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の1,000時間、好ましくは2,000時間前後に、少なくとも20N/cm、好ましくは少なくとも40N/cm、または接着不良なしになる。
機能化コーティング
一実施形態では、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質するステップは、バックシート、フロントシート、または封止材の表面に、機能化コーティングを適用することを含む。機能化コーティングは、封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の共有結合、分子拡散、または両方を高める。機能化コーティングは、単一のフィルムのみ(封止材、フロントシートまたはバックシート)、または結合対の両方のフィルムに適用されてもよい。好ましくは、コーティングは、バックシートまたはフロントシートの表面に適用される。
共有結合を構築するために、コーティングは、バックシートまたはフロントシート及び封止材の表面上にすでに存在するものと相互作用することが可能な、官能基または機能分子を含まなければならない。例えば、バックシートがAAA、TPT、もしくはKPKバックシートであり(またはフロントシートがETFE含有フロントシートであり)、コーティングが封止材に適用される実施形態では、コーティングは、アミノ基、無水マレイン酸基、エポキシ基、カルボン酸基、エステル基、またはこれらの基の組み合わせを含む。これらの基は、AAA、TPT、及びKPKバックシートの表面上にすでに存在するエステル、カルボン酸、アミン、またはフッ素基と相互作用する。
いくつかの例示的な実施形態では、ポリオレフィン系封止材は、2%未満のビニルトリメチルシロキサンを含有し、それは、水分への曝露によって架橋され得る。したがって、封止材中に存在し得る唯一の官能基は、−Si(OCH基及び加水分解生成物である。バックシート(すなわち、AAA、TPT、もしくはKPKバックシート)またはフロントシート(すなわち、ETFE含有フロントシート)が改質される実施形態では、コーティングは、好ましくは、ヒドロキシル基、カルボン酸基、シラン/シラノール基、またはこれらの基の組み合わせを含む。これらの基は、封止材の表面上に存在する少量の官能基と相互作用する。
さらなる例示的な実施形態では、バックシートまたはフロントシートに適用されるコーティングは、アミノ基またはエポキシ基を有する官能化シランなど、機能分子を含んでもよい。他の例示的な実施形態では、コーティングは、共有結合を高めるだけではなく、機能分子の融解温度がラミネート加工に使用されるものよりも低いため、ラミネート加工中に封止材との強力な溶接結合も形成する、アミノ基、エポキシ基、無水マレイン酸基、カルボン酸基、塩素、ヒドロキシル基、またはこれらの組み合わせで官能化されたポリオレフィン;エチレンアクリレートコポリマー;エチレン酸コポリマー;及びポリ(エチレン酢酸ビニル)コポリマーを含んでもよい。
記載される例示的な実施形態では、機能化コーティングは、噴霧、ドローダウン、ロッド、ブレード、及びカーテンコーティングなど、当該技術分野において既知の任意の従来のコーティング方法を使用して、バックシート、フロントシート、または封止材に適用されてもよい。機能化コーティングはまた、共押出または熱ラミネート加工によって、封止材、バックシート、またはフロントシートの層として組み込まれてもよい。コーティングは、0.01ミル〜2ミル、より好ましくは0.05ミル〜1ミル、さらにより好ましくは0.1ミル〜0.5ミルの全厚まで適用されてもよい。
例示的な実施形態によると、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質する方法は、(1)以下の基準:(i)封止材及びバックシートまたはフロントシートの表面との共有結合を形成することができる、官能基を有すること、(ii)ラミネート加工中に、封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の界面において、封止材との分子間溶接を形成すること、(iii)コーティング及び乾燥後、ならびに保管中、ブロッキングなし、ならびに(iv)UL 1703及びIEC 61215に定義される、PVモジュールに対する耐候性、熱及び湿熱劣化要件を満たす、紫外線、熱、及び湿気への耐性、のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、及びさらにより好ましくは全てを満たす、機能化コーティングを選択すること、ならびに(2)封止材、バックシート、またはフロントシートの表面を改質するために、封止材、バックシート、またはフロントシートに、機能化コーティングを適用することを含む。好ましい実施形態では、ポリオレフィン系封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の接着を改善する方法は、(2)バックシートまたはフロントシートにコーティングを適用することを含む。本方法はまた、(B)バックシートまたはフロントシートに封止材をラミネート加工するステップを含んでもよい。
好ましい実施形態では、コーティングは、上記の(i)〜(iv)のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、及びさらにより好ましくは全てを満たす、官能化ポリオレフィンまたは官能化シランである。
好ましくは、機能化コーティングは、アミノシランまたはエポキシシランを含む。
1つの例示的な実施形態では、封止材は、2%未満のシラン官能基を有するLLDPEを含み、バックシートは、TPTまたはAAAのいずれかであり(何らかの官能基を含むように処理されるか、未処理である)、バックシートと封止材との間の接着を改善する方法は、(A)(1)アミノシランまたはエポキシシランを有するコーティングを選択すること、(2)バックシートにコーティングを適用することによって、バックシートの表面を改質すること、ならびに(B)バックシート及び封止材をラミネート加工すること、を含む。
大気プラズマ処理
別の実施形態によると、(A)バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質するステップは、封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の共有結合を高めるために、大気プラズマ処理を使用して、バックシート、フロントシート、または封止材の表面に特定の官能基を導入することを含む。大気プラズマ処理中に蒸発する機能分子とのガス混合物は、特定の官能基を効果的に導入するために好ましい。いくつかの実施形態では、バックシート及び封止材またはフロントシート及び封止材のうちの1つのみが、大気プラズマ処理に供される。他の実施形態では、バックシートまたはフロントシート及び封止材の両方が、大気プラズマ処理に供される。
大気プラズマ処理は、大気圧におけるガスの電気イオン化による、プラズマ放電の生成である。ガスは、蒸発し処理されている表面に付着する、機能分子を含む。大気プラズマ処理はまた、表面清浄及びエッチングのためにも使用され得る。大気プラズマ処理は、より均一な機能分子の分布、より長続きする処理、及び表面に導入されるより高いレベルの機能分子を含む、コロナ処理などの既存の技術に対して独特の優位性を提供する。大気プラズマ処理はまた、コロナ処理よりも低い電圧を使用し、フッ素重合体、不織布材料、及び発泡体など、処理が困難な材料との使用をより効率的にする。また、大気プラズマ処理に使用されるガス混合物を調整し、バックシート、フロントシート、及び/または封止材表面のより調整された改質を可能にすることがより容易である。
