色域マッピングのシステムおよび方法

 

第1の色空間の画像パラメータを第2の色空間のパラメータに変換する画像処理および色域マッピングを行う新規な方法およびシステムを開示する。1つの例においては、前記色域マッピングシステムは、パラメータ化された空間において、実質的に矩形であるスペクトル関数を用いて画像パラメータを処理する。別の例においては、前記色域マッピングシステムは、パラメータ化された空間において、平滑スペクトル関数を用いて画像パラメータを処理する。平滑スペクトル関数は、少なくとも余弦二乗関数を含む複数の関数の一次結合を含み得る。画像パラメータは、強度パラメータ、中心波長パラメータおよび彩度パラメータを含み得る。
【選択図】図5

 

 

本願は、2013年8月22日出願の米国特許仮出願第61/869,027号に基づく優先権を主張するものであり、その全文を本願に援用する。
本願は、その開示内容全体を本願に援用する2012年12月20日出願の国際特許出願第PCT/US2012/070837号および2012年12月20日出願の国際特許出願第PCT/US2012/070855号と関連性を有し得る。
本開示は、マッピングなどの画像処理に関する。より具体的には、本開示は、色域マッピングのシステムおよび方法に関する。
図1Aは、例示的な矩形および平滑スペクトルを示す図である。 図1Bは、例示的なバンドパスおよびバンドストップスペクトルを示す図である。 図1Cは、CIE標準色空間内の異なる例示的な標準色域を示す図である。 図1Dは、本開示による、[I, λc, r]色空間内のある例示的な標準色域を示す図である。 図2は、以前の開示内容による、実質的に矩形である色表現を示す図である。 図3は、本開示のある実施形態による、色域マッピングの一例を示す図である。 図4は、本開示のある実施形態による、色域マッピング方法の画像処理適用例を示す図である。 図5は、例示的な色域マッピングシステムを示す図である。 図6は、発光型装置の例示的な色域表現および、投影装置の例示的な色域表現を示す図である。 図7は、本開示のある実施形態による、例示的な発光型装置の白表現の部分(fraction)を示す図である。 図8は、本開示のある実施形態による、2つの平滑スペクトルの一例を示す図である。 図9Aは、本開示のある実施形態による、パラメータ化されたスペクトル表現から従来のRGB色空間への変換を行う例示的な方法を示す図である。 図9Bは、本開示のある実施形態による、RGBからスペクトルパラメータへの変換を行う例示的な方法を示す図である。 図10は、本開示のある実施形態を実装するためのターゲットハードウェアの例示的な実施形態を示す図である。
本明細書に組み込まれてその一部をなす添付図面は、本開示の1つ以上の実施形態を図示するものであり、実施形態例の説明と共に、開示内容の原理および実装を説明するものである。
要旨
本開示の第1の態様において、ある方法を記載する。この方法は、表示装置上に表示するためのターゲット画像の特徴付けを行う工程であって、強度パラメータ、中心波長パラメータおよび彩度パラメータに少なくとも部分的に基づくパラメータ化された座標組で、前記ターゲット画像の境界を定義することを含む工程と、前記特徴付けされたターゲット画像の少なくとも1つのピクセルの色域表現を生成する工程であって、前記色域表現は、前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む工程と、閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定する工程と、色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得る工程と、を包含する。
本開示の第2の態様において、あるシステムを記載する。このシステムは、第1の色空間において定義された第1の画像に関連付けられている第1のパラメータ組を受けとり、前記第1のパラメータ組を変換して、強度パラメータ、中心波長パラメータ、彩度パラメータに少なくとも部分的に基づくパラメータ化された座標組とするように構成された変換器モジュールと、前記パラメータ化された座標組から、少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む色域表現を生成するように構成された色域算出モジュールと、第2の色空間において定義された第2の画像を生成するように構成された色域変換モジュールであって、前記生成は、閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定することと、色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得ることとを含む、色域変換モジュールとを備えている。
本開示の第3の態様において、ある方法を記載する。この方法は、表示装置上に表示するためのターゲット画像の特徴付けを行う工程であって、強度パラメータ、波長パラメータ、彩度パラメータの3つの次元で平滑スペクトル数学モデルを定義することを含む工程と、前記平滑スペクトル数学モデルに基づいて、前記特徴付けされたターゲット画像の少なくとも1つのピクセルの色域表現を生成する工程と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータ、波長パラメータおよび彩度パラメータの少なくとも1つを最適化する工程と、前記ターゲット画像を3刺激色空間に変換する工程と、を包含する。
実施形態例の説明
本明細書中において、「色域マッピング」という用語は、異なる色域間における(例えば、特定のカメラからのRGB出力から特定の表示装置のRGB入力への)正確な色変換を実現するために行われ得るまたは演算処理され得る、処理方法に関し得る。色空間は、選ばれた特定のパラメータによって記述される色の表現である(例えば、RGB色空間は、3つの変数(赤、緑および青)の組み合わせによって色を記述する)。ある装置または処理の色域とは、単純に、ある色空間において、その装置または処理が表現し得る色の全体である。一般的に、色域とはある色空間のサブセットである。なぜならば、ほとんどの装置および処理は、特定の色空間のうちより小さなサブセットしか実現できないからである。色域はその特定の装置に依存する(同じ標準化された色空間を用いていても、異なる装置は異なる色域を有し得る)。デジタルカメラのような特定の装置は、独自の色域を持っており、そのカメラがどの色を正確に撮像できるか、および、出力として送信できるかは、その色域によって記述される。同様に、特定の表示装置(例えば、発光型装置または投影型装置)は、特定の数の色、すなわちその色域内にある色しか表示できない。