いくつかの実施形態では、(A)大気プラズマ処理によって、バックシート、フロントシート、または封止材の表面を改質することによって、ポリオレフィン系封止材とフロントシートまたはバックシートとの間の接着を改善するための方法は、(1)バックシート、フロントシート、または封止材の表面に導入される特定の官能基を選択するステップと、(2)官能基を含有する機能分子を用いて、バックシート、フロントシート、または封止材を大気プラズマ処理に供するステップとを含む。好ましくは、バックシートまたはフロントシートは、大気プラズマ処理に供される。本方法はまた、(B)バックシートまたはフロントシートに封止材をラミネート加工するステップを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、官能基は、以下の基準のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、及びさらにより好ましくは全てを満たす:(i)封止材及びバックシートまたはフロントシートの表面との共有結合を形成することができる、官能基を有すること、(ii)封止材、バックシート、またはフロントシートの表面に均一に導入され得ること、(iii)機能性が経時的に有意に低下しないこと、ならびに(iv)得られた共有結合が、UL 1703及びIEC 61215に定義される、PVモジュールに対する耐候性、熱及び湿気/熱劣化要件を満たすために、紫外線、熱、及び湿気への耐性を有すること。
好ましい実施形態では、官能基は、ヒドロキシル、シラン/シラノール、カルボン酸、アミノ、及びエポキシからなる群から選択される。より好ましくは、改質されているフィルムは、AAAバックシート、TPTバックシート、及びKPKバックシートからなる群から選択され、官能基は、ヒドロキシル基、シラン/シラノール基、カルボン酸基、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。他の実施形態では、改質されているフィルムが、フロントシート、好ましくは、ETFE含有フロントシートであるとき、官能基は、ヒドロキシル基、シラン/シラノール基、カルボン酸基、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。改質されているフィルムが、シラングラフトLLDPE封止材であるとき、官能基は、カルボン酸基、アミノ基、エポキシ基、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、改質されているフィルムは、AAAバックシート、TPTバックシート、KPKバックシート、またはETFE含有フロントシートである。
例示的な実施形態では、(1)バックシート、フロントシート、または封止材の表面に導入される官能基を選択するステップはまた、機能分子とのガス混合物を選択するステップを含んでもよい。典型的には、Ar、He、Nなどの不活性ガスは、キャリアガスとして使用される。キャリアガスは、機能分子を含むガスの組み合わせと混合される。O/H、CO、N/H、NH、及び/またはHOとの単純ガスの組み合わせは、OH、COOH、及びNH官能基を導入するために使用され得る。しかしながら、ガス流中で蒸発し得るOH、COOH、NH、エポキシ、及びシラン基を有する機能分子は、単純ガスの組み合わせにより好ましい。そのような機能分子は、アルコール、アミン、カルボン酸、官能性シランを含むがこれらに限定されない。好ましい実施形態では、ガス混合物は、エポキシ−シラン及びアミノシランなどの官能化シランを含む。
原料
Dow Enlight封止材66232は、2%未満のビニルトリメチルシロキサンでグラフト化された、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含む、ポリオレフィン系封止材である。
Icosolar AAA 3554は、Isovoltaic AGによって提供される、350um厚のポリアミド/ポリアミド/ポリアミド(AAA)3層バックシートである。
Icosolar 2442 TPTは、Isovoltaic AGによって提供される、350um厚のTedlar/PET/Tedlar(TPT)3層バックシートである。
AKASOL PVL−1000Vは、Krempelによって提供される、330um厚のポリ(フッ化ビニリデン)/PET/ポリ(フッ化ビニリデン)(KPK)3層バックシートである。
Protekt HDは、Madicoによって提供される、249um厚のフッ素重合体/PET/EVA3層バックシートである。
ETFEは、50um厚のフロントシートである。
ADCOTE HS 33−193は、Dowによって提供される、EVA系ヒートシールコーティングである。
CPO 164−1は、Eastmanによって提供される、18〜23重量%の塩素及び80〜105Cの軟化点を有する、塩素化ポリオレフィンである。
「ポリオレフィン分散」は、Dowによって提供される、50%の固体を有するポリエチレン分散である。
Z−6020シランは、Dow Corningによって提供される、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランである。
Z−6040シランは、Dow Corningによって提供される、グリシドキシプロピルトリメトキシシランである。
ラミネート加工過程
4インチ×6インチ(102mm×152mm)ガラスラミネートが、バックシートまたはフロントシートへの封止材の接着力を測定するために、PエネルギーL200Aラミネータによって調製される。ラミネートの標準的なレイアウトは、ガラス//(エンボス加工側)前方封止材(紙側)//(紙側)後方封止材(エンボス加工側)//バックシートであった。4インチ×4インチ(102mm×102mm)テフロン(登録商標)シートが、後方封止材とバックシートまたはコーティングされたバックシートとの間に配置され、それが、剥離試験を実施するためにラミネート加工後に除去され得るようにする。ETFEフロントシートが使用されるとき、ラミネートのレイアウトは、ETFE//(エンボス加工側)前方封止材(紙側)//(紙側)後方封止材(エンボス加工側)//Protekt HDである。
ラミネート加工条件は、3分間の真空及び7分間の圧力で、160℃であった。
試験方法
3つの1インチ(25.4mm)幅のバックシートまたはフロントシート片が、4インチ×6インチ(102mm×152mm)のラミネートから切断される。バックシート及びフロントシートへの封止材の接着力は、2インチ/分(50.8mm/分)の速度で、Instronを使用した180°剥離試験によって測定される。ラミネート加工後の接着力は、85℃及び85%の湿度における湿熱劣化の0時間(初期接着)、500時間、1000時間、2000時間において測定される。
コーティング
全てのコーティング製剤が、1ミル(25.4ミクロン)巻線ドローダウンロッドを使用して、バックシート上にコーティングされ、続いて、15分間60℃で、対流式オーブン中で乾燥される。乾燥コーティングの厚さは、0.1ミル(2.54ミクロン)〜0.5ミル(12.7ミクロン)である。
結果
AAAバックシートは、種々の官能基を含有する組成物でコーティングされる。コーティングされたバックシートは、上記のEnlight封止材でラミネート加工される。コーティングされたAAAバックシートへのEnlightの接着力は、表1に示される。