デジタル画像は、ある色空間から別の色空間へと変換する必要がある場合がある(例えば、カメラで撮像後にテレビに表示するなど)。第1の色空間内に存在するオリジナルデジタル画像のある色が、第2の色空間の色域の外側になることもあり、その場合、第2の色空間では表示できない。実際、異なる色空間は、正確に表すことができる色が異なる。例えば、高彩度の(深い)赤はRGB色空間において表現可能であるが、CMYK色空間では表現不可能である。画像処理は、特定の色域の外側にある色を同色域内にある別の色に変換する何らかの変換(マッピング)によって(例えば、色域マッピング)、この問題を解決しようとするものである。
色域マッピングのやり方は様々であるが、一般的に、当該色域外のオリジナル色と当該色域内の代替色との間の類似性をできるだけ保つというような単純な問題ではない。人間の眼による複数色の知覚は、特定の画像内にある近接する色に対する相対的なものであり、そのため、色域マッピングにおいては、一般的に、同じ写真内に存在する他の色を考慮する必要がある。簡単な一例は、ある画像が濃淡の異なる2つの赤色を含み、画像を記述しなければならない色空間の色域に関して、一方がその色域外にあり、他方がその色域中にある場合である。単純に色域外の赤を色域内の赤に変換した場合、共に色域内に入った2種類の赤が似過ぎてしまって、元々2種類の赤の間にあった知覚可能な差異が消えてしまうかもしれない。この場合、元々色域外の赤を変換するだけでなく、元々色域内の赤も変換することによって、両者を色域内に入れながら、人間の眼で見たときの差異を維持するようにする必要があるかもしれない。
色域マッピングは、一般的に、特定のRGB規格またはYCbCrなどのオリジナルRGBデータから容易に求められる色空間で規定される3刺激色空間で行われる。この手法全体の課題は、「赤」、「緑」および「青」という知覚的要素に、人間の色知覚の全複雑性が埋もれてしまうことである。例えば、色域マッピングは、色相を維持しようとすることが多いが、RGBに関して色相とは一体何であろうか?ここに堂々巡りが内在している。すなわち、色域マッピングに対するこれらアプローチは全て、色知覚に関する知識の正確性に依存してしまうのである。これらの問題を克服するべく、本開示は、RGBの知覚的色空間ではなく、実際の光スペクトルを記述する物理的空間において動作するものである。この方法が成功する理由は、人間の知覚は、現実世界における光の挙動を解釈できるように進化したものであり、本開示の実施形態は(実世界における光の挙動とは何ら無関係かもしれないRGBの選択を行うのではなく)、光スペクトルの挙動をエミュレートするからである。
色空間は一般的に3次元であり、よって、3つのパラメータで記述される。本願にその開示内容の全体を援用する2012年12月20日出願のPCT特許出願第PCT/US2012/070837号「Spectral Synthesis for Image Capture Device Processing」および2012年12月20日出願のPCT特許出願第PCT/US2012/070855号「Spectral Image Processing」において、実質的に矩形である色スペクトル表現の利点が記載されている。これに限定するものではないが一例として、これらの2つの特許出願において記載された方法によると、実質的に矩形であるスペクトル表現を用いる画像処理では、変数I、λおよびλを用いることが可能である(ここで、Iは色のスペクトル強度または振幅であり、λは実質的に矩形であるスペクトルの振幅がゼロからIに遷移する波長であり、λは実質的に矩形であるスペクトルの振幅がIからゼロに遷移する波長である)。本願の図1Aを参照すれば、I(140)、λ(150)およびλ(155)の各意味は容易に理解される。
I、λおよびλとは別の、実質的に矩形であるスペクトル表現を用いる色空間のための別のパラメータ組はI、λcおよびλbwである(ここで、Iは色のスペクトル強度または振幅という上記と同じ意味であり、λcは実質的に矩形である色スペクトル表現の中心波長であり(従って、橙、黄橙、黄…など、その色の色相を決定する)、λbwは色の強度がゼロ以外である帯域幅または波長範囲である)。図1Aを参照すれば、I(140)、λc(156)およびλbw(160)の各意味は容易に理解される。
組[I,λ↑,λ]から[I, λc, λbw]への変換は、以下の工程を用いて行うことができる。
ここで、Λ=λmax−λminは、即ち、人間の視覚によって知覚可能な最大波長と最小波長の差である。図1Aを参照すれば、λmax(170)およびλmin(175)の各意味は容易に理解される。上記工程により、2つの可能性のある条件(バンドパスおよびバンドストップ)が区別される。これらの標準的な用語は、当業者であればすぐに理解できるものである。バンドパスおよびバンドストップの意味も図1Bから理解される。
具体的には、図1Bを参照して、バンドパス条件(180)は、実質的に矩形であるスペクトルが、λmaxおよびλmin境界内において連続的である場合に生じる。換言すれば、その色は、ある1つの領域においてのみ、ゼロ以外の強度を持つ。バンドストップ条件(181)は、実質的に矩形であるスペクトルが、λmaxおよびλmin境界内において非連続である場合に起こる。換言すれば、その色は、2つの別々の領域において、ゼロ以外の強度を持つ。図1Bに示すように、バンドストップ条件において、2つの別々の領域のうちより長く延びている領域は、λmin(182)近傍の場合もあり、あるいは、λmax(183)近傍の場合もある。
バンドパス(180)またはバンドストップ(181)条件の図1Bにおける表現は、図2において「線形ラムダドメイン」(210)と呼ばれる「線形」軸あるいはλ軸上にある。図2において、同じ情報を「円形ラムダドメイン」(215)として図示することもできる。図2において、可視スペクトルの上限および下限は、最大波長および最小波長に対して、それぞれ、λmaxおよびλminと表記している。
実質的に矩形であるスペクトル表現を用いる色空間のための、また別のパラメータ組は[I,λc,r]である(ここで、Iおよびλcは上記と同じ意味であり、rはλbwから以下の等式で求められる。