比較例1に関して、任意のコーティングなしで、AAAバックシートへのEnlight封止材の初期接着は、接着不良を伴い約47N/cmである。しかしながら、湿熱劣化の500時間後、接着力は、14N/cmまで低下する。湿熱劣化の1000及び2000時間後、接着力は、ほぼゼロである。
湿熱劣化前のコーティングされたAAAバックシートへのEnlight封止材の接着力(実施例1〜4)は、有意に改善されている。実施例1〜3は、「接着不良なし」によって示されるように、バックシートの裂けまたは破れなどのバックシート破壊により不良であった。接着不良またはEnlight封止材とコーティングされたバックシートとの間の剥離は、観察されない。湿熱劣化の500、1000、及び2000時間後、実施例1〜4はなお、比較例1よりもはるかに高い接着性を有する。実施例3は、2000時間の湿熱劣化後に、接着不良なしであった。
TPTバックシートもまた、種々の官能基を含有する組成物でコーティングされる。TPTバックシートは、上記のEnlight封止材でラミネートされる。湿熱劣化前後のコーティングされたTPTバックシートへのEnlight封止材の接着力は、表2に示される。

比較例2(TPTバックシート上のコーティングなし)に関して、初期接着は非常に良好である(Enlight封止材とTPTバックシートとの間の剥離は観察されない)。しかしながら、湿気/熱劣化の500時間後、Enlight封止材とTPTバックシートとの間には、約228N/cmの接着不良がある。接着力は、湿気/熱劣化の1000時間後に77N/cmまで、及び湿熱劣化の2000時間後にはゼロまで低下し続ける。
実施例5〜8は、湿熱劣化前後のEnlight封止材への改善された接着を示す。湿熱劣化の500時間及び1000時間後、実施例5〜8において接着不良は観察されず、比較例2よりも良好な接着性を示す。2000時間の湿熱後、実施例7及び8は、接着不良を示さない。
上記の実施例2〜4及び5〜8において、全てのコーティングが、Enlight封止材とAAAまたはTPTバックシートとの間のブリッジとして作用する。コーティングがバックシートへの良好な接着性を有するように、ADCOTE HS 33−193(エステル)、塩素化ポリオレフィンCPE 164−1(塩素)、ポリオレフィン分散(カルボン酸)、Z−6020(アミン)、及びZ−6040(エポキシ)中の官能基は、AAA及びTPTバックシート(エステル、フッ素、アミン、カルボン酸)の表面上の官能基と相互作用する。加えて、ADCOTE HS 33−193、CPO−164−1、及びポリオレフィン分散は、ラミネート加工中に融解し、Enlight封止材との強力な分子間溶接をもたらす。Z−6020及びZ−6040中のシラン/シラノール基(実施例3、4、7、及び8)は、Enlight封止材中のシランとの強い共有結合を形成し、湿熱劣化の2000時間後でさえ、実施例3、4、7、及び8によって示される、改善された接着をもたらす。
大気プラズマ処理
大気プラズマ処理は、Enercon 22”接線プラズマシステム及びプラズマ化学蒸着(CVD)を使用して実施される。処理後のバックシートまたはフロントシートの表面エネルギーは、約50〜60dyn/cmである。
AAAバックシート及びETFEフロントシートは、バックシート/フロントシートの表面に選択された官能基を導入するために、大気プラズマ処理に供される。比較目的で、AAAバックシートはまた、Corotecシート供給及びロール・ツー・ロールコロナ処理システムによって、空気で処理されたコロノア(coronoa)である。コロナまたはプラズマで処理されたAAAバックシート及び処理されたETFEフロントシートは、表3に示される。Ar/Oの単純ガス混合物が、比較例4の大気プラズマ処理に使用される。機能分子、エポキシシラン(グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)が、実施例9及び10の大気プラズマ処理中に、ガス流に導入される。処理されたAAAバックシート及びETFEフロントシートへの接着力は、表4に示される。