rの意味は、彩度を用いて理解できる。rは、その色の帯域幅(即ち、広義において、実質的に矩形であるスペクトル表現の幅)に関係する色の彩度パラメータである。当業者であれば理解できるように、変数[I,λ]、[I,λc,λbw]および[I,λc,r]は、簡単な線形変換で数学的に相関している。組[I,λc,r]の1つの利点は、実質的に矩形であるスペクトル表現だけでなく、平滑スペクトル表現と呼ばれる本開示において紹介するもう1つ別のスペクトル表現にも、容易に拡張可能であることである。
実質的に矩形であるスペクトル表現は、従来の色域マッピング技術よりも改善されたものと考えることができる。色域マッピングのさらなる改善として、実質的に矩形である表現の洗練化となるようなさらに別の色表現を用いることが可能である。複雑性を増してしまうかもしれないが、精度を高めるという利点をもたらすものとして、実質的に矩形である関数の代わりに平滑関数を用いて色を表す表現を本願に開示する。「平滑関数」または「平滑スペクトル」とは、微分係数が存在しない点が数点存在するかもしれないがそのドメインの大部分において微分可能であるような、色を表す関数を意味する。図1Aを参照して、平滑スペクトル(190)の一例を説明する。
以前の開示および本開示に記載された実質的に矩形であるスペクトル表現では、関数値が急峻に遷移してしまう場合があり得る。数学的シンプルさという利点があるものの、そのような急峻な遷移は、色の表現において高い精度を実現できないかもしれない。従って、別の実施形態によれば、スペクトル表現は平滑関数で色を表すことを含み得る。平滑関数を用いる利点は、自然でリアルで物理的なスペクトルを模すことにより、色表現および色域マッピングにおいてより高い精度を実現することを可能にする点である。
本開示の平滑スペクトル表現においては、変数Iは、実質的に色の強度を示すという意味はそのままであるが、色を表す平滑関数のピーク値として意図されており、変数λcも、実質的に色の色相を示すという意味はそのままであるが、平滑関数のピークの波長として意図されている。彩度パラメータも、実質的に色の彩度を示すという意味はそのままであるが、平滑関数の平均波長帯域幅〈λbw〉に関している。実効的な視覚的強度、すなわち輝度は、スペクトルピーク振幅Iおよび平均帯域幅〈λbw〉両方の関数である。
すると、平滑スペクトルの彩度パラメータrは以下の等式で定義できる。
ここで、〈λbw〉は以下のように定義される。
ここで、sは、スペクトル強度であり、波長λの関数である。
スペクトル表現において用いる平滑関数の例として、これに限定するものではないが一例として、ガウス関数および/または余弦二乗関数があげられる。ある実施形態において、平滑スペクトルは、対称性、微分係数の連続性、および積分を計算する解析式という利点を有する余弦二乗関数を含む。
余弦二乗関数を含む平滑スペクトルscrは、以下のように定義できる。
ここで、λは波長であり、Iは強度であり、λcはピーク波長であり、Λは最大可能帯域幅(即ちΛ=λmax−λmin)であり、rは[0023]段落に定義する彩度パラメータであり、fwは白色化量(換言すれば、あるスペクトルに加算される広い帯域幅または白色の量)を記述する関数であり、wは余弦二乗ピークの半値幅を表す関数である。当業者であれば、画像処理において意図される白色の一般的な特性を理解しており、また異なる具体的な白の定義が用いられ得ることを理解している。これらの標準的な定義は本開示を限定するものではなく、fwおよびwは本願に記載する一般的な性質の関数を表すものであり、その詳細は、画像処理の際に具体的な所望の特性に応じて定義される。
図7を参照して、ある例示的な実施形態において、関数fw(r)は、r=0で値1から単調減少する。関数fw(r)は、実物体の統計データに合うようにチューニングすることができる。図7において、上部の網掛け三角(705)は、本願に記載の余弦二乗スペクトル表現における上記等式の数学的制約によって禁止されている部分である。下側の小さな網掛け三角(710)は、物理的にあり得ない部分である。fw(r)のありそうな形の一例を図7に示している(715)。
図8は、余弦二乗を含む平滑スペクトル関数の例示的な実施形態を示している。一例(805)として、fw(r)=0.1、λc=525nm、〈λbw〉=50nmの余弦二乗ベースの平滑関数を示している。別の例(810)として、fw(r)=0.5、λc=400nm、〈λbw〉=150nmの余弦二乗ベースの平滑関数を示している。
本開示のある実施形態例において、ある画像の入力スペクトルに基づいて入力色値に基づいて、表示装置上に表示するためのターゲット画像の特徴付けを行う方法を提供する。この方法は、入力色値を提供する工程であって、各入力色値は対応する分析関数と関連付けられている工程と、強度パラメータを決定する工程と、主波長パラメータを決定する工程と、彩度パラメータを決定する工程と、前記特徴付けされたターゲット画像の少なくとも1つのピクセルの色域表現を決定する工程であって、前記色域表現は、前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む工程と、閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定する工程と、色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得る工程と、を包含する。
本開示の別の実施形態において、画像処理システムを提供する。このシステムは、第1の色空間において定義された第1の画像に関連付けられている第1のパラメータ組を受けとり、前記第1のパラメータ組を変換して、強度パラメータ、中心波長パラメータ、彩度パラメータに少なくとも部分的に基づくパラメータ化された座標組とするように構成された変換器モジュールと、前記パラメータ化された座標組から、少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む色域表現を生成するように構成された色域算出モジュールと、第2の色空間において定義された第2の画像を生成するように構成された色域変換モジュールであって、前記生成は、閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定することと、色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得ることとを含む、色域変換モジュールとを備えている。
3刺激型システムおよび色空間のような特定の色空間は、単純な色域マッピングを提供しない。他の色空間、例えばスペクトルまたはマルチスペクトルのシステムおよび色空間などは、有利な画像処理技術を提供する。本開示は、第1の色空間(例えば、3刺激型色空間)からの変換後に、第2の色空間(例えば、スペクトルまたはマルチスペクトル色空間)において色域マッピングを適用する方法を記載する。
本明細書中において、用語「画像撮像装置」は、画像を形成するように適応したあらゆる装置を指し得る。画像撮像装置は、静止画または動画の形態の視覚情報を撮像する。これらの画像に関連付けられている画像情報(例えば、画像サイズ、画像解像度、ファイルフォーマットなど)もまた保存され得る。保存された情報の処理も行われてもよい。このような画像撮像装置は、カメラおよび/またはラインスキャンカメラ、フラットベッドスキャナ、および他の類似装置を含み得る。