AAAバックシートがコロナ処理されるとき(比較例3)、Enlight封止材への初期接着は、16N/cmまで減少する。90%Ar/10%O2の単純ガス混合物を用いた大気プラズマによって処理されるAAAバックシート(比較例4)は、湿熱劣化の前後に、接着の優位な改善を示さない。AAAバックシートが、エポキシシランを有する96%Ar/4%H2の大気プラズマによって処理されるとき(実施例9)、Enlight封止材への接着は、劇的に改善し、接着不良またはEnlight封止材と処理されたAAAバックシートとの間の剥離は、観察されない。実施例9は、湿熱劣化の3000時間後でさえ、バックシートの破れ、裂け、または中間層剥離などのバックシート破壊によって、不良である。
プラズマ処理なしで(比較例5)、ETFEフロントシートへのEnlight封止材の接着力は、湿熱劣化のわずか500時間後までしか維持されない。エポキシシランを用いた大気プラズマ処理で、接着力は、湿熱劣化の最大で1,000時間後まで維持される。
上記の結果は、Oとの不活性ガスの混合物によるコロナ処理及び単純大気プラズマ処理が、接着を改善するのに効果的ではないことを示す。接着をさらに改善するために、Enlight封止材中のシラン基との十分な相互作用を構築するのに十分な官能基を導入するために、OH、ならびに官能性シラン及びアルコールなどのシラン/シラノール基を有する機能分子が、大気プラズマ処理中に使用されなければならない。