本明細書中において、用語「モジュール」は、特定の機能を行うように構成されたユニットを指し得る。各モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせで実装され得る。
図1Cは、CIE1931 xy色空間のいくつかの一般的なRGB色域を比較した図である。これらは全て、CIE1931規格で定義されるxy色度図フォーマット内に存在している。このxy図において、境界は、馬蹄形(105)と、この馬蹄形の2つの端部を結ぶ直線(110)とによって定義される。馬蹄形(105)の外側境界(スペクトル軌跡)には、波長がλmin(ここでは約420nm、例えば、紫)からλmax(ここでは約680nm、例えば、赤)までの範囲にある純色が存在する。λmin点およびλmax点の間の直線(110)は、赤と青の混合色を表しており、マゼンタラインと呼ばれている。
この可能色範囲において、異なるRGB色空間が、可能色のサブセットを表すことができる。例えば、NTSCテレビ規格(115)の有効範囲は47%であり、DCIシネマ規格(120)の有効範囲は45%であり、Rec709高精細度テレビ規格(125)の有効範囲は34%である。
境界から馬蹄形内部に進むにつれて彩度が減少し(または、同様の表現にすれば、波長帯域幅が増大し)、結果として、各色が白になっていく。黒ドット(130)は、一例としてDCIシネマ規格で定義された白色を示している。
図1Dは、スペクトルパラメータλc(角度座標132)およびr(動径座標133)のドメインにおける例示的なRGB色空間を示している。この図の境界は、正確にスペクトル軌跡(131)である。図1Cのマゼンタライン(110)は、一点に潰れて(当然だが)λmin|λmax点(134)となる。この表現は、全体的な視覚により近くなる。なお、典型的なRGB色域の端部は内側に湾曲し、補助的な色(CMY)が主要なRGB色よりも低彩度であるという周知の事実を示している。
一般的に、色域マッピングにおいて最も興味深いマッピングは、強度に対して線形にスケーリングするマッピングである。すなわち、
ここで、本開示の上記説明から、各変数の意味は当業者には自明であり、τは実数であり、Xパラメータは(これに限定するものではないが一例として)カメラまたは人間の眼の錐体のことを指し得る。色度は、表現のうちのスケール不変な部分である。本開示のスペクトルモデルの場合、スケールは明示的にIチャネル内にカプセル化されており、よって、(λc,r)は色度座標である。
3刺激色空間は3次元であるが、通常は、複数の2次元平面にこれをスライスし、第3の変数の各値に対して1つの平面を取るようにする。2次元平面は色度(chrominance)を示し(これらの変数は、図1Cの軸のように、xおよびyである)、第3の変数は輝度を示す。同様に、本開示のある実施形態において画像を処理する色空間は、装置によって表現され得る合計色域を表す立体によって定義される。例示として、ある実施形態において、ある色空間の3つの独立した変数は、一方が1つの変数を含み、他方が2つの変数を含むような2つのサブセットに分ける(換言すれば、3次元空間を1次元空間と2次元空間とに分割する)。しかし、他の実施形態においては、2つの変数が3つの変数の異なるサブセットであるような異なる技術を用いてもよいし、また他の実施形態においては、3つの変数を全て同時に用いて色域マッピングの最適化を行ってもよい。
図3は、本開示のある実施形態による、RGB色度空間(305)の2次元表現と、ある色(310)の2次元(矩形)スペクトル表現との間の変換の一例を示している。λc(色の色相)を固定して、平均帯域幅のみを変化させる。スペクトル軌跡(315)から白色点w(320)に向かって色が移動すると、その彩度は減少し、平均λbwは増大する。RGB色度三角境界のある1点(325)において色域と交差し、値λbw,minをとるが、これは、その色域内で表現し得る最小帯域幅または最大彩度である。より純粋とされる、これよりも高彩度の色、より小さな帯域幅の色は、図3の色域の外側である。
図4は、本開示のある実施形態による色域マッピング方法を示している。図5は、入力変換モジュール(505)と、色域制限モジュール(510)と、出力変換モジュール(515)とを備えた図4の色域マッピングシステムを示している。
次に図4を参照して、ターゲット画像(405)の画像パラメータを、第1の色空間において、撮像装置によって生成する。これに限定するものではないが一例として、1つの輝度変数および色度に関する2つの変数を含むとする。これらの値を色域マッピングシステム(410)に入力すると、色域マッピングシステム(410)は、表示装置上で表示するべく、第2の色空間(415)における変換済み画像パラメータを出力する。
図5を参照して、色域マッピングシステムは、第1の色空間(405)において画像パラメータを受け付け、変換器モジュール(505)を通して、それらをスペクトルパラメータに変換する。これに限定するものではないが一例として、このような変換器モジュール(505)は、3刺激型色空間から実質的に矩形であるスペクトル色表現への変換を実現してもよい。別の一例として、変換器モジュール(505)は、3刺激型色空間から、本開示において説明したようにI、λcおよびrでパラメータ化された色表現への変換を実現してもよい。さらなる一例として、変換器モジュール(505)は、3刺激型色空間から平滑スペクトル色表現への変換を実現してもよい。
本開示のある実施形態において、スペクトル色空間における画像パラメータは、色の強度を記述する強度変数Iと、色の色相に関連する中心波長λcと、その色の色相がどれくらい「純粋」であるかに関連する彩度パラメータrとに少なくとも部分的に基づいている。
変換器モジュール(505)は様々な方法で実現可能であるが、そのうちの1つを図9Bに示す。図9Bを参照して、RGBからの変換は、3つの量R、G、B(905’)を得る工程と、スケーリング係数Σ(910’)を用いて強度パラメータを抽出して、2つの色度座標pおよびq(915’)を得る工程と、ルックアップテーブル(LUT)(920’)を通じて2Dマッピングを適用する工程と、スケーリング係数Σ(925’)を再適用する工程と、3つの量I、λcおよびr(930’)を得る工程と、を包含する方法によって実現される。
ルックアップテーブル920’における2Dマッピングは、以下の等式によって非明示的に定義される。
ここで、各用語の意味は本開示において既に定義した通りであるか、あるいは、当業者には既知のものである。
実際には、2Dマッピングは、補間付きのテーブルによって実現され得る。テーブル自体は、比較的細かい[λc,r]のサンプリングに対してpおよびqを評価して、その後、テーブルに対する入力アドレスとなるpおよびqの厳密な値を補間して、決定される。
入力変換モジュール(505)同様、出力変換モジュール(515)は、[I,λc,r]のようなスペクトル表現のデータを表示用の従来のRGB表現に変換する。出力変換器モジュールも、2Dマッピングを含む様々な方法で実現可能である。この場合、マッピングは、以下の等式によって明示的に定義される。

モジュール(515)のある実施形態を図9Aに示す。強度I(910)および[λc,r](905)はスペクトル表現を構成する。2Dマッピング(920)を実行して3つの単位振幅RGB値(925)を得て、その後、強度(910)を考慮してそれらの値を修正し、それにより、最終的なRGB値(930)を得る。
再び図5を参照して、モジュール(510)においてスペクトルパラメータの修正が行われる。そして、少なくとも1つのピクセルについてモジュール(510)において色域比を計算する。例えば、
と定義される彩度パラメータrについて色域比を計算する(ここで、〈λbw〉は、このピクセルの色の平均帯域幅である)。
彩度パラメータrに対する色域比は
である(ここで、rGBは、色域境界と呼ぶことができる、このピクセルのλc値に対する色空間の境界におけるrの値である)。最小彩度またはrの最小値(ゼロ)は、色域内の白色点(λbw=Λのとき)において見出され、また、最大彩度すなわちrの最大値は、色域の境界であるλbw=λbw,minにおいて見出される。
図5の色域マッピングシステムは、例えば、コンピュータを使って実現され得る。
上述したように、3刺激色空間は3次元であるが、通常は、第3の変数の各値に対して1つの平面となるように、複数の2次元平面にこれをスライスする。2次元平面は色度を示し(これらの変数は、上記の等式におけるxおよびyである)、第3の変数は輝度を示す。本開示のある実施形態において色域比を計算する色空間は、装置によって表され得る合計色域を表す3次元の立体によって定義される。
図6に、2つの例を示す。1つは、テレビ(600)のような発光型装置であり、もう1つは、プロジェクタのような投影装置(605)である。楕円体最長軸および円柱の軸上で変化する変数は、強度変数I(601)である。図6の発光型装置において強度が増大すると、2次元において利用可能な色域は減少する。例えば、図6における水平な円形スライス(610)は、この例示的な発光型装置(600)に関して2次元における最大の利用可能な色域を表している。この最大値は、楕円体(600)において最も大きな水平スライス(610)で得られる。楕円体の2つの端部である上端(615)および下端(620)は、最大および最小強度Iの2つの点である。(615)の色は白であり、(620)の色は黒である。発光型装置(600)の色域では、強度が増大すると、最終的には、全ての色相において次第に彩度が減り(desaturated)白強度(615)という一点に収束する。あるいは、強度が減少するにつれ、全ての色が最終的に暗黒(620)という一点に向かって収束する。
図6の実施形態において、λc(602)は楕円体(630)の表面に沿って、すなわち、各2次元スライスの円に沿って変化する。従って、色の色相は、表面に沿って反時計回りに変化する(例えば、赤、黄、橙、緑、青、紫)。r(603)は彩度を表し、楕円体の中心から表面(604)へと増大するので、図6において、最大限に高彩度の色は表面に位置する。(615)から(620)に延びる楕円体垂直軸(625)は白色軸であり、強度Iが、黒(620)から様々な白強度を経て白(615)へと変化し、円(610)の中心(635)を通る。円(610)の中心(635)は、水平2次元スライス(610)内の白色点である。
変数I、λcおよびrは、図6において投影装置(605)の色空間を表す立体(円柱(605))と同じ意味のままである。主な違いは、水平2次元スライスの直径が異なる楕円体とは対照的に、円柱(即ち(640))の水平2次元スライスは全て直径が同じであるので、この理想化された例においては、強度Iを変化させても利用可能な色度の大きさが保たれる点である。図6における2つの色域の例(600、605)は、本願の範囲を限定するものではない。
具体的には、図6の例は、凸状断面を持つ凸状立体であることが理解されるはずである。一方、スペクトル表現[I,λc,r]の実際の立体の断面は、凹んだ断面を持つであろう。特に、図1Dを参照すれば、この凹んだ三角形(161)が実際の断面を表していることになる。
再び図5を参照して、強度パラメータIに対する色域比もモジュール(510)において、式
(ここでIGBは、色域境界と呼ぶことができる、色空間の境界におけるIの値である)に従って計算され得る。
モジュール(510)において1つ以上の色域比を計算した後、Q値を閾値と比較して、対象ピクセルの色が色域境界の外側か内側かを決定する。QおよびQの所望の値は、それぞれ、Q<1およびQ<1に対応する。
あるピクセルが色域外かどうかを確定したら、望む結果に応じて、3つのパラメータI、λcおよびrのいずれかを変換して、そのピクセルを色域内に入れるようにしてもよい。限定するものではないが一例として、中心波長λcを一定に保ち、それにより、色の色相を不変に保つという利点を得ながら、強度Iまたは彩度rを変化させることが可能である。あるいは、色相を変化させながら、彩度を一定に保つことも可能である。望む効果に応じて、いくつかの組み合わせが可能であることを当業者であれば理解するであろう。従来の変数を用いることに対する、3つのパラメータI、λcおよびrを用いることの利点は、色の色相がこれら3つの変数のうちの1つであるために、色の色相を一定に保つことが比較的容易である点である。従来規格では、色相は、色度(例えば、図1Cにおけるxおよびy)を定義する2つの変数の関数である。しかし、厳密な色相の維持はそれほど重要ではなく、彩度を最大化することが望ましい場合もあり得る。例えば、ある特定の色相(例えば、赤)が、ある画像の中でくっきりしており、その画像の異なる部分で広い彩度値範囲(非常に低い彩度値から非常に高い彩度値まで)で存在することがあり得る。従って、その画像は、赤の色相がくっきりしており、非常に高彩度の赤を含み得る。しかし、高彩度の赤の色相が、その画像を表すための色域の外側かもしれない。この例では、色域マッピングに関して異なる選択肢が用いられ得る。例えば、色相を一定に保つために彩度を低減し得る。しかし、特定の色相よりも彩度がより重要とされる場合においては、各色をマッピングしている特定の色域によって許可される最大値に彩度を保つために、色相を変化させることもまた可能である。この例の結論として、色域マッピング後、特定の赤の色相はある程度変化してしまっているかもしれない(より青い色相ではなく、より赤い色相へと逸れてしまっているかもしれない)が、赤は、依然として、低い彩度から、各色をマッピングした色域によって許可される最高彩度までの広い彩度値範囲に存在しているだろう。
所望の変換が完了したら、オリジナルとは異なる色空間または色域においてパラメータ化されたターゲット画像は、表示装置へと送信する準備が整っている。本開示の別の実施形態においては、生のセンサ出力を表す色空間またはRGB色空間から、平滑スペクトル色表現の[I,λc,r]空間への色域マッピングを実現する。そのような実施形態の一例を図9Bに示している。