  1. 150℃以上の融解温度と、少なくとも1つの表面改質を含む、少なくとも1つの表面と、を有する、外層を含む、多層フィルムであって、前記少なくとも1つの表面改質を有する、前記少なくとも1つの表面は、ポリオレフィン系封止材フィルムと接着接触するように構成され、前記多層フィルムの前記ポリオレフィン系封止材への前記接着力は、少なくとも20N/cmである、前記多層フィルム。

  2. 前記フィルムは、フロントシートまたはバックシートである、請求項1に記載の前記多層フィルム。

  3. ポリオレフィン系封止材と、バックシートまたはフロントシートのうちの少なくとも1つと、を含む、電子デバイスであって、前記バックシートまたはフロントシートは、少なくとも1つの表面改質を含み、前記封止材と接着接触するように構成される、少なくとも1つの表面を有する、前記バックシートまたはフロントシートと前記封止材との間の前記接着力は、少なくとも20N/cmである、前記電子デバイス。

  4. 前記接着力は、少なくとも40N/cmである、請求項3に記載の前記電子デバイス。

  5. 前記接着力は、少なくとも1,000時間にわたって、85℃及び85%の湿度の湿熱劣化後に測定される、請求項3〜4に記載の前記電子デバイス。

  6. 前記表面改質は、官能性ポリオレフィンまたは官能基のうちの少なくとも1つを含む、コーティングである、請求項1〜5に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  7. 前記官能化ポリオレフィンは、ポリ(エチレン酢酸ビニル);エチレンアクリレートコポリマー;エチレン酸コポリマー;塩素化ポリオレフィン;アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、及び無水マレイン酸改質ポリオレフィン;ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  8. 前記官能基は、ヒドロキシル、シラン、シラノール、アミノ、エポキシ、エステル、カルボン酸、無水マレイン酸、過酸化物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  9. 前記表面改質は、エポキシシランまたはアミノシランである、請求項6に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  10. 前記コーティングは、コーティング、乾燥、及び保管後のブロッキングを有さず、UL 1703及びIEC 61215に定義される耐候性、熱及び湿熱劣化要件を満たす、紫外線、熱、及び湿気への耐性を有する、請求項1〜9に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  11. 前記表面改質は、大気プラズマ処理された機能分子である、請求項1〜5に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  12. 前記機能分子は、アルコール、アミン、カルボン酸、及び官能性シランからなる群から選択される、請求項11に記載の前記フィルムまたは電子デバイス。

  13. 前記バックシートまたはフロントシートは、AAAバックシート、FPAバックシート、TPAバックシート、APAバックシート、TPTバックシート、KPKバックシート、FPFバックシート、EFTF含有フロントシート、FEP含有フロントシート、PVDF含有フロントシート、ポリイミド含有フロントシート、及びPET/PENフロントシートからなる群から選択される、請求項3〜12に記載の前記電子デバイス。

  14. 前記電子デバイスは、太陽電池モジュールである、請求項3〜13に記載の前記電子デバイス。

  15. 電子デバイス中で、ポリオレフィン系封止材とバックシートまたはフロントシートのうちの少なくとも1つとの間の接着を改善する方法であって、少なくとも1つの機能分子または官能基を導入するために、前記バックシートまたはフロントシートの表面を改質するステップを含み、前記機能分子または官能基は、前記封止材とバックシートまたはフロントシートとの間の共有結合または分子間拡散を改善し、前記封止材と前記表面改質バックシートまたはフロントシートとの間の前記接着力は、少なくとも20N/cmである、前記方法。

 

 

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