図10は、図4および5の実施形態を実装するためのターゲットハードウェア(10)の例示的な実施形態(例えば、コンピュータシステム)である。このターゲットハードウェアは、プロセッサ(15)と、メモリバンク(20)と、ローカルインターフェースバス(35)と、1つ以上の入出力装置(40)とを備える。プロセッサは、図4および5の実装に関する1つ以上の命令であって、メモリ(20)に格納された実行可能プログラムに基づくオペレーティングシステム(25)によって提供される1つ以上の命令を実行し得る。これらの命令は、ローカルインターフェース(35)を介して、また、ローカルインターフェースおよびプロセッサ(15)に特有のいくつかのデータインターフェースプロトコルに従って、プロセッサ(20)へと運ばれる。なお、ローカルインターフェース(35)は、一般的に、プロセッサベースのシステムの複数要素間においてアドレス、制御、および/または、データ接続を提供することを目的とした、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータおよびレシーバなどの複数の要素の記号的表記である。いくつかの実施形態において、プロセッサ(15)は、さらなる実行速度を得るために行われる命令のいくつかを格納できるいくらかのローカルメモリ(キャッシュ)と合わせられていてもよい。プロセッサによって命令を実行するためには、ハードディスク上に保存されたファイルからデータを入力する、キーボードからコマンドを入力する、データをディスプレイに出力する、または、データをUSBフラッシュドライブに出力するなど、いくらか入出力装置(40)を使用する必要があり得る。いくつかの実施形態において、オペレーティングシステム(25)は、プログラムを実行するために必要な様々なデータおよび命令を集めるための中心的要素となることによって、これらのタスクを容易にし、これらをマイクロプロセッサに提供する。いくつかの実施形態においては、オペレーティングシステムが存在せずに、全てのタスクがプロセッサ(15)の直接制御下に置かれることがあり得るが、ターゲットハードウェア装置(10)の基本的なアーキテクチャは、図10に示したものと同じままである。いくつかの実施形態においては、複数のプロセッサを並列配置で使用して、さらなる実行速度を得るようにしてもよい。その場合、実行可能プログラムは、並行実行に合うように特に適合化されていてもよい。また、いくつかの実施形態においては、図4および5の実装の一部をプロセッサ(15)によって実行し、他の一部は、ローカルインターフェース(35)を介してターゲットハードウェア(10)によってアクセス可能な入出力位置に配置された専用ハードウェア/ファームウェアを用いて実装されてもよい。ターゲットハードウェア(10)は複数の実行可能プログラム(30)を含んでいてもよく、各実行可能プログラムは、単独で実行されてもよいし、他の実行可能プログラムと組み合わせて実行されてもよい。
本開示に記載の方法およびシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはその任意の組み合わせにおいて実現され得る。ブロック、モジュールまたは構成部品として記載された各特徴部は、まとめて(例えば、集積論理デバイスのような論理デバイスとして)実装されてもよいし、別々に(例えば、別々の接続された論理デバイスとして)実装されてもよい。本開示の方法のソフトウェア部分は、実行時に、記載された方法を少なくとも部分的に行う複数の命令を備えたコンピュータ可読媒体を有し得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/またはリードオンリーメモリ(ROM)を有し得る。これらの命令は、プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA))によって実行され得る。
本開示の複数の実施形態を記載した。しかし、本開示の精神および範囲を逸脱しない範囲で様々な改変を行うことが可能であることは言うまでもない。従って、以下のクレームの範囲内に他の実施形態も含まれる。
例えば、さらなる実施形態として以下のものが挙げられる。
第1の実施形態に記載の方法は、請求項2に基づく方法であって、彩度パラメータは第1の等式
で表され、rは彩度パラメータであり、λbwは実質的に矩形であるスペクトル表現の幅であり、第1の色域比は第2の等式
で表され、rGBは色域境界におけるrの値である。
第2の実施形態に記載の方法は、第1の実施形態に基づく方法であって、閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する。
第3の実施形態に記載の方法は、第1の実施形態に基づく方法であって、第2の色域比は等式
で表され、ここで、Iは強度であり、IGBは色域境界におけるIの値である。
第4の実施形態に記載の方法は、第3の実施形態に基づく方法であって、閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する。
第5の実施形態に記載のシステムは、請求項20に基づくシステムであって、彩度パラメータは第1の等式
で表され、ここで、rは彩度パラメータであり、λbwは実質的に矩形であるスペクトル表現の幅であり、第1の色域比は第2の等式
で表され、ここで、rGBは色域境界におけるrの値である。
第6の実施形態に記載のシステムは、第5の実施形態に基づくシステムであって、閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する。
第7の実施形態に記載のシステムは、第5の実施形態に基づくシステムであって、第2の色域比は等式
で表され、ここで、Iは強度であり、IGBは色域境界におけるIの値である。
第8の実施形態に記載のシステムは、第7の実施形態に基づくシステムであって、閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する。
第9の実施形態に記載のシステムは、第7の実施形態に基づくシステムであって、閾値はa)
またはb)
の少なくとも一方で表される。
上記の各例は当業者に対して提供される、本開示の色域マッピングの各実施形態をどのように実施および利用するのかを完全に開示および説明したものであり、発明者が開示であるとみなす範囲を限定するものではない。
本願に開示する方法およびシステムを実装する上記各モードの改変例のうち、当業者に自明であるものは、以下のクレームの範囲内であるものとする。本明細書中に記載した特許および刊行物の全ては、本開示が関連する分野の当業者の技術レベルを表すものである。本開示において引用された全参考文献は、各参考文献を個別に全文援用した場合と同様に、援用するものとする。
本開示が、特定の方法またはシステム(もちろん変化し得る)に限定されないことは言うまでもない。また、本明細書内で使用される用語は特定の実施形態を記載するためだけのものであり、限定するためのものではないことは言うまでもない。本明細書および添付のクレームにおいて、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上明らかに違う場合を除いて、複数形の指示物を含む。用語「複数」は、文脈上明らかに違う場合を除いて、2つ以上の指示物を含む。違う定義がされた場合を除いて、本明細書中における全ての技術的および科学的用語は、本開示が関連する分野の当業者が通常理解している意味と同じ意味である。



  1. 表示装置上に表示するためのターゲット画像の特徴付けを行う工程であって、強度パラメータ、中心波長パラメータおよび彩度パラメータに少なくとも部分的に基づくパラメータ化された座標組で、前記ターゲット画像の境界を定義することを含む工程と、
    前記特徴付けされたターゲット画像の少なくとも1つのピクセルの色域表現を生成する工程であって、前記色域表現は、前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む工程と、
    閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定する工程と、
    色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得る工程と、を包含する方法。

  2. 前記表示装置は発光型装置であり、前記発光型装置の前記ターゲット画像の前記境界を、a)x軸沿いの前記彩度パラメータおよびy軸沿いの前記強度パラメータを図式的に表す第1の立体と、b)z軸沿いの中心波長パラメータを図式的に表す第2の立体とで表し、前記第2の立体は前記第1の立体の中に位置する、請求項1に記載の方法。

  3. 前記発光型装置はテレビジョン受信機である、請求項2に記載の方法。

  4. 前記表示装置は投影装置であり、前記投影装置の前記ターゲット画像の前記境界を円柱で図式的に表し、前記強度パラメータを前記円柱の長さで表し、前記彩度パラメータを前記円柱の直径で表す、請求項1に記載の方法。

  5. 前記強度パラメータ、前記中心波長パラメータおよび前記彩度パラメータは、前記ターゲット画像の所望の色スペクトルから求められる、請求項1に記載の方法。

  6. 前記ターゲット画像は、3刺激空間または変換された3刺激空間の一方で定義される入力画像から求められる、請求項5に記載の方法。

  7. 前記3刺激空間は赤緑青(RGB)空間である、請求項6に記載の方法。

  8. 前記入力画像は画像撮像装置によって生成される、請求項7に記載の方法。

  9. 前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する前記第1の色域比の分子は前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに基づき、分母は前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに基づく第1の色域値を含む、請求項2に記載の方法。

  10. 前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する前記第2の色域比の分子は前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに基づき、分母は前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに基づく第1の色域境界を含む、請求項2に記載の方法。

  11. 前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正する工程は、前記ターゲット画像において所望の色相を得るために前記中心波長パラメータを修正することを含む、請求項1に記載の方法。

  12. 前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正する工程は、前記ターゲット画像において所望の特性を提供することを目標として行われる、請求項1に記載の方法。

  13. 前記彩度パラメータは第1の等式
    で表され、ここで、rは前記彩度パラメータであり、〈λbw〉は平滑関数の平均波長帯域幅であり、前記第1の色域比は第2の等式
    で表され、ここで、rGBは色域境界におけるrの値である、請求項2に記載の方法。

  14. 前記閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する、請求項13に記載の方法。

  15. 前記第2の色域比は等式
    によって表され、ここで、Iは強度であり、IGBは色域境界におけるIの値である、請求項13に記載の方法。

  16. 前記閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する、請求項15に記載の方法。

  17. 前記強度パラメータはスペクトル関数のピーク振幅であり、前記中心波長パラメータはスペクトル関数のピーク振幅の中心波長である、請求項1に記載の方法。

  18. 前記スペクトル関数は実質的に平滑な関数である、請求項17に記載の方法。

  19. 前記実質的に平滑な関数は、少なくとも余弦二乗関数を含む複数の関数の一次結合を含む、請求項18に記載の方法。

  20. 第1の色空間において定義された第1の画像に関連付けられている第1のパラメータ組を受けとり、前記第1のパラメータ組を変換して、強度パラメータ、中心波長パラメータ、彩度パラメータに少なくとも部分的に基づくパラメータ化された座標組とするように構成された変換器モジュールと、
    前記パラメータ化された座標組から、少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する第1の色域比と、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する第2の色域比とを含む色域表現を生成するように構成された色域算出モジュールと、
    第2の色空間において定義された第2の画像を生成するように構成された色域変換モジュールであって、前記生成は、閾値を用いて、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つから、前記少なくとも1つのピクセルが色域外かどうかを決定することと、色域外であった場合に、前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正して、前記閾値に関して所望の値を得ることとを含む、色域変換モジュールと、を備えたシステム。

  21. 前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに関する前記第1の色域比の分子は前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに基づき、分母は前記少なくとも1つのピクセルの前記彩度パラメータに基づく第1の色域値を含む、請求項20に記載のシステム。

  22. 前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに関する前記第2の色域比の分子は前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに基づき、分母は前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータに基づく第2の色域境界を含む、請求項21に記載のシステム。

  23. 前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正する工程は、前記第2の画像において所望の色相を得るために前記中心波長パラメータを修正することを含む、請求項20に記載のシステム。

  24. 前記第1または第2の色域比の少なくとも1つを修正する工程は、前記第2の画像において所望の特性を提供することを目標として行われる、請求項20に記載のシステム。

  25. 前記第2の画像を表示するように構成された表示装置をさらに備えている、請求項20に記載のシステム。

  26. 前記第1の色空間において定義された前記第1の画像を生成するように構成された画像撮像装置をさらに備えている、請求項25に記載のシステム。

  27. 前記第1の色空間は3刺激空間または変換された3刺激空間のうちの一方である、請求項26に記載のシステム。

  28. 前記表示装置は発光型装置または投影装置のうちの一方である、請求項26に記載のシステム。

  29. 前記発光型装置はテレビジョン受信機である、請求項28に記載のシステム。

  30. 前記彩度パラメータは第1の等式
    で表され、ここで、rは前記彩度パラメータであり、〈λbw〉は平滑関数の平均波長帯域幅であり、前記第1の色域比は第2の等式
    で表され、ここで、rGBは色域境界におけるrの値である、請求項20に記載のシステム。

  31. 前記閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する、請求項30に記載のシステム。

  32. 前記第2の色域比は等式
    によって表され、ここで、Iは強度であり、IGBは色域境界におけるIの値である、請求項30に記載のシステム。

  33. 前記閾値はQで定量化され、所望の値はQ<1に対応する、請求項31に記載のシステム。

  34. 前記閾値はa)
    またはb)
    の少なくとも一方で表される、請求項31に記載のシステム。

  35. 前記強度パラメータはスペクトル関数のピーク振幅であり、前記中心波長パラメータはスペクトル関数のピーク振幅の中心波長である、請求項20に記載のシステム。

  36. 前記スペクトル関数は平滑関数である、請求項35に記載のシステム。

  37. 前記平滑関数は、少なくとも余弦二乗関数を含む複数の関数の一次結合を含む、請求項36に記載のシステム。

  38. 表示装置上に表示するためのターゲット画像の特徴付けを行う工程であって、強度パラメータ、波長パラメータ、彩度パラメータの3つの次元で平滑スペクトル数学モデルを定義することを含む工程と、
    コンピュータを使って実装される色域マッピングシステムによって、前記平滑スペクトル数学モデルに基づいて、前記特徴付けされたターゲット画像の少なくとも1つのピクセルの色域表現を生成する工程と、
    前記色域マッピングシステムによって、前記少なくとも1つのピクセルの前記強度パラメータ、波長パラメータおよび彩度パラメータの少なくとも1つを最適化する工程と、
    前記色域マッピングシステムによって、前記ターゲット画像を3刺激色空間に変換する工程と、を包含する方法。

  39. 前記最適化する工程および前記変換する工程は、前記ターゲット画像の所望の最適化色域表現に基づいている、請求項38に記載の方法。

  40. 前記平滑スペクトルは、ガウスピーク関数を含む、請求項38に記載の方法。

  41. 前記平滑スペクトルは、余弦二乗ピーク関数を含む、請求項38に記載の方法。

  42. 追加白パラメータの部分(fraction)を最適化する工程をさらに包含する、請求項38に記載の方法。

 

 

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